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日本を変えた昭和史七大事件
日本を変えた昭和史七大事件
保阪正康/KADOKAWA
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総合評価

7件)
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    ☆☆☆ 2025年8月 ☆☆☆ 戦後80年の節目に手に取ってみた一冊。 昭和史を変えた「七大事件」として筆者は以下の7つの事件を取り上げている。 ①五・一五事件 ②二・二六事件 ③太平洋戦争 ④戦後の占領 ⑤六十年安保闘争 ⑥三島事件 ⑦田中角栄とロッキード事件 この本を読んで特に印象に残ったのは「動機至純論」。つまり動機が行動を正当化するというものか。行為の善悪、方法はどうであれ、その行為に至った動機が純粋で至高のものならば一定の評価をする、という日本人の心に深く刻まれたメンタリティ。 「五・一五事件」や「二・二六事件」ではまさにその側面が現れたと言える。 また、東条英機という人物に関する記述も興味深かった。 視野が狭く、独善的、自省心のない人物。「昔、事ある時には全国で祈願祈禱を行ったのであるが、あれが精神統一と思ふ。思想統一だと思ふ。昔の人はよく考えているよ…」といった東条の発言を取り上げ、その人となりを論じている。 なぜ、東条のような人物が戦争という危機時にリーダーになってしまうのか、あるいは近衛といった人物が。現代の日本でも、僕たちがどんな人物をリーダーに選ぶべきか、歴史から学びたいと思う。 やはり戦前の①~③について特に考えさせられた。 もちろん④~⑦も重要な論考である。

    9
    投稿日: 2025.08.27
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    激動の時代、昭和で後の世に影響を与えたであろう7つの事件について取り上げていた。それぞれの事件の概要や裏側がほどよく書かれており、読みやすかった。 読んで感じたことは、当時の人々の熱量の高さだ。暗殺事件にしろ、学生たちの大規模なデモにしろ、切腹にしろ、主張や行動の善悪や是非は置いておいて、日本がどうしたら良くなるかを本気で考え、行動に移した結果のこと。現在の政治に無関心な国民(若者)とは対照的だなと感じた。

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    投稿日: 2024.11.15
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    昭和史はまだまだ勉強中で、出来る限り客観的に 書いている本が読みたいと思って手に取った一冊。 保坂さんの本は読んだことがあり 難しい所もありつつ読みやすかったため、今回も選択。 やっぱり昭和史が歴史にもつ重要性や、そこにおける現代への意味はすごく大事だなと思う。 特に五・一五の最もおかしな点=クーデター側支持の風潮、というのは昭和史において大きな転換では。だからこそ二・二六も起きたし、東条内閣も成立したし、太平洋戦争も起きたと考えると いややっぱり歴史は恐ろしいなと思う一方、面白いとも思う。

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    投稿日: 2022.01.05
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    この事件に登場する事件って、同時代を生きた人に直接話を聞けたか聞ける状況なんだけど、生まれてないか、子ども時代の事件が多く、歴史の授業ではさっと流されることもあって、あまり知識がなかった。事件と同時代を生きていた人たちが、当時どう感じていたか、聞いてみたくなった。

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    投稿日: 2015.03.14
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    三章までの戦前部分は他の著作でも読んだことある内容のダイジェストなので面白くなかったけど戦後の四章以降は保阪さんの著作では読んだこと無いので面白かった。憲法制定と官僚の章は第三者的に憲法が米国の意向に沿って制作されたのを明らかにしている。私は(おそらく著者も)護憲派ですが、日本人が作ったかどうかよりも、宮沢喜一が言うように憲法に基づいた判例が積み重ねられ日本人に馴染んで来たという事実を重視すべきじゃないかと。

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    投稿日: 2015.02.20
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    文字通り、昭和史の中で筆者が7大事件としてあげる「五・一五事件、二・二六事件、太平洋戦争、占領、六〇年安保、三島由紀夫と楯の会事件、ロッキード事件」について記述した一冊。 太平洋戦争と三島の件を同列に上げるのは若干無理があるものの、一貫して日本の国体について考えてる部分は同意できた。

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    投稿日: 2013.09.02
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    個々の事件についてきちんと調べられた上で簡潔にまとめているのだな、ということがよくわかる一冊。教科書や一般的に語られる内容からだけではその奥まで理解出来ないことが多い昭和の歴史の、特に軍部と天皇との間で何が起きたのかなどについてもだいぶ深く切りこまれている。 個人的には三島由紀夫や田中角栄のくだりもすごい興味深かったんだけど、筆者としては太平洋戦争前後の所が一番思い入れが強そうな感じはありました。でもこれだけわかりやすくまとめられているのはそれはそれですごいなとは思います。

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    投稿日: 2012.08.16