
総合評価
(48件)| 5 | ||
| 16 | ||
| 12 | ||
| 5 | ||
| 0 |
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
円高克服とデフレ脱却には、日銀の適切な金融政策とそれによる予想インフレ率の上昇が必要であるというのが本書のポイント。10年前の民主党時代の本なので、当時の経済状況がいかに酷かったかが読んでて伝わってくる笑 他にも円安性悪説や97年のバーツ暴落の原因、イギリスがユーロを導入しなかった(出来なかった?)理由なども知れたので面白かった。
0投稿日: 2021.03.30
powered by ブクログ円高は悪で、円安は善ということが知れた(日本経済にとって)。 後半は難解で流し読みをしてしまった。 オイオイ経済学部なのに苦笑
0投稿日: 2019.04.26
powered by ブクログエコノミストによる円高論。日銀が量的緩和(28.8兆円)すれば円高は止まりデフレを脱却できると主張しているが、本書を読んだだけでは本当にそのような展開が可能なのかどうかは疑問。量的緩和をしても金融機関は、それを積極的に投資するとも思えないのだが。前半の基本的説明が冗長すぎる。 「(外為市場では)実需は1~2割りにすぎず、残りの8~9割が投機」p28 「神の見えざる手。アダムスミス」p29 「1992年9月 ポンド危機」 「(「デフレの正体」について)デフレは、生産年齢人口の減少によって引き起こされている、という説は誤り(他にも生産年齢人口が減少している国があるが、デフレになっていないデータを挙げて(グルジア、モルドバ、ブルガリア))」p180 「マネタリーベースを150兆円まで拡大すれば円高は止まり、1ドル95円までの円高局面が訪れ、日本経済はデフレから脱却し、2%の名目経済成長が可能になる」p199
0投稿日: 2018.11.12
powered by ブクログ2012年1月に初版発行の本です。 円高は悪で、日銀はマネタリーベースを150兆円程度まで拡大すれば円安になりデフレから脱却でき、200兆円まで拡大すれば日本経済は完全に復活する。との主張です。 今、マネタリーベースは幾らくらいか分かりませんが、日本経済復活のためには日銀が頑張ることが重要であると言うことです。2014年3月現在、結構日銀頑張ってくれたと言えるのではないでしょうか。 (このくらいやってもらわないと困るという話もありますが。) でも2011年の時点でこのストーリーを書いていたということはこの人の論は真を突いてたということでしょうね。
0投稿日: 2018.10.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2012年刊行。著者はドイツ証券会社経済調査部シニアエコノミスト。金融緩和策派による円高の問題点を理論的・実践的に解説。ただし、国債価格の下落による影響が定性的にも、定量的にも不明瞭。著者に限ったことではなく、金融緩和策論者共通の悪癖だが…。
0投稿日: 2017.01.20
powered by ブクログ「金融緩和をして、インフレ方向に持っていくことにより、円安誘導すべきだとの説です。 2月14日に日銀が1%の物価上昇率をめざして金融緩和を続ける事実上の「インフレ目標」を導入した後、円安方向に動いています。安達氏の推論通りに“今のところ”進んでいます。」
0投稿日: 2015.02.18
powered by ブクログ著者にとっては「どうだ見たか」と、まさに痛快だろうと思う。 新生日銀の施策とこれまでの結果が、本書での指摘に合致していて、純粋に凄いし説得力があり、自分はまさに「見せつけられた」読者となった。そして何よりも分かりやすい。 物価と通貨価値から長期的な為替レートの変動を見る購買力平価や中央銀行が供給するマネタリーベースの比率から、短期中期的なそれを見るソロスチャートなどに関して、事前に丁寧に解説しくれているため、本書の要である修正ソロスチャートの有効性と、そこから導かれる「為替市場の肝は予想インフレ率であり、レートは二国における将来の物価についての予想の格差の変動によって動く」点がとても理解しやすかった。さらに、それをもとに考えると「これまでの量的緩和が円高やデフレに効かなかったわけではなく、単純にその規模が足りなかっただけ」という指摘は非常に納得できる。 また、銀行が貸出を拡大する帰結としてデフレが脱却できるというルートしか頭になかったが、予想インフレ率の上昇過程で株価上昇や円安によりバランスシートが回復した企業が、設備投資や稼働率を引き上げ、裾野に波及していき景況感が回復するというルートは参考になった。不良債権化を恐れる銀行と、景気回復に疑心暗鬼の企業の両方の立場から考えて、貸出の増加はデフレから脱却した後の本格的な景気回復局面でこそ起こるとの指摘はなるほど納得。「量的緩和策は、銀行の当座預金を増やすばかりで、デフレ脱却には無効」との日銀の見解を暗黙的に信じていた自分に明確な答えを提供してくれた。 ただ、インフレ目標達成後の戦略をどうするかも求めたいところ。 ここまでは遠足の目的地も見えていない状況が見えたということに過ぎない。異次元緩和という米国同様、ヘリコプターで目的地まで行こうとしている分、帰り道の難易度は高くなっていると言わざるを得ないのではないか。「無事に帰ってきて始めて遠足は終わる」のであり、目的地で絶景を見てから帰り道に事故にあっては何もならない。出口戦略をいかに上手く取りまとめていくのか。その明示を、著者にも日銀にも是非期待したいところ。
0投稿日: 2013.04.21
powered by ブクログプレイヤーを動かす「神の見えざる手」の正体とは「予想インフレ率」であり、円高は日米の予想インフレ率の差によってもたらされる。 現在の円高とデフレは、日銀のマネタリーベースの供給量が不足していることから起こっている。 日米の予想インフレ率の差を縮小するためには、日銀が大規模な量的緩和政策を行うことが必要。 円高は日本経済にとって悪。 ・・・・・・・・・・ 読みやすい本ですが、クリアカットに説明しすぎている嫌いがあると思われました。
0投稿日: 2013.02.20
powered by ブクログ日本経済が円の価格・マネタリーベースで説明できるという基本的な内容がデータをもとによくまとめられています。 ヘッジファンドによる円安による攻撃はかえって日本の景気を良くするという主張ですが、国の負債・国債ショックには触れられていないように思います。 あと円は何で説明されるかの項で長期には物価を第一にしていますが、理論的にはやはり金利差かと思います。 金利差にについてはコラムで簡単に触れられている程度でしたので、もう少し突っ込んでほしかったかも。
0投稿日: 2013.01.19
powered by ブクログ「20年以上に渡る日本の不況は円高が原因であり、それを解消するためには日銀による金融緩和が必要だ」これが本書のメッセージである。 円高は日本の貿易収支の赤字を引き起こす。円高は輸出産業の海外競争力を減少させ、輸出産業が経済の基幹である日本では、この影響が即ち不況となって現れる。しばしば円高は輸入製品の価格減少を引き起こすために消費者にはプラスであるという「良い円高」が叫ばれるが、筆者によればこれは真ではない。なぜなら、消費者の収入という面を考慮すると、円高不況によってそれが減少するため、結果として需要は低下するからである。加えて、円高不況は税収の低下も引き起こす。総じて、円高は日本経済に悪影響を及ぼしているのである。 この不況の原因である円高を解消するためには、日銀による積極的な緩和政策が必要であるというのが筆者の主張だ。ゼロ金利政策によって金利がゼロに張り付いている今日では、これ以上の緩和政策は実体経済になんらの影響を及ぼさないというのが緩和政策に反対する意見としての常套句だ。しかし筆者によればそれに加えて、日銀による大量の量的緩和が必要である。「景気は気から」とはよく言ったものだが、景気上昇の局面は投資家による上昇局面の判断が必要となる。筆者によればこれは「予想インフレ率」という形で数値化できるが、これは中央銀行による「積極的な」緩和政策によって上向きとなる。つまり、円高を是正し、不況から脱出するためには日銀が緩和に対する積極的な姿勢を見せることが大切である。
0投稿日: 2013.01.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
安倍首相が量的緩和を声高に叫ぶ理由がここに有った。 円高の正体は予想インフレ率の差。 悪い円安など無い!
0投稿日: 2013.01.14
powered by ブクログ他の方の述べられているが、円相場とGDPの相関関係が全く論証されていない。説得力なし。後藤和智さんが勧めていたので読んだのだが。
0投稿日: 2013.01.12
powered by ブクログ15分程度で斜め読み。主張は典型的なマネタリストのそれ。内容は平易で学生向けレベル(悪い意味ではなく)で、わかりやすい。ただ、自分にとっては読む意味はなかった。
0投稿日: 2013.01.03
powered by ブクログ今月の衆院選でも争点の一つとなっている金融政策について、円高基調が続く現在の問題点を指摘し、その為の解決策を示しています。とても興味深い内容でした。最近は安倍自民がインフレターゲットを提示して話題となっていますが、結論として政策の方向性としては似ているのかなという印象です。前半部分ではそもそも円高とはどういう状況なのかという基本的な部分の解説から始まり、円高のメリットデメリットを考え、次いで為替レートとはどういうものなのかといったところの解説、そして最後に現在のデフレ問題についてまで経済を語る上で重要な部分が一通り書かれています。特に印象的だったのは、ソロスチャートという中央銀行が供給するマネタリーベースの量の単純な比率の動きを現した表において、表と為替が連動しなかった論理的な説明が難しい時期の部分を明確に解決している点ですね。ここは意見が分かれるところなのかもしれませんが、個人的には非常に納得しました。ここで理解した上で現在の金融政策を見てみると、今後どういった施策を立てていくべきなのかが何となく分かってきますね。経済学というと難しい印象ですが、その中でも本書は非常に分かりやすく解説されているものなのではないかと思います。
0投稿日: 2012.12.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
おすすめな為替本として紹介されることもあり,今現在の円高問題を考えるベースにもなると思いチョイス. 理論立てもしっかりしてる印象を受けたし,為替の本にしては読みやすいほうだと思うので,おすすめにあげらるのも納得.ただし為替の本は,それぞれの本でいいたいことがかなり分かれるようなので何冊か読みたいところ. 本書でのキーワードはマネタリーベースの供給量. ブログで長々と書いてます. へむちの脳内本棚 http://hemtsbookshelf.blogspot.jp/2012/10/blog-post.html
0投稿日: 2012.10.08
powered by ブクログ他の論をほぼ全否定していて強烈だと思った。筆者の論もおっしゃる通り、である。が、それだけではなく、それを確かめるために、自分でも実証分析をもう少ししてみたいと思った。 なお、第1章と第2章は読み飛ばしていいと思う。
0投稿日: 2012.10.07
powered by ブクログ円高のプロセスが分かりやすく説明してある。現在のデフレスパイラルをとめないとどうしようもないのが納得できた。
0投稿日: 2012.09.27
powered by ブクログ為替とは何か? 異なる通貨が取引させるときどんなことが起きるのか? それによって経済は、人々の生活はどう影響を受けるのか? 前半はそんなことを学ぶことができます。 金融の入門書として優れていると思います。 中盤から後半では、より踏み込んで 金融政策によって為替はどう動くのか? 為替の動きによって経済はどう刺激されるのか? 逆に経済の動きから為替の動きをどう予測するのか? ということを学べます。 クルーグマン教授の著書「さっさと不況を終わらせろ」において、より詳しくより最新の経済を学べますが、知識に自信のない人はこういった入門書を読んでおくと良いかと思います。
0投稿日: 2012.09.07
powered by ブクログ円レートと名目GDPの連動表が非常にわかりやすい。いかに日本が円高に弱いかを如実に表すものであり説得力がある。名目GDPに着目している点がポイント。ただ、速水総裁への論駁は良いとしても、藻谷氏へのそれは、引き合いに出している国がグルジア、モルドバ、ブルガリアなど小国ばかり。日本と比較するに相応しい国とは到底思えない。反論の根拠も希薄で曖昧であった。また、日本人の多くが円高好きで円安を忌避しているかのように書いているのも肯定できない。そもそも根本的に立脚点がおかしいのでは、とも感じた。終章では、円高デフレ対策としてマネタリーベースの供給をあげているが、もう少し掘り下げた議論が欲しかった。
0投稿日: 2012.08.17
powered by ブクログ円高を悪だと説く本。ただその理由が、日本の名目GDPとドル円の相関性(円高のときは名目GDPが低く、円安のときは名目GDPが高い)というかなり無茶苦茶な理論のみ。説得力が無さすぎてビックリできること間違いなし。 ただ本の最初らへんは、為替って何て読むんですか?みたいな人にはお勧めの内容。
0投稿日: 2012.08.14
powered by ブクログ本書の中に「弱い日本の強い円」を触れる部分が出てくるが、一緒に読めば面白いと思った。 日銀の対応策に一貫して批判している。
0投稿日: 2012.07.08
powered by ブクログ【円の供給量が少ない?】 著者の考えでは、円高の原因は「円の供給量が少ない」ということです。 市場原理からすると数が少ないものは価値が高くなるということは言えますが、数が少なくても人気がなければ価値は高まりません。 円は人気があるということになるのでしょうか。では、なぜ人気があるのでしょう。デフレだから? 人気商品ならそれでいいのではないかと考えますが、お金は商品の間で動く仲介役、相手先の通貨を円に交換するときは、円が安い方がたくさん儲かります。 しかし、供給量を増やす場合、実際どのような方法がとられるのでしょうか。みんなに配り歩く?税金を使わず公共事業をする?利息を高くする?どうするのでしょう。(?が多すぎる、勉強しよ!)
0投稿日: 2012.06.30
powered by ブクログ主張ははっきりしていて、読みやすく好感が持てた。 説明に使っているグラフの信憑性は少し疑問。つじつまが合うようなデータだけを見せている感触も。 結論 ・円高は日本経済にとって悪である ・円高は、日米の予想インフレ率の差によってもたらされている ・現在の円高とデフレは、日銀のマネタリーベース供給量が不足していることから起こっている --------------------------- 覚え書き 不整合な三角関係 - 以下の3つは同時に成り立たない ・金融政策を自由に行いたい ・為替レートを固定したい ・為替市場に誰もが自由に参加できるようにしたい P.88 ドイツがインフレを抑えるため、金利を上げ金融引き締め政策を取ったことで、マルク高が起こり、ヨーロッパでの固定為替レートを維持することができなくなった。 P.122 物価上率の高い国の為替レートは安くなる。 P.133 為替レートは、2国における将来の物価についての予想の格差の変動によって動かされている P.137 名目上の金利から将来のインフレ率についての予想を差し引いたものを、経済学の世界では「実質金利」と呼ぶ 為替市場に参加するプレーヤーが導かれる「神の見えざる手」とは、この「予想インフレ率」のこと P.152 予想インフレ率が上昇すると、(株価の人気が相対的に高くなり、) 普通国債の価格は下がる (国債の利回りが上がる) P.170 デフレとは、国内のお金の総量が少ないため、モノやサービスの総量が相対的に多くなる。→ お金の価値が上がる (デフレ) P.181 10年以上に及ぶデフレが、日本国民全体に、日本は今後もデフレが続くだろうという予想を刷り込んでしまっている P.193 銀行にとって株や為替は失敗したとしてもすぐに資金を引き上げることで損失を最小限にくい止められる。しかし、企業への貸し出しは、一度行ってしまうと、もしも不良債券化してしまえば、その資金をかんたんに引き上げることができない。 銀行はまず株式や為替での運用を拡大する方がリスクが少ない。 国内の市場にマネーが流れ込んでこない理由。
0投稿日: 2012.06.07
powered by ブクログ・円高はミクロで見るとメリット・デメリットがあるように見えるが、日本全体の視点では悪。(為替レートとGDPの相関をもって) ・円高により企業が海外移転をし産業の空洞化 ・「よい円高」はない。 ・「円安」になれば景気は回復する。 ・購買力平価の話。 ・「ソロスチャート」(マネタリーベースの比較)の修正版(超過準備金を考慮)。 ・「円高」は”予測インフレ率”の差によって発生する。 ・ 予測インフレ率の差を埋めるには、日銀の大規模なマネタリーベースの増加が必要
0投稿日: 2012.05.12
powered by ブクログドイツ証券安達氏の本。 もっとまっとうけいかと思っていたら、仮想敵を作って責め立てるというパターン。まぁそんなに間違った事は言ってないけど。。 佐々木融氏の本の方が良かった。
0投稿日: 2012.05.08
powered by ブクログ安達の評論集は、ほとんど買っているか、図書館で借りて読んだりしているがはずれはほとんどない印象。 円高の正体は、「デフレの正体」藻谷 浩介に対する冷静な批判にもなっている。藻谷 浩介が述べるような就業人口が減ることから起きるのではない。これが、ドイツなど各国の人口減少率とインフレ率の列挙して、数字で明快に述べている。 さらに焦眉は、中央銀行の通貨供給量の比較で為替レートを予測するソロスチャートを修正したところである。日本の量的緩和が準備預金を目標にされたが、ここから超過準備預金量を引いた通貨供給量での米ドルとの比較した修正ソロスチャートは、為替レートの変化を説明するところである。 固定相場制、金融政策の自由、資本移動の自由の三つを同時に達成できないという不整合の説明もある。変動相場制でのマンデル=フレミングモデルから通貨供給量の拡大は、通貨安を招き、財政出動はGDPの変更にはほとんど影響がないことも語られる。これはリフレ派にとって当然のツールであり、また現実の説明力が非常に高い。 藻谷のデフレの正体は、就業人口が減少しているのに、何故失業の高止まりが起きるのか、その説明も出来ない。 藻谷 浩介が述べるように、デフレが就業人口の減少に伴って起きるのであれば、就業人口の相対的な低下は総供給側に起きる現象であり、生産量が落ちているということを意味する。GDPは総供給と総需要によって決まるのだから、供給側の効率性、生産性が落ち、需要が一定であれば、デフレになる、ということを主張していることになる。しかし、この理屈は非常におかしい。生産性が落ちるということは、総供給曲線が左移動し、インフレになるからである。つまり、藻谷の言う就業人口の絶対数の減少は、供給量の左移動を表すからインフレに振れることになり、デフレを説明できないことになるのである。 デフレは、インフレ率、より正確には予想インフレ率に対する中央銀行の働きかけ、しかも恒常的な働きかけによって決定される。機関投資家、証券会社、銀行などインフレ予想率に強力に働きかけなければ、デフレの脱却は非常に難しいものになるわけだ。これが国内事情。 国外での事情も鑑みれば、IS曲線は一定であればLM直線が右移動させるのは中央銀行だけある。LMが右移動すれば、為替レートは円安になり、円安はインフレ圧力を高めてデフレ脱却に向かうことになる。これがマンデル=フレミングの理論である。したがってデフレやインフレは、中央銀行の責務だと言えるのである。
0投稿日: 2012.05.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
一時期に比べれば少し円高が解消されたのかと思うがまだまだ80円台の円高。前半は円高・円安・為替の基本的なレクチャー、少し眠くなる。著者の考えは後半、「日銀がマネタリーベースで今よりさらに28.8兆円の量的緩和を実施すれば、円高は止まる。もっと円を市場に供給せよ。」という事。日銀総裁の白川さんにマネタリーベースの供給は十分と言わず、量的緩和をさらい進めよというメッセージ。
0投稿日: 2012.04.21
powered by ブクログ為替について概説しつつ、なぜ現在のような円高がもたらされたのかを示す本。為替の変動は中央銀行のマネーサプライで説明できるが、それで説明できない時期があり、それについては期待インフレ率を織り込んで分析すると説明できるようになる。何はともあれ、円高の脱出には日銀の積極的な動きを期待する所存。
0投稿日: 2012.04.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
為替について・・・ 良い円高なんて無ぇんだよ! ってぇ本・・・ 1章から3章は為替についての極基本的な知識がある人はすっ飛ばしてもイイですね・・・ 4章からがこの本の言いたいことのよう・・・ ソロスチャートってぇ、恥ずかしながら初めて知りました・・・ というかこの本はリフレ派の方の本だよね? 為替は長期的には購買力平価で話が出来る・・・ ので物価上昇率が高い国の通貨は安くなり・・・ 低い国の通貨は高くなる・・・ はい・・・ これはまぁイイとして・・・ 短中期的には・・・ ソロスチャート・・・ ここから読み取れるのは・・・ 各国の中央銀行の金融政策の積極性の違いが、マネタリーベースの供給量の違いに現れ、それが為替レートを決めている、と・・・ もっと言ってしまえば・・・ 金融政策の積極性の違いからくる予想インフレ率の格差によって動かされる、と・・・ この『予想』っつーのが大事なんだよ・・・ だから日銀はもっと金融緩和を積極的にしまくれ! もっと緩和しまくってインフレになる(する)って思わせろ! そうすりゃあ、銀行が投資活動活発にするよ! そうすりゃあ、インフレになり始めるだろうよ! そうすりゃあ、円安も起こるだろうよ! そうすりゃあ、企業業績も回復するだろうよ! そうすりゃあ、株も上がるだろうよ! そうすりゃあ、消費も刺激されて経済が良くなっていくだろうよ! そうすりゃあ、給料も上がってさらに消費が活発になって、インフレが定着して、本格的に経済成長していくだろうよ! だから・・・ 日銀は即刻金融緩和しまくれ! マネタリーベースを少なくともあと28.8兆円増やせ!150兆円にしろ! そうすりゃあ、1ドル95円、名目成長2%は達成出来るだろうよ! と・・・ こんなに簡単なの? なら何故やらない? 日銀のメンツ? 日銀のいらん伝統? はて? 何か問題でも? どうなの白川総裁? リフレ派の方の話って・・・ キレが良い・・・ 一見分かりやすいから良く見えるけど・・・ だから逆に・・・ ホント?と思ってしまうのだけど・・・ 副作用はないの? 本当のところどうなの? とりあえず・・・ この本自体は読みやすい・・・ けど・・・ 何か・・・ 相関関係と因果関係がハッキリしてないような気も・・・
1投稿日: 2012.04.10
powered by ブクログ為替で円安・円高になる仕組みが分かりやすく説明されている。読みやすい本なので初心者向け。ただ、内容をあまり信じない方がよいかもしれない。掲載されている図がいくつかあるのだが、全くまでも言わないが、相関関係がない。その分著者の説得力がない。
0投稿日: 2012.04.05
powered by ブクログ冷静に現在の円高の問題について書かれている。有名になるためのパフォーマンスでテレビに出ている自称経済アナリストとは違い過去の事例を元に分析しているので勉強になりました。 まずは、デフレを何とか解消しない限り何ともならないわけですね。 高校時代社会でインフレの勉強をした時、先生がデフレは理論上の現象で現実におきることはないと言われたことが妙に頭にこびりついていたのですが、
0投稿日: 2012.03.30
powered by ブクログ景気回復のためには「デフレマインド」を払拭して「円安」にする必要があり、そのためには日銀によるマネタリーベースの供給を増やすしか方法はない。という論調。 「デフレの正体」や「弱い日本の強い円」を名指しで間違っている、と指摘するあたり過激な内容だが、労働人口が減少していく日本にも成長の可能性がある、という持論はなかなか面白い。
0投稿日: 2012.03.30
powered by ブクログ昔から経済が苦手だ。 というより、大局的に物事を捉えることが全般的に苦手だ。私は根っからのオタク気質なのだろう。私を含め、世の中には細かいことにこだわりすぎて大局を見誤る人が少なくない。 緻密性と大局観は、一見相反する能力のようで実は相互補完的で密接不可分。どちらか一方を鍛えられるものでもない。重要なのはそのバランス感覚。私の場合は緻密性に振れることが多いので、意識して大局観を養わなくてはなぁ~と思う。 人から勧められて読んだ本だったが、読後はそんなことを考えさせられた一冊。
0投稿日: 2012.03.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
本の半分~2/3程は基本的な為替変動のメカニズムに終始していて、非常につまらない。逆に全く為替についての知識がない人なら、入門書として読んでも構わないかなと思う。 タイトルにある、筆者言うところの円高の正体とは「日銀の金の撒き方が足りない」。以上、と。円高の原因に興味がある人は、大抵為替の大まかな仕組みは知っているだろうし、自分なりに大まかな原因に対する意見もあるだろうし、世にある代表的意見も知っているだろう。その場合、最後の2頁程に書いてあるまとめだけ読めば、大体この作者の意見は分かる。それで十分と思う。
0投稿日: 2012.03.16
powered by ブクログ為替とGDPの関連性、実行為替レートや外貨準備高など、基本的な金融政策や用語の解説から入り、その価値や有用性について論じてる。 円高はGDP低下と連動してることからどうあがいても悪、インフレ率上昇が景気回復のために必要でありそのためにはマネタリーベースを増大させるべき、という論調。 特に、銀行の準備預金と為替レートが連動してる、という話は面白かった。 この前、円高の有用性に論じてた「間違いだらけの経済政策」を読んだばかりなので、正直どっちがどっちやらわからなくなった。 それでも、量的緩和の効果が今ひとつに感じられるのは、あくまで「日銀の本気が感じられなかった」からで、継続的にマネタリーベースを増大させ続ければ、銀行は遅行して企業への貸出や、積極運用に振り向けられるというのは納得。 資源が希少になってその獲得に円高が有効というより、GDPとの連動を示される方がまだ説得力があるな・・・
0投稿日: 2012.03.12
powered by ブクログいわゆる「リフレ」派の人が、 今の円高状況について、為替に詳しくない人にも分かるように説明した、入門書。 そういう意味で、色々バイアスがかかっています。 ここ最近の為替を巡る、議論を取り上げながら、メディアや識者といわれる人が発するトンデモ論を丁寧に反論していくので分かりやすく、すらすらと読めます。 とはいえ、為替の動きの説明としては、大雑把すぎるところもあるので、この点は他の書籍を読む必要があると思います。 個人的に、ヘェーと思ったのは、ソロスチャートに関する説明ですが、ちょっとこじつけ臭いなあーとも思いました。 とはいえ、本書の主張には概ね賛成です。私自身は、円高自体を悪とみていませんが、現状は、もう少し是正されるべきとは思います。 あと、反論する相手がかませ犬すぎるので、もう少し手強い相手への反論が欲しかったです。 なかなか、議論がかみ合わないかもしれませんが、水野和夫氏の 「人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか」 「100年デフレ」 にたいして、論理的な反論とかあると完璧でした。 いずれにしろ、日銀がお金を刷って、インフレになれば、本書の主張が正しいということになると思いますが、 入門書ということで色々説明を端折って都合のよいデータだけを引っ張ってきているようにみることもできたり、必要以上に攻撃的なところでちょっと損をしている感じもしますが、 実際ちょっとバイアスは、かかっていると思うので、 「リフレ」派の為替入門書とみると、すんなり受け入れらると思います。
0投稿日: 2012.03.11
powered by ブクログ円高を理解する入門書として最も薦められる一冊。為替の動きに大きな影響を与える物価との関係を理解できる。以下、ポイント。 ・為替はインフレ率の将来予測(期待インフレ率)の影響を大きく受ける。 ・日銀の行為から期待インフレ率の動きを読める。 ・デフレ・円高からの脱却の成否は日銀の金融政策にかかっている。 なお本著を読了のうえ、同じテーマをよりアカデミックに扱い、かつ金融政策の記載が豊富な岩田規久男『デフレと超円高』へと読み進めると一層理解が深まる。
1投稿日: 2012.03.10
powered by ブクログ内藤忍さんのブログで紹介されていたので読んでみました。 著者の主張をざくっとまとめると、 ・円高は日本経済にとって間違いなく悪。 ・日銀が金融緩和によってマネタリーベースを増やせば、円安、株高、デフレ解消によって日本経済は復活する。 というもの。 日銀の金融緩和以降、短期的には筆者の描いたシナリオ通りの展開になっている。 現状の円安、株高の追い風を受けて、3月決算の各企業の業績が好転するようであれば本格的な回復軌道に乗るんじゃないかと観測している。 ていうかそうなるといいな♪( ´▽`) 内容は割と易しいので、弱い日本の強い円よりさくっと読めるとおもいます。
0投稿日: 2012.03.07
powered by ブクログ3/4 読了 一気に読ませてくれた。 以前、 「通貨を知れば世界が読める」 浜矩子 を読んで”1ドル50円時代”の話で、こんなメチャクチャなことを言っている学者もいるのかと呆れました。 「デフレの正体」 藻谷浩介 はベストセラーということで読んだのですが、大きな違和感がありました。 「良い円高 悪い円高」 リチャード・クー は麻生首相の経済ブレーンでしたよね。 ただ、これらの感想は自分の無知からくるものだろうと思っていたのですが、この本を読んで学者ばかりでなく日銀総裁までが間違っていたという説明に納得がいきました。この20年の日本経済の低迷を見れば一目瞭然です。日銀、経済官僚、政治家の方々に読んで欲しいです。 株式投資にも役立つ内容です。
0投稿日: 2012.03.05
powered by ブクログ長く続く円高。これって一体なんで起こってんの?どうなるの?そして、どうすればいいの?等の疑問に対して、端的に見解を述べている一冊。基礎から語っており、非常に分かりやすい。しかしながら、反対意見/別意見への言及が物足りず、どこか独りよがりな議論感が拭いきれない。
0投稿日: 2012.03.03
powered by ブクログ前半、鼻提灯できそうなくらい退屈だった。 後半、修正マネタリーベース(修正ソロスチャート)当たりから面白くなったと思ったところで終わった。 (議論を始めると、相手の意見も聞かずに強引に話を終わらせようとする人がいるけど、なんかそんな感じ・・・。) 平易に、シンプルにしすぎて、根拠があまりに曖昧なところが心配になった。 相関関係のあるチャートだけ見せて因果関係があると断じるのは危険なのでは? コラムの内容も支離滅裂で・・・怖いよー・・・。 勝間和代の『まじめの罠』もそうだったけど「やっつけ仕事」感がすごい!光文社新書クオリティー!
0投稿日: 2012.03.01
powered by ブクログ円高は日本にとって有害であると説き、予想インフレ率を引き上げ円安を誘導するために、日銀はより積極的な量的緩和を行うべきと主張する本。 肝心の部分がダメで、その他は可もなく不可もない、というのが率直な感想。 著者は円高を"明確に悪"と断言し、無条件で忌避されるべきものだと言う。しかし、この議論の核となる部分の根拠として出てくるのが、なんと、ドル円レートと名目GDPのグラフ1つのみ。日本の名目GDPが比較的高い2003年~2007年は円が安く、2008年~2011年は円が高い。よって、円高は良くない、と結論づける。 …あえて述べるまでもないが、2007年以前の円安は円キャリー取引、好景気は世界的な金余り、2008年以降の円高はリーマンショックによる円キャリーの手仕舞いと質への逃避、不景気はリーマンショックによる信用危機、で説明できる。 そもそも、2指標間の相関が因果関係の説明にならないことは、大学1年生でも知っている。 まさか、反円高の論拠がこれだけではあるまいな、と思って本書を読み進めたが、なんと本当にこれだけだった。えぇ、そりゃあ盛大にズッコケましたとも。 その後著者は、変動為替相場制の下では、通貨暴落が中長期的には景気回復に繋がること、キャピタルフライトが起きる可能性が低いことを挙げ、円安のデメリットは小さいと説く。 そうして、為替の中長期的挙動は予想インフレ率に従うことを説明し、日銀はアグレッシブな量的緩和により予想インフレ率を引き上げ、円安を誘導すべきだと主張する。 ここでも著者は、"変動相場制では通貨危機は起こらない"と断言したり、詳細な議論が必要な量的緩和の規模に関する部分で、マッカラム・ルールを無邪気にえいやと適用して済ませたり、節々で香ばしさを醸し出している。しかし、歯切れの良さを売りにした200ページ程の新書であることを考えると、ギリギリ許容範囲内ではある。要は、標準的なリフレ派の主張である。 然るに、「で、本当に円安より円高のほうがデメリット大きいの?」という、そもそもの問いに答えていない以上、いくら円安誘導政策の話をしたところで、まるで説得力がない。 議論の核を素通りし、枝葉を深掘りした、実に不思議な本。『最近ズッコケてないなぁ』と、欲求不満気味の人は、手に取ってみると良いかもしれない。
0投稿日: 2012.02.26
powered by ブクロググラフが連動しているというだけで因果関係があるような書き方はちょっと弱いと思いました。 平易な本にするために意図的に端折ったのだと思いますが。
0投稿日: 2012.02.19
powered by ブクログ「第1章 為替とは何か?」「第2章 円高・円安とは何か?」はきわめて常識的な知識の確認。まったく経済の知識がない人でもわかりやすく読めるかと思う。また第3章はちまたに垂れ流されている俗説を痛烈に批判。「第4章 為替レートはどのように動くのか?」「第5章 為替レートは何が動かすのか?」は為替レートの変動について、修正ソロスチャート、予想インフレ率などのグラフを用いて説得的に持論を展開。そして、最後の「第6章 円高の正体、そしてデフレの“真の”正体」において、日銀のさらなる金融緩和の必要性が示される。 安達氏の切れ味鋭い論法はいつもながらだが、誰もが理解できる平易な文章で読みやすい。万人にオススメしたい。 ところで、昨日、勤務先の組合ニュースが来年の春闘目標として、ベアアップを目指す旨が書かれていた。組合だから、ベアのアップを要求するのは良いとして、その理屈として「賃金が上がれば消費が増え、景気の回復にもつながる」云々の記述があった。……orz 是非、本書を熟読し、正しい理論武装でもって、「敵」は誰かを見定めていただきたいと切に願った次第である。
0投稿日: 2012.02.16
powered by ブクログ為替に関することをわかりやすく書いてくれている。円高・円安といった為替変動が何故起こるか?ということはこの本で理解できるだろう。 ちょっと気になったのは本書に出てくるグラフ。棒グラフと折れ線グラフを重ねているグラフで、動きが同じであることを強調するために縮尺(?)を合わせているような。増減率が同じだから間違ったグラフではないけど、読んでいる人に対して自分の説の正しさをより強く印象付けるためにやっているんじゃ?と勘繰ってしまう。 概ね納得できるんだけど、何故か腑に落ちない感じ。 因みに最初に出てくる金額の意味は、本文を読まずとも額面を見たらおおよそ想像できる内容。 著者はリフレ論者なのかな?
0投稿日: 2012.02.10
powered by ブクログ円高、デフレについて、著者の見解を非常にわかりやすく解説している良書。最終的には日銀の政策批判となっているが、ここまでズバッと斬っていると、気持ちいい反面、こんな簡単なことに気付いてないということはこの説自体どこか欠陥があるのか?とも思ってしまった。金融の世界は難しい。
0投稿日: 2012.01.26
powered by ブクログ[関連リンク] [書評]円高の正体(安達誠司): 極東ブログ: http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2012/01/post-bd6f.html
0投稿日: 2012.01.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
前半はほとんど知ってる内容で読むのに時間がかからなかったが、後半は他の本でも言ってたことを裏付けているようで面白かった。 この本を読んで思ったことは日本は救えるということだ。 日銀が本気を出せば、この国は再び蘇る。そして、この国を救うために動くのは銀行、証券会社(投資銀行)、ヘッジファンド(投資ファンド)、個人投資家だ。 この国が蘇るのはそんなに長い期間はかからない。5年以内に日本経済は反転し復活する。そして、10年後には皆が幸せな世界になっているだろう。 長期間この国を停滞させているのは、怠慢と無知だ。
0投稿日: 2012.01.21
