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愛の領分
愛の領分
藤田宜永/文藝春秋
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総合評価

22件)
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    直木賞の本を読んだなぁと思える素晴らしい作品だと思った。終盤にかけて物語が展開していく中で紡がれる愛についての視点、そしてそれがもたらすクライマックスが途轍もないなという印象だ。恋愛小説は「ほかならぬ人」が一番だったが、それに近づいてくるような素晴らしく重厚で、濃厚な昨比だった。重厚とは言いつつも、言葉がすっと入ってくるので読んでいられる。書き手の技術には舌を巻く。

    16
    投稿日: 2025.10.27
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    “静思果敢”な恋愛 ご本人が、「愛の領域」のあとがきに代えて、にて そんなふうに表現している。友人の言葉とのこと。 人生の半ばを過ぎた50歳仕立て屋の男。 若い頃、友人の妻を好きになり、駆け落ちしようとした過去がある。その夫婦とは、疎遠としてきたが、妻の病気をきっかけに再び親交が始まる。 昔の恋にすがる女、浮気が治らない夫、すでに全てが過去となっている男。 この主人公の男の過去の恋愛と結婚、今、惹かれる奔放な女性との恋愛。 男に絡まる女性達の奔放さが、男の静思をきわだたせる。 大人というより、多々乗り越えた中年の静かだけど、確実な恋だなぁ。少し羨ましい。 「愛にも領分がある」 自分の愛情が伝わる領域というところか。 そのあたりは、納得できたわけでない。 藤田さんの奥様は、小池真理子さん。 夫婦で恋愛小説作家だったね。

    51
    投稿日: 2024.01.30
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    仕立屋の淳蔵は、かつての親友高瀬に招かれ、追われるように去った信州の故郷を35年ぶりに訪れる。高瀬の妻の美保子は昔、淳蔵が恋焦がれた相手だが、年月が彼女を変貌させていた。佳世と出会った淳蔵は年齢差を超えて惹かれるが、過去の事実が二人の恋情をより秘密めいたものにしていくのだった。直木賞受賞作。

    4
    投稿日: 2023.11.07
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    あまりピンとこなかった 複雑な恋愛だし、心理描写も情景描写も繊細だったんだけど、何かいまいちピンとこなかった 大きな感動もないし、いい作品ではあるんだけれど… 自分がピンとくるものとピンとこないものの差が知りたい

    0
    投稿日: 2022.11.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

     20年くらい前に担当編集者にいただいて、中年の恋愛小説はちょっとなあと気が重くて読まずにいたのだけど、自分自身が立派な中年どころか初老に至り、ようやく読み始めるととてもよかった。その編集者さんには3冊の本をいただいて、これまで読んだ2冊もすごく面白くて、これも素晴らしかったので、いただいた直後に読んで感想を伝えたらきっともっといい関係が築けただろうに、本当に失礼した。しかし、やっぱりこの小説だけは若い時に読んでもピンとこなかったかもしれない。主人公と大体同じ年になっているのだけど、全然インポじゃなく、精力があってすごい。今更、ちんちんが元気でもしょうがないのだけど羨ましい。サスペンス調のところはドキドキした。若いころの回想シーンは、胸がつまる思いがする。

    0
    投稿日: 2021.04.28
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    お亡くなりになられたということで再読。 そうですねぇ、まぁ可もなく不可もなくでしょうか。 こんな狭い空間でそんなふうにコトが起きますかのぅ?と若干の疑問もありますが、まぁまぁそれは置いといて、ということかも。 また、タイトルとその説明に無理矢理感は否めない、触れないとあかんですか?という気はする。 最後に美保子の扱いの冷酷さに人間描写の深淵を見るか、雑過ぎると見るか、極端な意見に振れそうです。

    0
    投稿日: 2020.03.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

     藤田宜永(ふじた・よしなが)は1950年、福井県生まれ。先の1月30日に亡くなった。  この「愛の領分」で、第125回直木賞・受賞。  主人公の淳藏(50歳代、妻を亡くしている)と恋人の佳世(39歳、独身)、ほか様々な男女の情の絡み合いが描かれる。  淳藏の昔の恋人・美保子が不治の病となって、また淳藏を恋うのも哀れである。  ハッピイエンドの結末は流し読みした。幸せな恋人たちは放っておいて好い。  作者は「愛の領分」としているが、欲情絡みの男の見方に思えてならない。

    0
    投稿日: 2020.03.03
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    上田と東京の中年の逢引。 「寂しい人生を送ってきた人は、他人がよく見えるんだと思う。鋭さや頭の良さとは関係ない」 独身の2人なのにどこか 人目につかないようにしないといけないような淳蔵と佳世。 「ヒトリシズカ」の花は確か 小池真理子さんの著書にもあったような。 息子の信也の存在も この年齢ならではで大人を見ている目を意識させる。

    0
    投稿日: 2020.03.01
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    図書館で。これ、直木賞受賞作なんだ~ こういう言い方をすると語弊があるかもしれませんが若くも美しくもない恋の話、みたいな感じ。まあ若ければ美しいのかと言われるとそこも微妙な所ですが。昔「恋は遠い日の花火では無い」なんてお酒のCMがあったけどまあ実際問題として遠い日の花火だからこそ美しいんだろうなぁ。やはり野に置け蓮華草って所なのか。 同性としてミホコさんの老醜を晒す姿がツライ。老いや病気で変わった事は恥ずべき事ではないのですが、何十年もたった後でなお、過去の男にいまだに影響力があると考えて取りすがる姿が痛々しくて悲しい。とは言え同じ年周りのダンナは普通に一回り以上年下の女性と浮気出来るんだから男性ってずるいなと思わなくもない。まあでもそう言う男性と平気で関係出来る若い女性ってのも良くわからないけど。 登場人物に共感出来る人がおらず、皆なんか自分の思い込みと過去の思いでに生きている感じなので、ここで終わりか、というような気持でした。それにしても主人公と息子は圧倒的コミュニケーション不足だと思うので犯罪に走る前にきちんと息子のことぐらい理解しようと努力するべきだとは思う。50になっても今の人ってどこか子供で、自分がやらなくてはいけないことよりもやりたい事ばかりを優先しているんじゃないのかなってこの本を読んで思いました。だから子供の事とかもどこか他人事なのかもしれないな。大人としての責任、親としての責任の方が自分の恋とか過去よりも優先されないのかな~ 後書きがあった。ナルホド、アダルトチルドレンってこういう人なのか…。でも、きちんとした大人というロールモデルが居ないで成人した大人って事ならACは主人公の息子だよな、ウン。 それにしても母親に認めてもらえなくても自分で自分を認めてあげる事は出来ないんだろうか。そんな親にあてつけるような生き方をしなくても…と個人的には思ったりもする。

    0
    投稿日: 2018.06.07
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    そだなあ。゛大人の恋模様”を描きたかったんだろうし、そこはドキドキして読んだけど。 ちょっとACすぎでしょ。大体、「だって母ちゃんのせいじゃん・泣」って言っていいのは、せいぜい20代までじゃない? ごめん、ドン引きだよ‥。(2018.5.10読了)

    0
    投稿日: 2018.05.11
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    50歳を越えての恋愛ながら、それまでの遍歴がスゴい。友達の妻から、同じ女性に向かうところまで、ここまで行きますか。という感じ。女性の執着心というか、嫉妬心というかその辺りも全面にだし、普通の恋愛小説ではないがやっぱりある意味の恋愛小説ということなんだろうと思う。

    0
    投稿日: 2016.09.29
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    中年になってからの恋愛は過去のしがらみやら、現在の自分の立場やら何かと絡んできて、感情のまま突っ走ることができない大人の恋愛を楽しませて貰いました。 主人公の淳蔵は友人である昌平の妻美保子とも関係を持ち、二十年ぶりに再会。 淳蔵を探し出したのは夫である昌平だけど、その理由がラストの方で明かされる。 美保子の淳蔵に対する執着は重い病気を患った故なのか、結局夫の方を選んでしまった後悔なのか、どちらにしても哀れでした。 巻末に書かれていた小池真理子さんとの出会いのエピソードも興味深かった。

    0
    投稿日: 2015.04.03
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    この人は同じ世界の人だ、違う世界の人だ、そう考える私にとって頷ける部分が大いにあった。人間関係において偏見はいけないけど、愛についてはやはり愛の領分、大事だと思う。

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    投稿日: 2015.03.16
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    心地よい文体でスラスラと読み進むことができた。長く生きれば過去を背負う。相手の背負ったものを意識すまいと思えど、そのこだわりを払拭することは難しい。経験を重ねた恋愛であればこそ相手を思いやれる反面、相手の恋愛経験をも受け入れなければならない。過去への嫉妬、燃え上がる中でも理性を保った想い、大人の恋慕が綴られる。

    0
    投稿日: 2014.05.08
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    125回 2001年(平成13)上直木賞受賞作。東京、長野が舞台の恋愛小説。洋服の仕立て屋を営む主人公は、旧友から背広のオーダを受けて家を訪ねる。しかし、その友人の妻とはかつて不倫関係にあったのだ。そして新たな出会いと熱愛の始まり。これは本物のオトナ小説なので、中学生以下は読んではいけません。青年以上におすすめ。

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    投稿日: 2013.05.30
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    直木賞受賞作品ってことで、すごく楽しみにして読みました。 情景をものすごく緻密に思い浮かべることができるので、私は藤田さんがとても好きです。 息子のその後がちょっと気になります。

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    投稿日: 2012.01.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    中年ビバリーヒルズ高校白書。 なんていうと身も蓋もないけど、 ドロドロ恋愛劇場。 深い内容があるのかもしれないけど。 愛には、周波数がある。

    0
    投稿日: 2011.12.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    熟年の愛。 個人メモ 宮武淳蔵・・・仕立て人。若いころ、昌平とつるみ遊びまわる。美保子に恋する。 佐智子・・・淳蔵の妻 信也・・・淳蔵の息子。歪んだ性格?淳蔵に愛されていないせい? 高瀬昌平・・・事業に失敗し若かりしことのパワーを失う。急に淳蔵を探しだし会いに行く。 美保子・・・昌平の妻。いっとき淳蔵と関係をもつ。不治の病に冒される。 太一・・・淳蔵の父に救われる? 佳世・・・太一の娘。絵描き。昌平の愛人。淳蔵に惹かれる。

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    投稿日: 2011.11.02
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    年代が全然違うのにー。 これでハマってしまい、他の作品もたくさん読みました。 他のも同じ雰囲気で期待を裏切らないです。

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    投稿日: 2011.08.01
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    3月17日読了。仕立屋を経営する五十代の主人公が、過去の苦しい恋愛・本人たちは隠し通したつもりの三角関係などにとらわれつつ新しい恋愛を手に入れようとするが、そこにはいつも乾いた空虚さが漂い・・・。巻末の後書きを渡辺淳一が書いていることから分かるとおり、ま、大人の恋愛小説というべきか。主人公が作るスーツの描写が物語りに重厚さ・上質感を与えている。東京・長野(軽井沢)の距離感も心地よくもどかしい感じで、雰囲気を味わう小説か。この人の奥さんが小池真理子か〜プレッシャーのきつそうな夫婦だな〜

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    投稿日: 2009.03.17
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    第125回直木賞作品。渡辺淳一が文庫の背表紙にミニ解説をしている。仕立て屋の淳三が昔の親友とその妻に会いに信州に行く。そこで知り合ったもうひとりの女性、佳世との新しい恋。雰囲気が渡辺淳一に似ていなくもない・・。男と女だけに留まらない、長い人生にわたる心理描写が評価のポイントでしょうか。

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    投稿日: 2008.06.25
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    仕立て屋の涼蔵と友人高瀬昌平の再会から始まる。昌平の妻、美保子が印象的。 題名の『愛の領分』については「お前と佳世は愛の領分を分け合えるってことだ。」という昌平の会話で納得。光と影のコントラストが望めない影と影の関係を、愛の領分を分け合うという言い方は好きだけれど、全体的にずっと重くて共感できる部分も少なくて、しばらく読み返すことはないかなぁと。 表紙はそんな光と影の関係を表しているのね。

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    投稿日: 2006.11.29