
総合評価
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powered by ブクログ前半のドタバタ劇からは、あの天晴れな結末は予想できませんでした。でも前半と後半では主人公の違う物語のような感じがします。浅田次郎だから見事につなげてしまったけど、最後までドタバタでも面白いものになった気がします。壬生義士伝とプリズンホテルの中間ような作品でした。
0投稿日: 2011.06.21
powered by ブクログ時は幕末、場所は江戸、高橋。 ちょうどこの辺りに出張中、ホテルで読んだ。 夜な夜な、母親にもらった小銭で、屋台の蕎麦をすすりにいく主人公。 浅田次郎の巧みな表現力により、情景がリアルに展開される。
0投稿日: 2011.06.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
時は幕末、処は江戸。貧乏御家人の別所彦四郎は、文武に秀でながら出世の道をしくじり夜鳴き蕎麦一杯の小遣いもままならない。ある夜、酔いにまかせて小さな祠に神頼みをしてみると、霊験あらたかにも神様が現れた。だがこの神様は、神は神でも、なんと貧乏神だった!! 浅田ワールドは、やはりどの小説でも小気味よく展開されていて、とてもおもしろい。ところどころに笑いの要素を入れながらも、最後はきっちり読者を泣かせて終わらせてくれる。 「人間は神を超えることができるか」という人類にとっての最大の難問に、果敢に立ち向かった小説。 彦四郎の最期は、とてもかっこよかった。どこまでも江戸っ子として律義に生きた男の生き様が、そこにはあった。感動した。
0投稿日: 2011.05.08
powered by ブクログ江戸時代に貧乏神、疫病神、死神にとりつかれる侍の話。 最後のちょっとしたサプライズに彦四郎さんとともにビックリ。
0投稿日: 2011.04.13
powered by ブクログ3/31:江戸末期の貧乏御徒侍がひょんなことから貧乏神、疫病神、死神に順に憑かれるも、世間からは失われつつある実直な侍気質から厄を免れ、本当に大切なモノを見つける、って話。
0投稿日: 2011.03.31
powered by ブクログ桙ヘ幕末、処は江戸。貧乏御家人の別所彦四郎は、文武に秀でながら出世の道をしくじり、夜鳴き蕎麦一杯の小遣いもままならない。ある夜、酔いにまかせて小さな祠に神頼みをしてみると、霊験あらたかにも神様があらわれた。だが、この神様は、神は神でも、なんと貧乏神だった!とことん運に見放されながらも懸命に生きる男の姿は、抱腹絶倒にして、やがては感涙必至。傑作時代長篇。
0投稿日: 2011.02.19
powered by ブクログ抱腹絶倒って評価されていたから購入したのに、最後までどこで笑うのかわかりませんでした。加えて、歴史小説を読みなれていない私には、昔の言葉遣いが読みにくくて、ついていくので精一杯でした。 ただ、わかる部分を集中して読むと確かに面白そう・・・(?笑)世間の評価はけっこう高いので、是非チャレンジして下さい!
0投稿日: 2011.02.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
落語の話になりそうな・・・。登場人物の個性が鮮やかに描かれていて、主人公の苦悩も共感できる。読んでよかったと思える。
0投稿日: 2011.02.07
powered by ブクログ信念つらぬいて頑張って生きていれば、敵も味方になる☆ 何事も考え方次第で自分も周りの人も変えていけるのかなぁって彦四郎が思わせてくれました。
0投稿日: 2011.01.28
powered by ブクログ疫病神さん達のキャラでニンマリ。おつやちゃん、かわいい!! 前半では母親にお夜食用のおこづかいをもらったり、アッサリと元・舅や兄に宿替えさせちゃったりと情けなさ満載だった彦四郎さん、あんまり「デキる男」な印象がなかったけど、 話が進むにつれて、武士道を貫く一本気な所に凛々しさアップで惹かれちゃう! 歴史苦手なので、江戸末期あたりの予備知識があったら、より楽しめたのかも。 ブクログで映画化されていることを知りました・・今度見てみようかな。
0投稿日: 2011.01.20
powered by ブクログ浅田次郎氏の作品は読んでみた事がなく、どんなジャンルかと気にしながら読んでみたが…。 余りにもタッチが面白く、読みきらないと寝るわけにはいかないくらいハマリました。 意外な展開が最後まで続き、それがいやらしく書かれすぎていないところにも良さが出ています。 映画は見ていませんが、ぜひDVDで見たいと思ってしまいました。映画のキャストも気になります。その後もう一度読んでも良いかもしれないとまで思える内容でした。 久々の★5つ!
0投稿日: 2011.01.01
powered by ブクログ時は幕末。 御徒組の次男坊である彦四郎は、有能ではあるが不運な男であった。 ある晩、朽ち果てたお堂に立身出世を願ったが、なんとやって来たのは貧乏神で――? 数年前に映画化されていた作品。 映画では主役が妻夫木聡、貧乏神が西田敏行でした。それぞれ役柄に似合ったキャストだったので、想像しながら楽しく読めました。 印象としては、ザ・エンターテイメント。いやそれよりも、大衆小説、という感じに近いです。 コメディっぽいところではきっちりコメディっぽく、泣かせるところではきっちり泣かせる。そのベタ感は、楽しめれば面白いと思います。 ただ、主人公が自他共に認める有能人物でありすぎたため、自分としては感情移入をいまひとつしきれませんでした。 時代設定は幕末であり、話の流れにがっちりそれが絡んでくるところは意外でした。 コメディ+ちょっと感動もの、という認識で読んでいると、オチもちょっと意外。
0投稿日: 2010.12.11
powered by ブクログとっても真面目な主人公。 真面目で剣や勉学の才にも恵まれ、 でも運に見放されている主人公(;→д←) 長年続いた幕府から、 新たな時代へと移り変わる時代。 貧乏神、疫病神、死神に付き纏われた 主人公の心の移り変わりがとても興味深い。
0投稿日: 2010.11.11
powered by ブクログ私はこの本を読むまで御徒町(おかちまち)は、(ごとちょう)と読むんだと勘違いしていた。 主人公は3人の神に憑かれしまうんだけど、その神さまたちが情にもろいというか、お茶目というか、憎まれるべき存在なのに憎めない。 やっぱり、日本の神様は西洋の天使と悪魔みたいに、すっぱりと善と悪に分けるのはどうも違う気がする。。。ていう思いを、この本を読んで再認識した。 ストーリーは随所に笑いが散りばめられていて面白いよ!さすが、浅田次郎さんです。
0投稿日: 2010.10.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公の彦四郎は、次々と厄介な神様にとりつかれてしまうのですが、その神様が憎めない愛嬌のある神様方でして。しかもすっごいお役所仕事(笑) その神様方から逆に同情されてる彦四郎もいいです。持ち前の不運っぷりで乗り切っていくという(笑) そんな笑えるノリの小説なんですが、さすが浅田次郎ですね。 なんで時代小説なのか、だんだん見えてくるわけですよ。 根っからの武士である彦四郎が、最後にどんな決断を下すのか…ちょっと不覚にもじわっときました。
0投稿日: 2010.10.10
powered by ブクログ現在の泣ける映画・小説ブームの先駆けは浅田次郎の「鉄道員」じゃないかと思っている。 私はそういう一連の「泣ける」モノにあまり興味がなく、どちらかと言えば冷ややかな目で見ている。この本を買ったのは妻だ。私ではない。でも、話題となってる以上読んでしまう自分が悲しい。 途中まで読んでいてこのストーリー展開は星新一だなと思った。拝んではいけない祠を拝み、貧乏神・疫病神・死神に次々憑かれる不幸な男。 しかし、星新一ならその不幸を幸運に変えていくスノッブな展開で終わるだろうが、浅田次郎は違った。幕末を舞台に武士道を軸として泣ける話に仕上げている。 ただし、この展開で泣くには主人公の考える武士道の何たるかを理解せねばならない。その部分が説明的で泣くためにはその部分をしっかり読まねばならぬ。泣くことに興味がない私には苦痛だった。 貧乏神・疫病神・死神に次々憑かれる不幸な男の話を筒井康隆で読んでみたい。そう思った。
1投稿日: 2010.10.08
powered by ブクログ時代背景の基礎知識がないので(歴史ニガテ・・・)、よく分からない部分があったのですが。 やはり浅田さんの書く男性はいい人だ。 最初は不幸を他の人に振ることばっかり考えていたんだけど、そのうち「自分が選ばれたんだ」と思うようになる、強い人でもあります。 可愛い死神を自分の中に受け入れる。そしてラストかっこよかったですね。
0投稿日: 2010.10.04
powered by ブクログ大黒様のような貧乏神、力士のごとき疫病神、童女の死神。災厄を招く三神が意外な姿で登場。ユーモラスなドタバタドラマと思いきや、しっかり浅田劇場が展開。
0投稿日: 2010.09.28
powered by ブクログ文武両道だが次男であるため家も継げず 婿養子先からも追い出されたとことん運のない彦四郎。 酔った頭で川原の祠に頼み込んだはいいものの なんとそこに祭られていたのは触れてはならない邪神だった。 貧乏神、疫病神、死神。 人間の形をして訪れる彼らを前に彦四郎は 自分の武士道とは何かを省みる。 面白い!テンポがいい話です。 不運だけど邪神をも味方につけてしまうほど人のいい男。 勧善懲悪ではないけれど自分に理不尽な振る舞いをする人にも その理由を見出して許そうとする心構えはすごい。 ラストはぐっと来ます。
0投稿日: 2010.09.05
powered by ブクログ2005年(ハードカバーの発売日)の作品なんですね、もっと古いのかと思った。 映画のパッケージを見て面白そうだと思ってたら、家に小説があったので読んでみました。 歴史や時代ものは、時代背景が分からず、言葉も難しいから苦手なんですが、頑張って読んでみました。 やっぱり分からない部分はあったけど、それでも面白かったです。 とことんついてない男!貧乏神に憑かれるだけに留まらず…!? それを超えるための頑張り?というのかな、神との戦いは面白い。 でも感涙必須…ではない、ような…歴史苦手な私に感動が伝わらなかっただけ?
0投稿日: 2010.08.26
powered by ブクログちょっと軽く考えていたコメディータッチのファンタジー時代劇だが、やはり書く人の実力でこんなにもしっかりした作品になるのだということを感じた秀作。キャラクター設定などには、マンガやライトノベル的なノリがあるにも関わらず、ストーリー展開には本物の時代考証とその時代の空気感や人間性がきちんと描かれており、ちゃんと市井物としての面白さや読み応えが失われておらず、ずっと大御所の時代劇を読んできた人間にも楽しめる内容だったと思う。貧乏神、疫病神につづいて最強最悪の神という“三囲”で取り憑かれたラストサムライの運命は…
0投稿日: 2010.08.24
powered by ブクログ初めはコメディ調で、本当にお腹を抱えて笑いたくなるような話。 笑って笑って、そして最後には浅田氏らしい人情劇といった風情。
0投稿日: 2010.08.17
powered by ブクログ面白かったぁ。 3人の神様たちがいいヒト(人間じゃないけど)だし、情け深くていいんだよね。 彦四郎もカッコイイお侍さんだ。小文吾もすっとぼけてて頼もしい。彦四郎の母上も、蕎麦屋の主人も、出てくる人たちみんな気のいい江戸っ子なんだよねぇ。 最後の最後、彦四郎の選んだ道は、とうてい私には理解が及ばないけれど、それが武士道なのかしらね。 幕末の、徳川家臣の貧乏侍たちの悲しくもおかしい日常。人情あふれる江戸の人たちの暮らしぶりが、読んでて本当に面白かったです。貧乏神も疫病神も死神も、みんなとんでもない神様のはずなのに、いい味なんだよね~。笑って泣いてほんわかできる本でした。
0投稿日: 2010.08.16
powered by ブクログそんなに物語に抑揚がなかったと思う。 幕末の背景が人物の思考を通して読みとれた感じになったのが良かった。 一番最後の山に出っ張っていく様は、あまりにかっこよかったけど、逃げた侍達をまとめに行ったってこと? それでどう死ぬつもりなの?というのはちょっとわかりかねた。 出陣はおとこ前やったけど、死にざまはいかに…というのはどうなのだろう
0投稿日: 2010.08.12
powered by ブクログ久々の時代物~ 母の本棚から借りて読みました 前映画やってた気がする 江戸時代のお侍さんのなかにも身分とかいろいろあるんですね~ 御家人走ってたけど御徒士ははじめて聞いたなあ でてくる神様も貧乏神なのに大店の主人とか疫病神なのに大きなお相撲さんとか死神なのに幼い女の子だったり! 宿替えできるっていうのもなんかゆるい感じだなあ^^; いいのかそれで 個人的には死神はお染さんにふっちゃえば風邪も広がらなかったのにと思った 最後の終わり方はうーんって感じだけど中盤まではおもしろかった! 命は限りがあるから美しいって武士道!
0投稿日: 2010.08.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
浅田次郎のユーモアが発揮されてる作品。 映像化されているけど、見逃してしまった。 でも、浅田次郎の表現力や繊細な言い回しは、映像ではうまく表現されていないものばかりなので、映像化には少々反対です。
0投稿日: 2010.07.25
powered by ブクログ情報科教員MTのBlog (『憑神』を読了!!) https://willpwr.blog.jp/archives/51518685.html
0投稿日: 2010.07.18
powered by ブクログ時は幕末。ありがちな有名人物を描くのではなく、彦四郎という不運な下級の御徒士を通しての武士道が垣間見れて興味深かった。実際、徳川250年の太平の世の間、武士たちの武士道はどのようなものだったのか-とふと思ったりもした。 始めのほうは彦四郎と神たちのやりとりがおもしろかったが、最後の死神は他人に振らず、限りある命こそ人間が神に勝るものだ。限りがあるから輝ける。と正面から向き合う姿には感動した。(え~また振っちゃえばいいじゃん!とも半分思いながらも…)浅田次郎氏の死生観が強くでているのかなと思った。
0投稿日: 2010.07.09
powered by ブクログ江戸モノが大好きな私にとってすごく魅力的な作品でした。 笑いあり、涙あり。 ラストは泣きました。
0投稿日: 2010.07.07
powered by ブクログ時は幕末、処は江戸。貧乏御家人の別所彦四郎は、文武に秀でながら出世の道をしくじり、夜鳴き蕎麦一杯の小遣いもままならない。ある夜、酔いにまかせて小さな祠に神頼みをしてみると、霊験あらたかにも神様があらわれた。だが、この神様は、神は神でも、なんと貧乏神だった!とことん運に見放されながらも懸命に生きる男の姿は、抱腹絶倒にして、やがてはエ涙必至。傑作時代長篇。
0投稿日: 2010.06.08
powered by ブクログ凄く好きな浅田次郎、凄く好きな幕末。 と来たんだけど、『日輪の遺産』の直後に読んだせいか、うーん、うーん。★3つ。 主人公大好きなんだけどねぇ。 結末も凄く面白いはずなんだけど。 おもしろいんだけど、たぶん軽いんだな。 ただ、主人公が選んだ道も、辿り着いた『武士道とは』という結論も、すごく胸がスカッとする。
0投稿日: 2010.04.24
powered by ブクログ不運な侍が良くない神様に取り憑かれてしまった。 人は何を目的に生きているのか。 何が幸せなのか。 幕末の江戸の一人の侍としての生き様の物語である。
0投稿日: 2010.03.31
powered by ブクログおもしろかったけど、話の内容の3割くらいは意味が分かってなかった・・と思う 現代文以外を読む勉強もしなければ・・
0投稿日: 2010.03.18
powered by ブクログ河辺の祠でうっかり手を合わせてしまったばかりに厄介な三神に憑かれてしまう侍のお話。 もっとドタバタした小説かと思いきや、以外に重厚でした。 時は幕末、時勢を絡めて主人公の成長を描く構成です。 武士道とは如何なるものかと考えさせられました。 貴くあらんとする主人公の志は潔くもあり、美しくもあり。 一徹を貫く、これぞ侍と頷きました。 だらけた生き方をしている身としては見習うべき部分があると思います。
0投稿日: 2010.03.18
powered by ブクログ悲惨な状況にありながらそうは感じさせないのが作者のうまさなんだろうなあと思う。 ただ話の筋はなんとなく途中で読めてしまって私にとってはその点が盛り上がりに欠けてしまった。 貧乏神・疫病神とくれば次は絶対に死神だよなあ〜。 それも幕末で武士道といったらそういう結末だよなあと。 もう少し展開が読めないと良かったかと。
0投稿日: 2010.03.10
powered by ブクログ貧乏神に手を合わせたために,祟られるお話.最終的に3つの神に祟られるのですが,妙に人間臭い神様で話の分かる?,神で主人公は自分の代わりに身の回りの人に祟るように仕向けたりします.単に仕向けているわけではなく,主人公の不幸を哀れみ神様が情状酌量してくれるような形で,周りの人にとりつきます. 神様に代表されるように浅田さんらしい非常に人間くさい展開です.最後はちょっとした感動を狙っていますが,それまでがそれまでなので,そこまでではないです. 2009.10.25(Sun)読了
0投稿日: 2010.03.05
powered by ブクログあまり物語に入っていけず…。主人公の性格。これが一貫していないというか、コロコロ移り変わりしすぎているように感じてしまいました。悩み苦しみ、時には流され、というのは人間らしい、といえばそうなのかもしれませんが。読んでいて気持ち良いというものではなかったです。映画化するからには、自分が気づかなかった良さというのがあるのかな。 (2007年5月読了)
0投稿日: 2010.02.28
powered by ブクログあんまりなラスト(※決してマイナス評価というわけではありません)に思わず泣いた。 まさかそんなラストにたどり着くとは……! 映画は見てないんですが、どんな最後にしたんだろう。 おおむねほっこりするところのあるお話でした。
0投稿日: 2010.02.26
powered by ブクログ彦四郎の侍としての筋の通し方が、人の良さ故に要領を得ない感じ。結構すぐ挫けるし。 あるべきところに最初からおさまっていれば大成したんだろうな。 ということは、とことん運が悪いんだけど、それを機に人としての真実に辿り着いたおかげで発想の転換ができて、最後ああいう形になったのかと。 他人から見ればやっぱり運が悪いように見えるんだと思う。 納得いくようないかないような(笑) でも嫌いではない。 笑えるところもたくさんあったし、あの時代の人々がイキイキ描かれていて良かった。そうでないと話が重くなり過ぎるか。
0投稿日: 2010.02.02
powered by ブクログ不運は三巡稲荷に手を合わせたこと。貧乏神に次いで厄病神、果ては死神まで主人公・彦四郎の下にやって来た。どうなる彦四郎!という話です。 映画化してるんですよね。見てみたいです。特に涙脆い厄病神(笑)
0投稿日: 2010.01.21
powered by ブクログ『プリズンホテル』ほどギャグ全開ってかんじじゃないけど、 半分くらいは笑える感じのお話。 幕末の世に住む、才能はあるのに実直で人柄もよいのに、 舅の陰謀で婿入りした家を追い出され、 駄目兄が家長を務める実家に部屋住まい、の主人公が、 挙句貧乏神やら疫病神やら死神やらに 取り憑かれてしまい……という内容。 半年くらい前にTVで放映されていた映画版を45分くらいで 挫折してたこともあり、語り口がギャグとは思えないしっかりしたもの だったので、とっかかるまでに結構時間がかかりました。 慣れてくれば後はそれなりに読みやすいのですが。 後半の主人公やその周りのやり取りなどが、 人間の忠義を通す素晴らしさのようなかんじと、 なんかもう芝居がかっていてくさいのの、紙一重状態。 語りが重めな分ギリギリ前者よりってところだろうか。
0投稿日: 2010.01.11
powered by ブクログエンディングはまさに葉隠の「武士道と云ふは死ぬ事と見付けたり」で、爽やかな涙を誘う。 物語を見事に終わらす力を持つ作家だなぁと感じた。
1投稿日: 2009.12.20
powered by ブクログ内容(「BOOK」データベースより) 時は幕末、処は江戸。貧乏御家人の別所彦四郎は、文武に秀でながら出世の道をしくじり、夜鳴き蕎麦一杯の小遣いもままならない。ある夜、酔いにまかせて小さな祠に神頼みをしてみると、霊験あらたかにも神様があらわれた。だが、この神様は、神は神でも、なんと貧乏神だった!とことん運に見放されながらも懸命に生きる男の姿は、抱腹絶倒にして、やがては感涙必至。傑作時代長篇。
0投稿日: 2009.12.11
powered by ブクログこれも映画化されましたねー。この間テレビでやってたので見ましたが、やっぱり原作が好きです。 主人公とお兄さんのやり取りは軽妙で笑えるし、最期の場に赴こうとするところは涙なくしては読めませんでした。
0投稿日: 2009.12.06
powered by ブクログ先に映画を見てからだったのでイメージが固まってしまっていたかも。でも三巡の憑神はどれも個性的で、人間臭さが残っている所が良い。彦さんの武士道にやっぱりじ~んとさせられたし、江戸幕末ならではの人間模様にもほろりとさせられた。憑かれたくないけど、こんな神様もいいな、なんて笑った。
0投稿日: 2009.11.24
powered by ブクログ浅田さんは姫椿しか読んだことなかったから、ちょっとびっくり でもおもしろかった! 割と、きれいな終わり方だけど 彦四朗に共感できるとこなんて全然ないから、 その分色々考えさせられた 日本史の知識はるろ剣レベルなんだけど やっぱりちゃんと知ってれば ラストの感じ方も変わってくるのかな 日本史やりたいやりたいって全然やってないや
0投稿日: 2009.11.19
powered by ブクログ笑いあり涙あり。 武士とは本来こうゆうものなのか・・・と。 「限りある命が虚しいのではない。限りある命ゆえに輝かしいのだ。武士道はそれに尽きる。生きよ。」 素晴らしい言葉である。 涙なしでは読めぬ最後。 もう一度読み返したい一冊である。
0投稿日: 2009.11.04
powered by ブクログ神君家康公の影武者として、同じ鎧を30両 守る役職の家に生まれた主人公は、ある日 うっかりと神を拝んでしまった 貧乏神・疫病神・死神 意外な発端から物語を始めますが、しっかりと 幕府崩壊の瞬間の御徒歩武士の生活、考え方が 描かれています・・・この崩壊する社会の状況 が現代につながるかも・・・良く読んどこう(笑)
0投稿日: 2009.10.18
powered by ブクログ浅田先生の小説の中では、テンポがとっても軽快で、笑わせつつも、やっぱり浅田先生!というとても上手く出来た本と思います。笑いと切なさと男らしさの割合がちょうどいい。先生の男の信念!というものはどの本にも出てくるのだけれど、彦さんの生真面目さと抜けた性格に触れると、ことさら愛おしい気持ちになりました。
0投稿日: 2009.10.09
powered by ブクログ貧乏神、疫病神のふたりの神のときが嘘のように、 3人目の死神のときの彦四郎のかっこよさ! 最期は素敵なものだったと信じています。
0投稿日: 2009.10.05
powered by ブクログ貧乏神、疫病神、はては死神にまで憑かれてしまった男の生き様。貧乏神は商人スタイルで裕福そうで、疫病神は相撲取りみたいな頑丈さで、なんと死神は可愛らしい少女。神様たちのキャラクター設定がいい。しかし彦四郎のキャラクターと行動にはいまいち納得いかなかったり。貧乏神と疫病神への対策があっさり鞍替えなのはなぁ・・一応鞍替えの理由はなんだかんだと述べているが、個人的にはそれらの神様たちを受け入れつつも精進してほしかった!なんて無茶ぶりなんでしょうか。お兄ちゃんがどんどんステキな人のように思えてきたので、病に苦しんでいる様子がちょっと辛かったです。それにしても舞台設定の細かさには脱帽!細かすぎて詠み進め難かったけれど・・。とにかく、ただコミカルな作品ではありませんでした。
0投稿日: 2009.08.04
powered by ブクログ最近、テレビで映画化されたこの作品を放映していました。観ておけばよかった。 タイトルだけだと、ホラーちっくな話の様に思われがちですが、人間味あふれ、そして、ユーモアにあふれる作品。
0投稿日: 2009.07.31
powered by ブクログWOWOWで放送されていた映画のほうを先に観てしまったのだけれども、かなり映画も忠実に撮られていたのだけれども、その、あの、映画のつまらなさはなかったなぁ。
0投稿日: 2009.07.15
powered by ブクログ洋書多読を始めてから、できれば出かけるときにも洋書を持っていきたいところだけど、いかんせん今のレベルではまだ薄すぎていったい何冊持っていけばいいんだっつー話なので、出かけるときには和書を持っていきます。それでサッカー観戦のお供にこれを持って行ったのでした。 浅田次郎さんの本は、読みたくてたくさん持っているのにまだ1冊しか読んだことがなくて、それもエッセイだったので、浅田さんの小説を読むのはこれが初めてでございました。 やられました。 ラストシーンは圧巻で、胸が熱くなり涙が出ました。 幕末の時代小説で、全体としてはとてもコミカルで笑えます。電車の中で吹き出しそうになるのをこらえるのに必死でした。家では遠慮なく吹き出してましたが。文庫カバー裏の「抱腹絶倒にして、やがては感涙必至」という言葉は嘘ではありませんでした。 御徒士の別所彦四郎がうっかり土手の祠に手を合わせたばっかりに、貧乏神が憑いてきてしまう。その貧乏神様が、まあなんとお茶目なことか。その先にもいろいろあって、めちゃめちゃ笑えるんですが、それは読んでのお楽しみ。もう、ホント読んで! とにかくこの彦四郎が、男の中の男なんですよ。物語序盤では、事情があってちょっと情けない生活を送ってるんですが、心は根っからの武士。代々「紅葉山御蔵役」という御役目を背負ってきた別所家を、心から矜りに思い大切に守っているのは、長男の兄ではなく次男の彦四郎なのです。 そして彼を取り巻く人間たちも、魅力あふれる人たちばかり。夜店の蕎麦屋の親爺、かつての部下だった小文吾、生き別れになっている妻八重と息子市太郎、同居している兄夫婦と実母、一躍出世を果たした榎本釜次郎、などなど。彼らの存在が、彦四郎にとって様々な意味を持っていて、それぞれの思いがまたほろりとさせるんです。 読了後は、やりきれなくて切ない思いでいっぱいで、でもだからこそ「あっぱれ彦四郎!! 最高にカッコイイよ!」と、目に涙をたっぷりためて拍手しました。そうしないと気がすまなくて。最後の彦四郎と市太郎のやりとりなんか、もうもうもう、涙なくしては読めません。今思い出してもウルウルきます。 こんなに気持ちの良い小説を読んだのも久しぶりです。現代人こそ、彼の生き様を見習うべきだと強く思います。 とにかくおもしろいのでぜひご一読ください。お勧めです。 読了日:2007年9月13日(木)
0投稿日: 2009.07.14
powered by ブクログこの小説も映画化されていて見たことはないけれど小説を読んでみて面白かったので見てみたいなと思います。 幕末江戸で貧乏な男別所彦四郎は、ある夜酔いにまかせて小さな祠に神頼みをしてみると神様が現れた。だがこの神様は神様でも裕福そうな貧乏神、健康そうな厄病神、そして、小さな女の子の死神が順番で現れてしまう、その中で主人公は、人間の弱さや、人生の尊さ、そして素晴らしさを知る。とても考えられる作品でした。今はまだ未成年なのでこんなことは起きないとはおもいますが、一度こうやって人生について考えてみたいな・・・と思いました。
0投稿日: 2009.07.01
powered by ブクログ「正義は必ずしも社稷(しゃしょく)にあらず、常におのれがうちにあり」 これは主人公の言葉なんだけど、心を打たれた。 神仏を祀って頼ることよりも、天然のうちにある人間の存在に気付くことの方がずっと重要だっていう考えの方が僕は好き。 この本のテーマはべつに憑神じゃなくて、それを通して洗われてくる主人公の「生き様」を描くことにあったと思う。 時は幕末、処は江戸。貧乏御家人の別所彦四郎は、ある夜酔いに任せて小さな祠に神頼みをしてみると、霊験あらたかにも神様が現れた。が、この神様はなんと、貧乏神だった。って話。 小説は文字で言葉や心理描写によって主人公の心理がわかるようになってるけど、実際は僕は僕のことしかわからないし、君は君のことしかわからない。だから人はどこまでいっても孤独だし、苦しくなったら、いかに自分をだますか、正当化するか、自分以外のものに対してどういう受け入れ方をするか、みたいなことを無意識に自分の生きやすいように選んでるように思う。 この本の主人公も例に洩れずそういう悩みを持っている。お金のことやら出世のことやら。だけど最後にはちゃんと彼なりの答えを見つける。何か一本筋の通った考え方を持っていたら、多少の犠牲は苦にならないんだろうと思う、なんとなくだけどわかる気がする。でもそんな強い心を僕は持てるのかっていったらどうなんだろう。 「信じる」とか「信じない」ってのは思ってるよりずっとその人の生き方を表現しているんだなと思った。 それはどっちがいいとかっていうことじゃなくて、それこそ生き方の違いなんだと思う。 全てを疑った先に自己の存在を発見したデカルトもいれば、自分の祖父や父が信じてきたものを、それが存在しないことがわかってもなお固く信じることこそが勇だという考えに至ったこの本の主人公もいる。 僕はどんな生き方をしてきたんだろう。そしてこれから。 こういうことを最近の僕は、なかなか整理しようと思えないから(昔はそんなことばっかり考えてたけど)、頭の中でごちゃごちゃしてる。何よりも大切な気がするけど、なんでか逃げてしまう。大学生になってだらしない奴になってしまったな。 P203. 武士道も人の道もよくは知らぬ。だが七十俵五人扶持の御徒歩の道は知っている。それは大義に生きるのではなく、小義に死する足軽の道である。 「お言葉ではござるがの。物事の道理は、数の多寡で決まるものではござらぬ。」 P.232 ならぬ徒花(あだばな)ましろに見えて、憂き中垣の夕顔や ―咲いたところで実を結ばぬ徒花は、ことさら美しいものだ。しかもおのれを徒花と信じぬがゆえに、徒花はなお美しい。 P.236 おっしゃる通り、言葉に形はござらぬ。伝承の真偽を証すものは、形あるこの刀でござる。しかし、形なき言葉には、信ずる者の心がこもってあり申す。よしんば刀が偽物にせよ、伝承にせよ、そうと信じて勧(つと)め力(つと)めた祖宗の心にまさる真実ははござりますまい。その努力精進さえも過ちと断ずる勇気を、拙者は持ちませぬ。たとえ天下の目利きがこぞって偽物と鑑じましても、別所の家に生まれ育った侍に、この御刀は正真正銘の御紋康継にござりまする。畏くも東照神君より賜った、葵下坂の名刀にござりまする。どうか、ご亭主もそうと信じてお研ぎ下されよ。 P.294 人間はいつか必ず死ぬ。だが、限りある命が虚しいのではない。限りある命ゆえに輝かしいのだ。わかるか、おつや。命に限りのない神に、わしのこの思いをわかってほしい。 神々はみな力がござるが、人間のようにはかがやいてはおらぬ。死ぬることがなければ、命はけっして輝きはせぬのだ。 人間が全能の神に唯一まわるところがあるとすれば、それは限りある命をおいて他にはあるまい。限りあるゆえに虚しい命を、かぎりあるからこそ輝かしい命となせば、人間は神を超克する。 P.316 拙者は、神と人の総意に抗いまする。正義は必ずしも社稷(しゃしょく)にあらず、常におのれがうちにありと信ずるがゆえにござりまする。 武士たるものの徳目は、ひとえに勇なりと心得まする。しからばまことの勇とは、孔夫子が曾子に諭したごとく、自ら反みて縮くんば千万人と言えども吾(われ)往かんの大勇にほかなりませぬ。少なくとも数の多寡(たか)に阿ること、あるいは世間の風評に乗じて自らを処することが、武士の勇でござりますまい。
0投稿日: 2009.06.07
powered by ブクログだいぶ前に読んだんですが、 主人公の不器用で史上最強にかわいそうな人生は、 ちょっと読んでいてブルーになりそうですが、笑 それ以上に出てくる神様たちが面白いんでどんどん読めました。 映画の「憑神」の妻夫木くん、いい味だしてますよね! 「天地人」直江のキャラに通ずるものもあるのかな?
0投稿日: 2009.06.06
powered by ブクログ・このタイトルの憑神とは、一言で言うと、貧乏神を象徴している ・本の背景は古代日本、主に幕末、江戸時代である ・ここに登場する逸話は、主に「御徒士」である ・「徒士(かち)」というのは、武士の身分のひとつで、字の通り徒歩で戦う武士のこと ・この本の私の印象は、最初は悪いものでしかなかったが、読み終えると逆の印象で、とても良い印象を受けた ・これを読んで、悪いことは誰にでも起こる。しかし乗り越えられないものはなく、必ず良いことに向かっているのだと感じた
0投稿日: 2009.06.02
powered by ブクログ出戻りの下級武士が貧乏神、疫病神、死神に憑かれるという風変わりな設定の幕末小説。才能はありながらも時世という波に溺れて世に出る機会がない次男の部屋住みの悲哀を描きながらも奇妙にユーモラスに話が進んでいくのが流石だ。憑神に対して人間の心意気、生き様を見せつけて己の信念を全うするかっこよさには感じ入った。浅田次郎はやっぱり奇才作家だなあ。
0投稿日: 2009.05.15
powered by ブクログ自分の不運をなげきすこしでもと救いを求め手を合わせた稲荷がなんと貧乏神・疫病神・死神の三大嫌われ神様だった。 まじめに御徒歩としての誇りだけを胸に精進しようとする彦四朗の思いとは裏腹に なぜか不幸ばかりがのしかかってくる。 それでも人間にだけ与えられた命の輝きを信じて人生をまっとうしようとする彦四朗に最後は感涙必至。 さいしょはギャグかと思ったけど最後はひとりの人間のいきざまに圧倒されるすごい作品だった。 どうしようもないのに洒落のキレだけは人一倍なダメ兄貴がいい。 さとこ 2009年初夏
0投稿日: 2009.05.11
powered by ブクログ「ならぬ徒花 真白にみえて うき中垣の 夕顔や」 これは閑吟集にある歌で、本書にもとても合っている。けっして実らない愛であるが故の美しさ。それは、完全ではない人間が唯一神にも勝る点であるということもできるだろう。人間は神の失敗作なのか、それとも神が人間の失敗作なのだろうか。きっと神が人間の失敗作に過ぎないのだと、本書を読んでいると感じる。 愛は崩れて愛と知り 友は分かれて友と知り 時は流れて時を知り 命は絶えて生を知る
0投稿日: 2009.04.20
powered by ブクログ時代物はあまり読まないのですが、 映画にもなった作品だったので、読んでみました。 主人公が、疫病神、貧乏神、死神にとりつかれるというお話。 ストーリーの進行としては分かりやすいが テーマは重たい。 死とは何か・・・ 生きるとは何か・・・。 ただの喜劇、コメディーではない。 面白いところは、非常に面白いし せつなさを感じるところは、非常にせつない。 メリハリはあるが、どことなく単調ともいえる。 しかし、 笑いと重たいテーマを 絶妙なバランスで並べ、調和させている。 重たいテーマを、ただ考えるだけではなく 主人公の生活を通して、 色んな視点で読者に考えさせているのだと思いました。 読後に考えたことは、 死とは何か・・・ 生きるとは何か・・・ このテーマは自分が死んで やっと回答の一部が見えるのではないかと思う・・・
0投稿日: 2009.04.19
powered by ブクログ昔から、時代小説が苦手で、だったらやめとけばいいのに、ときどき挑戦したくなる。そして、たいがい挫折する。そんなことをどれだけ繰り返しただろうか。 「憑神」も時代小説である。今回も苦戦した。分からないところもたくさんあった。でも、とにかく最後まで読み終えた。 風変わりな神様が次々あらわれるところが、最後まで興味を持続させてくれたのだと思う。 「憑神」にでてきた曲……手鞠唄(てまりうた)。死神の登場シーンでどこからともなく聴こえてくるテーマソング。インターネット上に手鞠唄なるものはいくつも見当たるのだが、本小説中にでてくる歌詞のものは探せなかった。浅田次郎の創作か? 「手鞠唄」 てんてんてまり どちらにござる お濠(ほり)をこえて大手門 三の丸 二の丸 御本丸 てんてんはずんで もみじ山 権現(ごんげん)さまのお膝の上じゃ てんてんてまり どうにもならぬ どうにもならねば どうしよう
0投稿日: 2009.04.16
powered by ブクログ途中まではコメディ色が強い本。 変に人情に厚い貧乏神や疫病神、それらと渡り合う主人公。 最後はちょっと感動的で、涙腺が刺激されてしまった。 今度もう1度読み返してもいいかなぁ、って思ってしまえるような素敵な本だった!
0投稿日: 2009.03.27
powered by ブクログ映画化され、結構有名なお話なんじゃないかなと思います。 幕末のお話と普段読まない分野(?)でしたが 読みやすく、すらすらと入り込むことができました。 でてくる神様たちが面白かったです。 でもやっぱり 最後に泣かされてしまいました。 【引用】 時は幕末、処は江戸。貧乏御家人の別所彦四郎は、文武に秀でながら出世の道をしくじり、夜鳴き蕎麦一杯の小遣いもままならない。ある夜、酔いにまかせて小さな祠に神頼みをしてみると、霊験あらたかにも神様があらわれた。だが、この神様は、神は神でも、なんと貧乏神だった!とことん運に見放されながらも懸命に生きる男の姿は、抱腹絶倒にして、やがては感涙必至。傑作時代長篇。
0投稿日: 2009.03.16
powered by ブクログ購入者:梅村 (2007.6.7) 喜劇要素が多く、落語のような小気味良いテンポで楽しく読めました。それでいて日本語の(忘れていた)奥深く美しい表現を見直せるあたりは流石大御所といった所です。ストーリーは派手さはありませんが、暖炉の灯のような、じんわりとした面白さは健在でした。 貸出:藤本 返却:藤本(2008.2.18) 幕末に生きたの一人の下級武士の生き様が描かれています。実際には存在しない神様なんかが登場してユーモラスに描かれていますが、最後は泣けます。さすが浅田次郎、これぞ「武士道」です。★★★★ 貸出:矢北(2008.5.19)返却:(2008.6.2) 「武士道」。現代の感覚の中にいる自分には納得し難いものでしたが、大切なものを守り通そうとする主人公の姿は、とても素敵でした。 貸出:丸橋(2008.10.15)返却:(2008.11.20)8/12 登場人物それぞれに、人情たっぷり。 小説が面白かったので映画も観てみましたが、ちょっと残念な感じでした。 貸出:宇都宮(2009.12.10)返却:(2010.3.20) おもしろかったです。古きものを守ろうとする気持ちがとてもかっこいいです。 貸出:滝口(2,010.5.10)返却:(2010.7.24) 古き日本らしくテンポよく面白く読みやすい本 貸出:吉田愛(2011.12.1)返却:(2011.12.9) 貧乏神、疫病神、死神…出てくる神様はとんでもない神様ばかりですがどうにも憎めない感じ。 これでもか、位に苦労する主人公ですが、その度に武士道、と何度も口にしてまっすぐ生き抜く姿勢が潔いと思いました。
0投稿日: 2009.03.10
powered by ブクログ「限りある命が虚しいのではない。限りある命ゆえに輝かしいのだ」 腐敗と、慢性的な疲弊に沈む現代日本では バカ正直に真面目に暮らしているようでは、良い暮らしにはありつけない……。 本作の舞台・幕末の江戸でも同じ。 真面目過ぎてお人好しですらある主人公が ツイてない人生に翻弄されながらも 「自分らしくどう生きるか」を成長しながら見出す物語。 憑神に取り憑かれる主人公や 粋な江戸のユーモアをたっぷり織り交ぜたドタバタ劇かと思いきや 読み手に「あなたの『人間を人間たらしめる真理』は何か?」と問いかける。 心温まるストーリ。名作。
1投稿日: 2009.03.09
powered by ブクログ小説を読んでから舞台を見たが、小説を読んでいたので2倍面白かった。 浅田次郎の本、やはり大好きです。
0投稿日: 2009.03.04
powered by ブクログ浅田次郎様♪ 面白くて一気に読んだけど 最後はハッピーエンドというかイイこと起こってほしかったなーぁ
0投稿日: 2009.01.28
powered by ブクログ幕末から維新直後の江戸が舞台。主人公は、下級御家人の出戻り(?)部屋住みの次男で、ひょんなことから貧乏神に憑かれてしまう。下級武士の悲哀をユーモア交じりで描くかんじの作品かと思いきや、予想外の感動のエンディング!幕末維新という時代設定も作品に深みを与えており、なかなかおもしろかったです。
0投稿日: 2009.01.08
powered by ブクログある男が川原で偶然発見した落ちぶれた祠に手を合わせる。 それは実は貧乏神、疫病神、…などの憑神の祠であって、絶対手を合わせるなという昔話があったのだった。 それらの神と付き合い始めた男。 あまりの純粋さ、まっすぐさに憑神も悪さをするのが忍びなくなる。 終わりがまるで燃え尽きるよう。 こんなにまっすぐに信じきること、今の世の中ではできないことだからこそ、 すごいと輝いて見える。
0投稿日: 2009.01.04
powered by ブクログ三人の邪神は、すごく迷惑なことをやってるけど、人間くさく、なかなか憎めないキャラクターがよかった。時代劇小説は初めて読んだけど、主人公の価値観にはついていけない。武士道とはこういうものなのかねぇ〜。(図書館)
0投稿日: 2008.12.07
powered by ブクログばっか!おま……彦四郎ー!!(号泣) 彦四郎の人間的な弱さも嫉妬も怒りも、強い義理や武士の忠義、全てが愛おしい。 こんな生き方はどんなに大変なんだろう。どんなに難しいんだろう。 時代の流れを読んで生きる人や現代に生きる人には「馬鹿」と言われる生き方なんだろうけど、この男、本当に好きだ。 んで、泣いた。 正直、浅田作品で泣かないことがないような気がする……。
0投稿日: 2008.11.25
powered by ブクログ文庫の背に抱腹絶倒、やがて感涙必至。と書いてあるので、かなり期待して読んだが、う〜ん。 幕末。御徒士の出戻り次男の主人公。 小さな祠(三巡神社)に神頼みしてしまったことからはじまる様々な出来事。 それなりに、面白かったが、最後はよくわからない・・・そこで涙しろということか・・・><
0投稿日: 2008.10.21
powered by ブクログこの作品は江戸時代の御徒士の物語である。 徒士というのは、武士の身分格式のひとつで、幕末には困窮していた。 主人公の別所彦四郎もそのような武士の一人であり、その才能活かせない環境の中もがいていた。 その中で神頼みをしてしまうのが貧乏神、疫病神、死神のろくでも無い神なのだがこれを転機に彦四郎は変わっていくように思える。 彦四郎は常に武士の意識をもち今の環境と戦っている。立身出世を一番と考えていたが、次第に憑き神の困難を回避していく内に武士とは何かとアイデンティーを固めていく。 そのような姿、今の現代と重ねられ仕事、生き方とは何か考えさてくれる作品である。
0投稿日: 2008.10.20
powered by ブクログ幕末の江戸。貧乏御家人の別所彦四郎は出世の道をしくじり、蕎麦一杯の小遣いもままにならない。ある夜酔いにまかせて小さな祠に神頼みをしてみると、神様が現れた。しかし、この神は貧乏神だった・・。 うーん、良かったー。 ポンポンとテンポよく話が進み飽きさせません。「椿山課長」のときも思ったんですが、浅田次郎さんは本当にストーリーテラーだと思います。 幕末モノと言えば新撰組など英雄モノばかり読んできたけれどこういう「普通の武士」の話もなかなか味があります。「徒士」の世界を生き生きと描いています。 「新しい国づくり」ではなく「この二百五十年の太平の日々がけっして悪いものではなかったことをたった一人でも去り行く世に向かって叫ぶ」ことを仕事とする彦四郎。こういう忠義の武士っていいですねー。確かに江戸時代は腐敗して終わったけど、そこにいいものも色々含まれるわけで・・。 ラストは切ないです。武士道ってあんまり好きではなかったけれど「滅びゆく武士道の美しさ」を感じました。
0投稿日: 2008.09.26
powered by ブクログ「確か映画になっていたな」というそれだけの知識で購入。 案外コミカルで吃驚。 シリアスな部分とコミカルな部分の切り替えが少しイマイチかなあ、と思いつつも、娯楽小説としてはなかなかまずまず。
0投稿日: 2008.09.24
powered by ブクログ「新潮文庫の100冊」。ここ何年か、見向きもしなかった毎年恒例の小冊子。あの頃の好奇心をふと思い出して、紹介文を丁寧に丁寧に読んでいって、この一冊に辿り着いた。自分が歴史ものに惹かれるのは珍しいことだが、おそらくフィクションの要素も強いからだろう。人は「生き様」。
0投稿日: 2008.09.16
powered by ブクログ浅田先生の本は恥ずかしながらはじめて読みましたが、読みやすいし面白い! 時代物というよりは、歴史小説でしょうか。ひょんなことから憑き神に憑かれた一人の武士の人情話。 ユーモラスな語り口ところどころ吹き出してしまうようなシーンも多いけれど、背景が幕末なだけにちょっと辛口でしみじみと考えさせられます。
0投稿日: 2008.09.16
powered by ブクログ幸福とか不幸だとかの考え方を変えさせられました。 最近、そういった本をよく読むので、特に考えさせられました。 小文吾の変わりようが好きです。 最後の解説まで読むことオススメです。
0投稿日: 2008.09.05
powered by ブクログひこじろうの生き様に敬礼。 いや、この場合どうしたらいいんだろう。 地に頭なすりつけようかな。 時代小説と言ってもいろいろあるが、こんな 軽快さが好き。
0投稿日: 2008.08.21
powered by ブクログhttp://coco6calcio.blog96.fc2.com/blog-entry-115.html
0投稿日: 2008.08.15
powered by ブクログ映画は観てませんが、とても面白かったので 今度映画を観てみたいです。 ちなみに本を読んでいる時の主人公のイメージは、 やっぱり妻夫木になってしまいました。
0投稿日: 2008.07.20
powered by ブクログ主人公が格好よすぎる。 哀しいくらい潔い生き方の人が迎える最期は、立派でありながら、かくも切ないものなのか…。
0投稿日: 2008.07.06
powered by ブクログ時は幕末、妙に人情溢れる厄神たちと、 とことん運に見放された貧乏御家人 別所彦四郎の生き様を描いた物語。 面白くて泣けるお話でした。
0投稿日: 2008.06.26
powered by ブクログ時代小説は好きなんですが読むのはもっぱら女流作家の作品で、男性作家の時代小説を読んだのはもしかしたら初めてかもしれないです。女流に比べるとやはり多少文章は硬めなんですが、テンポがいいのでさくさくととても読みやすかったです。可笑しさの中にも泣かせるものがあって…武士の本懐を遂げた彦四郎としては満足なんでしょうが、でもあの最後はやっぱりちょっと納得できないです^^;
0投稿日: 2008.06.18
powered by ブクログ映画化されてたので気になって手を出した原作本。 …えーっと、面白くない訳ではないのですが、ごめんなさい…。私には受け入れられないわ、この主人公の考え方とかラストとか…。武士道貫く姿勢は好きは好きなんですけどね…。 何というか、『不幸系コメディ・でも最後は大団円v』だと思ってたら、全然違ったですよ、はい。
0投稿日: 2008.06.04
powered by ブクログ時代小説でも話にすうっと入っていける。 ストーリーにメリハリがあり、最後まで読者をそらさない。 主人公別所彦四郎のさわやかさも魅力だが、一見ぐうたらの兄や愚図だった配下の小文吾、とりついたやっかいな神様たちも個性的で楽しめた。 作成日時 2007年05月28日 07:17
0投稿日: 2008.05.13
powered by ブクログ映画化もした作品の原作。途中まではとても面白かったんだけど、結末にちょっと納得がいかなかったり。(◆)
0投稿日: 2008.04.28
powered by ブクログう〜ん・・・私的には少し物足りない。 映画化もされたし割と評判の良い小説だったが、私的にはチョット期待外れだった。
0投稿日: 2008.04.10
powered by ブクログ映画化された原作は基本的に読まない派なんですが、友人に借りたので読んでみました。・・・・・・・・・・・友人殿ありがとう!! 何かを学んだ気がします。私利私欲の為じゃなく行動ができる彦四郎の様な信念を持った人間になりたいです。
0投稿日: 2008.03.12
powered by ブクログ初・浅田次郎。威厳たっぷりの文なのに品がいいかんじ。・・・ラストは自分の信念に反するんだけど、そこまで読んじゃうと主人公の意向を尊重してあげたくなる。
0投稿日: 2008.03.07
powered by ブクログ映画にもなったので…幕末の武士別所彦四郎がよったはずみでお参りしたお稲荷様。 そこについていたのは善き神々ではなく、3人の邪神だった。 人情的な邪神たち、混乱する世相の中で、武士としてのいさぎよく花散れるか彦四郎…てか。
0投稿日: 2008.02.15
powered by ブクログ巡るべきしてめぐり合った三神という感じですね。新しい時代についていけない取り残されたサムライスピリットを持った男が立派に散っていく為に 仕掛けられた物語これが神様からの贈り物だったのかもしれない..と思うと切ないな〜。 テンポ良くすらりと読めて、ラストに近ずくにつれ深みが増してくる話の進み方が上手い。浅田作品初だたったが 正統派を読んだという充実感あり。
0投稿日: 2008.02.09
powered by ブクログうーーーん、近所の設定なので興味深く読めたけど、ちょっと出来すぎた主人公といいましょうか、まー浅田次郎って感じの本ですね。きっといい人なんだろうなあ。
0投稿日: 2008.02.09
powered by ブクログ正しく生きることについて考えさせられる。格好の良い生き方すぎて泣いて見送る他にない感じ。 幕府側からの明治維新というのが、新撰組か倒幕側からしか幕末を読んでいなかった目には新鮮でした。あとコミカルな部分も多くて面白かった。
0投稿日: 2008.01.20
powered by ブクログ三つの神様。福の神ならそりゃ万歳。 なーんてことはない。かの神社。三巡神社はとんでもない神様のおわす場所であった。個性豊かなキャラクターたちが生き生きと描き出され、主人公の弱さを強さに変えていく。文武に秀でてもお金はないし、長男坊じゃないし、家督は継げず、婿に出てもわけあって離縁。こんなら誰でもいやになるだろう。 実際そういう人間が身近にいるからなお、その主人公に同情してしまう。そう。現代社会でもそのような状態はごまんとある。一生懸命やっても認めてくれないし、嫁には尻をたたかれるし、「こんなに稼ぎが少なくっちゃ食べていかれないのよ!」といわれ。くたくたになったサラリーマンの心にもぐりこみそうな、心温まるそれでいて感動を誘う、浅田マジック!
0投稿日: 2008.01.16
powered by ブクログ「必ず、この残された命を必ず輝かせるゆえ、少し時をくれ。」←この台詞の後の展開が素晴らしかった。個性的で憎めない貧乏神、疫病神、死神と、武士道に誇りをもった人好きのする彦四郎の掛け合いが楽しかった。とにかくラストが切なくて、胸が熱くなる。ユーモアと感動があって、素晴らしい小説だった。
0投稿日: 2008.01.10
powered by ブクログ本屋で読みたい本が見つからなくてなんとなく買って読み始めたんですが、最後の展開にちょっと感動しました。 電車の中で泣きそうでした
0投稿日: 2008.01.10
powered by ブクログうーん。うーん。おもしろい本ではあるのです。テーマが違っていたら、きっと面白かったのだけど。(あ、ネタバレします。読んでない人で読みたい人はこっから先読まないでね?)正直、この手の「武士道」って許せないんですよね。ラストサムライもそうだったけど、武士の誇りがなんぼのもんじゃ、お家がなんぼのもんやねんと思ってしまう。主人公は人のいい奴として描かれているのですが、私には全然そうは思えなかった。というのも、武士としては、立派すぎるほど立派なんだけど、人間としてどうなんだ?たとえば、疫病神。いくら、兄が先祖代々の仕事をなまけているからと言って、実の兄を病気になるようにしむけますか?だいたい、その仕事って使いもしない時代遅れの鎧の手入れなんだよ?家が流されそうなとき、母親を置いて、妻子と逃げたというのだって、母親は自分が守ってやったらいいのでは?確かにお兄さんちゃっかりしすぎだけど、病気にしていいほどの理由とは思えない。貧乏神の件にしても、自分を陥れた義父に恨みがあるとはいえ、義父の家には愛する妻と子がいるにもかかわらず、貧乏神を差し向けるし。どこがいい奴なんだよ。これの。武士として生きる生き様をよしとしてるかもしれないけれど、「けっ、武士道なんぼのもんじゃい!愛するもんも守れないんなら、武士としてのプライドなんか捨ててしまえ。」と思う私なのでした。
0投稿日: 2007.12.27
