
総合評価
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powered by ブクログ話としては独立している作者の粘膜シリーズ第三弾。 グロテスクでネジが外れた世界設定は健在ながら、今作は特にコメディタッチが強く、作者の魅力である文学とエンタメのバランスはそこまで取れていない様感じた。 散りばめられながらも作動しないファクターも多く、緻密性があればプロットの魅力でかなり化けた作品だったのではと口惜しい。
11投稿日: 2025.05.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
双子の兄弟、須川麿太吉・矢太吉が主人公。 時代背景は太平洋戦争の初頭から始まる。 今回は何故か子どもの「爬虫人」(頭が蜥蜴で体が人間)が出てくる。 兄弟が戦地のナムールから「爬虫人」を日本へ連れ帰る。 そして、「粘膜人間」にも出て来た、黒い外套に身を包んだ、顔が睾丸の瘤だらけの二頭身の神様「吉太郎」も出てくる。 何も無い空間にスリットが出来て、そこから現れる全身が真っ黒の人間が、矢太吉を殴りに現れる。殴った後は帰って行く。謎の現象。 今回も残虐行為の描写が出てくるが、「粘膜人間」ほどではない。エロ度も低め。 兄弟が関わる、使用人のヘモ爺や、子どもの爬虫人との会話には、何度も笑ってしまった。 寝る前に読んだせいか、変な夢を見てしまった。 ちょっとクセになる「飴村行」恐るべし。
4投稿日: 2024.11.30
powered by ブクログ「粘膜」は何ら関係ない点は置いておき、「粘膜」シリーズ第三弾。戦時下の不穏な雰囲気と理不尽な出来事、双子の兄弟のコミカルなやり取り、克明で残虐な描写。「ヘルビノ」や「ナムール」など前作とのつながりも感じさせる。もちろん「マラボウ」も(「グッチョネ」はありません)。ヘルピノ奇を衒ってるわけではなく、小説としてもエンターテイメント作品としてもレベルが高い。グロ耐性がある方にはおすすめしたい作品。暗澹として残酷な展開が続くが、それほど暗い雰囲気がなく読めるのは、何処か漂うコメディタッチとテンポの良さからだろう。ゆえにラストの展開はミステリー的なバッドエンドで、残り10~20ページで徐々に予想させる展開は衝撃的でやるせなさを感じさせる。前二作がラストのカタルシスがあったので、なんとも云えない余韻を残す。
0投稿日: 2024.08.06
powered by ブクログなんとも説明しがたいし、内容のある物語だとは思わなかったけども、引き込まれたし、続き気になったし、好きなんだと思う!
0投稿日: 2024.03.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
磨太吉、矢太吉、ヘモやん、 吉太郎、ポン太、黒助、亀吉。 可愛いユニークなキャラクター盛りだくさん。 これらを見られるだけで大満足。 展開は幸福と不幸を織り交ぜてながら 不幸な方へ傾いていく。 前作の『粘膜蜥蜴』のような愛のあるオチを 予想していたが、力技のラストが少し残念。 テンポが良く勢いのある疾走体験は同シリーズの 白眉。
1投稿日: 2024.03.13
powered by ブクログ粘膜シリーズ第三弾。 戦時下を舞台に山奥でひっそり暮らす兄弟とカフェで女給として働く一人の美女。三角関係の恋路は戦争をきっかけに大きく動き出す。ナムールへの出向命令、現地で出会う爬虫人、そして時折現れる黒い影の正体は何なのか? ホラー、グロテスク、SFそしてラブロマンスを加えた物語はとんでもないラストへ。 まともな話だと思ったんですよね途中までは、そしたらいきなり異空間から黒い影があらわれるんだからびっくりしちゃう。河童と蜥蜴はまだ説明がつく存在だったんですけど今回はいよいよ分からない。そして舞台はまたもや戦時下最前線のナムールへ、話もぐちゃぐちゃだし体もぐちゃぐちゃになったところで盛大なネタバラシ。
0投稿日: 2023.01.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ネタバレあり注意 粘膜シリーズ3作目。グロさは粘膜人間と比べたら控え目だが、ギャグテイストもあり、新規キャラクターも魅力があり、個人的に一番楽しく読めた。前作キャラも脇役として登場しており、世界観が拡がっていく感じも面白い。 「黒助」の暴力性が上がっていく点も、そういうことかと悲しくもあり。
0投稿日: 2021.07.03
powered by ブクログ粘膜シリーズ第3弾。 突拍子もない世界観のエログロ小説です。 「粘膜人間」のキチタロウ様や「粘膜蜥蜴」のナムールでの戦争、蜥蜴人間なども登場します。 冴えない双子の兄弟の高嶺の花ゆず子との恋愛話から、徴兵され戦地ナムールでの拷問、ヤクザとの対決、親の敵討ちなど、次から次へと幅広い展開されていきます。 グロい表現が続く中でも「双生児」を双子の意味だと知らず「ソーセージ」だと思って上官に解答するという可愛い場面もあったり、全体的にギャグっぽい印象のお話です。 定期的に軽い気持ちで読みたくなるシリーズです。 素晴らしい想像力に、毎回感動させられます。
8投稿日: 2020.08.04
powered by ブクログ★★★★ 今月4冊目 今作は面白い。粘膜シリーズ3作目 1番面白いかも。 エログロと大スペクタクルが凄い。 場面展開多すぎだし飽きない。 傑作
2投稿日: 2020.04.10
powered by ブクログヘモやん最初は気持ち悪い爺様なのに段々と親しみが涌き、可愛く見えてきました。 粘膜シリーズ、最初は、ひぃぃとなるキャラが最後には親しみわくキャラが一人、二人いますね。
1投稿日: 2019.03.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
豚を何から何まで愛するへもやんと言う老人とクラス二人の兄弟。 双子の兄弟はゆず子と言う「タイガア」の喫茶店の女給に夢中で口説き落とすことを考えるも玉砕し続けて悩む。 付け加えて弟は、突如異空間から現れる謎の黒いものに暴行を受けることにも悩んでいる。 見栄を捨て、兄が素直に自分たちが慎ましく養豚をしていることを話すと、ゆず子と距離が縮まった。叔父が養豚をやっていたため、罪悪感を覚えたらしい。 さらにゆず子に言い寄っていたヤクザにしつこく迫られていたところを助け、二人は恋仲同然となる。 だが、ヤクザにゆず子が誘拐され、兄弟二人が助けに行くも、弟が拷問を受ける。 ゆず子が機転を利かし、なんとか窮地を脱出し、ヤクザ二人を殺害するも、戦争の招集例がかかる。 船の撃沈、戦地での強襲、その後脱走を目論み、上官とヤクザの下っ端に処刑されようもなるも、巨大サソリのおかげで助かり、さらには蜥蜴人間に出会い、なんとか日本に帰る二人。 だが、ゆず子と兄が結ばれていることを知ると弟は消える。 戻ってくると、かつて自分たちの父を死に追いやった詐欺師が戻ってきたことを知り、弟は凶行に走る。 弟が詐欺師を殺し、自身と兄を呪い、ゆず子を犯し、二人は殺しあう。 死んだ兄は、神に祈ると、兄は黒い何かに代わり、進んだ先には7歳の弟がいる。 ホラーと聞いて読んだのですが、冒頭から変態爺さんが出たり、突如なんの前振りもなく現れる黒い人物(?)が出てきたり、普通に頭が蜥蜴の人間が出てきたりと、かなりシュールさを感じます。 荒唐無稽なのですが、風景や人物同士のやりとりなど状況の描写自体はしっかりしており、一人一人のセリフも頭の中で音声で聞こえるくらい自然なので、一気に読み終えました。 黒助が出てくるシーンはどうしてもコメディにしか思えませんが、面白かったです。 粘膜シリーズとあるらしいですが、第三弾の今作だけでも読めました。
0投稿日: 2017.05.11
powered by ブクログやっと読み終わった…。面白くない訳ではないけど時間かかった。 今回のナイスキャラはやっぱりヘモやん!
0投稿日: 2016.09.29
powered by ブクログ飴村行流エンターテイメント、粘膜シリーズ三作目。 今回は恋愛エッセンスや、宗教感まで持ってきた。 そして、シリーズ、壱作目『粘膜人間』の吉太郎様。弐作目『粘膜蜥蜴』のナムール国の爬虫人、病院の死体置き場の徳一。と点が線となった。なので、通して読むことをお勧めします。 『粘膜蜥蜴』第参章の雪麻呂と富蔵の漫才然とした会話が、今回はツッコミ磨太吉、中ボケ矢太吉、大ボケヘモやんで展開される第壱章。 同じく『粘膜蜥蜴』同様、南国ナムールで展開される、冒険活劇的第弐章。 そして、クライマックス、第参章。 文章のドライブ感とでも言うべき、テンポの良さは相変わらず抜群。450p超も何のその。さらに、今回はヘモやん筆頭に、亀吉等々登場キャラ、それぞれの個性が素晴らしく立っている。 ★評価がイマイチ伸びなかったのは、コレまでの破天荒とも言える程の展開があまり感じられなかった。そして、オチが個人的好みで前作を越えられなかったかな?の二点によるもの。 情報によると粘膜シリーズ、次作はスピンオフ的短編集とか?!また、近いうちに、手を出しちゃうんだろぅな……。
0投稿日: 2014.09.12
powered by ブクログシリーズ通して相変わらずだけど、やや暴走感は薄れたか。 しかし読後の後味の悪さは一番かもしれない。 宗教観や哲学的なテーマが見え隠れするのに方向も着地も定まらない。 エログロなのに官能や恐怖をあまり感じさせない。 滑稽さと嫌悪感だけを募らせるのでずっと読み心地が悪い。 ラストも無難に収まりそうだったのに容赦がない。 それが魅力なのかなあ。
0投稿日: 2014.08.20
powered by ブクログ前二作に比べるとインパクトが薄らいだ?それとも慣れたか(笑)この作者には不要な言葉かもしれないが、三作中で一番バランスが良いかも。
0投稿日: 2014.03.30
powered by ブクログ前の2作品よりも少々インパクトに欠けるように感じました。 このシリーズは戦争がちょいちょい絡んでくるところが好きです。
0投稿日: 2013.11.13
powered by ブクログ―――ある地方の町外れに住む双子の兄弟、須川磨太吉と矢太吉。 二人には同じ好きな女がいた。 駅前のカフェーで働くゆず子である。美人で愛嬌があり、二人はふられ続けだったが、ある日、なぜかゆず子は食事を申し出てきた。 二人は狂喜してそれを受け入れた。だが、この出来事は凄惨な運命の幕開けだった…。 待望の「粘膜」シリーズ第3弾。 テスト前とか知らね(・∀・) 粘膜シリーズ第3弾 人間の本能の中でも一番ドロドロヌメッとした部分が『粘膜』な訳か3冊読んで少し分かった やはり最後の最後まで予想を裏切り続ける展開やなぁ 分類不可能なエンターテイメント性が好きです
0投稿日: 2012.12.30
powered by ブクログ粘膜三冊目 やばいおもろいこのシリーズ。 何だ、今回は恋模様の話かフンと鼻で笑いながら読み進めてたら足元をスパーーンと掬われた 良い意味で 恋話からヤクザから拷問から戦争から新婚生活 ううむ目が離せなくなってしまった 最後がなーーーー!!!!!!! とりあえず、ヘモやんが愛しい
0投稿日: 2012.09.24
powered by ブクログトカゲ人間がいる昭和初期のパラレルワールド、粘膜シリーズの3作目。 相変わらず超絶グロい。 が、シリーズの中では比較的ストーリーがまともで、ぶっ飛び感が減っている気がする。 読みやすくなった反面、このシリーズ独特の魅力が薄れたとも言える。 どちらにしても個人的には相変わらず苦手。面白いから読んでしまうんだけど。
0投稿日: 2012.06.18
powered by ブクログ★2012年5月30日読了『粘膜兄弟』飴村行著 評価B 須川磨太吉、矢太吉の粘膜兄弟が、日本、南の国ナムールで本能、欲望にまかせて暴れまわるはちゃめちゃなエログロのホラーの物語。シリーズ初期の奇想天外の話の展開はやや影を潜めるものの、それでもその内容は、かなり評価の分かれるストーリーではある。爬虫人、へもやん、カフェーの女給仕ゆず子他、暴力的な日本軍、やくざなど個性豊かな脇役が面白さを倍加させる。
0投稿日: 2012.05.30
powered by ブクログ450ページ以上あって過去二作よりページ数多く期待したが、グロさ、アングラさ共に過去二作より弱くここまで上品に何でしちゃうの??って読み終えた瞬間突っ込み入れた。そう、例えるならまるでタール数低いタバコみたいな感じ。あと、前の二作を読まないと分からない部分とかもあるから飴村行デビューの人が最初にこれだけ読んでもイマイチ楽しめないかも。
0投稿日: 2012.04.01
powered by ブクログまたもや、怖いもの見たさの一気読み、でした。ははぁ、なーるほど・・・・相変わらずの飴村ワールドがのっけから展開されるけど、「黒助」かぁ・・・ふーん。あー、なんだかんだ言って、結局シリーズ全部読んじゃいましたねぇ~ww
0投稿日: 2011.12.18
powered by ブクログ粘膜シリーズで一番好き。枚数も多いし。意外にも兄弟の青春活劇として読め、エロエグが売りのはずなのに爽やかな作品。といっても、目の拷問のシーンなどは目を覆わんばかりのグロさなのだけれど……。 物語作りが上手いので、ノンストップで読める。ゆず子を巡る兄弟の恋愛の遍歴としても楽しい。男の情愛がよく書けている。とても質の高いエンターテイメント。へもやんの変態ぶりもいいし、怪物黒助がなぜ表れるようになったのか、その結末も納得。最高です。
0投稿日: 2011.11.17
powered by ブクログある地方の町外れに住む双子の兄弟、須川磨太吉と矢太吉。戦時下の不穏な空気が漂う中、二人は自力で生計を立てていた。二人には同じ好きな女がいた。駅前のカフェーで働くゆず子である。美人で愛嬌があり、言い寄る男も多かった。二人もふられ続けだったが、ある日、なぜかゆず子は食事を申し出てきた。二人は狂喜してそれを受け入れた。だが、この出来事は凄惨な運命の幕開けだった…。待望の「粘膜」シリーズ第3弾。
0投稿日: 2011.09.22
powered by ブクログ角川ホラー大賞作品はハズレもあるがさくさく読めるので、 第一作の粘膜人間は立ち読みした記憶はあった。 100円コーナーにあったこの、第三作目がきちんと読んだ、最初。 いやでもこれ、面白かった! 双子の仲の良さがずっと続かなかったのが残念だったけれど、 途中に挿入されている、弟だけが遭遇する「黒助」の謎など、 しっかりと計算されたストーリーがいい! ただしグロの部分はかなり読者を選びそうなので、 うーん、良い子と紳士淑女には勧められないかな? といいつつ、きっちりこの人のファンになりました。 第一作・二作に加えて、他のシリーズも読まなくちゃ。
0投稿日: 2011.09.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
飴村行の『粘膜』シリーズ第3弾。前作『粘膜蜥蜴』に続いて、今回も飴村ワールド全開。幻想の第二次世界大戦期の日本とアジアを舞台に、凶暴なまでのエログロユーモアの物語が繰り広げられる。 ■ 圧倒的なオリジナリティと文章のテンポの良さに引きつけられた第1作『粘膜人間』、めちゃくちゃで行き当たりばったりな物語展開と思いきやラストで唸らされた第2作『粘膜蜥蜴』に続いて、今作は今までの良い部分を上手く継承してまとめている感じがする。 そのぶん物足りない面は確かにあるが、今作ではとにかく作者の笑いのセンスが炸裂しており、エンターテインメントとして充分満足できた。「今目の前で物凄ぇ事が起きてる気がすんな」。このトランプのくだりは笑った。 これだけのオリジナリティと表現力が、今のところエンターテインメントにしか生かされていないのは惜しいと思う。テーマ性のある作品も読んでみたい。
0投稿日: 2011.08.20
powered by ブクログ私の評価基準 ☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版 ☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも ☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ ☆☆ 普通 時間があれば ☆ つまらない もしくは趣味が合わない 2011.8.14読了 小説として、それなりに面白いけれども、全然ホラーじゃないし、あまりミステリーでもない。シリーズでお馴染みのグロさはあるものの、本作では、それはあまり印象的ではない。 ストーリーの確かさと云うような、小説としての面白さは、作を追うごとに上がって来ている。一方で、グロさ爆発、何だかグログロ的なパワーと言うか、独特な世界の大きさは小さくなっているようだ。 小説として面白いので、それで良いのだと思うこともあるが、それでも、あのハチャメチャ、グログロワールドが小さくなるのは残念だ。 登場人物のキャラクターも良く書けていて、前作では漫画的なキャラが、だんだん小説的なキャラクターになっているようだが、それも少し寂しいような気がしてしまう。 作者の、描写が詳細に、具体的にと書かれているのがわりと気に入っている。
0投稿日: 2011.08.14
powered by ブクログ2011年7月5日読了。 今回も相変わらずな飴村ワールド。ふぐり豚の存在にヘモやんの性癖、若干前作につながっているストーリー展開が乙。 ラストは粘膜蜥蜴に比べれば弱いけど、粘膜人間よりは強い。ただ、相変わらずオチに何の容赦も手加減も無い。 それにしても、この作者の本の登場人物って、クズだったら必ず死ぬのね(笑)
0投稿日: 2011.07.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
なかなか読み応えのある内容。 粘膜シリーズとしては三作目だけど、ようやく完成したなって感じになってる。 1作目の粘膜人間は物足りなさがあったし、 2作目の粘膜蜥蜴は場当たり的だった。 そういうのをすべてクリアしてあると思う。 キャラクタを見ても、主人公の双子やヘモやんの完成度はかなり高い。 そして、後半に出てきた亀吉もなかなかいい。 著者お得意のグロもなんどか出てくるけど、こちらもこの作品が一番いい。 特に何度かでてくる拷問描写が読んでて痛かった。 少し残念なのは、時代がまたまた戦時中ってことかな。 この辺は趣味の問題なんだけど。。。
0投稿日: 2011.06.26
powered by ブクログ粘膜シリーズ三作目。1番ストーリーがしっかりしていた。絶妙なファンタジック具合も良かった。一作目の耽美な感じももっと欲しかったけど満足出来る作品だった。
1投稿日: 2011.05.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
飴村さんが上手くなったのか、読んでるコチラ側が 麻痺して馴れてきたのか分からないんですが、もう 既にこの世界観を普通に、当然の如く受け入れてしまって いる自分がいます。というか...前2作に比べて、所謂鬼畜っぷりや ぶっ飛んだ描写などは少し控えめになっていて、今作の 主人公の「磨太吉」「矢太吉」の双子兄弟が、割と普通な 人間に感じることすらあるんですけどw。 しかし、その分本筋であるストーリーが壮大になりつつ、 しっかり飴村作品として収拾するラストはもはや、唯一無二 なんではないでしょうか? 行き当たりばったりで展開されて いるようでいて、しっかり伏線(なのか??)も回収するあたりは 所謂ミステリ畑の読者も惹き付けるものを持ってますよね。 単純にエログロ好きなサブカル寄りや、スプラッタなホラー 寄りのファン以外をも、面白がらせてる所以ではないでしょうか? それにしても今作で登場する「ヘモやん」の存在の大きいことw。 こういうキャラを書かせたら本当に天下一品。ある意味、この キャラが全てを持っていってしまいそうなのに、そうせず、印象的な 存在としてのみ扱うセンスが凄い。 あり得ませんが...実写化しても、この役を受ける俳優なんて 絶対にいないと思うw。
1投稿日: 2011.05.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
吉太郎が出てきたり、ヘルビノが出てきたり・・・と過去2作を読んでるとつながりがわかるんだけど、面白さでは粘膜蜥蜴を超えられず。 粘膜シリーズの集大成ではあるけど、最高傑作ではない。 ただ、へもやんとフグリ豚はよかった。 あいかわらず独特のキャラが冴えてる。
1投稿日: 2011.03.18
powered by ブクログ待望の「粘膜」シリーズ第3弾。でも前2作に比べると少し落ちたか・・・。最後は納得いかないが、しゃぶしゃぶは牛肉派の僕ですが、豚肉も食べたくなりました。
0投稿日: 2011.03.08
powered by ブクログ<>可愛い知人から紹介されて読んだ一冊。可愛い女の子が持っていたら、だいぶ理解に苦しむ話だった。グロが苦手なので、途中ダウンしそうになったけど、この玉手箱的なフシギ感はなかなかにすごかった。シリーズ読んでしまいそう。
0投稿日: 2011.02.06
powered by ブクログある地方の町外れに住む双子の兄弟、須川磨太吉と矢太吉。戦時下の不穏な空気が漂う中、二人は自力で生計を立てていた。二人には同じ好きな女がいた。駅前のカフェーで働くゆず子である。美人で愛嬌があり、言い寄る男も多かった。二人もふられ続けだったが、ある日、なぜかゆず子は食事を申し出てきた。二人は狂喜してそれを受け入れた。だが、この出来事は凄惨な運命の幕開けだった…。 へもやんに育てる高く売れるスグリ豚。豚とのSEXにはまる変体。磨太吉と矢太吉の双子。カフェのゆず子にいれこむ。ヤクザに誘拐された0のを助ける。はり吉の拷問。すずり豚の金玉はらしぼった薬で痛みは消える。ヤクザの死体は豚のえさ。訓練の後、召集令状でナムールへ。中隊長の女、蘭子。 とんでもないマゾ。ゲリラの襲撃に敵前逃亡。虫の息の蘭子を犯す磨太吉。 矢太吉がやる前に死んだ。逃げる途中でゲリラにつかまりリンチ。眼球をえぐられる。親指を切り落とし手錠を外し銃を奪う。途中で会ったヘルビノ爬虫人の亀吉に港まで案内させる。港の手前の崖から落ちて死ぬがお守りのおかげて蘇生。無事帰国。死体の軍服と交換したので死んだろ思われていた。 ナムールで死んだと思ったポんタと決闘。 父の仇、詐欺師を殺し矢太吉が逃走。ゆず子を犯すために戻ってきた。 兄弟で殺しあう。生きかえる代わりに、矢太吉の前に突然現れる黒子になった。憎いので殴りまくった。 梅子さいこうーとへもやんは毎晩叫んだ。 ゆず子は最初の結婚でヤミ堕胎手術のせいで子供できない体だった
0投稿日: 2010.11.03
powered by ブクログあらすじ ≪ある地方の町外れに住む双子の兄弟、須川磨太吉と矢太吉。戦時下の不穏な空気が漂う中、二人は自力で生計を立てていた。二人には同じ好きな女がいた。駅前のカフェーで働くゆず子である。美人で愛嬌があり、言い寄る男も多かった。二人もふられ続けだったが、ある日、なぜかゆず子は食事を申し出てきた。二人は狂喜してそれを受け入れた。だが、この出来事は凄惨な運命の幕開けだった…。待望の「粘膜」シリーズ第3弾。≫ 作品の世界観、時代設定はこれまでのシリーズと同じで、 読み始めの時の取っ掛かりこそ、なぜかすんなり頭に入ってこないような軽い抵抗があるんですが、 読み進めてしまえばストーリー運びの上手さもあるので、またあの世界が始まったなと、すんなり入れました。 物語は全部で三章に分かれていて、 第一章で主人公の磨太吉と矢太吉が出てきて、 それから家で飼育するフグリ豚の世話をする、 ヘモやんという72歳のじいさんが出てくるところまでは普通なんですが…、 って、いやいやフグリ豚ってww…、いきなりフグリ豚ですからね、金玉豚ww、おいおい。 そんで、そのヘモやんの唯一の楽しみというか生き甲斐が、メスのフグリ豚の梅子と毎日“やる”ことで…、 ちょwwちょぉーっつ、いきなりですかい(笑) ヘモやんはかなりの面白キャラですけど、初めてこの世界観に触れる人はどんな反応するんでしょうかね。 でもこれこそ粘膜ワールドなわけで。 飴村ワールドなわけで。 さらに第一章は、カフェーで働くゆず子という女が出てきて、 恋してしまった磨太吉と矢太吉が争ったり、ヤクザの組長とゆず子を巡って命懸けの戦いしたりで、 まさかまさかのラブストーリー展開。 えぇーっ!! 思いもしなかった恋愛小説のような話に驚きました。 第二章は、第一章のラストで日本軍に召集されて、場面が一気に変わって第二次世界大戦真っ只中の船上から。 第二章はこれまたまさかまさかの戦争小説で、展開の変わりようにびっくりしました。 「粘膜蜥蜴」でも戦場のシーンはありましたが、 この「粘膜兄弟」でも戦場の描写は細かいとこまでリアルに想像出来たので、 飴村さんの戦場を描く才筆はかなりのものだと思います。 巨大サソリの登場も不気味で面白かったです。 それから、ちゃんとエログロ入れてくるあたりもさすがだなって思いました。 そして窮地を脱して逃れ逃れて、第三章は再び日本の兄弟の家から。 磨太吉とゆず子の穏やかな生活。 殺したヤクザの組長の子分との対決。 昔、父親を自殺に追い込んだ者への復讐。 磨太吉と矢太吉、兄弟の確執。 時たま矢太吉を襲っていた謎の黒い影、黒助の正体…と、 次から次へと、一体この小説はなんなんだ!!、という感じにもなりましたが、 お腹一杯になったんで、まぁ満足はしました。 「粘膜蜥蜴」にも登場した爬虫人や、死体と“やる”のが生き甲斐のじいさんの話が出てきたり、 ちょっとだけですけど「粘膜蜥蜴」とリンクしてるのは面白いと思いました。 爬虫人の亀吉が、のちの富蔵だったりしたら凄いなと思ったんですけどね。 今作にも「粘膜人間」「粘膜蜥蜴」にあったようなミステリー的部分が一応はあって、 子供の頃から矢太吉を襲う謎の黒い影・黒助の正体が、ラストで明らかになるんですけど、 一応伏線と驚きもあったので、この辺りは広義のミステリーとして評価されるんでしょうか。 年末のミステリーランキングに入るのかは分かりませんが、 今作もこれまでの粘膜シリーズ作品に負けず劣らず面白かったです。 それにしてもほんとこの作品は、恋愛、ホラー、サスペンス、ミステリー、戦争、冒険、エロ、と、 もう何でもありでジャンル分けは難しいし、読んでても、展開も何もめちゃくちゃだなと思う時もありますけど、 でもそこがこのシリーズ、この作品のいいところなんでしょうね。 このスタイルこそ粘膜シリーズなんですよね。 綺麗に上品に上手くまとまってたら、それこそ普通の作品にしかならないでしょうから。
0投稿日: 2010.08.15
powered by ブクログ昭和初期。双子の須川磨太吉と矢太吉には同じ好きな女がいた。カフェーで働くゆず子は美人で言い寄る男も多かった。二人もふられ続けたが、ある日、なぜかゆず子が食事を申し出た。が、それは凄惨な運命の幕開けだった…。 「粘膜」シリーズも3作目に入って作者の力量が上がったのがよくわかった。その分、荒削り・破天荒な魅力がやや無くなったように感じたのは残念。物語の最終盤で私の笑いのツボにハマるシーンがあって、電車の中で読んでいなくてよかったと思った。ヘモやん、最高! (B)
0投稿日: 2010.07.23
powered by ブクログ20100618読了。 「粘膜人間」「粘膜蜥蜴」に続く、粘膜シリーズ第3弾。 マタ・ヤタ兄弟が繰り広げるエロ・グロ世界。読後の気持悪さ、グロい描写は前作の方が強烈。 今回は純愛・ミステリ要素でややマイルド。
0投稿日: 2010.07.06
powered by ブクログ粘膜シリーズ。って、なんともすごいシリーズタイトルになってしまったものですね(苦笑)。 タイトルどおり、双子の兄弟の物語。戦争などの暗い時代の中で兄弟に降りかかるとんでもない災厄。双子であるが故の悲劇と喜劇。どうも陰惨でグロテスクで暴力的な雰囲気なのに、そこここに感じられるユーモアがポイントです。くすりと笑わされることが少なくありませんでした。 そして「黒助」の正体がああいうことだったとは! そうして因果はめぐるのですね。
0投稿日: 2010.06.04
powered by ブクログ2010/5/28 Amazonより届く。 2013/3/28~3/30 旅行中の電車内で読了。 久しぶりの粘膜シリーズ、三作目。相変わらずのエロ、グロ、ナンセンス満開の作品。磨太吉、矢太吉兄弟、へもやんのキャラが良い。これまでのシリーズでは一番読みやすいかも。
0投稿日: 2010.05.29
