
新宿・夏の死
船戸与一/小学館
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総合評価
(4件)3.8
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2022/8/25 読了 新宿の夏を舞台にした中編集。”街と時代の不条理、そして人間の暗い情念をあわせ描いた”というコピーがぴったりの作品集でいずれの作品も閉塞感漂う行き場なし、という感じ。
0投稿日: 2022.08.25
powered by ブクログ船戸与一の作品は初めて読みます。短編集でとっつきやすいです。ちょうど最後の物語を読んでいるときに、船戸与一さんの訃報が入ってきました。
0投稿日: 2018.10.13船戸小説の真髄にどっぷりと浸ることのできる中編8つの物語。
題名のとおり、新宿・夏という共通項以外にはまったく関連性のない8つの中編からなる小説。サラ金・路上生活者・割烹料亭等々、長編の船戸作品だと出てこない舞台がテーマになっているのも面白い。私としては『夏の雷鳴』『夏の曙』が秀作だと思う。もう一つ、共通項として破滅・滅びといったテーマが通奏低音のようにすべての物語を貫いているのは言うまでもない。まさに船戸ワールドのエッセンスが詰まった短編・中編集。
0投稿日: 2017.05.07短編集だが読み応えあり。
実は文庫本を持っているのだが、厚くて重いもので、電子書籍で買い直した。 新宿を舞台にした「人」を描く短編集。 他の船戸作品のようなハードボイルド感はさほどないが(殺人はフツーにでてくるけど)、一人称で語られるストーリーは、いずれも全く平凡とはほど遠いものなのに、「こんなのありえないし」とシラケてしまうことなく、「あぁこういうことあるのだろうな。こういう人いるのだろうな」とあっさり納得させられてしまうところが、作者の凄いところではないかと思う。 個人的に一番好きな話は、映画「EDEN」の原作である「夏の渦」。
0投稿日: 2015.08.29
