
総合評価
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powered by ブクログ再読。芥川賞受賞時のもらっといてやる発言に惹かれて購入した本が見当たらなくて、古本屋で思わずまた買ってしまいました。その当時もすごく惹き込まれてぐいぐい読めてしまったんですが、そんな感想の人は少数派のようですね。装丁も好きだし、御守りのように棚に置いておきたい一冊です。第三紀層の魚は読んだのかな…全然覚えてなかったけど、こちらも良かった。無理に言語化したくない余韻に浸ってます。瀬戸内寂聴との対談が載っていて、女にモテそうねと言われていた。これがすべて。寂聴わかりみが深い。
0投稿日: 2025.12.30
powered by ブクログ100ページ程度の短編 芥川賞受賞作品 映画視聴済 淡々と書かれてる 映画の方がわかりやすいのか入り込みやすかった 短いからサクッと読めたが印象に残る作品
0投稿日: 2025.12.11
powered by ブクログ最近は母娘の話を読むことが多かったので、表題作の父息子が興味深かった。 父のインパクトが凄くて他の全てが背景に見える。
0投稿日: 2025.10.10
powered by ブクログ読み始めから、暴力性と、閉じた世界の閉塞感が心地悪かったが、生き生きとした会話のせいか、いつの間にか引き込まれていた。 「共喰い」とは、遠馬と父親の関係であろう。 そしてそこに、生命力に溢れ泥にまみれた、ヌメヌメとうごめく鰻が重なる。 遠馬は父を、暴力を否定しつつ、自分の中にもそれがうごめいていることを感じ、自分自身をも否定し、しかし否定しきれない。父の呪縛を超えなければ、自分の生は否定される。 言い換えればこれは、伝統的な「父親殺し」の物語でもあるのだろうか。 しかし遠馬は、自らの手で父を殺すことができなかった。 殺したのは、仁子。これはおそらく、神のメタファーだろう。遠馬の父親と社で出会ったこと、毎日お参りをしていること、遠馬の父を殺したあと川面に浮かんでいるように見えたこと、別れた後はじめて橋を渡り遠馬の父を殺し、止まっていた生理がはじまったことなどから、そう思われる。 とすると、これは父親殺しの物語ではなく、神による鬼退治の物語なのか。 神は、乱暴だが偏見のない心を持つ鬼を夫としたが、その子が鬼の子であることに気付き、夫と別れて橋を渡った。 ある時、鬼が生きていると、鬼の子が生きていけないことに気付いた神は、再び橋を渡って戻り、鬼を殺したのだ。 鬼の子である遠馬は、いずれはやはり、鬼になってしまうのか。 いや、遠馬は父と違って、鰻を食べなかった。 神の言いつけを守り、共喰いしなかったのだ。
10投稿日: 2025.08.28
powered by ブクログ何とも言えない。あまり響かず。主人公以下、登場人物の行動がよく理解できず。悪いやつならもっと荒んでいるのが自然で行動だけおかしくて、思考が大人しくそこがよく理解できなかった。悪い人の思考パターンを作者は知らないのかと感じた。それとも知った上でリアリティ無視でメルヘンチックに人物造形したのか?いずれにせよ面白い試みとは思えなかった。田中慎弥本人はめちゃくちゃ面白いのにな。
0投稿日: 2025.08.17
powered by ブクログ著者のネットでのインタビューを見て、著書を読んでみたくなった。 情景と、人物の描写が浮かぶ。 主人公、17歳の篠崎遠馬は 生みの親である母は、魚屋を一人で生計をたてている。 近所だが一緒に住まず、たまに訪問するような間柄 父と再婚相手の義母と暮らす。 父は、暴力を伴う性癖があり実母にも義母も同じことをしてきた。 自分の中にもその衝動を感じ彼女の千種に暴力をふるってしまうことに戸惑う。 倫理とか、そういうのを超えた暴力性が男性の性の表現かもしれない。 少しわからなったのは、女性達がどう思っていたのかだ。 お母さんにしても、琴子さんにしても、暴力を振るわれていてもお父さんのことが好きだったから一緒にいたのか。生活のためなのか。 最後に、琴子さんが逃げ、お父さんの暴力性が千種に向かった。 そのことを知った母は、覚悟を決めたようにお父さんを義手で殺害したのだ。 この結末をみると、女性達は耐えていたということなのか。 最後に収録されていた、瀬戸内寂聴さんとの対談が面白かった。
0投稿日: 2025.07.13
powered by ブクログ女性が文学上で羽織らされる理想像の形にもかなり色々あるな...と感じた。海や川になにか大きなものを感じているのか、決して綺麗なものでは無いと描写する一方で心の拠り所になっているのが2作とも共通している感じがする。 個人的には最後の瀬戸内寂聴さんとの対談が一番面白かった。源氏物語の話が読めて満足。
0投稿日: 2025.05.25
powered by ブクログこの純文学を読んで、自分が何を学んだか。と考えてみても特に何も思い浮かばない。 父親は死ぬまでクズでしかない。
1投稿日: 2025.05.19
powered by ブクログ血のしがらみによる苦しみから、自らの人生を切り拓こうともがく主人公の姿が印象的だった。ずっとじめっと暗くて不快な、梅雨の一番嫌な気候の中にいるような感じだった。
0投稿日: 2025.05.05
powered by ブクログやっと受賞作を読んだ。芥川賞受賞会見の「もらっといてやる」というのが印象的な田中氏。痩せて世の中ひねてみてるような風貌。お母さんと二人暮らし、お母さんがとてもうれしそうだった。 ・・というような会見時の光景が頭に浮かぶ。そしてこの「共喰い」。父、母、息子、父の付き合う女、息子の彼女。4歳の時に父が亡くなったという田中氏。自身で思う父の妄想なのか。文章は芥川賞にふさわしい純文学調。描写される情景も文学的。うーん。。 受賞は2011年、今から14年前。田中氏39歳。 「共喰い」(すばる 2011.10月号) 「第三紀層の魚」(すばる 2010.12月号) 「共喰い」選評 芥川賞・直木賞受賞作一覧:受賞作家の群像 https://prizesworld.com/akutagawa/jugun/jugun146TS.htm 受賞後すぐ映画化されていた。2013.9.7公開。 遠馬:菅田将暉(公開時20歳) !なんと。 父:光石研(52歳) う~んけっこうあってるかも 実母:田中裕子(58歳) 文よりはちょっと優しい容貌 琴子:篠原 ゆき子(32歳) 千種:木下美咲(23歳) アパートの女:ししくら 暁子(46歳) 2012.1.302第1刷 図書館 33歳の時から、各賞を受賞はしていた。それでお母さんは信じていたのか・・ 2005年(平成17年) - 第37回新潮新人賞(「冷たい水の羊」) 2008年(平成20年) - 第34回川端康成文学賞(「蛹」) 2008年(平成20年) - 第21回三島由紀夫賞(『切れた鎖』) 2012年(平成24年) - 第146回芥川龍之介賞(「共喰い」) 2019年(令和元年) - 第47回泉鏡花文学賞(『ひよこ太陽』)
11投稿日: 2025.03.28
powered by ブクログ父親を嫌悪しているからこそ、似ている部分抑えられない衝動が許せないという心の葛藤が上手く書かれてるのかなと。。内容は重めだけどのめり込んで読んでしまった
0投稿日: 2025.03.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
性交時に女性を殴る性癖をもつ父親を否定しながらその血を受け継いでいることを自覚する17歳の青年の葛藤を描いた作品。地方での貧しい生活描写が生々しく重苦しく閉塞感がすさまじい。父親の行動はクズでしかなく胸糞悪すぎて正直これほど読み進めるのを苦痛に感じるのは初めてでなぜこの本を選んでしまったのか後悔したほど。 芥川賞受賞作品だけど私的には全く受け付けなかった。唯一女性たちの覚悟や強さを描いた部分は素晴らしくそこだけでも救われた気がする。ごめんなさいもうこれ以上書けません。
1投稿日: 2025.01.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公が行為の際に殴ってしまう、その方が興奮するというのはまだわかるとして、 同居している父親の恋人にムラムラきてることも、彼女を殴ってしまってそのことにショックを受けているのに彼女とまた行為をできるかどうかばかり心配していて、気持ち悪かった。アパートの女ところに行ってしまったことも無理。 女目線で読んでるからでしょうか?それにしてもさあ…… とりあえず父親は最低です。 10年以上前にAKB48のブックカバーがほしくて買った本。やっと読めたと思ったら内容が暗くてしょんぼり
0投稿日: 2024.10.25
powered by ブクログ女を殴る父と、同じ目をした、俺。 川辺の町で暮らす17歳の少年。セックスの時に暴力を振るうという父親の習性を受け継いでいることを自覚し、懼れ、おののく…。逃げ場のない、濃密な血と性の物語。第146回芥川賞受賞作。 映画化もされ好評だったらしい。 芥川賞受賞時の物言いにも賛否両論出たようで なんとなく、世間を騒がせる作家さんのようですね。 この作品は、読みやすい。 しかし非常にダークな人間模様を表しており なんともやるせない、親子の関係性、情、血縁の悩ましさなどを鬱々と描いている。
7投稿日: 2024.09.15
powered by ブクログこの方の作品「切れた鎖」を読んで、全く理解出来たかったのですが、こちらは芥川賞受賞作品との事で、もう一度挑戦。無事に読めました。クセのある文章ですが今回は読めたので、ほかの作品も読みたくなりました。
0投稿日: 2024.08.16
powered by ブクログ表題作は、映画版を観たことがあって、こんな話だったなぁーと思いながら読んだ。あの映画、結構忠実だったんだな。全体的に共感はできない話だけど、母の義手の設定が印象的だった。 2つめの話も同じくバイオレンスな感じなのかと思ったが、意外に教科書に載っているような雰囲気だった。祖父にとっての戦争、日の丸、勲章とは。父親を亡くした少年の話だったので、先に巻末の対談を読んでいたため、著者自身がこういう少年時代を過ごしたのかな、と想像した。でも、対談では実体験を書くことはあまりないようなことが書いてあったので、そうとは限らないのかも。著者が釣りが好きなのは確かだと思うけど。 そして、瀬戸内寂聴との対談。こんなに謙虚で、『源氏物語』とか読む人だったんだなぁと思って、「もらっといてやる」が話題となった芥川賞の受賞会見をYouTubeで見てみたら、やはり感じが悪くて面白かった。
0投稿日: 2024.08.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
共喰い とても面白かった。だが、難しかった。「時間」についての軸が捉えきれなかった感がある。 父を必要以上には悪く書いていない所がいいなと思った。 第三紀層の魚 読みやすかった。面白かった。 最後に釣り上げたのがチヌでなくコチなのは良いと思ったのだが、なぜチヌでなくコチを「第三期層の魚」にしたのかはわからなかった。
0投稿日: 2024.05.07
powered by ブクログ第146回芥川賞受賞の表題作と『第三紀層の魚』、瀬戸内寂聴との対談を収録。『共喰い』は性と暴力が目立つというか本筋ではあるんだけど、『第三紀層の魚』と合わせて親子や家族関係におけるつながりやしがらみ、愛情と呪いが描かれている作品。特に『共喰い』で避けえぬ呪い的に描かれていたものが『第三紀層の魚』の主人公はサラッとそこから自由な視点を持っていつつ、繋がりのあたたかみや喪失感が対比的に描かれていて面白かったし、瀬戸内寂聴との対談テーマが家族や性愛のドロっとした古典であるところの『源氏物語』なのも含めて一冊としての完成度が良い。
3投稿日: 2024.05.02
powered by ブクログ暗いし、ひどいし、辛いけれど、自分の望んでいない何かが残る、印象に残った作品。なんだかこびりついた感じがした。
0投稿日: 2024.04.17
powered by ブクログ純文学というカテゴリを初めて知りました。なるほど、たしかに娯楽というよりは芸術に近い作品なのだな、と感じました。対談に私小説は書かないとありましたが、体験や経験なしで、遠馬の性衝動をあそこまで生々しく書き上げる腕に驚嘆しました。
2投稿日: 2024.03.20
powered by ブクログ共喰いは、ひたすらに欲がぶちまけられた、純文学らしい作品だった。なんというか、時代が変わったんだなぁ、良い世の中に向かってるんだなぁということを強く感じられるお話。 第三紀層の魚、こっちがとても刺さった。なんでこんな子供のときの気持ちをクリアに描けるんだろう。思い出して胸が苦しくなった。
1投稿日: 2024.03.01
powered by ブクログ共喰いと第三紀層の魚の2編が入っており他のレビュアーも書かれていたが、私も第三紀層の魚の方が好みであった。 第三紀層の魚 田舎町で、祖母や曾祖父などと共に生きた少年の成長譚であるが、じいちゃんや、ばあちゃんがいた人ならわかる気持ちが非常に共感を得る。身近な人の死、そしてそれが悲しいことなのかどうかすら、わからない少年時代。鬱屈とした昭和の空気感は 逆に読んでいて新鮮であった。
13投稿日: 2024.01.23
powered by ブクログ血は争えないよなって 色んなものが川に流れていく表現が良かった ずっとずっと雨だなって感じ 第三紀層の魚の方が好き 気づいたらぼろぼろ泣いてた
3投稿日: 2023.11.19
powered by ブクログ性についてはっきり意識しだす 思春期の男性は、こんなに世界が 歪んで見えて 頭の中でぐるぐる考え事しよるんかな? 血の繋がりがなくなることはないから 主人公は自分の中の父親をも食って、 戦って、乗り越えてほしい
1投稿日: 2023.10.02
powered by ブクログ純文学を感じた。 共喰いは私にはまだわからないところも多かったが、第三紀層の魚は、(すこしありがちなストーリーにも感じたが)読みやすく面白かった。 巻末の対談も良かった。
0投稿日: 2023.09.26
powered by ブクログ間違いなく出会った作品の中で一番記憶に残っている。短編ながら深い。文字の形をした登場人物が紙の上で繰り広げるドラマ。方言や、土地柄、主人公。入り込みずらい設定だと思うがスッと身体の中に入ってくる。 刃物のような作品だ。我が生涯の問題作。 進んで薦める事はないが、間違いなく手に取って欲しい作品。
1投稿日: 2023.08.01
powered by ブクログ美しい文体に引き込まれて著者の世界観にとっぷり浸りながら読み進める面白さがあった。 迫力ある表題作と対を成すように、 優しく情緒溢れる第三紀層の魚が良かった。
0投稿日: 2023.07.28
powered by ブクログ芥川賞を受賞した「共食い」と「第三紀層の魚」を収録。 共食い、父親が性交を行う時に、相手に暴力を振るうといったある種の性癖を、嫌いながらも自身の中に発見し、恋人に対して同様の行為を行ってしまうということにおいて、自身の中に父親と同様の血が流れていること、それがまるで定めでもあるかのようにも思え、それが何の変哲もない川沿いの田舎でのこととして描いているだけに、よりその凄惨さが浮かび上がる。 単純に父対子というような図式ではなく、いや果たして対立していたのかという疑問もある。また奇妙な親子関係が、描かれてはいないが性癖に影響を与えているのかもしれないとも勝手ながら憶測してしまう。そして描かれる女性は何処か閉塞している土地と分かっているものの、そこから抜け出せないところが感じられた。読む者にとっては少し耐えられないところもあるかもしれないが、確実に読み応えはある。
1投稿日: 2023.07.01
powered by ブクログ男の本質と言うべきか、人間の業と言うべきか。ねじの外れた人間がリアルに描かれている。同時収録の「第三紀層の魚」のほうも毒は薄いが好き。
2投稿日: 2023.04.05
powered by ブクログ正直がんばって読んだ。まさに芥川賞と思えるような心理描写の重さや救いがたい物語に気持ち強くないとやられる。受賞時の記者会見での「貰っといてやる」や「とっとと終えましょう」的な発言が記憶に残っていていざ作品を読むとボコボコにされる感じだ。多作ではないけれどなんか力がある作家さんだなぁ。
1投稿日: 2022.10.04
powered by ブクログ嫌悪する父親と同じ血が流れていることに苦悩し、抗えない衝動に葛藤する主人公。細かな描写が主人公の心理を丁寧に表現する。重苦しい雰囲気だがまさにこれぞ純文学。今の時代、貴重な作家だと思う。
1投稿日: 2022.09.22
powered by ブクログ川沿いの田舎町にへばりつく様に生きる人々の描写が生々しいのだ。 生々しいのだが、父親が複雑でリアルな像を結ばない。僕の想像力の限界だ。 映画を観ると光石研さんが軽やかに演じていた。あぁ、これだ、これが正解だと思った。 ようやく父親が実体を得たけれど、読後感が著しく悪いので再読する気はしません。
2投稿日: 2022.09.12
powered by ブクログ「共喰い」:閉塞感というか、心も身体もまわりのコミュニティも、色々な意味での狭さからくる息苦しさやどうしようもない衝動をみっちり感じた。 「第三紀層の魚」:葛藤とか寂しさとかを抱えながらうまれる、分かりやすくはないのにどこか安定感のあるやさしさの描き方がうまかった。 最後の対談でも触れられてたけど、どっちの物語も、登場する女性たちの魅力や皮肉のこもっていない包容力みたいなのは男性の作者だからこそ生み出せる描写なのかなあと思った。まともに一文一文噛み締めて読んでいくと体力が持たなくなりそうな感じがあった。
0投稿日: 2022.09.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
仁子さんが親父を殺すシーンの濁流の描写が凄まじい表現力で引き込まれた。ここのシーン、自分の脳内で浮かんだアニメとも実写ともつかない映像が印象的で、今後どんな媒体で映像化されてもこの文章を読んだ時の感動は超えられないだろうなと思った。でも実写映画もあるみたいだから観てみようかな。 第三紀層の魚も良かった。 この人の作品初めて読んだけど、なんか2作ともむき出しの田舎と少年の夏って感じで好きだな。こうやって書くとさわやかな雰囲気になるけど、夏特有のムワムワとした湿気が常に纏わりついていて薄暗い印象。文体もなんというかイマドキな感じじゃなくて格好いい。ちょっと渋いというか、芥川賞ってこういうのが取るよなあって感じ。芥川賞の作品大して読んでないけど。 ラストの瀬戸内寂聴との対談読んだら源氏物語読みたくなった。
1投稿日: 2022.09.01
powered by ブクログ映画を見ずに読みました。 映画になるぐらい、芥川賞なので期待していましたが残念。 一言で言えば読みにくい。 薄い本で2話ある 共喰いと第三紀層の魚 共喰いの方がわかりやすいけど、第三紀層の方が闇の深い感じ
0投稿日: 2022.04.21
powered by ブクログ今作を読むにあたって初めて知ったのですが、過去の芥川賞受賞作での会見の発言が大きな話題を呼んだみたいですね。正直僕自身は面白いとは感じられませんでしたが、きっと描写が上手な分生々しく不快に感じるんでしょうね。でももし親子で性癖が似てるとしたらすごいきつい笑
2投稿日: 2022.04.12
powered by ブクログ理性と本能、思春期の急激な変貌、遺伝子と拒絶。父親の忌避すべき類似性を己から感じ取った主人公の葛藤と苦悩が淡々とした筆致で表現されている。 繊細な情景描写も多く、読む者を灰色の田舎町へ無理矢理引き込んでいく。 独特な文体であるが違和感はなく、読後は余韻に浸ることができる。 しかし、芥川賞である表題作よりも、共に収録されている短編「第三紀層の魚」の方が個人的には良い。釣りにまったく興味の無い私でも涙腺が多少緩んだ。 幼い少年と死にゆく曽祖父との交流がなんとも切ない。血のつながりが全てではないと少年の成長と経験、戸惑いを通し、流れ込む。 こちらも淡々とした情景描写に、芥川賞を獲った奇才ぶりを存分に発揮した文体で表現している。
1投稿日: 2022.04.07
powered by ブクログ2つある短編集の中の「共喰い」だけを読んだけれど、生々しい描写がやや印象に残るものの、肉々しい表現を抜いたら意外と普通の話だった。
0投稿日: 2022.04.06
powered by ブクログ迫力のあるお話。こうゆう感覚は映像化したいって思うクリエイター多いと思います。目に見えない、狂気、性(さが)、自己中心的卑しさ。程度はここまででなくとも共感しちゃう部分はあると思うんだよね。こんな人ばっかりだったら社会が変になりそうだから、ある程度までね。こうゆう感情をシーンとして情景として描かれています。凄い迫力なので私は映像が浮かびます。惹き込まれました。
1投稿日: 2022.03.07
powered by ブクログ「共喰い」は文章が読みにくく、私には内容もパンチが効きすぎていた。描写や風景がありありと浮かぶので、かえって読むのがしんどかった。 「第三期層の魚」は比較的読みやすく、感情移入もしやすかった。友人の勧めだったが、次は読まないかな…?という感じ。
0投稿日: 2022.01.27
powered by ブクログ頂き本。共喰いの意味がハッとさせられる。父親のようにはなるまいと遠馬がやはり同じような感覚を覚えた瞬間。恋人の千種に首をしめたり、やらないとは自信がなくなっていく様子。実母の仁子さんが最後にとった行動は、やはり母そのものに思えた。
1投稿日: 2022.01.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
タイトルが気になって購入 二作品掲載 出先で読んだせいか、メインタイトルの方は 気持ち悪いやら方言が読みずらかったり独特の言い回し等 全然文学として楽しめず 途中でリタイアしようかと思う程 結末に何が待ってるのかその気持ちだけでなんとか読み終えた 第三紀層の魚は自宅でゆっくり読んだら 良かった、楽しめました 最後に瀬戸内寂聴氏との対談あり その写真を見てこの人知ってる!!となるなど 色々と合点がいきました
0投稿日: 2021.09.17
powered by ブクログこの作品は引き込まれた。登場人物全てが魅力的で遠馬のどうしようもない血の濃さに哀しみを感じた。後半の作品も瀬戸内寂聴さんとの対談も面白く非常に満足する作品であった。 皆さんに読んでみて欲しい。
0投稿日: 2021.09.12
powered by ブクログかなりのスピードで読めたので、読みやすい文章だったのだろうと思う。 ただし、暗い気持ちになるため読了後の印象はあまり良くない。 個人的にはあまり褒めることがないため使うことだと思っているが、そう思わせる作者の文章力、描写表現力が高いのだと感じた。
0投稿日: 2021.08.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
父親が悪人だというわけでもないのが肝であると思う。 好物の鰻を食べている場面や息子である主人公との会話場面で、父親は終始安直な感情と単純な論理を示している。そして周囲の女性たちも、最も強く対抗する人ですら、暴力を警察沙汰にすることもなく「家出」というスタンスしか取らない。 これは父親を庇ったり暴力という概念を少しでも許したりする表明ではないのだが、父親と息子の間に悪どいサイコパス的な遺伝子があるわけではなく(少なくともそれが100%というわけではないだろう)、狭い田舎に地域ぐるみで蔓延る時代錯誤した「リテラシー」にそもそものシステムの不備があるように感じる。 共喰いが起こる条件としてすぐに思い浮かぶことは、食糧が見当たらず腹を満たす手段が他にない場合だ。リテラシーが無いので大人になりきず衝動的に動く父親と、リテラシーが無いので父親の暴力を日常の一つとして受け入れてしまう周囲。描かれている閉塞的な地域社会で、衝動の行く末が「共喰い」に至るのはある意味自然だと言えるだろう。 タイトルから期待される刺激よりはパンチが足りないので、読み応えがないなと感じてしまうかもしれないが、どこまでも一貫して等身大に描かれる人物像と暮らしぶりが、いやに汗ばむような鬱屈さを読者に植え付ける。
2投稿日: 2021.08.02
powered by ブクログ読書開始日:2021年6月1日 読書終了日:2021年6月22日 所感 読むのに時間がかかった。 やはり暗い雰囲気のある作品は進みが遅くなる。 共喰い 友人同士でたびたび会話上がるSかMか、その回答のSとは全くの別物の癖。 癖とは遺伝の要素が大きいことを改めて感じる。身近な存在の癖は良くも悪くも影響されてしまう。もしくは意識をしてしまう。 主人公の遠馬は、快楽を求めるためのDV癖に恐怖し、意識しすぎるあまり発症したと思う。 恐れていたことを永遠に恐れるよりも、恐れることが現実となることによる諦めと解放の方が増しだと心のどこかで思ってしまったのかもしれない。 DVにより増殖する快楽の描写が生々しい。 鰻に例えたり、売女の口から漏れた泡を暖めた汚物の匂いに例えたり、全身から嫌悪感が湧く。 遠馬の実母が元夫にトドメを刺したことで、遠馬が恐怖、癖から根本的に解放されたことを祈る。
0投稿日: 2021.06.22
powered by ブクログ「共喰い」 血、親子の血、時間、水の流れと時間、匂い、垂れ込める空気と匂い。 川辺に漂う時間と匂いが時間を超えて血を分かち合う。すでに父のような目をそれから生じる必然な結末とともに受け継いだ青年は、父を嫌悪し父を内在させる自分を嫌悪しながら恋人を傷つける。 父は当然のように超えてはいけない時間を超え、青年は用意された悲惨な結末を受け入れざるを得なくなる。母によって果たして血は断ち切られたか? 「第三紀層の魚」 こっちの方が好きかな。 今度は血縁の「縁」の方の話。「縁」から見る家族。ストーリーは地味やけど、どんどん読んでまう。 風、土地、道、潮を、背景に家族のような家族の微妙なバランスを保ちながら、展開する。 そうやって家族という進行形を少年の立場で素直に受け止める良作。
1投稿日: 2021.05.14
powered by ブクログ芥川賞受賞作 受賞の記者会見のふてぶてしさが高校生みたいだったので、読みながら今回の主人公と重なってしまった。 降り続く雨の重々しさや鰻のヌメヌメ感、匂いまでもが伝わってくるような気がした。 会話の方言が理解しづらくて読みにくかった筈なのに引き込まれてしまった。 読みながら雨の中に居るようだった。
2投稿日: 2021.05.13
powered by ブクログ何故これが芥川賞なのか。ムナクソ系ストーリーと美しい情景描写の対比なのだろうけど、キャラクタ描写がムナクソで、情景描写は邪魔。というのが率直な感想。あとムナクソ悪い読後感。読了後に「これは読む必要なかったな」という感想をもちつつ、結局一気読みしているところが作品の引力か。読了1週間後あたりに、感想が沸いてくる。これも魅力か。
1投稿日: 2021.05.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
第146回芥川賞受賞作。 やっぱり得意ではないです^^; 「共喰い」と「第三紀層の魚」の2作品に加えて、瀬戸内寂聴さんとの対談もおさめられています。 先ず表題作の「共喰い」ですが、主人公は17歳の遠馬。 昭和を彷彿させる時代設定の中、父親と父親の女である琴子と共に川辺の田舎町で暮らす遠馬。 そんな遠馬には1歳年上の幼馴染である千種という彼女がいます。 暮らす家の近くには実母が暮らす魚屋がありますが、そこに描かれるのは灰色の世界。 父親は多感な年頃の息子がいる中で、琴子とのセックスを楽しむ。 それは事の最中に琴子を殴り、その事で一層の快楽を得るという暴力と一種の性癖であり、自分はそんな父親とは違うと思っていた。 しかし、抑えられない性欲で千種を求め、千種に拒まれた時に無意識に遠馬は琴子の首を絞めてしまう。 自分にも父親と同じ血が流れていることに気づき、その中でも抑えられない性欲。 逃げ場のない世界の中で誰も救われることはありませんでした。 「第三紀層の魚」で描かれるのもやはり色の無い世界でした。 主人公は下関の海の近くで暮らす信道少年。 「共喰い」との共通点として釣りをする姿が描かれていますが、子供の頃に自分が楽しんだ釣りとは違い、そこに楽しそうな雰囲気は描かれていません。 説明 内容紹介 話題の芥川賞受賞作、文庫化! セックスのときに女を殴る父と右手が義手の母。自分は父とは違うと思えば思うほど、遠馬は血のしがらみに翻弄されて──。映画化が決定した、第146回芥川賞受賞作。瀬戸内寂聴氏との対談を新たに収録。 内容(「BOOK」データベースより) 一つ年上の幼馴染、千種と付き合う十七歳の遠馬は、父と父の女の琴子と暮らしていた。セックスのときに琴子を殴る父と自分は違うと自らに言い聞かせる遠馬だったが、やがて内から沸きあがる衝動に戸惑いつつも、次第にそれを抑えきれなくなって―。川辺の田舎町を舞台に起こる、逃げ場のない血と性の物語。大きな話題を呼んだ第146回芥川賞受賞作。文庫化にあたり瀬戸内寂聴氏との対談を収録。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 田中/慎弥 1972年山口県生まれ。山口県立下関中央工業高校卒業。2005年「冷たい水の羊」で第37回新潮新人賞受賞。08年「蛹」で第34回川端康成賞受賞。同年「蛹」を収録した作品集『切れた鎖』で第21回三島由紀夫賞受賞。12年『共喰い』で第146回芥川龍之介賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
6投稿日: 2021.04.28
powered by ブクログ性行為で暴力を振るう父親に似たくないと思いながらだんだん似てきてしまう遠馬の物語。 怖いもの見たさで読んでみた。次どうなんの?って楽しみに読めた。 瑞々しい青年の感性を通して伝わる下卑た情景がなんとなく生々しい感じがした。どの部分が、とかはないんだけど。 でも、なんで共喰いなんだろう。分からん。
1投稿日: 2021.04.23
powered by ブクログ人間の根底にある性や暴力、血。田舎の閉塞感がより一層不穏な雰囲気を出している。自分の読解力がもう少し高ければ、もっと違う角度からも楽しめるんだろうなーと思った。
5投稿日: 2021.04.17
powered by ブクログ主人公の少年、彼は意思しない、していない。自分の身体に逆らえない、自分の身体に刻み込まれた歴史に逆らうことができない。彼は意思しようと試みる。「親父みたいになりたくない」だが、彼は逆らうことができない。これは父親と息子の話だが、女の話でもある。女性達も逆らうことができない。しかし彼女たちはほんの少しスパイスのようなエゴを、自分本位なエゴを歴史に入れ込んでくる。母性は本能かエゴか。意思できない人間と少しのスパイス。 蛙の子は蛙。という諺を聞くと長いこと悲しくなっていた。それは私が親に似ていることが嫌なのではなく、親が私に似ていると言われることが心底嫌だったからだ。その輪廻から外れたい、外れなければと。
1投稿日: 2021.03.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
おそらく誰も自分の人生なんて生きられていない そんなもの幻想だ “親殺し”というモチーフを、地方の絶望と人間のうちなる欲望の破壊性を用いて見事に描き出した傑作
2投稿日: 2020.10.04
powered by ブクログ不謹慎だけど‥‥ おもしろい。 映画、探したけど、もう配信してなかった。 前は怖くて、見えなかったんだ。今は観たい。 もらっておいてやるの作家。 とんがってるのに、記者が笑ってたのが違和感で、そういうのは受け入れてくれるひとなのかなと思った。ほんと、怖いけどおもしろかった。 ただメンタルが強いときじゃないと落ち込むな。 すんごく重くて沈むのに、諦めに似た明るさがある。好きな作品。
0投稿日: 2020.09.30
powered by ブクログ共喰いは、暴力を振るいながらの性交好きな父親に似ていく息子が、父親に似ていくのを悩み抱えていたところ、父親が彼女をレイプし、離婚した母親が父親を殺す話。 第3期層の魚は、曽祖父との死別や転校する話。小学生の不思議な心情、曽祖父と前日にたくさん話したから、熱が出て、死期が早まったことが、自慢になるなど、観点がよい。最後に釣れた大物がチヌでなかったのもいいと思う。 いずれも、心情描写を背景描写と重ねていて、背景描写の意味を探りながら、読むことになる仕組みで、面白い作りだった。
0投稿日: 2020.05.01
powered by ブクログ共喰いはうまい言い回しが多いけど読みにくかった ラストは良かった 第三紀層の魚は小学生の男の子目線の話なんだけどかなりリアルですごいと思った
0投稿日: 2020.02.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
文学的な評価とか、作者の伝えたいことは何かとか、あまり難しいことを考えずに読んでみて、単純に面白いのか。と言われると、法律が施工される前の排ガス臭い東京の下町や港湾都市を思い出させるような灰色の社会性を突きつけられるようである。それでいて、大人っぽさで割り切れない青臭さに似た幼児敵残虐性が感じられ、結局は遺伝子というメビウスの輪から逃れられない現実世界を直視させられているようでもある。 この登場人物たちの本能にも似た単純性には共感することが出来ないものの、その人間性には嫌悪しながらも憧憬せざるを得ない部分もあり、だからと言って羨むべきでもなく、ただただ、こんな人もいるのだろうと。部外者的な俯瞰した目で見るのみでもある。 比較的に読みやすい文体で書かれているので、より深く読む気力がないときであっても目を通すことが出来、後々反芻しながら思考を巡らせるのも良いのかもしれない。
0投稿日: 2019.09.22
powered by ブクログ引きこもり時代に作者の存在を知ったんんだ、確か。孤立無援の中、母親と二人三脚で新人文学賞の受賞を積み上げ、芥川賞の受賞に至った(到った、ではない)作家に、憧れというより、救われたような気になった。 宰相Aを読んでみたい。この人の新作は、定価で買おう。母親のためにも、天皇殺しの作者の母親も立派だ。獄中での口述筆記で、出版までの足掛かりを作った、とか。違ったか? 正直、熱中騎乗位のラストシーンを持つ同作の映画によって、本書の感想が持ってかれてしまった。父親との確執という主題を念頭において、もう一度、嘗め回すように読んでみれば面白いのかもしれない。
1投稿日: 2019.09.18
powered by ブクログ自分の中に誰の血が流れているとか、 自分のこんな所は誰の遺伝だとか、 血の繋がりがあるってだけで安心したり、 血の繋がりなんかがあっても無くても それ以上にしっかり結ばれた絆があったり。 . 家族ってのは色んな形があるにしても 実はどれも 歪な形をしているのかもしれないと思った。
1投稿日: 2019.08.27
powered by ブクログ芥川賞で文庫になったし、と読んでみましたが、表題作はああ純文学ってこういうのだったな、と言う印象になってしまいました。でも純文学のわりには読みやすかったと思います。人物の描き分けが(特に女性)上手いと聞いていましたがそれには納得しました。でもやはり純文学特有の白黒画像で臭いがしてきそうないろいろなシーンはあまり好きではないです。二つのお話よりも、瀬戸内寂聴さんとの源氏物語に対する二人の対話がとても面白く印象的でした。その意味では文庫で読んでよかったと思います。
1投稿日: 2019.06.14
powered by ブクログメルカリで300ポイントの期限が来てたのでノリで購入。 あんまり感情移入できるところもなく、内容も大して面白くなかったというのが正直な感想。。。 自然描写ばっかりの小説より、登場人物の心情の変化や機微が鮮やかに表現されているちょっと小難しい系の小説の方が自分の好みなのかな。
0投稿日: 2019.05.24
powered by ブクログ父親と同じように女性に手を上げてしまうことを恐れている思春期の少年の話 田舎の閉塞感がありありと描かれています 風景、人物、食べ物などの描写は細かなところが詳細に書かれていて匂ってきそうなほどリアルです あまり風景描写などしげしげと読むタイプではありませんが一文字一文字味わいながら読みました 巻末の対談にもありましたが登場する女性は真面目で人を騙したりしない人なのだろうな、と感じます ストーリーはハラハラするところもありましたが読者に色々考えさせるところで終わらせてあります 田中先生のもっと長文が読みたいです
4投稿日: 2019.03.25
powered by ブクログ芥川賞受賞作品を今さらながら読んだのは、同僚に勧められたから。 受賞会見の印象が強くて、文章もクセがありそうと勝手に読まず嫌いしていた。 ですが、読みやすく1時間くらいでスイスイ読んでしまった。 「共喰い」は好き嫌いわかれるでしょうね。 男女の情事の話だから。 個人的には、併録されている「第三紀層の魚」が良かった。
2投稿日: 2019.01.18
powered by ブクログすごく面白かったけど、『共食い』は読んだことあったわ。 一緒に入ってた話は、子どもながらの思いを表現する適当な言葉が見つからない感じがよく表現されているように思った。 自分も源氏はちょっとかじっているけど、瀬戸内寂聴との対談は別にいらなかった
0投稿日: 2019.01.09
powered by ブクログ生理的に受け付けない感じだった。 男尊女卑の世界の作品なので、 女性はあんまり好きではないかも。 でもスラスラ読めるので、田中さんの別作品は読んでみたいかもしれない。
0投稿日: 2018.12.15
powered by ブクログご存知、芥川賞受賞会見でのクセがすごい発言で話題となった田中慎弥さんの作品。 芥川賞作品にしては読みやすかった。 表題作よりも、もうひとつの話の方が好き。 最後に瀬戸内寂聴さんとの対談があるが、田中さんが思ってたより案外普通な人だと分かり安心する。
1投稿日: 2018.11.19
powered by ブクログ自分の中の暴力的な血と葛藤する話なんだなあと思いながら読んでたら最後の方ふつーに急展開で面白かった。 ただ地の文がものすごく読みにくかったので星減らしたよ。臭い川とか土砂降りの雨とかタバコの煙とか鰻の頭とか、どれもいいんやけど、地の文がなんというか、いっしょうけんめい話にぴったりな舞台装置を説明しているみたいな、なんというかわざとらしい印象を受けた。だらだらと感じるのも話の雰囲気に合わせてるのかわからんけど、読みにくいだらだらさだったのでわたしは結構読み飛ばしてしまったよ。文章の上手いヘタはわたしにはわからん。 第三紀層の魚は面白かった。主人公すごいいいこやし、大人らもいろいろ考えとることはあってもいい人ばっかで平和な話やなとおもった。祖母みたいな立場には絶対になりたくないな。な???
2投稿日: 2018.09.10
powered by ブクログ「共食い」は性暴力の描写がインパクトあるが、そのおかげでドロドロした感情を受けた。 『第三紀層の魚』は釣りをメインに家庭環境が描かれていて、田舎を離れて東京に行くという切なさをどことなく感じる。こちらのほうが作風的にはくせがなく読みやすかった。
0投稿日: 2018.06.02表題作は過去の系譜を、同封作は未来に向けた系譜を…。
共食いは過去の文学の暗くお約束した系譜を引きながら上手くまとめてある。日本人が好きな”血”について文学的な観点から突き詰めて描いてある。あんな親や子供は今となってはいないだろうが…。 同封作は、戦争の栄光と家族のこれからを描きながら、様々な世代の愛国心に訴え示している。文学でそのようなことをする時代かあ、と感慨を感じる。だが、こう言ってはなんだが、戦前だって、徳富蘇峰も東条英機も多少愛国心が強かっただけなのだ。そして、その愛国心を作ったのは明治維新後の愛国心に訴える文学作品の数々であることは当たり前の事実でもある。文学が未来について語ることはいいことだと思う。戦後が終わったのだと信じることも悪いことではない。未来に一歩を踏み出した家族のように日本も一歩を踏み出せる時期なのかもしれないが…。どうも少し深読みが過ぎるかもしれない。 内容としては非常に良い。戦後日本人の心のひだに上手く分け入ってありながら、登場人物は若く、若い人にも心情移入できるだろう。家庭の話も上手い。 さすが、芥川賞受賞作だ。瀬戸内寂聴との対話もなかなか興味深い。源氏物語を好む人なら対話にも興味を引かれるだろう。 星5つ。
0投稿日: 2018.01.03
powered by ブクログ芥川賞受賞の時に聞いたことがあって、古本屋で売ってたので即購入した一冊。テーマがテーマなだけにその異質なところに惹かれて手に取ったのもあったけど、読み終えるとセックスと暴力や遠馬の家庭環境はそんなに気にならなくて、むしろ風景や行動の一つ一つが細かくきれいに描写されていることや繊細な人間関係の方が印象に残った。これは第三世紀層の魚にも言えることで著者の繊細な部分が良く見えた気がした。あと、水のながれや釣り、魚(共喰いでは鰻、第三世紀層の魚ではチヌ)の描写は特に多くてどちらの話でも物語の一角を担っている重要な存在だったと思う。著者自身のそのあたりの思い入れも少し気になった。 それでもこういう純文学を読んだときに、いろいろ感じているけど感想がこれしかでてこない。もっといろんな本を読んでみたい。あと個人的には寂聴さんとの対談を読んで源氏物語にも興味が出てきた。
1投稿日: 2017.12.03
powered by ブクログ元夫からの暴力を伴うセックスに支配されていた仁子さんは、元夫との血の繋がりのある息子の遠馬と恋人の千種の身がわりとなって、元夫に復讐をするという風にも見えるが、彼女も息子に対して「あんたはあの男の種じゃけえ」と言って息子を捨てている。また、遠馬の弟になるはずだった児を堕胎している。支配されている者もさらに弱い者を支配しているという皮肉。 血縁、家(蝸牛)、汚れなどに絡まれて、自由になれない登場人物たちが共喰いしているような何も解決できないまま終わっていったなと感じた表題作。 併録された『第三紀層の魚』は、もう少し希望がある気がした。瀬戸内寂聴との対談もあり、この作者の男性視点による『源氏物語』、また父親を意識していること、文学者と政治など、見えて興味深い。
0投稿日: 2017.07.13理解できない
芥川賞を取るくらいだから、優れた小説なのだろうけれど、私にはその良さ・すごさが全く理解できませんでした。 すごく憂鬱な気分になりましたし、ドロドロした世界に引き込まれたような・・・・考えようによっては、筆者が作り出した世界に引き込まれたのだから、筆者の力が大きいとも言えるのかもしれませんね。でも、この小説によって何を訴えたかったのか、それを成しえていたのか、私には分かりませんでした。
0投稿日: 2017.06.10
powered by ブクログ「俺のせいやない。俺自身がやったんじゃ。ほやけえ、俺が、殺す」 一見矛盾しているように思うこのセリフは、きっと、性行為をする際に女性を殴る行為が、自分の意志とは別に、血のつながりによるものであるということを言いたいのだと思う。純文学は解釈が難しい。 全編を通して、血生臭い話しだった。人の内面ではなく、行為を正確に描写した文体だと思う。正確に描写されているがゆえに性行為の描写や、魚を食べる描写はすごく生々しく、読んでいてくらくらした。
1投稿日: 2017.05.28
powered by ブクログ全体的に夜の営みの話がメイン。文体や描写、表現自体はとても好きだ。 ただ、何が言いたいのか分からない。 本書の中で、川や鰻がいったい何を象徴しているのか、解釈しようとはするもののさっぱり読み取れない。 なので、ラストも意味不明だ。血=穢れという神道的視点から、人を殺めたので鳥居をくぐらなかったというなら意味はまだわかる。しかしそうではないところを見ると、あくまで一貫して性だけがテーマということらしい。 まるで全編を通して白昼夢みたいな、変に生々しいけれども抽象的という、独特の世界観だった。嫌いじゃない。(好きでもない。)
3投稿日: 2017.05.07
powered by ブクログ視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚 五感のすべてにおいて気分の悪い話。しかしその一方で 五感のすべてにおいて想像を膨らませやすく さらにテンポも良く ある意味で読みやすい作品だった。
0投稿日: 2017.02.19
powered by ブクログ『共喰い』 人間の業の深さについて考えてしまった。快楽が他人に危害を加える方向に向かうと途端に周囲に不幸をもたらす。危害が公の目に触れる類のものならまだしも、完全なプライベートだと問題が難しくなる。知り合いや法的機関などの第三者が介入できず、不幸が拡大し続ける。この小説には、まさにそんな私的空間における罪に問われない罪とそれによる不幸の連鎖が描かれていたと思う。一読してこの問題の対処の難しさを苦々と思い知らされた。加害者と被害者の両面から問題に迫れるようになっている構成は上手いと思う。閉塞した川辺の田舎町という舞台もプライベートの閉鎖性や生臭さを象徴しているようで良い。気分のいい物語ではないが、優れた作品なのではないかと思った。 『第三紀層の魚』 暗い事情はいくつも出てくるが、こちらは前向きな話でいくらか気分よく読めた。昔の人の天皇陛下や日本国旗に対する感覚はもちろん私にはよく分からないが、それが普通だった時代も確かにあった。そういう深さ方向のことを知るのも世界を知ることの大切な一面だ。
1投稿日: 2016.11.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2.5 共食いと第3紀層の魚の2篇。セックス&バイオレンスな話。セックスの最中の女を殴る父と自分は違うと自分にいい聞かせる遠馬だが、徐々に抑えられなくなっていく。父が遠馬の彼女である千種をレイプしたことをきっかけに、母である前妻仁子が父に対する思いを遂げ父を殺害する。あまり救いのある話でもなく、純文学としてはいいのかもしれないがあまり好きなジャンルではない。2つ目は、介護の話。色々と機微がある感じなのかもしれないが、チヌの話をいれながら話が進んでいくのがイマイチわかりづらい。 最後の瀬戸内寂聴との対談は面白い。書き続け、読み継がれるために。作者は源氏物語が好きらしく、対談に花が咲いている。源氏物語のドロドロ感なり機微なりをそれぞれの思いで語るところが面白い。多くの読者をひきつける小説に共通しているのは、犯罪と恋愛らしい。また、文学の究極は宗教に続くらしい。瀬戸内寂聴の平塚らいちょうなどを描いた「烈しい生と美しい死を」も面白そう。尼さんとしては、結婚して孫を見せるのが孝行、小説家としては、結婚なんかせず恋愛をじゃんじゃんした方が良い小説をかける、とのこと。
0投稿日: 2016.11.20
powered by ブクログ著者の田中慎弥氏は、高校卒業後、引きこもり同然で執筆活動に打ち込んでいる。作家は人生経験が必要と言われるが、そうなると彼には当てはまらない。そんな彼が自身に課している課題はひとつ、365日欠かさず「毎日書く」ことだ。本作を読むと作家に必要なのは想像力と他者陶酔なのだとわかる。併録の『第三紀層の魚』は作家としての能力の高さが窺える。文学作品としては『第三紀層の魚』のほうが表題作『共喰い』より出来が良い。とはいえ『共喰い』のプロットの破壊力は強烈だ。こちらのほうが印象に残る。 『共喰い』には、芥川龍之介の『斜陽』のような大正的陰鬱さが漂い、昭和の地方都市の閉塞感とうまく相俟っている。性暴力と性衝動、得体のしれない人間の闇。円は遠馬には一切暴力を振るわず、日常生活の異常性もない、しかし性行為の「殴る」恍惚感は制御できない。ゆえに円のこの廃疾は空恐ろしい感を受ける。そして遠馬は鰻を通し遺伝に気付く。彼は今後この闇とどう付き合っていくのだろう。仁子の「なあんもない」はハッピーエンドかはたまたバッドエンドか。 大家が居なくなってもまた新鋭が生まれる。文学界はやっぱり面白い。
0投稿日: 2016.10.09
powered by ブクログ親を軽蔑し、こんな風になりたくないと怖れながら、こうなる以外の道がない、どこにも逃げたぜないと思う主人公の気持ちが恐い。 その気持ちが高じたとき、実母がもたらす解放。重苦しい。
1投稿日: 2016.10.02
powered by ブクログ『血』は環境よりも強いのだなぁと思わせる作品でした。小説と映画は内容が異なる(映画の方がプラスαされている!?)みたいで、そちらも気になるところ。 内容は濃いですが、頁数は多くなく1日で読めてしまいました。 Sep. 19, 2016
0投稿日: 2016.09.19
powered by ブクログ血生臭くてよかった。抗えない自分の中に流れる汚い血が、汚水とか魚とかに映っていた。男も女も所詮アホだとわかってても欲望は制御できるものではないし、アホな人間にめちゃくちゃにされた自分の愚かさが憎いのもわかる。一番殴りたいのは自分だけど、弱いから人を殴るのか、本気で殴るのが好きなのかわからなかったけど、常に内側から殴られる感じのする文章だった。
0投稿日: 2016.07.28
powered by ブクログ血の繋がりを感じさせるストーリーだった 難しいことはよくわからないが、男の性って大変なんだなぁ、と思ったの
0投稿日: 2016.07.09
powered by ブクログ共食い/第三紀層の魚、両方とも面白かったです。共食いは芥川賞、第三紀層の魚は前年の候補作だったそうで、対照的な物語でした。 著者が山口県下関の出身だからかもしれないが、釣りに関する描写が多い。前者は鰻釣り、川、後者はチヌ釣り、海。ただ一辺倒な描写では無く、両作ともに主人公の心理や作中の雰囲気にそぐうように描かれていました。
0投稿日: 2016.05.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
映画はいい暗さでよかった。 何度か入る川の描写が、何度も読み返す難しさ。 それでもいいだけの人がでないところは好き。 もう一つのは釣り描写が多すぎて流し読み。
0投稿日: 2016.04.03
powered by ブクログ鬱々としすぎもせず、ぱっとしない。 ただ、「第三紀層の魚」において、少年・信道の言葉にできない心理状況が描かれている様は嫌いじゃない。
0投稿日: 2016.02.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
てっきり私小説だと思って読み始めたら、全然違っていて戸惑ったまま読み終わってしまった。なので再読。 すると親子二代にわたって受け継がれる暴力的なセックスについての話だってことがわかってきた。どうしようもない人たちが行き場のない土地で生きていく様は中上健次を思わせた。社会的包摂を受けられず、不幸が連鎖する様は、毎日のようにおこる家庭内の事件を見ているよう。このようにあらすじだけを追って書いていると陰惨きわまりないのだけど、古風で美しくそして巧みな文章だけに読後感は悪くなかった。それは最後に大雨のシーンを持ってくることで嫌な感情はすべて洗い流されるのかも。猫や鰻、蝸牛といった動物の使い方も実にうまい。 もう一つの作品も老いと戦争、そして若者という対比を実にうまく使っている。 最近の安倍批判の作品は薄っぺらくてたいしたことがないが、この本に関しては完璧。すごいのひと言。
0投稿日: 2016.01.29
powered by ブクログすごく、なんか自暴自棄になった時、暴力的な気持ちになった時、無力感や絶望感につかまった時に、もう一回読みたい。 実際にこんな男がいたら、最低!クズ!あんな男絶対やめとき!って友人には言うんだけど、どこかでその歪みを欲してる自分がいて、自分の歪んだ部分と相手の歪んだ部分を重ねることで安心する、みたいな。 そんなこと、実際あったらえらいことになるから!笑 だから、この物語を読んで、どよーん↓となることで、さぁ明日からまた明るく元気に頑張ろう↑ってなります。(個人差あります。)
0投稿日: 2015.12.03
powered by ブクログどす黒いエネルギーに満ちた物語。加虐性を持つ暴力的な男の話と思いきや、アホな男共と芯の強い女達の話であった。ただ、、、読んでて辛い。
0投稿日: 2015.11.29
powered by ブクログ昭和という時代の、そして地方の懐かしくもあり嫌な部分の情景描写にまず引き込まれた。傍若無人な性癖を持つ父。そしてその血を受け継ぎ葛藤する息子。文学的な内容、そしてセリフ回しが方言のせいか多少読みにくかったのは読書素人の僕の責任だ。もう一編の『第三紀層の魚』は曾祖父と少年の絆の話。海釣りについての描写にニヤリとし、少年の心暖かい気持ちで胸が熱くなった。
0投稿日: 2015.11.15
powered by ブクログ表題の「共喰い」は暗くて湿気たっぷりの物語。遺伝というよりも業というのかな、恐れつつも同じ道をあゆんでしまうというような。 「第三紀層の魚」は小学生の信道と母、祖母、そう祖父の物語。まだまだ子供の信道だが、子供の世界と大人の世界は繋がっているのだと実感する。 巻末の田中慎弥と瀬戸内寂聴との対談は楽しい。
0投稿日: 2015.10.20
powered by ブクログ芥川賞受賞の際の無茶苦茶な記者会見・・・ でも、この作品(共喰い)は情景の描写が良い。 会話は西の方の訛りが強く馴染めないが、情景描写からは何か美しいものが溢れてくる気がします。 下水が混じる汚い川辺の街が舞台で、暴力的なSEXを繰り返すダメ親父と自分の血の繋がりに悩む主人公からは、想像できない美しい何かが滲み出てきているような気がしました。 もう一つの第三紀層の魚は出てくる登場人物達の気持ちが良い物語です。 中学生の読書感想文とかをこれで書いたら良いんじゃないのと思います。
0投稿日: 2015.09.09
powered by ブクログある古本屋で初版一刷の美品を見つけたので、作品の中身を確認するまでもなくひとりでに手が動いてしまった。中身の話に移れば、「共喰い」は久しぶりに面白い作品を読んだというのが正直な感想。セックスと犯罪が好きなやつは是非読むべし、といったところである。「第三紀層の魚」は滅びゆく「戦後」に想いをはせながら、変わりゆく人々にもまた想いをはせながら、一文字一文字をていねいに編み上げたのだろうか、そんな想いがいたします。
0投稿日: 2015.09.01
powered by ブクログ淀んだ日常とやりきれない感情を、生々しくやるせなく描いている。古めかしく、それでいて目の前で見ているかのような景色と、ストレートな感情表現は、少しだけ暖かさも感じ、のめり込むように読めた。
0投稿日: 2015.07.02
powered by ブクログ第146回芥川賞受賞作。 記者会見の際の「貰ってやる」は有名。 「共喰い」「第三紀層の魚」の2編から成る。 この2編、共通点も多いのだが、生と死が全面に出ているため兎に角ストレート。 の割に非常にしっかりとした表現描写があり、さすが純文学賞を受賞する作品なのだと思った。 付録(?)の瀬戸内寂聴との対談が良! 源氏物語で瀬戸内寂聴と恋愛談議。違った一面が垣間見れる。
0投稿日: 2015.07.01
powered by ブクログ「もらっといてやる」発言で世間から注目された芥川賞受賞作品の「共食い」、「第三紀層の魚」、瀬戸内寂聴氏と著者との対談が収録されている。個人的には、「第三紀層の魚」の方が断然良い。主人公の少年の心の機微が、非常によく描けており、さらに未来への希望も感じることができる作品。また、瀬戸内氏との対談によって、「もらっといてやる」発言から受ける印象とは異なる著者の人となりもなども垣間見れてたような気がした。
0投稿日: 2015.04.01
powered by ブクログ自分でどうこうできない子供の視点から見た日常で、高校生の性欲、父の暴力、母の義手などネガティブ要素が多すぎて読んでいて気が重くなった。もうひとつの作品は小学生の視点で、ひいじいちゃんの死を含んだ日常が描かれていた。
0投稿日: 2015.03.24
powered by ブクログ受賞を機に読んでみる。 何なのだろう、この淀んだ世界感。 どす黒いうょうょとしたもので淀んでいる世界の中に、 引きづり込まれていく。そんな錯覚に陥る一冊。 登場人物にいわゆるマトモな人がいない、 しかし作品として紡がれていく世界を書ける著者は異世界に生きる人ではなかろうかと感じた。 こんな黒々として、途中何度か気分が悪くなるが、 怖いもの見たさか読み進んでしまう。 いや、読み進まされてしまう筆力に驚かされる。 ガツンと刺激をお求めのあなたにお勧めの一冊。
0投稿日: 2015.03.20
powered by ブクログ血は争えない。 とんなに憎んでいる相手だとしても。 だとしたら、どうすればいい? 従うしかないのか。 この血が騒ぐままに。 この血が止まるまで。
0投稿日: 2015.03.02
powered by ブクログ芥川賞の作品を続けて読んでいて、文学というものに不安をいだかざるを得ない作品ばかりだったのだけど、これはいつも触れている作品の形式でまずホッとしてしまった。男性の書くかしこまった小説というのはなんだかセックスセックスセックスのことばかりという印象だけど、主人公の年齢からするとそういう年頃を表現しているとも言えるなと思った。むだのない構成と勢いのある描写。短文の羅列は少し落ちつきがないようにも感じたが、主人公の視線を通した世界の描き方が秀逸だと思った。収録されている短編を見ると、幼い子供なり視点が見えてきて、ひとりよがりに見える書き方は全て計算の上でやっているのだと感じる。
0投稿日: 2015.01.27
