
総合評価
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powered by ブクログわたしが中学生の頃 赤旗に連載された読み物ですが、どこまでが事実で、どこからが間違い(Fiction)なのか色々議論のある作品である。森村誠一の取材協力者は「赤旗」の記者だったそうだ。731部隊に関係しない写真が含まれていたことが後に判明したらしい。 九州帝国大学の米軍捕虜生体実験(「海と毒薬」のモデル」となった) と並び日本軍による加害事件として記憶にとどめるべきと私は思っている。しかし米軍が731部隊の生物兵器データ提供の見返りに731部隊員を免責したのが事実なのか否かは私の思い込みか否か再検証してみようと思った。
1投稿日: 2024.02.18
powered by ブクログ細菌兵器の研究開発のため人体実験を繰り返したと言われる731部隊の全容がまとめられている。戦争の足音が近づきつつある今日こそ読んでおいた方がいいかもしれない本。小説的な表現があるためやたらと映像的で生々しく、戦時中の異常さが疑似体験できた。 マップや写真などが豊富で、内容も興味深いため、想像の中でホルマリン液や消毒液にまじる寒天の腐臭にまみれながら、ロ棟を連れ回されたような気分だ。 予想以上に闇が深い。人間こんなにも共感性を失えるものかと思う。でも、残念ながら、731部隊はよだれをたらした頭のおかしいサディスト集団ではなかった。実験体が人間でさえなければ、有能な研究者や技術者たちが立ち働く活気のある職場だ。そう、まるでプロジェクトX。あのノリと使命感で、正気のまま、平気で人間を解体するところに本当の闇がある。 合理的に運営されている清潔な最先端研究施設で、人間が人間に「丸太」と名付けて番号管理、毎日2〜3人をシステマティックに生体解剖し、細菌入り饅頭を与えて観察し、死体の山を築きつつ確実に研究成果をあげる。それと同時にテニスや盆踊りで福利厚生を享受し、同僚の戦死に心から手を合わせる。 こんなもの全員イカれた悪魔のサイコパスだろうと思いたくなるが、そうではない。訓練され慣れてしまった普通の人たちだ。アイヒマンも731部隊員も、我々と同じ勤勉な働き者だったところに戦争の禍々しさがある。しかも、研究成果は戦後もアメリカや日本で活用されているという。 今でも「死刑囚は生体実験に回せ」だのいう言葉がネットに書き込まれており、死刑囚自身の残虐性により特に問題視されてはいないが、731部隊の理屈がまさにこれだったのを考えると、非常に憂鬱になる。誰かを非人間化することに麻痺するのはとても危険だ。その先には731部隊の犯罪が待っているのではないか。 戦時下においては、我々全員が非人間化される。つまり焼いても殺してもいい「マルタ」として互いに殺し合うよう上から命ぜられる。そうでなければ人は人を殺せず、人が死ななければ戦争も成り立たない。その意味で、戦争自体もともと人道に反する犯罪だ。 また、本物の戦時下になくとも、誰かを非人間化して攻撃している時点で、一種のバーチャルな戦争に参加し、自分をも非人間化していると言える。つまり「ひとでなし」に。もちろん、ひとでなしは人間じゃないのでマルタという消耗品だ。 命ぜられたターゲットに群がって憎悪を焚きつけるという意味で、SNSの炎上は戦争のイメトレとしてもってこいだろう。国民の番号管理という非人間化もすでに始まっている。あとは敵の設定と味方の犠牲という付け火があれば、あっという間に恐怖と怒りの火は燃え広がる。731部隊は忘れたらそれで終わる例外ではない。日常から続く道の先にある。
2投稿日: 2023.09.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「われわれが『悪魔の飽食』を二度と繰り返さないためにも、民主主義を脅かす恐れのあるものは、どんなささやかな気配といえども見逃してはならない」(P301) 中立的な歴史、客観的な歴史、公正で公平な歴史などというものは、この世に存在しない。なぜなら歴史(hi“story”)は「物語られるもの」であり、語りという行為に主観を入れずに済ますことなど不可能だから。これは私一個人の意見ではなく、もはや手垢のついた言説であると言ってよい。 この著書を完成させた著者陣の根気と執念は尊敬に値する。このように“上から目線”で評価すること自体が烏滸がましいと感じるほどだ。ただ惜しむらくは、書き手自身がこの本を「事実の記録」だと認識していて、「主観のモンタージュ」であることに自覚的でないということだ。 本書は、元隊員らの証言を著者陣が再構成して出力したものである。証言も主観なら再構成も主観であり、主観に主観を重ねた「主観のモンタージュ」が、本書の本質であると言ってよい。ここには、元隊員らが事実を「語ったもの」を、更に著者が「語る」という、二重の語りの構造があるのだ。というか、ルポルタージュ(記録“文学”という邦訳の与えられる一ジャンルである)は基本的に、この二重の語りの構造を逃れられない(私が知る限りでこの二重構造を最も薄めたものは『SHOAH』であるが、従来の戦争映画を脱構築するという作り手の「意図」を載せた映画であることもまた間違いない。「薄めた」であって「逃れた」ではないのだ)。 そういう意味で本書は、著者の反戦思想を載せた「記録“文学”」である。読み終わる頃には性善説を信じる気にはなれなくなり、人間の正義や道徳などかくも儚いものであるかと思い知ることになる。それが悪いことだと言うつもりはない。それがこの本の役割なのだからそれで良いのだ。 私のような戦争を知らぬ人間に、それがいかに愚かでいかに恐ろしいものなのかを叩き込む。そのために書かれた本であることは、著者自らが述べている通りだ。中途で著者が登場して自分の意図を述べ、あるいは証言が小説調で語られる。読み手の「感情」に訴えかける表現が随所に登場するのだ。単なる事実の羅列では、こんな効果は得られない。もし本書が、単純に731部隊で起きたことをまとめた年表でしかなかったら、本書から得られる感情はひどく薄っぺらいものになっただろう。 この本が「主観のモンタージュ」だからこそ、読み手は心を動かされるのだ。 ただ、著者が最後の最後でこれを「事実の記録」と述べてしまっているところに、若干の危うさを感じもする。 731部隊のことを語るインターネット上の言説は、大抵感情的だ。存在したかしなかったか、という根本的なところで言い争う姿も見られる。その姿を否定するつもりはない。前述の通り、歴史は「物語」であり、主観なき物語・感情なき物語など存在しないのだから。歴史をめぐる論争は、極論主観と主観の戦いだ。……というのは、いささか極論すぎるかもしれないが。 ただ、自分が感情的であることを自覚せずに「自分は客観的である」と主張する人間は、間違いなく胡散臭く見えてしまう。それだけで、その人物の言葉の説得力は失われてしまうだろう。要するに、そういうことだ。
0投稿日: 2022.01.21
powered by ブクログ新型コロナウイルスを中国による生物兵器と考える人たちがいるとのニュースを見て、戦時中日本の関東軍による大陸での細菌兵器研究で現地人や捕虜を「丸太」と呼んで非人道的な生体実験を繰り返したとされる731部隊を思い出したので読んだドキュメンタリー。 この本に書かれたとおりだとしたら、千葉の豪農出身でお金と女にダラしない石井四郎という人間に権力を与えてしまったことが悲劇の中核の1つのように思った。ただでさえ暴走していた関東軍だし、絶大な権力を持つ組織のトップにモラルがなければ反対した人間はそれこそ実験台にされて酷い殺され方をしそう。 古い本だし、ここに書かれた情報が絶対であるかはわからないことを前提としても、モラルのない人間が権力を握ることの恐ろしさと人間の尊厳とは何かということを考えさせられた。 イエスマン以外は堂々と排除すると明言するような今の日本の政治家も恐ろしいなぁ…。
0投稿日: 2021.05.21
powered by ブクログ某少年マンガの登場人物の名前が丸太と付けられて問題になった、というのがきっかけで731部隊に興味が湧いた。 個人的にはキャラクターの名称変更に賛成。偶然同じ名前だったとしたは丁重に避けるべき具体例だったと思う。 衝撃的な内容だった。国家権力が信じられない。 戦時体制となるかならないかは置いておいて、国のためという思想統制が暴力を伴って行われたら、私はどう動くんだろう…
2投稿日: 2020.02.25
powered by ブクログ世界で最大規模の細菌戦部隊(通称石井部隊)は日本全国の優秀な医師や科学者を集め、ロシア人・中国人など三千人余の捕虜を対象に、非人道的な数々の実験を行った。
0投稿日: 2019.09.07
powered by ブクログ現代に覗いた恐るべき素顔◆特集軍事区域◆残酷オンパレード◆暗黒の小宇宙・七三一◆七三一はなぜ「悪魔」なのか◆人間への跳躍◆細菌戦のノウ・ハウ◆悪魔の姉妹・一〇〇◆飽食の日々◆日本陸軍の私生児◆仮面の"軍神"◆七三一崩壊す◆軍神は甦らせてはならない◆七三一の意味するもの
0投稿日: 2019.05.03
powered by ブクログ"第二次世界大戦の歴史に埋もれた関東軍第731部隊の実態を探った本。 青木冨貴子さんの「731」を読んだ後にこの本を読むと、調査対象との距離感の違いが鮮明にわかる。 青木さんは、調査対象との距離を適度に保ちながら、客観的に読者を誘う。一方本書の森村誠一さんは、自らの思いが強すぎて主観を至る所にちりばめた感がある。 当事者が当時感じたことなのか、筆者の思想なのかがわかりにくい。巨悪な集団を告発するというスタンスで、洗脳のように筆者の感じたことが繰り返し聞かされることになる(終章で「戦争という集団狂気の中」では、俯瞰したコメントを残しているが、本編では終章のスタンスでかかれたところは少ないような気がした)。また、論理的につながらない文書もあり、本書が発行された当時もマスコミのネタとなり、いろいろなことがあったそうだ(序文から)。 ただ、この本に書かれていることを調べ上げた森村さんの努力には本当に頭が下がる思いを持った。"
0投稿日: 2018.10.20
powered by ブクログおおよその概要は知っていたが、あらためて読んでみた。 凄惨。 こんなことが、実際に行われていたかと思うと、また、それが検証されずに隠蔽されていることを考えると、肝が冷える。 もっとも、731部隊については、大嘘であるとの批判も根強い。太平洋戦争では、日本は国土を焼かれた犠牲者であるという認識を持つ人も多いと思う。 しかし、戦争を仕掛けたのは日本であるとの認識は、さまざまな社会的な背景はあったにせよ、きちんと理解しておいたほうが良い。同時に、731部隊という集団が実在していたことも、知っておいた方が良い。この時の知見や技術を持って、戦後、沈黙しながら権益を享受した者たちがいたことも忘れてはならないと思う。
0投稿日: 2018.03.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
はじめに読んだときは衝撃的だったが、全部とは言わ無いまでも、朝日新聞により歪められた部分もあったはずと、今は思う。
0投稿日: 2016.09.21
powered by ブクログ随分前に読んだ記憶があるが、再度、読むきっかけになったのは、いうまでもないが、吉村昭の「蚤と爆弾」を読んだことにある。731部隊を小説にした「蚤と爆弾」と違い、記録のために発刊している。戦争に突き進むのに、理屈や目的などない。理屈は防衛のためであり、目的のために人は人を殺めない。だが、人は、誰でも悪魔に慣れることも証明されている。石井四郎という人物の生い立ちを通して、戦争の愚かさが伝わる。
0投稿日: 2016.02.01
powered by ブクログぼくはどうしてわざわざ自分の時間を使って、こういう読んで楽しくない本を読むのだろう。731とか南京虐殺は捏造だとか、大東亜戦争は正しかったのだとかいう本を読んでいたほうがずっと楽しいのではないかと思うこともある。 ひと一人の力なんか微々たるもので、ぼくがいくら本を読んだところで、もしこの国が戦争を始めようと言い出したら止められないだろう。もし世界が傾きだしたとしたら、みんなで力を合わせればなんとかなる、とも思っていない。 ただひとつ、確実に選べる未来があるとしたら、おれはあっち側じゃなかった。断じてそうではなかったんだ、と言い張って(誰も聞いていないとしても)死ぬことだな。たぶん、それだったら選べる。
3投稿日: 2015.03.11
powered by ブクログ事実であろうがなかろうが人間はこのくらい残酷になれるのは本当だと思います。 モキュメンタリーだと思えば立派なホラーですね!
0投稿日: 2015.01.11
powered by ブクログ「スゴイこと」が記されているのだと思いますが、 読んでいてどうしても実感として掴むことができませんでした。
0投稿日: 2014.11.13
powered by ブクログ四半世紀を経て読み返し。記憶の訂正になる 。 10代と40代では受け止め方に変化あり。 現代医学の恩恵を受けている身としては複雑な心境である。
0投稿日: 2014.11.05
powered by ブクログここに書かれてあることを客観的に裏付ける証拠は何もありません。731部隊の研究記録はアメリカが押収しましたが、2005年に公開しました。中身は日本政府が従来述べていたように、通常の防疫の研究に過ぎなかったことがわかりました。 著者は著名な作家・森村誠一ということですが、実際に書いたのは下里正樹という日本共産党の人間で、慰安婦問題における吉田清治のような人物です。 本書のインチキは多くの歴史家によって暴かれており、Wikipediaにざっと目を通すだけでも分かるはずです。 発禁になったとか書いてる人もいるし・・・。この日本で本が発禁になるわけないでしょう。 はっきり言って、とっくに嘘がバレている本書のような本に騙されてるお人好しの人がこんなにたくさんいることのほうが、本書で731部隊がやったとされていることよりよほどコワイです。
2投稿日: 2014.08.17
powered by ブクログ本当にあったことなのか? と思うほど現実離れしていて、実感が湧かない。ただ知らないよりは、知るべき内容だと思う。
1投稿日: 2014.07.13
powered by ブクログ信憑性が問われているらしいが…個人的には記録の全てが大袈裟な嘘であればいいと思う。細菌で、角材で、毒ガスで、凍傷で、爆弾で、焼夷砲で、真空で、銃弾で…2日に三体、人がマルタと称され尊厳を剥奪されて人体実験の上で殺されていた記録。731部隊による、ナチスと変わらない残虐な所業。 戦争というのは本当に集団狂気なのだな…
2投稿日: 2014.01.19
powered by ブクログこれが七三一部隊の事実なのね。ただの狂人たちの人体実験というイメージだったけど、研究所や工場のような組織だったものであることがわかった。 しかしマルタとは罪悪感を減らすための呼び名なのだろう 死刑囚なのだからせめてお役に立て、という考えの人は、今のTwitterに多そうだと思う。 しかし蔵書印にゾッとした。一気に身近にきた。七三一部隊の司書もいたんだろうなあ。 マルタは毒や実験以外に、兵器のテストにも使われた。ただただ酷い。 マスコミに対しても、風雪を流布して隠れ蓑にするほどのマル秘事項。 うすうす感じてたけど、やっぱり近くの村に細菌ばらまいていたのね。 対家畜防疫部隊一○○もいたとは知らなかった。 子供の部隊はいくらなんでも非道すぎる。全然違うけど白虎隊を思い出した。子供は参加させちゃいけないよ。 石井四郎部隊長のカリスマぶりはすごかったんだろうね。豪快で即断で冷徹?七三一部隊を守るためだとしても、卑怯すぎる。データをGHQにわたすなんて、、 しかしここまでペストを作ったんだから細菌兵器として使われたのかと思った。間に合わなかったのね。あんなに作ったのに。結局また近くの村が被害を受けた。 戦争という集団発狂。でも罪は罪だし、発狂するのがやむを得ないのが戦争なのだとしたら、やはり戦争は悪だ。
0投稿日: 2013.12.17
powered by ブクログこの著者の本を読もうと、内容も知らずに手に取る。満州731部隊の話。凄惨な過去に読むのも辛いが、読み続けた。私は何故読むのだろう? 悪い行いだが、時代背景を考えると、反対することが難しい世界だったのかなと思い、ただ昔そういうことがあったのだなとしか思わない。 読むのは辛い、何故読むのだろう?知識欲かな。 確かに著者が言うように加害の記録を綴ることは難しく、風化しやすい。
0投稿日: 2013.08.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
戦時中の731部隊、細菌兵器の開発や人体実験を行っていた部隊の記録。 著者の思想や虚構が多少混じっていたとしても、何とも惨たらしい記録である。 グロ耐性のない人は読まないほうがいい。覚悟がないと読めない。 私もさすがに途中で気持ち悪くなった。 今の医療の発展はかつて世界中で行われていた惨たらしい人体実験を抜きにして語ることはできないし、 多分、人類の発展においてこのような残酷なことが当たり前のように行われることは避けることができなかったと思う。 (歴史上のどの史実を変えても、結局は似たような歴史になると思う) 平和な日本に生きる私たちができることは、今病気になっても高度な医療が受けられるのは戦時中も含め星の数ほどの犠牲と無念の上に成り立っていること、戦争が人を狂わせ、悪魔にすることを忘れないことだと、私は思っている。
0投稿日: 2013.06.13
powered by ブクログ細菌部隊731の話。日本の側からしか話を聞けないことや戦争からだいぶ時間が経っていること、話し手や書き手のフィルターなどもあるから事実と異なる部分もあると思うが、充分読むべき本だと感じた。 善悪の判断は立場やその場の状況によって違ってきてしまうもので、その状況になれば誰もが罪を犯す可能性があるということを改めて実感させられた。学校でのいじめや体罰、放射能問題など現代の多くの場面でも似た問題が起きていると思う。自分の意見や行動が正しいと過信せずにいつも考える姿勢を持ちたいと思った。
0投稿日: 2013.01.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
関東軍731部隊を描いたドキュメンタリー。某党機関紙で連載されていた、写真誤用があった等、本書が思想的バイアスを持って書かれたのではないかとの批判はあるものの、割り引いて読んだとしても被験者をマルタ(丸太)と呼んで行った非人道的な生体実験には気が滅入ります…。本田勝一の「中国の旅」(これも何かと批判を受ける本ですが)並みの読後感の悪さです。
0投稿日: 2013.01.27
powered by ブクログ戦争という大義名分のもとに行われた科学的かつ鬼畜的な人体実験の饗宴。 正常な神経を破綻させるほどのホラー。 事実でないことが多数あるらしいですが壁に血文字を刻んだ誇り高き中国人は尊敬に値します。
0投稿日: 2013.01.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
戦中の人体実験の記録。 グロいグロいと言われてる本作だったが、そこまでえげつない描写はない。 書かれていることは人道に反した残虐極まりない内容ではあるのだが。
0投稿日: 2012.12.16
powered by ブクログ731部隊に関すること。 高校生の生物の時間に731部隊の話を初めて聞いたはず。 実験。 動物実験と人体を用いて実験することの境界は?
0投稿日: 2012.10.02
powered by ブクログ日本帝国陸軍が、満州国で行った人体実験。同じ人間でありながら、中国人、ロシア人、朝鮮人をマルタと呼び、様々な人体実験を繰り広げる。誰も反対せず、戦後になっても口をつぐんでいた。 現代の日本で行われている放射能拡散も、為政者から見たら国民はマルタとしてしか見ていないのだろう。重い本で、目を背けたくなるが日本人であるなら、全員が読まなければならない。
0投稿日: 2012.08.29
powered by ブクログ言わずと知れた731部隊を描いた戦争の記録。 私のトラウマ本。すごくおどろおどろしかったんだけど引き込まれてしまって、一気に読んで夜眠れなくなった… 人間って怖いなと思ったのも、この作品が最初でした。
0投稿日: 2012.08.26
powered by ブクログ731部隊。戦時の日本軍の防疫 給水と言う名目下での恐ろしい所業が 淡々と描写されてる。人体実験等倫理に反する内容だ。 筆者はこの書に対してフィクションと後に訂正したが事実とフィクションの 境目は気になる所だ。元々は多方面から物議をよんだ作品だ。 ホラー映画だが黒い太陽731を参考に見てみるのをおすすめする。 日本を悪く言うプロパガンダ映画だと酷評されていたりするが悪魔の飽食と世界観は一致してると思う。731部隊。。これも真実が気になる。
0投稿日: 2012.04.21
powered by ブクログ中学生の時に大好きな国語の先生が「これは読んでおくべき」というので買った。 しんどくて最後まで読めなかった。
0投稿日: 2012.02.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とても読んでいて気分が沈むというか 日本の暗黒部分を知ってしまったって感じで ますます戦争って一体。。。という思いに囚われました。 というか人間って怖いです。 でもこのような人体実験をしたから 今の医学などが成り立ってるかもしれないと思うと ますます複雑な気持ちになりました。 単純にこれらを行った人たちを責めることができない… そんな風に思ってしまった自分自身の心境にも複雑な思い。。。 人間ってなんて愚かで情けない生き物なんでしょう…
0投稿日: 2011.12.05
powered by ブクログ賛否両論ありますが、綿密な取材、研究により闇に包まれた組織の中身を覗き見ることの出来る良い資料だと私は思います。
0投稿日: 2011.10.29
powered by ブクログ戦争の悲惨さを、日本軍の愚行を明らかにすることによってさらけだしていますが、ただ事実に呆然とするのみでした。 ここまで取材されたのなら、もっと筆者の思いや数少ない取材対象者の本音が知りたかった。でも…それを表現することは許されないのでしょう。筆者はある団体や個人から猛烈な抗議を受けたといいますから、ここが限界かもしれないし、むしろ闇に葬られる可能性があった内容を公開されたことに頭を下げるべきなのかもしれないです。
0投稿日: 2011.09.02
powered by ブクログ別の著書の取材のつもりの調査が、著者をそこに踏みとどまらせず、真実の記録、戦争抑止への思いがこの作品を生んだ。 戦争がヒトにもたらす狂気。タガが外れ、そこに正義が加わった時、人間はここまで残酷になる。 戦慄の史実が明らかにされ、戦争が生み出す不幸を掘り下げていく。 他人事ではない、「真に恐ろしいことは、この残酷を犯した人たちと、われわれが別種の人間ではないという事実である。ふたたび戦争が起きて同一状況下におかれれば、われわれも同じ残酷外道の所業を何度でも累ねることができるのである。」
0投稿日: 2011.08.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
731部隊の存在を耳にしたことはあったが本で読んだのは初めてであった。読む前の部隊長のイメージは、「研究所」というイメージが先行しているせいかストイックな人と勝手に思っていたものであったが本書上での彼は真逆といってもいい。まさに放蕩野郎・・・ また現地での食事の内容も意外であった。「実験用」という観点からは当然なのであろうが、実験に使われた人間には充分という以上の食事が与えられていた。戦時は「ぜいたくは敵」というイメージがあるが、本書ではそれを全く感じなかった。同じ日本陸軍でも場所によって待遇の差があるのを実感した。 731部隊にはルールがあって自由もある気がした。 それはやる自由やらない自由ではなく、実験を自由にできるという観点からの意見。実験のためには「マルタ」を用意してもらい、薬品を用意してもらうことが許されていた。ここに自由を感じる。そしてこの自由を許していることで日本政府がいかに731部隊、正確には「細菌実験」を重要視しているかに気付く。でもなぜ日本政府がこれにこだわったのかわからないので、以降、細菌作戦についても勉強してみようと思った。
0投稿日: 2011.03.26
powered by ブクログ真偽のわからない話を扱っているらしく、度々発禁になっているとか。真実だとしたら恐ろしい。戦争とは人間の存在価値を全て否定してしまう。
0投稿日: 2011.01.26
powered by ブクログ買ったのは確か2008年だったと思うが(持ってるのには‘平成十九年五月二十五日 四十四版発行’とある)、『誰が太平洋戦争を始めたのか』、『戦争の日本近現代史 』、『昭和16年夏の敗戦 』、『落日燃ゆ』、『オットーと呼ばれる日本人』(含「神と人とのあいだ」)と読んできて、漸く手に取る勇気(?)が出た。 はぁぁ。。。。。。 途中、顔を背けたいところもあったけれど、それを超えて読ませる内容・文章だった。 職場のinternal politicsを思ってしまう。人間、置かれた状況にはすぐに麻痺する。すぐ染まって、そのシステムの再生産に加担するとても生産的な主体となる。 レベルが違うと言ってのけることはできない。
0投稿日: 2011.01.25
powered by ブクログ信じがたい人体実験の数々に改めて戦争の恐ろしさを感じました。戦争と聞くと何となく日本は被害者側のように今まで感じていたけど、決してそんなことはなくどちらも加害者であり被害者であるんだ、と思わされました。
1投稿日: 2011.01.07
powered by ブクログ戦争とはかくも無残なことまでするのかと思い知らされる一作。中国で行ったこの実験が実戦で使われたらと思うと恐ろしすぎる。この実験結果は戦争裁判による取引により、アメリカが握っている。
0投稿日: 2010.12.05
powered by ブクログ・4/30 読了.読み始めたら一気に進んだが、やはり途中からペースが落ちて、今日読了となった.過去にかなり有名になった本の改訂版だ.
0投稿日: 2010.09.09
powered by ブクログこの本に書かれていることがすべて本当のことじゃないかもしれませんが、人間の飽くなき欲望がどこまでも残酷な行為をやってのけるんだと気分が悪くなりました。 戦争は絶対にしてはいけません。
0投稿日: 2010.05.16
powered by ブクログナツ100の2冊目に読んだ本。 真偽のほどはいろいろあるようだけど、 戦争が人や科学をどのように悪用していくのかを 記した書として読んだ。 ちなみに、細菌兵器を嬉々として作り出す描写は 「20世紀少年」を彷彿とさせるものを感じました。 こういった話は日本人の記憶のどっかに ひっかかっているものなのかもしれませんね。
0投稿日: 2009.12.04
powered by ブクログ小6の時、読んだ思い出深い本。 戦争に走った国のやる事ってどこも同じなんですよね。 人間の業の深さを教えてもらいました。 人間がモノに変わるときの感覚。モノに変わったらなんでもやれる。 非常に恐ろしくも、ある意味新鮮で、絶対見たらいけないものを覗き見したような、不思議な感覚に包まれ、何度も何度も読みました。ある意味、小学生だったから読めたのだろうと思います。
0投稿日: 2009.10.25
powered by ブクログ第二次世界大戦中、日本の七三一部隊の行った人体実験についての調査をまとめた一冊。 ワタクシは、比較的グロテスクな表記には耐性があるほうだと思っていましたが、読んでいる最中に何度か限界で本を閉じた記憶があります。 「旧版」で相当な矛盾や偽造写真が載っていたという話も聞きますし、信憑性の是非は、ワタクシには分かりかねます。 教科書記述云々であそこまで騒いだ中国の方がこれを持ち出さないところを見ると、でっち上げの部分も相当あるのかなぁ、という気もします。 (そういえば、中国が公表している南京大虐殺の被害者数は当時の南京人口より多いんですけど?みたいな話もよく聞きますね) どれくらいが本当かは分かりませんが、時代・国を問わず、ありえない話ではないと思うんですね。 戦争、というのはこういうもので、だからやっちゃいかんのだと、 そう思えるので、読んでよかったと思います。
0投稿日: 2009.09.19
powered by ブクログ日本軍に隠された細菌戦部隊「七三一部隊」。六十数年前に行われた部隊の行った残酷さは想像を超えます・・・。戦争が人間を狂わせるということがわかります。記憶に残る一冊になると思います。
0投稿日: 2008.12.06
powered by ブクログハルピンで日本軍が中国人やロシア人捕虜を使って生体実験をしたことの記録。 この時の軍医たちが戦後に医学会で“活躍”したらしいが。 人って怖い。 2008年1月、ハルピンで731部隊の使用していた施設址を訪ねた。 施設はほとんど破壊されてたけど、ボイラー址が残っていて、不気味でたまらなかった。
0投稿日: 2008.10.31
powered by ブクログ歴史上一番興味をそそられる題材。 このドキュメンタリーほどジャーナリズムを感じる本はないと思います。
0投稿日: 2008.09.10
powered by ブクログ学校の化学の先生に薦められた本です。この話を知っている日本人は少ないと思います。日本人としてこの現実を受け止めなくてはいけませんね。はい。
0投稿日: 2006.12.05
powered by ブクログ小学生の時に読んだ。731部隊の人体実験満載。途中で読むのをやめようかと思うほどだけれど、もちろん全部読んだ。
0投稿日: 2006.08.17
powered by ブクログ戦時中に人体実験をやりまくった七三一部隊について書かれているんですけど、表記が結構えげつない感じもしました。あの時代の実験のおかげで今の快適な日本があるって言う皮肉は痛々しい。
0投稿日: 2006.08.11
powered by ブクログいろいろな意見があり、これを素直に事実として受け止めることはわたしにはできません。 けれど、こんなに残酷な話をさせてしまうのが、戦争なんだと思います。 読んでる間、わたしは苦しくて仕方が無かった。 それは国境を超えて敵も味方も関係なく、ただ「人間」に向けての非難であり、悲しみであった。
0投稿日: 2006.07.16
powered by ブクログ悪名高いといわれてる731部隊について記した本。一度捏造騒ぎが起きているので微妙ではあるが、ああいうのによくもわるくも興味を持ってしまった人には一読の価値あり。
0投稿日: 2006.02.12
powered by ブクログ小説に分類すべきか迷ったんですが、エッセイに。でも本当は「実録」です。第二次世界大戦中に旧日本陸軍の細菌部隊が何をしていたのか、細かく書かれています。
0投稿日: 2005.10.02
powered by ブクログ歴史というのは為政者によっていくらでも捏造されてしまう。 コロンブスがアメリカ大陸を発見? ちょっと待てよ、それはヨーロッパ文化圏が、アメリカ大陸に上陸しただけであって、インディアンからすれば「コロンブス来航」ってだけじゃないか。 この731部隊についても権力に秘匿されている事実のひとつである。 勝手なことを言わせて貰えば、731部隊という言葉を知らない大人には呆れてしまう。
0投稿日: 2005.08.22
powered by ブクログ小学生のときに初めて読んでものすごい衝撃を受けました。 「はだしのゲン」の10倍ぐらいのダメージ…(?) 「これは大人になってからもう一度読まなきゃいけない本だ」と 子供心に強く思った一冊です。 というわけで10数年の時を隔てて買いました。 いろいろあったみたいで新版になってましたが、 内容から受ける衝撃は変わらず… ぱっと見では残虐な描写が目立ちますが、やはり大切なのは その背後にある「戦争に伴う人の心理」でしょう。 自国のための研究と称すればどんなに残忍な実験でも出来てしまう その心理が非常に奥深く、怖いです。 戦争は人をここまで狂わせることが出来るんだなぁと… また絶望的な状況におかれた人の強さも窺い知ることができます。 心の中でいつの間にか「マルタ」を応援している私がいました。 …応援してもムダなのですけどね… 夜に読むと怖くて眠れなくなります(;・ω・) でも時間をかけてでも読破すべき一冊。
0投稿日: 2005.08.07
powered by ブクログ731部隊についてまとめています。今回登録のために調べてみたら、元々赤旗連載だったんですねぇ。それは置いといてかなり衝撃的です。刺激が強いので評価は低めにしておきますが、人間の罪業を知る上で、目をそらさずに読んでおくことは、想像力を養い、他人を思いやることにも役立つかと思います。続編も出てます。
0投稿日: 2005.05.17
powered by ブクログ日本陸軍第731部隊が行った、非人道的な人体実験の実態を暴露した衝撃的なルポ。かつて部隊に所属していた軍人のその後も語られており、自分のしてきた過去を否定しない場面では同じ人間とは思えないツラの皮の厚さだと感心しました。ホラーが苦手な人、想像力のたくましい人は読まない方がいいかも・・・。
0投稿日: 2004.10.14
