
総合評価
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powered by ブクログこの小説は読後感がいい。一章から伏線が張られ二章最終章と伏線がきれいに回収される。結末の何とも言えない美しさも相まって大満足の読書体験が出来る。 『粘膜人間』のような強烈な刺激は少なくて読みやすい。前作は「いたたたた…」と思いながら読んだ記憶が… もちろんグロ表現はあるし蜥蜴人も不気味だが…。
0投稿日: 2025.10.04
powered by ブクログ面白かったが、粘膜人間に比べて、グロテスクな美しさは減ったような気がした。読みながら少し物足りなさを感じた。ただ、蜥蜴については素晴らしいと思う。この異様で奇怪な存在が、読書中、不思議な緊張をもたらしていた。
0投稿日: 2025.05.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
飴村行の粘膜シリーズ。 ちょっとクセになる。 残虐行為の描写は相変わらずエグい。 今回も蜥蜴人間が出てくる。時代は太平洋戦争の初期。 町で唯一の総合病院の院長の息子である、月ノ森雪麿呂が主人公。 雪麿呂は国民学校初等科に通っている。 権力を傘に来た、その傍若無人さは子供とは思えない振る舞いだ。 雪麿呂に使える下男の富蔵は爬虫人である。雪麿呂に対して忠誠を尽くしている。 富蔵は子供の頃にナムールから日本へ連れて来られた。自分は生粋の日本人だと思っている。 雪麿呂の同級生の二人の堀川真樹夫と中沢大吉は雪麿呂の家に招待される。 その豪華な家と調度品の数々に驚きを隠せない。 真樹夫には軍人の兄、美樹夫がいる。美樹夫は少尉でナムールへ派遣されている。 ナムールには、日本軍に対するゲリラや巨大な虫や得体の知れない動物がうようよいる。そして、爬虫人の村人達との関わり。 美樹夫はナムールで二人の部下と共に、間宮という要人の護衛をすることになり、この世の地獄を体験する。この間宮がまた、ウンザリする程のゲスな男だ。 ナムールのジャングルでのゲリラとの攻防、巨大人食いミミズや巨大ヒルは出るわで、気持ち悪い。 雪麿呂の母が疾走して家には居ない。父は書斎に籠もりきりに成り部屋から出てこない。やがてその真相は明かされるが、そのどんでん返しが気持ち悪い。
5投稿日: 2025.02.01
powered by ブクログ80~90年程前と推察される戦時中の日本が舞台だが、“爬虫人”という生物が当たり前の様に存在している世界観。 読み終われば見事に緻密なスプラッタミステリーだが、表紙や表題、作中のエンタメに寄った会話劇などからどこまで本気か分からず、煙に撒かれた様な不思議な読後感を残す。 この外し具合としっかり落とす所のバランスが作者の力量と魅力だと感じる。
15投稿日: 2025.01.29
powered by ブクログ飴村氏の「粘膜」シリーズ第二弾。気味の悪い表紙と奇抜すぎる題名のせいでイロモノ感を感じさせるが(イロモノではあるが)、内容は洗練された文章と緻密に設計された物語で構成された作品。大日本帝国旺盛の第二次世界大戦中という時代背景もマッチしている。残虐や凄惨な事柄をリアリズムを持ってこれほど細緻そして的確に描写する著者の筆力に圧倒される。最後はしっかりと伏線回収がなされ、カタルシスも得られるので、不思議と読後感も悪くない。グロ耐性はそれなりに必要だが、エンターテイメント作品として上質なものに仕上がっている。
0投稿日: 2024.07.16
powered by ブクログ意外にミステリ要素が強く新鮮だった。相変わらずどこまで本気なのかがわからない。トカゲ人間が存在する世界で種明かしをされたところで変な笑いしか出てこないんだよな。
9投稿日: 2024.04.06
powered by ブクログ軍国主義の日本を舞台にした荒唐無稽な話 エロくてグロくて正気をゴリゴリ削られる話だけど読み進めてしまう妙な魅力がある でもこれホラーか?
1投稿日: 2024.02.26
powered by ブクログ粘膜人間もそうなのですが独特の世界観が癖になります。エログロではあるのですが、おとぎ話のような感覚が好きです。
1投稿日: 2023.09.26
powered by ブクログ月ノ森医院の御曹司・雪麻呂はその権力を笠に着る傍若無人な初等生である。同級生二人を招き自慢するものは医院の地下施設、死体を実験用に保存する惨憺たる光景だった。そして、もう一つのおぞましい光景。それは雪麻呂の世話人である富蔵という者、彼の頭は蜥蜴であった。 粘膜シリーズ第二弾。角川ホラー文庫の上梓ながら推理作家協会賞を受賞した異色作である。年代は特に明言されていないが前作同様に戦時中のようだ。そして爬虫人という頭がトカゲの生物が受け入れられている。この奇天烈な設定をさも当たり前に展開するのも前作同様だ。 とにかく繋がりの見えない事象の連続で第二章を終えて、どのように風呂敷を畳むのか心配になってしまうぐらいだった。そしてラストの一撃、もうミステリー調とはかけ離れた作風過ぎてフェアとかアンフェアとかの領域を超えている。
1投稿日: 2023.01.10
powered by ブクログ粘膜シリーズ第2弾! 前作とあんまり関係ないけど… まぁ、何というか凄い世界ではある。 そういう雰囲気は、前作と同じ… こういう世界は、やはり、帝国陸軍みたいな戦時中が合ってる感じ。 何やねん!爬虫人って… 何か召使い的に、雇ってるけど、こんな知性のあるの使うの怖い。 グロいのオンパレードで、分かってはいたんやけど、凄い。 そんな平気に人殺したり、生き返らせたり、更に切ったり付けたり…理不尽極まりないが… 神様をあっさり冒涜してる感満載! 何か昔、ホルマリン漬けの死体が浮いてくるのを沈めるバイトを思い出した…(都市伝説かも?ホンマにあるか不明…) しかし、これにハマるのが、我ながら…自己嫌悪(^^;; 雪麻呂くん〜人として外れまくってるけど、富蔵さんと幸せに〜! もう第3弾も手元にあるし。 もう少し温めてから読も〜(^_^)v
35投稿日: 2022.11.13
powered by ブクログタイトルは似ていいるけれど、前作と完全な繋がりはないので前作未読でも問題なし。 問題あるとしたら、あなたの……。 日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)を受賞している本作。 読んでいるうちは「(推理…?)」と思うが、ラスト数ページ、最後の一文で仰天。 〇〇が〇〇なら〇〇のシーンの〇〇はどんな気持ちで……(〇の数は実際の文字数ではありません)。真相わかって再読すると、余計に笑っちゃう、いやグロい?いや悲しい? 第一章は導入。ここで合わなければもう合わない。 第二章は冒険。正直きつい。 第三章は覚悟。ここまで読んだのなら……これから先を読む勇気があるのなら……どうぞ。
2投稿日: 2022.08.14
powered by ブクログ液体がびちゃびちゃとはね、粘液が飛び散り、首がスパッと切れて頭が飛んで血が吹き出すスプラッタゴアホラー。 エロ、グロ、笑い、マッドサイエンティスト。B級要素が完璧に揃ってます。各章は関連なさそうですが最後に伏線回収で繋がります。ホラー愛を凄い感じます。
2投稿日: 2022.07.30
powered by ブクログ強烈‼︎ 前作は夢で見たから描けたのだと思った。 それに匹敵するモノを創作できる筆者卍 そもそもあんなのを夢で見ること自体が超絶脳
3投稿日: 2022.03.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
粘膜シリーズ初読です! もっと怪奇小説寄りなのかな?と思っていたら最後急に好きなタイプのホラー要素が入ってきて嬉しくなりました。これこれこれ! 全体的におそよ「粘膜蜥蜴」と題がついている小説で得たい描写を期待値以上にお出ししてくれるので表紙買いしてよかったなと思います。 それはそれとして、結末を読んでからおつとめを応援するシーンを思い起こすと……どんな感情?それは……
3投稿日: 2021.12.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
粘膜シリーズ初体験。 噂通りグロかったけど、文章のテンポが天才的にうまいのであっという間に読み終えてしまった。 ・冒頭に出てくるライヘが何を意味するのか ・雪麻呂の父親の研究が何か を考えながら読んでいると、オチは途中で容易に予想はついたものの、ストーリーも楽しめたし、下品/不謹慎なギャグもキレキレで秀逸だった。 生き地獄のような南国の描写は、絶対にこんなところ行きたくねえぇぇ・・・と思わせるものの、そういえばグイン・サーガでは物語冒頭のノスフェラスの描写に一番ワクワクしたものだなあと思い、新潮文庫のコピー「戦争は読むもの」「差別は読むもの」「不倫は読むもの」がふと頭をよぎった。これ角川ホラー文庫だけど。
1投稿日: 2021.03.19
powered by ブクログ大本命、読むのが勿体なくて積読される悲劇の粘膜シリーズ第二弾。 「河童」の次は「蜥蜴人間」 「髑髏」の次は「姫幻視」相も変わらずのぶっ飛んだ世界観に導入される密林の化け物達。30センチを超える蛭に人の腕を喰らおうとする巨大ミミズ 更にそれを食するテラフォーマーズ(G) 知らん方からすればハテナマークのオンパレであるこの世界観を一から説明したら世が明ける。夜では無いです世紀跨ぎます。 物語は雪麻呂サイドと雪麻呂の友人の兄サイドで進む。雪麻呂Partでは自分のイタズラが過ぎて死んだ友人を別の友人に解体させ、自身の父の権力にて不慮の事故とし隠蔽しようとする雪麻呂の傍若無人な振る舞いで幕開。支配する者とされる者たちの暴力と血と淫で塗れた描写が続く。グロいです。 兄Part。 ここでも当たり前のように理不尽が飛び交い人がバタバタと脱落していき、更に上記怪物が乱入ともうお祭り騒ぎ。蜥蜴人間達もしっかり登場。言うまでもありませんが暴力と淫に塗れております。 この作者様は本当に人を壊すのがお上手だ。 そしてなにより雪麻呂と富蔵のキングオブコントな二人。彼等の会話のテンポが気持ち良く感じたのは私だけではないはず。全てを理解した後に富蔵の応援歌を考えると...なんとも居た堪れない... (フレフレぼっちゃん!イケイケぼっちゃん!) ーーー この人は本当に人間なのだろうか...と不安になる著者の脳内。前作「粘膜人間」で鳥肌のその先へ連れていってくれた「髑髏」の存在も凄かった。人間の破壊とメンタルの破壊を繰り返す悪魔のような書物だった。それを踏まえての今作品。 今回の髑髏枠は「姫幻視」だろう。やはり私は女性側として健全に正常に完全に引かせていただきました。気になったそこの麗しき貴女、共にこの不快感を味わおうじゃありませんか。 恐らく「粘膜シリーズ」は内容を全てお話出来たとしても人にこの世界観を伝えるのは不可能だろう。手に取り読んで初めてこの気狂いな世界を体感出来るのだ。決してオススメはしませんが。 手に取ったら後悔するかこの凄まじい世界観に感嘆するかのどちらかです。残念ながら圧倒的に前者側に陥る方が殆どだと思う。 ....ホラー映画嫌いなのに気になって見ちゃってその夜を全力で後悔しながら眠りにつくタイプの貴方の傍らにそっと置いときます。
61投稿日: 2021.03.09
powered by ブクログなんて天才的な想像力。 「粘膜人間」同様、旧国家の日本が舞台なのですが、頭が蜥蜴の爬虫人の村がナムールに存在し、独特で想像を絶する世界観が広がります。 金持ちでわがままな病院の息子、雪麻呂が、友人や家族との関係で生じるトラブルが気持ちいいくらいあっさり処理されていくのが、何だか爽快です。 エロくてグロテスクでバイオレンスですが「愛」がテーマなのだと思います。 ラストもすごく良かったです。 とんでもない世界観のお話ですが、道徳のお勉強にもいいかもしれません、、、よ? 刺激強めですが。
12投稿日: 2020.06.22
powered by ブクログ★★★★ 今月3冊目 こりゃら凄いっすよ、前粘膜人間読んだが、これは面白い。作者の頭の構造がわからん。 説明ができないが とにかく面白いワールドだ。
2投稿日: 2020.03.10
powered by ブクログ粘膜シリーズ。 へルビノなる蜥蜴人間が登場。 前作同様、読み終わるといろんな意味で疲れるなぁ。富蔵さんがいいキャラです。
4投稿日: 2019.12.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
これは兄弟の話か? と思いきや 前作『粘膜人間』同様に3部でどんでん返しが待っていた。 何となく怪しいな、とは思っていたがそう来たか。 第1部は少年達の日常の裏側にあるちょっとした探検。 第2部は本格的な冒険SFもの、巨大な虫だの出てきて大好物だ、むしろおかわり! 二度も死んでしまう大吉少年は所謂運の無いやつ、間抜けなのだろう。 流石にジャイロの場面は笑ってしまった。 エゴイストな雪麻呂と献身的な富蔵の掛け合い、それを愛でるそんな作品でした。
0投稿日: 2019.09.17
powered by ブクログエゴイストの同級生に振り回されて死体の処理をさせられそうになる一章から、二章では一転して彼の兄視点の密林強行軍。巨大な人喰いミミズにゴキブリ、30cmもある巨大蛭といったバケモノのような生き物たちとの死闘は思わず眉間にしわが寄るほどグロテスクです。それがふと気づくと頭が蜥蜴で体が人間という爬虫人をキーに絶妙な繋がりを見せ、構成の妙に唸ります。ホラーでありながら思わず笑ってしまう箇所があり、そして読後気づけば巧妙な伏線の張られたミステリであり愛情の物語でもあったのです。これは凄かった。参りました。
1投稿日: 2019.06.14
powered by ブクログもうありとあらゆるものが頭の中に深く焼き付き読み終わって何時間か立つ今も余韻に浸っています。 富蔵さんかわいい。どこかドロヘドロのカイマンさんを思い出しました。
1投稿日: 2019.03.03
powered by ブクログ1部、2部を回収する3部ほんとに嫌すぎだから、頑張って読んでください。 著者がガロに投稿歴があると解説で読んで、あーってなった。 富蔵は嫌可愛い。
0投稿日: 2018.09.03
powered by ブクログ軍国主義による支配が続く戦時下の日本という設定で、3部構成。 第1部は国民学校初等科にかよう堀川真樹夫と、その同級生で病院長の息子、月ノ森雪麻呂が中心。 第2部は真樹夫の兄、美樹夫が戦地で体験する悪夢。 第3部は彼らの総出演による摩訶不思議な物語。 真樹夫が誘われて仕方なく行った雪麻呂の自宅には、死体をホルマリン漬けにしたプールがあるし、使用人は爬虫人だし、精神に異常をきたした軍人が地下にいるし、とにかく不思議な世界。あまりにヘンテコな世界なので、涙目になりつつも笑いました。グロテスクな描写が多いですが、第3部の会話にはふき出してしまうものもあります。また、第1部の謎が第2部、第3部へと移るうちに綺麗に解き明かされ、軽妙と言えなくもない、これまた困った作品です。
0投稿日: 2017.04.23
powered by ブクログ白井智之さんの『おやすみ人面瘡』、『東京結合人間』を読んで面白かったので似たスタイルの作家さんいないかな?と 探したら飴村行さんがホラーで面白いと紹介されてたので いちばん人気の『粘膜蜥蜴』を読んでみました。 このミス2010年6位、文春7位、 日本推理作家協会賞受賞 ホラー+冒険小説+コミカル+ミステリ-なエンターテイメント小説ですねぇ。 コミカルなところが思ったより強かったかな 探してたタイプとちょっと違った ミステリ-にもっと寄ってるほうが好みかな。
0投稿日: 2017.03.28
powered by ブクログこれは思いのほか楽しめました。爬虫人の描写がそこまで突拍子のないものではないから、自分なりにイメージしやすい。この物語における重要な存在だから、その部分の分かりやすさは大事だと思われる。あとは、すっかり人間界に定着してしまった感のある、下人の爬虫人が愉快で、会話の返しとか、かなりセンスの良い笑いを提供してくれました。展開もテンポ良くて、無駄にダラダラ長引かせずにクライマックスを迎えるから、そういう点も好印象でした。機会があれば、シリーズ他の作品も読んでみたいかも。
0投稿日: 2016.10.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
このミスベスト10、2010年版6位。グロい小説。嫌悪感を抱かせる場面がほとんどなんだけど、なんだか面白いし、さわやかささえ感じる。次はどうなるのかと期待しながらサクサク要み進めてしまう不思議な小説。それでもやはり、人には進められない。そもそもこれはミステリーなの? 確かに、終盤は予想の斜め上をいく展開になるけど、もともと異常な世界なのでそんなに驚かない。
0投稿日: 2016.02.25
powered by ブクログ飴村さんの粘膜シリーズ第2弾。 雪麻呂の暴君ぶりが子どもながらそら恐ろしかったり。 ラストはなんだか切なくなりました。 終わり方がとても印象的な作品。
1投稿日: 2014.11.29
powered by ブクログなんとも衝撃的な作品だった! カバーデザインから単におどろおどろしいだけの話を想像していたが、実際はとてもしっかりした小説。ホラー/ミステリー/コメディどの部分も見事で、大いにおののき、大いに笑わせてもらった。第二章、密林行のくだりは息を飲む面白さ。初めて読む「粘膜シリーズ」の作品だったが次はどれにしようか悩む〜。
2投稿日: 2014.10.30
powered by ブクログ遅ればせながら、飴村行の粘膜シリーズにはまった。4作すべて読んだが、ベストはこれ。第弐章「蜥蜴地獄」の秘境冒険SFの部分がたまらない。ページをめくる手が止まらない面白さだ。肉食ミミズだの、巨大なゴキブリだのが攻撃してくる東南アジア・ナムールのジャングルの描写は貴志祐介「新世界より」の奇怪な生物たちがかわいく見えてくるほど。 日本推理作家協会賞受賞作なので、ミステリの部分も申し分ない。グチャグチャグッチョンの描写があるのに、ラストには切なさが横溢しており、この小説の余韻を深いものにしている。傑作としか言いようがない。 粘膜シリーズには河童や爬虫人ヘルビノなどが登場してくる。だから粘膜なのかと思ったが、作者インタビュー(http://bookjapan.jp/interview/090114/note090114.html)によれば、「粘膜というと卑猥なイメージがあるでしょう。グロテスクで、さらに卑猥というイメージ。河童が代表例なんですけど、この小説の登場人物はみんなそういう、グロテスクでどこか卑猥という印象があると思います。だから、登場人物をすべて象徴する言葉として粘膜を当ててみたわけなんです」ということなのだそうだ。 これ、映画化かアニメ化ができないものかと思う。そのまま映像化すると、R-18は避けられないだろうが、監督は三池崇史が適任なのではないかと思う。
2投稿日: 2014.10.04
powered by ブクログタイトルから、表紙から、もっとグロ・グロ・ナンセンスを期待していたんだけど。意外に普通に、筋の通ったお話でした。 少なくとも作者は普通の思考の人。 なんじゃい。 蜥蜴人の富蔵がいい味を出していたし、 実はxxxだったというオチもちゃんとあった~ 「粘膜人間」の方は石牟礼道子の「西南役伝説」ばり らしいから、そっちを読むべきだったのかしらん?
0投稿日: 2014.09.29
powered by ブクログ飴村行、粘膜シリーズ二作目、読了! 恒川光太郎『銀の船』の中に乗っている(←変換ミスではありません)『粘膜蜥蜴』(角川ホラー文庫アンソロジー『二十の悪夢』P78参照)。 前作、『粘膜人間』の様式を踏襲したかの参章構成。 いや、やられました。 解説にあるエンターテインメントとは言い得て妙。 様々な要素が盛り沢山。 特に第参章は素晴らしい。掛け合い漫才的会話のパターン化、からの、ミステリー的クライマックスと伏線回収。オチ自体は予想の範囲内。しかし、最終、P376を読んだ瞬間、どんなグロ場面よりもゾクリときました(脳内再生時に富蔵の声にならなければならないのに……)。 世界観には一貫性を感じるが、デビュー作『粘膜人間』がかすむ程の充実ぶり。 ★は4.5という感じの4つ。
0投稿日: 2014.08.27
powered by ブクログ前作のように方向性も結末も定まらず、激しい衝動のみが暴れまわるのかと思いきや、メチャクチャななかに因果応報の要素をもって、しっかり着地しているではないか。 エロとグロとバイオレンスに充満した世界に不快感以外のものを感じるのは、私が特にイカれているからではあるまい。 すべてのキャラクターたちの滑稽で悲しいまでの愚かさが作品を祝福すべきものに変えている。 作者はただ単に、残酷であることに酔っているとは思われない。 異形であれ、忌むべき存在であれ、愛も救いも与えられている。
1投稿日: 2014.07.20
powered by ブクログ真樹夫は同級生の雪麻呂に自宅に招待され、友人大吉とともに雪麻呂の家に向かう。雪麻呂の家にはヘビルノという爬虫人が下男として仕え、さらには死体安置所があり……。同じころ真樹夫の兄、美樹夫は東南アジアのナムールという国で重要人物の護衛の任務を請け負うことになるのだが……。 うわさには聞いていましたが予想以上のハチャメチャっぷりでした(笑)。まったく話のその後の展開が見えないまま第一部が終わると、第二部はいきなり戦地の東南アジアに話が飛び、第一部の閉塞的な状況とは打って変わっての冒険活劇風なストーリーに。さまざまな化け物や戦地でのゲリラとの戦いが終わったと思いきや、第3部ではまた日本、それも今まで真樹夫、美樹夫の一人称だったのに、急に雪麻呂の内省的な話になると思いきや、いきなりのヘビルノの富蔵に女の子を用意させて…… グロ描写は当初の予想ほどページ数は割かれていませんでしたが、第2部の化け物の描写や第3部での決闘の描写などはうわさ通りしっかりとした描写でした。特に第2部はそうした描写のため美樹夫が生きて帰れるのか、ドキドキしながら読み進めました。 そんな場面がありながらも笑える場面もあるのがまたシュールです。雪麻呂と富蔵のかけあい、中でも第3部の冒頭は「この作者はなに書いてんだ?」と思うくらいのばかばかしさでした(笑)。このシーンがいいんだよ、なんて友達に言ったらきっと変人扱いされるんだろうな、とは思いますが(苦笑)。 雪麻呂や第二部で美樹夫が護衛することになる間宮もかなりの暴虐無人っぷりでイライラし通しだったのですが、不思議と嫌いになれませんでした。イライラが一周したのか、彼らのそうした振る舞いがどこかで自分みたいだ、とおもったからでしょうか。 最後もまたすごかったです。1部、2部、3部と場面転換がかなり激しく、どう話に決着をつけるのか気になっていたのですが、そう来るとは……。力技ではありますが、めちゃくちゃっぷりの割には意外と綺麗に締められたように思います。 ルールや常識、モラルに縛られず、作者の飴村さんが想像力を爆発させて書かれた作品だな、ということを読み終えてしみじみと実感しました。これだけ濃い想像力を見せつけられたら、好きになるか、嫌いになるかのほぼ二択になると思います。個人的には好きかも、という感じでしょうか。今後粘膜シリーズを読んでいくことになるかもしれません(笑) それにしてもこの本が日本推理作家協会賞を受賞しているとは……。失礼ながら世も末だなあ、という感じがしてしまいます(笑) 第63回日本推理作家協会賞 2010年版このミステリーがすごい!6位
1投稿日: 2014.05.26
powered by ブクログなんなんだ!一作目でやられて、そのまま二作目。エログロナンセンスと言ってしまえば、それまでか。一作目のレビューでも書きましたが、人にはお勧めしませんが、自分は絶対に続編を読む!なんなんだろう。この読後感。一作目より良かったですが、一作目がダメという訳ではないです。加速していく感じ。
0投稿日: 2014.03.20
powered by ブクログ前作よりも面白くなっています。 グロテスクな表現や人間解体に耐性のある方にはオススメです。 意外にも勧善懲悪が軸にあるようなので (何の罪もない人が悲惨なことになることもありますが)、 比較的安心して読むことができました。 富蔵の坊ちゃま応援歌にはやられました。
0投稿日: 2013.10.16
powered by ブクログ爬虫類好き、蜥蜴好きにはまったくもってホラー感が感じられない。さらには某ドラマ(もしくはマンガ)を思い出してしまったらコメディになってしまう。 ホラー作品としては今一。
0投稿日: 2013.08.29
powered by ブクログなんとなく気になって読み進めてしまった。 グロテスクが大丈夫で、胸糞悪くても良い!という方におすすめ
0投稿日: 2013.05.19
powered by ブクログ表現はとにかくグロかった感。主人公?のクソみたいなのが「最後は純愛」みたいなのを聞いていたのでプリズンホテル的に改心するのかと思ってたらクソのままだった。しかし話はすごい引き込まれる。
0投稿日: 2013.04.16
powered by ブクログ知人に強くおすすめされたので読んでみた。ひとことで言えば戦前昭和グロテスク小説系アバターだった。一見関係の無い3つの物語がふとした場面でつながるなど展開や文章の妙は素晴らしいので、グロテスクな小説が好きな人には傑作だろう。ただ、趣味の異なる人にも読ませるような境地(たとえば『ドグラ・マグラ』のように)には到達していないように思った。
0投稿日: 2013.03.31
powered by ブクログ―――東南アジアの密林に棲息するという爬虫人〈ヘルビノ〉とは? 戦時中の日本で起こる未曾有の凄惨な事件の数々。 現代ホラーの最先端を走る著者の最新作! オススメされたので新規 こいつぁすげえな しょっぱなから全開のスプラッターホラーで離陸して 権力を笠に着た暴君、掛け合い漫才のような会話、血みどろの決闘 と最後まで無秩序な回転を繰り返して …着陸してみたら純愛ものだった。 っていう奇跡みたいな小説 読み終わった瞬間肌が粟立った 一家に一人富蔵が欲しくなるお話笑”
0投稿日: 2012.12.30
powered by ブクログ粘膜人間を読み終わってから、あ、シリーズものなんだと気付き、早速読んでみました。 まさか、このシリーズで涙をこぼすとはおもわなんだ 富蔵…!!!!!!!!
0投稿日: 2012.09.24
powered by ブクログ雪麻呂の時折垣間見える富蔵への優しさが、ドロドロの描写の中ホッとさせられる。どんな展開になるのかさっぱりわからず、最後はびっくり。
0投稿日: 2012.06.30
powered by ブクログ神経を逆撫でし不愉快にさせるおぞましい設定やストーリーながらもグイグイと引き込まれてしまう。知らぬまに私も粘膜シリーズファンとなってしまった。
0投稿日: 2012.06.11
powered by ブクログ★2012年5月28日『粘膜蜥蜴』飴村行著 評価B+ 粘膜人間に続く第二編。町の大病院の御曹司月の森雪麻呂が、わがままの限りを尽くして、好き勝手をやった結果、最後にはその報いを受ける。話では、エログロの限りが尽くされるが、話の展開は、大どんでん返しもあり、破天荒な面白さを感じた。ファンタジーとは言い難いが、おどろおどろしいストーリーは健在。続編も借りており、即刻次を読み始めるとしよう。
0投稿日: 2012.05.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2010年11月読了 エログロ度は前作「人間」よりスケールアップ!蜥蜴人間が登場する、しかも執事役で!? 南方の戦地では、異生物が目白押し!ここも似た世界を思い出す、映画「キングコング」(ピーター・ジャクソン版)の沼地でウヨウヨ出てきたキモイ生き物たち。 さらにラストに以外な結末まであった!なんともサービスたっぷりのゲテモノ作品、ハマってしまった。
0投稿日: 2012.05.02
powered by ブクログずっと気になっていた本。気持ち悪い虫が出てきたのは想定外でした。読むのが辛かったです… 最後は「悪いことしちゃいけないよ」という話になって、なあんだ、と思いました。
0投稿日: 2012.04.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
新進気鋭のホラー作家「飴村行」の粘膜シリーズの二作目。 この作品も勧善懲悪をストーリーのベースとし、文体を敢えて起承転結入れ替えることで、読者を虫唾の走る描写の虜にし、読んでいる間だけマゾヒストになるよう上手く洗脳している。 一味違ったホラーを体験したい人向けの本です。
0投稿日: 2012.03.15
powered by ブクログ久し振りに本格的純粋グロを読んだ感じ。すっごいエグいけど、止められない。くせのある悪役たちが人間ならではの多面性をもっていてそれが心地好い。
0投稿日: 2012.02.16
powered by ブクログ凄い小説だ!出だしから、キテレツ小説風の設定であるため、前半はのめりこめなかったが、読み進めるほどに、この小説の世界に没頭できた。 ブラックユーモアを理解できる方なら、多分大丈夫なはず。 Amazonの書評なんかは、グロクて気持ち悪くなったなどと書いてあったが、個人的にはそんなことはないと思った。 ホラー小説・ホラー映画を一切読まない僕でも大丈夫なので、大抵の方は平気かも。 大東亜戦争時を髣髴とさせる設定に登場する、蜥蜴人間とエゴの強い金持ちの12歳の男の子が軸。 戦争ものであり、ミステリーであり、SFでありという豪華な設定。 完成度の高いエンターテイメントを目指す、作家さんの心意気を感じました。 問題はこの装丁! あまりにもオドロオドロしくて、イヤ。 食わず嫌いの読者を増やしそうです。 内容、こんなに凄惨じゃないから! 装丁をもっとミステリー風にしたほうがいいと思うな。だって、この装丁に惹かれて残酷小説を読む気満々の方だと、肩透かしをくいそうですからね。 なのでなので、この装丁にだまされず、面白い小説を読みたいという方にはオススメいたします。
0投稿日: 2012.01.17
powered by ブクログ映画だったら絶対観ないし、人には勧めないけど、冒険、バトル、笑いに恋愛、ミステリーとあらゆる要素の詰まったかなりレベルの高いエンターテイメント。最後の10ページで全ての伏線を回収し、ちょっと感動すらさせる手腕は見事の一言に尽きる。
0投稿日: 2011.12.06
powered by ブクログ暴君雪麻呂の物語。富蔵のでんでん太鼓音頭が最高(笑)。最後のオチも良かった。ホラーであり冒険小説でもありミステリでもあり、エンターテイメントとして優れた作品。
0投稿日: 2011.11.20
powered by ブクログようやく粘膜3兄弟読了! でもこのひとすごいな、すべて設定に共通項はないのに同じテイストで、 でもほーんのりとリンクをにおわせて、完全に世界を作ってる。 よく思いつくよねここまで。 夢野久作作品プラス家畜人ヤプープラスグロ。 いや、本当にすごいんだけど絶対に人には勧められない本だなー。 この作品でちょっとだけ追加された純愛要素?は、 他の人はどう思ったんだろ? あたしはないほうが好きだったかな?
0投稿日: 2011.11.12
powered by ブクログちょっと×××・・・という場面もあったけど、面白くて一気読み!伊坂さんのおススメ、というのも納得の作品でした。ラストは、こう来るか~~~!!!と、ビックリしました~ww いやはや、これだけぶっ飛んでると、いろんなナニやアレやコレも許せちゃいますねw
0投稿日: 2011.11.08
powered by ブクログ純粋におもしろかったです。 気味悪い描写が鼓動を鳴らす。 じわりじわりじわり。 じわりじわり。 じわり。 。
0投稿日: 2011.09.13
powered by ブクログ粘膜人間でこりたはずがまた読んでしまった…。雪麻呂と富蔵のかけあいがシュールでおもしろかった。でも最後のオチにええー!?ってなったのは私だけじゃないと思う。てゆうか粘膜人間のかっぱといい、今回のトカゲといい、なんで人間じゃないものが、人間みたいにしゃべったり服着たりして出てくるんだろう?って思わずにはいられない。でも粘膜人間は前回のよりは不快指数少なかった!描写もそこまでじゃなかったし。次はどんなお話書くのか結構気になる!
0投稿日: 2011.07.22
powered by ブクログある意味因果応報? 最後のオチに「ええええ~?!ええええーっ」となりつつも良い気持ちで本を閉じれます。
0投稿日: 2011.07.18
powered by ブクログ国民学校初等科に通う堀川真樹夫と中沢大吉は、ある時同級生の月ノ森雪麻呂から自宅に招待された。父は町で唯一の病院、月ノ森総合病院の院長であり、権勢を誇る月ノ森家に、2人は畏怖を抱いていた。〈ヘルビノ〉と呼ばれる頭部が蜥蜴の爬虫人に出迎えられた2人は、自宅に併設された病院地下の死体安置所に連れて行かれた。だがそこでは、権力を笠に着た雪麻呂の傍若無人な振る舞いと、凄惨な事件が待ち受けていた…
0投稿日: 2011.07.16
powered by ブクログミステリのランキングや雑誌で見掛けて気になったので、図書館で予約して借りました(^^)/ ホラーだけどミステリでもある…って感じでしょうか?? かなり怖そうで、グロテスクな印象を持っていましたが…実際読んでみたら、意外と大丈夫でした(^^ゞ 最後…ある意味ハッピーエンドだったかも(・・? 面白かったので…また飴村先生の別の作品も読んでみるつもりです♪
0投稿日: 2011.07.07
powered by ブクログ2011年6月30日読了。 こんな滅茶苦茶な人物、時代設定で、一つの話として成立するのは異常。 ラストで一気に伏線が繋がる。 雪麻呂に富蔵の会話は最早コント。 凄い作家に出会ってしまった。。。
0投稿日: 2011.06.30
powered by ブクログ異様な登場人物(人でもない)、グロテスクな描写、さらに時間と場所を越えた展開に圧倒された。これだけカオスな世界観で、ストーリーを見失わないのは筆力がある証拠だろう。
0投稿日: 2011.06.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
粘膜シリーズ!!!あらゆる展開がドキドキさせられる。読書前、読書中、読書後全てにおいて満足でした。ラスト2行でやられた(感動)。
0投稿日: 2011.02.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
粘膜人間ががっかりだっただけに期待せず読んだけど こちらはおもしろい! 笑えるし話の流れもよくてどんどん読んでしまう。 登場人物も心底嫌な奴じゃないから結構どのキャラも好き。 でも富蔵のかわいさにはかなわない…! ぼっちゃま応援歌最高。
0投稿日: 2011.01.24
powered by ブクログ課長から読めと押し付けられた。…課長、アンタ何読んでんですか…。その課長は、粘膜シリーズは純愛モノだと宣った。 先が気になるというか、久しぶりにぐいぐい読ませる本。しかし読後感はあんましよろしくない。…純愛?…うーん、純愛?うん、純愛…かな。 自分では絶対に手を出さんジャンルなんで新鮮といえば新鮮。ただ、他の粘膜シリーズを本屋で手に取ることはまずないと思う。粘膜よりも大河の原作が気になるよ。
0投稿日: 2011.01.08
powered by ブクログ各所絶賛、このミスランクインということで 中盤の生理的に吐気を覚える展開を堪えて堪えて読み切った割に… ド肝を抜くような結末ではなく残念。 同著者の『粘膜人間』に通じる日本のようで日本でないパラレル戦時中な舞台と 不気味だけど滑稽さもあるダークファンタジーな世界、 そこにマシンガンの如く連打で訪れる事故事件の数々は 狂気的で「よくもまぁこんなに繋げられるものだ」と感心するほどダレ知らず。 人間の脳味噌を鼻から啜るおぞましさと かたや馬鹿蜥蜴となじられても中身は日本人と仕える健気さが 同じ爬虫人に描かれる辺り 怖いんだけど間抜けさもあって面白いしよりインパクトがある。 恐怖の質もどちらかというと、エグイ泥臭い悪趣味さで憎みきれない。 ただし、ミステリとして高評価を得るほどの緻密なつくりかというと… 伏線は露骨だしオチも読めなくもないし、 奇抜な転換も行き当りばったりに私には感じられた。 ちょっと期待しすぎてしまったかな… 本当に吐気我慢して読んだだけに…
0投稿日: 2011.01.06
powered by ブクログこれは、、、女の子の読む本ではなかったかな笑。 いろんなランキングに入ってたので読んでみたんだけど、 ぐろいぐろい。 グロいとこ本を直視できず。 でもただのグロい、なんか、コアな人のツボをついてる本かと思いきや、最後は割と、人間味のある終わり方だったかな。 いやーしかし、ラストの母親の言葉も、女子にはわからない男子のマザコン的な感じだったかなぁ。 富蔵の行動を母親だったと思って振り返ると恐ろしいような、納得のような。。。 独特な世界、という意味ではおもしろい本だと思う!でも好みではない。
1投稿日: 2010.11.19
powered by ブクログ舞台は戦時中の日本と南方にある「ナムール国」。 主な登場人物は真樹夫、美樹雄兄弟と、町の病院長(権力者)の息子の雪麻呂、そして下男の富蔵。 タイトルに「粘膜」と付いているが、特に粘膜にこだわった物語ではない。 戦争中ということで、どんどんと人が死んでいくが、それほどひどいという感じはしない。 最後はどうなるんだろうと思っていたが、初めのころの設定をうまく生かした結末となる。 おもしろかった。 今度は「粘膜人間」を読みたいと思った。
0投稿日: 2010.10.16
powered by ブクログ「「雪坊、大丈夫よ。私達はずっと一緒」耳元で母の優しい声がした。」 噂の粘膜シリーズ!! もう、読まない、きっと読まない… だって、だって、気持ち悪いよぅ。 こんなにも、気持ち悪いかと、、まぁ、予想通り。 最初の章は、ただひたすら嫌悪感ばかりだったんだけれど、 最後の章、最後の行なんては、うぅっ!!と唸ってしまうぐらい、巧みだ!と思ったのでした。 すごいよー、、 といっても、やはりホラーという種類、私にはあまりにも馴染みがなくて、また、これから馴染もうという気持ちもなくて、、、 まぁ、これでおしまいかなぁ・・・ またどこかでめぐり逢えたら!! 【10/6読了・初読・市立図書館】
0投稿日: 2010.10.13
powered by ブクログ私の評価基準 ☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版 ☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも ☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ ☆☆ 普通 時間があれば ☆ つまらない もしくは趣味が合わない 2010.9.25 読了 ホラーというよりも、どちらかというと、バカミス? その意味では、おもしろかった。 前作を、まだ読んでないけど、その評判からドロドロのグチャグチャ、ベロベロのズルズルを期待してました。でも、雰囲気は不思議な感じを醸し出してますが、それほどグチャグチャとかズルズルになってません。 もちろん、人体損壊の現場は出てきますが、何かコミカルな感じがして、これはこれで、おもしろい。 そして、他の方も書かれていますが、あの坊っちゃんの応援歌はおもしろかった 頭の底に残ってしまって、あの時に、思い出す事の無いように願うばかりです。 最後の展開では、それまでに何となく解っては来るものの、謎解きっぽいのがあって、それにちょっと心が温かくなっている自分に気がついて、ビックリ!
0投稿日: 2010.09.27
powered by ブクログ血と臓物にまみれたドロドロのスプラッタ・ホラー。エロ・グロ・ナンセンス、すべてが素晴らしい。雪麻呂と富蔵の会話、特に坊っちゃん応援歌に大爆笑。ラストにはミステリ的なサプライズも用意されており大満足でした!!。
0投稿日: 2010.08.13
powered by ブクログアジアに生息する爬虫人。下男の富蔵は爬虫人。雪麻呂に仕える。 頭には日の丸鉢巻。 隔離病棟にいる狂人が大吉を殺す。朝になったら生き返った。 兄が爬虫人の子供を助けた。長老が超能力で大吉を蘇らせた。 兄が帰国。雪麻呂の許婚が毒殺。嫉妬した従妹が毒をもった。 雪麻呂が撃ち殺す。 兄に頼んで、長老に許婚を生き返らせる。 嘘がばれて、目と足を奪われる。 富蔵は失踪した母の脳が移植された。母の声が聞こえてきた。 脳移植に成功した父が若い男と浮気したことの復習が富蔵の体への 脳移植だった。
0投稿日: 2010.08.11
powered by ブクログ前作「粘膜人間」も読んでいたので覚悟して読み始めたが、思ったほどでもなかった。読みやすくはなったけど、もの足りなく感じるのは私だけか?どうせならとことん行って欲しい気がする。
0投稿日: 2010.07.15
powered by ブクログあらすじ・・・ 第壱章 「屍体童子」 庶民の真樹夫と大吉は、大金持ちの雪麻呂の家に招待されてウハウハになるが、ちょっとしたアクシデントで大吉が死亡。 慌てた雪麻呂から「この後始末をしなければお前も殺す」と脅された真樹夫は、牛刀を片手に途方に暮れるが、そこに出兵中の兄・美樹夫の幻が現れ・・・。 第弐章 「蜥蜴地獄」 東南アジアのナムールに駐屯中の美樹夫に、ある重大任務が言い渡される。 それは、軍部にとって大事な金づるである下衆野郎・間宮を、チャラン村まで護衛するという危険な仕事だった。 有能な部下2人と共にジャングルの奥地にあるその村へ向かう美樹夫だったが、反日ゲリラや獰猛な動植物に行く手を阻まれ、やっとの事でたどり着いた村もまた既に、住民すべて皆殺しにされており、その死体は一様に陵辱の跡があったのだった。 そして、その犯人たちが現れたとき、美樹夫は想像を絶する恐怖を味わう事に・・・。 第参章 「童帝戦慄」 雪麻呂は従姉の魅和子を熱烈に愛していた。 魅和子は雪麻呂の人生の全てであり、何としてでもモノにしたいと願っていた。 しかし魅和子は、雪麻呂と同じように求婚してきた雪麻呂の従兄・清輔との間で心を決めかねており、悩んだ末、とうとう2人に最後の手段である「ガチンコ対決」を提案してくる。 つまり、雪麻呂と清輔で正々堂々と戦い、勝った方が魅和子と婚約出来るというのだ。 どんな手を使ってでも、魅和子の愛を勝ち取ろうと画策する雪麻呂と清輔の戦いは熾烈を極め、死人を出しながらもついに雪麻呂に軍配が上がるのだが、そこに意外な人物の横槍が入り・・・。 世界観も内容も、前作となんとなく似たところはあるけど、 今作は、戦争あり、冒険あり、愛憎劇あり、エロを通り越して卑猥あり、 それから蜥蜴人間の爬虫人が登場したり、ミミズやゴキブリの巨大な化け物が登場したり、 もちろんグロくてキモいホラー要素もあり、さらには驚愕のミステリー展開もあり、 最後にまさかの涙ありと、この作品、とにかく凄いですよ。 何でもござれで、よく詰め込んだなと。 三樹夫たちが、ゲリラに追われてジャングルの中を逃げるシーンの緊張感と過酷さは、真に迫ってるし、 そのジャングルの中で、巨大ミミズや巨大ゴキブリと対峙し戦う場面も、気持ち悪いほどリアルに感じたし、 全体的に奇想天外なお話で、物語にも纏まりがないのかもしれませんが、 その独創的なアイデアや描写力、世界観や異常過ぎる変態っぷりは、これはこれで本当に凄いなと思います。
0投稿日: 2010.07.07
powered by ブクログ『粘膜人間』を読んで、これも期待通りの作品。イクとこまでイッちゃってる。ここまで書いてもらえると、読んでて気持ち良いよ。ラストの展開はちょっと…だけど、そこもイッちゃってて良いよ。
0投稿日: 2010.07.03
powered by ブクログ東南アジアの密林に棲息するという爬虫人〈ヘルビノ〉とは? 戦時中の日本で起こる未曾有の凄惨な事件の数々。現代ホラーの最先端を走る著者の最新作! 昨日、日本推理作家協会賞を受賞した。09年「このミス」6位、「文春ミステリー」7位の作品でもある。確かにそれだけの評価がされて然るべきかもしれない。前作「粘膜人間」と同じく、ホラー・エロ・グロ・ユーモアがバランスよく、何とも言えない不思議な雰囲気を持っている。オチも「そう来るか!」という感じだった。 (A)
0投稿日: 2010.04.24
powered by ブクログ前作と同じ世界観で登場人物等は相変わらずぶっ飛んでます(笑。ともすれば奇天烈な設定やギミックに目を奪われがちなのですが、今作でもやはり「グロテスク」とは感じられず、逆に「癒しの物語」なのではないかとさえ思いました。この人からはしばらく目が離せませんね。
0投稿日: 2010.04.06
powered by ブクログ(-"-;)ウーン なんかどんだけ気持ち悪いんだというか。 前作の粘膜人間のときは河童だったけど 今回登場するのはトカゲ人間。 いや、トカゲ人間は 見かけが気持ち悪いだけで中身は普通なんだけど それを取り巻く人間たちの心が気持ち悪い。(- -;) 登場人物のうちの三人が 時を同じくしての三作品の主人公になっているのだけれども 話はわかりやすいけど とても気持ち悪い。 終わり方もなんか・・・ ちゃんと終わってるんだけど 不快感だけが残る。 好きな人は好きなんだろうけどなぁ。
0投稿日: 2010.04.03
powered by ブクログ◎週刊文春ミステリーベスト10 2009年国内第7位。 ◎ミステリが読みたい2010年版 [2009年ミステリ・ベスト10]国内第9位。 ◎ミステリがすごい!2010年版第6位。 ◎第63回(2010年)日本推理作家協会賞受賞作品。 2010年3月28日(日)読了。 2010−29。
0投稿日: 2010.03.21
powered by ブクログ町唯一の医師であり政治家とも太いパイプでつながった 月ノ森家の一人息子である雪麻呂は たまに学校に行くと気まぐれで級友を屋敷に招いていた。 爬虫人の召使である富蔵を従え、 コウカ・コウラや病院のライヘ保管所、患者である精神を病んだ軍人たちに 今回選ばれた大吉と真樹夫は興奮するが ふとしたはずみで大吉が死んでしまう「屍体童子」 ナムールに出征した真樹夫の兄の美樹夫は 貿易商人である間宮の護衛の任務を受けた。 阿片や爬虫人の密売も行う間宮に美樹夫は反発を抱くが 村落までの密林の中でゲリラや奇獣に襲われ 他の仲間を失ってしまう「蜥蜴地獄」 美しい母が失踪して以来父は書斎にこもりっきりである。 それを心配筒も雪麻呂は従姉の魅和子を許婚とするために 従兄の清輔と代理決闘をして見事その座を勝ち取るが 嫉妬のせいで魅和子が死んでしまう「童帝戦慄」 カバーデザイン:片岡忠彦 Karl Shone/Getty Images 薦められなかったら絶対読まなかったと思います。 表紙からわかるとおり、戦時中の日本を舞台としたエログロ。 特に「蜥蜴地獄」の中で出てくる様々な生き物は本当にグロテスクです。 第壱章と第参章では雪麻呂が、第弐章では間宮が 権力を振りかざして周りを振り回して犠牲者続出。 爬虫人ヘルビノたちが行う処刑シーンは流し読みでした。 ただ解説でも述べられているけれど純愛要素もあるのです。 特に富蔵の雪麻呂ぼっちゃんへの献身はすごい。 ラストを読んでから見返すとその理由もよくわかります。 そのおかげか意外と読後感は悪く無かったです。本当に意外。 「極めて凶暴で、無謀で、独善的ではあったが、その行動や発言に邪念や欲念は含まれていなかった。まるで幼児のように、本能の赴くまま物事に反応し、本能の赴くまま行為に及んでいた。それは月ノ森家という隔絶された特殊世界で育ったが故の結果だったが、その混じり気の無い透明な精神を持っているからこそ、雪麻呂がどんなに暴走しても憎むことができないような気がした。」
0投稿日: 2010.02.07
powered by ブクログ「新感覚ホラー」みたいな紹介に釣られて読んでみたら、あらまぁ基本的には冒険小説なのでした。 それも子供の頃に読んだような、純然たる冒険譚であります。 ただ、そこに加えられるエログロナンセンスなスパイスが凄まじい。 そして間の抜けた登場人物たちが織りなす、救いようのないバカらしさ、イマイチ狂気に踏み込めない中途半端さが何とも素晴らしい。 特に全体を包むおとぼけ感と描写のグロテスクさが好いですなぁ。 ラストの大どんでん返しも素敵。こんなバカらしいお話が最後に、こんな感動的に終わってしまうなんて。
0投稿日: 2010.01.28
powered by ブクログ富蔵サイコーっすよ 三部では雪麻呂と結構漫才系にまで発展してます そこまで盛り上げての真実 センチメンタルな最後の一行にやられます 戦争中と言う軍国な背景が、グロさと共に 昔の日本的な部分も出して、いっそうセンチメンタルなんでしょうね 「愛」な作品 素晴らしいエンタメです
0投稿日: 2010.01.24
powered by ブクログ現代じゃない時間軸の物語の場合 世界観に入り込めるように書かれているかどうかが重要。 最初の30頁程読んでどうもダメでした。 他のレビューを見ていると最後まで読めばまぁ面白いらしいが とてもそんな気分にはなれない。未読。
0投稿日: 2010.01.16
powered by ブクログ「カチカチマラボウ、ビンビンマラボウ雪麻呂ぼっちゃん日本一」 理不尽な雪麻呂の狂気がまったく先の読めない展開を後押しする独特の世界観で疾走する。 爬虫人の富蔵。 ライヘ(死体)を偏愛する男。 凄惨な処刑シーン。 母の謎の疾走。 父が断念した脳移植研究。 反吐がでそうな内容ながら物語としては抜群にひきこまれる怪奇的描写は圧巻。 必読必至間違いなし!!
0投稿日: 2010.01.09
powered by ブクログタイトルから連想したほどに「粘膜」ではありませんでした(笑)。が、グロテスクでシュールな描写はかなりのもの。苦手な人は要注意です。まあ苦手な人は、このタイトルからして敬遠してしまうでしょうけど。 あまり怖さを感じなかったのは、あまりにシュールな光景に適度なユーモアが入り込んでいるからかも。特に富蔵の発言がなんともユーモラスで、何度となく噴き出してしまいました。 だけどまさか、こういうオチが待っていたとは! そういえばいろいろと伏線はあったのですね。ぞくりとさせられながらも、ほのかに優しいラストでした。
0投稿日: 2009.12.29
powered by ブクログイイハナシダナー。ある意味レーベル詐欺。前作より文章も構成も進化している。そしてギャグセンスが高過ぎる。
0投稿日: 2009.12.20
powered by ブクログう~、気持ち悪っ! というわけで大好きです。 人のレビューで知って読んだのだけど、作者買い決定。 しかし、おすすめはしません。(笑) 終わり方が少し急いだ感があったので、もう少し引っ張って欲しかった。賞に出した作品らしいので、枚数制限あったのかな?
0投稿日: 2009.12.08
powered by ブクログ微笑ましくすらあるようなレトロエログロ?(ロが多い) がんばって乱歩を目指したような。 なんじゃそらーっていうかんじが乱歩っぽいかも。 さくさく読めます。
0投稿日: 2009.12.05
powered by ブクログ▼何の気なしに買った小説なんだけど、アタリすぎてむしろ……ドン引いた。生理的嫌悪感が募る癖に、どうしても興味がそそられて続きを読んでしまう。電車の中で読んでいると乗り過ごし必至。 ▼読了。気持ち悪いのにキモチイイというか。そこがおもしろい。そうして、少しだけエロチック。倒錯的。(09/12/3 読了)
0投稿日: 2009.11.30
powered by ブクログ富蔵、超かわええ。 第弐章の南国冒険譚の主人公である美樹夫超かっこいい。 こんな方法でじわっとさせるとは・・・よく考えると悪趣味だわ。
0投稿日: 2009.10.30
powered by ブクログ2009/10/16 Amazonより届く 2011/6/12〜6/14 粘膜シリーズ第二弾。 飴村氏得意のエログロが今作も炸裂。しかし、その根底には愛が流れているのだ!ともすれば、子供の空想の悪ノリとも取れるのだが、飴村作品ならではの品がある。スペシャルな作家さんだ。
0投稿日: 2009.10.16
powered by ブクログなんだかんだ言って読んでしまった...。 むー...特には感想が...ないw。結局なんだったんだろう。 色々と書き散らかしたようなものをラストに無理繰り くっつけた様な...。ホラー云々ということではなく こういった世界感と自分が合わないってことでしょうねー。 所詮自分は似非アングラ。
0投稿日: 2009.10.01
