
総合評価
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powered by ブクログ八甲田山の遭難は知っていたけど、ここまで壮絶な内容だったとは…暑い日に読むと、心がどんどん冷えていくのは良かった。組織の危うさなんて100年前も今もたいして変わらないんだなと。しがらみを気にせずノーと言える人でいたいよ。映画も見てみよう。
2投稿日: 2018.07.05
powered by ブクログ実際に起こった八甲田山雪中行軍遭難事件を題材とした小説。もちろん脚色はされているので事実そのままではない。 遭難の原因は一つではないだろうけど、最初の田代まで(だったか?)の行軍演習がトラブルなくうまくいってしまったのも仇になったんだろうなぁ。 自然を甘くみてはいけない。装備と食料は可能な限り万全に。雪山ではおにぎりを懐に入れるべし。
1投稿日: 2018.07.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
何という無謀な実験だったのか。記録的な異常気象の八甲田山。踏破し生還した聯隊と、ほぼ全滅の聯隊。 せめて競争ではなく両聯隊が協力して情報を共有し十分な時間があったなら、避けられたかもしれない悲劇。読んでいると手指やつま先がじんと冷え痺れるような気がしてくる。まさに死の彷徨、その描写がすごくてのめり込んで読んだ。八甲田山の名前だけは知っていたが、こんなことがあったとは。。 弘前31聯隊は38名全員生還。青森5聯隊は210名中199名死亡。
2投稿日: 2018.02.15
powered by ブクログ再読。まあ無謀な事をと思うよ。それでも上の命令で進まないと行けない軍下の異常さを思う。知識がある人は生存率が高まった。知識の大切さ。 日露戦争前、ロシア対策に雪山軍行を思いつき、2つの隊に競わせるように雪の八甲田山縦断が決まる。1つの隊はなんとかやり遂げるが、もう一方の隊は雪山で遭難しほぼ全員の人(100名以上)が命を落とす。 雪山の恐ろしさ、プロジェクトの失敗例として気付かされる事が多くある。 命令系統 準備不十分 案内人を頼まなかった 部下の妄言を信じた 雪壕を夜中出発したこと 自分がその中にいてもパニックにならない自信がない。
1投稿日: 2018.01.26
powered by ブクログ日露戦争直前に行われた日本陸軍による八甲田山雪中行軍の惨劇を描いている。小説内の氏名は架空のものだが、実在の人物をもとに描かれている。 人智の及ばない氷の世界にただ戦慄する思いがしたし、上役の判断ミスや能力如何によって、運命が左右される部下の悲哀を感じた。また当時の陸軍内部の事情についても伺い知ることができる。 表現に迫力があり、読んでいるこちらが寒さを感じる程だった。
1投稿日: 2018.01.05
powered by ブクログ1902年の八甲田雪中行軍遭難事件をモチーフにしているが史実より新田氏の小説のほうが有名であろう。 年間降雪量世界一の都市は青森市だが特に雪深い八甲田山へ満足な雪上装備もないままの雪中行軍はまさに無謀な人体実験といえる。日清戦争勝利の興奮冷めやらぬまま日露戦争を迎えんとする高揚感と不安感が渦巻く異様な狭間期に起こった事件である。そうした中でも徳島大尉は軍隊的規律と実証的判断を以って11日間の210キロ余の雪中踏破を成し遂げる。対照的に青森第五聯隊の指揮命令系統の混乱や調査不足が199名の死を招いた。では第五聯隊の指揮官が無能であったかというとそうではない。山田少佐しかり神田大尉しかり自責の念に堪えかね自決を遂げている。つまりは厳寒期の八甲田山行軍自体が多分に無謀な計画であり、軍部幹部らの認識の甘さか聯隊の悲劇を生みだしたのである。 さらに単に教訓話や英雄話で終わらず本作を名作たらしめているのは第三章以降である。第五聯隊の捜索とともに、二挺の銃を巡る詳述や遺族補償は「軍」とは階級と規律を重んじる組織であることを思い起こさせ、明治特有の閉鎖的で暗鬱とした雰囲気を横たわらせる。津村中佐の独白のような雪中行軍の意義と日露戦争での各自の顛末は何ともやるせない。 山岳小説家として著名な新田次郎氏であるが、自然に向き合ったときの人間についての深い洞察力を感じさせる。
4投稿日: 2017.12.19
powered by ブクログ冬休みの青森旅行に備えて読了。 小学生の頃にテレビで映画を断片的に見た記憶があるが、本書で衝撃を受けた。 組織のリーダーシップ論と、社会階級制度の怖さ哀しさが、強い想いで描かれている秀作だった。
1投稿日: 2017.12.03
powered by ブクログ有名な八甲田山行軍(演習)のほぼノンフィクション。 最初に添付されている地図の死亡者氏名と小説内の人物名に相違がある為、?が出る箇所があるがそれは無視した方が良い。 当時の陸軍状況や、対ロシアへの意識等非常に勉強になる本である。
1投稿日: 2017.06.22
powered by ブクログ人について、組織について、本質を抉るような本でした。 リーダー論、仕事術、生き方と今に通じます。あと夏に読むと寒くなる。
2投稿日: 2017.06.14
powered by ブクログ日露戦争前に実施された八甲田山雪中行軍遭難事件を題材にした小説。組織のあり方、組織の中での人の振る舞いようなど、示唆に富む。大変な時代の積み重ねのうえに、今の日本があることにも思い至る。
1投稿日: 2017.04.16
powered by ブクログ聞きしにまさる過酷な八甲田山雪中行軍遭難事件、生々しい描写にぐいぐい引き込まれる。弘前第31連隊と青森第5連隊の対比で、心構えを含む準備の違いや指揮官の統率で明暗が分かれるところが興味深い。 青森連帯の神田大佐が聡明であるのに上司に逆らえず死するところが残念。これが良くも悪くも軍隊の有り様か。それに引換え山田少佐の罪かかなり濃厚な印象で、自身は自害したようだが事実とは言え遺族はいたたまれないと想像してしまう。 弘前連帯を途中で先導した開拓農民の滝口さわさんにとても惹かれました。 読みものとしては先が気になりとても興味深く読み進められました。 作者の他の登山作品に興味が湧きました。
3投稿日: 2017.03.17
powered by ブクログ[暗白]日露戦争を 目前に控え、冬期の山中行軍が可能かという調査命令が二つの聯隊に発せられた。競い合うように異なるルートから極寒の八甲田山に乗り出す二組であったが、結果として一方は全員が無事帰還、一方は隊のほとんどが遭難死を迎えるという事態に陥る。あまりに違いすぎるこの差はいったいどこから生じたのか......。著者は山岳に関する優れた名作を数多く残した新田次郎。 必ず読み手の中に何かを残す一方で、時代や置かれた環境によって読み手によって得るものが異なる 、というのが(個人的な)名作の一つの条件だと思うのですが、本書はまさしくそういった類の作品。歴史物として読んでもよし、リーダーシップ論として読んでもよし、危機管理論として読んでもよしの秀作だと思います。映画化もされていますが、新田氏の描写の迫力(特に遭難の悲惨さの描写は鬼気迫るものがある)を考えれば書籍版は「外せない」一冊かと。 〜やはり、日露戦争を前にして軍首脳部が考えだした、寒冷地における人間実験がこの悲惨事を生み出した最大の原因であった。〜 たびたび読み返したくなる本かも☆5つ
1投稿日: 2016.09.25
powered by ブクログ映画化であまりにも有名な作品だが、映画では描ききれなかったディテールが豊富で興味は尽きない。 たとえば隊の編成の大半を士官学校卒の下士官にしたのは、徴兵されてきた一般市民を戦闘ならともかく訓練で死なせるわけにいかないという判断から、というあたり、後の日本軍が赤紙一枚で徴兵した兵を平気で使い捨てにしたのとは随分隔たっていて、日露戦争前というまだ日本が思い上がらないでいた時代を感じさせる。 また軍隊の組織はどう統率されるのが健全なのかというテーマは小説に一日以上の長がある。 自然描写の緻密さ、迫力、ことに極寒の中でどうすれば握り飯を凍らさないでおけるかなどの描き込みも見事。
4投稿日: 2016.05.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
悲劇というより「組織経営論」という感じで経営とはどうあるべきかを考えさせられる物語だった。案外人って死なないもんだな。 とはいえ、この組織経営の方法がそのまま後の日露戦争のやり方だし、太平洋戦争の時の思考法だと考えて間違いない。そりゃあ全滅するわ。 すべてが希望的観測に基づいた行動だ。 ●日本の軍隊は不可能を可能にするから日本の軍隊なのであると思うのであります。 ●戦地では案内人なんていないのだから、そんなもの頼らないで行軍できなければならない。いや必ずできる。 思考材料に希望を含めてはいけない。肝に銘じよう。 もし自分の所属する組織が、こんな感じの意思決定をし始めたら、逃げよう。
1投稿日: 2016.04.17
powered by ブクログこれは凄かったなぁ。実際には小説になるんだろうけど、これはもう、いわゆるエンタメ・ノンフ。実名に基づいた仮名が使われていたり、会話分も普通に出てくるけど、それによって、よりリアルに雪山の恐怖が描き出されていますね。情景描写だけだとどうしても限界があるけど、各人の心情とか会話が加わることによって、臨場感がグッと上がる。朝晩はまだ寒いこの時期に読んだから、思わずブルブル震えてしまった。行軍の意義とか、軍隊の狂気性とか、やるせない部分は多々あるけど、一貫して思うことは、今の日本がこうでなくてよかった、ってこと。
1投稿日: 2016.04.01
powered by ブクログ1902年に、世界山岳史上最悪とも言われる犠牲者を出した、八甲田山における山岳遭難事故を題材とした小説(1971年出版、1978年文庫化)。本書を原作として1977年に公開された映画『八甲田山』は、当時日本映画として最大の配給収入を上げたという。 題材となった八甲田雪中行軍は、日露戦争直前にロシアとの戦争に備えた寒冷地における戦闘の予行演習として、神田大尉(映画では北大路欣也)率いる青森歩兵第5聯隊と、徳島大尉(同・高倉健)率いる弘前歩兵第31聯隊が雪の八甲田を縦走するというものであった。しかし、雪中行軍演習の経験がある徳島大尉が、綿密な下準備を行なった上で、機動性を重視して小規模な編成で臨み、全員が生還したのに対し、神田隊には上官である山田少佐を含む大隊が随行し、山田少佐から不適切な干渉を受けるなどして、210名中199名が死亡するに至ったのである。その冬は、北海道で史上最低気温を記録するなど、記録的な寒さであったとも言われている。 本遭難事故は、司馬遼太郎の『坂の上の雲』に詳しい、近代海戦史上例のないパーフェクトゲームと言われた日本海海戦を含む日露戦争の勝利の前に起こったものではあるが、精神論の重視、指揮系統の不徹底、準備・情報不足など、後の太平洋戦争での敗北の要因のいくつかが既に見られ、本作品はそうした教訓を得るものとして読むことはできる。しかし、映画を含めた本作品の迫力は、そうした教訓を口にするのも躊躇われるような、えも言われぬものである。 映画とともに、一度手に取るべき大作である。
1投稿日: 2016.01.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人名等は実在する人物と若干変えてはいるが、事実を元に述べられている山岳遭難小説だ。ただ普通の山岳小説と違うのは、自ら進んで山に登るため、頂上の景色を見たいために登山に挑戦し、遭難したというものではなく、戦争という暗い背景の中で起きた、いや、起こされた非常に残酷な物語である。 210名のうち、199人という尊い犠牲を出したこの遭難事件を踏まえ、軍の寒中装備は全面的に見直され、対露戦争に突入していったともいえる。それまでは、寒地や雪のことを知らないで、東京あたりの机の前でふんぞり返っている軍人の姿をした高級官僚が、現地部隊の要請を取り上げようとはせず、軍人精神、鍛錬の名の下に却下してきたのである。そんな官僚も、この事件の教訓から、精神や鍛錬だけでは吹雪には勝てないことを知ったのである。もしもこのことがロシアとの戦争中に起こったらどうなるか。日本は負けるぞ。こういう事件が起こったからこそ、軍は防寒に対して真剣に取り組むこととなったのだ。極端な言い方をすれば、この第5連隊の遭難が、日本陸軍の敗北を未然に防いだとも言えるのだ。いや、そのように思わないと、この英霊達は報われなかったのかもしれない。
1投稿日: 2016.01.13
powered by ブクログ想像しやすい。描写もリアル。読んでいる自分も辛く苦しい。 私が生まれる数十年前まで生きていて、事実を話してくれて、その話をまとめてくれて、 こんなことがあったと、知れた。 貴重な一部の資料だと思います。 映画はまだ見ていないので、いつか。
1投稿日: 2015.12.17
powered by ブクログ世界山岳史上最大とも言われる犠牲者が発生した、青森県八甲田山における山岳遭難事故(八甲田雪中行軍遭難事件)を題材として新田次郎が執筆した山岳小説。 冬山を登るなんて、一般的北海道民としては、それだけで命知らずなのに、なんという軽装!なんという無知!凍って飲めない水、硬くて食べられないおにぎり、フィクションかよと思うくらい悲惨な状況でバタバタ人が死んでいく。史実がもとだというのだから、本当に地獄のような光景だっただろう。 二つの隊の動きがまた大きく明暗を分けていて(「明」のほうも道案内した村人を放っぽりだしてて褒められたもんでもないけど。うわぁ日本軍…ってかんじ。)指揮系統や統率の有り方の大切さがわかる。良い指揮官の側にいるかなんて運命としか言いようがないし、本当に悲劇的。 とりあえず、読んでいる最中は山田を雪の中に埋めて放置したくなりました。権力をかさにきた指示のゴリ押し、よくない。
2投稿日: 2015.11.27
powered by ブクログ雪山という不確実性の高い場所に対し、事前準備、情報収集を行って臨むことかいかに大切かを再認識させられる。またそれらが足りなかったとしても、手元にある情報で的確な判断をし、それを実行に移すことが求められる。そのため、リーダーの判断力と、集団の意思をいかにしてまとめるかという組織全体の力のそれぞれが必要なのであろう。 2015.11
1投稿日: 2015.11.08
powered by ブクログあまりの理不尽さに腹が立った。神田大尉が悪条件の中慎重に計画を立て、なんとかやっていこうとしていたのに、山田少佐が神田の指揮権を奪い取って軍を悪い方へ悪い方へ導いていく。徳島大尉は命懸けで案内してくれた案内人を雪山に捨て置きざりにしてしまう。あんまりだ。でも、雪山に行った軍人たちは、案内人と一緒で、行きたくもないのに上からの命令で行かされたのだ。雪山で生き残っても、結局日露戦争で死ぬことになったという悲劇。ほんと、戦争なんてしちゃいけない。
1投稿日: 2015.11.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
指揮命令系統を乱しまくった上司は生き残り、振り回されたほうは死んだ。せっかく生き残った上司ものちに自殺。。。むなしい。
1投稿日: 2015.10.21
powered by ブクログ思わず、上着を着て靴下をはいた。雪山コワイ。現在ではこの歴史の記録は軍において準備・装備を怠らず過度に精神主義に頼らない教訓として保存されているが、日露戦争前のことなんだから第二次大戦で活かしてほしかった。
1投稿日: 2015.09.23
powered by ブクログ日露戦争前夜、厳寒の八甲田山中で過酷な人体実験が強いられた。神田大尉が率いる青森5聯隊は雪中で進退を協議しているとき、大隊長が突然“前進”の命令を下し、指揮系統の混乱から、ついには199名の死者を出す。少数精鋭の徳島大尉が率いる弘前31聯隊は210余キロ、11日間にわたる全行程を完全に踏破する。両隊を対比して、自然と人間の闘いを迫真の筆で描く長編小説。 山岳小説の草分けとして有名であり、映画化もされており一度はご覧になった人も多いと思います。 小説としての面白さがある上に、2つの指揮官の物語を通して、極限状態に置かれた時のリーダーのあり方などを学ぶことも出来ます。
1投稿日: 2015.06.15
powered by ブクログ安定感抜群の新田次郎山岳小説。 非常に読みやすく、あっという間に読了してしまった。 唯一の難は、実話ベースでありながら大部分が創作であるということ。読み物としてとても面白いのでフィクションで良かったのではないか。 実録を混在させるのは偏見を招くだけではないかと思ってしまう。
1投稿日: 2015.05.05
powered by ブクログ日露戦争前、日本陸軍弘前31連隊と青森5連隊の競争という形で行われた、真冬の八甲田山踏破。 弘前31連隊は見事やり遂げたが、青森5連隊はほぼ全滅。参加210人のうち、救助活動により生還できた者はわずか11人。しかもそのうち8人は重症で、両手両足切断という大惨事。二つの隊の結果をここまで分けた要員としてあげられているのが、権限委譲のできない、かつ考えの浅い上官。そして、上官の命令は絶対であり、反抗することはもちろん反論しても無駄という軍隊の規律。生死に関わる問題でさえ、上下関係が絶対であり議論の余地がないということに大きな恐ろしさを感じた。 そしてラストには、「日露戦争を前に軍首脳部が考え出した、寒冷地における人間実験」がそもそもの要因であると締め括られる。 本当に、恐ろしい。極寒の吹雪の中の行軍の描写もさることながら、そちらにも恐怖を感じた。
1投稿日: 2015.04.29
powered by ブクログいやー、壮絶な内容でした。 リーダーシップもそうですが、組織作り、命令系統、人の配置など、いろいろ考えさせられました。 個人的に学んだことは、適材適所。そして、適切な権限委譲。
1投稿日: 2015.03.29
powered by ブクログ読んでいると正にノンフィクションのようだ。だが、フィクションも入っているらしいとのこと。それにしても弘前31連隊と青森5連隊の行動の対比は厳しい。 企業の管理職研修の教材に用いたらどうだろうか。(既に使われているかな。)
1投稿日: 2015.03.26
powered by ブクログウィキによると、この話はノンフィクションにみえてフィクションの部分が多分にあるとのこと。 たとえば聯隊どうしを競争させるなんてことはしていないなど。そういった部分を抜きにしても冬の山は壮絶ということだろう。軍人たちが狂っていくさまはまさに地獄絵図である。
1投稿日: 2015.03.26
powered by ブクログ日露戦争前夜、厳寒の八甲田山中で過酷な人体実験が強いられた。神田大尉が率いる青森5聯隊は雪中で進退を協議しているとき、大隊長が突然“前進"の命令を下し、指揮系統の混乱から、ついには199名の死者を出す。少数精鋭の徳島大尉が率いる弘前31聯隊は210余キロ、11日間にわたる全行程を完全に踏破する。両隊を対比して、自然と人間の闘いを迫真の筆で描く長編小説。
1投稿日: 2015.02.23
powered by ブクログ組織を論じる中で出てきたので 読んでみました。 雪の中の行軍、彷徨のさまは壮絶で いろいろ考えされられました。
1投稿日: 2015.02.21
powered by ブクログ1902年、ロシアとの戦争(日露戦争)が見えてきた折、軍は海峡を封鎖され鉄道を破壊されることを想定し、青森と弘前、青森と八戸方面との交通は八甲田山系を縦断せざるを得なくなることを想定。ロシアはシベリアの寒さに耐える装備を持っているが、日本は極寒に対する研究、実験が少ない。両方の研究を兼ねた、行軍実験が開始されることとなりました。 この時、青森側だけではなく、弘前の第三十一聯隊も十和田側から周り出立しています。弘前第三十一聯隊は死者を出すことなく完遂。 この2つの隊の、どこが分かれ道だったのかが対比的に描かれています。 出発までの準備の様子、兵士たちの様子、何を準備したのか、それぞれ案内人はどうしたのかなど、小説なので事実通りかはわかりませんが、詳細に記載してくださっているので、映像で想像しながら読むことができました。 本当に臨場感の溢れる文章を書かれる方で、遭難し始めてからが壮絶です。 おりしも大寒、下界でも氷点下7度~9度になり、山の上ででは氷点下20度~30度と言われる極寒。 トイレをしたくても手がかじかんで開けられない。尿意で我慢ができず漏れればその先から凍って凍傷。手足はもげ、倒れていく仲間。寒さのあまり幻覚を見る仲間。突然叫んで笑い出す仲間。 当時、想像を絶する筆舌に尽くしがたい地獄が展開されていただろうなということが伝わってきます。 あくまでも小説なので、真実は不明です。が、雪中行軍のことを知りたいけれども、硬い資料ばかりだと頭入らないのよ、という方は物語りとして展開してくださるので読みやすく、一読の価値ありです。
1投稿日: 2015.01.25
powered by ブクログちょうど中間あたりからは一気に読める。目が離せない。旧陸軍物ってどうしてこんなありえない指揮官が出てくるのか…って感じだけれども。
1投稿日: 2014.12.30
powered by ブクログ本書を読んだのは、陸自での新隊員教育訓練中に於いてで、ゴールデンウィーク、久々の休暇にあっても本ぐらいは読めとの中隊長のススメがあり、その例に上がった本書を読んだ。 非常に読みやすく、凄惨な情景がありありと浮かぶ文体は読者に臨場感を与える。私にとっては実際に行った訓練に直接通づる話しであって、他の読者よりも直接的に、ありあり想像させるものだった。 さて、これは実際にあった事件を元に描かれたことはご承知のとおりであろう。日露戦争を目前に控え、寒さの中戦うとはどういうことか? それを知る為の行軍であった。結果は酷い有様ではあったが、この経験が後の日露大戦に於いて大いに活かされたことは史実に明らかだ。 この書は自然を前にしての人間の無力さもさることながら、準備は何時でも大事だという当たり前の事に感じるであろう謹言を再確認させてくれるだろう。 おそらく登場人物それぞれに好き嫌いが出てくるであろう、読むに従い、無能な上官に叱責したい気持ちで満たされるかもしれない。だが、その状況に叩き落とされた自分を想像するに、そう馬鹿に出来るものでは無いと私は感じた。第五連隊の指揮は命令下達されたその瞬間から壮絶なものだったのだと理解する。やはり人を指揮するとはなかなか難しいことなのだ。 さて、これを読んで後、私はたった一日の25キロ行軍に参加する事になったわけだが、状況は雪中行軍と比べればとても優しく安全の確保されたものであったが、それでも鉄帽をかぶり銃を提げ装備を施した状況に於いて「歩く」という日常的な行為を数時間継続させることがいかほどに苦痛であるか、それを体験した上で本書を読み、かつて陸軍の凄みを思い起こせば、現実に命を賭して戦っていたのだなと感嘆するしかない。
2投稿日: 2014.10.10
powered by ブクログ八甲田山の遭難事件が人体実験だったとは知らず、まずそこから驚愕。率いる神田大尉が慎重でむしろ有能な人であったことに更に驚く。逆らえない命令に追い込まれてのこの結末はどんなに無念だったことだろう。 多くの犠牲者がでているのに、勝敗で総括しようとする安全圏の上官たちが腹立たしくてならない。 過酷な冬山の厳しい描写にこちらの手足の先も冷たくなっていくような錯覚に陥る。
1投稿日: 2014.07.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『八甲田山』の映画を観て印象に残っていたのは神田大尉「天は我らを見放した・・」それに対して倉田大尉「帰路が発見できたぞ」というセリフではないだろうか。史実に基ずく未曾有の遭難事故は鬼気迫るものがある。時代背景は日露戦争前、仮想敵国、対ロシアのための雪中行軍というものだった。青森5聯隊は数名の生還者を残し全滅、責任者をうやむやにしたまま事件は収束する。そんな中、生還を果した大隊長は自殺を図るのだった。
1投稿日: 2014.03.06
powered by ブクログ◆天は我々を見放した◆ 明治35年、真冬の八甲田山で実際に起きた遭難事件。日露戦争に向けた冬期演習と称した人体実験で、最終的な決定を下す人間の冬山に対する危機感と知識の差が、実験を強いられた二つの部隊の運命を大きく分けてしまう。 完全な縦社会の中で隊長としての判断をことごとく上司に奪われてしまう悲劇の大尉を、映画では北大路欣也が演じています。本を読んだ上で映画を観るのがオススメです。想像を絶する過去の出来事に思わず息をのみます。
1投稿日: 2014.01.14
powered by ブクログ明治35年(1902年)1月に起きた日本陸軍の青森第五聯隊雪中行軍遭難事件。訓練参加者210名中199名が死亡した空前の山岳遭難だ。安易な計画と甘い冬山装備、指揮命令の混乱、引き返すタイミングの判断ミス、道迷い時の対応の誤りなど、失敗の連続だ。読み進めながら、ダメな組織とはこんなにも酷い結果をもたらすのかと、怒りと悲しみを覚える。合掌。
1投稿日: 2014.01.10真冬に読むと凍死します。
日露戦争勃発の2年前。日本陸軍は対ロシア訓練として真冬の八甲田山走破を2つの部隊に命じる。結果、片方は無事に訓練完遂。もう片方は約200名が全滅。全滅までに至る描写がとにかく寒い。凍るような寒さを描かさたら新田次郎の右に出るものはいない。冬に読むときは、暖房の前で。
1投稿日: 2014.01.03
powered by ブクログ日露戦争の2年前。寒冷地ロシアでの戦闘を予想した日本陸軍は冬山での軍事訓練を2つの部隊に命じる。場所は青森県の八甲田山群。 同じルートで出発と到着を入れ替えて進軍した2つの部隊は中間地点で出会うはずだった。しかし、20人ほどの少数精鋭部隊が遭遇したのは、全員が凍死した200名の大隊だった。 少数部隊は雪山装備を準備し、地理に詳しい地元民を案内役につけるなど慎重な事前準備を怠らず、全員無事で訓練ルートを突破する。その一方、大隊は雪山登山の困難であるという認識が全員に徹底されず、指揮系統も不明確、さらに急激な天候悪化という不運も重なり、部隊全滅という悲惨な結果を迎える。 全員無事と全員死亡。はっきりとした明暗によって、その後の冬山軍事訓練の方法が明確となり、陸軍にその教訓が生かされるという皮肉が印象に残る。 それにしても、読むだけで寒さを感じるほどリアルな雪山描写。真冬に読むことはオススメしない小説だ。
0投稿日: 2013.12.29
powered by ブクログ映画化もされた八甲田山における遭難事故の小説化。210名中199人が亡くなった極寒の描写がとにかく凄まじい(裸で川に飛び込み氷の地蔵になったとか…(°_°))。明治の暗部、組織の持つ隠蔽体質、リーダーシップ論など物語の裏にある要素もかなり深く示唆的。
0投稿日: 2013.08.09
powered by ブクログ日露開戦の予感迫る明治三十五年。陸軍では敵艦隊による津軽海峡・陸奥湾の封鎖時の冬の交通路の是非、厳寒・深雪のなかでの軍の移動の可否について研究行軍を試みようとしていた。 ──それはすべて、不可避のシベリア出兵を想定してのことだった。 かくして、神田大尉率いる青森第五聯隊、徳島大尉率いる弘前第三十一聯隊が、それぞれの経路で真冬の八甲田山踏破に挑む。しかし、彼等の前には白い雪地獄が立ち塞がり、後世いまだ破られることのない記録的な大寒波が襲いかかる。 「天は我々を見放した...」 絶望的な彷徨の足跡は雪にかき消され、断末魔の叫びは強風にさらわれ、全身を氷に覆われた兵士がつぎつぎと倒れていく……。 明治三十五年一月、実際に起こった「八甲田山雪中行軍遭難事件」をもとに、近代化と列強への道を突き進む明治の「暗さ」、「かなしさ」を書く山岳小説の大家・新田次郎の傑作。
0投稿日: 2013.07.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
八甲田山には中学生の頃に行ってまして、そこに立つ銅像を強く覚えてます。ここに来て改めて読みまして雪中の地獄の描写に感動できました。 迷走した五連隊が「しかし不可能を可能にするのが日本軍ではありませんか」と言って絶望の行軍に突入します。これをとらえて「日本軍お得意の精神力だのみか」と笑うのでしょうが、日露戦争前夜のこの頃はまさに「不可能を可能にする」必要があったに違いなく、一笑なり一瞥はよろしくないなあ、と感じますな。
0投稿日: 2013.06.12
powered by ブクログ昭和の敗戦において、現実を見ようとしない、メンツと建前で作られた空気の中で精神主義をことさらに強調して破滅に突き進んだ軍部であったが、「あの頃はまだ・・・」と比較的肯定的に捉えがちな明治の軍隊においてもまさに同じような構図で破滅へむかう死の行軍が行われていた。。 どこか明治を明るく考えようとしている頭にズーンと重く暗い現実を落とされた気がした。
0投稿日: 2013.05.28
powered by ブクログ20代の時に読み、その時の印象をずーっと引きずっていました。 読み直してみて、さてどうなるでしょうか・・ *50ページに及ぶ序章~第1章雪地獄~第2章彷徨~第3章奇跡の生還~終章~解説・・ 読み進むにつれ、八甲田山の全景:行軍経路を折込地図で確認していました。 青森5聯隊と弘前31聯隊との指揮系統の対比が、悲しい分かれ道を表現していました。 神田大尉が絶望と共に放った声、 兵隊の「おがさんに会えるぞ」の叫び。 行軍の足音・・これらを冷静に受け止めている今・・ 読み直して良かった・・本当に! 同じ文章~言葉を、繰り返し読みました。 20代の感性とは確かに違うと・・読みながら、感じていました。
2投稿日: 2013.05.27
powered by ブクログ何がどこで間違えたのか。 読んでいく中で、オチは知っているので、「ちょっと待って!」と声を出したくなるほどリアリティがある。
0投稿日: 2013.04.20
powered by ブクログ小説とはなにか という方法論的なものの示唆を これから読み取ることができそうだ。 想像力というもののもつ豊かさは 事実を詳細に、またそれを土台として 取り組むことによってはじめられそうである。 時代に遭遇した事件に対して、 正確な認識をもって、アプローチすることが 大切である。 八甲田山も ひとつの事件をとらえてみた。 しかし、それは、文学の題材として、 新田次郎のアプローチはおもしろい。 遭難事件の解説者になりかねないところがある。 八甲田山の場合 山田少佐と神田大尉の中での、 葛藤が、山田は日本的軍人の発想で、精神主義として 描かれ、神田が、一定の苦労人、合理主義として、 徳島大尉が科学的実証主義として登場する。
0投稿日: 2013.04.16
powered by ブクログ昔読んだはずが再読してみるとかなりイメージが違った。 ロシア戦争に備え寒冷地における戦闘演習として、日本陸軍が八甲田山で行った雪中行軍の演習中に記録的な寒波に遭遇し、210名中199名が死亡した「八甲田雪中行軍遭難事件」を題材にしたフィクション。 「弘前歩兵第31聯隊」は「徳島大尉」は綿密な下準備を行なった上で、地元出身者を主体の案内人をつけた小隊編成。「青森歩兵第5聯隊」は「神田大尉」が上官に指揮権を奪われた形の中隊編成。神田隊は本人も含めて199名の死者を出すが、「徳島隊」は全行程を完全に踏破する。両隊を対比して、自然と人間の闘いを描く小説。神田大尉も単なるヒーローとして描いていないのがいい。 「不可能を可能にするのが日本の軍隊ではないでしょうか」という精神論、「この事件の関係者は一人として責任を問われることもなく、すべてはそのままの体制で日露戦争へ進軍していった。」という責任所在の不明確さ、は昭和の戦争や今も続く官僚体制へつながる。
0投稿日: 2013.04.02
powered by ブクログ指揮官一人の判断で、組織は生きもすれば死にもする。 日露戦争前夜、八甲田山で行われた雪中行軍で青森5聯隊は199名を失いほぼ壊滅状態となった。 一方、広前31聯隊はこの雪地獄の中、遭難直前の危機に遭遇しつつも、全員を無事帰還させる。 史実を下敷きにしたこの小説は、何が生死を分けたのか、この2つの聯隊の指揮官の判断を比較しつつ詳細が語られている。 現場の感覚を知り、地元民の意見を重要視した31聯隊の徳島大尉。 一方、プライドが高く、現場の意見や部下の考えを無視して机上の空論に走った5聯隊の山田大隊長。 この八甲田山での悲劇は美談として祭り上げられ、その後の教訓として生かされなかった。 その現場を無視し、机上の空論や精神論に傾きがちな陸軍上層部の感覚は太平洋戦争まで引き継がれ、敗戦へと繋がったかに見える。 現在でも現場を知らず、顧客や従業員の気持ちとはかけ離れた経営をし、会社を傾かせる社長が後を絶たない。 過去も未来も組織の本質はそう変わらないだろう。 リーダーを目指す人は読むべき本だと感じる一冊である。
2投稿日: 2013.03.24
powered by ブクログ日露戦争の準備として、当時の陸軍が極寒の八甲田山に挑み、悲劇を生むことになった実話を基に書かれた小説。 リーダーシップ論、危機管理論など組織運営の中で学ぶべきことが散りばめられており、ビジネス社会に身を置くものとして教訓も多かった。 (アムンゼンとスコットの話も同様) 以下引用~ ・全将校をそこに集めて、吹雪の中で議論を始めたことは、指揮系統の不統一を下士卒の前に公開したと同じことであった。 ・いや、第五聯隊は勝ったのだ。百九十九人という尊い犠牲を出してこの戦いに勝ったのだ。 以上
0投稿日: 2013.02.10
powered by ブクログ雪山の厳しさがひしひしと感じられる。行軍に参加している人々の、立場による考え方の違いや、熱い思いが絡み合い、緊迫した雰囲気が伝わってくる。 悲しいかな、遭難に至る行程は、今の社会でも多かれ少なかれありますよ。全滅するまえに、上司が聴いてほしいな。なんてことをふと思った。
0投稿日: 2013.02.04
powered by ブクログ寒いということは体に悪い。若い自分だってわかる。 111年前の1月25日の日本史上最低気温記録(旭川)はいまだに破られていないが、その日になんとも間の悪いことになんともどうしようもない雪中行軍が行われた実話をもとにしたフィクション。 フィクションであるからには、登場人物の性格や人間関係はかなり脚色したものだろうなとは思えるけど、結局こういう現実離れした精神論や階級上下だけを盾にとって無茶苦茶やったことで、日本軍はお定まりの終わりを迎えるのは致し方ないかも、と思った。 誰でも聞いたことのある大惨事で、八甲田山上の資料館にも行ったことあるけれど、あそこが兵卒の悲惨さを強調してあったのに対して、こちらは将校の悲哀を描いたもののように思える。 神田大尉の最期は本当に胸が詰まったし、一方で行軍を台無しにした山田少佐が助かったことにムカッと来たけど、結局彼の死は一番こたえた。 ただ寒い、雪が降るということは地震や津波にも匹敵する暴威になりうること。それは10cm以上雪が積もったところで生活したことのない自分にはにわかには信じがたいけれど、それでもそこで生活し、それを克服して戦わなければならない人がいる。 越えたところにも結局、戦争があり貧困があり、助かった命もあっさりと消えていく。人間なんて「命は鴻毛より軽し」ってなもんだけど、それでもそのために生きて死ぬ、お構いなしに自然は通り過ぎる。それだけでこんなに大きくて重い物語になる。
2投稿日: 2013.02.04
powered by ブクログあほみたいな命令にも従わなければならないなんて、なんて理不尽な!と読んでる間中怒っていました。 過酷な状況でも決して諦めない精神力にこちらが参りました。もう楽になろうよってつぶやいてしまった私はまっさきに死ぬんだろうな笑 すごい。すごいけど、こんなふうに無意味に人が死ぬようなことはあってほしくないです。
0投稿日: 2013.01.08
powered by ブクログ準備不足、団体行動での指示系統の乱れ、危険が予想されるコースでの案内人不在…これらが招いた結果は、多くのことを物語っている。青森五連隊の教訓はいつまでも忘れないよう胸に刻んでおきたい。防水のために油紙で足をくるみ、防寒用に藁沓へ唐辛子を入れる等、当時の涙ぐましい雪山装備に脱帽した。
0投稿日: 2012.12.31
powered by ブクログよくリーダーシップ研修の教材としても使われる八甲田山雪中行軍の話。少数精鋭の徳島大尉と大人数の神田大尉のリーダーとしての在り方が問われる。 ①様々な観点の要因 雪中行軍の失敗には、現場の指揮系統からリーダーの出身まで様々な要因が関わっていたと推測できる。多くの観点から考える際、重要なことを見極めることが必要だと感じた。 ②目的に対するアプローチ 上司に対して従順で、目的には適った形かもしれないが、壊滅状態になった神田軍。同じ目的でも、捉えようによってはこうも大きく変わると思えば、アプローチ方法は重要なのだろう。 ③どちらのリーダーが良いのか リーダーシップは状況に応じて異なるものの、自分の理想を描き、それを曲げずに最後まで突き進むことは何より大切。それが欠けたことが発端で全てが崩れ始めたと神田大尉は思える。自分も、理想を考え、信念をそれに向けて突き進めたい。
0投稿日: 2012.12.12
powered by ブクログ実話に基く小説。 八甲田山の雪山行軍とその悲劇についての物語である。 行軍に失敗した方に焦点を当てるのではなく、 成功した側の物語が中心に進む。 父性を考えるのに良い本とのことで、読むことにした。 非常に良いと思う。
2投稿日: 2012.11.22
powered by ブクログ言わずと知れた日露戦争前に実際に起きた八甲田山の悲劇の雪中行軍を描いた事件記録小説である。気象学者かつ登山家であるが故の筆致か、遭難の模様を迫真力をもって描写されている。 本物語は厳冬期シベリアでの戦争に備え軍首脳部が考え出した人間実験。二つの部隊に競わせ成果を求める。一方はほぼ全滅。一方は全員帰還。両者の違いは? 極限状態での人間と組織の関係を問うた、まさに失敗の本質が学べる。不朽の名作は何度読んでもいいね~
0投稿日: 2012.11.17
powered by ブクログ冬山山岳登山の危険性が如何に生半可なものではないことが、ひしひしと伝わる。 現在ほど、装備や研究がそこまで浸透していない時期であって、しかし、現在の人間も陥るだろう自然の猛威!! そこには、安易な精神力や指導者の資質が如何に影響を与えるものかが分かる。 また、生死を彷徨う間際の人間の常軌をきした描写には、目が離せない。
0投稿日: 2012.11.16
powered by ブクログ実際の事件を脚色している小説で、雪中行軍を行い無事に踏破した部隊と、遭難してしまった2つの部隊を対比しています。 主に描かれているのは遭難した部隊の描写で、指揮系統の混乱により前後不覚になり、多くの者が錯乱状態に陥り、悲惨な末路をたどってしまいます。 教訓にはなるが、あまり読後スッキリする話ではなかったです。
0投稿日: 2012.11.06
powered by ブクログ日露戦争開戦間近という時代背景もあって、当時は失敗の原因どころか事件の詳細も明らかにされなかったようで、暗い時代に起こった悲劇という印象である。責任が明確にされていにないところは、今の時代にも通じる日本社会の特徴か?
0投稿日: 2012.10.21
powered by ブクログ日露戦争直前の1902年に起きた遭難事件を題材にした小説。雪中行軍という雪山での軍隊行動訓練途中で199名の死者を出すという世界史上で最悪の山岳遭難事件であるが、同じ日時同じ場所を通過して無事に帰還した別部隊がいた。生還した部隊を率いた福島大尉(小説中では徳島大尉)とほぼ全滅した部隊を率いた神成大尉(小説中では神田大尉)。山岳小説家として知られる新田次郎氏が荒れる雪山の中での二人のリーダーの心中を克明に描写している。この小説は事実とは異なる創作の部分も多いようだが、非常時下のリーダー論として読むと非常に興味深い。 小説が書かれたのは1971年と一昔であるが、この本を手にとるきっかけとなったのが、2012年9月に出版された「ビジョナリーカンパニー4」。この本では不確実性が高い状況下でも成功を収めている企業の分析をしているが、この中で浮かび上がってきたのが「10X-er(テンエクサー)」と呼ばれるリーダーである。10X-erの分かりやすいケーススタディとして紹介されているのが1911年に世界初の南極征服を達成したアムンゼンと同時期に南極点を目指して帰らぬ人となったスコットの物語である。 この話を読んで思い当たったのが八甲田山の遭難事件。そこで、本小説を読んでみると主人公である徳島大尉はビジョナリーカンパニー4で見出された10X-erそのものでであることがあることがよく分かる。もちろん徳島大尉の話は全てが事実ではないが、10X-er像をリアルにイメージするのに本書は好適である。不確実性の高い世の中を彷徨する我々は徳島隊だろうか?それとも神田隊だろうか?
0投稿日: 2012.10.18
powered by ブクログ怖いわーまじこわいわー。にしても新田次郎は藤原正彦似とるわ。筆致がすごい。夕闇の中一気に読む。なんでこんなに被害者が出るような事態に導かれたか全く理解不能。
0投稿日: 2012.09.24
powered by ブクログ素人のくせに気軽に「冬山登山しようぜ!」なんて言い出す人が身近にいるのなら、まずこの本を読ませましょう。
4投稿日: 2012.09.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
日露戦争の前年、青森五連隊と弘前三十一連隊は、対ロシア戦に備えて八甲田山へ雪中行軍を行った。 想像を超えた厳寒の中、両隊は全く正反対の結末を迎える。 210名中199名の死者を出した青森五連隊連隊と、全員生還で任務を遂行した弘前三十一連隊。 両隊の生死を分けたものは何だったのか。 史上最悪といわれる雪山遭難事件を、事実をもとに小説化したフィクション。 ******************* 母に薦められて、こないだ青森に行ったときに一気読みしました。 読み終えて…ハンパない陰鬱な気分に(;_;) 人間の極限を見事な描写でえがききっていて、読んでいてグイグイ引き込まれる感じ。 読んでるこっちまで凍えてきそうでした(汗 余りの寒さに発狂し衣服を脱ぎ捨てる者、泳いで助けを呼ぼうと川に飛び込み凍死する者、幻覚に惑わされおかしくなる者…人間は生死の境を目の当たりにすると、こうも脆いものかと怖くなりました。 フィクションとはいえ、事実と異なるのは大尉たちの名前や少しの会話くらいで、あとは実際に起こった出来事だそうなので、少しトラウマに>< 文明の利器や科学の力を全て取り除いた素の人間の強さと弱さ、そして自然の脅威を感じることのできる、恐ろしくも素晴らしい作品です。
0投稿日: 2012.09.02
powered by ブクログ映画八甲田山の原作。 徳島大尉=高倉健=とてもいいひと、で描かなくてはいけなかった映画と違って、帝国陸軍というものをより非情に描いている。 当時映画を観た記憶では、道案内さわへの敬礼等のシーンをはっきり覚えていて、興行的にはこの脚本が正しいのだろうが。 小説自体も史実を基にした創作ということで、どこまでが史実なのか不明だが新田次郎が意図したものがあったのだろう。人体実験だったという表現まで出てくるが、これは唐突で、筆がすべったと思われる。
0投稿日: 2012.07.31
powered by ブクログ以前に映画で見たのですが、 原作は未読だったので読んでみました。 青森5連隊と弘前31連隊と2つの隊が八甲田山に挑むわけですが 第一章は徳島大尉率いる弘前31連隊が弘前から増沢に至るまでの行軍の様子で、 八甲田山に挑むまえのところまで。 第二章の方は、青森5連隊の八甲田山での彷徨。 第三章は、弘前31連隊が八甲田山に挑むところで、 終章で事後のことを描くという構成になっている。 組織論・リーダー論としても確かに読めるのだけど、 山田少佐憎し、神田大尉可哀想という感情論に陥ることなく 教訓を読み取るのは実はけっこう難しい。
0投稿日: 2012.07.21
powered by ブクログ明治35年、ロシアの陸奥湾封鎖の想定に、八甲田山雪中行軍は行われた。三十一聯隊と五聯隊の明暗がわかれた事実、そこには壮絶は状況の中での指揮能力が問われたと思う。 国家とは何か?組織とは何か?戦争とは、人間とは何なのかと。
0投稿日: 2012.07.15
powered by ブクログ明治三十五年に発生した八甲田山での遭難事故を描いた作品。 青森と弘前の部隊が厳寒の八甲田山の踏破を命じられ、少数精鋭の弘前31連隊は無事踏破するも、青森第5連隊は死者199名を出し、ほぼ壊滅状態となる。 両者の明暗を分けたのは何か。指揮命令系統の混乱、事前準備不足、出身身分による劣等感と差別意識等々。 しかし、そもそも、過酷な人体実験という人間性を無視した師団本部の命令に問題はなかったのか。 日露戦争という日本史上最大の危機を間近に控え、彼らの犠牲はやむを得なかったのだろうか。 新田次郎の文体は簡潔ながらも、複雑な人間の心理が描かれており、過酷な自然の脅威と相俟って、心にずしんとくる作品。
0投稿日: 2012.04.14
powered by ブクログ組織の中にいながら組織を批判すること(ましてや軍隊)の困難さ、理性を駆逐してしまう精神主義的言動、そういった制度や理性や精神を生み出す優れた人間の脳が機能しなくなる寒さという自然の脅威。そして無謀な雪中行軍を行ったことへ過剰な関心を示す大衆と、その批判をかわそうとする軍の事後処理の様子まで、今日も変わらない危機と政治と社会の本質をシンプルに描き出している。雪山の遭難の場面の描写は、淡々とした抑制された文体なのに凄まじい。
0投稿日: 2012.04.12
powered by ブクログばかな俺には難しかった。 あの人も本当に悪い人だったとは思えないんだけど、うーん。あの時代の男の人は下の人の言葉に耳を傾けにくいのが多くの特徴だったのかな
0投稿日: 2012.04.11
powered by ブクログ小説ではなくビジネス書として紹介されることが多い本。リスキーシフトの最たる例が書いてあります。 長編小説なんですが、非常に読みやすいです。そして、生き残った人から聞いて構成したという生々しい記述に驚きます。組織のあり方、会議の役割、目標を達成するということ、いろいろ考える材料に事欠かない本です。 詳しくは http://d.hatena.ne.jp/ha3kaijohon/20120410/1334066083
0投稿日: 2012.04.10
powered by ブクログ日露戦争前夜、日本軍がロシアに侵攻するにあたり不可避とされたのが、冬季のシベリアでの軍事作戦。そのため、青森県での八甲田山での雪中行軍の演習が行われる。 過酷な条件の中、死者多発の部隊と、全員生還の部隊。 両者の違いはなんだったのか… 実話をベースにしたフィクション。 とにかく、読むと寒い!! 夏の避暑読書向き!!
0投稿日: 2012.03.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
中学生の頃映画とドラマで見ました。 その衝撃の大きさは一生忘れることはないでしょう。 そして、その衝撃は本でも変わらなかった。 いや、それ以上といっても過言ではありません。 企業人として、組織の中にいる人間は必読の書と思います。
0投稿日: 2012.03.22
powered by ブクログビジネス書でもある。組織のあり方、仕事の進め方、危機管理、、、さまざまな読み取りができる。何度でも読み返したい。
0投稿日: 2012.03.13
powered by ブクログ意思決定系統が乱れると組織はあらぬ方向に動き始めますね。それを鮮明に描き出した名著です。上官だけでなく部下としてもどうあるべきだったのか考えさせられます。
0投稿日: 2012.03.05
powered by ブクログ会社の先輩に薦められ読んでみますた☆ 日露戦争を前に対ロシア対策のため、青森ー弘前間の交通路を開拓すべく、2つの聯隊が八甲田山を経由した雪中行軍を行う。 一方の隊は雪中の装備、地形、人的マネジメントを磐石に行い、見事完遂。 もう一方の隊は、装備、雪山における行軍におけるあらゆる準備が不足した結果、210名中199名が死亡する。 リーダーとしてのマネジメント力など、今のビジネスにおける組織運営についても大変ためになる一冊です☆
0投稿日: 2012.02.26
powered by ブクログこの時期に読むと臨場感がものすごい。 軍隊という特殊性を除いても組織論として学ぶ事が多い。 また失敗学、災害とその国民世論、皇室の意義を改めて考える事ができた。
0投稿日: 2012.02.10
powered by ブクログ何度も読みなおしている本のうちの一冊。しばらくするとまた読みたくなる。読んでいるだけで寒気に襲われて腹を下す事数回。便秘対策に良いかも?
2投稿日: 2012.02.06
powered by ブクログ八甲田山をドライブしていくと、途中立ち寄ることのできる後藤伍長の銅像。明治時代、対ロシア戦や極寒地での戦闘を想定し八甲田山の"雪中行軍"が行われました。結果、200人近い遭難者・死亡者を出す未曾有の事故へとなり、捜索隊が現場にたどり着くと、まるで自らを目印にするかのように雪に埋もれて立ち尽くす後藤伍長が仮死状態で発見されたそうです。 そんないきさつがあって、建立された後藤伍長の銅像。小説は全てがノンフィクションではないですが、読んでから行くと感慨深いです。 リーダーによって、こうも運命が別れるのか…と思いました。また、当時の装備の粗末さに驚かされました。
0投稿日: 2012.01.30
powered by ブクログあくまでも「小説」「物語」である 映画「八甲田山」は、小説「八甲田山死の彷徨(新田次郎)」に忠実に描かれている -------------------- 八甲田山~雪中行軍悲話 http://toshibos-museum.com/hakkouda_souiten.htm ・田茂木野で案内人を追い返したのは、山口大佐ではなく大隊本部の見習士官・下士官だった ・大惨事の原因は人災ではなく天災 ・福島大尉(徳島大尉)も神成大尉(神田大尉)と同じく陸軍教導団(下士官養成機関)出身 ・第31連隊の八甲田雪中行軍(三本木経由)は三年がかりで計画、福島大尉の総決算とも言える内容だった 一方、神成大尉は原田大尉から急遽交替させられた、雪中行軍の記録は残っていない -------------------- 「八甲田の遭難事件により軍の寒中装備が改善した」とあるが本当だろうか?調べ切れなかった。 この遭難事件をきいたノルウェー国王ホーコン7世が、1909年(明治42年)、お見舞いとして明治天皇宛にスキー2台を進呈した、らしい
0投稿日: 2012.01.10
powered by ブクログ指揮系統の混乱、事前の準備不足、大寒波の到来、と複合的な要因が重なり合い、200人が死亡するという大遭難事故に至った。失敗学の見本のような内容。 己(内部組織)と敵(雪山)を知ることの重要性を痛感させる。 こう考えるとベンチマークって大事なんだなあと感じる。
0投稿日: 2011.12.29
powered by ブクログ史実に基づくフィクション、とのことだが、刊行から40年経つ今尚、凄まじいほどに濃密な内容に圧倒される。 非常に淡々と、抑制された描写ながら、厳寒の雪中行軍という極限状態の様のみならず、当時の日本軍内外に蔓延していたであろう空気のようなものが、ヴィヴィッドに伝わってくる。 読み手の想像力を刺激し、それを最大限働かせようとする力が、この作品には詰まっている。
0投稿日: 2011.12.02
powered by ブクログ中学生のころ、「最近読んだ本を紹介しよう」の授業で なぜかこれを選んだ。 おそらく中学生の自分に「死の彷徨」というタイトルが ぐっときたのだろう。 読んでて、とにかく寒くなったのを覚えている。
0投稿日: 2011.11.28
powered by ブクログあるお客様に勧められて読んだのですが、まさしくマネジメント組織論に非常に役立つ本です。 忘れないうちに大切な事を以下に書き留めておきます。 ?将校たる者は、その人間が信用できるかどうか見極めるだけの能力がなければならない。・・・他人を信じることのできない者は自分自身をも見失ってしまうものだ。 ?これから行おうとする物事の目的を繰り返し部下に説明する。 ?研究成果をすぐに役立てようとする事。 ?指揮命令系統の混乱が組織崩壊を招く。現場を一番分かっている部下に任せるところは一切任せ、余計な口出しはしない。 ?入念な準備。 今後のマネジメントに活かせる作品ですね。
0投稿日: 2011.11.20
powered by ブクログ学生時代に受けた講座で薦められた本。 実際に起こった遭難事件を元に書かれている小説です。 組織のあり方、リーダーのあり方、事前検討と準備の重要さ等、色々と考えさせられる一冊です。 ビジネスパーソンの方は必読の一冊です。
0投稿日: 2011.11.13
powered by ブクログ何が明暗を分けたのかははっきりしている。 上官の判断が部隊の生死を分けるという事は、上官は常に最善の選択を求められるという事なのでしょう。 最後に責任が己にあると気が付いたようだが、それでは遅い。
0投稿日: 2011.11.07
powered by ブクログ前から読んでみたかった作品、やっと読めました。シャクルトンの顛末記より、こっちの方がおもしろかったです。
0投稿日: 2011.11.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
日露戦争直前、日本が軍国主義に走る前夜の史実として読み応えは十分ある。200人の遭難死者を出す無鉄砲に驚愕したが、歴史とはこういったもので、そこから学ぶことが大切だと思った。
0投稿日: 2011.11.03
powered by ブクログ研修のケースで八甲田山弘前隊の隊長のリーダーシップについて学んだのをきっかけに新田次郎原文を読んだ。結構深い示唆あり。
0投稿日: 2011.10.08
powered by ブクログ日露戦争が始まる前に起きた八甲田山での悲劇。事件があったことは聞いたことはあったが、具体的なことは何も知らなかった。どんな悲劇だったんだろうと、ふと手に取ったこの本、久々に読みごたえがあった。 ロシアとの戦争を控え、冬の大地での戦闘や装備を研究しろと二つのある部隊にくだされた命令は、雪深い八甲田山での雪中行軍。別々のスタート地点から同じ目的地に向かうそれぞれの部隊。一つの部隊は指揮系統に混乱をきたし、吹雪や豪雪の中で遭難して二百人近い犠牲者を出す。 人間が雪山で遭難した時の精神状態、どのように死に至るかの描写には、自分もまるで遭難してしまった一人に感じてしまうぐらい、引き込まれて恐くなった。 兵の命を軽んじる日本陸軍のトップたち、無謀な計画、隠蔽体質…その犠牲になり、雪に埋もれて死んでいった兵士たちのことを思わずにはいられない。
2投稿日: 2011.10.07
powered by ブクログいろんな読み方は可能な本。戦争小説・反戦小説であり、実行不可能命令に挑む冒険小説であり、組織と個人の葛藤を描いた社会派小説でもある(それを「エンターテイメントに昇華した」と言うにはあまりにも醜くて悲惨で理不尽な話で…)。終始悲痛な思いで読んだし、これほどまでに過酷な状況下に身を置かなくて済んでいる自分の幸せを感じ、そして戦争はイヤだな、とも思った。でも、読み終わったあとの気分の悪さ、寝付きの悪さこそが、この本が提供してくれる最高の物だ。
0投稿日: 2011.10.01
powered by ブクログリーダーシップのあり方について学ぶことがあるから読みなさい、と薦められた本。いかにも軍隊っぽい率い方は好きでは無いが、歴史小説としては非常に面白かった。
0投稿日: 2011.09.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
本書は、よくリーダーシップ研修とかマネージャー研修の題材になるというが、どうなんだろう?そもそも、リーダーより上(例えば、取締役や部長)が明らかに間違った判断をしているとしても、リーダー(例えば課長とか)がなんとかせいというのか?確かにリーダーでできることはある。しかし、どうしようもないこともある。 要はミドルでカバーできる範囲は限定的であり、大本営(トップ)自体が間違ってたら、話にならんということ。 ■そもそも、雪中行軍を命令したのは誰か?いくら日露戦争の準備という名目があったにせよ、雪中行軍を2連隊に競わせるような形で行わせるに値する明確な「目的」があったのか? ⇒明確な回答がないのであれば、実行責任者である徳島大尉と神田大尉より『上』に責任がある。 あと、現代の企業経営に置き換える場合に、書いておきたいこと。 軍隊に属していると(原則)逃亡はできないけれど、企業勤めの場合、雪中行軍のような無謀なプロジェクトに参画させられたら、普通、辞めますから!!(笑)リーダーが無能だと、戦争や八甲田山のようなケースだと、部下を死なせますが、企業に置き換えたら、人が辞めまくり事業が死亡します。
0投稿日: 2011.09.19
powered by ブクログ史実から作られた本です。当時の風潮が写し出されているので歴史好きな人にオススメ。教科書では学べない「日本」がわかります。映画もあるので映画好きにも必読。
0投稿日: 2011.09.19
powered by ブクログ代表作かつ最高作 本作で私は新田次郎を知った。 中学生の頃だったと記憶している。白と青のハードカバーだった。「雪中訓練に失敗して犬死にした軍隊の話」と当時は思ったはず。今は少し違う。訓練でも戦争でも死は死。犬死という感覚がおかしいのだ。 再読して小説として第一級のものであることを再認識した。 本作に主人公はいない。山も脇役だ。主役はたぶん当時のみんなの心の中にあったロシアなんだろう(二年後に日露戦争開戦)。 開戦を目の前に雪中訓練を強行する。成功した弘前隊と失敗した青森隊。前者は十分な準備と指揮命令系統の統一がなされ、後者はそれがなされなかった。 %
0投稿日: 2011.09.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
日本陸軍の八甲田山中での雪中行軍。 なぜ1つのグループは無事に行軍を終了させ、もう1つのグループは遭難したのか。 昔からこの事件はちょっとだけ興味があった。 で、今回この本を見つけて即購入。即日一気読みしてしまった。 「訓練の名を借りた実験だなぁ」と。 そして、身分の差は如何ともし難いんだな、と。 階級が同じでも士族か平民かの出身の違いで、こうも(周りも含めた)意識に差があるのかと。 現代からはすると「考えられない」範疇に入るのではないかなぁ、と思う。 ともあれ、読んでよかったと思った。
0投稿日: 2011.08.17
powered by ブクログ大勢を、特殊な軍隊を雪の中で統率する難しさを知る。 精神論だけで、この雪の中を生きていけるわけがない。 嫌というほど、人が凍死する様子が描かれている。
0投稿日: 2011.07.30
powered by ブクログ文体に馴染みづらくて、戸惑いました。 ですが良い物を持っております。 雪の恐ろしさ。 事前準備の大切さ。 組織の運営の大切さと矛盾と 「あ~、これこれ、あるよね~」 ムカムカ、だから駄目なんだよな~ と腹立ちを覚えてしまった指揮をとる人。 自分がもし上に立つ立場になることが 今後あったら ならないようにしたいと思いました。
0投稿日: 2011.07.10
powered by ブクログ若い頃に何となく耳にしたことのあるストーリーでしたが、初めて読んでみました。 凄惨で怖い話ですね。いろいろな面で。
0投稿日: 2011.07.01
powered by ブクログ極寒の八甲田山で行われた雪中軍行によって、青森5連隊が遭難し199名の犠牲者が出たという事は知っていたが、同時に、無謀とも思える雪中軍行をやり遂げた弘前31連隊の存在は知らなかった。気象学者でもある著者が2隊を対比して書いた作品。雪山の、雪の脅威がよく伝わってくる。そして、リーダーやトップはどうあるべきかも。
0投稿日: 2011.06.26
