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人間の叡智
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佐藤優/文藝春秋
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総合評価

57件)
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    (2013/4/18) ロシア通で鈴木宗雄さんと組んでソ連に近づきすぎて、ソ連ロシアと距離を置きたい国内勢力にさされた佐藤優さん。 頭がいい方なのだろう。 話がどんどん進む。 正直ついていけない。 かろうじて2つほどおさえることが出来た。 一つは、帝国主義から資本主義にかわるなど国の体制がかわるのは、 別に反省してそうなったわけではなく、そうしないと具合が悪いから変わるのだということ。 国に善意などない、というところかと。 もう一つは、今の日本のエリートは単に20歳前後の記憶力がいいだけで、 アカデミックさを持っていない。本来のインテリではない。 その程度のレベルで官僚になるから間違いを認めず、上司が国政の判断を誤る。 これはすっきりする考え。 佐藤氏によれば、読書人口は人口の5%。5から600百万人。私も入れてもらってもいいかな。 マラソンもどうにか市民ランナーとしては上位10%には入ってそうだから、 文武両道、いい線行ってるかなと、関係ないけど自画自賛。 橋下、小沢、前原、野田、天皇制、このあたりの批評もあるなど、 大きくは日本全体を語る本ではあったけれど、全体的には私にはわかりにくかったのでした。 第1章 なぜあなたの仕事はつらいのか 第2章 今、世界はどうなっているのか 第3章 ハルマゲドンを信じている人々 第4章 国体、資本論、エリート 第5章 橋下徹はファシストか 第6章 いかに叡智に近づくか

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    投稿日: 2024.09.04
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    英知を求める身としてこのタイトルを冠する佐藤優の本は読まないわけにはいかない、と手に取った。 佐藤優氏は時事と、その読み解きのために読んだ(読んでいる)本を結び合わせて新書の形で本を出すことが多いため、時を経て読むと答え合わせをするようにも読める。ただし時事理解のアナロジーとして紹介される本は多くが古典なので時代が経ても参考になることに変わりはない。その点で学ぶ点は多く、賞味期限切れのような印象は受けなかった。 本書の時代背景ではまだ東日本大震災と福島原発事故が収束しきらず、民主党が政権を取っていて橋本府知事が持てはやされていた。そして中国はまだ拡大途中で、イランの動向に注視する時期であった。 その後と言えば自民党が政権奪回し、トランプショックがあり、ブレグジットがあり、コロナ禍、東京オリンピック、安倍首相暗殺事件、ロシア-ウクライナ戦争、イスラエル-ガザ戦争が起きている。10年そこらでこれだけのビッグニュースが起き続けている。 新・帝国主義のフレームワークはこの過去12年を経てもまだリアルタイムの情勢を把握するのに有効だ。資本主義や新自由主義の暴走・拡大に対抗する術なり思考法なりも然り。ということは逆説的に、この12年間、本書が出版され重要な知恵が目の前にあったのに、状況を覆すだけのパワーにはなり得なかったとも受け取れる。 本を読む人口は、本書では佐藤優氏の肌感覚で人口の5%程度と述べられているが、実際の統計では日本では継続して約半数の人が月に1冊以上を読んでいることが分かっている。 5%程度なのは、月に10冊近く読むかなりの読書家である。 小中高生は大学生・社会人より多くの割合本を読む。そして読む量も多い。しかし大半が小説である。 本書では小説を読むことも重要であると薦めている。私としてもそれは非常に同感。ただし、当然娯楽小説だけでは不充分で、やはり古典なり哲学書なり、なんなら技術書や実用書も併せて読むべきだと思う。 日本人の平均読書量は長年横ばいだ。となると、どれだけ啓蒙しようと今後も読書量は大きくは変わらないと想定できる。 となれば、社会を変えるパワーは読書人層による影響度にかかってくる。 本を多く読む各層のエリートが、ストーリーを語り、読まない層を動かすほどの影響を及ぼす必要があるのだろう。 読む力はあくまでベースである。その上で、実行に活かさねばならない。 これは仕事はもちろん、他者との関係性であったり、生きるための指針であったり、そういった日常の言動に対して活かすということでもある。 自分の日常の言動、所作に反映させてこそ草の根の変革は始まるし、その集積が国を潤させる。 最近読んだ本からの影響で今自分は「美意識」のような、再現可能な論理とは異なる、情緒や直観的な部分に再度目を向けている。 これは本書でいうところの、同朋意識を持つ、中間団体を守る、どう死ぬかを考える、各人目の前の仕事に励むといった通底するメッセージにも重なってくる。 多層的・複合的な目線での日本人としてのアイデンティティを持ち、美意識、倫理感、道徳心を持ち、アクションを重ねるというベクトルを、大事にしていきたい。

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    投稿日: 2024.08.01
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    元外交官の佐藤優のによる一冊。 2012年初版発行。 内容は現代日本においてどのように生きていくかというもの。 わかりにくい個所もあったが、勉強になった。

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    投稿日: 2019.06.19
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    元外務官僚 佐藤優による、現在の社会「新・帝国主義」について書かれた本。国際関係論、哲学、歴史、情報管理に詳しい著者だけあって、説得力ある内容となっている。著者のものの見方は鋭い。 「旧来の帝国主義も、(現在の)新・帝国主義も「食うか、食われるか」の弱肉強食を原理とする」p7 「新・帝国主義という国際環境の中で、困難な国内状況に直面しているにもかかわらず、日本人も日本国家も生き残らなければならない」p8 「神学の世界には「総合知に対立する博識」という格言がある。断片的な知識をいくらたくさん持っていても、それは叡智にはならないということだ。断片的な知識をいかにつなげて「物語」にするかが、有識者の課題と私は考える。ここでもストーリーテラーとしての能力が必要となる」p9 「日本で工場が閉鎖され失業者が出ることは、中国やタイやベトナムなどで何倍かの労働者が雇われることを意味します」p14 「いまの不況や雇用の問題は、日本人の賃金が中国人の賃金と同じまでに下がらないと解決しないことになります」p14 「国家というのは、国家自身の生き残りを考え、そのためには何でもするものです」p21 「(帝国主義とは)国内の市場が狭くなって投資の可能性に限界がきたときに外国へ出て行き、富を確保することによって生き残るという重商主義の延長」p23 「世界が、弱肉強食の帝国主義的傾向を強めていることを冷静に認識しましょう。帝国主義国はまず相手のことなど考えずに、自国の利益を拡大していきます。相手国が激しく反発し、国際社会からも「いくらなんでもやり過ぎだ」と顰蹙を買う場合には、帝国主義国は協調に転じます。こうした食うか食われるかの帝国主義的外交ゲームの中で、日本が少なくとも食われないようにすることが、政治家の責務なのです。そこにしか、日本とあなたが生き延びる道はありません」p40 「(核保有について)世界の核不拡散体制を崩す最初の旗を振る必要はないという感覚が私にはあります」p122 「各国が自国の利益むきだしに帝国主義の論理で行動し、そこにゲームのルールがわかっていない中華帝国や、ハルマゲドンを信じているペルシャ帝国が加わっているのが、今、私たちが生きている世界です」p124 「(戦後の考え方(3つの主義))合理主義:非合理な精神主義が日本をおかしくした、生命至上主義:命よりも国家が大事というイデオロギーが無謀な戦いに導いた、個人主義:国家や組織が個人を押さえつけないといけないという発想が無謀な戦争を起こした。この3つの主義が絡まり合って戦後日本のあり方が基本的に決まっていった」p126 「(城内実衆院議員)天皇は国の象徴であった方が、元首であるより超越的でいい」p135 「衆愚政治になるというのは、言い換えればエリートの否定です。ポピュリズムはエリートを認めない。だから専門知識の欠如した民衆が直接に専門的領域に入ることができると思われてしまう」p137 「新自由主義の弱肉強食の原理は、最強国に有利」p177 「現代でも日常的に読書する人間は特殊な階級に属しているという自己意識を持つ必要があると思います。その人たちは学歴とか職業とか社会的地位に関係なく共通の言語を持っている。そしてその人たちによって、世の中は変わっていくと思うのです」p206 「東大の学生は真面目で優秀です。しかし、言われたことをそつなくこなすばかりで、授業をさぼって好きな小説を読んだり映画を観たり、自分のやりたい勉強をやる学生が少なくなった」p220 「ゼロ成長を前提に成熟社会をなどという議論がありますが、ゼロ成長で安定した社会を求めるのは無理です」p223

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    投稿日: 2018.11.04
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    【由来】 ・amazonで鈴木宗男関連の書籍から 【期待したもの】 ・TPPを含んだ今の日本を取り巻く状況についての視点が獲得できれば。ただし出版は2012年なので、それであればより最近の佐藤優本が読みたい。 【ノート】 ・古典は2つ以上持つとよい。それはやはり長い時間、支持され続けてきたものには、それだけの含蓄があるということ。例えばファウスト。ちなみに、「ファウスト」と言えば、20年以上も前にたまたま読んだ「世界」の読書特集のようなところで、誰かが挙げてたのを、なぜか覚えている。

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    投稿日: 2018.10.28
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    "佐藤優さんがわれわれのレベルに合わせて現在の社会を語ってくれているもの。 相互に理解をするには、互いの知識レベルが近くないと中々理解し合えない。優しく書いているとはいえ、手ごわい本である。 佐藤さんと同じレベルに近づける気分になれる本といったほうがよいかも。 他国、他民族を理解するには、歴史、宗教、文化など多面的にとらえたうえで、相手がどんなふうに考えて行動するかを捕まえる必要がある。 今回とても勉強になったのが、イランという国がどんな思想を持っているかを学べた点。 世界を理解するには、宗教、哲学、歴史を肌感覚として理解していないといけないこと。"

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    投稿日: 2018.10.28
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    オーディオブックで聞き流してしまったため、深く、面白そうな内容をキャッチできずに聞き終わってしまいました。 もう一度紙の本で読み直す必要があるなぁ、と感じています。 帝国主義、ポピュリズム、マルクス、イデオロギー、リベラル・・・用語として知ってはいても、しっかり理解し自分で使いこなせるレベルになっていない言葉や概念が多く出てきて、片手間に聞き流せる内容ではありませんでした。 もっともっと勉強が必要。勉強して、また読み直そう、と思った一冊。 これでも、この著者の著作の中では、わかりやすく書かれた本だということ。頭の良さが、次元が違う感じです。

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    投稿日: 2017.09.28
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    現代は「新・帝国主義」の時代だという立場から、国際政治のさまざまな問題を分かりやすい言葉で論じている本です。 著者は「はじめに」で、これまで刊行してきた本に対して「難しい」という声があったことを考慮し、「今回は、思い切って語り下しで、わかりやすい本を作ることにした」と述べています。ただ、著者の本の一番の魅力は、著者自身の教養の背骨となっているキリスト教神学、ナショナリズム、マルクス主義のトリアーデが、現代の状況を見据えながら掘り下げられていくところにあるのではないかと思っており、そうした掘り下げがほとんどなされていない本書には、あまりおもしろさを感じませんでした。 著者の主張する「新・帝国主義」とは、21世紀においては従来の国民国家の枠を超えた「帝国」の勢力均衡に基づく国際政治の秩序が形成されつつあるというもので、にもかかわらず、日本ではそうした認識が根本的に欠如していると著者は批判しています。柄谷行人も近年文明論的な枠組みに基づく思想を展開していて、著者と立場を異にしつつも、呼応するところがあるのはおもしろいと感じました。ただ私自身は、こうした文明論的な議論の枠組みにはまだなじめずにいます。

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    投稿日: 2016.09.09
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    佐藤さんの本をまともに読むのは初めてだったけど、語り下ろし形式だった本書を手に取れたのは良かったかも。 わかりやすく、また知識のあまりの豊富さに圧倒されながら、最後まで楽しく読ませていただいた。 いくら最新ニュースを追ったからといって、歴史という教養が足りないと、その掘り下げは浅くなる。 上っ面だけのコメントの軽さを実感させてくれるような本だった。

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    投稿日: 2016.06.15
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    タイトルがすごいんだけど、内容は現代世界の読み解き方と生き残り方、みたいな本。 ご本人が子どもにも日本語を学ぶ外国人にも分かるように書いた、と言うだけあって、分かり易い…比較的。 心から本当にすごいと思うのは、大量に本を読んでてなおかつ自分のものにしてるとこ。 本書の中でもぽんぽんいろんな本が(しかも読みづらい古典的な本が)引用されて出てくるんだけど、ちゃんと氏の説を補強する役割として出てくる。その本の内容に引っ張られたり振り回されたりしない。 本ッ当に頭の良い人なんだなあ、とつくづく。 こういう現代論のサガで、取り上げられてる出来事がちょっと古いので、今の状況をどう思ってるのか聞いてみたい。

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    投稿日: 2016.03.07
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    [世を生きるには]外交から芸能に至るまで幅広く執筆活動を手がけている元外務省主任分析官の佐藤優が、一般の読者を想定して書き記した今日的日本論であり、今日的文明論。急速にその姿を変えつつある世界の中で国家や個人が生き残る術を説いた作品です。題名の厳かさにひるんでしまいそうですが、記述はわかりやすさに重きを置いているように感じられました。 新書とは思えない程の情報の濃密さ(量というのとはちょっと異なるものです)にまたまた驚かされました。近年の動きを基にしながら、その深部で進む世界規模での構造の転換を救いとっていくあたりは非常に読み応えがあります。その見解に賛否はあると思いますが、一流のインテリジェンスを有する人物の語る言葉として傾聴に十分値するエッセンスが詰まっているように感じました。 上述したとおり、本書はわかりやすさを心がけて作成されており、それが結果として佐藤氏の考えを端的にまとめあげる効果をあげているため、「執筆活動が盛んな佐藤氏のどの著作から手をつければよいかよくわからない」という方にもオススメできる著作です。でもちゃんと濃密な読書体験をさせてくれるあたりが佐藤氏の作品から離れられない理由なんですよねぇ。 〜結局、人間はナショナリズムとか、啓蒙の思想、人権の思想、そういうもので動くのだと思うのです。......ただし、それらの思想は全部まやかしなのです。まやかしだとわかっている人たちが、承知の上でそれらを使っていかにイメージ操作をしていくかというのが課題です。〜 この人の本を読むとなんだかはっぱをかけられているような気に☆5つ

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    投稿日: 2015.05.02
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    非常に面白く読ませてもらいました。佐藤優さんの本でもとても読みやすくて助かりました。これからの日本や世界の動静とともに人としての在り方も参考になりました。これからは少し古典も読んでみたいと思います。

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    投稿日: 2015.03.10
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    新帝国主義とは何か。世界が拠り所にする、イデオロギーや内在的論理とは。この時代を生きるのに必要なのは、記憶力を重視したタイプの高学歴ではなく、インテリゲンチャである。読書階級という概念を用い、その必要性を訴える。 読書は知識や、追体験を提供する。記憶力により知識を蓄えるのではなく、受肉させ、活用できる読書が必要だろう。その意味で、相手の内在的論理を知るための要素解体として記された、言葉、心、力、行為そのものを高めるという事にもなるだろうか。つまり、読書により、言葉を拾い、追体験により、心を深耕し、力をつけ、プラクティカルに具現化する。情緒の矛先を人類の共益に向け、その内在的論理を強化することが重要だ。その事が、新帝国主義に勝ち抜く必要条件だが、個別レベルでの利益主義を淘汰する必要がある。新自由主義を抑えるのは、環境問題のような、全体不利益か、暴力行為であり、バランスを取るために国家の介入を要する。更に個別レベルの利益主義を方向づけるために、国家の枠組を越え人類の共益をゴールとする必要がある。答えに一番近いのは宗教だが、科学信仰の発展により、神の存在が部分否定される。これを実存主義に照らし、答えを求めた時、重要なのは、国家を越え、神以外の絶対的存在を求める必要がある。ファシズムだろうか。いや、大衆の階級を超越した、インテリ階級。そもそも、階級の復活。優生学的発想。超人類的存在。この辺が必要だろうか。

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    投稿日: 2014.05.01
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    沖縄をかかえている日本は帝国。 中国の反日ナショナリズムは今、パワーエリートのところまで達している。 中国はいまのところ、ネーションビルディング神話でやっている。しかしいずれ限界がくる。 イギリスは植民地において定年制を導入したので、植民地にいるイギリス人は若い者だけだった。 アメリカはインテリジェンスがなくても最強だから、敗れることはない。武力で決着をつければいいから。 イランは民族の原理でネーションステートとして統合されているのではなく、宗教原理で成り立っている帝国。 北朝鮮はカダフィが核兵器を開発しなかったから、やられたのを見ていたから。 古典を読む。時代を継いで読まれている、常に一定の読者がある知的な遺産には、それなりの道筋、理論が備わっている。

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    投稿日: 2014.04.25
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    戦後日本のシステム 1合理主義2生命至上主義3個人主義 ⇒これらには力の要素がないため、日米安保条約が力の要素として加わる。 国民1人1人が常に政治に関心を持っているのはいい世界ではない。代表制民主主義なんだから、一般市民は自分とその家族を養う仕事を第1とすべき 直接民主主義を望む声があるということはエリート層が否定されたということ。貨幣の論理が強くなり、金を持っている人が偉いという発想が台頭している。 マルクス資本論 ⇒資本主義分析の本としては優れている。 損失の負担の押し付け合いは折り合いがつかず激しい競争になる。 利潤の分配に関する資本家の抗争は折り合いつく。 貨幣を絶対的なものとはせず、それは人間と人間の関係から出てきたもの 柄谷行人 資本主義システムは四大階級制 資本家・労働者・地主・官僚 官僚は、社会の外側にいて、社会から収奪。国家の暴力を背景にして、よこせと言って取る。 賃金の三要素 1 1ヶ月生活してもう1ヶ月働くためのエネルギーとなるもの 2 労働者階級の再生産のための費用 3 技術革新に対応するための教育の経費 人間は、ナショナリズム、啓蒙の思想、人権の思想で動く。 同胞意識(人間の隣には人間がいる)をもち、かつ民族に縛られない。

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    投稿日: 2014.02.08
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     現代の世界情勢と日本の現実を冷静に見据えた上で、どう対処していったらいいのか、「新・帝国主義」という切り口で語る著書の目は、冷徹でありながら、叡智に富んでおり、今後の我々の生き方に大きなヒントを与えてくれる。著者の作品は初めて読んだが、著者自身も述べているように、わかりやすいく語りおろされているだけあって、内容は明快明瞭で、どんどんページが進んだ(わかったつもりになっている部分も多々あるのだろうが…)。官僚としてインテリジェンスの最前線を走ってきた著者だからこそ、またその経験を踏まえ、作家としてこれまでを振り返り、全体を俯瞰してきた著者だからこそ、語ることができる、まさに両面を含んだ文章に、冷静さと情熱さの両者を感じながら読むことができる傑作であった。

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    投稿日: 2014.01.10
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    本書で恐らく一番言いたかったであろう第6章が今一つ腹落ちしなかった。東大秋入学や民主党政権については別途総括してほしいな。

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    投稿日: 2013.12.01
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    国とは何か、帝国主義とは何かを、わかりやすく説明した本。◆佐藤優の国家観。◆リアル(実念論)とは。目に見えるものがリアルではなく、リアルとは神が作ったもの。◆◆日本の教育システムは、後進国のそれである。促成で外国の技術、外交を取り込むために特化している。

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    投稿日: 2013.07.09
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    今この世界で起こっている事象が、どのような「内在的論理」によって起こっていることなのか。第2章、第3章あたりでその具体的事例が簡単に(とは言えはかなり難解だと思うが)説明されているが、このような高度に政治的な事柄は、本来"エリート"と呼ばれる人たちが考えるべきであって、こうしたエリートを強化すべきであるという主張。ここで言う"エリート"というのが、社会の上層を指す所謂エリートだけでなく、各階層にそれぞれエリートが存在している、という考え方は面白い、というかなぜだか勇気付けられる。 「国家の存続」という至極根本的な問題を考えていくとき、国民それぞれが考えるよりも、一部のエリートが知恵を絞ったほうが良い、そして国民はそれぞれの立ち位置で力を尽くせばいい、という主張は分かる。が、国民それぞれのその立ち位置とやらを具現化するいう役割を現代のエリートが果たせていないことこそが、日本のエリートが弱まってきていることを如実に表している気がする。そしてやはりネットの存在は、すべての人に自分の主張を発表できる「場」を提供したという意味でやはり影響は大きいだろう。 橋下氏のやり口についても納得。なるほど、彼は徹底的な(国民が決めた、という点を拠り所とするという意味で)民主主義者であり、また合理主義者、つまり人間社会にある曖昧な部分を徹底的に排除しようとしているのだ。そして人間には必ず曖昧な部分、目に見えない部分が残されているんだ、と。あくまで論理で押し切ろうとするのが自分が橋下氏を受け入れられない最大の要因なのかも。 自分は政治に興味を持って何らかの意見表明をしたいという人であれば、本書はその考え方を指南してくれている良書だと思う。ただ中身は割と難しかったので再読したい。

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    投稿日: 2013.07.07
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    外交における視点から、人間の生き抜くためのインテリジェンス指南本。 著者の作品は難しい外交、現代史、古典作品を主軸に、丁寧にわかりやすく書かれているのでぐいぐい読まされる。 大学時代フランスの移民について論文を書いたので、国民構成の移民の役割や立場などが特に関心をもって読めた。 注釈で取り上げられたエマニュエル・トッドの移民の運命も近々目を通したい。

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    投稿日: 2013.06.28
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    「そもそも民主主義について考えた場合、国民一人ひとりが常に政治に関心をもっている体制は、いい体制ではないのです。」 どのように思考し、行動すれば、国家が生き残れるかについて書かれている。 あくまで国家に視点が定められており、そこに国民は考慮されていない。 最近では、個人がいかに生きるか、や、個人がいかに尊重されるべきか、についての本が多いが、そういった類にものではない。 第6章の「読書人階級を再生せよ」において、小説を含めた様々な種類の本を読む人は、自分たちが特異な人物であることを意識する必要があると述べており、読書人が本を読まない他者よりも優秀であると暗示している。 教養を身に付けた本当の意味でのエリートによる国家統治を謳う本である。 第二章では、ロシアについて、 第三章では、イランについて書かれている。

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    投稿日: 2013.05.27
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    下がる賃金、厳しい就活、ひろがる格差。あなたの仕事がつらいのは、世界がすでに「新・帝国主義」時代に入っているからだと『外務省のラスプーチン』佐藤優氏が『語り下ろし』という手法を使って問いかける一冊。 僕も『国家の罠』に衝撃を受けて、筆者の本は大体読んできたつもりでございます。その中でも本書は『語り下ろし』という形式をはじめてとってあらわしたものだそうで、読んできた中でも屈指のる読みごたえある一冊でございました。 またさらに中学生の息子(娘)や、日本語を理解する外国人が通読できるように作られているので、(筆者の著作の中では)圧倒的に読みやすく、なるほどなぁと頷くことも多いかと思われます。なぜあなたの仕事はつらく、給料は上がらないのか? TPP加盟はほんとうに悪なのか?橋下徹氏にこの国をゆだねるべきか?その根幹にある原因が『時代は「新・帝国主義時代」に向かっている』と説きます。 新聞やテレビ、ラジオのニュースでも明らかだとは思われますが、米露中の大国に始まり、さらにEUと中東にいたるまで、「新・帝国主義」の論理によって行動し、世界を再編し、それぞれの国がまさに生き残りをかけて国家のエゴ剥き出しで戦っている、と筆者は持ち前の知識と論理でわれわれに語りかけてきます。 読んでいて驚いたのはロシアのプーチン政権を下支えするエリート層の中に、かつて筆者が『自壊する帝国』の中でキーパーソンとして描かれていた「リガのサーシャ」こと、アレクサンドル・カザコフの存在があったことでした。彼と筆者が連絡を取ったのは10年ぶりのことらしく、サーシャはプーチン政権のイデオロギーを構築し、自らも親衛隊の責任者という立場なのだそうです。 さらには第3章の『ハルマゲドンを信じている人々』という箇所では日本人には複雑を極める中東のイスラム教派閥の事情を解き明かし、イラン大統領が「ハルマゲドン」を本気で信じているからこそ、核兵器のボタンを本気で押しかねないということを危惧し、『全人類から同情されながら死に絶えるよりも、全人類を敵に回しても戦って生き残る』という国是を持つイスラエルが暴発しかねないことを危惧しておりました。 他にも、『資本論』を革命の書としてではなく資本主義についての解説書として読むことで現代を読み解いたり、橋下徹氏についての考察も筆者ならではのものがありました。 本書にとって処方箋に当たる『どうやって善く生きるか』では最低でも2つの古典を読み込んで生きる指針とせよと説きますが、「マネー教育をしてはいけない」というところだけは若干自分と考え方が違うなぁと重いながら、東京大学が秋入学を決断したのは国家と賭しての生き残り本能だと看破するのは日本と旧ソ連、ロシアで最高クラスの頭脳を相手に教鞭をとってきただけのことはあるなと思いながら最後まで一気に読み終えました。本当に面白かったです。

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    投稿日: 2013.05.22
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     タイトルが『人間の叡智』となっているがミスマッチだと思う。内容からすると、「新帝国主義ノススメ」「マルクスから読み解く21世紀の政治学」といったところだ。佐藤が普及させたインテリジェンスという語は、私からすると叡智というよりは、むしろ戦略やリテラシー的色彩を帯びている。 http://sessendo.blogspot.jp/2013/04/blog-post_26.html

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    投稿日: 2013.04.26
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    入ってくる情報の質が下がったから、具体論からだんだん抽象論が多くなってきた。それでも過去の遺産が物を言って、まだまだ読ませる。そろそろ現場に戻してあげないと。

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    投稿日: 2013.04.19
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    浜矩子 4つの労働者階級 正規雇用労働者、期間工や派遣労働者、外国人労働者、就職難民 賃金の下行柔軟性がでて給料は上がらない トッド 移民の運命 フランス 同化型、イギリス 寛容型 もうすぐ第7世代の無人戦闘機ができるので、航空母艦は無用の長物になる かつて航空母艦を5隻以上持って運用できたのは、戦前の日本とアメリカのみ サンフランシスコ講和条約に中国をよべなかったのは、アメリカは正統政権を台湾、イギリスは毛沢東と見解の相違があったから ロシア 民主主義の起源は陶片追放 国会議員の身分保障が強い、マフィアが小選挙区から立候補 こわくてしょうがないから小選挙区はやめてくれと それで比例区のみとなった 悪いイスラムはアルカイダみたいなワッハーブ派、ハンバリ派 悪いキリストはカトリシズム、よいのはプロテスタント、正教 イランの体制は3つに分かれている ハメイニ宗教最高指導者たちのアヤトラという聖職者のグループ、イランの国教であるシーア派、十二イマーム派の中の極端なセクトから出てきたのが、アフマディネジャド大統領、3つめがイスラム革命防衛隊 知的な訓練をうけた階層が、与えられるべき場所を与えられていない ポピュリズムに対抗するにはエリートの強化しかない  専門家の強化で、素人が専門的な問題に口を挟むことを抑制する文化をきちんとつくること 絶対的に国家が弱ると、相対的に権力の集中がおこる

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    投稿日: 2013.03.04
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     現在は、世界的な状況(各国間)と個人的な状況も帝国主義的な状況となってきている。  この状況に対する処方箋が書かれている。  非常に有益な書。

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    投稿日: 2013.02.10
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    筆者が主張する新・帝国主義論を世界各地の状況から帰納的にまとめたもの。ナショナリズムのバイブル。ただ世界情勢の基礎知識がないと難しく感じる。基礎を身に付けた上で再読したい一冊。

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    投稿日: 2013.02.05
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    曖昧な帝国 イギリスに学ぶ 【P56】 日本は核武装すべきか 【P122】 最低ふたつの古典を持て 【P208】

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    投稿日: 2013.01.16
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    佐藤さんの最近の主張が網羅されている印象? カゼ(熱)で半朦朧としながら読んだのは、理解の定着にはよくなかったかな。。。

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    投稿日: 2013.01.07
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    冷静に時代を読み解いた本、とも言えるのか。特に日本のメディアでは多くを語られない現在の世界情勢が詳しく解説されていて得るものが多かった。加えて、日本の進むべき道筋、エリートの知的劣化など、鋭い指摘に溢れていたように思う。日本は歴史の大きな大きな曲がり角に既に直面している。刹那的な利益考量ではなく長いスパンの大きな物語こそが今求められているらしい。私もそう思う。

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    投稿日: 2012.12.24
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    難しい本ですが、勉強になります。私には正否を判断する知識はありませんが、著者の主張は、いつもながらとても説得力があります。著者は、古典を読んだ方が良いと言うのだが、、、苦手です。

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    投稿日: 2012.12.23
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    マスコミが一言「閉塞感」で括っている世相を、著者は世界の中の日本の姿が見えていて、外国の視点を持っているからこそここまで具体的に捉えているのかなぁと思った。リアルタイムな一冊、勉強になった〜

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    投稿日: 2012.12.20
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    佐藤さんの本はハズレが無い。これまで読んだ他の佐藤さんの本と比べて面白かったのが、維新の会やTPPなど直近の問題に対して多くのページが割かれていることと、分析だけでなく佐藤さんの意見、主張が多く書かれていることの二点。

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    投稿日: 2012.11.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    世界の枠組みが新たな局面に入った、という無意識的な感覚があった中、その背景等を含め著者の仮説を興味深く読ませていただきました。一方、政府に対しては非情に悲観的に書かれており、そこまでなのかな?と思った節もありました(私は政治学を専攻していたわけではないので、そこまで判断することはできませんが)。 著者の博識な知識とそれをつなげてインテリジェンスに持っていき、著者の仮説を興味深く読ませていただきました。

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    投稿日: 2012.11.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    お話の範囲が広すぎて何か散漫な印象を受けた。 ブクログのレビューが理解の助けになったりして...。 人物として興味深いので、今後もこの著者の本を読みつづけようと思う。 国会議員100人を一人減らしても大して変わらない、だからまた一人減らし、さらにまた減らしで、究極的には議員一人となり、代議制民主主義は独裁への道の可能性があるというくだりは、詭弁ではないだろうか。「アキレスと亀」や「飛ぶ矢は飛ばず」というパラドックスに近い。とはいえ、「代議制民主主義は独裁への道の可能性がある」ということは、理解できる。 「自由」と「民主」の折り合いをつけるために、突然「友愛」という言葉が出てきてびっくりしたが、これは納得が行く。民主主義とは少数派が多数派へ従属することに他ならないなら、「友愛」はうまくやって行くための必要条件となる。

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    投稿日: 2012.11.09
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    著者の知識量、それを活用する思考力、文章力の高さに驚くとともに、少しでも同じような力を持つことができればと羨ましくも思った。 元外交官だけに、中東情勢、ロシアの論理と、日本の政治や社会の関連をわかりやすく説いてくれていた。 また、日本の国体のあり方、我々が直面している危機に対して、エリートの育成、読書のすすめなどにより、手元の改善策ともいえる私案を提示されており、こちらも大変興味深く読むことができた。 哲学、資本論とマルクス経済学の読み解きは、少々難易度が高かった。

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    投稿日: 2012.10.28
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    佐藤優氏の本はいろいろと読んでいるが、彼は一貫して、教養の大事さを説いている。 本書でもそういった話が語られているが、佐藤氏の著作の面白いのは、次に読みたくなる本が紹介されている点である。 なるほど、氏の論点を理解するにはこういう本を読んでいけばいいのか、、というガイドが得られるという点で、読者に優しいと私は思う。

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    投稿日: 2012.10.11
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    現代を悲観的にみて危機をあおるやり方は、知の巨人と言われる佐藤氏としては、いかがなものかと思うし、それを強引に新帝国主義の時代を迎えたことをもってその原因としているのは、あまり飛躍しすぎていて説得力がないように思う。 そして、その解決方法が、個人も国家もストーリーが必要で、第3者的な立場でみるのではなく、それを実践し、体現していくことが重要だとの結論。 新帝国主義という時代認識は、与那覇潤氏の「中国化する日本」にも通じるものがある。 そして、国家にも個人にもストーリーが不可欠だというのは、人間の本性には「因果論」が組み込まれているという(「(日本人)橘玲著」)事実から、過去も今も将来も変わらないでしょう。 とはいえ、内容の面白さとその博識ぶりに感心しながら、一気に読み進めるとが出来る興味深い本なので、一読するに値する本だと思います。

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    投稿日: 2012.09.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ・この筆者では久しぶりの評論モノ。今は、新帝国主義であると説く。この弱肉強食がさらに進むであろう世界での生き方をわかり易く語っている。 考え方の参考として読んでおくには良い一冊。 ・マルクス主義者である、カール カウツキーの「超帝国主義論」は、21世紀の超帝国主義的な平和の維持を、読み解く上でカギになると見ている。 ・中国はいまネーション・ビルディング(民族形成)をしている最中で、「漢人」ではなく、「中国人」という民族が生まれてきている。 ・中国が航空母艦を持てば、沖縄は海兵隊を置くには近すぎて危険になるので、普天間基地が県外に移設される可能性が出てくる。 ・民主主義の起源は、良き者を選ぶというより、悪しき者を排除すること。 ・外交においては、詰めた方がいいことと曖昧にしておいたほうがいいことがある。 ・国家本来は、絶対的に「力」によって成り立っている。では日本の力の要素は何なのかというと、日米安全保障条約です。 ・タブーのない社会は悪い社会です。 ・民主主義について考えた場合、国民一人ひとりが常に政治に感心を持っている体制は、いい体制ではない。生産活動が疎かになってしまうから。 ・代議制民主主義は、本来独裁への道を開く可能性をはらんでいる。 日本が独裁の方向へ進むとしたら、それは民主主義の危機ではなくて、民主主義が純化されようとしている。 ・橋下ブームは実は民主主義の危機ではなくて、自由主義の危機。 ・テレビで流行るドラマなどは、一種の時代の転換を表している。だから、インテリジェンスの世界の人間は、視聴率の高いドラマを見るのです。 ・結局、人間はナショナリズム、啓蒙の思想、人権の思想、そういうもので動くのだと思うのです。ただし、それらの思想はまやかしなのです。それを承知でいかにイメージ操作をしていくかというのが課題。 ・言いかえれば、物語をつくること。ストーリーテリングの能力が大事。 ・身近な同胞意識をもち、かつ民族だけに縛られない。二重性を認識しておくのが大事。 ・日本で読書が習慣になったのは、昭和のはじめ。いずれにしても、現代でも日常的に読書する人間は特殊な階級に属しているという自己意識を持つ必要がある。 ・読書階級はどの国でも総人口の5%前後。彼らは共通の言語を持っている。そしてその人たちによって、世の中は変わっていくと思うのです。 ・他人の内在的論理を捉えるために、最低2つの古典を持て。 ・ゲーテのファウストから、内在的論理とは次の4つから成り立っている。「言葉」「心」「力」「行為」。 ・新帝国主義の時代を生きるうえで必要なのは、案外に小説的な教養なのです。 ・人口学から、テロの原因を若年世代の人口過剰の問題に還元している。一家族に三人以上の男の子がいるとテロリズムもしくは犯罪がおこるという。 ・戦前の日本も人口が過剰だったので、対外侵略をしたという仮説で、人口学者は一致している。 ・インテリは国を超えて共通言語を持っている。 ・日本人一人ひとりが言葉の使い方を変えて、国民を統合する物語を作り出すしかない。そして、目に見えないものに想いをはせる。

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    投稿日: 2012.09.24
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    不勉強の自分には新鮮な情報ばかりで、国際情勢と日本の状況の今を読み解く一つの視点をもらえた気がする。歴史、哲学などの、知のシャワーを浴びるのも気持ちいい。

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    投稿日: 2012.09.20
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    「語り下ろし」とあるので口述筆記ということなのか。佐藤氏の著作はいつもそうなのだが、全体としての一貫性がないので、一冊読んでも全然頭に入ってこない。 グローバル経済が進展しても、国家の存在意義はむしろ逆転的に重要となってくるという主張はよくわかるけれど。 あと、エリートが機能してないという嘆きもよくわかるけれど。 合理主義はエリート否定、拝金主義、刹那主義につながる。非合理なもの、目に見えないもの、物語をもっと重視しろという主張もわからないでもないけれど。 しかし、人間の叡智が多くの問題を解決に導くという楽観はどうも受け入れられない。

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    投稿日: 2012.09.17
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    現在の情勢を『新・帝国主義』というキーワードから論じている。特にロシア情勢の詳しさは健在。自分自身の文章力や読解力を磨くためにも、佐藤さんの文章のようなインテリジェンスに溢れた文章に多く触れていかなければならないと改めて感じた次第である。

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    投稿日: 2012.09.16
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    ファシズムや帝国主義、資本論などに対して、これまでの日本におけるネガティブで否定的な概念をなくし「悪魔祓い」する必要があるという記載は非常に重要であると感じた。 新・帝国主義という概念を用いて現代の日本社会およびこれからのそれについて論じている。著者の一つ一つの考えが古典や専門書を深く読みこんで練られた上で述べられている点に、批評家、作家としての立ちふるまいの確かさを感じた。

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    投稿日: 2012.09.09
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     下がる賃金、厳しい就活、ひろがる格差。その理由は世界が既に食うか食われるかの「新・帝国主義」の時代に入っていると論じる。全6章からなる生き抜くためのサバイバル国家論。  本書の「はじめ」に語り下しと書かれていたけれど、やはり著者の文章というか内容が難しい(^_^;)心に残ったものをランダムに記す。  3月11日の東日本大震災における天皇陛下のビデオメッセージの意味。マルクスの『資本論』を革命の書としてではなく経済書として読む。  「家政婦のミタ」という一時ブームとなったテレビドラマなどは、一種の時代の転換を表していて、家政婦も面白い仕事だぞ、と思ってほしいという日本の集合的無意識がある。だからインテリジェンスの世界の人間は、視聴率の高い連続ドラマを見る。と述べている。  若い人たちは最低ふたつの古典を持て、と挙げられている。 バルトの『ロマ書』、ブーバーの『我と汝』、『資本論』、『聖書』、ヘーゲルの『精神現象学』、カントの『純粋理性批判』、『太平記』、『源氏物語』、『法華経』・・・etc

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    投稿日: 2012.09.08
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     現代を新帝国主義の時代と位置付け、歴史的な経過と現在のトレンド、ルールを、氏らしい視点で分析する。平易でかつ薄い本ですが、ここ最近の氏の著作の中でも屈指の内容であります。あんまり共感はできないけどね。  国家機能の強化を力説する氏が、(柄谷行人と同じく)中間共同体の必要性を訴えてるのはちょと面白いと思った。

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    投稿日: 2012.09.03
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    この国における知のリーダーを育成する必要性を切に感じます。現在の知識エリートにも優秀な人材はいるのでしょうが、これからの物語を紡げる若い人達の出現を叶えることにもっと腐心すべきではないでしょうか。叡智をたどる良書です、そして我々の未来を照らします。

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    投稿日: 2012.09.03
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    イランに関する分析や橋下徹評など普通の記事や読書では気付くことのない角度から考えを深めることができた。 ただ、中学生が読めるほど容易にはなっていないのではないかと思った。

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    投稿日: 2012.09.01
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    昨今の国際社会のルールが、かつての帝国主義に似たもの=「新・帝国主義」になっている、というのが主題。 資本主義の最高段階が帝国主義だが、それはいつか限界が来て革命が起こり、社会主義社会、共産主義社会に発展するというのがマルクスの主張であり、世界共通の歴史観だった。 しかしソ連崩壊によって社会主義は失敗したため、世界は「新・帝国主義」となった。 「新・帝国主義」は自国の利益を最大限主張するが、相手国が抵抗し、国際社会も反発すると国際協調に転じる、というのが基本ルール。 --- MEMO: p205 新書を読むような人は読書人階級に属している。ものごとの理屈とか意味を知りたいという欲望が強く、他の人とは少し違う。 読書人口はどの国でも総人口の5%程度。その人たちによって世の中は変わっていく。

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    投稿日: 2012.08.28
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    語り下しということで読みやすくはあるが、内容は濃く、僕にとっては難しく感じた。 新・帝国主義という国際環境の中で日本が、日本人がどうすればいいのかを丁寧に説明してくれている。

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    投稿日: 2012.08.27
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    いまの国内の歪み軋みに対して、国家自体を生き物に見立てると、本能的にリスクを回避しようとうごめいているという。ってことは、まあなるようにしかならないってことだ。 人を見るときの4つの要素は、すぐに役立ちそう。 移民・外交・国家、普段の仕事に置き換えて考えてみると展望が開ける。かもしれない一冊。

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    投稿日: 2012.08.25
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    最後に書かれていることが、とても印象的だった。 小説ではなくて歴史でも寓話でもいいのですが、何らかの物語を作らないと、恐らく人間は「死」に対応できないでしょう。自分が生きてきたことの物語、あるいは自分の親しい人の物語はどうしても必要なのです。 真理は常に匿名性の下に現れる。(ヘーゲルが『法の哲学』でいった)ミネルバのフクロウも、(キリスト教の概念の)インコグニトも、あるいは神道の「言挙げせず」というのも、すべて共通していると思うのですが、形をなすのは、事後なのです。 日本が元気に立ち直るためには、日本人一人ひとりが言葉の使い方を変えて、国民を統合する物語をつくりだすしかないのです。そして、目に見えないものに想いをはせる。それが叡智に近づく唯一の道だと思うのです。 佐藤優がいうキーワードとして、「物語」、「真理」、「言葉」、そして「目に見えないもの」。 最近読んだ本に、「真理とはわずかなものです」ということが書かれていた。目に見えない真理を、言葉として、そして物語として紡いでいくことが大切なのだというメッセージ。

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    投稿日: 2012.08.14
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    面白い。今の時代は新帝国主義の時代であると著者は説く。読みながら、今の世界の状況は共和制末期のローマに非常に似てるのだろうな、と思った。危機的な状況においては、帝政のように少数の人に権力を集中しないと、めまぐるしく変わる状況に対応出来ないのだろう。同じ著者の「国家論」も読みたいと思う。

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    投稿日: 2012.08.10
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    世界は「新・帝国主義」の時代に入っている。武器は「物語を作る力」、まやかしを承知の上でいかにイメージ操作をしていくかである。 すごい知識、知性を感じましたが、それだけに、ついて行けるか、理解できるか、難しいものがありました。

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    投稿日: 2012.08.10
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    語り下し本、というだけあって、とても読みやすい。 今の「日本」の問題点と世界の中での位置づけ等について、帝国主義化(資本主義のグローバリゼーション)という文脈で語られた本。印象に残ったのは以下。 ・日本の教育システムは非常に特殊。後進国型の詰め込み方式。その結果、日本の官僚が恐ろしく低学歴に。 ・移民の受け入れ方は2つしかない。フランスとイギリス。フランスは徹底的に厳しく同化させる。その代わり二代目には差別がなくなる。イギリスは同化させない。寛容型。経済が悪くなると移民に皺寄せ。差別されて就職もできなくなる。 ・エリート層の重要性。 ・民主主義を考えた場合、国民一人一人が常に政治に関心を持っている体制はいい体制ではない。生産活動が疎かになる。 ‥‥ちなみに、この人の本読むと、いつも「資本論」読んだ方がいいのかな~、という気持ちになる。 あと、松岡正剛氏の編集工学研究所の関与した企業研修の話も載っていて興味深かった。

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    投稿日: 2012.08.05
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    個別の主張に対する理由の記載が少なく消化不良。もっと厚くてもよいので、「なぜそのように主張するのか」をきちんと書いて欲しかった。それは本書の趣旨に反する?著者の他の本を読め?自分で調べて自分で考えろ?そうですね、確かに。そうします。

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    投稿日: 2012.07.30
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     語りおろしということで、確かに読みやすかった。でも、さすがにこの著者の本なので、内容は濃かったです。  最終章は、じっくり読むべし。そこには、本を読むことの大切さが書かれていた。全くその通りだと思った。古典の功徳を、月刊文藝春秋で解説していた趣旨がわかった。  自分自身、過去に読んだいろんな本のストーリーは覚えていない。でも、読んだことで感性、価値観、道徳観の肉付けが進んだと感じている。著者の佐藤優さんは、そういうことが大事だと言っているのだと思う。  私としては、宮城谷さんの中国古代史の小説や、城山三郎、藤沢周平、池波正太郎などの本が、結局、そういう肉付けをしてくれたんだと感じている。また、岡崎久彦や草柳大蔵は、教養とは何かを書いているけれども、本を読んだりして身に付いた考え方とか、身の処し方が教養だと思う。

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    投稿日: 2012.07.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2012/7/21 Amazonより届く。 2017/5/17〜5/22 5年前の本で内容的には古いところもあるが、大きな潮流としては変わっていないので、現在の世界を読み解くにも非常に参考になる。特に、橋下徹氏に対する分析は面白かった(橋下さんはこの5年の間に政界を引退したが)。

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    投稿日: 2012.07.21