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報道の脳死(新潮新書)
報道の脳死(新潮新書)
烏賀陽弘道/新潮社
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総合評価

20件)
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    これも2012年ごろに出版されてる本、ようやく読み終わった。たぶん、このころ私はすでに烏賀陽さんをツイッターでフォローしてたけど、時々ふざけたことを言うカエルのおじさん・・という印象。真価を知ったのは、去年くらいから見始めた「一月万冊」でご本人を知ってから・・。安全保障のご本を読んでさらに「こういう方貴重だな」と思うようになった。動画でのおちゃらけにはついていけないところが多いけど・・。 前半「パクリ記事」「えくぼ記事」などの話も興味深かったけど、終盤のアメリカでの取材(インタビュー)に基づいたジャーナリストに関しての解説が良かった。今日、たまたま出先で地元の新聞社の若い記者さんをお見かけしたけど、こういう本読んで「ジャーナリズムとは何か」とかちゃんと考える方とか、おられるのだろうか?下手に読んだら、業務に差し支えると、敬遠されたりするかも・・といらぬ心配をした。

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    投稿日: 2020.08.29
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     日本のジャーナリズムや報道のあり方については、海外の色々な国の人と交流を持つようになって、どうにかならないものかと思っていたので、書店で「報道の脳死」というタイトルを見かけて手にとり、目次にさっと目を通して面白そうだと思って購入、すぐに読んでしまった。  ジャーナリスト自らが報道の現状の問題点を分かり易く指摘・解説し、その原因についても過去から現在に至る報道の変遷も合わせ客観的に記述しているところに好感が持てた。  報道の現状と問題点については、私自身も考えていたことと同じような内容であり、これから先どうなっていくのか、どのような方向に進めばよいのか、どのようにしていこうとしているのかが一番知りたいことであった。  後半以降にそれに対する作者の考えが記されている。  現在は「旧メディア」に「新メディア」が勃興する「端境期」「移行期」にあり、新旧メディアとも色々課題を抱えているが、今後は新しいメディアや報道に対して記者だけでなく市民も一緒になって関わっていくことが重要だと、改めて考えさせられた。

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    投稿日: 2014.01.26
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    ●:引用 →:感想 ●かつて朝日新聞の記者として、いまフリーランス記者として働く私が身をもって実感したのは、会社員=組織員ではない個人記者のほうが、はるかに即断即決、意思決定のスピードが速いことだ。3.11という進行の速い事件に対応すること。インターネットという技術革新の速いマスメディアを使うこと。どちらにもいえる。 →「原発報道とメディア」と同様、”「コンテンツ」(中身)””「コンテナ」(入れ物)””「コンベア」(流通)”を一人で行えるジャーナリストをつくることが結論。

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    投稿日: 2012.12.25
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    いつだったか、ソフトバンクのテザリングについての方針を孫社長のツイッターで呼んだ翌日、朝刊で「ソフトバンク、ついにテザリング解禁」との見出しを目にした。あるいは、小沢一郎のインターネット配信での記者会見をリアルタイムで見た数時間後に、全国紙のウェブサイトでPC画面をキャプチャした写真を見た。このような、まるで間抜けな、理解に苦しむ事態がなぜ起こるか?311以降の僕の疑問に、本書はさらりと答える。なるほど「脳死」しているのか! テレビ、新聞といったマスメディアが持っていた権力、言い換えると「価値」は、大量情報の即時伝達手段であり、インターネットの出現により、完全にその価値を失っている。インターネットによる情報革命に夢を持つ僕は、このことを好意的にとらえていた。しかし長くジャーナリズムの世界に身を置く烏賀陽氏は、警鐘を鳴らす。「新聞テレビというヨボヨボの老人と、インターネットという、天才かもしれないがよちよち歩きの赤ん坊と。いま私たちの手には、その二つしかないのだ」。 いずれにせよ、あと10年もすれば、今のテレビや新聞はなくなるだろう。インターネット革命はマスメディアや報道にも強烈な影響を与えている。そして今はその革命の真っただ中である、漠然と感じていたこのことを、本書によりあらためて強く認識させられた。

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    投稿日: 2012.12.23
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    ビブリオバトル in 広大図書館2012のエントリー本です。 http://ci.nii.ac.jp/ncid/BB08854689

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    投稿日: 2012.11.09
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    東日本大震災の報道をきっかけにテレビや新聞などの既存メディアの無力さは顕になってしまった。著者は彼らの脳死状態を象徴する記事を「カレンダー記事」、「えくぼ記事」などと名付け、事例を上げて説明する。結論として、ルーチンワークと横並び意識に慣れた彼らは震災や原発問題について正しい情報を迅速に伝えることができなかった。 優秀な人材を集め、記者クラブのような組織で情報を独占してきたはずの既存メディアが衰えた理由をあげ、今後の報道とはどうあるべきかを検証する。 既存メディアから離れフリージャーナリストとなった著者にとって、既存メディアは新人の教育機関としては最高の場らしい。高給を与え、記事の書き方を教えて、1人前の記者に育ててくれる。そんな彼らがその恩を受けた組織に疑問を感じ、外に出てその疑問を検証する。それは情報を発信すること、拡大させることが大手の資本を必要とせず、個人でも可能な時代となったからだ。メディアにとって、インターネットとは諸刃の剣なのだな。

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    投稿日: 2012.10.19
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    3.11後の新聞のダメさ加減から、著者は「報道は脳死状態だ」と判断を下した。 前半はどこがダメなのかを解説し、後半は今後の報道のあり方について考察している。 新聞のダメな点 1.どの新聞でもほぼ同じ記事を掲載。 写真もほぼ同じだったり、他社のカメラマンが写り込んでいたりもする。 2.セレモニー記事。官庁、企業が設定し、広報したセレモニーを取材しただけの受動的な記事。 3.えくぼ記事。読者にポジティブな印象を与え、被取材者も喜ぶ記事。 いわゆる美談で、どこからも抗議が来ない。 4.カレンダー記事。あれから何ヶ月、何年という記事。 なぜこういった記事が増えたかというと、コスト削減で取材費のかからない記事が喜ばれるようになったから、らしい。 被取材者が報道してほしいことだけを記事にするのではジャーナリストではない、そこを起点になぜそうなのか、本当のところどうなのか、を突っ込んでいくことがジャーナリズムだ、と筆者は言う。 国民の知る権利を代行し、権力を監視するのが本質だ、と憲法の勉強のようなことも言う。 組織が巨大なため、毎日締切のある日刊紙であるため、人材が生かせずうまく機能していないのも原因だそうだ。 ネットの台頭でマスコミの巨大な資本(印刷し配布する、放送するための装置)は不要になった。 しかしネットで報道するだけではタダ働きにしかならず、担い手が続けていけるとは思えない。 今後の報道がどのような形態になるかは分からないが、10年後くらいには新聞の存在価値はほとんどゼロになると筆者は考えている。 上杉隆の「ジャーナリズム崩壊」に比べるとかなり落ち着いた筆運びなのでインパクトはないが、筆者の真面目な姿勢が伝わった。

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    投稿日: 2012.10.03
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    著者は元朝日新聞、アエラ、フリージャーナリストの人 結構鋭い指摘多し カレンダー記事、えくぼ記事など 楽な方向へ類型化が進む パチカメ取材、セレモニー記事 観光記事、ぱくり記事 でもこの人の指摘する内容を排除すると 調査報道、抜きのニュース、突発物の事故あたりしか 残らないのでは 42 フォトオプ=メディア向けのイベント 78 えくぼ記事 79 3.11の記事 67 朝日だけで最大時450人現地入り 94 県境を越えて被災地取材に行かない組織の断片化 128 原隊 200 シルバー向けへバイアス 212 馬鹿な質問? 219 アエラと週刊朝日の対抗意識 201 巨大なニュース組織は洋の東西を問わず独裁的 219 首都圏で取材できる働く女性&高齢者=経費安上がり 249 朝日新聞、3人のパネラーのうち著者だけを抜いて1ページの記事を作る マネタイズが難しいインターネット よぼよぼのオールドメディア 正解はないけれど、難しい問題 夕刊は廃止せよ、記者クラブ問題、記者教育についても 池田小事件と秋葉原無差別殺傷はともに6月8日 カレンダー記事がだぶっちゃう。

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    投稿日: 2012.10.01
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    「言われてみればその通りだ」という話がてんこもり。面白かった。 ちゃんと裏を読めるグローバルな目を持たないと、どんどんバカになっちゃうな…と考えさせられる。 たしかに、ロボット研究世界一!とか言ってる割に、アメリカの放射能調査ロボを輸入って変な話だ。気付かなかった…

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    投稿日: 2012.09.19
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    62点。この本が中心的に扱っているのは3・11に関する報道です。 こういう本が出るのは少なからずマスコミ報道に違和感を感じる人が増えたってことなんだろうなぁ。 でもメディアは役に立たないと言ったってどこからか情報は得ないといけない。結局は受け取り手のリテラシーなんだろう。 記者は人の不幸で飯を食う賤業だ、と言うけれど人の不幸を他人に知らせるという卑しい仕事をするという自己犠牲を払いながらも、それが多くの人々の利益になると信じて職責を果たすというのは難しい。 これが、世のため人のために役に立つ仕事だと感じながら仕事をしているならば単なる自己愛的な振る舞いになりかねないわけでさ、根拠みたいなのが見えなくなるものね。そこまで掘り下げて記者やってる人って少ないのかな、とか思う。そんな感じ。要は自分はこっち系には興味ないっていうかむいてないんだろうな。

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    投稿日: 2012.08.31
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     新聞テレビ批判本ってどうしてこうフリージャーナリストに甘いんだろ?上杉隆とか持ち上げすぎ。早川マップにも好意的すぎ。 一面的だよなぁ。どっちもダメだよねぇではダメなのか。  新聞・テレビといった既存メディアは,もはや復活も期待できない脳死状態だという話なのだが,何がダメなのかというと,パクリ記事・セレモニー記事・カレンダー記事・えくぼ記事・観光客記事のオンパレードだからという。  確かに批判がもっともな面もある。お涙ちょうだい的なえくぼ記事とかには辟易することもよくある。ただ,カレンダー記事なんかは,国民の記憶を作るうえで大きな役割を果たして来たし,みんなで過去を確かめてるって安心感がある。折に触れて過去の大きな出来事を思い返すのが無意味とは思えない。  この本では,既存メディアのダメっぷりを,311報道を中心にあげつらうのだが,なんだか違和感も多い。特に「ニュースピーク」(@ウェルズ)のくだり。「立入禁止区域」でなくて「警戒区域」,「死の灰」じゃなくて「放射性物質」と言い換えるのは悪意に満ちた「ごまかし」,「すりかえ」だとか,既存メディアは無批判にそれらの用語を使っててジャーナリズム精神が足らないとか,政府のお先棒を担いでるみたいなことを言っちゃってるんだけど,ちょっと穿ちすぎじゃないかねぇ。こういうこと言っている人の言うことはかなり差し引いて考えてしまう。  ともかく,既存メディアを批判するばかりで,ネットメディアとかフリージャーナリストとかのダメさ加減にはあまり触れてなくて残念な本だった。上杉隆とか,畠山某とか,結構やばいと思うけど,好意的に紹介してる。早川教授とかも。これでアマゾンのレビュー11件がすべて星五つとは…って感じ。

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    投稿日: 2012.08.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    報道について質の低下が叫ばれて久しいと思います。記者会見やメディア向けイベントに出席することが「取材」とされ、自ら疑問をもち取材をするということが減っていること、専門知識を組織全体として使うことができない姿を通じて「脳死」という言葉を使われています。 「蘇生」の可能性についても少し触れられていますが、それを読むと報道機関そのものの「蘇生」の可能性はほとんどない(というよりさじを投げている状態)ようです。もう日本のマスコミに「ジャーナリズム」を期待するのは無理なのでしょうね。

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    投稿日: 2012.08.05
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    野田村の縁でつながった烏賀陽総長、さすがの徹底批判ばかりでなく、次のジャーナリズムへの展望まで見すえた好著です。 いつか必ずお会いして同年代の語り合いをしたいです。

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    投稿日: 2012.08.05
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    マスメディア、特に新聞が抱える、ジャーナリズムの無さ。 その実態を実例を上げつつ批判していく。 特に、朝日読売毎日が、同じ日に同じテーマで同じ写真を使って同じ論調の記事を載せる、そしてその頻度があまりにも多いというのは薄ら寒さすら感じた。 受け身な取材甘んじて、権力の監視が成り立っていないなど。 インターネットも未だジャーナリズムとしては発展途上であり、「死にかけの老人とよちよち歩きの天才児の2つしか選べない」という言い方は的を得ていると思った。 もちろん新聞にも一定の価値はあると思うけど、せっかくツイッターやyoutubeなど多様なメディアがあるから、幅広くアンテナを張っておきたい。

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    投稿日: 2012.07.01
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    ジャーナリズムのあるべき姿、現実とのギャップを、新聞の実例などもまじえながら論じている。 上杉氏とはちがい、独りよがりの印象を受けない、読みやすい文章。 広告費が減り、経費削減が求められる中、記者らは時間や金のかかる「問い」を追求するような記事ではなく、なるべく近場でプレスリリースなどに頼った記事しか書かない。 結果、どの紙も似たような内容になるのみならず、権力の監視を放棄し逆におもねる形となってしまっている。 しかしこの現状を打破するシナリオを、筆者も持ち合わせていない。 3.11あってもなお変わらない御上とメディア。 せめて、私たちだけでも「おかしい」という認識を持っていなければならない。 これはオフレコだが、 選挙が、広告会社の戦略に乗せられての結果になってはならない。 国民も政策をちゃんと評価しようよ。人気取りでなく。

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    投稿日: 2012.06.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    実にいい本だ。ジャーナリズムの本質をわかりやすく的確に伝えてくれる。 ジャーナリズムとは、独立した公平な取材によって、権力から自由であるための情報を市民に提供することだという。 ジャーナリズムを実行するのは誰にでもできる。組織でも個人でもいい。とにかく上記の原則が守られていれば。という視点にものすごく納得。 日本のジャーナリストには、上記のようなプリンシプルがない。というのは違っていて、個人的には優れたジャーナリストでも、組織のなかに入るとその技能を十分に発揮できないらしい。 これからネットで活動するフリーな記者が増えるのだろうか。 あとで投げ銭しに行こう。

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    投稿日: 2012.05.25
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    面白い本です。カネが稼げなくなった既存メディア。ジャーナリストがいなくなり、報道が脳死していると訴える本書。これからのジャーナリズムの提案と実行について。この社会を生きるうえで参考になる一冊。

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    投稿日: 2012.05.20
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    主に新聞報道が近年陥り、3・11以後顕著になった機能不全について書いた本。記者クラブ制度など、よく耳にするがあまりよくわかっていなかった日本の報道についてよく分かる。多少のバイアスがあることは否めないが。

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    投稿日: 2012.05.07
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    元朝日新聞記者の烏賀陽さんが現状のマスコミ、特に新聞について お嘆きになっているご様子。 新聞も読まなくなってきている自分でありますが、ツマラナイとか言う以前に 余りにも御都合主義的といいましょうか、そんな姿勢に飽き飽きしていつの間にやら、読む習慣がなくなってしまいました。 ネットの台頭で増々新聞の立ち位置は厳しいものとなるでしょうが、淘汰されることはあれ、決して消えることはないでしょう。この辺りは著者と同意見。 「クエスチョン」を持った記事をかけるかどうか、に懸かってるんでしょうね。 著者も言うとおり、ネットといえど、まだ完成された「権力の監視役」とはいえない現状ですからね。新聞もお先真っ暗でありますが、頑張ってください。 ちなみにですが、日本の新聞記者はジャーナリスト気取ってますが、彼らは何のことはない社員さんでしょ。署名記事一本書けないで、というか許されないのか知りませんが、社の看板にあぐらかいて、垂れ流された情報をひたすら記事にするなんて、誰でもできることなんですがね。

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    投稿日: 2012.04.30
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    ジョージ・オーウェルが『1984』で用いた「ニュースピーク」という言葉は初めて知りました。いくつかの理由から、朝日新聞は愛読しています。科学記事のクォリティーが他紙より高いというのが一つの理由ですが、3.11後の東電記者会見には、原子力工学科卒というバックグラウンドを持つ記者が投入されていたとのこと。しかし、そうしたアドバンテージが紙面に生かされないという、新聞社の構造問題を元朝日新聞記者の筆者は提起しています。まさに宝の持ち腐れ。また、アエラが、「働く女性もの」「高齢者もの」を柱に打ち出したのは経費削減が一つのきっかけであったということは驚き。1995年に就任した大島千明編集長の打ち出した方針だそうです。要は、東京で取材できるので、お金がかからないとのこと。

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    投稿日: 2012.04.15