
総合評価
(1208件)| 373 | ||
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
出だしから死人が出て大変ショッキングな小説になるのでは?と思ったけど案外そうでもなかった。 読んでいくうちに謎の生命体が出てきたときにSF系だと理解。航空自衛隊の設定を踏まえた上での話なので生々しい現実味を帯びていた。 高巳とディック、高巳と光稀、瞬とフェイク、瞬と佳江、そして宮じい。この4つの関係性がとても好きだった。 そして有川作品ありきである、ラブコメ要素。高巳と光稀、瞬と佳江の同時進行もとてもよかった。 瞬は子供ながらにいろいろ大人びていそうだけど、実はそうではなくて、間違った方向へ進んでしまい、結局宮じいの言葉で目が覚める、また佳江にとっても深く刺さったと思った。宮じいはいい大人だー。 フェイクに関しては意外とあっさりした別れだなあと思った。様々な背景があったけど子供ながらに素直?になれないずっと気持ちを押し殺して生きていた彼にいら立ちを感じた。終盤、自分の気持ちを言えた時、本当にうれしい気持ちだった!すべてを理解したフェイクはその言葉を待っていた、のだとも思った。 すべてが終わった後、瞬の携帯が時々ワンギリされる事、「ここにいるよ」というフェイクの愛の証なのだと思った。 真帆には報われてほしいと思った。(高巳が光稀に言ったように思われてしまうかもだけど…) BADENDな終わり方は彼女だけだったみたいで、母親とのその先を書いてほしかった。 でも、彼女も宮じいの言葉で少し救われたのかな。 文庫本には最後に「仁淀の神様」という短編がある。 私はこの本で一番好きな人は宮じいだったのでこの話はとてもさみしい気持ちになった。でも良い話。
1投稿日: 2022.08.26
powered by ブクログ有川さんの本は電撃出身(と言っていいのか)もあって魅力的な設定の上で、これまた中二心が多いに刺激される恋愛が描かれる。ダブルパンチである。 「大人のラノベを」というのがまさに。
1投稿日: 2022.08.19
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上空2万メートルにいた未確認生物というSFっぽい展開に読めるかな?と不安だったけど、恋愛模様も上手く絡めてあって、「この生物との交渉はどうなるの?」「人間はどうなる?」「この2人はどうなるの?」続きが気になって、ハラハラ&ドキドキでした。そして、大事な存在「宮じい」最高すぎるんよ。言葉の重みと伝え方がカッコよすぎ。『仁淀の神様』はボロクソに泣きました。
2投稿日: 2022.07.31
powered by ブクログ有川氏の本は何冊か読んだが、この本は不思議な本だった。SFなのかファンタジーなのか、設定がありえないし、未確認飛行物体(?)との問答は哲学的な様相だし、飛ばして読んだところも多数あった。それでも読み進められたのは二組の恋愛の行方と未確認飛行物体の最終形を見たいため。何とか全てハッピーエンドに向かって安心する。ここで活躍した宮じいと瞬の後日談が「仁淀の神様」として収録されているが、この内容が悲しく涙が出るが、宮じいの人徳かほっこりさせられる話題で嬉しい。 あとがきで見ると、この「空の中」は作家初期に書かれたもので「大人ライトノベル」を目指して書いたものとか。何となく納得させられる。
46投稿日: 2022.07.18
powered by ブクログ時間が無くて全然小説が読めなかったけど…!!! 有川浩さんの空の中。完読致しました。 いや〜面白かった。面白かったし、凄いなと思った。 凄く男性と女性の恋愛が描けているなと思いました。 男性もキラキラして、女性もキラキラする。そんな作品だったと思います。 フェイクがすごく可愛いし、瞬の幼いながらも頑張る心、応援したくなりました。 キャラ一人一人に味があって、全員大好きです。
5投稿日: 2022.06.14
powered by ブクログめっちゃよかった! 塩の街もよかったけど、格段にパワーアップしてるし、展開も面白かった。対照的なダブル主人公的なところもよきです。
3投稿日: 2022.06.04
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やっぱり有川浩さんの作品は雰囲気がいいです。セリフやキャラクターの心情がこんなにも突き刺さるのに重くなく、優しく染み渡る感じがたまらない。今回の話では高度な知能を持つ人間以外の生命体が登場します。形状は薄い円盤形。目も口もなければかわいいモフモフした毛皮もない。姿を想像すると全くもって質素で無機物かとも思えるほど。けれど後半になるとその生命体がとても愛おしくかわいらしく思えるようになるし、とても純粋で優しい一面には感動させられる。もちろん、人間の登場人物達もみな魅力的で、彼らの好きな場面を挙げればきりがないほどです。ぜひ一読してもらいたいと、人に言いたくなるような物語でした。
1投稿日: 2022.05.16
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『空の中』 有川浩 (角川文庫) 航空自衛隊がかっこいい! 今まで特に自衛隊に興味があったわけではないけれど、二作目ともなると親しみがわくなぁ。 でも、“自衛隊もの”と括られているわりには、全体を通してミリタリー色はそんなに強くない。 日本の航空産業の命運を賭けて開発された航空機・スワローテイルと、演習中の自衛隊機が、どちらも同じ空域の同じ高度(2万メートル)で爆発炎上するという事故が、立て続けに起きた。 原因は、事故空域の高度2万メートル付近に生息する謎の生命体に、飛行機が接触したことによる爆発であった。 人類の言語を解し、高い知能を持つ“それ”は、【白鯨】と名付けられ、「ディック」という愛称で呼ばれることになる。 そして、ディックとファーストコンタクトをとった自衛官「武田光稀」と事故調査員「春名高巳」の所属する航空自衛隊岐阜基地に、対策本部が置かれた。 そんな矢先、なんと政府がディックにミサイル攻撃をし、ディックはバラバラになってしまう。 対策本部は高巳を交渉人に立て、無数の単体となってしまったディックを“全き一つ”にするために奮闘する。 一方、自衛隊パートと対をなして語られるのが、ディックから剥落した一部「フェイク」を拾って育てる高知の高校生「瞬」と「佳江」&「宮じい」のパートである。 のどかな高知弁が実にいい味を出していて、人生の達人宮じいが喋る一言一言がいちいち頷けて心にしみる。 瞬に忠誠を誓っているフェイクを利用しようとする団体の思惑や、葛藤の末フェイクに悪を強いてしまう瞬の苦悩。 間違ったことを続けると、一周回って間違っていないことになる、という瞬の論理が恐い。 そんな瞬を助けることができない佳江のいらだちと、真帆を含めた子供たちの苦しみがひしひしと伝わるこちらは、“感情”のパートと言っていい。 だとすれば、自衛隊の方は“交渉”だろう。 高巳とディックによる、気の遠くなるような地道な話し合いが、少しずつ前進していく過程には感動する。 ディックの温厚な人柄(人じゃないけど)や前向きな姿勢は素晴らしいし、“人でないもの”であっても最大限の敬意を表し、相手の意見を尊重し、心を込めてディックに語りかける高巳が、もう何というかかっこいいったらありゃしないのだ。 この交渉で私が一番ドキドキしたのは、ディックが言うところの「私と私以外の我々」を「全き一つ」にするため、高巳が、これまでディックの概念にはなかった“多数決”を提案するシーンだ。 何かを決める時、多数決をとるのは当たり前だと私たちは思っているけれども、ディックと高巳の会話を聞いていると、それは本当は少数意見を容赦なく切り捨てる乱暴なやり方なのだと、改めて目を開かされる。 白くて平べったくて楕円形なんていうわけのわからない生物が登場するのだから、SFなのには間違いないが、何でもありで言ったもん勝ちな荒唐無稽さは、この物語には全然ない。 謎の部分にはきちんと説明がなされているし、細かいところまで矛盾のないように設定がされていて、いつ自分の身に起こってもおかしくないぐらいのリアルさがあるのはすごいと思う。 高巳と光稀の、(忙しすぎて進展する暇のなかった)淡い恋が、爽やかでなかなかよかった。
0投稿日: 2022.04.23
powered by ブクログとんでもない設定で始まるのですが、何かしっくり来て清々しい気持ちになりました。年配の方に敬意を表します。
3投稿日: 2022.04.06
powered by ブクログ自衛隊三部作の第2弾 たった1人の肉親であった父をなくした瞬のもとにフェイクがやってくるが、父を亡くしたばかりの瞬の言動に違和感を覚えながらも声をかけられなかった佳江。フェイクに仲間を殺せと言ってしまった瞬。 誰しも悔いの残る言動はある。 宮じいのような大人が周りにいて声を掛けてくれたらなあと、いい大人になった自分もそう思う。 間違ったことは、無かったことには出来ない。 許してもらえなくても謝るしかない。 痛いほど刺さりました。 また、高巳はまだ若いけど、ホントに人当たりがいい人だなあと。 光稀との関係はなかなか進展しなかったが、最後にはまるくおさまりハッピーエンド。 瞬と佳江のその後の話もあり、これまたイイ感じの家庭を築いていて安心したが、高巳と光稀はどうなったんだろうかと考えてしまいます。
7投稿日: 2022.03.29
powered by ブクログSFは苦手なので目が滑る感覚があったことは否めないものの、結末が気になって最後まで読み進めることができた。 瞬と佳江、高巳と光稀の関係性が素敵。 自分が誤った判断をしてしまったことを悔やみ、こんな自分には綺麗なままの幼馴染に触れる資格がないと苦しむ瞬。瞬の危うさに気づきながらも、刺激することが怖くてどう接したらよいのか悩む佳江。この小さなカップルの、互いに想いながらも衝突してしまう辛さがなんだか懐かしい。 若いっていいなぁ。 そしてその2人を見守る宮じいの存在が殊更良い。朴訥とした語り口調だからこそ、染み入る。 そして高巳のコミュニケーション能力には脱帽する。言葉は通じても、意思の疎通が上手くはかれない相手ディックと交渉できる能力は、その忍耐力も含めて彼自身が思っている以上に優れたものだ。それはディックもそうなのだが、理解できないからと投げやりになるでもなく、相手を言い負かそうと自分の理屈で躍起になるでもない。相手の意思を汲み取って、尊重して、その上で自身の意見も伝える。 その姿勢は見習わなければならないと思った。 「間違うたことは間違うたと認めるしかないがよね。辛うても、ああ、自分は間違うたにゃあと思わんとしょうがないがよ。」 「間違うことをごまかしたらいかんがよね。次は間違われんと思いながら生きていくしかないがよ。」
4投稿日: 2022.03.28
powered by ブクログすべてを孕む深淵の中にかれはいた。かれはその深淵に存在することを望み、かれの望みを阻む物事は深淵に存在せず、かれはこれから先にかけても既定の事実のように、何らの齟齬も瑕疵もなく存在し続ける。ーーそのはずであった。 はるか昔から存在していたものに、人類が接触した事によって巻き起こるSF物語。恋愛要素も少し入った今作は、どうなるか分からないストーリー展開と相まって、ページをめくる手が止まらない。フェイクが可愛くて好き。
6投稿日: 2022.03.14
powered by ブクログ非現実的なものにリアリティーを持たせるのがさすが有川さんだなぁと。 解説にもありましたが、いいお話だった…と、魅力的な登場人物がたくさん出てくるのも相まって、読み終えてじんわりと感じられる作品。 高巳と光稀の2人が好きでした。最後のシーンはたまりませんね!
2投稿日: 2022.03.06
powered by ブクログ#読了 大好きな作家さんの作品。本人も仰ってる通り大人ラノベなのです。素敵。 淡いラブコメ展開も好き。フェイク、可愛かった。
1投稿日: 2022.02.20
powered by ブクログ自衛隊3部作の2作品目。 主人公は、航空メーカの技術者春田高己と、高知の高校生斉木瞬の二人。テーマは、未知との対話かな。主人公の二人がそれぞれ異なったアプローチで未知の生物との対話を進めてゆく話。 前者は優秀な大人で、組織的に賢くすすめる一方、後者は間違いを繰り返しながら成長する姿が描かれる。 若干ラノベっぽさもあるなぁと思っていたら、作者はラノベのつもりで書いていたみたいです。
1投稿日: 2022.02.19
powered by ブクログ自衛隊3部作の二つ目! 未知との遭遇ってヤツやな。 そんな上空にデッカイのがおるとは! 何か、人類より前から存在するような。 それをこっちの都合で攻撃して、逆襲されてボロボロ… 自業自得やな。人類の。 自分のことしか考えんから、こうなる。 自身もそうやけど、やった事で起こったもんは自分で責任取らんと… それが、人類滅亡になるのかもしれんけど… まぁ、温厚な種族で良かったな! 確かに衝突して亡くなった遺族から、するとこの種族は、目の仇で平和とか言ってられんけど… でも、コイツからすると、ずっとここにおるとこに、ぶつかって来ただけやんになりそう。やっぱり、未知の領域に行く時は気をつけなあかん! 登場人物では、宮じいが魅力的!こんなおじいちゃんおったら、ええねんけどね。うちは、おじいちゃん、おばあちゃんは、小さい頃にはおらんようになったから、羨ましいような。 色々と語録が載ってます! 読んで下さい〜(^_^)v
43投稿日: 2022.02.09
powered by ブクログ* フェイクは食べた。瞬が望むだけ。 * 謎の航空機事故の原因は大きな白い鯨だった?海辺では子どもたちが不思議な生き物を拾いやがて物語が繋がっていく。 . テンポのよいSF。自衛隊サイドと子どもサイドの国を守るため、愛する人を守るための戦いも魅力。突然意思疎通が出来る生き物に出会ったら驚くだろうなぁ。白鯨をめぐって人々が敵味方に別れてしまい、同じ事故の被害者でも立場が違っていてぶつかりあったり、SFだけど現実味ある内容だった。 .
3投稿日: 2022.01.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最後はうるっとなりました。 人は間違う、間違った時にどうするかが大切だと、教えてくれました。 登場人物皆に感情移入して喜怒哀楽しながら読みました。 塩の街、海の底に続いて空の中全部違って全部良かったです。ありがとうございました。
2投稿日: 2022.01.25
powered by ブクログ塩の街、海の底ときて、空の中ではどんなSF物語が描かれるか気になっていた。 太古から存在していた生命体が数十kmにも及ぶ大きさで空の中に存在しているという想像もしない角度から話が進展するのが面白かった。 THE SF!って感じじゃなくて、恋愛とか人間の性とかがストーリーに組み込まれているからドンドン読み進められる。 宮じいは毎度確信をつく発言をするし、過ちを犯した真帆や瞬も更生していく姿もあって良い。
1投稿日: 2022.01.05
powered by ブクログ自衛隊三部作の中で一番読みやすかった。 航空事故が2度相次ぎ、その原因は謎の飛行物体(知的生命体)だった。 どうやったらこんなストーリー思いつくんだ?笑 大人の男女と高校生の男女がメインキャストで、それぞれのキャラクターがよい。特に女性パイロットの光稀、かっこいい好き… 「間違うたことは間違うたと認めるしかないがよね。人間は間違う生き物やき、それはもうしょうがないよね。」
1投稿日: 2021.12.25
powered by ブクログSFファンタジーなのか…台詞回しがマンガチックで…私には苦手分野。 ラストは良かったんだけど… 有川浩さん、好きなんだけど…図書館戦争シリーズもとっても苦手なので。 でもまだ「海の底」「塩の町」読んでみます。
7投稿日: 2021.12.12
powered by ブクログ塩の街で有川浩さんに惹かれ読んでみた。 最終的には読んでよかったと思える作品ではたったが、 途中のやりとりが長く、続きが気になってとまらないって感じでもなかったので読むのに少し時間はかかった。
1投稿日: 2021.12.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
日本の自衛隊の訓練空域の2万メートル上空で暮らしていた未確認生命体? その物体は見えなくてレーダーにも映らない。そのために日本単独で生産する航空機が最終段階に差し掛かっていて、最後の実験飛行に赴きその物体(怪獣?)にぶつかり空中爆発する、その後に自衛隊の戦闘機二機が訓練のために同様に二万メートルに到達しようとしていた時に一機がやはりぶつかり空中爆発し墜落する。 その時操縦していたもう一人の自衛隊員は女性の二佐で何かを感じ取って回避していた。 亡くなった自衛隊機の機長の息子、そして国産航空機を作るプロジェクトの調査員として生存していた自衛隊員に事情を聴きに行く調査員、そして同様に民間機を操縦していた子供の娘、様々な人が絡み合いながらその原因となった未確認物体と問題を調べながら進む物語は本当に面白くてあっという間に読み終わります。 詳しい話はぜひ読んで楽しんでください(^^;) これ以上の種明かしはしない方がきっとより楽しめると思います。
0投稿日: 2021.12.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読んでいて面白かった。 白鯨と名付けられた未確認生命体、 なんとも素人や小学生でも思いつきそうな 設定なのに なぜ…なぜこんなに面白く書けるのか。 そのありきたりなSFにも関わらず 具体的かつ現実的な環境設定、描写が 読者を虜にします。 あと光稀と高巳の関係性すごく良かったです! 光稀のツンとしたキャラと 高巳の優しく、少しSなキャラの 組み合わせがたまりませんでした!
1投稿日: 2021.11.26
powered by ブクログ高度20000mに住んでいた知的な巨大UMAと人類の葛藤を描いたもの。 内容は割と詰められているけど、ライトノベルの域だな。500ページ超で辛かった。 知らなき作家の物をできるだけ読んでみようと思うもののハズレも多いな。
0投稿日: 2021.09.25
powered by ブクログ533ページ、読めた達成感もかなりありつつ、、 2人の主人公それぞれの過去が、物語の途中で交錯し、恋愛要素も絡まって最後まで読み進めることができた。 宮じいの高知弁が生きた歳月から放たれる重たくもあり、とても響いた。 ごまかそうとすればするほど、後の揺り戻しはひどうなるわね。 間違うたことは間違うたと認めるしかないがよね。 次は間違われんと思いながら生きていくしかないがよ。 死ぬまで我と我が身を律しちょなやいかんがやき 許してもらえんようなことをしたがやと、やっぱりそれも思い知って覚えちょくしかないがよね。 自衛隊という、自分では経験できない職種での話は 非日常的であるも、空の世界を一緒に見ることができたような気がする! 登場人物それぞれ、どのような人柄なのか、想像できて楽しめた作品!
1投稿日: 2021.09.18
powered by ブクログ結構大規模な空想ものだったけど、それに関わる人間模様がとても魅力的でした。 長い時間をかけてじっくりと解決していくので、物語の進みは遅く、中盤には少々冗長な部分が見られましたが、最終的に口巧者な春名に説き伏せられる様は痛快でした。
0投稿日: 2021.09.15
powered by ブクログ「海の底」や「塩の街」で十分わかっていたはずだけど、またもや夢中にさせられた。”絶対そんなことあるわけないじゃん”ってはじめのうちは頭でわかっているんだけど、次第にそんなことはどうでもよくて物語にのめり込んでる。ということはやっぱりこの物語は面白いってことなんだよな。オイラにはフェイクが人に忠実な犬に思えた。もうかわいいったらない。瞬を喜ばせることに一生懸命で。そんなに頑張らなくてもいいのに。だから、オイラはやっぱり犬は飼えないなぁって思った。そういう犬ばかりじゃないのかもしれないけど、オイラは彼らの忠誠心みたいなものに応えてあげられる自信がない。きっと自分の都合で犬に嘘をついたり、かまってあげなかったりするだろう。だってさ、オイラみたいにいい加減な奴に忠誠を誓われてもこっちが困る。いつか裏切ってしまう日が来ると思ってドキドキしちゃう。そんな純粋な目でオイラを見るなよ、って。ペットなんだからそんなに深刻に考える必要ないのかも知れないけどそうはいかない。自分のペットにしてやれないことは、周囲の人にだってしてあげられてないはずだもの。瞬や高巳は好きな女の人にちゃんと言葉で伝えて相手の気持ちも言葉で返してもらうことで、お互いの気持ちを確かめるけど、オイラなんてそれすら何だか面倒くさくしてるしな。いや、今さら怖くて確かめられないだけだ。宮じいみたいに凛とした大人になりたいものだ。
3投稿日: 2021.08.10
powered by ブクログ図書館戦争で有川先生にハマり、自衛隊3部作ということもあって、期待していたのですが、SFモノが苦手なこともあってあまりハマれずでした。 が、有川浩先生は物語内で矛盾がないように細かいところまで描かかれていて、いつも関心します。 とにかく、宮じぃという高知の老人がめっちゃ良かった!みんな宮じぃに救われますね。 宮じぃは、有川先生のお知り合いでモデルとなる方がおられるようで、魅力的な人柄が印象的でした。 最後はみんなハッピーエンドでホッとしました。
2投稿日: 2021.08.07
powered by ブクログ読み始めはどんな話なのかなと思ったけど、 読むにつれて引き込まれた。 春名と武田の関係性が良い。 宮じぃみたいな大人が近くにいたら幸せだな。 叱るときは叱らなきゃね。 それと見捨てるのは違う。 誰かに責任を任せっきりも良くない。 仲間がいるなら助け合わないと。 難しかったけど、面白かった。
15投稿日: 2021.08.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
航空自衛隊という馴染みのない人物たち、大切な人を失う悲劇から始まる物語、そして左手に待つ500余りというページの分厚さから、始めはなかなか進まず話に入り込めなかった。しかし中盤から読む手が止まらないのはもはや長編小説の定石。ましてや有川浩さんの作品ならなおさらだ。 特に終盤の、失った過去をフェイクが取り戻していく過程と春名vs真帆の攻防が並列して進行する構図は、それに拍車をかけていた。圧巻。 個人的には2組の丁寧な恋愛描写と、仁淀の神様のエピローグが堪らなかった。
0投稿日: 2021.08.03
powered by ブクログSFと家族、友情、恋愛がとてもバランスよく散りばめられていて、笑ったり泣いたり感情移入しながら1日で読み切ってしまった。 人間の感情は厄介だし、口に出してしまったらやり直しはきかないけれど、間違ってしまうことは誰にでもある。 過去はやり直せないけど、取り返しがつかないかどうかはわからない。 自分の間違いを認め、謝る。 相手の間違いを認め、許す。 間違いをなかったことにするんじゃなくて、乗り越えることが、きっとできる。 心の中で空を見上げて、愛を感じた。
2投稿日: 2021.07.23
powered by ブクログ200X年、謎の航空機事故が相次ぎ、メーカーの担当者と生き残った自衛隊パイロットは調査のために高空へ飛んだ。高度2万、事故に共通するその空域で彼らが見つけた秘密とは?一方地上では、子供たちが海辺で不思議な生物を拾う。大人と子供が見つけた2つの秘密が出会うとき、日本に、人類に降りかかる前代未聞の奇妙な危機とは―すべての本読みが胸躍らせる、未曾有のスペクタクルエンタテインメント。
0投稿日: 2021.07.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
設定マニアとしては、地球の全生命体を脅かすほどの存在をこうも簡単に処理して良いのかという疑問は拭えない。いまひとつ話にのめり込めないのはそんな理由からだと思う。 ただ、エピローグに向かって巻かれた伏線が回収され、なんとも心地よいほっこり感があるのは素晴らしい。 イヤミス好きではあるけれど、若い頃の一途な思いというか、稚拙だけれども一生懸命な姿の後に待っているハッピーエンドはいいなぁ、って思う。
5投稿日: 2021.07.06
powered by ブクログ自衛隊3部作と呼ばれる2作目 大人のライトノベルとしてだけでなく、SF小説としても、宇宙人とのやりとりが面白い。 登場人物のなかでは宮じいが一番すき
0投稿日: 2021.06.29ん~~~
あらすじや最初の方を読むと何やら事件を紐解いていくストーリーかと思いきや、ま・まさかのSFファンタジー的な要素の本作。自衛隊三部作のうちの「海の底」同様 奇想天外な内容で拍子抜け....。
0投稿日: 2021.06.25
powered by ブクログ20,000mに存在する何か。 未知の生物を拾ってしまう高校生の男女。 問題の解決にあたる、女性自衛官と民間の技師の男。 とても面白い。 ラストも俺好み。
0投稿日: 2021.06.02
powered by ブクログ自衛隊3部作の"空"ということで、飛行機の設計に関する謎がテーマかと思いきや、妙な生物の登場に意表をつかれる。だけど、ハラハラさせられるのは、その生物よりも登場人物の心の揺れであり、読み終えて印象に残るのもその彼の純粋さであった。
0投稿日: 2021.05.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「割を食うっていうのはね、全然正当なこっちゃないの。理不尽で不条理なもんなの。理不尽で不条理なもんを食わされたってことを君が分かってりゃいいんじゃないの。それで僻んだり悩んだりする必要は全然なくてね。下らなくてもったいないよ、そんなことで引っかかんの」 「間違うことをごまかしたらいかんがよね。次は間違われんと思いながら生きていくしかないがよ。けんど、わしはこの年になってもまだまだ間違うぜよ。げに人間は業が深い。死ぬまで我と我が身を律しちょかないかんがやき」
0投稿日: 2021.05.12
powered by ブクログ読み始めて、戦争中の戦闘機の話?いや民間航空機の話?いや何やらSFの香りが… そしてまったく想像しなかった展開へ 同じ種族であっても同一の考えは持てずそこに生じる避けられない争いがある… 登場キャラの絡み合いもよく「超」良作でした!
0投稿日: 2021.05.09
powered by ブクログ図書館戦争に続いて白泉社でコミカライズされるそうなので読みました。有川浩って、最初は電撃文庫目指してたのか。知らなかった。有川浩が書いたラノベ読みたかったな。今からでも書いてくれないかな。ま、図書館戦争なんかはラノベっぽいか。 このお話も予想外の空想科学ものでビックリしました。なのに、重工系企業とか、航空を取り巻く状況はリアルで。絞り切れてなくて突っ込み処が多いのはデビュー二作目だからなんだろうけど、人を感動させるツボとか心情の書き方とか流石でした。 ルビや内容がむずかしいけど、エログロなかったのて、小学校でも大丈夫な本。
0投稿日: 2021.04.27
powered by ブクログ全体の話が面白いだけでなく登場人物の武田さんと春名さん2人は話が進むごとにかっこいいな、距離感が良いなと思ったり宮じいさんの距離感や言動がとても魅力的だったのが良かった。
0投稿日: 2021.04.20
powered by ブクログ高巳と光稀カップルは、みきのツンデレがめっちゃかわいい! 瞬と佳江カップルでいうと、 おじいちゃんの干渉しすぎず、しなさすぎず、 といういい意味での距離感が好き。
0投稿日: 2021.04.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最初の方は面白かったですが、「セーブ・ザ・セーフ」が前面に出てきた辺りからつまらなくなったかな~^^;。ただ、有川浩さんお得意の細やかな心理描写は読んでいてほっこりします♪特に、飛行機に乗った時に高巳が心の中で思った「彼女の価値はそんなところにはないのだ。」のフレーズはすごく良かった☆
0投稿日: 2021.03.19
powered by ブクログ2つの航空機事故と「白鯨」の謎に迫っていくのがおもしろかった。 宮じいの言葉には何度も感銘を受けた。最後のスピンオフには心が温められた。
0投稿日: 2021.02.19
powered by ブクログ泣いた、、、、 勉強しててもうだめだ、、、もう眠くて少しも目が開けられない。って言う瞬間に持ってきて、読んで。っての繰り返してました。 もう頭の掃除にぴったりの空の中。 ファンタジーになるのかな?未確認生物も出てくるし。それと戦う航空自衛隊ってとこなのかな? でも、航空自衛隊。Fナンボとかあるけど、JAL墜落したのがもしかしたらこれのせいっぽいっていうの読んでから、どうも手放しにはカッコいいとか思えないなぁ。 むしろ隠れた悪事。いいツラ作った悪事。 このベタベタ青春ラブストーリーもちょい苦手です。。なんとも言えないイチャイチャ感。 ただ、漁師の爺さんには最後まで泣かされた。 なんつーじーさん。 じーさんのおかげでわたし勉強頑張れたよ!
0投稿日: 2021.02.15
powered by ブクログ人間は自然のなかに共存させてもらっていることをすっかり忘れて生きている気がする。 自分達の都合のいいように生き物を捕食したり殺したりしていく。 他者が生きていくために人間が絶滅させられても文句言えないなんて考えた。
0投稿日: 2021.02.08
powered by ブクログ読むのに2週間もかかった。長かった。でもSFぽくて面白かった。カップル2組あって良かったし、もう1人の女の子のキャラクターも面白かった。あとフェイクとの関係も良かったね。もう一回読んでも面白いかもね
0投稿日: 2021.01.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
長編ですが読みやすいSFものです。 空の秘密が明かされるところくらいまでは夢中で読めました。 交信部分はなかなか読み辛くて中弛みしましたが、フェィクがどうなるのか気になって読みました。 光稀のイメージが浜辺美波さんだなぁ…。 二組のカップル?の成り行きが可愛らしかったです。 白鯨たちが大人の悪によって戦争に使われなくてよかった…。
0投稿日: 2020.12.11
powered by ブクログ有川浩さんの自衛隊三部作のうちの一つで、一番最初に読んだ本。 序盤から物語に引き込まれ、中盤~終盤は、心臓をどきどきさせながら一気に読んでしまった。
0投稿日: 2020.12.10
powered by ブクログなんとなく〝対比〟という言葉が浮かんだんで、そのまま思案してみよう…かな。 個と集団(ディックと人類ね)、大人と子供、融通と堅物(笑)、合理的と不条理、他にもあるけど、お互いにないものを理解しようとして、つながる感じ…構成のすんなりさが心地いい。 国産旅客機、早く見たいなー。 それにしても、「凶悪なまでにかわいい」光稀は反則(笑)
0投稿日: 2020.12.06
powered by ブクログ一気に読むには結構おもい。賞?毎に分けて、少しずつ読むとちょうどよかった。 どんな時でも、間違ったことから逃げるのではなく、認識して、反省して、そうやって生きていくしかないのが人間なんだなぁ。と思う。
0投稿日: 2020.11.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
有川浩は好きだけれど、なんとなく読んでいなかった。なんで早く読まなかったんだろう。めちゃくちゃ面白い。 でも、もし人類が「白鯨」のような、自分たちより圧倒的に力のある生き物に出会ったとして、こんなにうまく共存できるだろうか。きっとむやみに攻撃して、全滅するんだろうなあ。
4投稿日: 2020.10.26
powered by ブクログ航空自衛隊の武田光稀と、メーカーから事故調査のために派遣された春名高己。 ふたつの航空機の事故調査をきっかけに2人が見つけ存在が顕になったのは謎の生命体、「白鯨」だった。 という、なんともSF的要素のある物語なのに自然と引き込まれる文章と展開。恋愛要素でほっこりさせられるのもさすが有川さん。 浜辺でこの白鯨の欠片を拾い、フェイクと名付け交流を深めていった斉木瞬と天野佳江。別々の場所で展開されているものが次第に交わっていく感じが読み進めるスピードをあげて、最後まで飽きずに読めた。 川漁師の宮じいの包容力よ、、 特別書き下ろしの仁淀の神な様もあわせ、読後感の良い作品だった。
4投稿日: 2020.10.17
powered by ブクログすごく面白いし、作者さんすごいなと感心する。 集団という概念を持たない生物がいきなり集団にさせられたらとか考えたこともなかった。 また、人の強さ、弱さもうまく表現している。 もっと大人になってから読んだらまた、感じること違いそう。
0投稿日: 2020.10.09
powered by ブクログ途中、日本語が難しくてめげそうになった。 登場人物が素敵です。言葉って、話し方って大切だと改めて思った。 春名さんのように言葉をうまく使えるようになりたい。 番外編は一番お気に入りです。 もう一度じっくり読みなおしたい。
1投稿日: 2020.10.03
powered by ブクログ未知の生物と人類との共存といったSFっぽいストーリーかと思いきや、有川さんらしい2組の男女の恋愛ストーリーをさり気なく織り込む展開、良かった〜。 全編に使われている土佐弁もこの物語の良さを引き立たせてましたね。
0投稿日: 2020.10.03
powered by ブクログ未確認生物から日本を救う大人と子供の話 SFと恋愛要素の内容。 恋愛漫画を読んでるんではないのかというキュンキュン感。 話に出てくる人たちの存在感がすごくいい。 子供だから何が正解か分からないからただひたすら突っ走る。 こういう部分がすごくリアルに描かれてるし、支えてくれる大人のフォローもすごくいい。 大人から10代まで楽しめる作品だと思う。
0投稿日: 2020.09.27
powered by ブクログフェイクやディックなどの未確認生物が意思を持って政府と会話をしているのは、誰もが描く宇宙人みたいだなと思った。全然現実感がないのに、すごく引き込まれた。
0投稿日: 2020.09.13
powered by ブクログ自衛隊シリーズ第2作。 シリーズものだけど、繋がりは全くないから、たくさんの人にぜひ読んでほしい!highly recommend! キャラクターと世界観が細かく描写されてて、話はファンタジーなのに、とってもその世界が想像できた。ここ最近の中でベスト!図書館戦争好きな人は絶対好き!
0投稿日: 2020.09.02
powered by ブクログ「空の中」のスピンアウトの「クジラの彼」の『ファイターパイロット』で登場していた三津菱重工(MIT)の技術者・春田高己と女性パイロットの武田光稀の出会いの話として本作をチョイス。自衛隊三部作の2冊目。 本作は、高度2万メートルで起こった2つの飛行機爆発炎上から始まる物語。民間航空機開発計画の1号試験機「スワローテイル」が試験飛行中の爆発炎上する。次いで航空自衛官・斉木敏郎三が操縦する自衛隊イーグル機の爆発炎上。高度2万メートルて起こった事故の原因解明にMIT社員・春田高己と自衛隊パイロット・武田光稀は事故高空へ飛ぶ。事故空域で彼ら秘密を探す。また一方で、その事故で亡くなった自衛官の息子・斉木瞬と瞬の幼馴染み・佳江は海辺で秘密を持ち帰る。秘密を探す大人たちと秘密を拾った子供たちの2つの秘密に絡む、公と私の対応、静と動の感情、2組の恋愛の物語。 ありえない物語ではあるが、大人の秘密である白鯨と子供たちの秘密であるフェイクの性格がそれぞれに呼応する性格で表現されている。子供たちの心の成長とフェイクの成長。子供のある種残酷な性格もフェイクに刷り込まれる。また組織の中の大人たちと全き一つから分離した白鯨たち、冷静な高己と温厚なディックそんなところが、安心して素直に読み進めていけるところであろうと思う。 男女平等といわれる中、航空自衛隊岐阜基地には、女性パイロットが光稀しかいない。1986年に施行され、30年が経った今はかなり浸透しているが、本作が発表になったときは、まだ、難しかったのであろうか。それとも自衛隊という職業的なものであろうか。 本作が発表になったときは施行から17年くらいしか経っていないことも理由であると思う。法律改正を重ね、2020年までに女性管理職の比率を30%にする政府の目標もあり、今でこそ、職種を超えて女性が活躍する場が増えたものの、この当時、光稀がパイロットとしてひとりで男性たちの中で生き抜いていくためには、朴訥で、男性のような逞しさが必要であったのだろう。そんな光稀に女性らしさと可愛さを見つけた高己の洞察力は、大したもので、それがあの白鯨との交渉力に現れているのであろうか。 本作の中でも、いくつか名言があった。 「ようわからんが、間違うたほうをずんずん行っても正解にはならんろう。正しいように見えるとしたらそれはそう見えるように取り繕っちゅうだけよ」と言った仁淀川の川漁師・宮じいの言葉。「人間は間違う生き物やき、それはもうしょうがないがよね。何回も間違うけんどそれはそのたびに間違うたにゃあと思い知るしかないがよ…間違うことをごまかしたらいかんがよ。次は間違わんと思いながら生きていくしかないがよ。けんど、わしはこの年になってもまだまだ間違うぜよ。 げに人間は業が深い。死ぬまで我と我が身を律しちょかないかんがやき」 少し子供っぽく感じるところもあるが、漫画のように流れていく展開が読みやすかった。
23投稿日: 2020.07.16
powered by ブクログ7月-11。3.5点。 自衛隊第2弾。高度2万メートルで突然爆発した飛行機が2例。謎の物体が原因。物体とのコミュニケーションを開始する空自。一方、高知の海にクラゲのような謎の物体が。 面白い。空自、高知共に男女の仲が上手く描かれる。 さすが。書き下ろしの短編は涙なしでは読めなかった。
0投稿日: 2020.07.11
powered by ブクログ内容はSFチックだけど、作中に出てくる2組の男女の心情変化がありありと描かれて、引き込まれます。着実に信頼を築いていく大人の恋愛と若者の初々しい関係性の比較もまた読んでいて楽しいポイントでした。私は、有川浩さんの描くツンとした女性と彼女を優しく落とす男性の、塩の街でも出てきたような関係が大好きです。今作は恋愛に重きを置いていませんが、それぞれのキャラの個性も出て素敵な作品でした。
0投稿日: 2020.07.11
powered by ブクログ200X年、謎の航空機事故が相次ぎ、メーカーの担当者と生き残ったパイロットは調査のため高空へ飛ぶ。そこで彼らが出逢ったのは…? 全ての本読みが心躍らせる超弩級エンタテインメント。特別書き下ろしも収録。
3投稿日: 2020.07.08
powered by ブクログ有川さん(今はひらがな表記か)のいわゆる自衛隊三部作2作目。SF的要素と恋愛的要素、未知の物体と一般人との遭遇、組織物、いろいろな要素が詰まっています。本筋の中に少年少女の思いと大人の恋愛、どちらもうまく混ぜ込まれているのは流石だなと。未知との遭遇要素が好きな人にはおすすめできる。 「もし」の日本という意味では図書館戦争が近いかもしれませんが、SF味が図書館戦争より強い+恋愛色は薄め。
0投稿日: 2020.07.05
powered by ブクログ通学中のバスの中で久々にまた読了。 甘すぎず、塩すぎない、丁度いいカップル好き! 高巳の「小人さん捕獲」って寝起きの掠れた声で言うのがまたいいんだよな〜♡ そんな大変な仕事の中で育まれる恋愛大好きです! 瞬と佳絵の互いをよく知る幼なじみもいいな♪ ラストの宮じいのお話もしんみりしていたけど、海が生き甲斐だったから仁淀の神様になったという考え方も生前の宮じいの生き方もかっこいいおじいさんな感じがして本当に尊敬できる。 宮じいみたいに人生のいきがいを見つけられる生き方をしたい!
0投稿日: 2020.06.26
powered by ブクログ登場人物の心理描写が丁寧で、それぞれ色んな考えのキャラがいてよかったです。 自分の普段の振る舞いについて考えされる部分もありました。 白鯨の素直な感じが可愛かったです。笑 最後の宮爺の話も好きです。泣きました。なんというか、「ちゃんと歳を重ねたおじいちゃん」って感じです。あんな懐の深いおじいちゃんになりたいと思わせてくれました
0投稿日: 2020.05.26
powered by ブクログ数年前に買ったけど、序盤からもう読めなくてそのままずっと本棚にいた本。やっと読めるようになった!未知の生物系はあんまり得意じゃなかったけど、それだけじゃなく、登場人物の感情とかが丁寧に書いてあったから、航空機の知識が皆無でも面白くてどんどん読み進められた!やっぱり有川さんの本は面白い!
0投稿日: 2020.05.20
powered by ブクログう〜ん。。。序盤から戦闘機操縦の用語がわんさか出てきて出鼻を挫かれて、拾ったクラゲみたいなのと会話が出来ちゃうとか本当UMAの世界になるし、さらに多重人格の要素まで加わって、、、結局最後までついてけないまま終わってしまったという感じ。そして、終盤【白鯨】←これが、あまりに多くて読みづらかったという(;^_^A ただ一つ。宮じい。彼の物の捉え方というか考え方には惹かれてしまいました♡
0投稿日: 2020.05.05
powered by ブクログ壮大な空の世界に単純にわくわく ボリューム感と数字の羅列に慄くも 合間に潜む恋愛要素にやられた 簡単な言葉の言い回しが狡い
0投稿日: 2020.04.27
powered by ブクログ「空の中」 「塩の街」と「海の底」は、今でも知り合いにおすすめするほど好きだけど、これはあまり覚えてない、、
0投稿日: 2020.04.21
powered by ブクログThe mother who turned her eyes to the fact was bad, and the daughter who was bound by the words of such a mother thought that it was bad.
0投稿日: 2020.03.31
powered by ブクログ三部作の中では、私にはこれが一番難しかったです。特に怪物とのやりとりが、だんだんとこんがらがってきちゃいました…。うーん…。
0投稿日: 2020.03.13
powered by ブクログ有川さんらしい恋愛ものかと思って手に取ったが、実は壮大なエンターテイメント!SF!壮大すぎてゾクってなる。
0投稿日: 2020.03.08
powered by ブクログ自衛隊三部作のうち、これだけが読めていなくてやっと読了。 高度2万メートルのその上でパイロットが発見したモノ。 四国の浜辺で高校生が発見したモノ。 あとがきで作者が言うように、怪獣物と青春物を足して空自で和えた物語。 他の二作同様 突拍子もない設定だけど、自衛隊や登場人物にリアリティがあって引き込まれる。 メインのストーリーではないけれど 有川さんの作品には欠かせないロマンス(今回は2組)も楽しめた。 願わくば、真帆ちゃんには幸せな人生を歩んで欲しい。
0投稿日: 2020.03.05
powered by ブクログ自衛隊三部作の第二弾。出だしの航空機爆発事故のミステリー要素、UMA(未確認生物)の発見。もう一気に読むしかない。多様な価値観を持った者たちが共生するには?合意形成とはどうあるべきか?登場人物のキャラ立ちも見事!でも誰も宮じいには及ばない...。泣かせるねぇ。こんな大人になりたい。さあ、次作に取り掛かろう!
6投稿日: 2020.02.25
powered by ブクログ2008年のハードカバーでの初読以来。 初読時の記憶は物凄い衝撃を受けた光稀さんの可愛さに終始している。それくらいインパクトが強かった。 そこだけでも一読の価値ありと思いながらも、今でも楽しめるかどうか、期待の分だけ不安も膨らむ有り様の中再読。 やっぱり数ある有川作品中最高傑作だった! (わたし的に)(初期も初期のデビュー二作目であることが凄いやら切ないやら) 読めて嬉しい! この頃の隅々まで満ちながら崩壊しないコントロールの効いた奥ゆかしさが大すき。 恋愛も、それ以外も。そしてエンタメ力の塊。 宮じいの正しさが昔も今もこわくて苦手で、そこだけがわたしにとってマイナス要素で、再読でもやっぱり苦手すぎて 「賢しくない」としながら(そうは思えなかった、し、いっそ賢しげに)やたら押して来る著者に反発を感じかけるくらいだったのだけれど (自分が間違っているんだろうという自覚は一応ある……) 終盤でいざ瞬と相対したら空気が落ち着いていて優しかったから(更に真帆にも)ほっとして、嘘みたいに気持ちが大人しくなった。 大人コンビの恋愛が十二分に、それでいて過剰すぎない絶妙のさじ加減で甘くて、甘くて、のたうつ。二人とも魅力的が過ぎる。二人が登場する度全弾命中する。後からちょっと拾い読みしただけでも胸が崩壊する。どういうことなの……。 大人可愛いとか大人キャラの恋愛に開眼したのってこれがきっかけだったかもしれない。こんなに全肯定したくなる恋愛があることもはじめて知った。 ただわたしにとって至高すぎるのか追随を全く許さない。せつない。 対比上大人と言うものの、光稀さん、思ったより若かったなー(わたしが年を取った)
2投稿日: 2020.01.01
powered by ブクログ高度2万メートル上空で、同時期に同じ空域で起きた二件の航空機爆発事故。 調査のため飛んだ二人が見つけた事故の要因とは。 そして高知の田舎で高校生が拾った謎の生物。 ふたつの出来事が交わるとき、人類に危機が訪れる。 大人の秘密と子どもの秘密。 人は時に残酷で身勝手な生き物であることを痛感する場面がいくつかあり、胸が痛みました。 心に受けた傷を、受け止められる人と自分でえぐる人と。 同じような境遇でも、全く同じはありえなくて。 人は弱くて強い。 同じ立場になったとき、私はここまで強く真っ直ぐにはいられないだろうな。
2投稿日: 2019.12.14
powered by ブクログ塩の街で衝撃を受け、空の中を読みました。 「人間」以外にコミュニケーション能力があるモノが現れるのはまたまた衝撃でした。 人間より知能は高いが人間の感覚・感情とは違う「白鯨」との言葉のやり取りは、コミカルで読んでいて面白かった。 宇宙人とのやりとりも、こんな感じなのかな。
0投稿日: 2019.11.27
powered by ブクログ自衛隊三部作の一つ。ミリタリーファン必見! さらに、SF色も濃厚で、細部まで書き込んであるのがいい(台詞ばかりの小説って苦手なんです)。 作者自身がおっしゃっているように、まさに大人のためのラノベであります。 有川浩先生の小説はキャラ立ちまくりで、どれも出来過ぎの感がありますが、とにかくおもしろいので一気に読めます。 なんたって、自衛官のツンデレキャラが超カワイイ。 萌え〜☆
0投稿日: 2019.11.23
powered by ブクログ85 中学の時読んで以来の再読。 内容を全くもって忘れてたけど、高巳が出てきた瞬間、あああって思い出した。そのくらいかっこいいのよ高巳は!! 子供を子供扱いで片付けず、大人として悪いことを正す そういう優しさがある人。 きゅんきゅんする要素もあったけど、読んで思ったのは 言葉は武器にも盾にもなるし、無力な人でも言葉の力で状況を一変することができる。 フェイクが瞬に対して懐いているのがまた泣けるんだよ。 間違うのはしょうがないから、謝って軌道修正するのが大事。謝ってもダメだったらしょうがない! 間違いを正してくれる人がいてよかったね。 20191117
0投稿日: 2019.11.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
毛布を掛けにくる光稀さんとのシーンが一番好きで、何度も何度も読んで、もう私の中ではそのシーンが出来上がっているくらい、文庫がヨレヨレになるくらい読んだ。 高巳くんが、私の理想の男子。 この大人カップル達が個人的には有川先生の作品で一番好き。
0投稿日: 2019.10.02
powered by ブクログ泣けた本。自衛隊という職業に偏見を持っていた。とても優秀な人が多いんだと有川さんの本を読んで知る。 高校生の瞬。知能の高い異生物を飼育する。間違っている。何が正しくて、何が正しくないかそんなこともあやふやな瞬が善悪の基準すら持たないまっさらな知能を正しく知育できるはずがない。ただ自分の思い通りになる都合のいい誰かを作りたかっただけ。 人間は間違う生き物だからしょうがない。何回も間違う。そのたびに間違ったなと思い知るしかない。間違ったことをごまかしてはいけない。次は間違わないと思いながら生きていくしかない。 有川さんは静かに生き方を教えてくれる。
0投稿日: 2019.09.11
powered by ブクログだいぶ前に読んだ作品。 不思議な感覚になる作品で、少し読むのに時間がかかりました。 「白鯨」という生物に翻弄されて「白鯨」は本当に良い生物なのか、それとも悪い生物なのかに囚われている人たちが印象に残っています。
0投稿日: 2019.08.24
powered by ブクログどんな話なんだろうと思って読みましたが、まさかの異種生命体の話でビックリ。 親を失った者同士の感情の起伏など、読んでいてグッとくる場面もたくさんありました。
0投稿日: 2019.08.24
powered by ブクログ航空自衛隊のお話と聞いて、ずっと前から気になっていたのに、なぜか読んでいなかった本。自衛隊というより不思議な生物のお話。展開は読めるし、白鯨のセリフはくどいように感じたけど、物語に散らばる宮じいの含みのある言葉たちと、真帆の(若さ故なのかな、家族に対する偏った)考え方が、10代の頃の自分に重なる部分があって、メッセージ性のある小説だった。
0投稿日: 2019.08.06
powered by ブクログファンタジックな物語です。ただ、登場人物たちの心の葛藤は読んでいて苦しくなるほど克明に描かれています。「白鯨」という架空の生命体を作り出しながら、善悪を問う作品に仕上げられているあたり、さすがです。
0投稿日: 2019.07.16
powered by ブクログゴジラやガメラの映画とウルトラQを足して割って・・・有川色を混ぜた感じの楽しい小説。 個人的には航空自衛隊やF-15の話をもっと入れてほしかったな〜
0投稿日: 2019.07.08
powered by ブクログ自衛隊シリーズ2作目。読みづらくて時間かかった・・・SF?っぽいのは苦手かも…でも最後は期待通り(涙)恋愛系の話は素晴らしい。
0投稿日: 2019.06.24
powered by ブクログ高度2万メートルで相次いだ飛行機事故と海岸で発見されたユーマ。未知の生物と人間は共存できるのか? 自衛隊の話かと思ったら、完全なるSFだった。自衛隊も出てくるけども。有川さんの初期の作品だからか、概念の位置付けが少し緩い気がする。今なら、少なくともディックとの会話がもっと深くなりそう。高巳・光稀パートは面白かったが、気持ちはわかるとはいえ、真帆や瞬の行動のやり過ぎ感が強くて、あまり共感はできなかった。免罪符にならないとわかっていれば、やっていいってもんじゃないよね。
0投稿日: 2019.06.01
powered by ブクログ200X年、謎の航空機事故が相次ぎ、メーカーの担当者と生き残った自衛隊パイロットは調査のため空へ飛ぶと…高度2万、事故に共通するその空域で彼らが見つけたある秘密、それは「未確認知的生物」だった!?そして地上ではその「かけら」を拾った子どもが…。 この本は勝手な読み方かもしれないが、テーマが深いと感じた。「未確認知的生物」を通して見えるのは、人間の自然破壊。そして「エゴ」。さらに地上で起きる「見方の違い」。 いろいろと考えながらも、非常に面白いので一気に読んでしまう、そんな話。 地上で陰の立役者、宮じいの言葉がものすごく重い。 「間違えたことは間違えたこと。誤魔化そうとすればするほど揺り戻しはひどい」。 もうぐっとくる。
0投稿日: 2019.05.21
powered by ブクログ「またすぐに会いに来るから」 ……最高だ。この小説の光稀と春名の恋がたまらない。 白鯨、フェイクそして人間。それぞれの歩み寄りのストーリーにも目が離せない。 本当に面白いので是非読んでほしい。
0投稿日: 2019.05.13
powered by ブクログパイロットを題材にした話、だとだけ思いながら読んでいたけど、実はあれもこれも全部伏線で繋がって対立して、、途中から読む手が休まらないほど面白かったです。
0投稿日: 2019.05.11
powered by ブクログ3部作の1冊。 ふたつのお話が同時進行してて どちらもタイプが違うようだけと どこか似てて 人間じゃない物に人間と同じように 心があったりして 翻弄されてるのが物語なのか私自身なのか……。 2019/30冊目。
0投稿日: 2019.05.02
powered by ブクログ専門用語が飛び交っていたり、未知の生物と通信するときの直訳すぎる言葉たちが読みにくく途中で挫折してましたが、再び読み始め今度は読了。固い言葉をたくさん使ってるはずなのに読み終わった後のこのほっこり感は、有川さんが人物を描くのが上手だからだなぁと感じました。SFなんだけど、人間物語でした。
0投稿日: 2019.04.10
powered by ブクログ発想・構成・人物ともに巧みですね。賢しげな理屈を突き抜く宮じいが効いています。やっぱり有川さんは良い作家さんのようだ…
0投稿日: 2019.04.02
powered by ブクログこういう生態の生物を構想。航空機メーカの男、女性戦闘機パイロットの絡み。田舎の少年たちや土佐弁の川漁師宮じいとの絡みがおもしろい。最後の方の宮じいの話しは悲しさもあり、ほのぼのと感じた。
2投稿日: 2019.03.09
powered by ブクログパイロット同士のやり取りから始まる。 馴染みのない航空モノだと、機内の専門用語が並んで物語に入りにくいんだけどな~、と感じてずっと積んでた本。 夏だし思いきって読むかと一念発起。 感想。 さすが有川さん。風景描写(この場合機体の説明等)を流し読みしても、心理描写に重点をおいてるから、飽きずに読めた。 高校生で幼なじみの恋と、大人同士の恋と2パターンが同時平行していて、各展開ごとにキュンとしてしまう。 未確認物体における、政治的な思惑とかほんのりあるけど、メインは高知の高校生、瞬と佳江の純粋な恋と、へらへらして話術が巧み、でも中身は空への情熱を忘れてない高巳が、歩く公序良俗と呼ばれる女パイロットのデレにやられる話。 学生だったときの潔癖じみた父親の反発とか、自分が汚いと感じる、わけのわからない悲壮感とか、あーなんかわかる、と昔を思い出しながら読めた。 あとは、冒頭は結構読み飛ばしていたので、宮じいの説得のシーンを読んでから刹那の所をもう一回読むと、じーんとした。 土佐弁の言い回しがたまにわからなかったけど、それが逆に効いて、変に同調せずに、素敵な映画を観たような気分になれた。
3投稿日: 2019.02.24
powered by ブクログもしかしたら存在するのでは?と思われるような設定がおもしろい。「存在するかもしれない」ではなく「存在して欲しい」の方が当っているかも・・・
0投稿日: 2019.02.20
powered by ブクログ「塩の街」よりも漫画チックになった印象を持った。 主人公と同じ年齢の時に読んだら、また印象が違うのだろう。 学生の猪突猛進に怖さを感じる私は、もうあのころには戻れない。
0投稿日: 2019.01.06
