
総合評価
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powered by ブクログ人生の悲哀や不安定性が描かれる.全てが開陳された後も,その動機で本当にここまで人は人を恨むのか疑問な点はあるが,ちょっとした切っ掛けで人生が狂うことがあり,それは決して珍しいことではないのだ,というクリスティにとっては逆説的な人間賛歌なのかなと感じる.
0投稿日: 2026.01.06
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ミス・マープル シリーズ ⑧ 「鏡は横にひび割れぬ ああ、わが命運もつきたりと シャロット姫は叫べり」 自宅のパーティーで、招待客と挨拶をしていた女優のマリーナが見せた一瞬の表情を言い表すものだ。 その後、招待客の親切すぎる女、ヘザー・バドコックは毒殺される。マリーナが飲むはずだったお酒によって。 ミス・マープルは村の噂話やパーティーの参加者の証言から殺人の謎にせまる。 年を重ね、ままならない自分の環境や変わりゆくセント・メアリ・ミード村を嘆いていたマープルは、年寄りそのものだったが、捜査の話を聞き、殺人の謎を追う姿は、頭脳の明晰さは相変わらずで、さらにどんどん活気を取り戻していく感じがしました。 マープルには元気でかつこいいおばあちゃんでいてほしい。 犯人が何とも悲しい。同情さえ感じてしまう。 自分の行動に悪意がみじんもないまま、誰かの悲しみの原因となってしまう。 自分自身にも悲しみが振りかかる事はあるだろう。 そして自分自身が原因と成り得ることもある事が、心を重くさせられた。
98投稿日: 2025.12.28
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犯人て… 第1、第2の犯人は同じ人、第3、第4は夫だと思ったんだけど…合ってるかな? どこかで読み落としたのかなぁ、とちょっとモヤモヤ。 読み落としていないのなら、全部を明かさず、余韻を持たせたラストという事になるのかな。いつかまた読んでみよう( ´ー`)
0投稿日: 2025.12.23
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小さな村だったセント・メアリミードに開発の波が訪れミス・マープルも年をとった感じを出して前半はちょっと寂しい雰囲気で読むのが大変だった。長編で死者が1人だと物語を維持するのが大変な気はするけど他の殺人はあまり必要性を感じないかな。表紙のデザインが好きかな~(笑)
0投稿日: 2025.12.21
powered by ブクログミス・マープルシリーズ。 わたしにとっては「ポケットにライ麦を」 「パディントン発4時50分」「カリブ海の秘密」、短編集に続く5作目。 ミス・マープルも70代。 クリスティもこの時72歳だったということで、 作品の中でおばあさん扱いに憤慨する姿や 自分の老いに対する不安などが描かれ、 うんうんわたしも…と共感。 自分の発した何気ないひと言が人に与える影響の大きさ。 このことを深く考えさせられる一作だった。
39投稿日: 2025.12.18
powered by ブクログマープルシリーズ長編8作目。セント・メアリ・ミード村にも色々変化があり、シリーズを順番通りに読んでいるので時の流れを感じた。高齢になったマープルはほとんど家にいて、安楽椅子探偵っぽくなっている。捜査担当のクラドック警部、友人のバントリー夫人、ヘイドック医師とお馴染みのメンバーも登場してくれて嬉しい。あとマープルが若かったらクラドック警部とお似合いだっただろうなあとちょっと思った。 マープルは高齢とはいえ頭の良いしっかりした女性なんだけど、お年寄り扱いされることに複雑な感情を抱いているのは共感した。事件についても、トリック云々より人間心理のほうに重点を置いているのがクリスティらしくて良かった。
9投稿日: 2025.12.05
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とても読みやすくてアッという間に読み終わってしまいました。 マープルがしきりに子供が気になると言っていたので、てっきり成長した子供が復讐の為にマリーナを狙っていたのだと思いきや…… 上手く誘導されてしまいました。 一カ所だけ、マリーナの夫が被害者の事を「あの女…」と表現している所があって 何故なのだろうと思っていたのですが すでに夫は知っていたと言う事だったんですね。 蓋を開けてみればシンプルなのに ラストまで謎が解けなくて とても楽しめました。
0投稿日: 2025.10.31
powered by ブクログセント•メアリ・ミードの村にも都会化の波が押し寄せてくる。新興住宅地ができたりする中、アメリカの女優のマリーナ・グレッグが引っ越してくる。彼女の引っ越しお祝いパーティーで、招待客が謎の死を遂げる。動機は何なのか。本当は女優マリーナを狙ったものではないか。疑わしい夫や、夫の助手や秘書など来客者はどいつもこいつも怪しい。だけど、動機がわからない。ミス・マープルが、クラドック警部に協力しながら真実を明らかにしていきます。 一つ目の殺人が起きるまでは、のどかな村の様子や都会かの波への不安や期待が描かれ少々退屈ですが、事件が起きまた後半、次々と事件が起きるので、ワクワクしながら読めます。 解説でもありますが、この小説は「誰が」も大事ですが「なぜ殺したか」という動機が重要で、その伏線が張り巡らされており、マープルから真の動機の説明を聞いた時、そういうことだったのかと目から鱗が落ちた気分でした。 2025年10月13日読了
0投稿日: 2025.10.13
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忘れられない過去の小さな出来事が大きな悲劇につながったお話。 ミス・マープルは初めてで読み進めるのに時間がかかったけど、時代背景も含めて読んで良かったと思う。 しばらく続けて読んでみたい。
0投稿日: 2025.08.29
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今回のミスマーブル、意外と家の外に出ます。 穏やかな街で次々に起こる事件はドラマチックだなと思いました。 真犯人の動機は同情するものがありました。妊娠中の感染が生まれてくる子供に影響を与えることがあり、悪意のない他人が感染させてしまうのは悲しいと感じました。新型コロナウイルスの流行が拡大してから、誰かにうつさないようにすることの重要性を言われるようになりました。感染している人の軽率な行動から悲劇が起きたというのが、今の時代の風潮とも相まって、身につまされる気持ちになりました。
0投稿日: 2025.08.05
powered by ブクログ若いころはポアロが好きだったけど、自分がこの年齢になって、ミス・マープルの魅力がよくわかるようになった気がする。チャーミングな名探偵。これは名作ですね。
1投稿日: 2025.06.30
powered by ブクログホワイダニットものとしては上位に入るぐらい好きだ。 悲劇的で泣きそうにはなるけど。 ホント記憶を抹消して読みたかった、とつくづく思う。 この意外性のある動機に純粋に驚かされたかったな。 周囲の人間の話から徐々に事件の輪郭が浮かび上がる。 その過程がめちゃくちゃ面白いんだよねえ。
1投稿日: 2025.04.19
powered by ブクログたぶん初アガサ・クリスティ。 どう着地するのか最後までわからず、おもしろかった。 感想を一言で言うと、現実的! トリックが理解しやすく簡単で真似できそう。(しないけど) 動機も起こりうるだろう大変納得のいくものだった。 ミステリーと言えば、これまで頭脳派の犯人or探偵役で構成される別世界のフィクションという認識だったのが、他人事ではない身近なミステリーとして読めてとても新鮮だった。 あとは、セリフの後にいちいち続く、「〜と、◯◯が言った。」がめっちゃ多くて気になった。
32投稿日: 2025.03.17
powered by ブクログ1962年の作品。 ミス・マープルシリーズ長編8作品目。 ミス・マープルの暮らすイギリスの田舎街、セントメアリミードにも近代化の波が押し寄せ、新興住宅地には若い家族連れや夫婦が越してきて住むようになった。マープルの友人のバントリー夫人は、かつて住んでいたゴシントンホールを女優のマリーナ・グレッグに売却した。 マリーナ・グレッグと夫のジェイソン・ラッドは村の人々や映画関係の人々をゲストに呼んで、ゴシントンホールでチャリティーパーティーを開いた。そのパーティーの最中、新興住宅地に住むバドコック夫人が突然倒れ、死亡してしまう。このバドコック夫人には、ミス・マープルが散歩中に倒れたときに大変親切にしてもらったことがあったのだった。 事件の捜査には、主任警部となったクラドック警部があたるが、バドコック夫人の死因が酒に含まれた精神安定剤の過剰接種であること、マリーナと間違えて殺された可能性があることを突き止める。 大好きなクラドック警部が大活躍のお話です。 が、、「書斎の死体」から何十年も経ち、セントメアリミードにも近代化の波が…。1962年という時代背景をよく表していますね。日本では高度成長期。 バントリー夫人が未亡人になっていたり、時の流れを感じセンチメンタルになります…。でもイケメンクラドック警部がまだ独身なことがちょっと嬉しいw 暗い話ではありますが、クラドック警部がおばさん助けてくださいとミス・マープルに甘えまくり(この甘え上手!)マープルとクラドック警部の心温まる関係にほっこりします。 また、犯人と思しき怪しい人物に次々ミスリードされそうになります。 殺された女性は大変親切なのだが、いろんなことに首をつっこみたがり、周りがどう思うか考えもしない女性…アガサクリスティの別の作品で、「春をして君を離れ」という作品の主人公の女性を思い浮かべてしまいました。もしかしたらアガサクリスティが自分のある一面を写した人物像なのかな?想像を膨らませてしまいました。
4投稿日: 2025.03.14
powered by ブクログ真相を知った瞬間、戦慄してしまった。 本当に悲しい展開です。 ミス・マープルの推理力と観察眼が素晴らしいです。
1投稿日: 2025.03.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
アガサクリスティのマープルもの。殺人がどうやって起こされたか、その理由は何か。一つ目の殺人から起こるその後の展開の意味づけとは何か。被害者となった人は取り違えで殺害された。それを最初に誰が言い、そしてその後の展開にどう影響するか。逆にそれが虚言だとしたらなぜそのような虚言を言う必要があったのか。一つ目の殺人が話の根幹であるが、ただその殺人の犯人は自然と浮かびやすい。だからこそのどうして殺したのかの動機、話の展開の中で散りばめられている人物描写、家族観、愛情、色々なものが結びついて動機が明らかになるとき、犯人には明確な殺意があること、被害者にも殺される要因があることがわかる。 心の歪みに踊らされているのわからなくなる、その人の愛情や思いを辿りながら読み進めるとより感情移入がわかると思う。
5投稿日: 2025.02.24
powered by ブクログアガサクリスティのミス・マープルシリーズ。 マープルの友人のバントリー夫人が以前住んでいたゴシントンホールという屋敷にアメリカの大女優、マリーナ・グレッグとその夫が引っ越してくる。そこで盛大なパーティーが開かれるが、招待客の女性が毒入りの飲み物を飲んで死亡するという事件が起きる。 ミスマープルは、周りの人から話を聞いた情報だけで事件を解決してしまう、まさに安楽椅子探偵。普段は穏やかなおばあちゃんなのに、謎を前にしたらワクワクしちゃう好奇心旺盛なところがなんともチャーミングでした。 犯人が誰か、というのもそうですが、この作品の一番の見どころは何といっても殺人の動機。すごく納得のいく理由だと思った。そこからするすると謎が解けていく快感がたまらない、最高のホワイダニット小説でした。 やっぱりアガサクリスティは面白くて読みやすい。 ミスマープル物も色々読みたいな。
2投稿日: 2025.02.18
powered by ブクログ学生時代に読み漁ったアガサ・クリスティ 探偵ポアロもミスマーブルも、どちらのシリーズも好きで、読み尽くしたと思っていた。 他の作家の作品の中で、このタイトルが引用されていたので気になって読んでみた。 100年経っても色褪せず、読者を惹きつけるのは圧巻! ミスマーブルの観察眼と行動力は、年を重ねても健在だった。 またシリーズ全編、読み返したい。
9投稿日: 2024.09.10
powered by ブクログ恩田陸の『鈍色幻視行』で、表情がこの小説に出てくる女優のようだという描写があり、調べたらレビューの評価も高かったので読んでみた。 小説の中でも、その凍りついたような真顔の表情というのが鍵となってミス・マープルが追っていく。 最後まで、どうやって、誰が、どんな目的で殺したか全くわからなかった。殺されたパドコックさんも女優もあまり魅力的には感じず、事件を追うのに余りひきつけられなかったけど、真相を知ったら女性が好きなクリスティ作品として上位に挙がるのは分かる気がした。
2投稿日: 2024.08.31
powered by ブクログ【マープル】 マープル2作目『書斎の殺人』から20年経って、クリスティー72歳の時の作品。 『書斎の殺人』の現場となった屋敷が、売りに出されたり、放牧場だった所が新興住宅地になっている。 美しい田園風景が時を経て近代化へと変わりゆく姿に寂しさを感じた。 この作品はポアロではなく絶対にマープルだ。クリスティーがマープルの年齢になってきて2人が重なる。 自分はポアロから読み始めたので、最初はマープルのことが好きになれなかった。 でも今ではマープルならば間違いないという安心感、同性だからこそわかる繊細な気持ちと、美しい田園風景のセントメアリミードが大大大好きだ。 この作品は今までと同じような作品だと思っていた。 でも読み終わった後は、今までにない悲劇に読んだ後もずっと辛かった。今も辛い。 小説なのにリアルな怖さがあった。 この作品はネタバレなしでは語れないので、ここからネタバレしてます。 今回初めて犯人に同情し、犯人と同じ気持ちになった。同じ立場だったら私も犯人と同じことをしてしまうかもしれない。 そのくらい今回の被害者は許せなかった。 こういう人の人間描写がクリスティーは抜群に上手い。 そして怖いのは、この被害者みたいな人は身近に普通にいるということ。 自分の周りにもこの被害者みたいな人はいるし、どこにでも結構いると思う。 この作品は実在するアメリカの女優の人生から着想を得て執筆されたと後から知った。 リアルだと思ったらやっぱりそうだったんだ…。 私はこういう作品は心に強く残りすぎて辛くなってしまう…。元気が出る音楽を聴いてリフレッシュしよう。
81投稿日: 2024.07.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
マープルシリーズ8作目。今回もハズレ。第二次大戦後、時代は変わり、セントメアリミードにも新興住宅地の嵐が!マープルは70歳を超え、身体も衰えてきた。ゴシントンホールに大女優マリーナ・グレッグ夫妻が引っ越してきた。そこで行われたパーティーでヘザー・バドコックが飲んだお酒で急死した。自殺の可能性はほぼない。事件直前のマリーナの不審な視線とヘザーのドレスにわざと飲み物をぶちまけたのは誰だ?マリーナの結婚と出産、ヘザーの性格、マリーナの夫、秘書、執事、怪しい者ばかり。犯人動機は自分が授業で教えていることだった!⑤
37投稿日: 2024.07.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
クリスティーの話ってタイトルがほんとに素敵 これもお気に入りのタイトルのひとつ 子供が犯人では無いか?!と思ったけれど、始めに戻った時、鳥肌! 悲しいけれど終わり方がとても良かった、、!
0投稿日: 2024.07.03
powered by ブクログアガサ•クリスティー作品は随分前に読んだかどうか。という記憶なので、ほぼ初作品 登場人物が多いので、名前を振り返りながらってのがちょい厄介 グロいとこ、恐怖感のない謎解きがアガサ作品の初心者には○ 他の作品もそんな感じかな。
0投稿日: 2024.06.15
powered by ブクログラスト20ページ、短い謎解きで淡々と終わるのに内容は怒涛。静かな終わり方が、悲しい話だったな......。という気持ちをじわじわと広げているような気がした。 「人生がまるで一方交通の道路みたいなのよ——自分がその道をあるいてゆくだけ。そういう人にとっては、他人は——そうねえ——部屋の壁紙程度にしか思えないのよ」 というマープルの言葉がやけに印象に残った。
1投稿日: 2024.05.22
powered by ブクログ都市化が進むセント・メアリ・ミードと、ミス・マープル自身も老いを感じる今日この頃。懐かしい人々のことを思い出し、少しセンチメンタルになるマープル。 大物女優とその夫が移り住んだゴシントンホールは、かつて『書斎の死体』で死体が発見された曰く付きの場所。そこで開催されたパーティには、多くの周辺住民が参加する。そしてそこで、野戦病院協会幹事のヘザー・バドコックが殺害される。 ヘザーはパーティの主役でもある女優のマリーナと間違えて殺されたのか、それともはじめから彼女自身が狙われたのか。全ての鍵は、ヘザーと対面した時にマリーナが浮かべた「凍りついたような表情」にあった。 立て続けに殺人が行われるものの約450ページとやや冗長に感じるが、全ての真相はマリーナの仕草に集約されているので、それを推理しながら読むと面白い。最も、終盤に入りマープルが目撃者たちの言葉を正確に検証するあたりで大方の予想はつく。 当事者であれば理解できるであろう殺意の描き方が巧み。 変わりゆく村でも情報の伝わるスピードは健在で、人々の在り方や価値観の変化にもクリスティは常に目を向けている。
0投稿日: 2024.03.26
powered by ブクログ冒頭の映像的なシーンで事件発生もその後は落ち着いた感じで展開し終盤になって色々と動きが…ミス・マープルがすっかりおばあちゃん扱いになってるが、ミス・マープルを実際に読むまで思っていた「安楽椅子探偵」のイメージにはこの方が近いかとも思う。 有名女優が近所に引っ越してきてそこから起こる騒動は、何だか現実味のない設定ではあるがドラマとしてはとても面白かった。色々とスッキリしない部分も残ってはいるが、まぁ隅々まで整合性を求めなければ読後感も中々にスッキリする。後は何を言ってもネタバレになりそうなので黙っとこ。 個人的には前作『パディントン発〜』登場のルーシーの活躍する話しも見たかったなとも。
10投稿日: 2024.02.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白すぎる。動機の処理が本当に上手い。途中でもしかして…とは思ったが、この動機を明かすのはポアロよりマープルのが適しているのだろう。鏡がひび割れてしまった瞬間のマリーナの顔を見たいような見たくないような。
0投稿日: 2024.02.04
powered by ブクログ誰がどう殺したのか。なぜ殺したのか。ミステリの醍醐味が詰まった作品。クリスティーはやはり女性のキャラクターを描くのが上手い。
0投稿日: 2024.01.11
powered by ブクログ「書斎の殺人」に続いて、セント・メアリー・ミードで再び殺人事件が…。新興住宅街ができ、古き英国文化が徐々に失なわれつつある中、「書斎の殺人」の舞台ゴシントン・ホールには米国人女優が引っ越してきて、そしてまさかと思われる序盤の伏線が回収される。プロットに対する重厚な肉付けが素晴しく、単なる謎解きではない普遍的な「人間の性質」を描いてクリスティ72歳円熟の佳作。
0投稿日: 2024.01.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「鏡は横にひび割れぬ」問題の情景がドラマチックでショッキングで美しい。 犯人予想、今回は大きくは外さなかった。
0投稿日: 2023.12.17
powered by ブクログこの作品を読んで、ミス•マープルがとても好きになりました。 きっと何年か経っても思い出すのは、「凍りついたような表情」の一場面。 記憶に残るミステリーだと思う。 また、これから歳を重ねて、力を失うような寂しさを感じた時に、今作のマープルの奮起を思い出して、勇気づけられたいと思う。 ミステリーとしての魅力と、物語の力強さを持ち合わせた傑作。わたしはとても好みです。
1投稿日: 2023.11.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ダイキリ、ハイ=エチール=デキシル=バーボ=キンデロリテート カルモー コーヒー、ヒ素 枯草熱の吸入器、シアン化物(青酸) 睡眠薬 p32 書斎の死体
0投稿日: 2023.07.23
powered by ブクログ再読で、すっかり忘れていたのに ある一行を読んだ瞬間 犯人も動機も思い出しました! なんでこんなインパクトの強い事件を 忘れていたのやら。 しかし、この「一行でひっくり返る」感が ミステリを読む楽しみのひとつでもある。 マープルさんは事件関係者ではなくて 顔見知りの婦人が被害者だったのね。 村に越してきた女優さんが開いたパーティで 毒殺されてしまった女性。 ちょっと親切の押売りが強くもあったけど それで殺すほど恨みを買ってたとも思えない。 ならば、本来は女優がターゲットで 間違って殺されたのでは?となるわけです。 仮にそうだとしても残る 誰がどうやって…の謎にマープルさんが挑む。 家政婦に年寄り扱いされて 憤慨するマープルさんに共感したくなります。
2投稿日: 2023.04.14
powered by ブクログ鎌倉殿の13人のラストシーンが、恐らくこの作品から影響を受けていると話を聞いて購入。 ミスマープルは全く知らなかったけれど、とてもキュートなお婆さまで大好きになった。 事件の本筋だけでなく、ミスマープルの日常が描かれているのが女性作家感あるなと思った。 主人公はマープルだけど、現場には赴かないしあちこちから聞こえてくる噂話を聞いたり、自分で聞いてきたりして謎を解くのが面白いし、マープル以外の視点の話が多いのが面白かった。 ラストは、私が鎌倉殿で最高に響いた要素がありまくっていて大興奮。 愛と死が本当にいい。 解決シーンはほんの数ページで、一気に全てが解ける感じが気持ちよかった。そして誰もいなくなったといい、アガサクリスティーってそういう感じ?というかミステリーは大概そうなのかも。 そしてその数ページで、動機が痛いほど分かるのも良かった。 後の解説で、今作はクリスティー作品の中で1番ではないけど、特に女性に推される作品とあって、確かにな、と思った。 マープルや友人との、話に無駄が多くて長いところが、とても可愛らしいし女性たちのコミュニケーションという感じで文が多いのに読みやすかった。 ミスマープルのファンになったので、次は代表作とされる予告殺人を読もうと思う。
3投稿日: 2023.03.05
powered by ブクログ有名な映画女優の家で開かれた盛大なパーティー、衆人環視の中、街でも評判の親切な婦人が突然死した。 意味深な表情の謎から紐解かれていく見えない動機の演出が魅力的で、ミスリードやらレッドヘリングやらを掻き分け掻き分け、発端に立ち返ったとき、そのシンプルな姿に惚れ惚れ。 無邪気で人懐っこい人物が悪意なく行う侵害行為とは、って感じですね。クリスティーやはり人間同士のあれこれを描くのが上手い。 この何気ない会話から〜という部分が読みたくての初マープルでした。 『カーテン』もいつか読みたいけどいつになるかな。ポアロズ ラスト ケース。
0投稿日: 2023.01.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ミス・マープルシリーズ初読み。 人気が長年に渡って続いていることがよく分かる。上品で物静かな老婦人探偵。その反面、人一倍好奇心旺盛で、持ち前の直感力と観察力で数々の難事件を解決していく。特に女性ウケしそう。 今回は何かと世間を賑わすアメリカの女優が、夫と共にイギリスの片田舎の村へ引っ越してきたことから始まるミステリー。 読み進める内に、真犯人の目星は割と早めについた。 けれど犯行に至る動機が全く分からず、最後の最後まで真犯人の確信が持てなかった。 ミス・マープルによって最後に明かされた動機。その動機に最初は衝撃を受けたけれど、真犯人の深層心理にはとても共感。もし私が真犯人の立場だったなら同じことをしていたのかもしれない、と。 そして最初の被害者に対しては憤りを感じずにいられない。犯行自体は許されることではないけれど、真犯人には同情しかない。 先日最終回を迎えた大河ドラマ『鎌倉殿の13人』。このラストを脚本家・三谷幸喜氏がアガサ・クリスティーの作品を参考にした、とありネット上で本作がその作品では、とあったので読了。 確かに北条政子のラストシーンの心情は、今回の真犯人の心情と似ている。あと、先日読了した『カーテン』のラストもちょっと似ている気がするので、2作品を合わせた感じになるのかな。
34投稿日: 2022.12.25
powered by ブクログもっと凄く面白い作品が沢山現れている。が、めまぐるしいITの進化でも、人の思いや行動の進化の速度は緩やか。クリスティの作品は兎に角普遍的。それが走り過ぎる自分の気持ちを整えてくれる。
2投稿日: 2022.11.07
powered by ブクログどの人物も犯人っぽくて怪しい。証言を追うごとに謎は深まるばかり。しかし、真相は…物悲しい動機と結末に苦しくなった。マープルの年寄り扱いされるさまが、おかしくホッとさせられる。クリスティー作品の面白さにはまりそう。
4投稿日: 2022.10.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
半分を過ぎたあたりからどんどん読むスピードが上がりました。犯人と動機は途中でわかるかもしれない。それでも面白いです。 「人というものはいまも昔も変わらない」このマープルの言葉はとてもよく理解できます。 とくに「いま」の時代、被害者のような人格の人が原因で起こる悲劇が、現実にもあるかもしれない…(ものすごいネタバレ)という気持ちになりました。
0投稿日: 2022.08.27
powered by ブクログ初ミス・マープル。理想のおばあちゃまだわ…… 大きな謎はないけど、犯人特定のカタルシスがある、好きなタイプのミステリ。
0投稿日: 2022.08.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
なんて痛ましい悲劇なんだろうか。 ミステリーの内容としてはたわいも無いものかもしれない。だが、そんなことどうでもいいと言い切れるほど面白い。 特に最後の場面は悲しくも、美しい。 本作ではバントリー夫人に、ミス・マープルお気に入りのクラドック警部と懐かしい面々が登場する。ミス・マープル自身、さらに年をとっているが鋭さは健在だ。本人は昔より頭が働かないと嘆いているが、とんでもない。 やはりミス・マープルはいつまでも唯一無二の名探偵だ。
2投稿日: 2021.11.05
powered by ブクログ何度も読んでる。犯人の動機より、むしろ被害者の被動機(?)が特徴なのと、やはりテニスンの「シャロットの乙女」の引用によるビジュアル的な印象が強い。 マープルはあまり動き回らないのだけどマープルはいつもそうだったっけ?お手伝いさんなど周りの人たちとの日頃のやり取りの特徴を良く把握していて、コメディ味があったり話にも少し関わってきたりするのもマープルならではの観察で良い。
2投稿日: 2021.10.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
クリスティーの中では1番読むのに苦労したかも。(人が多過ぎて把握に苦戦しました…) ただホワイダニットとしてここまで繋がるとあああー!って嬉しくなりました!
3投稿日: 2021.09.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
なかなか読ませる話ながら、先行する実話-当然ながら殺人には至っていない-があり当人が躁鬱症状に悩まされたところまで酷似しているのにアガサがそれを知らなかったと言ったと聞くと引いてしまう。インターネットもない時代で偶然の一致となのかもしれないけれど…実在の女優さんは代表作のテーマ曲Lauraがぴったりなミステリアスでエレガント、控えめな感じで、有名デザイナーの夫と感じの良い美男美女カップルがそのような悲劇に見舞われたと知ると本当に悲しい。翻って小説の人物造形では、レッドヘリングとして養子云々は必然性があるにしても、最初の夫に気づかないほど薄情で冷淡な人では同情できない(アガサにはポワロもので再婚相手を前夫と気づかない話もあったけど不自然)。さらに口封じの第二第三の犯行+第四も計画してたらしい(助手が新住宅街に探しに来ていた)?となると怖いとしか言えない。現在の夫がかばうためにやったのか、明確な回収がなかった。マープルが第四の犯行を阻止したのは痛快。またナイト対チェリーの話は良かった。
0投稿日: 2021.08.29
powered by ブクログ初マープル。 裏表紙の解説「永遠不滅の老婦人探偵」その通りだと思う( ゚A゚ )。村中に監視カメラが生活していて伝達網も光の速さでその辺りはスマホだの5Gだのの現代に負けてない(住みたくはない)。 ミステリーの謎解きより、とにかく登場人物が個性的で魅力的、生き生きして振り切ったキャラクター多数(共感は出来ないけど)。人からどう思われるかを気にする親切心より、どう思われるか考えない親切心、要注意。気をつけよう。
0投稿日: 2021.08.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
半分まで読んだところで間違いで殺されたんだろうって話がやけに長いのに気づいてじつは間違いじゃないのでは?だからマリーナさんが犯人なんだろうな、まではわかったのだけど、まさか病気のせいとは 飽きられてしまった養子と関係あると推理してた 今だったら熱があるのにわざわざ握手会に来たとか言ってたらヤバイやつだけどその時代はそこまでじゃないのかもなってスルーしてた 数年前に風疹が流行ってるニュースがでてたときに子供の頃かかった免疫がまだ残ってるか病院で調べてもらったのだけど、この話の被害者はやらなそうだしワクチンがあっても打たなそうだな〜 私は病気で婦人科に通ってるので知らずに妊婦さんにうつす可能性あるのよね コロナもそうだけど自分がかかるより他人にうつすほうが怖いもんだけど、そんなこと思いもしない人もいるのだな 真相の衝撃で忘れかけたけど、執事と秘書もマリーナさんがやったの?銃に青酸カリとバラエティ豊富すぎるが 夫かな
1投稿日: 2021.06.04
powered by ブクログマープル 「書斎の死体」のバントリー夫妻のお屋敷で事件が起こるときいて楽しみにしていた一冊。冒頭からかなり長くマープルによる年寄りの愚痴のような文章が続き、おやおやと思いつつ読み進めると事件が発生。ところがその瞬間に犯人とキーポイントが頭に浮かんできた!どうやら以前に映像作品を見ていたよう。最後までよんでみたところやはりそうだった。残念。しかし映像作品を見たのも最低でも10年以上前であり、すぐに何でも忘れる自分にも余程のインパクトがあったのであろう。
0投稿日: 2021.05.22
powered by ブクログクリスティがよくやる「結構単純だった!」系ミステリだったけども、人物描写(特に被害者の)がリアルで「あー、いるいる、こんな人」と思った。
0投稿日: 2021.05.05
powered by ブクログミス・マープルもの。 喉かな田舎だったセント・メアリ・ミード村も、新興住宅地ができる等、徐々に変わりつつある中、かの『書斎の死体』(同著者、マープルもの)事件の舞台となった邸・ゴシントンホールに、映画女優が引っ越してきます。 そこで開かれたパーティーに出席していた女性が変死を遂げてしまいます。一見、殺される理由のなさそうな女性の死を巡って、憶測は二転三転としていき・・。 ミス・マープルは、お年を召している事もあり、出歩くことを周りから止められている状態ですが(好奇心で結局出歩いても、転んでしまう始末)、友人のバントリー夫人(元・ゴシントンホールの持ち主)や、クラドック警部などから聞く情報をもとに、驚きの真相にたどりついてしまうのですから、マープルさんの安楽椅子探偵っぷりはさすがです。 今回は、映画女優・マリーナが一瞬見せた“凍り付いた表情(タイトルもこれに関連しています)”がミソなのですが、いやはや、全く自覚も無く人を傷つけてしまったり不幸にしてしまう事ってあるのですね・・。怖いものです。
7投稿日: 2020.08.03
powered by ブクログあのかたは過去を過去として過ぎ去らせることもできなければ、未来を、ありのままにではなく、自分の想像どおりのものとしてしか、考えることのできないひとでした。 「アガサ・クリスティー完全攻略」で絶賛されていたため、マープルに初挑戦してみました。 物語序盤で毒殺事件が起きますが、メインの謎はその直前にある人物が見せた「凍りついたような表情」の意味になります。この真相は悲劇的なもので、胸を打ちます。ラストの文書も美しい。 ただ、ポワロだとポワロ自身が調査を行うのですが、マープルは友人達から話を聞くぐらいで、話の大半を占めるのはクラドック主任警部の調査です。したがって真相に近づいている感がなく、調査手法も順に主要登場人物に会う→尋問するの繰り返しなので、正直やや冗長に感じました。 また、事件のきっかけとなる場面を含め、ポワロシリーズなどクリスティの他作品で既視感のあるシーンが多く、事件が起きた瞬間に犯人が分かってしまったのも、少し残念でした。もっと早くに読みたかったです。
0投稿日: 2020.04.12
powered by ブクログ著者:アガサ・クリスティ(Christie, Agatha, 1890-1976、イングランド、小説家)
0投稿日: 2019.12.23
powered by ブクログ言わずと知れたアガサ・クリスティのマープルシリーズ。 今回の舞台はミス・マープルの暮らす、セント・メアリ・ミード村。 友人のバントリー夫妻がかつてくらしていたゴシントン・ホールに、有名な女優夫妻が引っ越してきます。 村にも新興住宅地ができるなど、時代の移り変わりを感じながら暮らすミス・マープル。 ゴシントン・ホールでのパーティーの最中に、顔見知りの女性が変死したというニュースを耳にし、事件の真相を探り始めます。 今回は安楽椅子探偵の本領発揮といった感じで、周囲の人からの情報を基にして、自宅で推理を進めていくスタイル。 個人的にはこのスタイルが大好きなので、読んでいて楽しかったです。 マープルシリーズの中でも好きな作品ですね。 誰がやったのか、動機は何なのか、最後まで読者にも考えさせる構成で、読後にしんみりとした余韻が残るお話でした。 また、時代とともに変わる村の様子や家事の方法など、背景描写にも考えさせられるものがあります。 ミス・マープルのことをやたらと「おばあちゃん」扱いする女性に対して、ミス・マープルが苛立つ様も描かれていますが、高齢の方の目線で見るとこんなふうに見えるのかもと、勉強になる部分もありました。 人生では、望んでも得られないものもあれば、失うものもある。 望まない環境の変化にさらされることもある。 ただ、それに対してどのように向き合うかは選ぶことができる。 今回のお話を読んで、わたしはミス・マープルのようでありたいなと思いました。 ◇おすすめポイント ・情報をもとに自宅で推理を進めていくミス・マープル ・動機や犯人について、推理を楽しめる ・先輩女性の人生観を読んで学べる ◇こんな方におすすめ! ・ミス・マープルが好き ・安楽椅子探偵ものが好き ・自分の人生について悩みを抱えている
0投稿日: 2019.08.25
powered by ブクログタイトルがなんとなくおどろおどろしい。今回はタイトルが比較的、筋にからんできてえいる。一度読み終えてから、途中まで走り読みしたのだが、たしかに枝の部分にとらわれなければ犯人は簡単にわかるかも。しかし2つ目以降の殺人はあまり意味がなかったか。最後の犯人の死は、そうしないと収まらないだろうが、寂しい。
0投稿日: 2019.06.15
powered by ブクログ殺されたヘザーの性格が「春にして君を離れ」の主人公ジョーンにそっくり。物語の冒頭マープルはヘザーの家の前で足をくじき介抱してもらったのだが、マープルのヘザーの印象は「いつもはっきりした自分の意見を持ちすぎて、ひとの眼には物事がどう映っているのか、どういう感じをうけているかが、悟れない、アリスン・ワイルドにそっくり」というもの。でアリスンは亡くなっている! そのすぐ後、有名女優の家でパーティがあり、客として呼ばれたヘザーは出された飲み物を飲み死んで(殺されて)しまう。 マープルの親友ドリー・パントリーもその場にいて、ヘザーと言葉を交わした女優は直後、凍りついたような表情になったと言う。テニスン作「レディ・オブ・シャロット」の「鏡は横にひび割れぬ、ああ、わが命運もつきたりとシャロット姫は叫べり」のようにね、と言う。 ダーモット警部の問いには「あの妻は親切なことは親切だけど、思いやりはなかった、だんな様の面倒はみてるけど、亭主が何を考え、何を感じているか、しりもしなかったろうと思うわ、それでは男にとっては淋しい生活になるものよ」といい、きっと亭主はすぐ再婚するだろう、と言う。 「春にして君を離れ」は1944作。こちらではジョーンは一瞬己を回想したものの、最後には元のもくあみで終わらせている。が18年後の1962作の本作では殺してしまっている。この独りよがりのおめでたい女、というのをクリスティは憎んでいる。自身の母親かあるいは自分自身にもそれを見ているのか? 「クリスタル殺人事件」(1980)としてエリザベス・テイラーが女優役で映画化されている。役柄としてあっている気がする。見てみたい。
0投稿日: 2019.06.06
powered by ブクログアガサ・クリスティーやコナン・ドイルは、正直"古い探偵小説"というイメージがあったので今まで手を出さなかったのだけれど、夏に2時間ドラマ化しているのを見て「今更だけど読んでみるかぁ」という気持ちになり目を通してみた、のだが、"古い"だなんてとんでもない!名作シリーズとして今現在もリメイクドラマ化されるだけのことはある。正直トリックらしいものはどこにもないし、噂話やゴシップ誌の情報だけで犯人の検討をつけるのはもはや妄想では?という域だが、娯楽として"探偵推理小説"を愉しむ場合には秀逸な作品だと思う。なにより必要以上に老人扱いされることに辟易するミス・マープルの心理や、新住宅地とそこに越してきた"新しい"人間への好奇心と警戒心が混ざり合った関心、新しいものと古いものがせめぎ合う時代の軋轢など、我々の時代でも珍しくない心理に対する魅力的な描写が沢山ある。ミス・マープルも作中で言っていたが、いつの時代も人間は変わらない。だからこそ名作が色褪せることもないのだなと思った。
0投稿日: 2018.11.02
powered by ブクログお手伝いさんに「何もできない無力な老人」扱いされて、イライラを募らせるマープルがリアルで面白かった。これ書いたとき作者は72才だったそうなので、実感がこもってそう。動機のやるせなさと、それに説得力を持たせる人物描写が見事。
0投稿日: 2018.10.31
powered by ブクログめずらしく犯行の動機がわかった。 たしかに、物事が起きてしばらくしてから、「あぁ、あの時の出来事ってそういうことだったんだ」と何かのはずみで気がつくことがある。 本人は悪気がなくても悪い結果を招いてしまった悲劇。
0投稿日: 2018.08.19
powered by ブクログミス・マープルシリーズ。セント・メアリ・ミード村で行われたパーティで起こった毒殺事件。殺されたのは親切で善良な女性。しかし実際に狙われていたのは、パーティの主催者である女優だったのか、という疑惑からどんどん事件がこんがらがっていきます。次から次へと怪しい人が出てくるし、そしてさらに起こる事件。さっぱり犯人の見当もつきません。 それなのに。真相は実にシンプル。毒殺トリックがあまりにシンプルすぎてあっけにとられるほどです。でもこの作品の一番の読みどころは、動機にまつわる物語なのでしょうね。思えばあからさまに語られている部分もあったのだけれど、それは真相を知って初めて気づくことで。タイトルの意味も、分かってみればとても重くて悲しいものでした。
0投稿日: 2018.03.05
powered by ブクログ実は1/3くらい読んだところで、動機含めて犯人がわかってしまった。まぁ、昔読んだのが記憶の片隅に残ってたのかもしれない。 それを差し引いても謎解きの爽快感が楽しめる名作。
0投稿日: 2017.12.16
powered by ブクログパーティーの席上で起こった毒殺事件。被害者が飲んだのは、自分のグラスを落として割ったため、女優からもらったグラスの酒であり、それに毒が入れられていた。犯人が狙ったのは被害者なのか、女優なのか。当時現場に居合わせた関係者の目撃証言、2人を取り巻く人間関係を中心に捜査は進められていくが、やがて、第2、第3、第4の事件が起こる。 マープルものには、論理性を期待してはいけない。その推理は、過去の経験や人間観察による知恵に基づいて組み立てられた仮説であって、本事件もそう。ある人物の性格が事件の引き金になっている点が、クリスティーらしい。 捜査の課程で、女優を取り巻く過去の人間関係や様々な謎が明らかになっていくが、中でも大きな謎は、女優が被害者の話を聞いていた時の"鏡が横にひび割れた"ような茫然自失の表情。この謎に関しては、女優が黙して語らないままなので、真相はなかなか見えてこない。さらに、目撃者の証言などに2つの勘違いがあって、真相をより見えにくくしている。このような隠し方がクリスティーの巧妙なところなのだろう。 マープルの最後の説明だが、第2、第3の事件には触れられていない。この2つの事件で殺された2人がどの程度のことを知っていたのかは謎のまま。第2の事件の被害者を殺す必要があったのだろうか。
0投稿日: 2016.07.22
powered by ブクログミス・マープルシリーズの第8作目 【あらすじ】 著名な女優夫妻が買い取った邸宅のお披露目パーティーで毒殺事件が発生した。殺害されたのは地元の婦人であるため、女優を狙った毒入りカクテルを手違いで飲んだせいと思われた。しかし、調査を進めるうちに、過去のある事件が浮かび上がる。
0投稿日: 2016.07.10
powered by ブクログ図書館で。 巻を追うごとにミス・マープルが年老いて行くのがやけにリアル。そして小さな町も様々な人の入れ替わりがあったりで時代と共に変化しているんだなあということがよくわかります。 今回のお話は悲しいお話ですね。 とは言え実子が出来たら養子はお役御免、となってしまうような女性もどうかなぁとは思いますが。それにしてもあんなに連続して殺人を犯すとは。一度も二度も同じって事なんでしょうかねえ。恐ろしい。
0投稿日: 2016.04.13
powered by ブクログ母から勧められて。 想像していた通りの結末だった。 悪意がなくても人を傷つけることはあるし、一度やってしまったら引き返せないこともある。 報われない、悲劇的な最後だったが、詩で締めくくられていることもあり、読後感はすっきりしていた。 チェリーとナイトの今後が気になるところ。
1投稿日: 2015.07.19
powered by ブクログマープルおばさんシリーズ好きなんですが、これはストーリーがピカイチね。 なかなか犯人がみえてこないけど、最後の解決とその裏のストーリーはなかなかドラマでした。
0投稿日: 2015.06.19
powered by ブクログミス・マープル第八作。動機に驚かされた。 悪意の無い悪と言ったらいいのか。 後から見返すと殺されるべくして殺された、 という感じではある。 最初から読んでいると、 昔の話が出てきたりしてニヤリとできてよい。
0投稿日: 2015.05.25
powered by ブクログ加害者の犯行の動機や、ラストのシーンは非常に涙を誘われた。大切な人やものを奪われたときの心情はどのようなものなのか考えたが、恐らく私も大切な人やものをたとえ故意であろうと無かろうと奪われたら相手を許すことなんてできないし、憎むだろうと思った。ただ、相手を許せず憎んだところで、大切な人やものが戻ってくるわけではないし、憎しみを行動に転化させれば最後は身の破滅を招くだけだとわかった。だから、大切な人やものは誰からも奪われないようにしなければいけないのだと改めて認識した。
0投稿日: 2015.03.01
powered by ブクログミスナイト…こんな人が一緒に住んでいたら疲れるだろうな… 途中はよくわかりにくく感じたけど、最後辺りはとてもおもしろかったし、読み終わったときの満足感とか印象は今までの中で1番好きかも。
0投稿日: 2015.01.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ゴシントンホールで開催された野戦病院協会の記念祭で、協会の女性理事であるヘザーが毒の入ったダイキリを飲んで亡くなる。けれどもそのダイキリは、このホールの持ち主である有名女優マリーナに配られたものだった。なぜマリーナが狙われ、事件の舞台にこのホールが選ばれたのか。近隣に住むミス・マープルは、持ち前の観察眼と独特の分析能力、そして卓越した推理で事件の解決に乗り出す。 トリックもさることながら、世間で交わされるうわさ話や何気ない会話の端から真相へとたどり着く、名探偵ミス・マープルものの魅力が凝縮された一冊。真相へとダイレクトにつながるエピソードが物語の始めに挿入されるなど、ミステリーの巧妙な構成にうならされる一方で、明かされる真相は悲劇的ながら共感を誘う。
0投稿日: 2013.08.26
powered by ブクログマープルさんが、もっともっとおばあちゃまになってた(><) 結構シンプルな動機と筋道。でもそれがなかなか見えにくい。
0投稿日: 2013.05.31
powered by ブクログいつもながら安定感のある物語。 淡々と進む中で、まさにミス・マープルが編み目を解きほぐすように一つ一つ、絡まりあった糸が解れてゆく。 こんがらがった編み物が一体どこから間違ってたのかが解った時は本当にスッキリした。
0投稿日: 2013.01.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ミス・マープル・シリーズ 開発の波が押し寄せるセント・メアリーミード。住んでいる住人たちも変わっていく村。付添の夫人ナイトの年より扱いに不満を持つミス・マープル。散歩の途中転倒し親切に助けてくれたヘザー・バドコック。かつて殺人が起きたゴシントンを購入した映画女優マリーナ・グレッグ。ホームパーティの日に起きたヘザー・パドコックの毒殺事件。ヘザーに会った時に見せたマリーナの奇妙な表情。事件後公衆電話を利用するマリーナの秘書エラ。 殺害されたエラと執事のジュゼッペ。共に犯人を恐喝していたと思われる行動をとっていた。マリーナの過去。多くの養子を迎え捨てていく。自分の子供を身ごもるが生まれた障害を持つ子。
0投稿日: 2012.08.31
powered by ブクログ人気映画女優が主催したパーティーで、主婦の一人が死んだ。動機も犯人もわからない謎に名探偵ミス・マープルが挑むミステリー。 複雑なトリックを何層も重ねて読者をあっと驚かせることに苦心する現代ミステリーと違って、犯人の動機に重きを置いた作品です。 シンプルに語られる真相が、すとんと腹に落ちる感覚。ミス・マープの人の良さもなんだか安心する。 何度も読み返したくなる本、とはまた違いますが、叙述トリックで疲れた頭にはとてもいい作品でした。ぜひ一度。
0投稿日: 2012.05.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み返すのも何度目かわからないくらい、大好き。ポアロよりミス・マープルが好きで、その中でもこれが一番好きです。「誰が」より「何故」にポイントを置いた部分、そしてその「理由」が印象深く、一番きっちり内容を覚えている本です
0投稿日: 2012.05.16
powered by ブクログアガサ・クリスティのミス・マープルもの。 クリスティの中では一番好き。 なんというか、人間の行いと結果のバランスの悪さを描ききった。 派手さはないんだけど、じっくりとした手応え。 タイトルも秀逸。テニスンが凄いのか、クリスティが凄いのか。 それとも訳者が凄いのか。
3投稿日: 2012.01.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ミス マープルものでは、最も重い話題を扱っている。 最終結末は想像だにしなかった。 アガサクリスティらしい犯人に至る道筋。 ミスマープルらしい人間性に訴えた論理展開。 どれをとっても、一流の作品である。 イギリスの古い文化を楽しむのも本シリーズの利点だと思う。 「クリスタル殺人事件」として映画化されている。
0投稿日: 2011.08.14
powered by ブクログ一番好きな探偵ミス・マープル。 これは「復讐の女神」と並ぶぐらい好きです。 映像は旧ドラマ版が一番ですが、映画版「クリスタル殺人事件」のエリザベス・テイラーは一見の価値有。 北村薫さん好きの原点はミス・マープルかもしれません。
0投稿日: 2010.10.05
powered by ブクログミス・マープルもの。女優の開いたパーティで、平凡な女性が毒殺される。恨みをかいそうもない人物だけに、殺人の動機がなかなか突き止められない。マープルものは大体そうだが、謎ときで物的証拠は示されない。
0投稿日: 2010.07.23
powered by ブクログマープルさんシリーズ好き!こんな賢いおばあちゃん近所にいたら困るなぁ笑 その中でも1番好きです(^^) おすすめです
0投稿日: 2010.05.29
powered by ブクログ今まで読んだ中では一番好きです ミス・マープルが表立って行動することはほとんどないですが、 最後のセリフが感動的でした
0投稿日: 2010.03.28
powered by ブクログジェーン・マープルシリーズはつまみ食い的に読んでる本。読みたい本に迷ってる時には取り敢えず手に取る感じだけど、やっぱりなんか心がほっこりさせられるんだよね。結構人はバタバタ死んじゃうんだけど。やっぱりマープルさんの人柄のおかげかも。 この本は詩的で、イギリスってやっぱり洒落てるなーって思う。 とても上品な感じがした。事件もちょっと切ないし。ミステリなのにこんなに人に魅力があるのはやっぱりすごいと思う。
0投稿日: 2010.03.20
powered by ブクログマープルもの。 村に豪邸を構えた往年の女優。 なぜかそこで事件が…?! 村人の性格を知り抜いた老嬢ミス・マープルの推理が冴える。
1投稿日: 2010.01.15
powered by ブクログ14章・15章(正確には覚えていない)のシーンが秀逸。静かな中にも容疑者の女性の感情の高ぶりが感じられた。訳者がすばらしいのか原作がすばらしいのか。 この人の翻訳をもっと読みたいと思った一冊。 内容そのものは、謎解きではなく物語の展開を楽しむのが正解。 この本のマープルを読んでいると、本当に歳をとりたくない と寂しい気持ちになる。
0投稿日: 2009.11.17
powered by ブクログ読み始めてすぐに「もう読んでいた」ことに気づきました。 さらにいえば映画「クリスタル殺人事件(邦題)」も2度観ていました。 ミステリーの題名はことごとく忘れてしまう私。 でも何回読んでも面白いって、なんだろうな。 結末がわかっていても読んでしまうって。 会話が秀逸です。
0投稿日: 2009.04.28
powered by ブクログ老いたマープルもの。わりと最初、マープルの元気がない。同居している付添い人Missナイトがムカつく(笑)。Why?ダニットの話。そういえば日本でドラマ化してた。
0投稿日: 2008.02.15
powered by ブクログ「鏡は横にひび割れて」はイギリスの19世紀の詩人アルフレッド・テニスン(1809-1892)の作品のひとつ「シャロット姫」(1832)に出てくる一節。
0投稿日: 2007.09.18
powered by ブクログエリザベス・テイラー主演で映画化された「クリスタル殺人事件」の原作です。 過去が尾を引く殺人事件というのは結構ありがちですが、この作品の動機は圧巻。 犯人の心情を思いやるとすごくすごくやりきれなくなります。 動機が分かった瞬間にばらばらだったすべてがつながるあの時の愕然とした驚きは今でも色あせません。
0投稿日: 2007.06.18
powered by ブクログ穏やかなセント・メアリ・ミードの村にも、都会化の波が押し寄せてきた。新興住宅が作られ、新しい住人がやってくる。まもなくアメリカの女優がいわくつきの家に引っ越してきた。彼女の家で盛大なパーティが開かれるが、その最中、招待客が変死を遂げた。呪われた事件に永遠不滅の老婦人探偵ミス・マープルが挑む。
0投稿日: 2007.05.21
powered by ブクログ高校生の時に借りたのに読まなかった本と職場でめぐり合ったのでコレは「読め」ってことかなと思って。 セント・メアリ・ミードにも時代の波が押し寄せていた。 そしてミス・マープルにも老いが。 ・・とはいえ、やはり彼女の推理は衰えを知らず! ・・でこの後「カーテン」を読んで衝撃を受ける私でした・・。
0投稿日: 2006.06.26
powered by ブクログミス・マープル作品。「鏡は横にひび割れて」という表情のイメージが難しいけれど、こんな表現をできるのって知的だと思う。殺人の動機に深く納得した。
0投稿日: 2005.07.29
powered by ブクログミス・マープル物の傑作。 何よりも印象的な題名が素敵!テニスンの詩からの引用です。 セント・メアリーミードに新興住宅地が出来時代が変わって行く。マープルの親友の家にもアメリカの有名女優が引っ越して来る。 その女優のパーティーである老嬢が毒殺される。誰かと間違えて殺されたのか?それとも狙われたのか? 何と言っても殺人の動機が秀逸でした!雰囲気があってとても好きな作品。
2投稿日: 2005.05.28
powered by ブクログミス・マープルもので一番印象に残る一冊。ポアロでは「カーテン」が一番なのだけど、amazonで出てこないので、後で追加。
0投稿日: 2004.10.15
