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タイタンの妖女
タイタンの妖女
カート・ヴォネガット・ジュニア、浅倉久志/早川書房
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総合評価

237件)
4.0
59
83
43
10
1
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    ヴォネガットは、まったく、ぜんぜん、ほんの少しも生きる価値のないようなくだらなくて愚かで怠惰な人間が、それでも生きがいを探しているのだということを書いてくれる。 けれども、本当に怠惰な人間は、本当に何もできないし、さらに言えばそもそもきちんとした良心さえ持っていないかもしれないのだ。 何をどうすればいいのかわからず、自分が何をしたいのかもわからないまま、愚かなままで生き続ける。そんな人間が生きていて、いったい何の価値があるのだろう? その圧倒的虚無に対しての、ヴォネガットの優しくユーモアあふれる答えがこの本なのだろう。彼はこの本である種の読者の胸をかきむしらせ絶望させ、そして軽やかに救済する。 天国はとても穏やかでハッピーであり、そこは確かに存在するのだよと言われて安心したい人間は、しかしとても疑い深いので、なかなか説得に応じない。 彼らはこの世に疲れ果てていて、できることなら安らかに眠りたいと思っているのだ。でも、眠ることさえ怖いのである。悪夢を見るに違いないと思って。彼らはいい夢なんて、一度も見たことがないので。 世界中の誰もが幸せになっても、自分だけは幸せになれないと思っているタイプの人におすすめしたい本ですね。

    8
    投稿日: 2019.03.03
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    アメリカSFの古典中の古典。 何だか軽妙で滑稽で、テンポよく展開される、大風呂敷のようで大風呂敷ではない小咄。 時間等曲率漏斗なるものに突入して、様々な時空間に偏在することになったラムファード氏は、人類救済のための大掛かりな野望に取り組む。 その道具となった、とある大富豪の遍歴の物語でもある。 さて、人類を救済するには結局何が必要なのか。ラムファード氏の野望は上手くいくのか? 行われていることは壮大なのに、どこか珍妙で胡散臭い。それが読み手をウキウキさせるような珍妙さである。 それでいて、話の収束させ方が実に素朴。 一周回って・・・と言う感じである。 ウキウキしてしんみりする。非常に素晴らしい時間つぶしになる。確かに傑作だと思う。

    1
    投稿日: 2018.11.21
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    wired・科学と創作・4位 mmsn01- 【要約】 ・ 【ノート】 (wired) 宇宙を支配する「波動現象」に操られる人類。あてもなく宇宙をさすらうことになったある富豪の運命を感動とともに描く。ユーモアと美しいヒューマニズムに彩られた名作。 ◆ユーザーからのコメント 『スローターハウス5』がいちばん好きなのだが/『スローターハウス5』も好きだけど、コレ!/実はあまり好きじゃないです。悪意みたいなのを感じて辛かった/『スローターハウス5』といい、いま日本で読まれるべき作家だと思うので/ぶっ飛んだちらつきがカート・ヴォネガットの魅力/「徹底的に無関心な神の教会」になら、入信してもいいと思っている/たぶん、初めて読んだSF。SF脳になるために時間がかかったな

    0
    投稿日: 2018.10.28
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    原書名:The sirens of Titan ティミッドとティンブクツーのあいだ 電信室の喝采 ユナイテッド・ホットケーキ優先株 テント貸します 見知らぬ英雄からの手紙 戦時脱走兵 勝利 ハリウッドのナイトクラブで 解けたパズル 奇跡の時代 われわれはマラカイ・コンスタントを憎む、なぜならば… トラルファマドール星からきた紳士 ストーニイとの再会 第4回星雲賞海外部門 著者:カート・ヴォネガット(Vonnegut, Kurt, 1922-2007、アメリカ・インディアナ州、小説家) 訳者:浅倉久志(1930-2010、大阪市、翻訳家) 解説:太田光(1965-、ふじみ野市、漫才師)

    0
    投稿日: 2018.10.13
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    まったく魅力が理解できない/ 何がしたいのか、何をしているのかも解らない/ もう一度読み直せといわれてもお断りなレベル/

    0
    投稿日: 2018.10.08
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    きっと面白い話だと思う。が、私の理解力が乏しくてのめり込めなかったせいか読み切るのに1ヶ月かかった。1ヶ月かけてもよくわからない。 「人に利用される人生は幸せ」 確かに人生にはそういう一面もあるかもしれない。少し悲しいが。 ラストがそれまでの(読む)苦労を全部報いてくれるが如く美しくて、頑張ってよかったと思った。 マラカイ(アンク)、ビアトリス、クロノ、彼らは人生の終盤幸せを知ったと思う。 ラムファードはわからない。 彼は彼自身の幸せを最後までわかってなかったんじゃないかと思う。

    0
    投稿日: 2018.07.09
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    1970年代にアメリカの大学生に熱狂的支持を受けたカート・ヴォネガットの初期の作品です。 ヴォネガットは時にSF的なシチュエーションを物語の背景に用いるために良くSF作家に分類されますが、この作品でも主人公は地球・火星・水星・タイタン(土星の惑星)と飛び回ります(この作品もハヤカワSF文庫から出版されています)。 しかし、ヴォネガット得意の荒唐無稽のストーリーには、ほとんど意味が有りません。むしろそのストーリーを構成する突拍子も無いエピソードの一つ一つ、例えば「頭に無線機を埋め込まれた火星軍の無謀な地球攻撃」や「徹底的に無関心な神の教会」「機械星人の人間的友情」などに、著者の思いが込められているようです。 それは一方で「馬鹿な振る舞いばかりする世の中に対する絶望感」であり、他方ではそれと反対に「一人一人の人間に対するやさしさ」だったりします。 読んでる最中は、ユーモアたっぷりのほら話に引きずり込まれ十分に楽しめます。そして読後は・・・。 余りに色々なものが複雑な絡み合い、「これだ」と特定はできないのですが、ヴォネガットの言いたかった事がなんとなく理解できたような・・・。

    0
    投稿日: 2017.11.16
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    SFの古典といって良いのかな?昔の文章なので序盤かなり難儀したけど後半一気に読んでしまった。 水星にいる波動がご飯の生物『ハーモニウム』含め、本当に美しいので今こそ映像化して欲しい。 クラウドという概念やAIの脅威など現在を予言しているかのような箇所があるのも興味深い。 だけど本編の本質は、大いなる運命に翻弄された人々(というかほぼ人類なんだけど・・)がどんな人生だったのかというところにあり、読後の切なさと喪失感と満足感がたまらない。 コンスタント・・・

    0
    投稿日: 2017.10.29
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    ラオスを旅行中に読了。初めてのカートヴォネガットだったが、日本人には無いユーモアと独特のセンスがとても新鮮で、孤独なアジア旅をより彩り深くしてくれた。最初は少しとっつきにくかったが、読み進めていくたびに彼の世界観にどっぷりハマり、気づけば他の作品にも手を出していた。

    0
    投稿日: 2017.10.20
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    2017年42冊目。 登場人物本人たちは、くそまじめに考え、行動しているのだろうけど、それがどうしようもなく滑稽。 その滑稽さとシリアスさの混ざり合いが(加えてSF的題材が)、読書中ずっとメランコリックな空気の中に入り込ませる。 物語の印象強さは、これまで読んできた小説の中でもかなり強烈だった。 人生は、どこのだれにどう操られているのか分からない。 運命も、もしかしたら決まっているのかもしれない。 でも、それを知ることができないのであれば、操りも運命も、あってないようなもの。 「それでもきみはやはりローラー・コースターに乗りつづけなければならない」 人事を尽くして天命を待つしかない。 「人生の目的は、どこのだれがそれを操っているにしろ、手近にいて愛されるのを待っているだれかを愛することだ」

    0
    投稿日: 2017.08.27
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    「巨匠がシニカルかつユーモラスに描いた感動作」とあるが、ちょとわからないことが多かった。「誰にとっても一番の不幸があるとしたら、それは自由でないことではなく、誰にも利用されないことかしら」という言葉が印象に残った。

    0
    投稿日: 2017.06.27
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    読み終えるまでとても長い時間がかかってしまった。 自分にとっては夢中で読めるというものではなかったので隙間時間で少しずつページを消化していくという感じでなんとか最後まで読み終えた。 前半中盤とまったくストーリー性が理解できなかったが水星くらいからなんとか話としてまとまってきてストーリーが理解できるようになってきた。 ラストのタイタンでの出来事はとても終末感みたいなものが感じられた。 村上春樹が影響を受けたということはすごく理解ができた。 あの人の日本人では考えられないような展開に先達がいたということになんだか安心した。

    0
    投稿日: 2017.05.17
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    あらゆる時系列に存在するウィンストン・ナイルズ・ラムフォード。彼の計画により、人類はコントロールされている。その最大の受難者が大富豪マラカイ・コンスタントだった。マラカイ・コンスタントの流浪を中心に物語が進んでいく。 解説にもあったけど人間があらゆる時系列に存在し、過去、現在、未来と居続けるという考え方が好き。 最後まで読んだけどなんだか寂しさを感じた…

    0
    投稿日: 2017.03.18
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    うーん、もんのすごくシュールな読後感・・・。 でもね、ホントにいろんな示唆を与えてくれたな。何より、「宇宙の意思」に気づかされたよ。 世界で一番くだらなくて、世界で一番深い本。

    0
    投稿日: 2016.10.26
  • 爆笑問題の太田さんおすすめの名作

    「爆笑問題のすすめ」という番組で、太田さんが「タイタンの妖女」を絶賛していて、所属事務所の「タイタン」はここから来ているとか。主人公は宇宙や時空を超えて壮大な旅をするのだけど、最後はなんだこんなことのために旅をしてきたのか、、と拍子抜けしてしまうような物語で、人生なんてそんなもので、それでいいじゃないかと、肩の荷が下りるというか、気楽な気持ちになれる、そんな作品です。

    0
    投稿日: 2016.10.18
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    村上春樹が最も影響を受けた作家の一人ですね。 米国文学史における重要な作家の一人です。 なんていうぼくは、米国文学にはほとんどなじみがなくて、読書の幅を広げたいと手を伸ばした次第。 難解でした。 いや、文章や内容が難解というのではなく、恐らくそこかしこに込められているであろう寓意を十分に汲み取るのが難しかったです。 それはひとえに、読み手である自分が、本書を読むに値する知性が不足しているから。 でも、分からないことを、分からないままに読む読書だってあっていい。 「分かりやすい」本ばかりじゃあ、つまらないし。 途中から、そう割り切って読みました。 物語自体は大変面白かったです。 本書はSF。 自家用宇宙船に乗ったラムファードは、火星付近で時間等曲率漏斗の中に飛び込んでしまいました。 そのことで、ラムファードと愛犬カザックは波動現象になり、宇宙のあちこちに存在し、まれに「実体化」することになります。 ラムファードは神のごとき力を持ち、地球と火星との戦争まで計画して、実際に成し遂げます。 ラムファードの最大の受難者が、本作の主人公である大富豪のコンスタント。 コンスタントは、実体化したラムファードから「君は火星から水星、地球、そしてタイタン(土星の衛星)へと旅することになり、火星では自分の妻とまぐわい男児をもうける」とのご託宣を受けます。 で、実際にその通りになります。 コンスタントは記憶を失い、水星ではアンクとして登場します。 登場人物はそれなりに多いので、注意深く読まないと混乱するから注意です。 全篇、スラップスティックのような趣がありますが、随所にシニカルなユーモアがあって、それも本書の魅力でしょう。 たとえば、ラムファード夫人のビアトリスの美しさの描写。 「彼女の顔はマラカイ・コンスタントの顔とおなじように唯一独特のものであり、なじみ深い主題の驚くべきヴァリエーションであった―つまり、その観察者たちに、『そうか―こういう美しさもあるわけだな』と思わせるようなヴァリエーションである。事実、ビアトリスが自分の顔にしたことは、どんな不美人にもできることだった。彼女はそれを威厳と、苦悩と、知性とで上塗りしてから、一刷毛のわがままさでわさびをきかせたのだ。」 元国税庁職員のファーン青年の「企業官僚」の定義も思わず吹き出しました。 「企業官僚というのは、物をなくし、まちがった書式を使い、新しい書式を作り、あらゆるものに五枚複写を要求し、いわれたことのおそらく三分の一だけを理解する連中です。いつも、考えるひまを手に入れるため脇道にそれた答えをし、強制されたときだけ判断をくだし、それから責任逃れの工作をする連中です。足し算引き算で悪意のないまちがいをやらかし、孤独を感じるたびに会議を開き、自分が好かれていないと感じるたびにメモを書く連中です。そうしなければクビになると思ったとき以外、絶対に物を捨てない連中です」 実に痛快ですね。 こういう行を読んでいる時、ぼくは読書の悦びを感じます。 それでいて、深いことがさらりと書いてあったりしますから油断できません。 たとえば、「時間等曲率漏斗」の説明で、こんな記述が出てきます。 二人の「正しいパパ」を紹介したうえで、「どっちのパパも正しいくせに、それでもたいへんなぎろんになるのは、いく通りもの正しさがあるからだ。」。 簡単に書いてあるけど、これを理解している人は、ぼくを含めて実に実に実に少ないと思いますよ。 そんなわけで読書の愉しさを十分に味わわせてくれます。 もっとも、冒頭に申しあげた通り、すべてが理解できたわけではありませんし、私にもっと教養があれば、もっと愉しい読書となったでしょう。 ちなみに、爆笑問題の太田光さんが本書の大ファンで、「今までに出会った中で、最高の物語」と公言するほど溺愛しているそう。 何たって自身の事務所に「タイタン」と名付けるくらいですから。

    7
    投稿日: 2016.09.03
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    主人公は一生を通じて様々な苦労をします。ちょっとありえないようなものから、なんだか笑ってしまうようなことまで。また、彼をとりまく人々も同じように不遇の人生を歩みます。 それらの不幸が終末に向かってある一点に収斂していきます。 全体のオチは、あれっ? という感じですが、最後のシーンなんかは、全体の荒唐無稽な印象との対比からか、心に沁みるものがありました。 類型ではSFということになるのだと思いますが、それは主題を表現するためにまとった衣のようなものでしょう。 作中のある人物が終盤で語る次の言葉も、彼らの半生を鳥瞰してきた読者の心にググッと響きます。 “だれにとってもいちばん不幸なことがあるとしたら、それはだれにもなにごとにも利用されないことである。” “わたしを利用してくれてありがとう。たとえ、わたしが利用されたがらなかったとしても。”

    0
    投稿日: 2016.08.29
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    ラムファードは何を思いながら、最期を迎えたのだろう。すべてを知りながらも運命を受け入れたはずの彼は何に期待し、絶望したのだろう。仮に運命が変わらないならば、私にできることは何だろう。そんな疑問が、物語を読み終えてもまだ頭の中で答えを探している。また読まないと。

    0
    投稿日: 2016.08.25
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    初ヴォネガット。なんて言ったら良いんだろう・・?不思議な読後感だ。人間の一生とは何か?私は全く意味などないのだと思った...

    0
    投稿日: 2016.05.22
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    自分では絶対思いつかない世界観と、オチ。歴史上の出来事をそんなふうに見ることができるとは。 面白いSF。

    0
    投稿日: 2016.04.09
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    自分の人生で不変のベストワンSFです。 レビューを読んでも、なんとまあ「最高!」と「わけわからん」の差が激しい小説であることでしょう(苦笑) 嘆かしいのは「いい」と評価する人が減ってきてることかな… ヴォネガット流に「風刺」というテクニックを使って 言いづらい「なにか」を表現すること、 が理解できないようになってきてるのかな。 それだけ、若い人たちの人生観が、薄っぺらくなってきてるのかもしれませんね。 星と星の間、時間と時間をとびまわるという妄想力。 努力だけではどうしようもない運命に抗えない虚しさ。 でも「愛」と「友情」に突き動かされる人の哀しさ。 最後は、伏線をすべて回収する想像もつかない超ハッピーエンド。 「神」とは「お金」とは「愛」とは「勇気」とは、一流の風刺力で表現しています。 主人公は、さまざまに名前を変え、とんでもないゲス野郎からクソ真面目な兵士まで さまざまな人格になりますが、そのことで知らないうちに「自分自身の分身のように 感じてきます。 やっぱりベストワンだなあ!

    0
    投稿日: 2016.03.19
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    先日、カート・ヴォネガット・ジュニアの「タイタンの妖女」を読みました。 読むきかっけとしては、「村上春樹が影響を受けたアメリカ文学」みたいなタイトルのブログ記事を先日見かけて、そこに書かれてた作家さんは、名前は知ってる人たちばかりだったんですけど、でも、ちゃんと読んだことがなくて(読んだことがある作品もあります)、そんな中でも、カート・ヴォネガット・ジュニアは読んだことがなかったので、今回挑戦してみました。 読む前から、「どうせ難しい小説だろうから、読むのに難航するだろう」と思っていたので、気合入れて読んだら、意外と早く読み終わりました。 で、内容は、難しいっちゃあ難しいんですけど、でも、ストーリー自体はそんなに難しくはないですかねえ。 なんだろう、ストーリー自体よりも、説明文章とか、軍事的用語が出てきたりとか、時系列が行ったり来たりとか、そうのが難しかったですかねえ。 なので、今の作家さんが、現代風に簡単に書き換えたら、いろんな人が読みやすいのかなあと。 そして、作品に込められたメッセージとしては、自分の意志とは関係ないところで戦争が始まって、自分の意志とは関係なく徴兵されて戦争に行かなくちゃいけないとか、そういったことを、SF小説に置き換えて、描いてるのかなあと。 あと、村上春樹さんへの影響ですが、ストーリーの構成に影響受けてる感じなんですかね? また、爆笑問題の太田さんがこの小説を好きらしく、巻末の解説を書いてます。 そして、爆笑問題が所属している芸能事務所「タイタン」の名前は、どうやらこの小説から来てるみたいですね。

    0
    投稿日: 2016.02.22
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    そんなに難しい本ではないのだけど、再読してようやくその尽きない魅力に気付けた。他の著作を読んでヴォネガット節に適合できたからだろうか。 一方で人間をゴミのように扱うグロテスクさもあれば、一方ではすり減り切ったコンスタントへ限りない慈しみを与える。 時系列的に読めばラムファードへの哀れみすら感じるような感覚もあるけれど、既にそれは最初から起こったことだと考えれば、最初からのラムファードの発言は全て味わい深い。 無理に笑う必要は無くて、さすがに笑えないってとこもあるし。それでも読後に思い返して、何でも笑える、そんな物語。

    0
    投稿日: 2016.02.16
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    我々が持っていると信じている「自由意志」は本物か?もしそんなものが幻想に過ぎないとしたら長く続く人生は不幸か? 時間等漏斗に飛び込んだ男の話から予定されたタイタンの妖女との出会い、火星軍に参加したり水星に不時着したりとひたすら突拍子もないストーリーが続く。やっと黒幕が出てきたと思ったら…。 一見、SF仕立ての馬鹿馬鹿しくて空虚なだけの話ですが、二重三重に囲む視線が、一瞬自分のそばにも感じられて鳥肌が立った。

    0
    投稿日: 2016.01.11
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    とにかく美しい物語。 正体もわからない時間等漏斗のなかに、かっこよく飛び込んだラムファードは、この太陽系のどこにでも存在する人物となった。 (しかも彼は愛犬カザックをつれて、宇宙をさまよう人になったのだ・・・かっこよさだった) かっこよさかっこよさ言ってすみません。 ここのくだりがツボだったもので。 さて、そのラムファードは、これから起こることについて自分の妻ベアトリスと、青年コンスタントに予言した。 曰く、二人は結婚して、クロノという息子を設ける。クロノのお守りはとても大切なものだから、大事にするように。 予言されたほうはたまったものではない、なんとかその未来を回避しようと、宇宙にかかわるものを遠ざけようとする。結果、ベアトリスもコンスタントも破産し、皮肉にも二人は火星行きの宇宙船で乗り合わせることになる。 記憶を消されたアンクとビー(コンスタントとベアトリス)は、ラムファードに翻弄されながら、その旅路のなかで幾度となく運命を交差させる。 物語の中盤までほとんど、すべての物語はラムファードの思うがままに運ぶかのように思われる。 彼は余裕綽々で、アンクが水星で洞窟に閉じ込められた際には音を食べる発光生物ハーモニウムを並べ替えていたずらにアンクに謎解きを仕掛けたりする。 しかし最終目的地であるタイタンで、ラムファードは彼の友人であり協力者だった機械のサロ、彼の宇宙船を修復するために欠けた最後の部品がクロノのお守りであったことに気づく。 すべてはサロの母星によって仕組まれたことだった、太陽系のひとびとの、ラムファードの、コンスタントの、ベアトリスの、クロノの、辿って来た道筋はすべて、サロのために歪められたものだったのだ。 しかしそのサロ自身も、取るにたらないメッセージを届けるためだけに、その一生を費やす運命にある。 こう書いてしまうとまったく悲壮で報われない話なのだけれど、なぜかその中でも清々しいものがこの小説にはある。 翻弄されるなかでも、勇敢で、自分らしくあろうとするひとびとの姿が描かれているからではないだろうか。 ラストシーンは、これ以上ないほどピタッとハマる美しいエンド。ため息がもれる。 最初はくせのある翻訳だなぁと思ったけれど、これでよかったのかも。 個人的には、P-modelの時間等漏斗とハーモニウムはここからきてるのかぁという驚きもあり。 やはり古典傑作といわれるものはすごい。

    0
    投稿日: 2015.10.30
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    すごく面白い!! よく分からない、なんでそうなるの?と思うエピソードが続いたが、終盤見事にしっくりきた。どことなく哀しくとても優しい物語だった。最後は泣けた。読後の余韻は気持ちいい。この人の作品をもっと読みたい。

    0
    投稿日: 2015.06.20
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    さんざん“ひとつの大いなる意志”に振り回される主人公(?)マラカイ・コンスタント。惑星間移動、記憶の書き換え、突然「神」と崇められ、最終的には孤独の中で身近な愛を大切さを口にして亡くなる。 ヴォネガットは晩年「タイタンの妖女は書いていて一番楽しい作品だった」と言っていたようだ。作品を貫く大きなメッセージがあるわけではなく、それぞれのシーンを組み立てるための想像の飛躍を作者自身が楽しんだ作品といわれれば、確かにそんな気がする。 SFとして搭乗する技術や景観の描写が精緻なわけではない。むしろその点においては素朴すぎるくらい。それは主題ではなく、あくまで“大いなる意志”に振り回される人間を誇張して描くために、宇宙という舞台が必要だったにすぎない。 結局その“大いなる意思”は異性人のきまぐれ、まったくのナンセンスだった。だからこそヴォネガットは、人間は抗えない流れに身をやつしつつも、身近に「本当に大切なもの」を見いだすことが生きることの終着点だといいたかったのか……それとも際限なく広がる想像を、商業ベースの出版作品に載せかえるために、凡庸でもかまわないからひとつ結論を必要としたのか。 ヴォネガットの視点は、おそらく前者にあったと思う。彼はSF作家ではなくて、人間性(Humanity)を見つめた作家だと思うから。 「タイタンの妖女」は不思議な小説だ。村上春樹の「風の歌を聴け」のベースになったとも。人はみんなマラカイであり、アンクであり、ビーであり、そしてストーニィであり、ボアズであるかもしれない。そして世界の宗教はすべて、二度と出会うことのない時空からの「よろしく」の一言なのかもしれない。

    0
    投稿日: 2015.05.24
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    スラップスティックに続いて手を出した同作者の著作。 同書同様のぶっ飛んだ設定と世界観、ブラックジョークはそのままだが、個人的にはあまり肌に合わなかった作品。 「自分が演じている役割」について考えさせられたが、そこまで響かなかった・・・かな。 次のヴォネガット氏の作品は何に手を伸ばそう。

    0
    投稿日: 2015.05.13
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    人間を宇宙的に見たとき、不思議な動きをしているんだろうな、と思うことがある。 見えもせず感知もできない宗教の相違について戦争を起こしたり、文明を作っては壊したり、生まれてくるのに自殺したり、あっちからこっちに行く人間がいるかと思えば、こっちからあっちへ行く人間がいたり。「タイタンの妖女」は、そうした人間の異様さを外側から描いている小説だ。だから皮肉がきいているし、運命の残酷さを隠すことなく描いていて、人間として不思議な気分になる。「私たちはどうしてこんな動きをしているんだっけ?」って。文体的な読み辛さも、読了してしまうと人生を思い出すときみたいにばらばらに、でも順序立てて経験として残るように思い出されて、この本が伝えたいのは「概念」なんだろうなと思った。 最後、爆笑問題の太田光による解説がよく書かれていて驚いた。太田光ってなにしてる人なのか全然知らなかったけど、一気に興味湧いたし、感動した。

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    投稿日: 2015.02.13
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    火星と地球の戦いの間抜けな描写がよかった 人間が生きているのに別に大した理由なんてないんですね。主人公のマラカイ・コンスタントは最後まで翻弄されっぱなしで幸福とは言えない人生だったけど、エピローグを読んで救われた気分になった。

    0
    投稿日: 2015.01.25
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    時間等曲率漏斗の中に吸い込まれたとある金持ちラムファード。彼が主人公である世界一の金持ちで容姿も優れているマラカイ・コンスタントの運命を、ひいては地球人全体の運命の鍵を握る。地球人は拉致され、火星人に仕立て上げられ、地球に戦争を仕掛ける。ヴォネカットの軽快な文体とストーリーに魅せられて”いったい何のために?”という疑問がわいてもこなかったのだけど、その理由はあまりにも残酷というか滑稽というか。ここまでのことをするのか、と少し飽きれたり。 このマラカイ・コンスタントというのはキリストでありキリストでないみたいな、とにかく宗教的シンボルとしての人生を余儀なくされる。戦後宗教改革が起こったりと、そのあたりの流れが面白かった。サロの人物造形も良かったなー。かれはシステムの代表として物語に出てきたタコ型の機械なんだけど、彼が人間性を持つというのがどういうことなのか。ラストはやはり美しかった。

    1
    投稿日: 2015.01.04
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    SFの名著と名高かったので読んでみた。難解そうなイメージもあったけど読みやすかった。一読して「最高!」とはならなかったけど何度か読み返したい良さがあった。ボアズが水星に行ったところで「おおお!」となりました。

    0
    投稿日: 2014.12.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    昨日読了。 SF的設定を借りつつ、現代社会(特に、肥大化した資本主義経済、戦争、従来の宗教信仰)を強烈に風刺し続けたヴォネガットの一連の作品の中では、最も純粋にSFらしいSF。 道化的で滑稽な人物たちの不条理で可笑しく悲しい物語が、シニカル・軽妙な口調で語られていくスタイルは、以降の作品同様。 一方で、物語の抒情性、登場人物たちの純粋な精神性は、他作よりも一層際立つ。 特に、異星と地球との、流れる時間や文明進度の途方もない差異が生み出すあまりに無情な運命の中で、宇宙のさすらい人コンスタントが、それでも自由意思を信じ、雪降るインディアナポリスのバス停に帰還する、そしてそんな彼を機械仕掛けの異星人が静かに見届けるラストは、「美しい」意外に形容する言葉が見つからない。 「・・・・インディアナポリスは、合衆国で初めて、白人がインディアンを殺した罪で絞首刑にされた土地なんだ。・・・・」 最も伝えたいメッセージは、最もシンプルに表現されている。

    0
    投稿日: 2014.09.09
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    SFというジャンルにとらわれない魅力がある。最初はわけがわからなかったが、次第に引き込まれた。訳者のあとがき、太田光の解説も良い。胸に暖かいものが残る。

    0
    投稿日: 2014.08.27
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    宇宙空間に無数に存在する時間等曲率漏斗(クロノ・シンクラスティック・インファンディブラム)のひとつに飛び込んだラムファードは、その起点を太陽内部に、その終点をベテルギウス星に持つ歪んだ「らせん」の内部で脈動するらしい。地球がその「らせん」と交差するとき、アメリカ合衆国ニューポートの邸宅に実体化するラムファードは、その実体化に合わせて、とある人物をニューポートの邸宅に招待していた。その人物の名は、奇天烈な運のみで全米一の大富豪となったマラカイ・コンスタント。本書は、太陽系全体を巻き込んだワイドスクリーン・バロックのなかで、運命に翻弄されるコンスタントと人類の究極の目的をユーモラスかつシニカルに描いた傑作です。 著者の代表作にして、名作と語り継がれる本書ですが、どうもこの作品は、他のSF小説とは気色が異なるように感じまして、SFというよりも、なんだかよくできた夢のなかの物語を読んでいるようでした。そして、くどくどしい独特の言い回しは、最初こそ読み進めるのに難がありますが、そのうちに奇妙な愛らしさを抱くようになる…なんとも不思議な作品です。 物語の主人公コンスタントは、終始、運命に翻弄されます。一方、その裏で彼の運命を巧みに操るラムファード。しかし、物語の終盤では、神のように人類を導くラムファードでさえも、トラルファマドールなる星人の取るに足らない木偶であることが明らかになります。つまり、この物語ではその終わりまで、自由意志なるものが存在しない世界なんですね。 そして、ラムファードがその壮大な計画を実行するために利用した物質の名前が「そうなろうとする万有意志」であったり、そもそもトラルファマドール星人が機械(=自由意志を持たない)であったりするところにとてつもない著者のシニカルさを感じます。 物語の終わりの終わりで、コンスタントがその死に場所をインディアナ州インディアナポリスに固執したのは、それがトラルファマドール星人の木偶から解放された証であり、自由意志の復権を意味していると読み取ることもできるかと。 自由意志がない世界とは、意訳すれば厭世的な世界かもしれません。そんな世界のなかでも一筋の希望をもたらすのは、それが著者自身の救いのためなのでしょうか。 さて、物語の終わりまでは、自由意志が存在しないといいつつも、ボアズにはそれがあったのだと思いたいです。そして、ボアズに限らず、ビアトリスやクロノ、そしてサロのみせる自由意志には、どれも感動せずにはいられません。最後に、個人的に自由意志と感じた文章を記すことにします。これらは、どれも印象に深いものばかりです。 ○ボアズ 「おれはなにもわるいことをしないで、いいことのできる場所を見つけた。おれはいいことをしてるのが自分でもわかるし、おれがいいことをしてやってる連中もそれがわかってて、ありったけの心でおれに惚れている。」「いつかここで死ぬときがきたら、おれは自分にこういえると思うんだ。『ボアズ――おまえは何百万もの生き物に生きがいをくれてやった。こんなに大ぜいを喜ばせた人間は、ほかにひとりもねえぜ。この宇宙でおまえを憎むやつはひとりもねえよ』ってな」   ○ビアトリス 「だれにとってもいちばん不幸なことがあるとしたら」と彼女はいった。「それは誰にもなにごとにも利用されないことである」 「わたしを利用してくれてありがとう」「たとえわたしが利用されたがらなかったにしても」 ○クロノ 「お母さんとお父さん」と彼は叫んだ。「ぼくに生命の贈り物をありがとう。さようなら!」 ○サロ 「きみの親友のサロは自分の存在の核心に対して、機械であるという本質そのものに対して、戦いを挑まなくちゃならなかったんだよ。きみは機械にとって不可能なことを要求した。そして、機械はそれに応じた。」

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    投稿日: 2014.08.17
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    フラニーとゾーイー好きを公言している太田光が、この本を一番好きな小説と言っていたので手にとってみた。 途中までは、面白いけど何だかよく分からないな…という印象。 終盤になると、登場人物が自分に近く感じられて、展開も非情というか過酷で、読み進めるのが辛いほど悲しかった。そんなしんどい最後だったのに、読み終わると、救われたような、ふっと身体が軽くなったような心地よさがあった。すごい小説。大切にしたい。

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    投稿日: 2014.08.07
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    大昔に太田光が爆推ししてて、ずっと読んでみたいと思ってた。ので、ハードルが上がってたのはあるけど、しょうみ面白くはなかったです。

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    投稿日: 2014.06.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    タイタンの妖女は得てして奇妙な物語であると思えます。 変といいましょうか、物語(ストーリー)に意味がある事がわからない時に、たまに読み返すと私には最後のセリフがなんとなく存在していていいんだ。 という、妙な納得?を得てしまいそうです。 「それは-よろしく、という意味なんだ。」 この一言に込められた、意味。 遠く離れたお互いが、お互いに存在を感謝し合える気持ち。 優しく語らいかけ、気さくに優しさを分かち合える時、 「それは-よろしく、という意味なんだ。」 …おそらく、そうなんです。

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    投稿日: 2014.06.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「水星」のエピソードが、やばい。  空気の振動を栄養にする、水星の原生生物ハーモニウム。彼らにテープレコーダーで音楽を聴かせる男、ボアズ。  ハーモニウムたちは食料を求めてアンクのもとに集まってくる。ボアズは、ハーモニウムたちを喜ばせようと音楽をかけ続ける。嬉しそうにオレンジ色に輝くハーモニウム。嬉しそうに「こいつらはなぁ、おれを愛しているのさ」とボアズ。  完全に勘違いなんだけど、二者とも、その関係性=しあわせから抜け出せないんだ。。。 (p304)おれはなにもわるいことをしないで、いいことのできる場所を見つけた。おれはいいことをしてるのが自分でもわかるし、おれがいいことをしてやってる連中もそれがわかってて、ありったけの心でおれに惚れている。アンク、おれはふるさとを見つけたんだ。  いつかここで死ぬときがきたら、おれは自分にこういえると思うんだ。『ボアズーーーおまえは何百万もの生き物に生きがいをくれてやった。こんなに大ぜいを喜ばせた人間は、ほかにひとりもねえぜ。この宇宙でおまえを憎むやつはひとりもねえよ』ってな。

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    投稿日: 2014.05.24
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    岡田斗司夫ゼミで紹介されていたので読んでみた。火星のあたりまで丁寧に読み、あとは飛ばし読んでストーリーだけ確認した。『自虐の詩』で、どんな人生にも意味がある、という結論は幸江が最終的に幸せになったから言えるのであって、そうでなければそれが言えたか、という評論を読んだことがある。『タイタンの妖女』も同じ印象を持った。火星で脳手術されて虫けらのように死んだ兵士も、主人公と同じように思えるのだろうか?

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    投稿日: 2014.04.24
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    爆笑問題 太田さんが一番好きな本とういうことで読んでみた。 タイタンというプロダクション名もここから取ったそうだ。 この本は、皆さん、評価高いんだよね!? 私には理解しにくいものばかり。 理解出来なかったものは褒められない。というか、褒める技術がない。残念。 でも、そのうちに読み返ししてみます。 読み返ししてみたい本です

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    投稿日: 2014.04.08
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    「確かに世の中は不条理で理不尽だけど、そこで懸命に 生きることは美しくて素晴らしいのだ」ということをSF の形を借りて描いた本、というところか。 普通のSF小説であれば、あのオチを思いついた時点で すべてがそこに向かって収斂していくように書いて しまいがちだが、そうせずにそのオチすらも小説全体の 1要素にしか過ぎないように扱っているところが、この 小説がただのSF小説ではないことを物語っている。 決して難解ではないが、全体としてその正体の尻尾を つかみづらい不思議な感触の作品。この作品の良さが なんとなくわかるくらいには年を取った、かな。

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    投稿日: 2014.03.10
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    SFにはとても疎い僕だけど、これは「面白い!」と思った。 前半から中盤にかけてなんだかよくわかんない展開だったけど、ラスト近くでこれまでのすべてのエピソードが一つになり、物語が一気に昇華する感じ。 この感じは、僕が愛してやまない本格推理小説と同系。 本書が名作として語り継がれていることに深く納得する。

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    投稿日: 2014.03.03
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    カート・ヴォネガット・ジュニアの『タイタンの妖女』を読んだ。 たしかにこの小説は傑作だ。奇妙この上ないが、本当にいい小説は時間も空間も関係ないのだ、いやそれどころかこの奇妙この上ない物語が痛々しいまでの現実味を持って迫ってくる。そして実にいろいろなことを考えさせてくれる。この”考えさせてくれる”というところこそ、これが本当にいい小説であることの証左ではないか。 ・人生を操られるということについて・・・コンスタントの人生・・・火星の小太鼓のリズム ・自由意志なるものについて・・・トラルファマドール星の干渉 ・「だれにとってもいちばん不幸なことがあるとしたら、それはだれにもなにごとにも利用されないことである」「私を利用してくれてありがとう。たとえ、わたしが利用されたがらなかったとしても」 このビーの科白について ・徹底的に無関心な神の教会について・・・「なぜ神に感謝するんだね?」「神は、あなたになにが起ころうと気にされていない。神は、わざわざあなたを殺そうともなさらない代り、わざわざあなたをここへ無事に送りつけようともなさらない」 読み終わってから何度となく、断片を思い出しては考えているのだが、作者の提示してくれた何か巨大な直観の塊りの周りをウジウジとめぐっているだけのような気がしてならない。情けない限りだ。もう一度読まなければならないだろうな。再読に十分値する小説だ。ただその前に彼の主要作にまずひと通りあたってみよう。いま手元には『スローターハウス5』と『猫のゆりかご』がある。 ブログACH & PFUIより転載 http://achpfui.com/pfui/?p=99

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    投稿日: 2014.03.03
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    2014.2読了 時間等曲率漏斗群...。。 宇宙空間は地球の何億兆個分にあたる生産力を吸収できるのです。われわれが永久にロケットを建造し続け打ち上げを続けても、宇宙を埋め尽くすことはできず、そこにある全てを知ることはできない 借りちゃったテント、あテント、あテント! ハーモニウムちゃんかわいい。歌を食べる。菱形。薄い黄色とかアクアマリン色になって、死んじゃうと干しあんずみたいになっちゃう。かわいそう。 ノブレッス・オブリージ...身分の高い者は立派に振る舞う義務がある、という考えのこと コンスタントは壮大な旅して、最後はバス停で雪に埋れて死んじゃう。でもサロが、幸せな夢を最後に見させてくれたのが、救いな気がした。

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    投稿日: 2014.02.09
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    SFの古典中の古典。半世紀が経過してさすがに古びてはいるものの、名作と言われるだけあって非常に面白い。たぶん訳もいいのだろうけど、ぐいぐい引き込まれる。さらに人間の社会や制度に対する問題意識が現代でも有効に機能している。 海外はいざ知らず、日本においてSFやファンタジーというのはあまり人気がない。アニメやマンガの印象もあろうが、子供向けの、あるいは知的でない娯楽のためだけの商品であり純文学などとは一段劣ると捉える向きは多い。中途半端なインテリ層は特にその傾向が強い気がする(直木賞は取れないという暗黙のルールがあったり、最近だと某氏が「(年収)500万の人はファンタジーに逃げている」なんて言ってたり)。 しかし、それはまあ、SFを知らない人、あるいはSFを読んでも理解できない人による不当な評価だと言っていい。SFというのは、現実離れした単なる夢物語ではない。ある特殊な状況、特殊な環境において社会や制度、人間の行動がいかなる様態を取りうるのかという可能性を検討する一種の思考実験だといえる。そこから現実世界の様々な事象の意味や矛盾点があぶり出され、あるいは日常生活において疑問に思うことのない"現実"の確からしさに揺さぶりがかけられる。"リアル"な話だけが現実を語わけではなく、逆にSFやファンタジーを通して初めて現実の一側面が姿をあらわすこともある。 もちろん、SFやファンタジーならなんでも現実を映すわけではない。そこでは多大な想像力と緻密な構想力とが要求される。しかもそれは、書き手だけでなく読み手に対しても求められ、その要求水準は決して低くない。 しかし、そうであればこそ、書き手と読み手の想像力と構想力が高い水準で合致した時、ときにSFが描く現実は"リアル"が描く現実を凌駕する。 科学的にはあまりに古くあまりに厳密さを欠くSF作品が半世紀を経た今でも名作として読まれるのは、まさにこの想像力と構想力による高度な思考実験がこの作品で実現されているからなのだと思う。

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    投稿日: 2013.12.22
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    SF仕立てになっていて、またSFとして高く評価されてもいるのだが、それでも本書の本質はSFにはない。そして、ある意味で極めて現代的なのは、ひじょうにニヒルな神なき世界を描きながら、ヴォネガットはまたここでは実存をも否定していることだ。彼の庶幾する自由の背景にはビートニクな世界観が横たわっているように思わる。物語は、地球、火星、土星の衛星タイタンと惑星的なスケールで語られるが、それらの間には何もなく、また個々の登場人物のそれぞれも本質的な孤独の中に置かれていた。エンディングは救いに見えるがそれもまた虚妄だ。

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    投稿日: 2013.09.26
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    爆笑問題の太田光さんがコメントしてる本の帯を見て興味を持った。 なんでも、『タイタン』という会社名はこの本からとったそうな。 感想はというと、難解でよくわからなかった。 場所がよく変わったり、状況がどうなっているのかも想像しにくくて読み終わるのにすごい時間がかかった。 修行してから出直そうと思う。

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    投稿日: 2013.09.22
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    ヴォネガットを初めて読んだ。最初はイマイチわかんなかったけど読み進めていくうちに面白くなってきた。『世界の終りとハードボイルドワンダーランド』って少なからずこの小説の影響を受けているような気がする。『海辺のカフカ』にも似たようなシーンがあったような。2011/012

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    投稿日: 2013.09.13
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    なんだかよくわからなかった 海外のSFの中では読みにくかった 時間がたったらまた読んでみようと思った

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    投稿日: 2013.08.30
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    H25.8.28 40年以上前にこんなSFが書かれていたとは。 単時点的な意味(過去と現在と未来が同時に存在していて、それが永遠に繰り返される)を小説にする試みにより、読後感は壮大な長さを持つ、かつ一瞬に凝縮された不思議なものとなった。

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    投稿日: 2013.08.28
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    決して明るいストーリーというわけではなく、火星軍vs地球(しかも地球の勝利)のような出来事も、ユーモラスな語り口であることから重々しい雰囲気は取り除かれ、ぐいぐい読んでいってしまいました。 ストーリーは予めあとがき・解説(ネタバレなしです)を読んでからの方が時間軸の理解が得られると思いますので参考までに。

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    投稿日: 2013.08.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    後半、すべての謎が明らかになった瞬間思わず声を上げてしまった。 この物語を読んでいるうちに、自分もいつの間にか一緒に旅をしている気になっていたものだから、すべての話が回収された後、わたしは非常にすっきりとしたなんともいえない爽快感に満たされた。 「わたしを利用してくれてありがとう」 441ページの、ビアトリス・ラムファードがマラカイ・コンスタントに向けて言ったセリフのひとつだ。 人はいつの間にか、誰かに利用されているのかもしれない。 それは人間とは限らない。もっと宇宙の何者かとか、神とかかもしれない。 わたしたちの人生は、誰かのための何かしらのものなのかもしれない。 もうひとつ、このビアトリスの前のセリフに 「だれにとってもいちばん不幸なことがあるとしたら」「それはだれにもなにごとにも利用されないことである」 という、同じくビアトリスによるセリフがある。 そして先ほどのセリフへと続く。 利用される、というと聞こえは悪いかもしれないが、 言い換えるとそれは、私たちの人生が何者かの何かしらの行為に役に立っているともいえる。 それは、実はとてもありがたいことなのではないだろうか。 ふだんはなかなか実感できないけれど、案外、私たちは生きているだけでも何かの役に立っているのかもしれない。 そう考えると、生きるのも悪くないと、そう思える。 そう思っても、良い気がする。 最後の1ページをめくった後、いろんな思いがあふれてくる。 壮大な、とても壮大な物語でした。

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    投稿日: 2013.07.11
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    シニカル・ユーモアが全体にちりばめられているがストーリー事態は陰鬱で暗い雰囲気である。 アイディア・ガジェットはどれも突飛で印象に残る。聖書の文字順で投資先を決めるのは最高の思いつき。 読了して不思議な小説という印象が残る一冊であった。 ちなみに解説で紹介されたワイドスクリーン・バロックの系譜であるアルフレッドベスターの「虎よ、虎よ!」「分解された男」本書、という順で読んだ。これは神秘的ともいえる読書順の選択ではないだろうか。私も幸運だったのだ。

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    投稿日: 2013.05.22
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    すべての時空にあまねく存在し、全能者となった彼は人類救済に乗り出す。だがそのために操られた大富豪コンスタントの運命は悲惨だった。富を失い、記憶を奪われ、太陽系を星から星へと流浪する破目になるのだ! 機知に富んだウィットを駆使して、心優しきニヒリストが人類の究極の運命に果敢に挑戦した傑作! これほど評価が難しいものはなかったと思います。間違いなく面白い。しかしながら心をとてもざわつかされました。ある側面ではとても面白いのに、ある側面ではとてもいらだたしい。なんとも言えない気持ちになる作品です。 他のSF作品をある程度読んでから、読んでみると良いと思います。

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    投稿日: 2013.01.09
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    頭の中でどんどんどんどん世界が大きくなっていく。 単なるSFじゃないところ、暗示的な。 頭の中に新しいイメージの小部屋ができた感じ。

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    投稿日: 2013.01.05
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    主人公のマラカイ・コンスタントに思わず感情移入してしまう。レディ・ガガのPVを見てるようなクールで少しキッチュな世界観描写と、皮肉たっぷりの語りがなんとも心地よいSF。最後はホロリとさせるなど、これ一冊で二度は楽しめる??

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    投稿日: 2012.12.27
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    最初に太田さんの解説を読んでしまったので、 どんな強烈な変化球がくるのだろう身構えて読み始めましたが、 内実はストーリーの力でぐいぐいひっぱるタイプであり、 むしろ速球派の小説だったなぁ、と本を閉じてから思いました。 実際、語り口はユーモラスで回りくどいところがありますし、 随所に散らした妙に具体性ある小ネタは奇天烈なのですが、 メインストーリーはシンプル、構成は王道ですし、 (暗示や伏線の使い方上手いですよね)、 安心して作者に身を任せて楽しめました。 結構いろんな人がすごいすごい言ってるんで、 身構えたくなる気持ちも分からないではないですが、 変に身構えず、笑ったり、悲しんだりしながら、ディティールを楽しみ、 自由に読んでなんぼの小説だと思います。

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    投稿日: 2012.12.12
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    最高に面白かった。面白くて悲しくて優しかった。 理不尽で突拍子もない展開で、普通なら入り込めないような話なんだけど、ユーモアで読ませるのは筆力なのか。 パンクチュアルな見方だと非難されるかもしれないが、火星の話がいちばん好き。 本書の中に出てくる表現を使えば、最高の意味での文学。物語っていうのはこんなに面白いのか。この本は、生きるにつれて物語は際限なく面白くなるような、そんな予感をさせてくれる本だった。

    1
    投稿日: 2012.11.24
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    いや、なんか、不思議なお話だったなぁ~。 とても面白かった。 また、新しい発見をした気分。 何年かしたら、また読み返してみたい。

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    投稿日: 2012.11.15
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    SFが久しぶりだったせいか、読み始めは未知の世界観の構築に苦労してしまった。この本の導入は自然といえば自然な方だけれど。 あまり読み慣れないジャンルなので、なんとか読みきったという感じが強いけれど、それでももう一度読みたいと思わせてくれるのはこの作品の独自性と引力の強さなのだと思います。 来年辺り、もう一度読みたいです。

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    投稿日: 2012.11.09
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    ほとんど背景や用語の説明がないので、裏表紙のあらすじや、簡単なレビューを見てから読み始めるほうがいいですよ。第一章でラムファードがどういう状態になっているのか把握できないまま読み進めるのは勿体無い。 展開や登場人物、場所がコロコロと変わるので、筒井康隆さんの旅のラゴスを思い出しました。各登場人物のラストがきちっと書かれているので、後に引く感情もひとしおです。 気になってる人は読むことをおすすめしたいです。こういう長編を読めば、他のSFを読む自信もつくよ。

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    投稿日: 2012.10.16
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    2012年9月15日開催の猫町倶楽部・読書会の課題図書の一つ。結局最後まで読んでも、著者は一体何が言いたかったの?という疑問が頭から離れず、太田光の解説によって「んー、まぁ、それもありか」というところに落ち着いた作品。評価は保留ということで。

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    投稿日: 2012.10.07
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    爆笑問題の太田さんが大学生の時読んで、深く感銘を受けたということで読んでみた。 時間軸の考え方が少し難しいけど、わくわくして読める小説だった。 SF小説だけど、長い長い詩みたいだなという感想を持った。 人生ってなんだろう。 誰かが自分をコントロールしているのかもしれない。 自分で力を及ぼせることが少ないとしたら、ではその中で何をするのか。 壮大なスケールで物語を進ませながら、そんなことを考えさせてくれる。 外側に向かってとても広く開いているのに、内側に向かって深く切り込む。 そんな作品だと思った。 不思議と最後に涙が出た。

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    投稿日: 2012.10.04
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    読まねば、と思っていたヴォネガット『タイタンの妖女』をようやく読了。 文章や登場人物に悲壮感はないんだけど、 これは一種のディストピアだと思う。 悲惨なストーリーをユーモラスに描くという点に、 より一層の絶望感を感じるのは私だけだろうか。 そんなわけで世界観は好きです。 私の中では『すばらしい新世界』に通じるものを感じる。 ただ圧倒するものがないので、私的には★4。 そこが『1984』との違い。 終りはいいです。 最後に救いがある。 その救いはまあディストピアものにはよくあるタイプのものではあるけれど、 結局変えることのできない悲惨な世界には、 そういう救いしかないのだと思う。

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    投稿日: 2012.10.02
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    2012/09/30 ニコ生で岡田斗司夫がオススメしてた。爆笑問題の太田もこの小説が好きで自分の会社の社名にした。

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    投稿日: 2012.10.01
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    読了して読書会に参加した。 何者かによって私の人生が決められているとしても、今ここに自分がいることや周りにいる人を愛すことが一番の幸せなのだろう。 じゃぁ私たちに選択権はないのだろうか? いや、私たちにも意思があり、選択権はあると思う。でも「誰の影響も受けない自分自身の意思」なんてものはなく、私たちは繋がりあい、影響し合い、利用し合っている。そういった、私たちの意志の連なりが「そうなろうとする万有意志」になるのかな。

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    投稿日: 2012.09.20
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    とっかかりのあるようで、ひとつのメッセージに集約しづらい。 太田光が、「星座のよう」と評したのは的を得ている気がする。 壮大な物語、地球の歴史が、実は、たったひとこと、シンプルな記号のために巻き起こされているとしたら。 「選択の自由は人間にあるのか」というテーマに関して、池谷裕二さんの脳の話を思い浮かべた。 人間は、誰か(他人、遺伝子、宇宙人)に利用されているのかもしれない。 それに対する態度は、人それぞれ。 神のようなラムフォードは、利用されていること自体耐えられなかった。 ビアトリスは、利用してくれてありがとうと言い、自分たちを利用していると相手に思わせないくらい個性的に生きていた、と言った。 コンスタントは、他人への愛を絶対的なものとした。 クロノは、自由に本能に生きた。 人類の秘密みたいなものを自分が知ってしまったときに自分がどうなるかはわからないが、人生は誰かにとっての歯車の一部と思うよりは、自分だけにとっての個性的なひまつぶしであると思いたい。 そんな自分よがりな僕にとって、身近な人への愛が大切、という視点は気づきを与えてはくれた。

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    投稿日: 2012.09.19
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    SFと言いつつ、哲学とか生き方の方向を向いてます。 私のSFの素養は、手塚治虫と萩尾望都と新井素子で構成されてることに気づいた。

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    投稿日: 2012.09.17
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    発想の奇抜さ、先見性に驚きました。風刺も効いてて痛快でした。一度読むともういいかなという本もあるけど、これは繰り返し読めそうです。

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    投稿日: 2012.09.14
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    学生時代(30年以上前)にヴォネガット作品はよく読んでいて、 これも読んだはずだけど、内容はほとんど忘れていました。 今回、再読して大きな発見をしました。 現代ネット社会のクラウドを予言している箇所があります。 トラルファマドール星のロサが、託されたメッセージを起草した知性について説明するところです。 「・・それは、みんなが一吹きずつの靄をもちよった雲のようなもので、その雲がみんなのかわりにあらゆる重大な思考をやってくれるんだ。・・」

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    投稿日: 2012.09.14
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    これは、爆笑問題太田が薦めている本です。帯にも一番と書かれている本であり、番組やラジオでしきりに言っていたので、読みました。 正直、よく分からなかった。 もう1回読むつもりではいる。 SFって他の作品も流れは一緒なのかなー? とりあえず、この作品を読む前に、 違った作品を読んでみようかと思います。

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    投稿日: 2012.09.11
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    爆笑問題・太田光が最も敬愛する本として挙げただけでは留まらず、奥さん(彼女も本書の大ファンだ)が立ち上げた事務所の社名にする程に入れ込んでいるこの本のテーマを一言で表現するなら、「自分自身の人生や運命なんて、常に利用されて誰かの手の平の中―でも、それは決して不幸なことじゃない」そう、お笑いのコンビってお互いが相手に合わせているわけじゃなくて、互いが互いを利用し、活かすことで成り立ってる関係性なんだよね。きっと太田夫婦の関係もそんな感じなんだろうな。シニカルなユーモアの隙間から零れ落ちる、ヒューマニスティックな暖かい眼差しが何より素敵なんだ。 「わたしを利用してくれて、ありがとう」

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    投稿日: 2012.09.10
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    何だか懐かしい感じがしたのは、読後の心持ちが、小学生の頃読んだ西遊記や三国志のそれに似ていたからかもしれない。 太陽系を主人公と共に旅をする。旅をしながら幸・不幸と人生をかんがえる、感じる。そんな一冊かなと思う。

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    投稿日: 2012.09.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    展開がぐるぐるまわっていって面白かった。オチも。 和訳書だからか古い作品だからか、若干読むのに時間かかった。

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    投稿日: 2012.09.02
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    2012年9月の課題本の1つです。 http://www.nekomachi-club.com/ -------------------- 荒唐無稽なストーリーのSF小説。場面や登場人物が突然変わり、様々な出来事が唐突に散りばめられています。場面は、「地球・火星・水星・地球・タイタン」というように急に移り変わります。登場人物だって、説明もろくにないままに名前が変わったりします。慣れない人ははっきり言って読みにくい。 読みにくい人へ向けてアドバイス。どの惑星で読み終わってもいいんです。それぞれの惑星では、それぞれの性質があります。 ・徹底的に平等な世界 ・誰も傷つけない世界 ・すべてが管理された世界。 主人公と一緒に惑星の旅を続けましょう。火星や水星で留まるのか、最後の惑星タイタンまで行くのか、それは読者の自由です。 爆笑問題の太田光さんの解説では、星座に例えた話が出てきます。人間たちは、星と星を勝手につなげて、○○座と命名して楽しむ。その考え方をこの物語にも応用してください。それぞれの惑星の物語を楽しんだ後、つながりを考えてみてください。 ハードボイルドな文体なゆえ、無駄な描写や説明も少ない。それぞれの登場人物の行動から、読者自身の解釈を加えて感情移入してみてください。読者の解釈次第で『タイタンの妖女』はどこまでも広がります。

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    投稿日: 2012.08.24
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    あらゆる時間と場所に波動現象として存在する男ラムファードと、彼に人生を狂わされた大富豪コンスタントの物語。悪趣味なまでに壮大なブラックユーモアで溢れています。コンスタントを火星へと駆り立てた動機のオチとか、ラムファードが地球で流行らせた宗教の陳腐さ等々挙げ始めればきりがありません。自分にとっては笑うというよりも苦笑いがどこまでも続いた感じでしたが、読みやすくて物語の吸引力がすごかったです。登場人物たちが幸せだったとは自分には思えなかったけれども、こういう面白さがあるのかと知れた一冊でした。

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    投稿日: 2012.08.17
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    面白かった。 不思議な物語。 現実的かつ非現実的 な感じ。 いや、非現実的かつ現実的?現実って? 時間を置いて、読み返したい。

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    投稿日: 2012.07.28
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    図書館で借りました。この方の本は以前何かを読みかけて挫折した思い出があるので最後まで読み終えられるかなあ…と心配に思っていたのですが時間はかかりましたが完読出来ました。面白かったと言うよりは…何となく寂しいお話でした。 読んでいて強く感じたことはこれはキリスト教圏の人が書いた話だなあということでした。根底に絶対神という概念を持っている人でなければ出てこない発想だな、と。そしてある意味、敬虔なキリスト教徒のお話だと思いました。 一人の神が、もしくは一人の人間が、一種の異星人(機械?)が操作して人々の人生を、運命を決定している。最初その観念に非常に不公平さを感じてラムファード氏にムカムカしていたのですが。でも訳はわからないが人生が何だかわからない力により決定づけられているのであれば、それが神だろうが一個人だろうが機械だろうがその人生を生きている個人には関係ないのではないか。その人はその人の生を生きるだけなのではないかと考えるようになりました。個人的には自分の人生が決められているとは思えないし思いたくはないのですが。まあ知らなければどっちでも同じことだよね、と思ったりはします。所詮自分はそのようにしか生きられなかったのだろうと言う諦めともしかしたら自負と共に。 最後に、「生を受けさせてくれてありがとう」という台詞があり救われた気がしました。どのような形でもどのような人生でも誕生しなければ始まらないし人生は謳歌出来るのかと心強く思いました。たとえタイタンでも異種生物の中でも人は楽しく生きて行けるのかもしれない。それはとても頼もしい考え方です。 気が向いたら英語で読んでみたいな、と思いました。他の作品もまた読んでみようかな。本との出会いも縁だなあ…としみじみ思い返しました。

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    投稿日: 2012.07.26
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    このような世界を思い描けるヴォネガットの頭の中を覗いてみたい。 核兵器を打ちつくし、新しい宗教を受け入れた地球 地球人のために亡者となる人々が住む火星 人を傷付けたくない者にとっての安住の地となる水星 そして美しいタイタン 軽快なテンポで進む楽しい楽しい物語である一方、端々で色々考えさせられる。 人を利用することと、人に利用されること。 幸せの選択は非常に難しい。

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    投稿日: 2012.06.30
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     川上未映子が勧めていたので読む。面白かった。突飛なSFで現実味はまるでないんだけど、生きることに付随する様々な問題について、自分の見方を刺激するようなエピソードがいくつもあった。断片的なシーンが心に残るのは萩尾望都「銀の三角」に似てるかも。

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    投稿日: 2012.06.13
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    いろんな星を巡り巡って、その物語にあったオチに笑ってしまいました。たったあれだけのために宇宙規模での動きがあったっていうのが馬鹿馬鹿しすぎる(笑) でも、最後のシーン。温かい夢をみさせてくれるのがヴォネガットの優しさであり、とても惹かれるところだ。

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    投稿日: 2012.06.12
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    「過去に存在したあらゆるものは、これからもつねに存在し続けるだろうし、未来に存在するであろうあらゆるものはこれまでも常に存在したんだ。」 ニーチェの永劫回帰を思わせる決定論的な歴史法則に翻弄される人々。 悲劇であることを徹底しているからこそ、『タイタンの妖女』は喜劇である。

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    投稿日: 2012.05.31
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    人の存在意義、真理…そんな事を語ると一様暗く救いがたい後味になるもの。 でもこの本は物語自体が面白く、荒唐無稽でそうした虚しさとは一歩違った読後感へ導いてくれる。 自分を過信していた価値観から突き落とされ、どん底から真理を見つけ、そこからもまた断絶され…。それらがまた輪廻する。愛おしい物語。

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    投稿日: 2012.05.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ストーリー★★★★★ 登場人物 ★★★ 内面描写 ★★★ 耽読度  ★★★★ 読後感  ★★★★ 登場人物紹介 マラカイ・コンスタント  40歳。記憶を消され火星陸軍として操作される。  操られてることに気付き家族と脱走を試みるが失敗し  しかも分隊の相棒ボアズと地球に向かうつもりが水星に行ってしまう。  3年後水星を脱出し地球に到着。  その後家族と土星の衛星タイタンに向かう。  そして74歳。妻が死に、サロに地球へ送ってもらう。  地球に到着した午前三時、雪の中遅延したバスを2時間待ってる間に死亡。  死に際に親友と再会する夢を見た。 ウィンストン・ナイルス・ラムファード  自家用宇宙船で愛犬と宇宙の旅の途中、時間等曲率漏斗につっこんでしまった。  それからラムファードは過去と未来を知るようになる。  最終的にタイタンでコンスタントと会ったときに太陽系を去って宇宙のどこかへ送られた。 ビアトリス・ラムファード  ラムファードの元妻。火星から運ばれている途中  コンスタントに犯された。  その後火星ではシューリマン呼吸法教習所で教官を務めた。  戦争で地球に向かった際、アマゾンに不時着し1年間ジャングルで過ごし  ラムフォードの差し向けたヘリコプターで救助される。  その後売店で働き、コンスタントと息子と共に土星の衛星タイタンへ行く。  「太陽系の生命の真の目的」という本を書くことに没頭し  書き加えた部分をコンスタントに朗読する生活を送った クロノ  コンスタントとビアトリスの息子。ドイツ式三角ベースが得意。  サロの宇宙船の交換部品を工場を拾い幸運のお守りと称して常に持ち歩く。  父親であるコンスタントと初対面した際に「地獄へ失せやがれ」と言い放った。  火星地球戦争の際に母とアマゾンに不時着し救助された後、  非行少年として警察の間で有名になった。  両親と共にタイタン到着後は、交換部品をサロの死骸の上に捨てた。  余生はタイタンの鳥と一緒に生活を共にし、夜更けにときより叫んで過ごした。  42歳のときに母は死に、父とサロは地球へ行ってしまった。 サロ  トラルファマドール星の機械。  ミカン色の皮膚に三本の細い足、腕は無く、目が3つ。という外見をしている。  足は膨らませることもでき、すぼませると吸盤となる。  トラルファマドール星の政府樹立一億年記念祝典の日に代表として選ばれ  トラルファマドール星のメッセージを送りうる限りの遠くの生物に届ける仕事を託された。  しかし宇宙船が故障しタイタンに不時着、交換部品が届くのを待った。  トラルファマドール星人は地球人類の文明が交換部品を製造できるように人類の歴史を操作した。  サロは交換部品の到着を待ってる間、タイタンの泥炭で彫刻を二百万個作った。  ラムファードにメッセージの中身を教えてほしいと言われ拒否した際  大喧嘩になり侮辱されまくった。ラムファードが太陽系を去ったあと  コンスタント達にはメッセージの内容を教え、その後自分自信を分解し自殺した。  その後コンスタントにより元通りに組み立てられ  コンスタントを地球へ送り届け、再びメッセージを届ける旅に出た。 ボアズ  コンスタントの相棒。23歳。火星陸軍で本当の司令官の内のひとり。  分隊仲間をどんなふうにでも動かせる制御盤を持っている。  本当の司令官で集まっては制御盤で操って将軍たちを裸で競争させたりして遊んでた。  脱走したコンスタントを追い掛け、水星行きの宇宙船に乗ってしまう。  宇宙船で眠っている間に制御盤を壊された。  水星到着後は水星の生き物ハーモニウムに自分の生き甲斐を見い出し  地球へ戻らず水星に残った。 カザック  ラムファードの愛犬。  タイタンにてセント・エルモの火に包まれる。

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    投稿日: 2012.05.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    タイタンの妖女は、私にとって初めて読んだと言ってもよい海外SF作品。カート・ヴォネガットの著書を読むのも初めて。 これまでSFというと、スピルバーグ映画のような、叙情表現は少なく、「未来」「宇宙」というモチーフを使って展開されるエンターテイメント寄りの作品というイメージがあった。 しかし、タイタンの妖女は私のそんな偏見を良い意味で裏切ってくれた。あとがきに爆笑問題の太田光が、私のような人間にとっては読みにくい作品かも、というようなことを指摘していたが、そんなことはなかった。(確かに取っ掛かりの部分は理解しにくかったけれど・・・・・・・) というのも、物語が冒険、宇宙旅行、といた明るいお話ではなくて、宗教や戦争、孤独、裏切り、追放など終始切ない、というかかなり主人公にとってシビアなお話だったからだ。 とにかくこの物語で一貫しているのは、決して逃げられない不条理であると思う。でも不条理な災厄に見舞われた人たちは、それを受け入れ、意味のようなものを見出していく。生きるための希望とまではいかないが、それぞれが自分自身を温める陽光を見つける。 主人公を含む登場人物たちに降りかかる仕打ちは容赦ないのに、救いのない話ではなかった。 誰かに必要とされて、利用されて幸福だと思える人間たちは美しかった。 たとえ他者の欲望を満たすことや、夢を叶えるコマとして使われたとしても、自分がそこに存在し、何かをしたということは消えてなくなるわけではなく、無意味ではないのかもしれない。 いろいろ思うことがありすぎて、うまくまとめられないけれど、ラムファードの作った宗教はおもしろかったし(良いという意味じゃない)、サロという機械の自殺や火星人たちの自殺、みんなが一連して誰かに利用されていたことなんかは本当にすごい、よく考えたなーすごい!という感想。 生まれ変わったらハーモニウムになりたい。

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    投稿日: 2012.04.26
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    SFと呼ぶには とても柔らかな手触り 新装版なので太田さんのあとがきも読めます 綻びがない世界観の中で 不必要に固結びされずに くるくる体温を変えながら波打つ文章は 特に色の比喩がとても美しくて 水星のハーモニウムの描写なんかには 宮沢賢治のそれが重なります 和訳がまた素晴らしいです 作品に対する物凄い愛情が 文字から零れて伝わって来る 飲み込み難さで洋書を敬遠しがちな人でも きっと楽しめると思います

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    投稿日: 2012.03.27
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    シニカル。だけどどこか優しい。こういうユーモアが好き。 初めて読んだカート・ヴォネガット・ジュニアは、なかなかぴったりだった。 おじさんのおはなしをもっと読みたい。

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    投稿日: 2012.03.14
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    面白かった。コンスタントはラストだけ救われたな(笑)。中盤からコンスタントが大変な目に遭いますが、流転の人生は読み応えがありました。人は所詮、何者かに必要とされ、利用されないと生きられないのかも。哲学的な本でもありました。

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    投稿日: 2012.03.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2012.2.11読了。 2年程前からずっと読んでみたかった作品。やっと読むことができた。 いまいち掴み所のない、不思議な小説。展開がドタバタというか、切った貼ったしたような印象を受ける。 しかし物語を総体として捉えてみたとき、これがものすごい作品だということに気が付いた。 人生ってなんだろう。自由意思ってなんだろう。 ラストが本当に本当に素晴らしい。感動。 訳がちょっと古すぎる気がする。 理解しにくいところが数か所あった。それだけが残念。

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    投稿日: 2012.02.12
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    ヴォネガットの書いたもので読み逃していたもののいくつかのうちのひとつ。 細部はドタバタだけど、総体としては壮麗巧緻。面白かった。

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    投稿日: 2012.01.27
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    原文で読んでみたい。 「よろしく」というメッセージは、機械を超越して命令に背けたサロに向けてのものなのか、 トラルファマドール星人をも利用した生命からのコミニュケーションなのか。 まあ、どちらにせよばかばかしい。 汚いジジイが欠陥機械の催眠術でラリって天国へU.F.O.で飛んでいくラストは最高のジョークだと思う。

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    投稿日: 2012.01.06
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    世界と宇宙と人間と予言と科学と幻想の物語。すごいストーリーで眠れる獅子でコメディーでトラジェリーでデフォルマシオンでインフェルノだった。SFのレモンといってもいいけど、後味はすごいことになる。トレパネーション。

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    投稿日: 2011.12.07
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    友達に薦められて読んだ。 不思議な感じ。でも面白い。 どんなところが面白いかは・・・答えにくい。 ただ、いろいろな場面で考えさせられるような言葉があった。 「誰にとってもいちばん不幸なことがあるとしたら、それはだれにもなにごとにも利用されないことである」って文章などなど。 何年かしたらもう一度読んでみようと思う。

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    投稿日: 2011.11.07
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    妖女という名前の響きで買ったけど妖女の話ではなかった。 でも、うまくまとめられないけど面白かったのでよし!

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    投稿日: 2011.11.07
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    人生において最も大切なものは愛である。 そんなポップミュージックで何千何万と唄われてきたことを今さら言われても何も心に響かない。 なんとも軽薄な言葉に聞こえて仕方がない。 愛してるだの恋してるだのという素敵なセリフも毎日毎日繰り返すうちに安くなってゆく。 ラブだのピースだのと装身具のように言い散らす人が果たしてどれだけ平和に頭を悩ませたのだろうか。 常に恋愛していたい。私は愛に生きるのだという人もよく見かける。 それだけが人生の目的になることは幸せなことなのだろうかといつも疑問に思う。 だけどもし、 人生の目的というものがなんとも些細で馬鹿馬鹿しいものだと知ったらどうだろう。 人類の目的ですら、宇宙から見れば三軒先まで行って醤油を買ってくるだけの子どものお使いのような取るに足らないものだとしたらどうするだろう。 僕たちが生きている意味なんてほんとにくだらない理由でしかないと知った後で聞くこの言葉は、少し形が違って見える。 ヴォネガットが人生の目的とは何か考え抜いた末に出した結論は、愛だったのだ。

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    投稿日: 2011.10.08
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    不思議な感じ  全宇宙の全能者が人類を手足のように動かし、未来を作ろうとする。主人公は「手足のように動かされる被害者」なんだが、実は全能者こそが「動かされていた」ことに気づく。とにかく奥が深く、どこかで読んだ感じのする不思議な作品だった。  驚くべき事は、この作品が1959

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    投稿日: 2011.09.16
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    ウン十年振りの再読。読み終わって当時もなんだかぼんやりした印象だったなあ、と思い出す。ヴォネガットはその後好きな作家となったがこの作品に対する思い入れは薄い。基本設定および雰囲気は結構好みなんだけどなあ。

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    投稿日: 2011.09.10
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    やっぱしSF大好きです。 それも、理論に基づいて、50年後にはこうなってるでしょう、100年後には十分あり得ます、みたいなんじゃなくて、荒唐無稽なのが。 そして、この小説は、やさしさに溢れてるような、そんな気もします。 読んでて気持ちよくなり、やさしくなれる文章をかけるってのは、これはもう一番すごい。 そんな風に思いました。

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    投稿日: 2011.08.22
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    ストーリー :☆☆☆ 世界観   :☆☆☆☆☆ ビジュアル :☆☆☆ キャラクター:☆☆☆ 読みやすさ :☆☆ オススメ度 :読んで損なし! 幼女じゃないですよ。妖女です。 「われはロボット」に続くSFを読もう第二弾。 爆笑問題の太田さんが超オススメしてたので どんなもんだと思ってたんですが いや、なんというか、とても難解な物語でした。 ストーリーとしては、 空間と時間の割れ目に落っこちたおじさんと、 運がよすぎるだけで大金持ちな青年が主役。 普段神と呼ばれている地球外生物?の 大きな力に巻き込まれ、 理不尽で、孤独で、無力で… 慢性的に満たされない気持ちと、 向ける相手がわからない怒りを抱えたまま、 火星、水星、そしてタイタンへ 押し流されていく話です。 というか、登場人物全員が 無意味で理不尽な目に合い、 孤独で無力なままです。 善と悪もないし、悪気も男気も色気もない。 どんでん返しもクライマックスもあるようでない。 たまに紙で指を切ったような鮮烈な悲しみがある。 パッと見なにも残らないようで、 そうでないようで、でもこれじゃなぁ、なエンド。 わかんねッ!!(汗)というのが最初の感想だった… 太田さんが解説で、その「わからなさ」が面白い、まるで人生のよう、と書いていて ちょっと腑に落ちたような。そうでないような。 文章表現は巧みです。ササーッと読めました。 とくに最初のあたりは秀逸。 「お前たちがどこかに行けるなんて考えがどうして出てくるんだね?」 あらゆる物語は、読者がその入り口に立ち、 「この先はどんなところで、なにがあるんだろう」と思いながら 一歩を踏み出していくわけですが、 のっけから「どこにもいけやしないし、なにもない」と 身もフタもないことを言われてしまいます。 「いやそんなはずはない、  自分の足で行って自分の目で見てこよう。  私ならなにか拾ってこれるはず。」 そう思ってタイタンの旅に出てみたものの、終わってみれば 本当に「どこにも行けなかったし、なにもなかった」ので 「そらみろ、なにもなかっただろう」 と言われているようで釈然としません。 本当になにもなかったかというと、そういうわけではないのですが、 光も、地面も、掴んだものも、 あるのかないのかわからないくらい かすかで頼りなく、ぼやけてよく見えません。 まるで宇宙空間のようですわ。 でも生きることは、そういうことなんだろうか。 私たちは何も持たずそこから来て、 何も得ずそこへ還るんだろうか。

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    投稿日: 2011.08.21