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ジャガーになった男
ジャガーになった男
佐藤賢一/集英社
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総合評価

16件)
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    自分は戦でしか生きられないと知っている。 平穏な生活への憧れのようなものも持っている。 葛藤に苦しむと、やはりと自分を戦場に送ってしまう。 日本の女、イスパニアの女、インディオの女 日本の男、イスパニアの男、インディオの男 ところ変われば人も変わるが、権力持つもののおぞましさはみな共通している。 20歳の若者は、10年の歳月を経るうちに俯瞰して見るようになった。 俯瞰して俯瞰して、そして神の化身であるジャガーになった。

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    投稿日: 2020.05.31
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    己の夢を追いかけて追いかけて見事に散った情熱の武士のお話。どうしても女性の心情に寄り添ってしまうのでこんな男は最低だと思うけど。自分勝手でストイックで仲間思い、夢みがちで寂しがり屋で惚れっぽくて、どうしようもなく魅力的なんだろうなぁと思う。 最期の死に様はあっぱれだったけど、死をもってしか満足できない生き様には少しかなしくなった。男のロマンってこういうことなのかなと思った。

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    投稿日: 2020.05.24
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    佐藤さんの出世作となった中編を、大幅加筆したもののようです。 歴史小説というより伝奇小説というべきでしょうね。 舞台は江戸初期の伊達藩からイスパニア、更には新大陸のペルーへと飛びます。そういう意味ではスケールが大きい。そして別の見方では、ちょっと変わった武士道小説とも言えそうです。 寅吉もベニトも武士道(騎士道)に生きようとする主人公です。もっとも大らかなところは含んでいるのですが。それと従者のぺぺがなかなか良い味を出しています。 ただ、少々最後のシーンに納得でき無いのが残念です。

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    投稿日: 2017.10.30
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     太平の世が訪れようとしていた江戸を飛び出し、遣欧使節に加わった伊達藩士の寅吉。たどり着いた先イスパニアでの寅吉の冒険と恋を描いた西洋歴史ロマン小説。  久々にこんな気持ちのよくて、そしてバカな男の話を読んだなあ、という気がしました(笑)。ある意味憧れますが、でも一方で反面教師にしないといけないような、彼の生き方は何とも複雑な気持ちにさせられます。  戦国時代が終わったものの、戦いと冒険を求める根っからの武士である寅吉。だからこそ、戦国時代が終わり安定した政治が始まろうとする江戸時代の日本を捨てイスパニアに向かいます。  イスパニアに行ってすぐ冒険があるわけでもなく、寅吉はそこで恋をし、家庭に治まろうともします。しかし、戦いや冒険が忘れられず傭兵として戦いに向かい、何度も恋人を泣かせます。寅吉も反省し自分に嫌気が差しつつも、それでも冒険に向かわずにいられません。  この小説は徹底して男のロマンが詰め込まれていると思います。惚れた女を泣かせつつも、結局ロマンを求め冒険に向かってしまう男。少しレトロさすらも漂う男のロマンですが、それをこうも真正面から書くからこそ清々しい!  ストーリーが後半に向かうに従い前半に輪をかけてハチャメチャかつ、それはないだろう…、という展開になりますが、どんな展開があっても「これがロマンだから!」の一言でどうにかなってしまいそうなのが、この作品のすごいところ(笑)。ただ女性側からするとこれはあんまりだ、って気もしないでもないですが。  タイトルの『ジャガーになった男』の真の意味が分かるのは最後の独白のシーン。本当にタイトルのまんまの話にちょっと可笑しかったです。なかなか無茶苦茶なこともましてや冒険なんかもできない現代だからこそ、こんな物語はとても貴重な気がします。 第6回すばる小説新人賞

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    投稿日: 2015.10.24
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    夢を追い続ける人々のお話。 新大陸の冒険譚が驚きでした。 佐藤賢一氏の基盤ここにありという物語だと思います。 夢は主人公にとって完璧な現実でありながら、 でもやはり夢は夢。儚いもの。 そこで生き切るしかない強い意志を持ち、 風のように流れていくのか 流されていくのか。

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    投稿日: 2015.10.13
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    スペインに渡り兵士となる武士。 男のロマンです。 戦国時代の日本からスペインへと戦場を渡り歩く男。いつも死と隣接してるからこそ、眩しく生きる男。かっこいいです!

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    投稿日: 2014.09.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    舞台を南米に移すあたりから随分とブッ飛んだ印象になり、さすがにデビュー作だけあって、些かの粗さは否めないが、ストーリーテリングの上手さはこの頃から間違いがない。

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    投稿日: 2013.03.07
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    伊達藩士・斉藤小平太寅吉は恋人を捨て、冒険を求めて、支倉常長遣欧使節に加わった。着いたイスパニアはすでに全盛期の栄光を失っていたが、一人のイダルゴ(戦士)と意気投合し、共に戦場に赴くために、帰国する使節団と訣別する決心をする。壮大なスケール、波欄万丈の歴史ロマン。第6回小説すばる新人賞受賞作に大幅加筆、600枚の長編となったロング・バージョン!

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    投稿日: 2013.02.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    切ない!あまりにも切ない! 戦好きな男が戦いを求め、スペインへ。 しかし、そこでも居場所を見つけられず、親友とともに新大陸へ! が、やはりそこも・・・と書くとなんだか悲惨な話。 でも読後感が案外悪くないのは、たぶん寅吉自身が結構満足してるのと、ジャガーになって案外幸せそうだからだろうな

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    投稿日: 2013.02.11
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    痛快、そして爽快。はっきり言って荒唐無稽で支離滅裂な物語です。でもこの小説を下らないときって捨てる輩とは一生分かりあえないだろうなあ。ここまで人は大風呂敷を広げられるのか。想像力の翼はここまで広げる事ができるのか。そこに感動しました。たしかに話としては下らないかもしれない。でも、その萌芽をゆっくりと育てたからこそ『王妃の離婚』という果実に結び付いたのだろうと思う。単純に楽しかったです。こんな人、大好きです。

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    投稿日: 2012.08.23
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    伊達藩士の寅吉は、支倉常長の遣欧使節に加わりイスパニアに渡る。 寅吉はわりとどうしようもない男だけれども、ひたすら真っ直ぐなところが嫌味にならない。 西洋が舞台の時代小説、というのが新鮮で面白かった。

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    投稿日: 2011.10.02
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     支倉常長の遣欧使に加わっていたサムライが、仲間と別れ剣の道を究めんとスペインに残るも、夢は果てしなくその身は南米へ。そして彼はジャガーになったのでした! 『マレーの虎』みたいなニックネームじゃありません。本物のジャガーになります!  めちゃくちゃな話ですが、突飛な事を気にしないところがとても面白い冒険譚です。

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    投稿日: 2011.08.15
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    新幹線の中で読了し、人知れず感涙にむせんでしまった。 戦いでしか自分を表現できない男が哀しく、愛しい。西洋の中に一人の東洋が混じりこみ、最期まで東洋を貫いて死んでゆく。 作品を通じて用いられる白と赤のモチーフだが、最後は生の証である赤で終わったのが印象的だった。

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    投稿日: 2011.07.18
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     これがデビュー作だからすごいと言えばすごいかもしれない。意欲作でもある。だけど、少し期待しすぎていたせいか、やや拍子抜けしてしまった。戦国時代などの日本人が、ひょんなことから海外へ行って活躍する話は、なさそうでけっこうあるような気がする。もしかしたらこの本が元祖で、だからすごいのかもしれないんだが、どうも話が直線的すぎるような気がした。はっきり言って先が読めてしまうのである。ストーリーと言うよりも、物語の構造自体が。  また、あの時代の日本人を意識しすぎているか、最初は主人公の語り口調にどうも違和感があり、なかなか入り込めなかった。うーん、残念ながらもうひとつである。読んだ時間を悔やむようなものではないのだけれど。

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    投稿日: 2010.08.22
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    世は戦国末期、徳川の権力が高まる中で、戦乱は収束に向かい、平和が訪れようとしていた。伊達政宗を主と仰ぐ寅吉は、家族も許婚も捨て、冒険を求めてポルトガルへと渡る。しかし、ヨーロッパで最強といわれたポルトガルも、その栄光には蔭りがさしはじめていて、、、。戦、栄達、嫉妬に色恋、波乱万丈の寅吉が最後に目指した地は、、、 -------------------------------------------------------------------------------- 寅吉という主人公が、いかにも朴訥で、めっぽう剣は強くても、女には弱い。不器用だけど、女を大事にしようとして、でも自分の戦場にかける思いにひきずられてしまったり、となんとも人間的。しかし、これも傭兵ピエールと同じで、訴えるものが弱いかなぁ、という気がしました。単なる冒険譚になってしまってる感が。

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    投稿日: 2005.07.18
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    支倉常長遣欧使節団としてイスパニアに渡った武士・トラキチが主人公。日本では戦国時代も終わりを告げ、武士の存在価値が問われていた時代。トラキチはイスパニアでのイダルゴとしての戦いに自分自身の存在意義を見つける。異国に渡った日本人を主人公とする異色エンターテイメントです。

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    投稿日: 2004.10.06