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いのちなりけり
いのちなりけり
葉室麟/文藝春秋
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総合評価

41件)
3.6
5
16
15
0
1
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    雨宮蔵人とその妻である咲弥との純愛物語。 登場人物が多いのと、時代背景とともに名前が変わっていくので、ついていくのに一苦労。 蔵人と右京との決闘シーンは圧巻だった。その後右京は清厳と名のり、蔵人と咲弥の再会を手助けする。 果たして蔵人は咲弥に和歌を届ける事ができるのか?ラストまで読みごたえあり。

    26
    投稿日: 2025.04.11
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    春ごとに花の盛りはありなめど逢ひ見む事はいのちなりけり この詩が一気に好きになった。 やっぱりこの時代は素敵だなと思う。武士とは職業では無く生き方であるとは良く言ったものだ。

    0
    投稿日: 2025.03.05
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    佐賀小城藩の雨宮蔵人が主人公の小説の一作目である。葉室作品は、九州に関わる作品が多い。 佐賀小城藩と水戸藩の関係、葉隠の精神を散りばめながら、作品を構成されている。 登場人物、物語りの構成があちこち飛ぶのでしっかり読まないと途中置いてけぼりになる可能性がある。

    0
    投稿日: 2024.11.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初めは説明においつけなくてあんまり楽しめてなかったけど、桜狩りの辺りからすごく没入できた 蔵人がどんな気持ちで走って人を斬ったのか想像するだけでぎゅってなるし、さくやが蔵人のことを想い続けた時間とか鍔の真実に気がついた時とか、ここで待つって言った時のこととか考えるとまたぎゅってなる きっと幸せになって欲しい

    5
    投稿日: 2024.05.09
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    「七息思案」とは?小説「いのちなりけり」より考える|白田|雑記note @srtmsr https://note.com/srtmsr/n/n79d120550d31 #note

    0
    投稿日: 2023.12.26
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     設定が細かい、佐賀の鍋島家、龍造寺家、天源寺家、その分かれがどうのこうのと、読み終えてすぐ忘れてしまった。まあ武士というのもこんなことが一大事では、とても長くは持つまいと思う。  うまく中身になじめなかった作品。

    0
    投稿日: 2023.01.21
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    読み応えのある作品だった。 人ではなく天地に仕えるという言葉は、この時代の武士としてはすごく斬新なものだと思う。 蔵人と咲弥の関係も、長く離れているからこその美学を感じました。 黄門様のイメージと異なる水戸光圀像は、どちらが本来の姿に近かったのだろうか?

    0
    投稿日: 2022.07.29
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     ストーリー前半でギブアップ。 水戸徳川家の光圀、介さん覚さん、鍋島家、天源寺家、佐賀藩、小城藩等の親戚やら格がどうとか、更に歴史小説なので誰それの系譜やら何藩の役職者の何とかやら、、、全く頭に入らない上に何がこの後のストーリーに必要なのか意味不明。

    0
    投稿日: 2021.08.03
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    この本も上町63のマスター佐々木さんのお薦め。 いやあ、面白かった。蔵人、魅力的。一途。こんな風に思いつづけてもらえたら女冥利につきます。ストーリーも素晴らしかった。 付箋 ・七息思案 いらずらに迷わず、さわやかに、凛とした気持であれば決断は七度息をする間にできるということ。 ・命に仕えるとは死すべき時に死に、生きるべき時に生きる命を受けとめること ・毎朝、顔を洗った後、おのれは死んだと思うと体も心もすっと軽くなる ・離れ離れになり、生涯会うことができなくとも心で添うことはできる ・武士とは死んで生きるもの ・雅とはひとの心を慈しむこと ・伝えたいことがあり、聞きたいことがあるのを恋というのでしょう ・生涯一度の純愛を貫き得た者は、永遠の青春を手に入れることができる

    3
    投稿日: 2020.10.24
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    惚れた女のために、ひとりの武士が十七年に渡って、求め続けた答えとは....... 幕府と朝廷に翻弄され、引き裂かれてしまったふたりの行方は、どうなってしまうのか。 いのちとは、男とはどうあるべきかを問うた作品。

    0
    投稿日: 2020.08.23
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    無骨ながら歌を愛する蔵人という主人公には似合わない表紙でびっくり。これでもいいのかと思ったら脳内イメージが吹っ飛んだ。 ※ネタバレ注意! 以下の文には結末や犯人など重要な内容が含まれている場合があります。 いのちなりけり (上下) 葉室麟さんの小説には(読んだ限りですが)厳しい時代の中にも何か甘い抒情が漂っていてほっとするところがある。読みやすいのでつい何冊か手を出す。 続編「花や散るらん」があるそうでまた休日用に積もうかな。 備前小城藩ゆかりの咲弥は才色兼備の評判の女性だった。藩内の変事の後、佐々木宗淳(通称介三郎・・助さん)の後見で水戸藩江戸屋敷に預けられていた。光圀の側室との願いも断る。咲弥には待っている人がいた。二番目の夫間宮蔵人である。歌を返さなかった夫のことが次第に分かってきていた。 最初の夫がなくなり、蔵人が夫に決まったとき、格下の家柄が問題になった。周囲から蔵人の従兄弟の右近なら申し分ないのだがという声に、父親の行部は彼の人柄を見込んでいた。 だが祝言がすみ、床入りの前になって咲弥が蔵人に尋ねた、「あなたの心を表す好きな歌を一首」 しかし無骨者で素養のない蔵人は答えられず、それ以後寝所に近づくことがなかった。 小城藩の本藩佐賀鍋島藩は、キリシタンの動きを禁じる江戸幕府とともに、原城攻めを開始した。だが信綱の命を無視して不意に夜攻めを行い、先駆けをした。 信綱もそれに続かざるをえなかったが、大きなしこりが残った。 鍋島藩では後の世に伝わるような内々の紛争が続いて、小城藩でも跡を狙う行部の暗躍があった。 蔵人に舅の行部を討てと命が下った。彼は引き受け、多少の迷いがあったものの、討たなくてはならない窮地に追い詰められる。行部は死んだ。藩外に出ることが出来ない決まりを無視し、彼は山越えで出奔した。 そして、彼は「心の歌」を求め続ける。 途中で知り合った牢人に世話になり教えを受ける。 湊川で咲弥と会うことになったが、原城責めの折から遺恨のある果し合いを挑まれ、同行していた右近は腕を落とされた。蔵人は彼を縁のある伏見の円光寺で看病する。傷が癒えた右近は世を捨てて出家する。 円光寺は由緒があり格式の高い寺で、京都の内裏と和歌の道で繋がっていた。右近は祐筆を賜る。 蔵人は、放浪生活で様々な辛酸をなめ、生来の豪放でまっすぐ心をさらに深くしていく、自分の生き方を定め、人にも言い、生きる指針にする。 「歌はつまるところ、雅とはひとの心を慈しむ心ではあるまいか」 「わしは桜も好きだが、ひとは山奥の杉のように人目につかずに、ただまっすぐに伸びておるのがよいと思う」 と右京改め清厳にいう。 「ひとが生きていくということは何かを捨てていくことではなく、拾い集めていくことではないのか」 「わしは祝言の夜、すきな和歌を教えてくれといわれて答えられなかった。それで、たったひとつわかったことがある。それは、わしには咲弥殿に伝えたいことがある、ということだ。わしの生きた証は咲弥殿に何かを伝えることだ」 再び約束の両国橋に向かうと、執拗に遺恨を晴らしたい侍に囲まれる。蔵人は咲弥に向かって命がけで血路を拓いていく。 解説でも「蝉しぐれ」を引き合いに出している。どことなく雰囲気が似ている。 佐賀藩は非常に複雑な内情を抱えている。前半まではその藩制やごたごた、江戸屋敷で光圀の「大日本史」編纂の話など長い。だがあの時代の地方と江戸のつながりは、葉室さんの得意の分野かも知れず、面白い。 一方そんな時代に、制度や窮屈な武士の世界切り拓いて、武芸で生きるおとこがすがすがしく、武術に秀でているために自分を救うがそれで他を傷つけてしまう時代に、人に仕えず天地に仕えるという生き方を通した男と、それを信じた女の純愛物語だった。こういった時代小説の純愛というのは生々しくなくていい。 冒頭にある咲弥に送った、一行だけの西行の歌。 春ごとに花のさかりはありなめどあひ見むことはいのちなりけり

    0
    投稿日: 2020.01.02
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    8月-18。3.0点。 水戸光圀が歴史編纂した時代の物語。 大男と、夫を亡くした女性の恋物語。夫婦となるが、妻の宿題に答えられず、且つ別々に暮らすことになった主人公。 政治とか、説明文章が多く、本筋が進まない印象。 面白いのに惜しい気がした。 3部作。次作に期待。

    0
    投稿日: 2019.08.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    登場人物が多くて名前も難しくついていくのが大変。 蔵人が色々な人の意見を聞いたり教えをこうたりして、いのちって何だろうと考えていく過程で一緒に何だろうと考えさせられた。 敵役の黒滝五郎兵衛が陰謀を企むことだけを目的に生きるようになっている気がして憐れな感じだった。

    0
    投稿日: 2019.04.03
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    面白かった! もののふの純愛物語! けど、読みにくくて、なかなかページが進まない!(笑) 登場人物が多く、入れ替わり立ち替わりで、登場人物の名前が読めず、さらに年とともに名前が変わっていくので、人間関係がつかみにくい。 しかし、その中でも、主人公 雨宮蔵人の生きざまは熱く感じることが出来ました。 ストーリとしては、水戸光圀が藤井紋太夫を殺害するシーンから始まります。 ググってみると、これは史実なんですね。その殺害の真相は不明とのこと。本書では、この事件に絡んで雨宮蔵人と咲弥の純愛の物語が語られていきます。 咲弥に好きな和歌を聞かれて、答えられなかった蔵人。 そこから、二人は夫婦ではありながらも、別々の道を歩みますが、光圀の事件から再び二人は再開することになります。 朝廷と幕府の争い、光圀と綱吉との関係、と当時のさまざまな思惑、陰謀に巻き込まれていきます。 そんな中、命を狙われている蔵人は命がけで咲弥の元へ。 二人は再び再開することが出来るのか? そして、その中で語られる蔵人の生きざま。 最後のシーンは熱くなります。 お勧め!

    3
    投稿日: 2019.02.10
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    続編の「花や散るらん 」の方を先に読んだので、蔵人と咲弥がずっと離れ離れで、しかも初めの頃は咲弥は蔵人に、かなり塩対応をしていたのは、意外でした。 藩、幕府、朝廷の思惑等、背景が複雑なので、“政争モノ”の色が強いですが、蔵人の咲弥に対する一途な思いがグッときますし、ラストで咲弥の前に満身創痍で蔵人が現われる場面を読んだときに、“ああ、これはラブストーリーだなぁ”としみじみ思いました。 葉室さんは、時々ハッとするほど美しい描写をされるのですが、本書で個人的に好きだったのは、醍醐寺の桜吹雪の中で、蔵人と清厳(右京)が語り合う場面です。美しい情景が目に浮かぶようでした・・。

    0
    投稿日: 2018.11.12
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    直木賞作家の葉室麟さん、惜しい人をなくしました…。この作品のなかでは、たくさんの人が死んでゆき、普段の自分なら少しついていけないと思うかも知れませんでしたが、きっと御本人も命をかけて作品に取り組まれていたのだろうと思います。

    0
    投稿日: 2018.01.27
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    2014.4/30 葉室作品2作目。うーん、徳川綱吉治世の謀略にまみれた話題が、役職と幼名と改名で語られ物覚えの悪い私には非常に読みにくい(;-_-) 話の筋になるプラトニックな男女の愛情が霞むほど。もう少し読みやすいといいのだけど…

    0
    投稿日: 2018.01.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人はなぜ死に、次々に生まれてくるのか。人が僅かなことをやり遂げ、さらに次の一人がそれに積み重ねていく。こうして、ひとは山をも動かしていく。人は己の天命に従う限り、永遠に生き続けのです。そう思えば死は恐れるに足らず、生もまた然りです

    0
    投稿日: 2016.09.01
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    "花や散る~"を先読みし、誤った順かと思いながらも、、。十二分…"解説にもある"巡りあう夫婦"、葉室純愛ストーリー♪。

    0
    投稿日: 2016.08.10
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    主君でも政の世界でもなく、剣の道でもなく、愛した妻の為にただただ己の全てをかける男の話。血生臭いけどとても清廉な恋の物語。 古来より和歌に託されてきたひとの世の想い。命は枯れても心は別の姿かたちをもって生き続ける。 武家の男の道はかくも生き辛い。描かれた全てのものが何らかの因果関係を含んでいるので目が離せない。

    0
    投稿日: 2015.08.21
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    葉室さんの本は2冊目。 そのせいか時代背景や人物の説明の把握がなかなか 難しく感じた。 キリシタン。水戸光圀。綱吉。助さん格さんの 「控えぇ」は気持ちがホッとしたけど何度もページを 戻っては確認しつつ読み進めました 蔵人の人となりは読み進めるほど応援したくなる 咲弥の蔵人への思いの変化に嬉しく思う 17年経ちお互いを思う気持ちが絆が強くなり 心が寄り添えて良かった

    0
    投稿日: 2015.04.13
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    最初のうちは、鍋島藩に関わる物語ということもあって、隆慶一郎さんの「死ぬことと見つけたり」を思い出したり、世の中の片隅でひっそりと生きる剣豪を描いた藤沢周平さんの作品を思い出したりもしました。 そのうち、愚鈍にも見える、無骨な蔵人の持つ大きくて清らかなものに、咲弥といっしょに、少しずつ惹かれてました。 死地であることも知りつつ、咲弥に会うために、ひたすら駆ける蔵人が、刺客に会い、剣を使ったかと思うと、立ち止まることもなく道を急ぐ姿が、目に映るようでした。 最終盤の男性3人、女性1人の旅姿は、水戸黄門に出てきそうな感じでしょうか(笑)

    0
    投稿日: 2015.02.06
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    朴訥に咲弥を思う蔵人がいい。 春ごとにはなのさかりはありなめどあいみることはいのちなりけり 出会いは命・・・どちらも大切にしなければと思う。

    0
    投稿日: 2014.12.25
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    一人の男が、一人の女に応える和歌を見つけるために生きる物語。 和歌そのものは冒頭に出てくるのだが、そこに至るまでに蔵人がどこに居て、何を考え、何を思い、何をしてきたのかを辿っていくほどに、はじめは何の感慨ももたらさなかった一首が、色彩を帯びてくる。 交差する思惑、その中に一本通った筋道は、流石、葉室麟。

    0
    投稿日: 2014.12.17
  • 武士の時代だからこそ書き得るストーリー、分かっているけど最後は涙を禁じえない。

    時代小説だからこそ書き得るストーリーがあると思った。まずは、雨宮蔵人のキャラクターを現代小説で設定するのが難しい(小説末尾にあった葉隠れ精神そのものである、やはり武士を前提にしなければ難しい)。最後の方は、江戸時代版の走れメロスであるが-友情ではなく愛情だが-、分かっていても、寛永寺での再会は涙を誘う。終章でちょっとだけ登場する草加又六のキャラが際立っていて、これぞ名脇役という感じ。水戸のご老公も最後に良い味を出した。喝采!

    1
    投稿日: 2014.11.02
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    ひとつの和歌を追い求める剣豪と、その妻。 話はとても面白いのだが、人物名や藩・地名などが非常に多く、丁寧であるがゆえに読み辛い印象があった。

    0
    投稿日: 2014.04.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    テンポ悪いなぁ。 剣豪小説と歴史ミステリーと純愛ドラマを文庫本300P弱に詰め込もうとするとどうしても視点がボヤける。 おまけに綱吉将軍と水戸光圀の対立、鍋島藩の合法的下剋上、公家と将軍家の因縁や和歌の世界に至るまで解説を重ね、その都度物語が一旦中断するのは心が折れる。 雨宮蔵人と咲弥の和歌を巡る純愛物語の部分をもっと前面に押し出した小説にしておけば良かったのにと。正直なところ葉室さんにしてはちょっと残念な作品だと思う。 ただし寄り道枝道の多い作品だけあって、水戸黄門方面の寄り道はなかなかのもん。助さん格さんも活躍するし、なんとうっかり八兵衛がうっかりするし、クライマックス寸前には「控え控えぃ」が…

    0
    投稿日: 2013.11.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    故あって婚礼の夜に咲弥から出された難題、「人生の和歌を」を見つけるために、生きていく雨宮蔵人。 腕が立つ上に藩の秘密を知ってしまい、様々な困難にあっていく。 そして17年の月日ののちに、みつけた一句  春ごとに 花のさかりはありなめど あひ見むことは いのちなりけり 佐賀鍋島藩といえば、葉隠である。 葉隠といえば、「死ぬこととみつけたり」である。 しかし、この一人の鍋島藩士がたどり着いた答えは、「いのちなりけり」。 爽やかな小説だった。

    0
    投稿日: 2013.08.13
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    清廉な印象のお話、好きな感じです。それにしても水戸光圀が、テレビの黄門様のイメージを超えていました(いや、このお話は光圀は主人公ではありませんが!)冲方丁の光圀本も読んで見たくなったり。

    0
    投稿日: 2013.07.25
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    歳月の重みと生きていくことの切なさ、そし て命への慈しみが感じられる和歌とともに 綴った良質な歴史時代小説。史実である大日 本史を巡る光圀と綱吉の確執。その渦に否応 なしに巻き込まれる二人のうら若き夫婦。無 学だが自らの考えと行き方の間に少しも揺ら ぎがない蔵人とぶれない自分らしい生き方を する咲弥。静謐な恋、矜持そして覚悟をしっ とりと描く。 雨の降る日、濃いめの珈琲の お供にお勧めでーす。

    0
    投稿日: 2013.05.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「光圀伝」と同様、水戸光圀が藤井紋太夫を刺殺したところから始まる小説と知り、読み始めた。やはりこの事件から物語がすぐに繋がるわけではなく、ひとりの男の婿入り話から始まる。  小城藩の重臣天源寺家の娘婿になった雨宮蔵人。一見愚鈍な大男に見えるこの男を、父刑部(ぎょうぶ)がなぜ自分の夫にしようとしたのか、咲弥にはわからない。和歌に精通した夫に先立たれた咲弥は、自身にも和歌の素養がある。いかにも教養のない蔵人に、これぞと思う和歌を一首教えてくれるまで寝所はともにしないと言いわたしてしまう。言われた蔵人は、誰かに簡単に教えを請うこともせず、真面目に咲弥に伝える和歌を考えているうち、陰謀に巻き込まれる。  一見鈍牛である蔵人がさまざまな思惑の中で活躍するのだが、この男見かけによらず察しがよく、自らの苦を厭わず奔走する。身分や地位にこだわらず、慎ましやかに学び、生きて行く。何度も命を狙われ、読者としてもここでもう駄目だろうと何度も観念するのだが、蔵人は生き延びる。恐らく相当剣も立つのだろうが、自分はもう死んだ身と達観し、なるべく他者を殺めないように動くその姿に、神や仏が味方しているようにも見える。  そして咲弥との必然とも言える本当の出会いと、死にかけながらもずっと唯一の和歌を探し続ける姿に、胸を打たれる。そしてやっと17年目にして二人は出会い、和歌を告げることができるのである。愚鈍に見えながらひたすらに咲弥を想い続け、ついに本懐を遂げる蔵人に、心から安堵の吐息を漏らしてしまった。彼を生かし続けたのは、他ならぬ恋心だったのだろう。殺伐とした悲しい結末も少なくない時代小説で、ふたりの恋の道行きの成就は、本当にうれしかった。  それを水戸光圀やその家臣佐々宗淳、小八兵衛などがいいタイミングで助けるのも心憎い。まるで「水戸黄門」のドラマのような鮮やかさ。脇を固める敵役もキャラが立っている。  痛快な部分もありながら、葉室麟の筆致は花のようにやさしい。一見こんな起伏に富んだ筋書きが続いているとは思えないほど静謐な語り口に、いつも騙されてしまう。読みやすく、いつのまにか物語の中に引き込まれ、抜き差しならないところまで来てしまう、という印象を受ける。蔵人が見かけ倒しだったのと似ているかも知れない。  どうやら「花や散るらん」が続編らしい。ええ、きっと読みますとも!

    0
    投稿日: 2013.05.06
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    良質の大衆小説。 ただ巻末解説者が吠えるほどの出来ではないんでは? 別に直木賞を崇め奉る訳ではないが、少々輪郭が弱い感がある。 良い娯楽小説というのは骨太で分かり易い(決して単純という意味ではない)ストーリーに加えて、その輪郭の鮮明さを併せ持っているものと思うのだが、この作品は特に後者が弱いかな? その結果、ストーリー展開が少々脇甘になってる気がする。 とまぁ少々辛口になりましたが、面白いので一服したい時には悪くないと思う。

    0
    投稿日: 2013.04.14
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    重臣を手討ちにしたところから始まり、水戸黄門てこんな人だった? という興味で惹きつけられた。 一つの和歌を求め続ける佐賀鍋島家のはぐれ剣士の純愛を 綱吉の時世にうまく取り込んで小気味よく展開していく。 ラストは 一本勝ちですっきりという感じで納得。読後感は 非常に晴れ晴れしたもの。恐れ入りましたと脱帽のストーリーです。

    0
    投稿日: 2013.02.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    これまたすごくよかった〜!「秋月記」に続き、葉室麟の「もののふ」ものを読みましたが、非情に面白かった!今回は、故あって新婚数ヶ月の妻と17年も離ればなれになってしまう武士が、妻に一首の和歌を届けるために、ただひたすらに生きて行くお話。とはいえ、腕がたつ上に、藩の重要な秘密を知ってしまっているから、いろいろと困難に巻き込まれるのだけれども。葉室麟のもののふ系の主人公は皆、忠義もので、剣の腕が立ち、無骨で一本気なのだけれども、この主人公雨宮蔵人もご多分に漏れず。本当に一気に読んでしまった。葉室麟をすべて読んでしまうかも。ハマった。

    0
    投稿日: 2012.06.23
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    全1巻。 今年の直木賞とってた作家さん。 後半まで読んで純愛小説だったことに気付く。 和歌をテーマにしてるけど、 武士の物語なので、なよなよはしてない。 「雅」と「武」のバランスが絶妙で、 ドキドキしながらも美しい。 べたっとしたチャラい恋愛ものって感じは無く、 キレイで硬質な純愛物語。 おっさんがグッとくる。 「蔵人殿は恋をしてござるゆえ」とか、もうね。 あいかわらず登場人物の名前とか説明とか 丁寧すぎて逆に煩雑な感はあるけど、 この作家さんになれてきたのでそんな気にならず。 ただ、最後の方少し蛇足な感はある。 役所広司とかで映画化されそうな感じ。

    0
    投稿日: 2012.05.08
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     鍋島藩士・山本常朝の談話を田代陣基が筆記した『葉隠』に、恋いの至極は忍恋と見立申候、とあるそうだ。まさにそうした純愛の時代小説。  天源寺家の婿入りとなった雨宮蔵人。祝言の夜に、歌学二条流の伝授を受けた才色兼備の咲弥からこれぞと思う和歌をあげてもらいたいと、それまでは寝床を共にしないと言い渡される。さらに、小城藩の鍋島元武からは咲弥の父親を斬れと命令が下される。  水戸藩と鍋島藩の関係、幕府と朝廷、島原の乱の天草四朗などの話を織り交ぜながら主人公・蔵人が17年もの歳月を経て艱難辛苦を乗り越え約束を果たそうとする・・・。

    0
    投稿日: 2012.04.17
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    五代将軍徳川綱吉の時代を舞台に、戦国の世から続く鍋島と龍造寺の確執や島原の乱での因果、鍋島と水戸や将軍家と禁裏の関係など政局を交えて描き出されるある武家夫婦の純愛ものがたり。 再婚の妻に「自分の和歌を見つけられるまで寝所を共にしない」と云われた武骨な夫は、ただひとつの自分の和歌を妻に返すため生き続ける。 春ごとに花のさかりはありなめど あひ見むことはいのちなりけり この和歌に託された筆者の、「武」と「雅」の融合がすばらしいと思います。 個人的には物語に関わった史実が多いため少し登場人物が雑多とした感があるかな。

    0
    投稿日: 2012.03.07
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      願はくは花の下にて春死なんその如月の望月のころ この西行法師の和歌は私も好きです。そして この物語を読んで   春ごとに花のさかりはありなめどあひ見むことはいのちなりけり 詠み人知らずのこの和歌も好きになりました。 蔵人さんの生き方はその時代にはなかなかはまらない生き方ではなかったかと思いますが、変わることなく生き切った彼を尊敬します。 光圀だけでなく、介さん角さん八兵衛に矢七らしき人まで出てくるのには驚きました。モデルになった人がちゃんと居たということですか。

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    投稿日: 2012.02.19
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    骨太の時代小説で清冽な恋愛小説。余韻。 蔵人は「天地に仕え、いのちに仕えるのが武士である。いのちに仕えるとは死すべき時に死に、生きるべき時に生きる命を受け止める。」 という武骨な武士。妻咲弥は「これこそ自分の心だと思う歌を教えろ」と迫る。 読者は、物語の展開よりも登場人物の心理をもっと掘り下げて欲しいのに、そこは淡々と描写し読者が想像し考えるようにしていて、多少いらいらする。わざとだとすると汚いな~。 ラストシーンは、途中から分かっているが再会では泣いてしまう。しかも、またまたあっさり描き過ぎ。北方謙三なら5ページのクライマックスにもっていくぞ!また、これが葉室麟。 最後に、武士道を描いた『葉隠』の前日譚になっている。

    0
    投稿日: 2012.02.05
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    蝉しぐれ以来の純愛ものと解説している。 強いけど初心で純な主人公蔵人にとても惹かれる。 時代小説なればこその純愛も魅力的である。 現実逃避には申し分のない作品だ。

    0
    投稿日: 2011.06.07
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    ちょっと期待し過ぎたようです。 純愛小説です。どこか「蝉しぐれ」を髣髴させますが、「蝉しぐれ」の純愛が主人公の成長物語のサイドストーリーだったのに対し、この作品はこれがメインです。しかも短歌などを絡め、雅な仕立てでなかなかです。 しかし、それを打ち消すようなサイドストーリーが多すぎます。  ・常に襲われる立場とはいえ、主人公が人を斬り過ぎる  ・登場人物が多すぎて、しかも関係が複雑過ぎる  ・周りの登場人物の権力抗争が生臭過ぎ 解説の縄田さんは絶賛です。その中に、比較として藤沢周平と五味康祐の名前が出て来ます。 私は藤沢周平が大好きで、五味さんの作品は詳しくないのですが、この本はたぶん五味さんに近い作品なのではないかと思います。

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    投稿日: 2011.02.25