
総合評価
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powered by ブクログ大学病院での派閥争い。財前五郎を中心に繰り広げられる駆け引きは、正直醜くもあり、しかし人間らしくもあり、最初から最後まで引き込まれっぱなしでした。 古い作品ですが、入り込んでしまえば、全然古さは気になりません。 長編を読むのはかなり大変ですが、読み終わった時の充実感は気持ちがいいですね。
0投稿日: 2026.01.16
powered by ブクログ話は、ドイツ、ベルリンの壁が存在する西ドイツから話が始まり、東西で分断された壁で医学も分断されていた。 時代を色濃く反映したシーンでした。 財前が不在の病院で、がん患者が息を引き取り、数時間前まで生きていたのに解剖され臓器ごとに分けられるシーンは、考えればそうなのだが、実際に物語の上で流れを追って認識すると命の重さと命が失われた後の肉体がただ存在するのを実感した。 財前は本当に名声と自分の技術を振るうことが好きなんだなと、オペラ座近くのレストランのシーンで思う 何も知らない財前が帰国して、訴えられていることを空港で知りその足で、すぐに鵜飼教授に会いに行く様は、教授選さながら、 裁判では、不安がよぎり大丈夫と自分に言い聞かせつつも、不安で仕方ない傲慢な財前が描写されています。 里見先生は、証人として発言することで、自分の立場が危うくなるとわかりながら、最後の最後まで貫く姿は、カッコ良くもあり、患者様に寄り添う生真面目なお医者様なんだなと、 どちらがいいかという話では無いが、 この2人がいるからこそ、この話は面白くなる。 東前教授や、東佐枝子は登場回数こそ少ないが、それぞれの立場からの言葉には重みがありよかった。 裁判結果は次巻と思っていたので、意外だった。 それよりも4巻が気になって仕方ない!!
9投稿日: 2025.11.06
powered by ブクログ財前教授と患者の裁判が中心。 後半あたりの癌専門の教授の言葉が印象に残った。 本件は患者と医師の信頼関係が構築されていなかったこと、また医師の倫理観の欠如によって引き起こされたものという言葉。確かにそうだなーとついうなづいてしまったほど。 手術したけど残念ながらなくなってしまうことは今でも起こりうる。それでも医者が懸命に寄り添ってくれたのかどうかによって患者やその家族の心象は異なり、死後に解剖、ましてや裁判などの行動は起こさないかと思う。 どんな職場でも信頼関係が大事。 裁判では術前に検査を行ったのか、癌の転移の可能性に気づいていたか等の医学専門的なところで論争が絶えないが結局1番大事だったのは患者に寄り添っていたかどうかに尽きると思う。 とはいえ、結果裁判は財前教授の勝利。 原告側にたち、証人となった里見は退職。。。常に自分の正しいと思う道をきた里見。診療や研究のみを丹念に行っていた里見に非情すぎる結末。悲しくなるので早く続きを読みたい。
1投稿日: 2025.10.17
powered by ブクログ裁判が始まり終わった。 財前側の勝訴に終わり、里見が病院を去る。 正義とは何なのだろうか。 さあ、先へ進もう。
115投稿日: 2025.07.15
powered by ブクログ読んだ本 白い巨塔 3 山崎豊子 20250606 被告に立たされた財前が、自分の立場だけを守ろうとする人たちと結託して裁判に向かう。 心正しい者は組織から弾かれ、強者に寄り添おうとしながら心弱い者は傷ついていく。 自我の強い組織内の群像劇、良心の正体を見失うような登場人物の行動原理、高村薫や横山秀夫何かのひりつくような人間ドラマの原点って、山崎豊子なんだろうな。 裁判に決着ついて終わりでもいいじゃんってところから、まだ2冊もあるんだけど、ますます先が読みたくなるのがすごい。 ドラマ観てるのにね。もう一回観ようかな。
0投稿日: 2025.06.08
powered by ブクログ圧巻の法廷シーン。 手汗握るとはこういうことを言うのかってほど熱中しました。 山崎豊子氏の圧倒的な取材力にはほんとに感服です。
0投稿日: 2025.05.19
powered by ブクログあっという間に読めた。 それぞれの人物像が魅力的。ドイツのユダヤ人の虐殺には心を痛めながら1人の患者を見殺しにする対比も財前という人間の像が分かる。 名作ってこういうのだなと、山崎豊子さんにハマりそう。
0投稿日: 2025.03.15
powered by ブクログ舞台は院内政治から変わって誤診裁判。 最終的には財前の勝利に終わった裁判だったが終始緊迫感があってとても面白かった。 初めのドイツ研修からは似つかない展開と、裁判と親しみのない話題でも読者を楽しませる山崎さんの技量が伺えた。
2投稿日: 2025.03.07
powered by ブクログ財前が手術した患者がドイツの学会に参加している間に術後死亡し遺族側が医療過誤だと裁判を起こす。患者の肺転移を見逃し、なおかつ十分な術後治療を行わなかったと遺族が憤慨しているがまあ気持ちはわからなくもないがどこか財前にも同情してしまう。当時の技術じゃ癌転移か結核跡かは調べてもわからなかっただろうし、手術は上手くやってるしね。財前がしっかりと患者側とコミュニケーションとっていれば訴訟までならなかっただろうに。封建制度が色濃く残っていた昔の医学部で教授に楯突いたら左遷させられるのはしんどい。里見助教授はもっと上手く世渡りすればと少し思わなくもないがこれが本来あるべき医師の姿か。 財前がドイツに行きユダヤ人の収容所跡を見学した際に色々考えさせられているのを見ると全ての良心を捨ててしまってるわけではないと少し期待してる。
1投稿日: 2025.02.02
powered by ブクログ財前五郎が国際会議出席のため、渡航している間に噴門ガンの患者が死亡する。遺族は財前の渡航前の不誠実な対応を誤診として訴える。肺への転移を疑い再三検査を主張した内科医の里見助教授は真実を語り大学を去り、大学の名誉を守るという美名のもとに誤診を否定した財前教授が大学に残る、不条理な結末に愕然とする。
2投稿日: 2025.01.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
教授になった財前だが、患者への心無い処置により、患者は死亡してしまう。それについての医療過誤裁判編。一巻では応援できるところもあった財前がどんどん嫌いになり、医者として正しいことをしている里見が不条理な待遇に合う様が、心苦しい。引き続き医学部内の人事の工作が裁判にも影響して、とても読んでいて不愉快だが、この気持ちが楽しい。
2投稿日: 2025.01.14
powered by ブクログ白い巨塔の世界は現在も脈々と受け継がれている 昨今の宝塚歌劇の劇団員の自死とその後の劇団の対応など、まさに内実はこの世界そのものではないのか?? 人間の闇をこれでもかと残酷に読者に突きつける山崎ワールドに圧巻
0投稿日: 2025.01.02
powered by ブクログ皆が皆自身の利益のために動く、真実を口にするものは苦虫を噛まされる。 医療誤診の難しさ、医療理論を基にした辻褄合わせに苦戦する原告一家に同情する。
0投稿日: 2024.11.03
powered by ブクログ1度掴めた栄誉を守れるのか。 教授という世界から見てもまだ広がっている権力社会。誰が誰にどうやって口説いていくのか、本来医療があるべき姿とは遠くに置かれているこの社会のドロドロ感がおもしろかった。私の会社にも言えそうだなーと感ずる。
0投稿日: 2024.10.23
powered by ブクログ裁判の経緯で、各人物の人柄がうまく描かれていておもしろかった。 まあ、そうなるわな。 といった感じの巻だった。 大河内教授がかっこよく描かれているが、彼が封建的な大学で生き残れたのは、ラッキーだったということになってしまわないか?と思ってしまうような、ドロドロ加減。
1投稿日: 2024.09.09
powered by ブクログ何という残酷な裁判所の判決。そしてなぜ心有る人達が酷い仕打ちを受けなければいけないのか!早く第3巻を読まないと。
0投稿日: 2024.07.24
powered by ブクログ教授となり国際学会に旅立った財前。 外遊中に担当患者が死亡し、遺族に訴えられることに。 本巻の内容は患者と財前の法廷対決。 法廷シーンは1,2巻のあからさまな対決とは異なりやや物足りなく感じた。
1投稿日: 2024.02.10
powered by ブクログ前半に描かれている、ドイツの風光明媚な自然、城、街並み、レストランと財前教授の感性にはうっとりとさせられた。羨ましいほど絶頂期を迎えた男の姿が活き活きと描かれていた。 変わって、後半はドロドロの裁判戦。流石にもうダメか、と思われるところまで追い詰められ、ドキドキがとまらないまま一気に読み切ってしまいました。 読み応えのある第3巻でした。
2投稿日: 2024.02.06
powered by ブクログ財前が手術をした佐々木庸平が、財前の欧州出張中に死亡。死因に疑問を持った遺族から訴えられる。 そして、財前の対応に疑問を持った第1内科・里見は、自身にとって、不利益になることを顧みず、原告側証人として、証人台に立つ。 判決は… 確かに財前の医者としての対応はひどいものであった。 ただ財前の誤診が佐々木庸平を死に至らしめた、という医学的根拠はないだろう。 遺族の財前への怒り、庸平を失った悲しみはわかるが、勝てる裁判であったとは思えない… 控訴するというが… 里見も医師として、正しいことをしたと言うが、その前にできることはなかったのだろうか… 『学会の報告の作成で…』 正しいことをしたために、自らは研究者としての道を閉ざされてしまった… 大学病院を頂点とする封建的な医学界。 里見のしたことは正しいのかもしれない。が、医学界で研究者として生きていくには正しいことをしたとは言えないのだろう。 里見の長年続けてきた研究が死んでしまったのだから。
8投稿日: 2023.08.16
powered by ブクログ財前が時折見せる人間らしい感情と欲にまみれた姿が絶妙なバランスで描かれている。 社会人を20年もやっていると、財前側の気持ちも分かる。理想と現実のせめぎあい、何を正とするか。難しいね。答えは死ぬときに分かるのだろうか。
0投稿日: 2022.06.14
powered by ブクログ1-3巻が元の"白い巨塔"、4-5巻が"続・白い巨塔"。 大学病院内での教授の座をめぐる権力争いとその渦中で起こる医療ミスをめぐる裁判を描く。教授選挙の決着と医療ミス第一審判決までが本編、学術会議会員選挙と控訴審判決までが続編。 昭和の金と力の時代を描き切った作品。その意味では本編完結までが純粋な作品。 本編の医療ミス裁判の現実社会での反響が大きく、作成された続編では、裁判と主人公の身に起こる異変が並行して進む。結末は裁判と天命により主人公の人生にけりがつけられる一方、単なる悪役ではない誇り高き医療者の一面を示して終わる。
0投稿日: 2022.05.18
powered by ブクログ不穏な様子を見せた2巻、次はどうなるの?とハラハラしながら3巻を読み始めると国際外科学会に招待された新教授の話で舞台はしばし日本を離れて西ドイツへ。新教授は国際学会での研究発表、ドイツでの手術の成功...と華々しい活躍。 そしてまた視点は日本へ戻る。ドイツへ発つ前に診た患者が急変し、死亡する。胃癌の手術は成功したものの肺に転移していたのだ。それまでにも更なる検査を勧められたにも関わらず「私の診断に間違いはない」と一蹴していた新教授。これは驕りが生んだ犠牲者なのか...。 ドイツから意気揚々と帰ってきた新教授、日本へ着くなり遺族から訴えられたことを知り、話は裁判編へ突入する。 山崎さんの緩急の付け方うまいなーと感心しながら読みました。新教授の憎たらしさといったら...。新教授一派が裁判であの手この手を使う様子は人間の醜悪さを見せられているようで少々しんどかった。その中で正義の心を貫く者、学問に忠実である者、弱みを握られ真実を言えない者、出世のために進んで嘘を吐く者...などいて多種多様。裁判の成り行きもドキドキしながら読める。エンターテイメントとして消費するならば非常に面白い。遺族の立場に立つならば非常に心が重い。 4巻ではどのように展開するのか...
7投稿日: 2022.01.07
powered by ブクログ法律が、明確な因果関係がなければ罰せないのはその通りだと思う。疑わしきは罰せず。 財前教授の判決が出た巻。 最後の、一体、何をしたというのだろうか、初診した患者の死の経緯について正しい証言をした者が大学を追われ、事実、患者の診療に誤りを犯した者が、大学に留まる。なんという不条理であろうか、という里見の言葉にただただ胸が詰まる。 正しいことをして報われないのが、この世の中だと示す言葉。 正しいことをしたければ偉くなれという踊る大捜査線の言葉然り。
0投稿日: 2021.10.25
powered by ブクログ面白いなぁー 時代は少し前だけど今でも十分に理解しやすく読みやすい。 社会の仕組みはあんまり変わってないってことかな、、、 里見先生がカッコいい
0投稿日: 2021.07.23
powered by ブクログ財前の無責任な診療態度に対し、患者家族が起訴。小説の中心は医療過誤を問う裁判となる。 大学病院の名誉や権威を守るという美名のもとに事実は覆い隠され、権力と真実の戦いは難航する。 「患者の生命に対して厳粛な良心と畏れを持ち、不純な誤りはいささかも許してはならない」 正義が勝つのは簡単なことではない。 法は残酷な側面も持つのだと感じる巻だった。
1投稿日: 2021.05.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
財前のドイツ訪問のおける成果と佐々木庸平の病状の悪化が並行して記される。そして佐々木庸平がなくなり、遺族が裁判を起こしたところに財前が帰国。 財前の態度は医師としての倫理に悖るが、里見のような態度が取ることは難しい。 それにしても、教授選といい、裁判と言い、財前は能力があるとはいえ、自分のためになりふり構わない。潔いとも言える。
0投稿日: 2021.02.28
powered by ブクログすごい勢いでページが進みました。 正義よりも悪が勝ちました。 やっぱり原告のよし江さんに同情しながら読んでしまいました。 そして最後の里見先生が切ない。 とにかく早く続きが読みたいです。
1投稿日: 2021.02.05
powered by ブクログ【感想】 何とか教授選を勝ち切り、無事教授になった財前でしたが、その慢心ゆえに、同期である里見の助言を全て無視し、挙句の果てには患者を死に至らしめて訴訟されるという大きなミスを犯してしまう。 ただ、この本の胸糞悪いところは、裁判に関わる医者たちの殆どが、その専門的な知識を駆使して患者やその遺族ではなく、財前や自分たちの立場を守るといった愚行に走った事でしょう。 そして、正しいことをしているはずの里見が大学病院を追われ、罰を受けなければならない財前が何食わぬ顔で病院内でのさばり続ける・・・ 本当に読んでいて胸糞悪くなりました。 この本を読んで分かる腐敗した世界観は、正直なところ現代ではかなり改善されているのではないかと思います。 僕自身、仕事で大学病院などに訪問したり院内の色んな医師とお話をしますが、コンプライアンスにうるさい今日、国立病院では接待は基本NG、会社からの寄付でさえ上限金額が決められるなど、むしろ医師にとってかなりウマミがなくなってきているのが現状かなと思います。 また、これは病院や診療科などその医局によって異なるかもしれませんが、上下関係はあるとはいってもフランクな医師も多く、総じてみると封建的な印象なんてあまりないようにも感じます。 少なくとも、この小説のように、患者にとってここまで傲慢な医師なんていないと思います(笑) なんなら、「ブラックジャックによろしく」のような院内の雰囲気すら、現代の病院にはないと思います。 (しかし、医師や医療従事者の人材不足はコロナ前からずっと課題としてありますが・・・) ただ、現代でも医療事故は減ったとはいえ起きており、被害者によっては泣き寝入りを強いられる事はあるようです。 その構図は段々と良くはなっているとはいえ、根深い問題として残っているのかもしれませんね。 こういった改革は、何も医師たちを虐げる為にやるわけではありません。医師や医療従事者の方達は、本当に尊敬に値する存在です。 また医師や医療従事者のワークライフバランスもしっかりと確保した上で、医療事故を極力防止し、より良い医療がこれからも受けられる世の中であってほしいと願います。 さて、「白い巨塔」も5分の3を読み終えました。 ただ、正直今のところは胸糞展開ばかりで、読んでいてあまり面白いと感じておりません(笑) 残り2巻、"名作"である所以をしっかりと僕に魅せて頂きたいですね!!(何様) 【あらすじ】 財前が手術をした噴門癌の患者は、財前が外遊中に死亡。 死因に疑問を抱き、手術後に一度も患者を診察しなかった財前の不誠実な態度に怒った遺族は、裁判に訴える。 そして、術前・術後に親身になって症状や死因の究明にあたってくれた第一内科助教授の里見に原告側証人になってくれるよう依頼する。 里見は、それを受けることで学内の立場が危うくなることも省みず、証人台に立つ。 【メモ】 p329 「何を根拠にしてとか、ぶこく罪とか、そんなことは知りません。けれど、財前という先生の無責任な診察で夫が思いもかけぬ死に方をしたことは事実だす。この間から大学のえらい先生たちが鑑定に出て、素人にはわからんような難しい医学のやりとりばかりをしてはりますが、なんでそんな難しいことばかりを言わんならんのです?財前という先生が、患者をちゃんと親切に間違いなく診察したからどうか、それだけを裁けばええのだす。なんでそれを裁かんのです!証拠や根拠ばかりを言うて、こんな裁き方は間違うてます!」 「うちの人を返して、生き返らせて。子供の父親を返して!」 振り絞るような声で叫び、財前の胸に掴み掛かった。 p374 「里見君、君の友情のない証言で対質にまで持ち込まれ、一時は苦境にたたされたが、これでやっと僕に誤診の事実がなかったことが明らかになったよ」 勝ち誇るように言うと、 「財前君、こういう勝ち方をして、法律的責任は逃れられても、医者としての良心、倫理に問うてみて、君は恥ずかしいとは思わないのか」 里見は財前を憐れむように言った。 「じゃあ、どういう勝ち方をしろというのかね」、ぎらりと精悍な眼を光らせ、開き直るように言った。 「君は医者である自分に対して、もっと厳しくあるべきだ。医療は人間の祈りだとさえ言われている。神を畏れ、神に祈るような敬虔な心で、患者の命を尊重する心がなくては、医療に携わることは許されないはずだ」 里見は静かな揺るがぬ声で言った。 p376 一体、何をしたというのだろうか? 初診した患者の死の経緯について正しい証言をした者が大学を追われ、事実患者の診療に誤りを犯した者が、大学の名誉と権威を守るという美名のもと、大学のあらゆる力を結集してその誤審を否定し、法律的責任を逃れて大学に留まる。 何という不条理であろうか。 しかし、これが現代の白い巨塔なんだ。 外見は学究的で進歩的に見えながら、その厚い強固な壁の内側は、封建的な人間関係と特殊な組織によって築かれ、里見一人がどう真実を訴えようとも、微動だにしない非情な世界が生きている。
43投稿日: 2021.01.30
powered by ブクログいよいよ財前の立ち位置が怪しくなっていく。 国立病院という場がいかに政治的で、私利私欲に満ちた医師ばかりが集まる場所かということがまざまざとわかる。 小説だから架空の話だけど、事実、組織が大きければ大きいほどこのような体質を持つようになるんだと思う。 ここからいよいよクライマックスの序章が始まるので、今後が楽しみです。
2投稿日: 2021.01.26
powered by ブクログものすごく簡単に言うと、絶対読んだ方が良い本です。 作者がものすごく病院の事について調べ上げたんだなと分かります。また、さまざま登場人物がおり主人公とその親友の性格が真反対であり、医師としての考え方が違います!そこで病院の黒い部分が鋭く描かれています! まさに作者が病院の闇に鋭いメスを入れていました! 読んだ後、すごく続きが気になる作品でした。 第4巻と第5巻は当時ものすごく社会的反響が大きかったので作者が続きを書こうということで書かれた作品だそうです!
1投稿日: 2021.01.25
powered by ブクログ財前のドイツ外遊、そして帰国後は一気に法廷闘争へ。展開が早い。 財前側ひいては大学病院側に不利になっても「無名でも患者の生命を大切にする医者」でありたいとの信念で真実の証言を行う里見。自らの助教授職の椅子が危うくなると医学部長から示唆されても、里見は信念を曲げなかった。こういうところはやはり格好いい。 一方の、名声のためなら患者の命を軽く扱っているように思える財前、この巻でも悪を貫く。嘘、はったり、脅迫等々、清々しいほどの悪さ。 裁判の結果は色々考えさせられた。先が気になって一気に読んでしまった。第四巻へ。
1投稿日: 2020.08.31
powered by ブクログ話のメインは一審。 権謀術数を巡らせる時の財前は冷酷非情そのものだが、時おり出てくる母親への想いには、冷酷とは対極の人間味を感じさせる。 そのギャップが面白い。
0投稿日: 2020.05.03
powered by ブクログ主人公の財前がどんだん醜く堕ちていく… 第4巻はどこが舞台となるのか楽しみ。 今後も大学病院はこの封建制のままなのだろうか。
2投稿日: 2019.11.29
powered by ブクログ派閥を経験したことがないので、内部に対してこれだけの力量を使う事が無駄に感じてしまうのが、率直な感想です。その分外部に使えば、どれだけ世の中に貢献できるのかと考えられるのは、今が恵まれた環境で働いているからかもしれませんが。 しかし、こういったドロドロ感満載のテーマを緻密な取材をされた上で筆を取られているのか、まったくもって飽きません。
0投稿日: 2019.11.26
powered by ブクログ患者遺族が財前教授を訴えた裁判の場面が多かった。概して、小説内の裁判の場面は面白くないが、この本の場面は、わりと面白かった。
4投稿日: 2019.05.06
powered by ブクログ社会派巨編の第一部にあたる一~三巻、完結です(四・五巻は当初『続白い巨塔』として刊行されていました)。作者の並々ならぬ熱量が伝わってきます。 財前五郎が手術をした胃噴門癌の患者・佐々木庸平は、財前の渡欧中に死亡。死因に疑問を抱き、手術後に一度も患者を診察しなかった財前の不誠実な態度に怒った遺族は、裁判に訴える。 そして、術前・術後に親身になって症状や死因の究明にあたってくれた第一内科助教授の里見脩二に原告側証人になってくれるよう依頼する。里見は、それを受けることで学内の立場が危うくなることも省みず、証人台に立つ…。 第三巻は財前の渡欧と患者の死亡、医事裁判の過程が綿密に描かれています。 原告(遺族側)の証人として厳正な姿勢で裁判に臨む里見の姿は凛としていて清々しいです。 一方、被告(財前側)は、癌の転移を発見できず、死の直前まで患者が癌性肋膜炎であったことを見抜けなかったにも関わらず、あの手この手で追及を逃れ、保身に奔ります。その執念深さに思わず身の毛がよだちます。読者の怒りをこれほどまでにかき立てる主人公というのも珍しいのではないでしょうか。 そして小説は『続白い巨塔』となる第四巻へつながっていきます。
0投稿日: 2019.04.28
powered by ブクログ1、2巻は教授選の事に多くのページが割かれていて少々退屈だったけど、本巻は裁判の様子が詳細に描かれ面白かった。 一方でテーマがはっきりしていて、それを声高に叫ぶ作風は、ちょっと疲れる。 自分の立場や地位を守るため、あざとく動く人間を収容した白い巨塔は、何も病院ばかりではない。人が集まる所すべてに存在する。 ムラ社会の流れに乗れない者は淘汰される―里見はいいとして柳原医師の今後が気になる。
1投稿日: 2019.04.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
54年前に書かれた本なのに、全くもってすごいの一言。もちろん医学は進歩しているわけだが、病院内部のドロドロした派閥争い、出世争いなどは、ほとんど今も変わらないのだろう。主人公はオペの腕も確かだが、病院内の政治力・バランス感覚にも秀でていたということなのだろう。
0投稿日: 2019.02.02
powered by ブクログ前半のドイツ訪問時のアウシュビッツ見学の際に、主人公が感じた凄惨さと、後半での受け持ち患者の死に至る経過の中での自身の感情が、同一人物かと思われるほどの差を見せます。利害関係が発生した時の自己防衛、自己を正当化し保身に走る心理は分からなくもありません。原告側の人々の心理と、真実を追究する姿勢の対比が素晴らしいと思いました。裁判での唐木教授の証言にも心打たれました。
2投稿日: 2018.12.27
powered by ブクログこれが白い巨塔なのか。 正しいものが去り、政治力のあるものが居座る。 このようなことがまかり通ることは、どの世界でも同じなのかもしれない。 正直者は馬鹿を見る。 まさにそれを描いている。 本当に悪いのは誰か。 読めば分かると思う。
1投稿日: 2018.04.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
結果を知っていても、この一審の判決は心が痛い。 重要なのは真実や正義ではなく、真実らしさと法に抵触するかどうか。法治国家って一体? 正編がここまでだったということは、山崎豊子さんの中ではこの判決がこの物語の結論ということなのか。 財前先生が勝ち、里見先生が大学を追われるという、このラストが。 なんて救いがないんだろう。 続編を書いてくださっていて、本当によかった。 それにしても、佐々木庸平の死を海外まで伝えようと電報を打つ里見先生と、その電報に怒りを覚える財前先生…あの対比は見事。 あの差がこの物語のすべてだなぁ。
1投稿日: 2017.05.15
powered by ブクログ裁判の判決が出ると同時に、やるせない思いがじわじわと溢れてきた。白い巨塔とは、こういう意味だったのか。
0投稿日: 2017.04.25
powered by ブクログ2017/04/13 固唾を飲んで見守った裁判、結果は個人的には受け入れたくないが、まあそうなるよなぁ… アウシュビッツで感じた憤りを、財前教授が佐々木さんの死に対しても少しでも感じることができたなら、こんな裁判は行われなかったのでは、と思う。里見先生の生き方も財前教授の生き方も両極端で、現実に生きる私たちはこの中庸をさまよっているように感じる。正しいと思うことをしたいけれど、虚栄心やちょっとした奢りから、時に財前教授のような行動もしかねない。そんな危うさを意識して生きることで、少しは里見先生の生き方に近づけるのかな。
1投稿日: 2017.04.13
powered by ブクログ良心と虚栄心の戦い。 医師になるときに政治力って本当に必要なのかもと思ってしまう。 里見先生、がんばって!
1投稿日: 2016.11.03
powered by ブクログ3巻目は裁判ですね。裁判ものは、現実を読ませて置いた後にそれをトレースする展開なのでそれぞれの立場による思いや、嘘や真実がないまぜになる展開に興味がでるが、それよりも知った内容の再現が筋なので判決に興味が集中してしまい中だるみを感じる。そして判決は自分としては少し意外な結果に。要は患者の家族が精神的なケアをされなかった点が原告の訴えのポイントであり、そうであれば判決は妥当ともいえる。 それにしても里見助教授は浮かばれないですね、この時点では散々です。もちろん、自分が患者やその家族だった場合は里見先生にお願いしたいですね。 話の筋とは違うので無理やり感はあるが、ドイツのアウシュビッツ収容所での描写は作者が特に書きたかったのでしょうね。それとも、その後のストーリーに少しは絡むのでしょうか。
2投稿日: 2016.09.15
powered by ブクログ裁判編。ハードな内容、専門用語などを感じさせない著者の平易でドラマチックな筆使いで一気に読ませる。しかし黒い医師たちの行動原理にへきえきし、読んでて気が晴れない(作品の良し悪しと関係ないんだけど…)。
0投稿日: 2016.04.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
自分の心の中に育まれた里見への思慕が、不意に堰切るようにこみ上げて来た 医者の孤独に耐え、患者の生命の尊厳を犯すものと最後まで闘い得ることが、医者の使命であり、倫理であります。人間関係、倫理が存在していなかったならば、それは、財前教授の人間性にかかわる問題で、厳しく反省されなければならない これが現代の白い巨塔なんだ、外見は学究的で進歩的に見えながら、その厚い強固な壁の内側は、封建的な人間関係と特殊な組織によって築かれ、里見一人が、どう真実を訴えようと、微動だにしない非情な世界が生きている
0投稿日: 2015.11.14
powered by ブクログ誤診をめぐる裁判。濃密な裁判を一冊にまとめるその技量は圧巻。正義とはなんなのか、大学の名前を守るという大義名分のもと、とてつもない圧力。ただただ汚いだけの大学病院の実態を、第三者の視点でたんたんと書いていく力がすごい。
0投稿日: 2015.10.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
裁判シーンはあっという間に読み進めてしまいました。医療過誤の有無なんて、今でも難しい問題ですね。とにかく柳原のジレンマが不憫で見ていられなかった。本当に辛い立場なのは、里見よりもむしろ彼ではないかと思います。今後の展開が更に気になります。ドラマ見ちゃったので薄っすらと記憶はありますが…。
1投稿日: 2014.11.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
正義は勝たない。いや、勝った者が正義か。人を呪わば穴二つ。里見は立派だが、家族を犠牲にする程のことなのか…
0投稿日: 2014.08.19
powered by ブクログ人は地位を得るのに苦労すると、その苦労を取り返すように傲慢になるものなのだろうか…。 実力はあるのに、まわりから本当の意味では愛されていないし、自分も愛していない財前教授はかわいそうな人かもだけど、やっぱりかなりムカつく展開でした。 ぎゅる~っ!
0投稿日: 2014.03.20
powered by ブクログ里見助教授失脚。 美しきものは、弱きもの。 組織というものの非情さ、不条理を感じる。 古い本ではあるが、極端な題材ではあるが、古さも無理も感じない。
0投稿日: 2014.03.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2巻で手術した患者の事を巡っての裁判が始まる。 どのような判決が下るのか・・・。 判決に不満を感じずにはいられない巻。 そして里見先生カッコイイ!自分が患者なら本当にこういう医師に診て貰いたいと思う。そしてこの後里見先生はどうなってしまうのか・・・。
0投稿日: 2013.11.10
powered by ブクログ229 本書が刊行されたのは1965年。当時は今ほど医事裁判はなかった。なのにこのリアリティー。加えて、著者が医療関係には全く素人であるというのに、綿密に取材され出来あがった本書。凄いとしか言いようがない。 同著者、読了2作目。
0投稿日: 2013.11.04
powered by ブクログ医学界を題材に人間の本質を描いた傑作小説。 医療現場・職場の人間関係・友情・家族・恋愛・人間の生き方が巧みに描かれている。
0投稿日: 2013.08.26
powered by ブクログ何度もドラマ化された本書。いま読んでも、全く色あせない。大学という組織、それも国立大学、さらに数ある学部の中でもいまだに別格扱いの医学部、そのなかでも絶大な権限・権力・お金を握り続けているのが外科。そして、弱腰の厚生労働省の体質と姿勢。こうした状況は、本書が書かれた頃、いまだ何も変わっていない実態といべきか。 現在、山崎豊子氏が再度本書を書くとすれば、どんな主人公像になるのだろうか。やはり、国立大学医学部教授のポストに固持していくのか、それとも海外に飛び出し、さらに高みを目指していくのか、そんなことを思いつつ1巻から5巻まで一気に読み直した。
0投稿日: 2013.06.09
powered by ブクログ財前を始め、大学病院の関係者や体質に虫酸が走る。 このあと、里見はどうなるのだろう。 実際に、里見のように潔癖に生きるのは難しいだろう。また、どんな世界にも、技術はピカイチだが、その他は難ありという財前に良く似た人は存在するだろう。 財前が悪で、里見が善と言いきれるほど、単純じゃない。
0投稿日: 2013.06.03
powered by ブクログここあたりから誤診裁判編になるのだが勢いが衰える 確かに財前が傲慢であり診察しなかったのは事実だが、これをもって誤診というのはひどく、一審勝訴は当然 どうも変に「庶民」に寄り添おうとする新聞記者の悪い癖か
0投稿日: 2013.03.03
powered by ブクログ医学の話だけでなく法律まで、どんだけ取材したんかなと改めて感嘆させられます。佐々木さんが死んでから里見が大学を去るまで。 唐沢のドラマは時代が違ってアウシュビッツだったけど原作はダッハウだったね。でも財前が抱いたのと似た感じをおれもアウシュビッツで感じたなと、二年前を思い出しました。思えば唐沢のドラマ観て行きたいと思ったのが中三とか、十年がかりで達成した目標だったのね。
0投稿日: 2013.02.24
powered by ブクログ第三巻、裁判。扱っている問題が専門的なのに、分かりやすく読みやすいのが凄い。財前と里見の生き方がどんどん乖離していまや正反対の道を歩くようになってしまった。
0投稿日: 2013.01.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
医事裁判が財前と里見の人生を分ける。 そして里見は白い巨塔を去る。 昭和39年の白い巨塔、現在も変わらないと思う。会社も同じかも。 里見は凄いと思いながらも、憧れきれない自分を感じながら平成24年も大晦日。
0投稿日: 2012.12.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
やっと3/5。 文体が古い(初版が昭和40年なら当然であるが)し、かつ専門用語が登場しまくるので、疲れるわ疲れるわ…。 しかし、走り始めた物語の吸引力は、さすがは長く読み継がれる名作だ、と唸らされる。一冊の半分以上を裁判の行方に費やされたこの第3巻、裁判開始以後の部分はほぼ一気読み。 報われぬ正義…。泣き寝入らせられるのを拒む遺族…。控訴審の行方が気になるところ。 台詞回しがあまりにも説明的に過ぎて鼻につくが、ソレを補う何かが、この作品にはある。 ★3つ、7ポイント半。 2012.12.11.了。
2投稿日: 2012.12.11
powered by ブクログ舞台は医療裁判に突入。 ここでも"政治屋"根性が存分に発揮される。 高い地位の人間が今の地位から失墜する危機に陥ったら、の例。 本当に汚く醜い心理描写で、これを「リアル」とは言いたくないが、第三者的目線で物語を俯瞰している読者が全く同じ状況下に立たされた時、果たしてそれでもそのような綺麗事を言えるのか。 そう考えると、ここまで肩書きや地位にしがみつこうとする方がやはり人間味があるのかなぁとも思ってしまう。 そんな中での里見の存在はもはや心のオアシス。 彼のような真摯で誠実な医者が多い世の中であることを祈るばかり。
0投稿日: 2012.09.10
powered by ブクログ医療裁判の難しさを世に問う傑作。また、財前と里見という対照的な人物が大学病院を舞台に大学病院における人間模様を描き出す。舞台は大学病院だが、共感できてしまうのは、この様相が大学病院に限ったことではなく、どんな組織にも垣間みることができるからではないだろうか。
0投稿日: 2012.06.19
powered by ブクログちょうど、この本を読んでいる時に深夜テレビのドキュメンタリー映画で ダッハウ強制収容所の映像が流れていました。 財前は外遊中に収容所を訪れて、やりきれない思いを感じるのですが その後すぐに患者が亡くなったと日本から連絡がきます。 別にたいした事ではないと、連絡を返さないのです。 本当にぞっとしました。 財前怖い。これからどうなるんだろー。
0投稿日: 2012.02.05
powered by ブクログ誤診や政治的な問題など、現代にも通じる課題ばかり。きっと甘い汁を吸い続けてるひとたちが、現にいるんだ。
0投稿日: 2011.12.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ついに裁判。そして第一審判決。 自身と大学病院の名誉を守るため虚偽の証言し勝訴する財前と、医師として正しく公平な証言をするも敗訴し大学を去ろうとする里見。 人としてどちらが正しいのか、大学病院内で行きぬく医師としてはどちらが賢いのか。 そして控訴へ。
0投稿日: 2011.12.28
powered by ブクログ2011年12月13日読了。浪速大学教授就任まもなくドイツでの学会に招待され有頂天の財前だが、渡航直前に執刀した患者の容態が急変し・・・。前巻の教授選の暗い迫力にも息を呑んだがこちらの誤診裁判の緊迫感はそれを凌ぐか。医学の専門知識を持ち仲間同士をかばおうとする医者を相手取って裁判を起こすことの難しさが克明に描写され、暗澹とした気持ちになる。故郷の母に思慕をめぐらせたりドイツの地で医者としての使命感に燃えたり、財前も決して悪い奴ではなく人間的に脆いところを持っているあたりもサスペンスを盛り上げるスパイスになっており、時間を忘れて読んでしまった。面白い。
0投稿日: 2011.12.14
powered by ブクログ今巻の主人公は里見助教授といっても過言ではないと思います。 「僕は学問的業績に埋もれた医学者であることより、無名でも患者の生命を大切にする医者であることを選ぶ、それが医者というものだろう──」 里見助教授素敵!!!! たしか1巻に描かれていた、病理から臨床へ移る決心をした心情もそのようなことで、胸を打たれた覚えがあります。 窓際の患者の様子が映像として脳裏に焼きつくほど、強く印象に残っています。 正直者のお爺さんが必ず最後は幸せになる、というのは現実にはそうそうなくて、だからこそ願望を込めて昔話はそう結ばれたのでしょう。 その点、この小説は嫌になるほど現実臭く、読み応えがあります。が、しかし、やはり里見助教授には倖せになってほしいです。
0投稿日: 2011.12.06
powered by ブクログいやー、財前教授の医療過誤裁判はハラハラするわぁ。 つか、大学病院の医局はくさっとるな。。。。 この勢いで4巻も一気に読み進めます。
0投稿日: 2011.09.11
powered by ブクログ大学病院という不透明な組織の中で魍魎抜固の政治的ないさかいを繰り返していく。 一般的な企業とまったく一緒だ。 医者という職業にはある種の聖人君子的なイメージが強いが、実際の所、医者も人の子。 人の命という重大な責任を負い、日々働いているだけに、逆に、押さえつけられたプレッシャーが強いのかもしれないな。。
0投稿日: 2011.06.12
powered by ブクログ【23/150】長い下積みを経て得た地位や権力を手放すのは、何よりも代え難い・・・のだろう。そんな心理を絶妙に描いている。しかしその欲望は絶えることがない。1つ登るとまた次の欲がでる。結局いつも飢えている・・・。 今の地位から転げ落ちると、「もう立ち直れない、人生が終わる」と考えている人にとっては、なにがなんでもしがみつきたいと思うのだろうな。 小説だけど、この人間の心理はリアルだ。
2投稿日: 2011.02.22
powered by ブクログ教授選は前哨戦に過ぎなかったー いよいよ件の患者の医療過誤を問う裁判というひとつのクライマックスへ。 1頁たりとも無駄がなく、医療や法律に関しても非常にわかりやすい構成。 裁判のシーンはありありと目に浮かぶようで、まるでずっと傍聴席に座っているような緊張感だった。 患者の命を重んじ、真実をただ明らかにしようとする正義ある医師が、大学病院という白い巨塔の中では不条理に追い詰められていく。そんなことがあってはならないと思いつつも、このような状況下にあったら、果たして里見助教授のような真摯な態度がとれるだろうかと自問すると、心もとない。
0投稿日: 2011.01.05
powered by ブクログ財前教授殿訴えられるの巻。 医療ってのは難しいもんですね。 財前悪いやつだなぁと思わせられる描写な一方で かならずしも里見が正しいとは思えない私のような読者を 想定してこうしたシチュエーションを描いたのであれば やっぱり山崎豊子はスゴイ。 と思わさざるを得ませんね。
0投稿日: 2010.12.08
powered by ブクログこの巻を最後まで読んでこのタイトル『白い巨塔』の意味の深さが分かったような気がする。医者とはどうあるべきなのか。里見がいう高貴な精神ももっともだと思う。ただその反面医療が高度化したとしてもそこにはやはり治せないものもあると思う。そういう意味においてあの裁判の判決自体は実に的を得ていたと思ってしまった。それはいけないことなのだろうか。里見の立場、財前の立場それぞれがよく分かった。これから財前があの判決を胸にどう生きるのか、4巻が楽しみ。
2投稿日: 2010.08.04
powered by ブクログ非常に面白い読み物でした。 医者ではないのに、医療界のゴタゴタをこんなにリアルに 描ききるなんて、山崎豊子さんすごいです。
2投稿日: 2010.07.10
powered by ブクログ五郎が一番輝いた時期ではないでしょうか。前半は招待された外遊の出来事が主で、後半は医療ミスを訴えられた五郎が集との財力、教授の権力を駆使して裁判に挑む。
2投稿日: 2010.02.13
powered by ブクログ不誠実であるとわかっていながら財前先生を憎む気になれないのは、世の中そんな風に回っているんだろうなあとどこか感づいてしまったからか。 里見先生や大河内先生のように倫理や信念を貫き通すことが当たり前だと思いながらも いまいち報われない姿に憤りを覚えない人の集合が世間だと言うのかしら。 誠実に生きていくことは結局自分のためでしかない。 それが隣の人を幸せにできるならば、素敵なことだけれど。
1投稿日: 2010.02.01
powered by ブクログ「愛という名のもとに」では江口洋介が悪役で唐沢寿明がいいものでしたが、「白い巨塔」では逆の役を演じることができるというのは、二人とも役柄の幅が広いということなのでしょう。
0投稿日: 2010.01.13
powered by ブクログ内容(「BOOK」データベースより) 財前が手術をした噴門癌の患者は、財前が外遊中に死亡。死因に疑問を抱き、手術後に一度も患者を診察しなかった財前の不誠実な態度に怒った遺族は、裁判に訴える。そして、術前・術後に親身になって症状や死因の究明にあたってくれた第一内科助教授の里見に原告側証人になってくれるよう依頼する。里見は、それを受けることで学内の立場が危うくなることも省みず、証人台に立つ。
0投稿日: 2010.01.09
powered by ブクログ学問の国境がないというのはうそです。現にここでは、人間の命を救う医学においてすら、東と西の国境がある。 英語によってこの収容所の惨状を描くことは到底不可能である。彼らは死んでいった、自由のために、正義のために、名誉のために。
2投稿日: 2009.12.31
powered by ブクログ財前のドイツ外遊中に、執刀した患者は死亡してしまう。死因に疑問を持つ遺族は、財前の術前の不誠実な態度に怒り裁判を起こす。財前は、自分に不利な証言をしないよう、部下に対して権力をちらつかせながらうまく操縦するが、信念を曲げない大河内教授や同期の里見には甘い汁が通用しない。
0投稿日: 2009.12.28
powered by ブクログどうやって調べたのかと思うほど大学病院の裏側に切り込んだ内容になっていてストーリーは面白いが、小説としてはいまいち。(好みだけど)キャラクターや情景等の描写が極端に少ない淡々とした小説。
0投稿日: 2009.11.27
powered by ブクログなんか面白くなってきた これだけ色々は人たちの心情をうまく書き分けて、専門的なこともしっかり書いているのはすごい。。
2投稿日: 2009.08.28
powered by ブクログ五郎ちゃんの浮かれっぷりMAX。 ドイツまで公演しに行ったと思ったら、もうなんか公演って言うよりただの自慢話。 それに対してスタンディングオベーションの聴衆。 調子こいた五郎ちゃん、女は買うわ、わがまま放題。そらバチも当たるわ・・・・ 09.04.12
1投稿日: 2009.04.12
powered by ブクログ人間くさくていいよな〜こういう小説。飽きずに5巻読みきってしまいました。 財前という教授が憎めないだけに、カワイソウな人間に見えました。自分の信念を最後までつきとうしたのはスバラシイ。
0投稿日: 2009.04.06
powered by ブクログ山崎豊子はいつも「しがらみ」をテーマにしていますね。現実にも似たような話がどれくらいあるんだろう。 もう40年以上も前の小説なのに全然「古さ」を感じさせません。 自分が里見教授の立場だったら同じように法廷で真実を語れるだろうか。 そのポストを手に入れるのに苦労をすればするほど保身に走ってしまうのはよくわかります。 それから敬語の勉強、若造の権威者に対する立ち居振る舞いの勉強になります。
3投稿日: 2008.11.21
powered by ブクログ財前が訴えられる。主に裁判の様子。 そして・・・・里見先生どうなる!!!! それにしても嫌な世界だなあ。
1投稿日: 2008.05.17
powered by ブクログまさに社会派小説!であると同時に、山崎豊子さんの、膨大な取材・調査をひとつの小説にまとめあげる力、というか才能に思いっきり下を巻かせられます。個人的にはやはり完全学究肌の里見助教授の生き方に共感を覚え、第一部(5巻セットの文庫本では第3巻の終わり)を本当に悲しく読んだものです。「名作は色褪せない」の言葉通り、40年前の小説とは思えない瑞々しさです。
2投稿日: 2008.04.21
powered by ブクログ裁判、まけるんだろうなとは思ったけれど… なんでだろう。正しいことをしても報われない。間違ったことをしていても、それが正しいことになってしまうこともある。 どきどきして読みすすめるのに一苦労。 (07/08/08)
2投稿日: 2007.08.09
powered by ブクログ佐々木一家の没落ぶりが目も当てられない。悲惨で可哀相。でも、3巻は裁判篇とでも名付けられよう。目が離せない。こーいふ侃侃諤諤の裁判ものって元々好きやから。(200706某日)
2投稿日: 2007.06.19
powered by ブクログ裁判が中心の3巻。この辺りでは、すっかり佐々木一家視点で読んでいたので、里見先生と関口先生の誠実さには、心底感動しました。それだけに、最後はほんとにやりきれない…。山崎豊子の小説は、やりきれないものが多いよ!
2投稿日: 2006.05.01
powered by ブクログドラマ化されるたのをきかっけに読みました。 ドラマより深くて読みごたえがあります! 読み始めると、とまらなくなっていく・・・
1投稿日: 2005.11.09
powered by ブクログ医療ミスにより、裁判沙汰に陥る財前は、自分の無実を証明する為にあらゆる手段を用いる。病院内だけではなく、弁護士、OB会を後ろ盾に真っ向勝負!一方、里見は学内での立場が危うくなることも考えず、患者の立場に立って真実を述べる・・・。
0投稿日: 2004.10.07
powered by ブクログ解りませんわ、私にもどうしていいか、解りませんわ。 ただ、あれほどの方が、純粋に生きる場が、今の大学の雰囲気の中に無さ過ぎるということが悲しいのですわ。(p.227)
0投稿日: 2004.04.05
