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新約聖書を知っていますか
新約聖書を知っていますか
阿刀田高/新潮社
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総合評価

93件)
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    信仰していない立場からの新約聖書論であることを明確にしていて、聖書に馴染みのない読者からの疑問にも応える形になっているのが良い。福音書の性格やイエスの復活、パウロの手紙など、要所要所にこれまでの研究を踏まえた著者自身の考えが滲み出している。

    10
    投稿日: 2025.10.27
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    阿刀田高さんの古典をわかりやすくエッセイで読めるシリーズの一冊。前作の旧約聖書と同様、新約聖書もわかりづらいものですが、気軽な解説入りなので入ってきやすいです。入門編にはいいですね。Audibleで聴きました。

    0
    投稿日: 2025.05.21
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    旧約聖書を知っていますかと合わせて、今後の読書、映画、芸術をより深く楽しむために大いに力になってくれそうです。 阿刀田さんありがとうございます。

    0
    投稿日: 2025.02.20
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    キリスト教の信者ではないので 有名どころのエピソードを 知識的に考察するスタンスは とっつき易く読み易かった 西洋美術を鑑賞するには キリスト教の知識があると無いとでは 楽しめる深みも全然違うので こういうエッセイはありがたい 和田誠 さんの表紙&挿絵も良い 配色(黒朱紫)が絶妙〜!

    8
    投稿日: 2025.01.29
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    分かりやすい面白いすごい! 信仰を持たない作者が信仰を持たない読者のために、新約聖書をわかりやすく噛み砕いたもの。 作者の大胆な解釈やツッコミ、間に挟まるエッセイがちょうどよく、すらすら読み進められる。 知っているエピソードも多いが、聖書全体をつなげてよんだことはなかったため、新鮮な気持ちである。そして、洗礼者ヨハネとヨハネによる福音書、弟子のヨハネが別人物なのはびっくり。 ●魅力的な登場人物たちについて 登場人物たちがみんな魅力的でいきいきと描かれており、イエスの死の前後はとくにぐっと読んでしまった。 マグダラのマリアがイエスの死後墓に遺体がないのを知ってなきながらうろたえてるところに、「婦人よ、なぜ泣いてるのか」と声をかけたひとがイエスだったっていうエピソード、情景として結構すきだ。   それから、 おそわれたイエスを庇って剣を出したペテロに「よせ、剣を持つものは剣で滅びる」って言ったのとか、 遺体を十字架からおろしてきれいな亜麻布でつつんだアリマタヤのヨセフとか、 イエスの死を知って銀貨三十枚を祭司長たちに返そうとしたけど突っぱねられてそのまま銀貨を神殿に投げて首をつったユダ とか........ イエスを中心とした当時の人々の姿がありありと思い浮かぶようだ。 ●信仰について 筆者の知り合いKさんの言葉がひとつ、印象的だった。 どうしてあのときだけ神の子が地上に現われたか、という筆者の問いに対して、 「イスラエルの民は千年の長きにわたって、ずっとメシアの降臨を願い続けてたわけでしょ。それも並たいていの熱意じゃない。(中略)だから神の子が来臨するとすれば、ああいうところしかないんじゃないかな」 と言う。 妙に腑に落ちる言葉だった。  イエスもまた神を強く待ちのぞみ信じる人のひとりだったからこそ、イエスは神の子になったのかもしれない。

    0
    投稿日: 2024.06.13
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    『旧約聖書を知っていますか』に続き読了。 御本人が書いておられる通り、イスラエルの建国史とも読める「旧約聖書」と異なり、こちらはどうしても信仰につながるだけに書きにくかったのかなと……。聖書からの引用が多く、阿刀田先生のユーモアがあまり感じられなかったのが残念でした。 しかし、キリスト教が身近にない私でも、少なくともそのイメージを掴むことはできました。サン・ピエトロ大聖堂が聖ペテロのお墓の上に建っていることすら知りませんでしたから……。 日本以外の地域で生まれた小説、建築、美術、音楽そしてその他のありとあらゆる文化は、キリスト教から多大な影響を受けています。 たとえば今後絵画や彫刻を目にした時に、これまで気付けなかった発見がありそうでワクワクしますね。『ダ・ヴィンチ・コード』も、読み直したら印象が変わりそう。 阿刀田先生のエッセイでもう一つ気になるのが、『楽しい古事記』。 「古事記」もマンガやゲームでたくさん触れてきましたが、先生の洒脱な文体で改めて読んでみたいなと思っています。

    6
    投稿日: 2024.01.14
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    旧約聖書に引き続き 旧約聖書よりは知っていることも多かったが、聖書やイエスの立ち位置がよりしっかり理解できた。  イエスの復活を奇跡ではなく、推理してしまうなど、なかなか大胆なことをしているが、 信仰を持たないものにとってはとても理解しやすい内容だった。 欲を言えば、映画やドラマでよく引用されるヨハネの黙示録はもう少し解説が欲しかった。

    0
    投稿日: 2023.08.07
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    聖書について軽い気持ちで学ぶことができる。 この本にも書いてあるが、触りだけでも理解していると今後活かせることがあるのかなぁと思ったり…。 旧約聖書を知っていますか、を次は読んでみようかな。

    1
    投稿日: 2023.08.04
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    阿刀田高さんの教養書シリーズ。新約聖書について知らなかった知識を沢山教えてくれた。聖書について勉強したいと思いつつ、無信仰者の為、どの程度信じていいものか、またどういう姿勢で関わりを持てばいいのか悩んでいたところだった。この本では同じく無信仰者である阿刀田さんが、無信仰ならではの価値観で語っておりとても面白い。イエスは確かに実在した、ただし彼の起こした奇跡のようなものは流石になかったであろう。母マリアは受胎告知によってイエスを身籠ったのではなく、もしかしたら複雑な事情で別の男性との間に子供を儲けてしまった。しかし寛容なイエスの父親は、それを受け入れ、一緒に育てていくことを決めた。イエスとマリアは後年再開した時も、母よ、などと他人行儀な会話しかしない。それはイエスが僧侶としての遺言を保たねばいけなかったというだけではなく、そこら辺の複雑な親子関係のぎこちなさがあったのかもしれない。小説家ならではの洞察力で聖書を読み解いていく阿刀田さんの眼力はとても素晴らしい。信者ではない者でもこうして楽しく聖書を読ませてもらっていいんだという勇気をもらった。

    2
    投稿日: 2022.12.09
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    阿刀田高著『新約聖書を知っていますか(新潮文庫)』(新潮社) 1996.12発行 2017.10.26発行  阿刀田高さんの『旧約聖書を知っていますか』の続編にあたるのが本書。信仰は持っていないけれど、人生に一度くらいは聖書を通読してみたいという物好きは、まずこの本から入ると良い。ダイジェスト版といった位置づけだが、エッセイ風に書かれていて読みやすい。この本の制作のために10年かけて現地調査を行っていたそうだ。作者がそうして培ってきた聖書観が随所に散りばめられており、一つの聖書解釈としても面白い。 URL:https://id.ndl.go.jp/bib/000002540874

    0
    投稿日: 2022.11.03
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    聖書のことをこれほどおもしろく、わかりやすく書いた本は、はじめて読みました。 ぼんやりとしていた部分が、はっきりとわかり、目から鱗が落ちるとは、このことだと思いました。 それでいて、著者の姿勢は非常に謙虚で、語り口にも好感が持てます。著者は似たようなシリーズの著作を手がけているので、ぜひそれらも読んでみたいです。

    2
    投稿日: 2022.09.22
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    信仰をもたない作者ならではの見方で描かれる新約聖書の世界。おもしろい。エピローグで作者も言ってるが、洋画や絵画等は聖書の知識が前提になっているものが多い。ちょっとした小ネタとかでも知ってるとより楽しめる。そのために読むのにちょうど良い本だと思う。読みやすい。 聖おにいさんのイエスってかなり本人に近いんじゃないか?とこの本読んで思ったよ。 旧約聖書のほうも読んでみたい。

    3
    投稿日: 2022.08.21
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    新約聖書が家にあったため、教養になるかと思い頑張って読み終えた。 キリスト教の信仰について、つらつら書いてあり、よく分かりづらかった。 そのため解説書でも読もうと思い手に取った一冊。 信仰を持たないことを前提に新約聖書を解説したこの本は、日本人としてすごく読みすいものでした。 同じ名前の人がたくさん登場すること、盛大にかかれていることは実は当時の社会を写した描写であること等、 まさに解説書として素晴らしかったです。 他の解説書は読んでませんが、新約聖書に関するひとつの解釈として十分に満足できました。

    2
    投稿日: 2022.07.14
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    永遠のベストセラー「新約聖書」を著者の考察も添えながらわかりやすく解説している 新約聖書はイエスの生涯を表す部分が終わると、新しい部分に入り イエスの亡き後、直弟子やその他の弟子たちがイエスの教えをどう伝えたからキリスト教がどう成立して、そこにどんな困難があったか、どんな励ましがあったかが語られる 著者の推測も含め以下のエピソードが印象に残った ◎マリアもアブラハム以降の血を引いており、処女受胎にも納得がいく ◎ヨハネの首を討ち取ったのはヘロデス王国の政治的な判断とヘロディアスの憎しみによるものであり、サロメは傀儡にすぎなかった ◎奇跡のエピソードは一つの比喩であり、イエスの偉大さを大衆に伝えるために適した伝達方法だった ◎十字架に架かる前日、ゲッセマネでイエスは長い煩悶のすえ、再び確信を取り戻す ◎イエスの復活は、まだ脆弱であった集団の基盤を確かなものにするために欠くことができない、絶対に必要なものであった 新約聖書の構成は 福音書(4巻)、歴史的記録(使徒言行録)、手紙(使徒たちの檄文)、文学(黙示録) となっており、中核を成すのは福音書である ちなみに福音書はイエスの言動を伝えるものと思われがちだが、厳密に言えば、それぞれの著者がイエスをどう捕らえたか、どう伝えねばならないと思ったか、執筆者の主観と立場を反映させたものである 聖書の知識が美術、演劇、映画、音楽の理解における不自由さを軽減させてくれると思うと、これから先芸術に触れていくのが待ち遠しい

    6
    投稿日: 2022.02.17
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    新約聖書のあらすじを知りたくて読んでみた。 結果はあらすじを知るだけでも結構大変な作業だと分かった。 聖書は西暦300年ごろカルタ語で聖典として制定されたとの事を知り意外に感じた。 てっきりキリストがすぐに作ったものだと思っていた。 旧約聖書と違って物語として説明しづらいので旧約聖書の方が分かりやすかった。 学びとしては黙示の意味や新約聖書と旧約聖書の約の意味。使徒って何?そもそもどこの国のお話?等々基礎的なことを学ぶ事ができて良かった。 私の様に教養に乏しい者の助けとなる本であると思う。

    2
    投稿日: 2021.12.13
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    知識として知らない事を知るのは実に面白い。 読んだところでクリスチャンでもない私には聖書の全貌を知るのは到底無理な事なんだが、軽く表面をなぞる程度にはわかった気になれる本。

    0
    投稿日: 2021.10.25
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    「旧約聖書を知っていますか」に比べると少し読むのに苦労した 著者も途中で断念しようと思ったことがあると書いてあった 旧約聖書は歴史的な部分があるから物語で語りやすく、新約聖書は信仰(イエスがいかに偉大であったか)に関する部分が大半だそうで 自ずと原典を引用することが多くなってしまったのでしょう それでも著者の綴って物語る力みたいなものをすごく感じました。

    5
    投稿日: 2021.02.20
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    旧訳に続きテンポ良く読める。プロテスタント系の高校に通ってたため断面的に何となくは分かってだつもりだったけど、全体像掴めて良かった。これから色んな作品を楽しむのにとても役立ってくれるだろう。途中で億劫になる事もなかった。作者のまとめ方の上手さに感謝。あと作者が紹介するアート作品を調べながら読み進めたのだが、その作業にもワクワクできた。

    0
    投稿日: 2020.08.04
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    ハレルヤーは神を讃えるの意味らしい。ヨゼフとかマリアとか何人も出てくる重要人物を説明してくれる。イエスは西暦0年より前に生まれて、西暦30年ごろ、死んだ。パウロは最初からの弟子ではなくごりごりのキリスト教迫害者だった。復活の解釈も面白い。

    0
    投稿日: 2020.07.19
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    ユーモアや本人の旅行記を含めた聖書解説書。そもそもの作りとして旧約聖書の方がイスラエル建国のの話なので物語として読めたが、こちらはそうではない。イエスやイエスの言行、信仰への考え方を中心の書物であることがよく分かる。

    0
    投稿日: 2020.06.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ・感想、気づき 旧約聖書、新約聖書は前編と後編のような建付け。 新約聖書を主に構成しているのは4つの福音書。 中でもマタイによる福音書がスタンダードと言える。 イエスはマリアのお腹から生まれているが、ヨセフとの営みなく授かった神の御子とされている。(神は別にいる) イエスの一番弟子とも言えるポジションはペテロ(シモン)。非常に人間らしさのある弟子。 直接的な弟子と言えるのは裏切り者のユダを含めて12人だが、特筆するエピソードが残っているのは一部の弟子のみ。(大ヤコブやヨハネ等) キリスト教の普及の功労者とも言うべきパウロは直弟子ではないが、非常に有能な人材であったと思われる。

    0
    投稿日: 2020.05.03
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    イエスの活動区域はそれほど広くない。4年に満たない公生涯と言われる期間では無理からぬ事。しかし、旧約と違ってキリスト教となってからは、その版図は西欧へと広がりを見せた。ユダヤ人が救世主の出現を乞い願ったのが1000年間。ミレニアムがユダヤ教・キリスト教にとって重要な区切りなのだと理解できる。ノストラダムスの大予言も1999年の終末を言ったことに意味があったんだな〜。ゴルゴタの丘で十字架に架かったイエス。その魂は弟子たちに受け継がれて「復活」したのだと私は解釈するが……

    0
    投稿日: 2019.11.04
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    阿刀田さん「知っていますかシリーズ」を読んだだけで分かったつもりになっている個人的読書企画(笑) 今回は新約聖書。 新約聖書は二十七章から成り立つ。 ❐マタイによる付近書、マルコによる福音書、ルカによる福音書、ヨハネによる福音書 ⇒それぞれの語り手が、イエス・キリストの言動と教えを伝える物。イエス本人のそのままの姿というより、神学的な見解から伝道したい神の子イエスのイメージ像。 ❐使徒言行禄 ⇒イエス十二弟子や、イエス死後使徒になった人たちの言行禄。 ❐○○人への手紙 ⇒イエスの死後使徒となったパウロから各地へ送った手紙と、その他の手紙各種。 ❐ヨハネの黙示録 ⇒神から直接的に得た啓示。異教の神を信じるものには罰が下り、人間の世界は終わり、復活したキリストと真のキリスト者により、新たな神の国が顕われるとの予言。 黙示録だけの解説本も。 https://booklog.jp/item/1/406292496X 新約聖書に描かれているイエスの言葉などは、 「比喩が多くてわかりづらい。だからどうとでも解釈できる」といいつつ、阿刀田さんとしての解説を丁寧に載せている。   …それを読んでもやっぱりよく分からない。(ーー;)   私は子供の頃近所の日曜学校(市の集会所でやってた)に行ってたはずなのになーーー さらに聖書に描かれているイエスの生涯を追い、そして阿刀田さんの作家としての思考が書かれる。  イエスはいかにして自分が”神の子”と自覚していったのかその心理的道のりは?   自分の運命を知りながら逮捕前夜にゲッセマネの丘で激しく動揺した”人間”イエスがその後にどのような心境を辿ったのか?  逮捕されたイエスのことを三度「あんな奴知らない」と否定したペテロの慟哭、一度は故郷に帰ったペテロが布教に戻り、死ぬと分かっている道を引き返したのは?  キリスト教徒最大の布教者パウロは、生きていた頃のイエスを知らずそれまではキリスト教徒を迫害してきた。そのパウロがなぜ「パウロなければキリスト教なし」といわれるほどの布教活動を行えたのか?  十字架のイエスを埋葬したアリマタヤのヨセフは、そのような重要なことをしたにもかかわらず彼の功績が書かれていないのはなぜだろう?  ユダが”裏切った”のは、宗教的世界観の違いや布教の方向の違いもあったのでは? 聖書では「イエスは神の子」というエピソードが沢山あるけれど、 阿刀田さんは「人が何かを成し遂げるにおいて、信じることが本人にも信者にも必要だったのだろう」という目線で聖書の記載を読みとっている。 さらに聖書に出てくる人物の心境などを考察します。その阿刀田さんの人間への目線は優しい。 確かに聖書の話を「なんか一部の人が信じてる信じがたい話」だと思うよりは、「実際の人間はどのように考えたのだろう?」と考えると、実に身近な物語として感じられる。 ちょっと面白かったこと。 宗教画などで有名な「受胎告知」は、4つの福音書のうち2つにしか取り上げられていないということ。それなら後世に作り足された話なのか?と考えられる。 さらにマリアの夫のヨセフは、ソロモン王にも遡る確かな血筋だとも書かれている。 …イエスが人間の父不明とされているのは、父は神だからってことでしょうけれど(宗教画で、マリアと結婚した時のヨセフは老齢に書かれていて「子供を作れません」みたいに描写されているものもある。…しかしそれだと弟たちはどうやって生まれたんだろうとなるけど)、この聖書の記載からでヨセフの由緒正しさを強調しているなら、何も処女懐妊でなくて普通にヨセフが実父だっておかしくないような…。 そして、この本を読んで分かったのですが…、私は「マグダラのマリア」と「ベタニアのマリア」を一人の人間かと思ってました…orz。 だけどイエスを描いた映画でも二人を同一人物扱いしてるよねーー(と言い訳してみる) ❐マグダラのマリア  ⇒以前は娼婦だったがイエスにより悪霊を取り払われた。イエスの恋人では?とか言われてる(映画とかではそのように描かれることも多い)。十字架のイエスを看取り、復活したイエスに会う。 ❐ベタニアのマリア  ⇒イエスが蘇らせたラザロの姉。マリアの姉のマルタがイエスを歓迎する準備に追われていた時になにもせずにただただイエスの話を聞き、イエスからは「私の一番望むことをした」と言われる。イエスに高価な香油を使って「無駄遣い~」とかいちゃもんつけられたのも彼女。 イエスを描く映画メモ。 ●「ベン・ハー」 https://eiga.com/movie/49232/  ⇒皇帝ネロ時代のローマ帝国。主人公の軍人ベン・ハーは不幸な事故から追放されて奴隷に落とされる。道で倒れたベン・ハーを助け起こし水を飲ませた男がいた。 数年後、奴隷から身分を回復したベン・ハーは、自分が架けられる十字架を担ぎゴルゴダの丘へ歩かされる罪人を見た。彼こそが自分を助け起こした男、イエス・キリストだった。ベン・ハーは倒れたイエスに水を飲ませる。 ●「キリスト最後の誘惑」https://booklog.jp/item/1/B000E6GB12  ⇒イエスが人間として苦悩する姿。 悪魔がイエスに「ただの人間として生きたなら平和な暮らしができる。神の子など辞めてしまえ」と誘惑し、イエスはマグダラのマリアとの間に子供ができて平穏な人生を送る自分を妄想する。 製作時に「イエスの性行為を描くとは!」とかなり反対運動が起きた…と、高校の先生が言っていたので劇場で観てきた。 この映画では、イエスはユダを信頼していたから神の使命として裏切らせた、とかそんな感じですが、 この映画で上映反対運動が起きたということは、おそらくこれより前は「イエス・キリストは神の子で、ユダは裏切り者」としか書けなかったのだろうか。 しかしイエスはウィレム・デフォーで、ユダはハーベイ・カイテルなんだが、こんな強面師弟が神殿で暴れたらそりゃーローマも警戒するよとはちょっと思った(笑) 監督マーチン・スコセッシで、音楽はピーター・ガブリエルの「パッション」 https://www.youtube.com/watch?v=yvjA25SPsK8 ●ミュージカル「ジーザス・クライスト・スーパースター」略してJCS ⇒キリスト最後の7日間の苦悩。感想はこちら。 https://booklog.jp/item/1/B00005EV5V

    9
    投稿日: 2019.08.23
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    大変読みやすく、聖書入門としてとてもおもしろく読めた。 奇跡についての解釈など、ナルホドの連続であった。 ただ、聖書のなりたちについて、最初はギリシア語と書かれているけど、そうだっけ?ちょっと怪しい気がする。

    0
    投稿日: 2019.07.20
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    宗教の知識があった方が、小説や映画がより理解できるかと思い、旧約聖書に続いて本書を読む。 旧約聖書がユダヤの長い歴史のように血筋にしたがって書いていくのに対して、新約聖書は、受胎告知に始まり、イエス、ペテロ、パウロなどの活動の話。 わかりやすくて、超初心者向け。 信仰でなく知識として興味がある人向け。

    0
    投稿日: 2019.06.04
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    ど初心者なので、新約聖書の構造と筆者の解釈(それに対する賛否、好き嫌いはあるけど)は聖書の入り口として非常に入りやすかった。

    0
    投稿日: 2019.04.05
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    新約聖書の解説書というより、もう少し気楽なエッセイといった感じの本です。短編小説の名手として知られる著者だけあって、読みやすく、おもしろい文章でつづられています。 著者は信仰を持たない者の立場から、新約聖書のなかのいくつかのエピソードを選び出し、それについての考えを自由に語っています。なかでも、聖書に記されたさまざまな奇跡を、「イエス自身が、自分こそ神の使命を受けたものだと、そう自分で信じるためのプロセスだった」という見方は、興味深く感じました。

    0
    投稿日: 2019.01.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

     旧約聖書を知っていますか、に引続き、新約だ。  イエスの言葉は、たとえ話であったり、質問に対する断片的な回答であったり、戒めであったりして、真正面から教義の中核を語っているものは思いのほか少ない。イエスは、教義についてはむしろモーセの十戒など旧約聖書の中にそれを求め、そこから選び抜き、新しい意味を与えるといった方法をとっている。その根底にある規範は神への完全な愛であり、そして実践的には隣人を自分自身のように愛することである。また、人間には出来ないことも神にはできる、と、言われた。イエスの教えの中枢には神は人知を超えた存在であり、だから、ただひたむきに、ひたすら神に対してすがり求めること、神への完全な信頼があれば必ずよい答えが得られると述べている。隣人愛の具体的な指針として、”人にしてもらいたいことをあなたがしなさい”と記している。やさしい言い方だが、この倫理の包容する範囲はとても広い。殺人はどうか、姦淫はどうか、親切はどうか、おのずと答えが生まれる。一つ一つの行動について、これは自分にして欲しいことだろうか、してほしくないことだろうか、と問いかければ、おのずと選択の目途が立つ。それを厳密に考え実践することが神の心にかなうことである。  イエスはいくつかの啓示を得て、自分が神であることを確信した。この確信の背景には当然のことながら、神の存在への確信がある。”私は神の子としてこの地上に遣わされたのだ”という思いが徐々に確信にかわって言ったのだろう。なにしろ全知全能の神を背中に背負っているのだ。ならば、神がいかなるものか、その説明は無用である。どのみち神がいかなるものか、人間などに分かるわけがない。小ざかしい疑問を抱くより、ただひたすらに信じる方が寛容である。なにしろ相手は人間を愛して、愛して、愛してやまない神なのだから。福音書には、教義に属すること、私はこういう神ですよ、といったことが余り記されていない。そんなものをいちいちいう必要は無い、それが福音書の方針なのだろう。神は全知全能だから、疑いを持たずに神を信じなさい、ということだ。だから『求めなさい、そうすれば与えられる。探しなさい、そうすれば見つかる。門を叩きなさい、そうすれば開かれる。だれでも求め続ける者は受け、探す者は見つけ、門を叩くものには開かれる。あなたがたのだれが、パンを欲しがる自分の子供に、石を与えるだろうか。魚を欲しがるのに、蛇を与えるだろうか。このようにあなたがたは悪いものでありながらも、自分の子供には良い物を与えることを知っている。まして、あなたがたの天の父は、求める者に良い物をくださるに違いない』なのである。人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい、なのだ。  あとは、神の存在を、具体的にはイエス自身が神の子であることを証明すれば、このように言っていることがきっと信じられるだろう。その証明が明確で、力強ければ、そのぶんだけ、私は神の子である、というテーゼが明確に、力強く裏打ちされることとなる。とにかく信じなさい、わるいようにはしない、神なんだから。という主張は、そのよりどころを”本当に神かどうか”にかけているといってもよい。神の子であるという強い確信を持ったイエスは、その証明方法として、人間の原罪を一身に背負って十字架にかかり、死後に復活して見せるという道を選んだ。これもまた、なにかしらイエスの中に啓示があったのかもしれない。  あとは、キリスト教を体系立てて世界的な宗教に、ユダヤ教の一派ではなく、それとは違う宗教に仕立て上げた最大の功労者、パウロのことである。パウロの考えは、まずはイエスキリストを信じることだった。律法を守るかどうかは次の話でありイエスを信じなければ、はじまらないということだった。割礼より先にイエスを信じろと。旧約聖書に記されたアブラハムから、イスラエルの民はモーセを仰ぎ、ダビデを敬い、ずっと律法を神の掟として過ごしてきたが、機が熟したところで神は救世主であるイエスを地上に遣わし、イエスの血により人間の犯した罪をあがない、イエスを信じることによって人間が救済されるという道をお示しになった。これらはみんな神の眼から見れば、あらかじめ決められていたことであり、イエスの顕現を経た今日では、古い律法を守ることより、イエスを救世主として信じることの方がよほど重要であるという。ただ、やっぱり律法もちゃんと守らなくちゃいけない、という人も多かっただろう。でも、それではキリスト教はユダヤ教の一派に成り下がってしまう。そのため、パウロは、割礼などの律法は守らなくてよい。イエスを救世主として、しっかり信じることだ。十字架にかかり、復活した意味をきちんと理解することの方が重要だ。といって、パウロは精力的に布教活動を行った。あなたが受けた割礼も、盗むな、姦淫するなという律法を守ってこそ意味があり、律法を破れば、それは割礼を受けていないのと同じだ。だから割礼を受けていない者が、律法の要求を実行すれば、割礼を受けていなくても、受けたものとみなされるのではないかと言った。そして、体に割礼を受けていなくても、律法を守るものがあなたを裁くでしょう。あなたは律法の文字を読め、割礼を受けていながら、律法を破っているのだから。外見上のユダヤ人がユダヤ人ではなく、また、肉に施された外見上の割礼が割礼ではなくなる。内面がユダヤ人であるものこそユダヤ人であり、文字ではなく、霊によって心に施された割礼こそが割礼なのだ。(ローマの信徒への手紙第2章)  旧約聖書の方はイスラエルの建国史と読める部分が多くあるが、新約は、徹頭徹尾信仰と結びついている。美術館を巡るときも、西洋美術は特に聖書と結びついている。演劇も映画も、音楽もだ。そんなときに、聖書の知識があるとないとでは理解の深さと面白さが全く違う。皆さんも信じる信じないというより、しっかりとキリスト教を勉強すべきだ。

    1
    投稿日: 2018.04.15
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    『旧約聖書を知っていますか』に続く、イージーモード教典シリーズ第2弾。良くも悪くも超人的イメージがついてまわるイエス・キリストに対し、彼を「人間」として捉え、その心理をさぐる解釈が面白かった。

    0
    投稿日: 2018.01.08
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    旧約聖書を~の続編。基本的に前作と同じスタンスで、信仰を持たない立場から聖書を読みといている。 旧約聖書は史実という捉え方から解釈していたが、新約聖書はまさにザ宗教。そのため、信仰のない視点から様々に推測していて、なかなかに面白い❨でも信者に怒られないかと心配にもなる❩。 とはいえ結局、信じることが前提で信じないことはあってはならない、というくだりで信仰がないという立場から語られると妙に納得する。

    0
    投稿日: 2017.12.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「旧約聖書を知っていますか」に続いて。なんとなく知っているつもりなっているけれど、実はよく知らない聖書についてのお話。聖書が分かればキリスト教についても理解が深まる。著者自身がキリスト教徒ではないという立場からの解説が分かりやすい。イエス・キリストの奇跡が本当だったのか、実際にあったのかという論争は絶えないが、結果として信じられていることが重要という指摘に納得。

    0
    投稿日: 2017.10.17
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    あくまで無信仰という立場から史実に基づいたイエスとその生涯に関する推察が述べられていて知識蓄積と面白さの両方を揃えた素晴らしい本だった。信仰を持たない人でないと読めないほどのポップさである。 これで読んだ内容は決して親交の深い人には話せないな。。。

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    投稿日: 2017.08.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    前から読みたかった新約の方の聖書。 聖書の登場人物が何となくわかりました。 ただヨセフ出てきすぎ。 何人おるねん。 要するにイエス様が仰るには、 人にされて嫌なことするな。 って感じ。 あとは、愛される者を愛するのは当然。 完全な存在になりなさい。 他人を許しなさい。 そうすれば天の父もあなたを許してくれます。 ってな感じ。 キリスト教がこれほど世界で広まって イエス様が受け入れられたのは、 それまでの神聖なる、崇高な存在が 傲慢であり選民思想だったのに対して イエス様は低姿勢で謙虚で 異教徒であろうと受け入れて 手を差し伸べたところなんやろね それまでの傲慢なユダヤ教徒からしたら まさに革命児やったんやろね

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    投稿日: 2017.08.18
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    『旧約聖書を知っていますか』に続いて読みました。 いや、今更ながら、勉強になりました、この2冊。聖書についておおよそでも知っていないと、西洋…なかんずくイタリア絵画や彫刻などを観ても何が描かれているのか分かりませんからね…もっと早くに聖書の基本中の基本知識…初歩知識くらいは当然にインプットしておくべきでした。

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    投稿日: 2017.07.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    大学時代に買った本を十数年ぶりに再読。当時はチンプンカンプンだった内容が、今はスッと頭の中に入ってくるようになっていた。時間をおいて再読すると理解度が格段に変わる本はいくつもあるが、この本もそんな部類。たぶん、身の回りにクリスチャンがそこそこいるというのも大きいのだと思う。 著者はクリスチャンではないので、「知らない人が知らないなりに新約聖書を読むとこういう風に考えるんだよ」という視点で、新約聖書の様々なトピックを解説しています。その点、ノンクリスチャンにとっては非常にとっつきやすく、理解しやすいです。 一方で、著者はそもそも文化芸術に関する造詣が深いため、宗教画や演劇をとっかかりにして新約聖書のエピソードを解釈していきます。その視点から読んでいけば、クリスチャンが読んでも十分に面白い本なのではないかと思います。 キリストの復活についての著者の解釈は、クリスチャンが読んだら納得できないかもしれません。しかし、信仰を持たないノンクリスチャンとしては首肯できるところもありました。 キリスト教文化を背景に持つ人と交流を持つようになると、好きか嫌いかに関わらず聖書の基礎知識は求められるようになります。比較的手軽に新約聖書の理解を得たい、という実利的な側面からも「使える」本です。

    0
    投稿日: 2016.10.10
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    知識としての新約聖書概略。 著者はこの本を書くために労した下調べの量は膨大だったろうと思う。イスラム教、ユダヤ教、そしてキリスト教と同じ一神教であるがそれぞれが興った拝啓には実に人間らしい明暗が背景にある。 ヨーロッパに旅行する機会がある人は宗教画の予備知識として読んでおくとより旅行を楽しめるかもかもしれない。

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    投稿日: 2016.05.30
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    とっても分かりやすい。砕けすぎることなく、「現代で言えばこんな感じ」をうまく説明してくれる。 聖書に記されている「奇蹟」の存在についての解釈や、さまざまなエピソードに対する筆者の感想や意見を、当時の状況について説明した上ではっきり示してあって、なるほど、と頷ける点が多くあった。聖書の解説本、と言うよりは、人間の習性のようなものとか、宗教とは何か、というテーマに対して向き合ったエッセイだと言って良いと思う。 ただ、信仰を持っていない、と明言する筆者の著わす解釈は、敬虔な信者からしたら、何を言う、と柳眉を逆立てたくなるような言い回しも多いかもしれないので念のため。 順序が逆だけれど、旧約聖書についてのエッセイも読んでみるつもり。どんな解釈が飛び出すか楽しみにしている。

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    投稿日: 2016.04.11
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    再読。 私のように信者ではないが、何らかの理由でキリスト教や聖書に興味を持った人が、聖書の概要を手っ取り早く把握するための本。 近頃、個人的に西洋美術への関心を強めているものの、聖書のワンシーンを主題とする絵を見てもチンプンカンプンだったため、本書を再読した。 著者は単に聖書のストーリーをかみ砕いて語ってくれるだけでなく、聖書の著者達がその裏に込めた思いや動機を想像して謎解きしてくれている。 第7章の「ピエタと女たち」でのキリスト復活のからくりは推理小説さながらだ。 最終章のヨハネの黙示録は何だかよくわからないまま終わってしまった。元が奇想天外だからだろうか。ともかく消化不良で読了。

    0
    投稿日: 2016.01.08
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    〈ダビデ王の人柄がそこはかとなく見えて来る。完全無欠の英雄ではなかった。人間らしい血の通う人であった。あやまちを犯し、必死になって悔い改め、少しずつ成長していく〉 直木賞作家の阿刀田高による、旧約聖書ってこんなかんじだよエッセイ。 独自の解釈入りまくり。 全然学問的じゃないっ! でも、それでいいのです。分かりやすいもの。 何よりおもしろい。 ソロモン、ヤコブ、モーセなど、聞いたことある英雄がなんだか身近に感じられます。 しかし、理不尽すぎやしませんか、イスラエルの神よ笑 こんなこと言ったら怒られるのかな。 シリーズで新約聖書、ギリシャ神話が出てます。次は新約聖書かな。

    0
    投稿日: 2015.06.30
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    ます、著者のスタンスがいい。信仰はしてないが、知識としてキリスト教を知りたいという人の入門書としては、最適ではないか。 筆者によると、前作の旧約篇はイスラエルの建国物語とも取れるので、書きやすかったが、新約は信仰心の問題になるので苦労した事が書かれているが、その通りだと思う。 現在の世界の混迷の大きな要因としては、宗教戦争の側面もあり、そこが、日本人としては一番理解出来ないところなのではないかと思うが、阿刀田さんのような理解の仕方、つまり、知識として知っておくというやり方は、日本人には向いていると思う。真の宗教に対する接し方とは違うとは思うが・・・ あとは、続篇のコーランを読んで、死ぬまでに「聖書」、出来れば文語体の物を読みたい。

    2
    投稿日: 2015.05.10
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    「旧約聖書を知っていますか」に続いて読む。信仰でなく、知識として読もうという人にはお勧め。ユーモア交え読みやすい。欧州の歴史をはじめ、芸術に触れるにも根本にキリスト教がある場合も多く、それらに接した時の感じかたも変わってこよう。2014.12.14

    0
    投稿日: 2014.12.14
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    劇団四季のミュージカル「ジーザスクライストスーパースター」を観るにあたって、予習の意味で読みました。 もう随分前からAmazonで購入してたんですが、自分の読書ペースを考えると一週間あれば充分かなと公演日間近に読書するに至りましたが…、ほんとにギリギリになってしまいました。 キリスト教について知っている事といえば、イエス・十字架・聖母マリア…と、ほんとに単語がいくつか出てくるのみで、全くの無知な私。 読み慣れない、聞き慣れない言葉ばかりでなかなかページが進みませんでした。 信仰している人を否定もしませんが、いざ自分に宗教の話を持ち掛けられると胡散臭く感じてしまうんですけど、この著者は信仰を持たない方らしく、客観的に新約聖書の説明がされていて割と素直に読む事ができました。 読み終わって、ぼんやりとですがキリスト教の全体像が見えてきた様な気がしました。 私の様な初心者には読みやすいのではないでしょうか。 肝心のミュージカルの方ですが、この本を読んでいて本当に良かったと思いました! この本で読んだままが出てきて(当たり前かな?)、細かい部分も楽しめました。 マグダラのマリアがイエスの足にキスしたり、香油をかけたりとか、イエスが祈っている間に弟子たちが眠りについている様子とか。 読んでなかったら???の連続だったと思います。

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    投稿日: 2014.11.30
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    (2014.06.26読了)(2013.06.28購入) 【6月のテーマ・「聖書の周辺」を読む】 旧約聖書は、「創世記」「出エジプト記」「ヨブ記」と入門書、関連書などを読んでいるので、阿刀田さんの「旧約聖書を知っていますか」とりあえずスキップしてこの本を読みました。 新約聖書を読んだことはないのですが、キリストの生涯については、映画や物語である程度知っていますし、絵画でも見ています。 この本を読んでみると、知っているようで、まだ知らないことが多々ありそうです。聖母マリアのことについては、聖書には書いていないけど、別立てのものがたりがあるようです。映画や関連する物語にも触れながら、新約聖書について紹介してくれているので、楽しく読めます。この本を書くことを口実にキリストやその弟子たちにゆかりの地にも脚を運んだようです。うらやましい限りです。 【目次】 第1話 受胎告知 第2話 妖女サロメ 第3話 ガリラヤ湖 第4話 十二人の弟子 第5話 イエスの変容 第6話 ゴルゴタへの道 第7話 ピエタと女たち 第8話 クオ・ヴァディス 第9話 パウロが行く 第10話 黙示とエピローグ 解説  大塚野百合 阿刀田高 文庫分類目録 ●系図の不思議(14頁) 「マタイによる福音書」の冒頭にマリアの夫のヨセフの系図が書いてあることについて 系図は、マリアの夫ヨセフが、いくつかの曲折や疑義があるにせよ、アブラハムからダビデを経た一族の血を繋ぐ末裔として(多分、誇りを持って)記しているのである。そのヨセフの本当の息子がイエスであるならば、この系図の意図は十分に汲み取れる。こういう正統な血筋からイエスが誕生したこととなり、首尾は一貫している。 ところが、系図に続く記述が、イエスはヨセフと関係なく、マリアは聖霊によって受胎しイエスが誕生した、というのだから、 ●四つの福音書(28頁) 新約聖書の中核をなす四つの福音書、すなわち〈マタイによる福音書〉〈マルコによる福音書〉〈ルカによる福音書〉〈ヨハネによる福音書〉の内容は何か、 「イエス・キリストが神の子であることを伝えるフィクション」 ●イエスの父(31頁) マリアの相手はほかにいる、ローマの兵士、パンテラという名前だ、という指摘が早い時期からあるにはあった。心根の正しいヨセフはそれを承知でマリアを引き受け、成長したイエスは、その事実を知って早く家を出た。家督を正当な弟たちに譲ろうと考えたわけである。 ●洗礼前のイエス(51頁) はっきり言えるのは、イエスは少年期を終える頃までナザレの父の家にいて父の仕事を習っただろうこと、四人の弟と、二人あるいは三人の妹がいたこと、そして父ヨセフは比較的早い時期に死んだこと、そしてイエスが若くして家を出たこと、くらいであろうか。 ●病気(78頁) 当時、病気は神に対する罪に由来すると考えられていたから、罪が許されることと病気が治ることとの間には、イコール記号が通用したわけである。 ●奇蹟(85頁) 奇跡のエピソードは一つの比喩であり、イエスの偉大さを大衆に伝えるためには、こうした伝達方法が適していた、ということだろう。事実の報告だけが伝達の手段ではあるまい、小説でしか伝えられない事実というものが現代でもあるではないか。 ●イエスのレトリック(104頁) 「医者を必要とするのは、健康な人ではなく病人である。私が来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招いて悔い改めさせるためである」 ●ピエタ(182頁) ピエタはイタリア語で〝敬虔な心、慈悲〟を表す。日常会話でも使われているが、美術用語としては、聖母マリアがイエスの亡骸を抱いて悲しむ構図を意味している。 ●伝道(213頁) 福音書の二百余頁が過ぎると、新約聖書は新しい部分に入る。イエスの亡き後、直弟子やその他の弟子たちがイエスの教えをどう伝えたか、キリスト教がどう成立して、そこにどんな困難があったか、どんな励ましがあったか、記述のポイントが大きく変わる。 〈使徒言行録〉は、その名の通り、複数の使徒の言行を記したものだが、ペテロとパウロに咲かれたページが圧倒的に多い。 ●ペテロ(236頁) ペテロは叫んだ。 「ドミネ・クオ・ヴァディス?」 主よ、どこに行かれるのですか、の意である。イエスは答えた。 「あなたが私の子等を見捨てるならば、私がローマへ行き、もう一度十字架に懸ろう」 ●弾圧者パウロ(242頁) どこかにキリスト教徒が隠れていると聞けば、大祭司の命令を受け、わざわざ出向いて行って捕縛連行するなど、徹底した弾圧者だったのである。 ●ヒエロニムス(283頁) 原語はギリシア語だったろうが、五世紀の初めにヒエロニムスという学者が長い苦難の日時をかけてラテン語訳を編集完成した。ウルガタ(一般的なもの、の意)と呼ばれる聖書であり、その名の通り聖典として後世に大きな影響を与えた。 ☆関連図書(既読) 「死海文書の封印を解く」ベン・ソロモン著、KAWADE夢新書、1998.05.01 「はじめての死海写本」土岐健治著、講談社現代新書、2003.11.20 「神の旅人」森本哲郎著、新潮社、1988.05.20 「ローマ帝国とキリスト教」弓削達著、河出文庫、1989.08.04 「新約聖書入門」三浦綾子著、光文社文庫、1984.11.20 「イエス・キリストの生涯」三浦綾子著、講談社文庫、1987.11.15 「聖書物語」山形孝夫著、岩波ジュニア新書、1982.12.17 「ふしぎなキリスト教」橋爪大三郎・大沢真幸著、講談社現代新書、2011.05.20 「サロメ」ワイルド著・福田恒存訳、岩波文庫、1959.01.05 (2014年7月2日・記) 内容紹介(amazon) 新約聖書の冒頭で、マリアの夫ヨセフの系図を長々と述べているのはなぜでしょう。処女懐胎が本当ならば、そんなことはイエスの血筋と無関係のはずです。ところで、聖書の中に何人のマリアが登場するか知っていますか? ではヨハネは? そして、イエスの“復活"の真相は? 永遠のベストセラー『新約聖書』の数々の謎に、ミステリーの名手が迫ります。初級者のための新約聖書入門。

    1
    投稿日: 2014.07.02
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    ご本人はクリスチャンじゃない 磔刑の後のパウロとペテロの活躍や ヨハネの黙示録などにも一章を割いている 私も無宗教者なんだが、DVDで キリスト伝記映画やクオ・ヴァディスを見る予定なので 復習・予習をかねて マタイ読みという言葉があるそうだが ※マタイによる福音書だけ読んで、ヨシとする方法 私も福音書くらいは読まないといけないかな? 11 登場人物は、旧約のあらすじ代わり 25 金、乳香、没薬 26 4福音書、マタイ・ヨハネは弟子と別人、ルカ・マルコはキリスト見ていない、というのが通説 29 ローマの兵士パンテラが実の父? 142 心は燃えても肉体は弱い 167 マリア、磔刑の場にいなかった? 193 マルコ(60’)マタイ・ルカ(80’)ヨハネ(90’)の順に成立 194 ルカはパウロに近い立場、医師。完結で筋の通った記述が評価されている 208 ペテロ、死人を生き返らせる@ヤッファ 212 映画のクオ・ヴァディス 230 パウロなくしてキリスト教なし。    割礼なんかより、信仰・理解が大事 234 パウロ、律法を守ることと信仰は別 242 パウロ、未決囚で@ローマ、割と自由だった 244 論理的な神学に帰納したパウロ

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    投稿日: 2014.04.13
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    「単独者として神のみ前に立て」はキルケゴルの言葉だったか、いずれにせよ教会が配るパンフレットとは違う種類の信仰告白。ある意味ではこの人、本気でキリスト教を信じていないからこそこういう本をかけるのだけど、逆に本気でキリストを信じるとはどういうことだったか、不意に思う。文章は相変わらず面白い。

    0
    投稿日: 2014.02.27
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    カソリックの学校に足かけ10年お世話になったが、こういう普通の観点でキリスト教を眺めることはついぞ無かった。 「信仰を持っていない」という阿刀田さんだが、それ故に「神を求めること」に対する強い気持ちに切り込む真摯な姿勢に胸を打たれた。 下手な自己啓発セミナーよりこの本読んだ方が信仰について考えられるだろう。

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    投稿日: 2013.10.26
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    阿刀田氏ご本人が最後に書いているが、知っていますかシリーズの中では珍しく、途中でやめたくなる本。身近に日本人の信者がたくさんいて、引用に十分気をつかわざるを得なかったからだろう。「ギリシャ神話-」みたいに書いてくれればと思うのは読者のわがままか。

    0
    投稿日: 2013.07.23
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    「キリストははじめから神の子であったのではなく、様々な奇跡や過程を通じて確信を深めていった」 「磔刑の前日には迷いがあり、執行直前にも迷いが生じる。しかし、どちらも最後は委ねる」 といった、人間くさいイエス・キリストが描かれている。 宗派や考え方は様々だし、そもそもキリストが人間かどうかという部分があるが、宗教を持たない身としては、一番腑に落ちる見方だと思えた。

    1
    投稿日: 2013.04.15
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    新約聖書の解説本。 相変わらずわかりやすい。 もっとも、著者の他シリーズに比べるとかなり真面目に書かれており、若干わかりづらい印象もある。 それでも、古典の勉強おして鉄板でオススメしたいシリーズである。

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    投稿日: 2013.03.21
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    ライトすぎるものは読めんぞと敬遠していたが、知識量は的確、また阿刀田氏の思い入れもあり、イエスの人間的なところが胸に迫ってくる。 よかった。

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    投稿日: 2013.02.24
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    かなり著者の主観(推察)というか解釈が入っていたので、ちょっと期待と違った。西洋絵画を見る時の参考になればと思ったが、もっと直接的なタイトルの物を選んだ方が良かったか?

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    投稿日: 2012.11.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    旧約聖書から新約聖書の橋渡し、新約聖書の解説。 旧約聖書の本のような笑える解説はなかったけど、 それでも知識がない人を前提に書かれているのでわかりやすい。 聖書の知識を持つために、とてもいい本だと思う。

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    投稿日: 2012.08.28
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    阿刀田高さんの「旧約聖書を知っていますか」は何度も読んだお気に入りの本なので、そこからの流れで読んだ。 旧約聖書は神話的でストーリー性があるので分かりやすいんだけど、新約聖書ってイマイチ理解しにくい。 この本は宗教的な解説の仕方をしていないので読みやすかった。 新約聖書には、いろんな解説本があるけど、この本は抵抗なく読める一冊だと思う。

    1
    投稿日: 2012.07.03
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    教養として知っていると役に立つ最低限のレベルで聖書を語っている。著者がクリスチャンではないため、説教じみていないからか、スっと入ってくる。敷居の低い有難い読み物だ。 これを読むだけで、外国の文学作品や映画が前より面白くなることは間違いない。 しかし、ヨハネの黙示録の項はわけわかんない。阿刀田さんがわかりやすく解説してくれても、そもそも滅裂している。聖書って難しいのね。 せっかくだから『旧約聖書〜』もよんでみよう。

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    投稿日: 2012.06.20
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    信仰の力は人を導く。 よい方向へも、悪い方向へも。 だから、人として正しい信仰を信じて行動したい。 どんな人でも持っている弱さや愚かさ。 負けそうになったとき 自分を正しい方向に軌道修正する力を、信仰は持っている。 そして、コピペではなく、 自分の言葉で話せるようになりたいと思った。

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    投稿日: 2012.05.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    新約聖書の初心者向けダイジェスト風エッセイ。  「旧約聖書を知っていますか」を先に読もうと思っていたのですが古本屋さんに置いていなかったのでとりあえずこちらを読んでみました。 新約聖書というと聖書を読んだことのない私には恥ずかしながら、マリアが受胎告知を受けて生まれた子供がイエスでその子が大きくなっていろいろすごいことをしたから崇められて、でも弟子のユダに裏切られてなんやかんやあって磔にされて最後には結局復活したんだよね?くらいの知識しかませんでした。 とにかく私が持っている新約聖書についての知識は中途半端。 ですが本書は4つの福音書の食い違いを踏まえた上で、おおざっぱかつわかりやすくまとめているので非常に理解しやすかったです。 イエスはマリアがヨセフと結婚する前に身ごもった正真正銘人の子であり、起こしたとされる様々な奇跡は「神の子」という認識というか確信をイエス自身のなかに生まれさせるためのプロセスであった、という説はマリアの処女受胎だったり水を酒に変えたりといった聞いたお話そのままを信じこんでいた私には新鮮でした。確かに非科学的で無理があるエピソードが多いよな~とは思っていましたが、それはイエスの神性をアピールしようとして誇張された話ということ。 私は無宗教者であるためか聖書を完璧に「壮大なフィクション」と捉えてしまっているところがあるので、別に本当に人を生き返らせたり聖霊の子だったりしちゃってもいいんじゃないの?とか思っちゃうんですが…^^; でもそれはそれで現実味があって面白いです。 著者が考えたマリアとイエスのやりとりとか、人間味があってすごく良い。サン・ピエトロ大聖堂の「ピエタ」いつか生で見てみたいです。 とても良かったので「旧約聖書を…」のほうも読んでみます。

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    投稿日: 2012.04.05
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    聖書をそのままやさしく口語訳したのでは、信徒でもない私には絶対に理解できないキリスト教の世界観。しかしこれを背景にした芸術や文学、言論はあまりにも多く、それらを味わいきれないもったいなさは、おそらく学生時代から感じていたものだと思う。本書は「信仰をもたない」著者が注意深く客観性を保ちながら、新約聖書に書かれている内容を概説するものである。 著者の聖書への記述は徹底して第三者的である。自ら現地に足を運んで地理的な感覚をつかみ、当時の状況を思い浮かべ、多くの文献にあたりさまざまな解釈をふまえたうえで、丁寧に言葉を選んでいるのが良く伝わる文章である。キリスト教徒への最大限の敬意を払いながら、読み手となる「信仰をもたない」我々に、「奇跡」や「復活」その他の記述についても、無理なくその内容と意味が飲みこめるよう、著者独自の解説を加えている。 解説書ではなくあくまでエッセイとして、旅行記の要素を含みながらテンポよく進む内容は読んでいてとても楽しい。やはりもともとの解釈が難しい新約聖書であるから、本書を一読して聖書を理解した、などと言えるものではないが、間違いなく聖書に親しむという目的は、十分に果たすことができる。 「旧約聖書を知っていますか」に比べると、著者の細君もプロテスタントであるからか、力が入った作品のようで、やや厳かな内容になっている。しかしそれはわかりやすさを失ったという意味ではない。エッセイで聖書そのものをテーマとすることの難しさを超えてここまでの作品を仕上げた作者に、心から感謝と敬意を表したい。

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    投稿日: 2012.03.15
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    読んだきっかけは、「旧約聖書を知っていますか」に引き続き、中東の紛争に、民族や宗教が絡んでいる理由について、少しでも理解したい・・と思ったから。 筆者が実際に見て感じた、キリスト教ゆかりの美術品や絵画についての妄想?や解釈が面白かった。 私も、特に見てみたいと思ったのが<ピエタ>。 1.サン・ピエトロ大聖堂の<ピエタ>。 2.フィレンツェの大聖堂の美術館にある<ピエタ> 3.フィレンツェのアカデミア美術館にある<バレストリーナのピエタ> 4.スフォルウェスコ白にある<ロンダニーニのピエタ> ・・・と4つあるそうだ。 ユダヤ教からの新興宗教としてキリスト教が生まれたということ。 ユダヤ教は、割礼など行動で信仰を表すことに重点がおかれているが、キリスト教は、精神的信仰に重きをおいており、キリスト死後にパウロが布教し、多くの民族に受け入れられやすい理由となった。 ・・・というとこらへんが理解できたかな。 飽くまで新約聖書について綴られているので、宗教や民族同士の確執になっている原因・・みたいなところは、他で調べないと分からなさそう。 それよりも、イタリア方面に旅行する前にもう一度読んで、ゆかりの地や美術品について予習する為に読むとよさそうな感じでした。

    1
    投稿日: 2012.03.08
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    ガリラヤ湖に行ってみたくなります。賛美歌を口ずさんでみたくなります。ジーザス・クライスト・スーパースターを見たくなります。聖母マリアになれなくともマグダラのマリアになれるかもしれません。 阿刀田氏はエピローグで仰られています。「自分が知りたいことを書く、これが基本的な姿勢といってよいだろう」。五臓六腑にストンと収まる、シンプルな教示。後書きが書籍に息吹を与える好例だと思いました。

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    投稿日: 2012.01.17
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    高校生のとき(受験終了のご褒美に自分に買ってあげた本!)を再読。 私は、キリスト教への関心と西洋美術への関心が混ざってるとこがあるのですが、それはこの本からの影響でした。と気づきました。 前回読了では記憶に薄かったパウロの活躍ぶりが印象的です。 あるべくしてあったパウロ像。 阿刀田高の解釈がどこまであるか分かりませんが、抽象的で派生小話てんこ盛りのキリスト教ワールドにあって、全体像が見わたせる本書はとても興味深い。 キリスト教への興味だけでなく、ヨーロッパ旅行美術館めぐりのお供にお勧めです。

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    投稿日: 2011.12.25
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    本文中で著者も言っているが、ある程度の神学を踏まえた上での、著者の妄想。あるいは小説家としての読み方。 前作のニュートラルな立場の方が好きだったので残念。旧約は歴史としての要素が多いので知識をメインにすることができたが、新約は信仰なくしては読み進めることが難しいのでこういう記述になった、って書いてるけど印象としては聖書にとらわれてしまったカンジ。 多くの入門書が復活で終わるのに対し、使途行伝、手紙、黙示録まで書いているのは良かった。

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    投稿日: 2011.12.11
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    旧約聖書を、、、とセットで購入。 旧約、、、も、この本も、著者なりのツッコミがあって、そのため非常に読みやすくなってます。

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    投稿日: 2011.12.03
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    【72】 「旧約聖書を~」とセットで読了。このシリーズを読んだのは今年最大のヒットかもしれない。 新約聖書はイエス・キリストが神の子であることを伝えるためのフィクション(受胎告知/数々の奇跡/復活) イエスはこれといった教義を語っているわけではなく旧約聖書をベースとしており、その点においてユダヤ教と矛盾せず、新たな解釈と完成、遵守を求めた。特に強調されているのは神への完全な愛と、隣人愛である。 語られている奇跡が事実がどうかではなく、奇跡を信じさせるようなイエスの存在こそ重要。 ⇨奇跡はイエスが自身が神の子であることを確信するために必要なプロセスだった?⇨ゲッセマネの祈り/「エリ、エリ、レマ、サバクダニ」「父よ、私の霊を御手に委ねます」 受胎告知 ヨハネによる洗礼 数々の奇跡/十二人の弟子 タボル山の変容 エルサレム入城 最後の晩餐 ゲッセマネの祈り 十字架刑 三日後の復活 死後 弟ヤコブ、ペテロを中心に布教 ペテロ「クオ・ヴァティス」 パウロなければキリスト教なし 2011.9.18読了

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    投稿日: 2011.09.15
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    本書は小説家の阿刀田高さんがエッセイの形で新約聖書の内容を紹介したものです。 読んだ感想は、やっぱり阿刀田さんの本は面白い。 実は以前、本書の姉妹書である「旧約聖書を知っていますか」を読んだことがあるんです。 その時も、単純に「面白い」と思いました。 これまでに、聖書の解説本などを少しでも読んだことがある方にはわかると思いますが、聖書には、意味がわからない点や、矛盾点が多くあります。 そのような点を理解できずに聖書を理解することを挫折する人が多いのではないでしょうか。 僕もその一人でした。 けど、本書と「旧約聖書を知っていますか」どちらの本も、ただ聖書の内容を解説したものではありません。 著者の阿刀田さんはキリスト教徒ではないため、僕たちと同じように、聖書の内容に疑問を持っているんです。 そしてその疑問を様々な情報を基に解読していきます。 時には、キリスト教徒の人が読んだら怒るんじゃないかなと思うような解釈もありますが、そのようなキリスト教徒ではないからこその切り口での解釈は妙に納得させられます。 そのため、本書はただ聖書の知識がつくだけではなく、著者と一緒に聖書の様々な疑問を解き明かすような感覚で楽しむことができると思います。 本書で著者も言っていますが、欧米の文化に触れるとき、聖書の知識はかかせません。 美術館一つめぐるときでさえ、「この絵は聖書のことを描いているらしいけど、どういう背景なのかな」と疑問を抱くことも多い。 演劇も映画も、ときには音楽でさえ聖書の知識が無ければ理解できないものがあります。 けど、逆を言えば、聖書の知識を身につければ、様々なことの理解が深まり、映画にしろ、旅行にしろ、美術館にしろ、楽しみが増えるわけです。 一度は聖書の内容をざっくりでも理解しておくことは意味があるのではないでしょうか。 本書は聖書の入門書としておすすめの一冊です。

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    投稿日: 2011.08.23
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    第3者としての立場から、聖書を読み解き、その 真実に迫ろうとするもの。推理作家ならではの視点が 面白い。 地上での革命家としての活動を期待したユダの描写。 ゲッセマネで3人の弟子が眠ってしまったエピソードでは、眠り薬で眠らされた!? イエスは「次第に」神の子になっていったのではないか、 との指摘には納得。 聖書が書かれた当時の社会情勢、ローマへの気遣い、 その後のオーガナイザー・パウロの影響などに 気づかされる。

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    投稿日: 2011.08.10
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    新訳聖書のダイジェスト本。 同著者の『旧約聖書を知っていますか』の姉妹本である。 旧約聖書は何だか物語っぽさがあったのだが、新約聖書はもっと歴史っぽいというニュアンス。具体的に言ってしまえばイエスの妥当性を裏づけするため(と作者は考えている)の伝承とエピソードの記述が主。旧約聖書と比較して言うなれば、新約聖書は目的が明確ということだろうか。 読んでいて私の主観としての新鮮さが薄れたのか、それとも新約聖書そのものがタルいのか、『旧約聖書を~』よりも単調な印象を受けた。筆者の責任に帰するのが妥当かどうかは判然としないのだけれど。 いずれにせよ、ダイジェストでありながら、作者の解釈を散りばめる事によって読みやすさを向上させようという作者の試みは評価できると思う。こうした書き方が可能になるのも聖書の懐の広さ、といったところだろうか。『旧約~』とセットで是非。

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    投稿日: 2011.07.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とても分かりやすく、そして同じシリーズの「旧約聖書を~」「ギリシャ神話を~」に比べても深い。信仰のない著者が、キリスト教を信じるとはどういうことかを突き詰めて考えている。単なる情報の提供を超えた作品になってると思う。

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    投稿日: 2011.07.25
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    新約聖書の話をわかりやすく教えてくれる本。はじめから聖書に触れるのは敷居が高い、しかも、いざ選ぶときに新約聖書と旧約聖書があって、何がどう違うのかよくわからない、しかし、聖書を少しは読んでみたい、という読者にはもってこいの本。新約聖書のすべての記載しているわけではないが、それでも有名どころ、いわゆる要所はおさえている。聖書をさらりと理解する、もしくは、これをきっかけとしてさらに奥に進む、どちらにも使える便利な本。

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    投稿日: 2011.04.20
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    新約聖書を知っていますか読了。もともと中身の問題があるから、やっぱり旧約のが読みやすかったけど、新約のほうもそこそこおもしろかった。でも体験談があんまり出てこないからなあ。旧約のがチャーミングだったなあ、かわいいオッサンで。

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    投稿日: 2011.03.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    高校の倫理の先生に進められた1冊。 旧約聖書を理解する上で分かり易いとの事だったが、実際にその通りだった。 また阿刀田高さんの独特な切り口が非常に面白く、楽しみながら読むことができる。

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    投稿日: 2011.03.02
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    阿刀田高なりの、新約聖書解釈。聖書にあることを100%信じている人たちがいるという前提に立って、いやいやいやいやこう解釈できるでしょ、というのを提示しているのが面白い。つまり「奇跡があった」として、でもそれってこう推理できるよね、という。その文脈で、イエスの数々の奇跡が、自分が神の子であることを確信していくために必要なものであった、という見方は、これまで考えたこともなかったし、納得させられるところでもあった。

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    投稿日: 2011.02.09
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    「旧約」のほうが阿刀田さんにとって突っ込みどころが満載だったのか、こちらのほうがノリが悪いような...あっそんなことを期待して読んではいけないんですが(;^_^)聖書というものをガガッと大筋で掴むにはもってこいでしょう。でもカタカナ語って忘れ易い...(;-_-)

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    投稿日: 2011.02.01
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    阿刀田高の古典解説エッセイのシリーズです。 他のシリーズでは小説家として解説していますが、新約聖書はミステリーの素材としての見方で説明しています。 新約聖書の最初は、イエスの系図の説明で正直その部分を読んだだけでウンザリするものですが、著者は系図の説明の必要性からいろいろな想像を巡らします。 聖書の知識は、欧米のキ1文化を知るためには必須の知識ですから、欧米方面に旅行に行くのであれば、この本を読んでいくと楽しめると思います。

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    投稿日: 2010.09.18
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    5年以上前に一度読んだことがあったはずだが、再読しながら以前の記憶など全く蘇ってこなかった。その期間聖書に関する書に数多く触れてきたからだろうか、以前読んだ時の思い入れがあまりに薄かったからか。  再読してみて非常に気持ち良かった。著者は信仰をもたない方だが、知的なアプローチで読み解いたと語りながらも、新約聖書、イエスに対する真剣な姿勢が垣間見える。入門書のようなものと軽く書かれている割には、著者の真剣な解釈が含まれており、それ以上の読みごたえを十分に感じた。 何と思って読み始めたものではないけれど、新しい知識がついたわけでも、信仰が深まったわけでもないけれど、阿刀田高という人に対して非常に関心が深まった一冊になりました。 10/7/10

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    投稿日: 2010.07.10
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    自分で聖書を噛み砕きその解説に半畳を入れ、とにかく楽しく 面白くをモットーに書かれた前作よりも大分真面目にな解説に なっています。 聖書をとにかく簡単に読んでみたいと手にとった私としては、 遡及ポイントが弱くなって残念でした。 純粋に読み物としても旧約聖書の方が面白いかも。

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    投稿日: 2010.04.05
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    旧約聖書の流れを汲む新約聖書 阿刀田氏のおかげで非常にわかりやすいものだった。 ただそれはやはり無神論者から見た視点ではあるが。 大昔のことだから誰にも正解なんてわからないから あとはそれぞれの解釈がものをいう。 彼なりの客観的な無神論者から見た推察を行っていくが 僕は非常に納得できた。あぁそうだったかもしれないねと。 またイエスを愛する者の視点、外から見た視点と比較のうまさが秀逸。 旧約聖書とあわせて読むべし。

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    投稿日: 2010.03.11
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    阿刀田さんの古典解説シリーズ。旧約とあわせて読むと一般的な日本人が知っているようで知らない聖書の世界が身近に感じられる。 メダル

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    投稿日: 2010.02.08
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    KiKi がこのシリーズの聖書に手を伸ばしてみたのは、自分の「聖書関連」の知識がどの程度のものなのか知ってみたいという思いによるところが大きいんだけど、こと新約聖書に関して言えば、いわゆる「福音書」4種に関しては、バッハの宗教音楽を愛していることが功を奏してか、多分エッセンスはほぼ頭に入っているのかな・・・・というのが読後の第一印象でした。  もっともそれはエピソードとして知っているというのに過ぎなくて、その話にどんな宗教的な意味があるのか・・・・な~んていう部分に関してはサッパリなんですけどね。  一時期ほんの数回だけ教会で催されている「聖書研究会」に参加してみたことがあるんだけど、クリスチャンの方々が自分の経験やら何やらを語りながら、「ここでの意味は・・・・」みたいなことをお話しされていて、いわゆる世間話というか、経験談、そしてその経験で何を感じたかというお話にこそ興味は湧いたけれど、聖書に書かれている内容といちいち結びつけてあれやこれや仰っているのを聞いていても「ふ~ん、何となくこじつけっぽいなぁ。」という不遜な感想しか持てなかった KiKi なのです。 (全文はブログにて)

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    投稿日: 2009.10.25
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    聖書に興味はあるけどキリスト教徒になりたいほどじゃない、という自分にはぴったりの、読みやすい解説書。 作者もキリスト教徒ではないので、聖書の記述を現実的に解釈して示してくれる。 教養が身についた気になれます。

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    投稿日: 2009.10.18
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    新約聖書をとても分かりやすく、ロマンチックに解説されています。 かなり脚本(演出)を交えていますが、根幹である聖書の本質は揺らいでいません。 登場するキャラクターに小説化する故に「色」をつけた、という感じです。 聖書や古代ギリシャにロマンを感じられる方には、是非オススメの作品です。

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    投稿日: 2008.10.25
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    たぶん誰でも新約聖書の中のお話はいくつか知っているとは思うけれど、それを丁寧に説明してくれる、あるいは楽しく現代調にお話ししてくれる解説本です。単なる解説本と言ってしまっては身も蓋もないけれど、興味深く読める。

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    投稿日: 2008.09.13
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    聖書みたいな難解そうな書物は、どーせ読んでもわからないことだらけだろーから、この類の解説本、参考書等に目を通しておきたくなる。 著者は無宗教の人で、思想が偏ってなく、拒絶反応なしで読めてよい。 「この世の中では絶対にそうあらねばならないことは、そうなるのである。そういうケースが多いのである。」 その理由が面白い。

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    投稿日: 2008.06.20
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    普通の日本人が新約聖書についてかるーく解説した本。 非科学的な奇跡についても著者なりの解析をしていて読みやすい。 フィレンツェで会った日本人にあげました。

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    投稿日: 2008.05.15
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    ミッション系の小学校の端くれに通っていた自分は、教師の適当なキリスト教解釈と己の対人能力の低さによる逆恨みから、キリスト教コンプレックスというか、キリストと名のつくものが大嫌いになっていたのだが、そんな自分を素直にキリストに向き合わせてくれた一冊がこれである。

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    投稿日: 2008.01.16
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    「旧約聖書を知っていますか」を読んだのでこちらも読みました。 ユダヤ教とキリスト教の区別について、知っているようでいてあまりよく知らない。 とりあえずユダヤ教にとっては旧約聖書が唯一の聖典。 キリスト教にとってはキリストの登場する新約聖書ももちろんの事、「ダビデの子孫」であることを神の子である理由付けの一つにしているようなので、そのダビデについて書かれている旧約聖書も含め尊いものと見ている様子。 ということは、ユダヤ教にとってはキリストは「(自分達の)神の子とか名乗る不遜なヤツ」くらいの気分なのかな? 著者自ら「信仰に基づいたエッセイではない」と書いているくらいなのでキリスト教の素晴らしさ等を語る内容ではない。新約聖書に書かれている数々の奇跡は、キリスト教徒を、そしてイエス自身も”イエスが神の子であることを信じる・自覚するためのプロセス”だったのではないかと書かれている。 それにしてもキリスト教は現時点での生活の中での幸福よりもずっと先の時間。終末での幸福を得るために神を信じるとか。(色々な宗派があると思うので一概には言えませんが)自分達を創造した大いなる神を崇めるという感じ。 それに対して日本では比較的、”家内安全””商売繁盛”とか。現世利益的な神様の方が馴染みがある。仏壇だってお釈迦様とか阿弥陀仏よりは親族の霊をまず思い浮かべるんじゃないだろうか。神が自分達を創造したというよりも、身の回りにある全てのものに宿っているという認識で。 創造神・唯一神という意識は薄い、悪く言えば自分の都合の良いときにだけ神様が存在する感じ。 どっちが優れているとは言えませんが。 こういった考えを子供の頃から与えられるんだから、そりゃぁ人格とか文化の形成で微妙に異なるものが出来上がるんだろうなぁと思いました。 本は読みやすく、母マリアとイエスのやり取りを想像した箇所が人間的で一番ぐっときました。 この本を読んだことだし、映画化したし、文庫化して買いやすくなった「ダビンチコード」読んで見ようと思います。今更だけど。読むまではネタバレ無しでお願いしますね。

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    投稿日: 2007.03.25
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    知識というか教養として役に立つ。このダイジェストシリーズは書き方が巧く面白くて、思わず読んでみたくなる。

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    投稿日: 2006.11.27
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    とりあえず旧約聖書、コーラン編も読了。 信者ではない立場から面白解り易く読ませてくれる本シリーズは貴重だと思う。 次は古事記編でも読もうかな。

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    投稿日: 2006.10.18
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    阿刀田 高の著作はこれが初めて。本流でないエッセイでもこれだけ面白く知己に富んでいるのはすばらしい。本流の推理小説にも興味がそそられる、そしてキリスト教にもそれは及ぶ。

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    投稿日: 2006.10.13
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    世界一のベストセラーである新約聖書のダイジェスト。イエスの誕生から黙示録まで、だれでもなんとなくは知っている聖書のエピソードを飽きさせずに要点をしぼって紹介してくれる。西洋美術で聖書の物語はたびたびモチーフになるんで、この本かじっとくと理解度もまします。ましまくりです。

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    投稿日: 2006.09.27
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    新約聖書はある意味きりストの自伝と思えばわかりやすい。それをさらに噛み砕いて教えてくれます。ちょっと軽すぎるのが玉に傷ですが良くわかります。

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    投稿日: 2006.01.05
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    こちらも同じく、阿刀田高さんの新約聖書のほうのお話。 こちらはイエス様がメインで出てきますです(当たり前ですね><) でも、読んでいて無理な解釈をされていたりしてそれがまた面白かったりしますです^^

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    投稿日: 2005.10.20
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    聖書は世界一のベストセラー小説。というのが納得できる、解説書。あれは一つの小説として考えると、非常に面白い。

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    投稿日: 2005.10.05
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    西洋文明、特に、中世が舞台の作品に興味を持ち始めた頃から、宗教書としてではなく、文学・人物伝としての「聖書」というものに興味を持つようになった。ただ、どうしても部分的、散逸的な知識しかないため、この書で学習したい。「シェイクスピア」の解説書がとても読みやすかったため、期待大である。

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    投稿日: 2004.10.15