
総合評価
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powered by ブクログそんなに面白くなかったなぁ。 武士の、侍の心意気は伝わってきたけど、もっと違う終わり方があってもいいんじゃないのかなぁと。 神様にそんなに魅力を感じなかったのも気持ちが乗らなかった原因の一つかな。
1投稿日: 2025.04.06
powered by ブクログ貧乏神や厄病神、最後は死神にまで憑かれて、その死神にまで同情されても信念を貫く。彦四郎こそ本当のもののふなのだろう
1投稿日: 2025.03.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
貧乏神・疫病神のあたりまでは、個人的な恨みとか怒りとかで動いていた彦四郎だけど、最後の死神に憑かれてから、まさかあんな壮大な話になるとは…。 武士の誇りが失われていった世の中で、己の信じた武士道を貫き、死神を受け入れて生ききろうとする姿は格好良かった。
0投稿日: 2023.12.16
powered by ブクログ浅田次郎作品、お父さんが大好きなんだけど理由がわかる。時代ものなんだけど小難しくなくて、ドラマチックで、男のロマン的なものがくすぐられるんだろうなと思う。出てくるキャラクターも魅力的だし、感動するところもクスッと笑っちゃうところもあって、充実した読書体験だったなと思える要素が盛りだくさん。
1投稿日: 2023.09.19
powered by ブクログ時代にあわせた独特の会話に始めは戸惑ったものの、段々と慣れ、物語に引き込まれていった。 主人公:彦四郎は、運に見放された男であった。神頼みをきっかけに貧乏神・疫病神・死神に取りつかれてしまう。 「神頼みがさらなる不運を招く」驚く程波乱な展開。貧乏神・疫病神・死神の独特なキャラクター。面白くてあっという間に読破できた。 災難に遭い続けながら、「何が一番大切なのか」を問いかけながら身の振り方を決めていく彦四郎。その真っすぐな姿勢が好きになった。 死神に時間が欲しいと頼み込む場面が、一番心に残った。「人間は限りある命ゆえに輝かしい。自分にも輝きが欲しい。命に限りのない神に自分の思いをわかってほしい」というメッセージが素敵だと思った。「努力し続けても不遇な人生を、人は認めてくれなくとも、天は見ていた」そう確認でき、最終的な彼の決断には感極まった。 コメディータッチでありながら人の気持ちを細部まで書き上げている作品だと思った。笑いと感動、両方の要素が楽しめた。また、幕末という時代が学べ、時代小説に興味がわいてきた。
1投稿日: 2023.08.17
powered by ブクログ幕末の御徒士を描いた作品。時代劇への興味皆無でも面白く読めた。 意地と痩せ我慢が美しい。 やっぱり、漢はこうじゃなくっちゃね。
0投稿日: 2023.05.19
powered by ブクログ同じ作者でこうも筆遣いが違うものか・・・。 朝田さんには「壬生義士伝」で散々泣かされたけど、今度は愉快な人情話だと途中まで笑みをこぼしながら読み進んでた。 でもやっぱり最後は泣かされちゃった。 彦四郎、天晴れである
0投稿日: 2023.04.29
powered by ブクログ「浅田次郎」の長篇時代小説『憑神』を読みました。 『終わらざる夏』、『残侠―天切り松 闇がたり〈第2巻〉』、『王妃の館』、『一路』に続き、「浅田次郎」作品です。 -----story------------- 抱腹絶倒にして感涙必至。 貧乏侍vs.貧乏神!? 幕末時代小説の最高傑作。 時は幕末、処は江戸。 貧乏御家人の「別所彦四郎」は、文武に秀でながら出世の道をしくじり、夜鳴き蕎麦一杯の小遣いもままならない。 ある夜、酔いにまかせて小さな祠に神頼みをしてみると、霊験あらたかにも神様があらわれた。 だが、この神様は、神は神でも、なんと貧乏神だった!とことん運に見放されながらも懸命に生きる男の姿は、抱腹絶倒にして、やがては感涙必至。 傑作時代長篇。 ----------------------- 「新潮社」の月刊小説誌『小説新潮』の2004年(平成16年)9月号から2005年(平成17年)5月号に連載された時代小説… 観たことはないのですが、2007年(平成19年)に「降旗康男監督」により映画化されているようです。 時は幕末… 将軍の影武者を代々務めてきた由緒ある家柄(御徒歩)の次男である「別所彦四郎」は、幼い頃より文武に優れ、秀才の誉れ高く、貧乏旗本の次男の身ながら、その才を見込まれて大身の入婿となったが、婿養子先から離縁され、愛する妻子とは離れ離れとなり、冷たくされつつも兄夫婦と実母の暮らす実家に居候の身となった、、、 「彦四郎」は、半ば失業状態となり、暇を持て余す日々を送っていた… ある日、ひょんな事から見つけた「三巡神社(みめぐりじんじゃ)」というお稲荷様に酔った勢いで祈ったところ、「彦四郎」は「貧乏神」・「疫病神」・「死神」といった災いの神様を呼び寄せてしまうことになる。 次々と不幸の神様たちに取り憑かれてしまった「彦四郎」の運命やいかに!? 窮地に追い込まれた男の選んだ、真実の生きる道とは、、、 「貧乏神」と「疫病神」については、婿養子先だった義父や実兄に宿替えして、何とか不幸から逃れるものの、憑いた人物を死に至らしめる「死神」については、宿替えすることを躊躇する… そして、「彦四郎」は死を意識することで、限りある命が虚しいのではなく、限りある命ゆえに輝かしいのだ ということに気付く。 ユーモア仕立ての物語ですが… 重たいテーマを扱った作品でしたね、、、 幕末の動乱の時代は、価値観が大きく変わり、揺らいでいた時代だと思います… そんな世の中で、武士の本文を通して愚直に生きようとする「彦四郎」に感情移入できたし、自分の信念を持って生きることの大切さ、尊さを感じることのできた作品でしたね。 現代にも通じるテーマですねぇ… 「彦四郎」の義を重んじて、他人に惑わされず、自分の道、決めた道を貫き通そうとする姿は輝いていたし、とても共感できました、、、 このあたりの男の美学的な部分の描き方は、「浅田次郎」の得意とするところですね… 時代小説も面白いなぁ。
0投稿日: 2023.02.28
powered by ブクログ貧乏神、疫病神、死神に憑かれてしまった武士が幕末の江戸の凋落の中で武士道の真髄に気づき、新しい世の中の礎になる覚悟を決める、っと書くと固い話のようだが浅田次郎らしい読みやすい文章になっている。非現実な憑神が登場する一方で勝海舟榎本武揚、徳川慶喜を登場させ史実と重なった話になっており面白かった。
0投稿日: 2022.11.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最初は貧乏神やら厄病神やらが出てきて、主人公がアップアップするコメディだったのが、後半は武士道精神を貫く漢の話になっていって、勝海舟やら榎本武揚とか、実在の人物も出てきて、何やらかんという感じですが、爽やかな読後感でありました。
0投稿日: 2022.08.08
powered by ブクログ面白かった 落語のような設定・展開から、最後は武士としての矜持、生き方、死に方を語る物語。 ストーリとしては、 幕末の江戸。 戦国時代に徳川家康の影武者としての役割を担った先祖をもつ下級武士の次男、別所彦四郎が主人公。 ある夜、酔いに任せて小さな祠に神頼みしたところ、実際に現れた神様が貧乏神、疫病神、そして死神。 また、この神様たちの人間界の外見が災厄と全く反対で面白い。 貧乏神は裕福な商人 疫病神は横綱級の力士 死神はいたいけな幼女 それぞれの神様からの災厄を受けながらも、「宿替え」手法を用いて、ほかの人に災厄をふってしまいます。 しかし、死神の災厄の「宿替え」はさすがに人にふれない。 この神々との掛け合いが落語のようにドタバタしながらも、後半の死神との関係の中で「死に方、生き方」「もののふ」としての在り方を示していきます。 「人間はいつか必ず死ぬ。だが、限りある命が虚しいのではない。限りある命ゆえに輝かしいのだ。」 「おまえも、九頭龍も、伊勢屋も、神々はみな力がござるが、人間のように輝いてはおらぬ。死ぬることがなければ、命は決して輝きはせぬのだ。」 そして、死神の「宿替え」を鳥羽伏見の戦いで一人逃げ帰ってきた慶喜に振ることを提案されるも、彦四郎はそれを拒否、影武者としての本懐を成し遂げることを選択します。 「限りある命が虚しいのではない。限りある命ゆえに輝かしいのだ。武士道はそれに尽きる。生きよ」 胸が熱くなります。 お勧め
8投稿日: 2020.10.25
powered by ブクログ+++ 時は幕末、処は江戸。貧乏御家人の別所彦四郎は、文武に秀でながら出世の道をしくじり、夜鳴き蕎麦一杯の小遣いもままならない。ある夜、酔いにまかせて小さな祠に神頼みをしてみると、霊験あらたかにも神様があらわれた。だが、この神様は、神は神でも、なんと貧乏神だった!とことん運に見放されながらも懸命に生きる男の姿は、抱腹絶倒にして、やがては感涙必至。傑作時代長篇。 +++ 文武両道に秀でており、人柄も申し分ないのに、不運につきまとわれているような彦四郎だが、ある日、河原で朽ちかけていた祠に手を合わせたばかりに、さらに厄介なものに憑かれてしまう。貧乏神、疫病神、死神、という何とも豪華な(?)ラインナップであるが、これがなんとも人情味があって微笑ましかったりもしてしまうのだが、災厄はしっかり身に降りかかり、難儀する。ただ、宿替えなどという奥の手を使い、なんとかかんとか乗り越えていくのもまた一興。彦四郎のキャラクタの魅力と、周りの人たちの魅力、そして、時代の変化と武士の葛藤。さまざまなものが織り込まれて充実した一冊になった。
1投稿日: 2020.05.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
時は幕末、場所は江戸深川。決して位が高いわけでもない一御家人、別所家の次男である彦四郎の物語。 武道に優れ頭脳明晰、努力を怠らないにもかかわらず、昔から運に恵まれない彦四郎だったが、ある日古ぼけた祠にうっかり手を合わせてしまったことで、貧乏神、厄病神、死神と順々に取り憑かれてしまい、散々な目に遭う。 だが、困難にまみえる中で彦四郎は次第に武士道とは何か、自分が進むべき道とは何かを見出していく。 個人的に感じた彦四郎の良いところは、自らの行動指針が、自分の「仁」や「義」であること。婿入り先で理不尽な目に遭ったのも、自分が情に流されて御家人の大義を見失っていたからだと息子に話す。「すなわち、わしは井上の家よりも、妻子を愛しすぎた」。また、息子に責められた時も、「お前は偉い。よくぞ父を慕わずに、井上の惣領として爺様の言葉を信じた」と、言葉の是非ではなく、まず信ずるところの順序をたがえぬ息子を褒める。 この想いがいつか息子にも届いて欲しい。 要領のいい男ではないのかもしれない。客観的に見て正しい行動なのかもわからない。だが、世間に流されるのではなく、また人間誰しも持つ死への恐怖に流されることもなく、日頃から研鑽を怠らず、忠義を尽くす。自分の信じる道を堂々と進むことができる彦四郎はとても格好良い男だと思った。
0投稿日: 2020.04.12
powered by ブクログ幕末の貧乏御家人次男坊の物語。 残り数十ページあたりで落ちはこうかなと思っていたのが、はずれました。 損得勘定や世の流れに乗り切れない男の心意気は、浅田さんの愛するところなのかも知れません。 それをユーモアで包んで描くのが、浅田さんらしさかも知れません。
0投稿日: 2020.03.19
powered by ブクログ「ならぬ徒花ましろに見えて、憂き中垣の夕顔やーー」 貧乏御家人の別所彦四郎。ある夜、酔いにまかせて小さな祠に神頼みをしてみると、霊験あらたかにも神様があらわれた。だが、この神様は、神は神でも、なんと貧乏神だった!ーーーーー 映画は見ていないけど、テンポよければ面白そうだなあ。冒頭の彦四郎は、現状を打開したくても立場やら身分やらが邪魔してどうにもできない袋小路にいたのでもだもだした。貧乏神も彦四郎の境遇に同情している風だったので、後半の彦四郎の凛々しさが強調されて良いなと思った。他人に対して積極的に酷い人間じゃないところが彦四郎の良さだったな。己が己がと言うのでなく、大義大局に自分がなにができるのか、悩みに悩んで悟りを開く彦四郎は主人公としてすんなりと受け止められた。ご都合主義すぎないストーリーが良かった。神様に可哀想がられて恩恵が与えられてハッピーエンドじゃあ、なんかモヤっとするなと思っていたので、彦四郎が自分で答えを出したところが好きだった。井上様はその後どうなったんだろうか…?
0投稿日: 2020.03.06
powered by ブクログ器用ですな、この人は。時代物をやると宮部みゆきに近いテイストを感じる。 人情話と怪異譚に歴史ものの風味を添えた一品。飛行機内で気楽に読むにはちょうど良かった。
0投稿日: 2018.11.05
powered by ブクログ浅田次郎を読んだのは初めて。語り口が滑らかなのに驚いた。 ろくでもない「神」が出てくるなんて、「荒唐無稽」のレッテルを貼られておかしくないのに、何の疑問もなくストーリーに入っていけるのは、これら「ろくでもない神々」に何故か「人情」を持たせてしまえる主人公、彦四郎の人物故なのか。 彦四郎の生き様に「日本人の忘れもの」が描かれている。
0投稿日: 2018.11.04
powered by ブクログ幕末の神様もの、ファンタジー、幕末の空気感が細かく描写されているので幕末史好きには特におすすめ、やっぱり最後は泣かせる
0投稿日: 2018.10.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
時は江戸末期、御徒士組という由緒がありながらも貧しい武士の次男坊、彦四郎が、土手下にある祠を拝んだことで被る御災厄のお話。 2008年以来の再読。 前半はコミカルだが、扱う御災厄が重くなるにつれ、雰囲気もシリアスに。 以前読んだときは「後半がイマイチ…。」と感じたものだが、やはり後半に向けて変化していく作風やテーマの重さが、読み手を良くも悪くも裏切るのが理由だと感じた。 三柱の神様の造形や、小文吾や団子屋の主人、蕎麦屋の親爺といった主人公の周りの登場人物に好感が持てた。
0投稿日: 2018.09.21
powered by ブクログ幕末の動乱の中、御徒士で、代々将軍の影武者約となる役を仰せつかる別所家の出戻り婿である主人公、彦四郎が3人の憑神に取り憑かれる話だが、根底は江戸の時代とともに滅ぶ武士の潔さがテーマで、最後は死神が死地に追いやるのだが、勝安房守海舟も無駄な死と評している主人公の酔狂に元妻の八重も含め、賛同しているところに納得がいかない。 3人の憑神のキャラクターや榎本武揚など実在の人物との絡みなど見どころもあり飽きずに読めました。 個人的には明治の世に乗り遅れたラストサムライよりは時代を読み行動できる主人公を求めたいところです。
0投稿日: 2018.09.16
powered by ブクログ最初から怒涛の展開でありながらも、 人情交えて江戸後期の江戸の様子を見させてくれる話。 貧乏神・疫病神・死神がなんとも良いんだな。 人物の書き分けも素晴らしいんだな。 でも、彦四郎の最後って “ラスト・サムライ”なんだよなーと考えながらも、 武士って本当は悲しいもので、 武士でない自分にゃわからない生き方だよなーと、 ヘンに納得してしまいました。
0投稿日: 2017.11.07
powered by ブクログこんな神に取り憑かれてはたまらない。 取り憑かれるのがお役目に真面目であろうとする武士なら、取り憑く方も役目を怠けたりはせぬ神であった。 とはいえ、ゆるさも見えれば情に揺らぎもする。 両者人間同士だったなら、ひょっとしたらいい飲み友達になったかもしれぬ。 小文吾がいい。また、いい加減であかんたれな兄様にはちょっと同情。 宿替えなんて、この立場に立ったらどうする!? ほんわりとした温かさが残った。 決して出逢いたくはないけれど、見てはみたい神々だった。
1投稿日: 2017.08.22
powered by ブクログ幕末時代小説、嫁ぎ先の策力で出戻った貧乏御家人別所四郎がひゅんなことから貧乏神、厄病神、死神の3人に憑りつかれるというお話し。
0投稿日: 2016.10.26他人から借りて読んでみました
ほんとに器用ですな、この人は。時代物をやると宮部みゆきに近いテイストを感じる。 人情話と怪異譚に歴史ものの風味を添えた佳品。飛行機内で気楽に読むにはちょうど良かった。
1投稿日: 2016.10.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
期待していたほどにはのめり込めなかった。主人公が最初から最後まで立派なままだからかなあ。 でも浅田さんだし、やっぱり終盤にはちょっと胸が熱くなりました。言葉遊びもおもしろいし。 表紙の3人の神様の姿にほっこり。
0投稿日: 2016.07.31
powered by ブクログ6月-12。3.0点。 貧乏侍が、あるきっかけで貧乏神に取り憑かれることに。 貧乏神だけでは無く、他の神にも取り憑かれ。 まあまあ面白いが、紹介にあったように感涙とまでは 行かなかった。
0投稿日: 2016.06.30
powered by ブクログ時は幕末の江戸 貧乏御家人の彦四郎。 酔っぱらってたまたま拝んだ小さなボロボロの祠 これがとんでもない神様がおわす祠だった・・・ 裕福な商人のなりの貧乏神 立派な体躯の横綱力士風の疫病神 いたいけな童女の死神 おたおたしながらも、「武士としての自分」を貫き通そうとする主人公が、間抜けながら格好良く見えてしまう 軽快な文章で読みやすい
0投稿日: 2016.04.13
powered by ブクログ不覚にも後半のほうでうるっときてしまった。たぶんうるってきてしまったのは、散々幕末ものを読んだからかもしれない。方向性としては、司馬氏の翔ぶが如くのようなことを訴えたかったのかもしれない。そう、武士の世の終わりである。
0投稿日: 2016.01.24
powered by ブクログ江戸末期、憑神により不幸になるけれど権現様になり替わり最後に一花咲かせる話。 面白いけどただそれだけのはなし
0投稿日: 2016.01.11
powered by ブクログどんなにひどい輩に対してでも 「宿替え」をして災悪を肩代わりさせる、、、 のは どうなんでしょう? 話しは面白かったが そこだけはずっと心にひっかかっていた 最後がそれならまぁ良い? イヤ、やっぱりなぁ〜
0投稿日: 2016.01.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
やっぱり浅田次郎はうまい!文章の職人。鉄道員(ぽっぽや)で見せた燻し銀の文章から一転、落語調の歯切れ良い語り口が楽しい。 正直者で要領の悪い主人公が、ひょんな事から憑依された貧乏神、疫病神、死神たちの災厄を逆手にとって出世してゆくプロットはユニークで痛快。 また随所に散りばめた落語的なくすぐりで笑いを誘う一方で、お得意の泣かせ所も忘れない。大作ではないが落語好きには間違いなく楽しめる佳作。 ほんと誰か落語でやってくれないかな?そのまんま使えそう。でも「真景累ヶ淵」どころじゃない2時間超える長尺落語になるかも。
0投稿日: 2015.07.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2007年7月11日読了。 「抱腹絶倒にして、感涙必至。」 映画化が決まったと知ってから探しまくったんだけど、やっと見つけたのが劇場公開してからってどうよ。話題に上らないと誰も読まないとでも言うのか。 幕末江戸。出世の道をしくじって実家に出戻った別所彦四郎。ふとしたことで見つけた「三巡稲荷」の祠に神頼みをしてみると、続々と出てくるは、貧乏神、疫病神、死神。ただでさえ不幸なところに度重なる災難。 不幸の元となったところに貧乏神と疫病神を「宿替え」とはなかなかうまい手だとは思ったが、そのせいでやはり自分の周囲に及ぶ不幸。最後の死神を宿替えしない、逃げも隠れもせぬと決めた彦さんは、本当の漢だね。息子への言葉が涙を誘う。 「限りある命が虚しいのではない。限りある命ゆえに輝かしいのだ。……」
0投稿日: 2015.06.20
powered by ブクログ2015/04/20 貧乏神、疫病神、死神に憑かれる武士の話。 誰もが憑いて欲しくない神様達を味方につけてのし上がっていくサクセスストーリーなのかと思ったが、その実は武士の生き方や精神の美しさ、格好良さを描いた物語。 ラストの彦四朗が格好良すぎる! 資格試験勉強明けにマンガ感覚でリラックスして読めた。いい本でした。
0投稿日: 2015.04.25
powered by ブクログタイトルからして、陰陽師的憑物落とし的な内容かと思っていましたが、全くちがいました(笑) 彦さんの武士ぶりには頭が下がります。
0投稿日: 2015.04.18
powered by ブクログ久方ぶりに楽しい本に出会ったカンジ。「限りあるからこそ輝かしい命」には泣けた。まさに抱腹絶倒にして、やがては感涙、男彦四朗!浪曲がごとき
0投稿日: 2015.01.08
powered by ブクログ浅田さんは、普通の小説と求めている筋が違うなあ、と思っていたのですが、それは『死に場所』なのかもしれません。 普通の最近の小説は、生きる場所や、再生について書くものですが、浅田さんは違う気がする。どっちかというと、明治以前の日本の美意識。家と忠義と個人の誇りと死。浄瑠璃や歌舞伎で延々と語られてきた、日本人の美についての根源的なテーマ。だから読むとなんか違うな、って違和感と、馴染みがなくてもなんとなくわかるなあ、共感できるなあといったちょっとした感動がダブルでやってくるのだろう。
0投稿日: 2014.09.22
powered by ブクログ不幸からの脱出からふとお祈りした祠が原因で貧乏神(大旦那)→死神(関取)→死神(女の子)に次々に取り憑かれ都度、周りの悪人に神を振って難を逃れ最後は、武士としての心で徳川末期の上野の山に役職の影武者役として死に場所を定め向う。憑神のほのぼの感が面白い。
0投稿日: 2014.08.05
powered by ブクログ主人公のついてなさ加減が泣ける。 一生懸命やって、不幸なことばかりで、でもそのひたむきさには心を打たれる。
0投稿日: 2014.06.06
powered by ブクログ貧乏神や、疫病神、そして最後には死神。貧乏神と疫病神は蔵替えをお願いして、何とか危機を回避したが、自分の代わりに死においやる死神を振ることができない、彦四郎。始めは自分の不幸を嘆いていたが、人はいつかは死ぬ。限りある命が虚しいのではなく、限りある命だから輝かしい。ということに気がつき、武士として義をもって人生を全うする。義とは…と考えさせられる本です。
0投稿日: 2014.06.01最後まで読まないと感動を味わえないかも
『憑神』と言うタイトルなだけあって、貧乏神、疫病神、死神に憑かれてしまう侍の話ですが、明治維新間近の侍の心意気や、人情を持った神様達が繰り広げる物語が面白い。ラストは感動して涙が出そうになった。彦四郎や貧乏神を映画で演じていた妻夫木聡、西田敏行を想像しながら読んでいたから余計に感情移入してしまいました。 映画版より先に読んでいて良かった。残念ながら映画はイマイチだったので。。。
2投稿日: 2014.04.02
powered by ブクログ幕末の御徒士である別所彦四郎の神だのみがその身を祟る。 江戸幕府開闢以来250余年がたち、幕府の御役は形骸化し、その環境に葛藤する。 人間的な愛嬌のある神々に癒され笑わされ慄く。 遍く歴史は現代史である。 歴史物語もまた、現代の物語なのである。フィクションだけど。 面白かった。
0投稿日: 2014.03.26
powered by ブクログ武士道が風壊した幕末においてさえ、信念を貫く彦四郎に憑神たちはほだされていく。神が人から学ぶ世の習いってのは、これぞ浅田節。
0投稿日: 2014.03.03なんてこった・・・!?
うっかり拝んでしまったのが、貧乏神の祠で運の尽き・・・ という逆境を、したたかさと覚悟でどこまで乗り切れるか。 不幸だからって負けてばかりはいられない。 そんな気持ちになる1冊です。
5投稿日: 2013.12.24飄々感が良いです(^.^)
筆致はさすがで、楽しんで読めました。が、スコーシ残念なのが、飄々が最後まで続かないこと。他に落としどころは無かったのかなあ。
0投稿日: 2013.10.05
powered by ブクログ最後の方で少し退屈になったが、作者が憑神と同じ気持ちを読者にも味合わせたかったのかもと好意的に受け取ってみた。3分の2ぐらいは落語になりそうな話で、残り3分の1は不器用な男の幕末物語。御人好し過ぎる別所彦四郎の考えに多少イライラさせられたが、ここまで筋を通されると天晴れとしか言い様が無い。
0投稿日: 2013.09.05
powered by ブクログ面白かった。 ついていない彦四郎が手を合わせた祠は、よりによって貧乏神、疫病神、死神と三度巡る神様¨。 茫然とするも、次々と不幸がやってきてそれに対応していくうちに、彦四郎も自分の生き方を考えるようになったのだと思う。誇り高く己の信じる道をまっとうしたのだから、幸せだろう。
0投稿日: 2013.09.03
powered by ブクログ貧乏御家人の次男「別所彦四郎」は、文武に秀でながら養子先からも追い出され出戻り部屋住みの身、蕎麦一杯もままならない。ある夜、小さな祠に神頼みをしてみると、霊験あらたかにも神様があらわれる。この「三巡稲荷」は有り難くない神様が三度巡ってくるという。神は神でも「貧乏神」「疫病神」そして「死神」。運に見放されながらも懸命に生きる男の姿は、後半より骨太の武士道の話に急展開。彼を支える登場人物、神たちも人情味がありユーモラスだが、ユーモアだけでは終わらないのが浅田作品、とても深い満足の一冊。
0投稿日: 2013.08.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
浅田次郎さんの作品は、映画の鉄道員と、地下鉄に乗ってとあわせて3作目なんですが、いつもこう、物悲しい終わり方なんですよね。。。 必ず誰かが死に行くって言うか。。。 あ、これネタバレ?! で、この作品も現代でなく幕末のおハナシだし、最初は読もうと思ってなかったんですけど、ある番組で紹介されてたのを見るとなんか面白そうだったんで読んでみることにしました。 で読み出してみるとけっこうおもしろい。 ストーリーは、出戻りの婿養子の御徒歩侍である主人公が、ふとしたきっかけで拝んだ祠の神様が、貧乏神・疫病神・死神だったという三巡の神様。 この災いから逃れるべく、主人公はいったいどんな行動をとるのか・・・?! 義理とか人情とか、損得勘定とか、徳とか仁とか、いやそりゃあもう悩めるわけですよ。主人公が。 で、もちろん感情移入するのはこの哀れな主人公なんですけど、やっぱり人としてそれはどうなの?!って部分がすごくうまい具合に描写されてて、そのあたりはさすがだな~~って思いながら読んでました。 まあ要するに、その厄をうまく回避するわけなんですよ。 そのやり方がどうも考えさせるわけです。 最後は死神がでてくるので、死神といえば、もうどうなるのかわかりますよね。 それを逃れるために主人公が思い悩んで、最後にとった行動とは・・・?! 歴史に弱いのでラストシーンのあたりの描写がちょっと理解しにくかったんですけど、最後はホント物悲しかったですね~~~。 損とか得とかってホント些細なことなんですよね~~。 映画では、貧乏神に西田敏行さんなんですが、アドリブがすごいらしくてなんだかとてもおもしろそうなんですよね~~~。 なので絶対見てみたいと思います。
0投稿日: 2013.07.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
昔映画のほうを見たな~と思い 原作を読んでみました 映画とほぼ変わらない内容だけど 原作の主人公はどうも感情移入ができないというか あまり好きになれるタイプではないかな~という感じ 映画だとツマブキさんが演じてすごい良かったので どうしてもそっちに軍配を上げてしまう!
0投稿日: 2013.07.23
powered by ブクログ時代は大政奉還の時期を背景にしたもの。不遇な境遇の下級武士である主人公に、憑りつく厄介な神とのやりとりが可笑しい。終盤にかけて流れも変わっていく。主人公の生き様にあっぱれ!と思うとともに、時代背景を考えて無情な気持ちにもなる。
0投稿日: 2013.07.14
powered by ブクログ面白かった! 別にどうという話でもないんだけど、浅田次郎のストーリーテラーとしての力を見せつけられる。
0投稿日: 2013.05.03
powered by ブクログ途中で思わず笑ってしまうほど面白い。解説通り、最後にお涙とは言えなかったが、それぞれの神に好かれる主人公も凄い奴だ。
0投稿日: 2013.04.26
powered by ブクログ彦四郎はなんていい奴なんだ。 そんないい奴に憑いた神が○○なんて‥! でも必然だったのかな。 最期も潔い。
0投稿日: 2013.04.14
powered by ブクログどの登場人物も表情豊かで味がある。苦しい現実の中でも褪せない主人公のありようは、意固地なまでの我儘にも見えるのに理想の武士の姿でもあり。 神様がらみの摩訶不思議な始まりと終わりなのに、人の理屈の上で物語が進むのも面白い。 個人的には例えそれが自分の信念や意志の行動でも思惑の上かと思うと最後はちょっとスッキリしなかった。
0投稿日: 2013.03.28
powered by ブクログ最高。最近の読書でダントツ一番。とても面白かった。 コミカルな部分には笑わせてもらいつつ、終盤では感動で泣いた。 登場人物がみんないいですね。憑神達もさることながらイチオシは小文吾!修験者モードからいつもの鯔(ボラ)に戻るところがもうおかしくてたまらん 「大扉から顔をつき入れたのは、賢そうな白馬と、それよりだいぶ賢くなさそうな村田小文吾の鯔のごとき顔である。」 馬面に負ける小文吾。 愛すべき馬鹿。 あーとかーうーとかなむなむ言っている小文吾が修験者モードになるや知恵者のようにキリッとするこのギャップ、不覚にもきゅんとします。 なんか最終的に小文吾のレビューになってしまいましたが、この本ぜんぜんキャラ萌えじゃないです。ストーリーが秀逸。 中学生と歴史クイズしたら絶対負けるであろう日本史大嫌いの私なので、こういう小説は半分くらいまで我慢我慢なんですが・・我慢して読む価値があったと思わせてくれる小説でした。
0投稿日: 2013.03.21
powered by ブクログ面白かった。 主人公は運の悪い貧乏侍で、次男。 貧乏神→疫病神→xx神に取り憑かれていくが、神様の鞍替えのようなものができ、鞍替えを頼んでいく。 が、貧乏とか疫病とか色々うんがないことはあるが、 最後の神だけは鞍替えをしなかった。 自分の意志を貫き通し、神にゆだねた。ただ、もう少し切りがよいところまで待ってくれと。 肚をくくり、全うしようとする。 神様の方がかわいそうになってきて、彼を助けようとする。普通じゃないからおどおどしはじめる。 彼の信念を貫き通すかっこよさは、爽快でした。
0投稿日: 2013.02.17
powered by ブクログ今回の憑神という作品ですが、映画化もされた作品です。 主人公の武士にさまざまな神様が憑くという物語。 それも普通の神様ではありません。 貧乏神に始まり、疫病神、終いには死神まで・・・ ちょっと可哀想と思っていまいましたが、 主人公はめげず、時に神様に立ち向かい、時に人に擦り付けw、またある時は運命を受け入れる。 ラストでは少しジーンと来てしまいました。 個人的には好きな作品です。ぜひ読んでみてください!
1投稿日: 2013.01.27
powered by ブクログあーーーー 面白かった 胸を張ってオススメできる作品ですね 今まで浅田次郎に出会わなかったのが 申し訳ないぐらいです 舞台は幕末 幕府も御家人も腐っていく中 武士道を貫こうとする男が拝んだ神は あろうことか貧乏神で... って感じです ラストは鳥肌もんですよ あ 俺は基本的に 面白かったものしかレビューしないので 星の数は常に5です笑”
0投稿日: 2012.12.30
powered by ブクログ3人(?)の神様に祟られて(?)しまう話。 最初はギャグ調ではじまるのに、 終わりは何故かガンシリアス。 ・・・まぁ、いいんだけど。 最初のノリのままでいって欲しかった。
0投稿日: 2012.12.23
powered by ブクログ日本には八百万の神々がそこら中に鎮座されていらっしゃいますので、たまたま拝んだ祠が貧乏神・・ってな発想は素敵すぎ。 チャールズ・ディケンズの「クリスマスキャロル」でスクルージを訪ねる3人の精霊にインスパイアされているのかなぁ?とも思いましたが、明確に違うのは主人公が文武に優れ正道を貫く「幕末の武士」であること。浅田氏一連の男気溢れる主人公像は鉄板で、胸が熱くなる。十分に笑いも堪能できる楽しい一冊。
0投稿日: 2012.10.19
powered by ブクログやっと!やっと読破した!!! 何度チャレンジして何度挫けたことか。 とても難しい本。 日本史好きじゃないし、言葉難しいし… 今回も挫けそうになったけど頑張った。 感想は…理解できなかったってゆう… でも彦四郎の変わりかたがおもしろかった。 よくわかんないけど。← 映画!映画みよう! きっと言葉も現代語だから… それに妻夫木くんだし… …って、思えるくらいには 【憑神】を好きになった。 あー読むの大変だった(笑) やっと図書館で借り済みのギャングがよめる!!
0投稿日: 2012.10.04
powered by ブクログ時代小説で会話が多いので、むむ、ちょっと読みづらいなと思ったものの、真っ直ぐな主人公に引っ張られて無事読了。
0投稿日: 2012.09.30
powered by ブクログ私の初★浅田次郎作品。 これをきっかけにハマりそうな予感~。 時代ものなので、なじみの無い言葉などがわかりにくいものの すごーく面白かったです。 最後がちょっと泣けたー!
0投稿日: 2012.08.25
powered by ブクログ前半は貧乏神、厄病神との笑いがあるやりとり。 でも後半から一転、漢(おとこ)の生き様の熱い展開に。 壬生義士伝を彷彿とさせる男の矜持に惚れた。
0投稿日: 2012.08.20
powered by ブクログ幕末の江戸。御徒士の家に生まれた別所彦四郎は、文武に秀でながらも運に見放され、無職の身であった。 ある夜、酔いの中でふと見つけた小さな祠に神頼みをすると、さっそく神様が人の姿で現れたのだが…。 幕末の混沌とした世にあって、御家人の誇りを失わず、馬鹿正直に生きようとする彦四郎。そこへ次々にありがたくない神様がやってきてとり憑くも、情に絆されて難を逃れる。運がいいのか悪いのか分からない。神様を含めた登場人物が味わいがあって実にいい。ラストあたりの彦四郎がちょっと馬鹿正直すぎて感動半分になってしまった。
0投稿日: 2012.08.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
時は幕末、婿入りした先から追い出され妻子と離れ離れになり職も失い実家に出戻った彦四郎。 酔いにまかせて朽ちかけたお稲荷さんに手を合わせた。 すると彦四郎の願いを聞き入れて神様が現れた…が神は神でも貧乏神だった! 憑神の3人が魅力がありすぎてやってることはひどいがクスリとさせられる。 その憑神に振り回されへとへとになりながらも憑神を受け入れている彦四郎は矛盾も感じるが嫌いではない。 でも家に縛られ生真面目に武士道を貫く様はせつないというか少し辛い。 彦四郎のような人間は、現代にも通じた人間関係の狭間にいる気がする。 ただラストの感じは無理やりすぎる気が…それに市太郎との仲直りをきちんとして欲しかった。 個人的には蕎麦屋の親父が一番好きな登場人物であるw
0投稿日: 2012.08.03
powered by ブクログ頭の中は妻夫木くんだったけど、一応設定では30代の彦四郎。 真面目で仕事ができて頭が良くて、だけど、生真面目すぎる。 うーん、確かにこれで妻夫木くんの顔だったら、誰でも惚れるよ。 だけど、生真面目なところが疎まれる要因だったりして。 いつの世も変わらないものなんだなぁ。 でも、普通死神に取り付かれたら、他の人に付いてくれって頼むよね。 それを頼まないで何とかするのが浅田さんワールドなんだよね。
0投稿日: 2012.07.31
powered by ブクログ貧乏神・疫病神・死神と、ひょんなことで取り憑かれるはめになった一人の武士の話。 コメディタッチの始まりだが、ラストの結末に向かう疾走感は圧巻。 読後、清々しい気持ちになった。
1投稿日: 2012.07.12
powered by ブクログおつやはお通夜? 壬生義士伝は通勤電車の中で読みながらボロボロ泣いてしまったものでしたか、この作品は読み終えたあとジ〜ンとくるすばらしい作品でした。どちらも武士の美しさややせガマンを十分に教えてくれます。貧乏神・疫病神のあと、死神おつやはどうするのかとの心配にもしっかりと答えてくれる浅田さんでした。 んっ?おつやってお通夜のことだったのか?
0投稿日: 2012.06.27
powered by ブクログ貧乏神・疫病神・死神が登場するユーモア小説ということで読み始めたが、最後はすごい事になっていったな。 神の存在感が・・・。
0投稿日: 2012.03.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白かった♪ 3人の神様に憑かれてしまう話なんだけどいろいろ考えさせられるところがありました 特に最後の死神に憑かれたとき やっぱり命って大切 悪い人の命だからと言って簡単に奪ってしまっていいものではないよね 最後の場面では泣きそうになりました 妻夫木くんイメージにピッタリだね!! 映画見に行くつもりはないけどDVDでたらみたいな~(・∀・
0投稿日: 2012.03.24
powered by ブクログ映画化されたので、気になって読んで見ました。 お家の危機に神頼みをした神社が、3つの神様(疫病神、貧乏神、死神)が取り憑く神社だったと言う、お話。 神様なのに、可愛らしく人情味のある様がとても読んでいて面白かったです。主人公の、性格の良さと誠実さも心を打たれます。 ただ、最後話が大きくなりすぎてしまって、感情移入がし辛かったです。。
0投稿日: 2012.02.20
powered by ブクログ八百万の神様は人とは違う力を持った別の生き物?なのかなぁ〜勝手に人間に色々期待されても困るんだろな〜一応自分の生活もあるみたいだし!と考えると親近感が湧く。上から色々言われるって…
0投稿日: 2012.01.14
powered by ブクログ【内容】 ときは幕末。 文武に秀でるも、うだつの上がらない貧乏御徒士がいた。 そしてひょんなことから3人の邪神に憑かれて四苦八苦する話し。 ファンタジーもの。 【コメント】 登場人物たちも邪神たちもよいキャラクターをだしている。 話の展開も設定もよいと思うしうまくまとまっている。 面白いとは思う。 気になったところ。 主人公の彦四郎は、あまりにかたくなで主従関係とお家に縛られている。 今ある境遇を疑いもせず受け入れ、自分の至らぬところを責めるという 思考パターンをしている。そして最後の死に様にむかう展開は必然なのかもしれない。 が、自己中の勘違いでもいい。誰かを守るためだったり武士の誇りや意地を通すことでもいい。 そんな思いをもって行動してくれた方が感情移入できるなぁ。
0投稿日: 2011.12.22
powered by ブクログ初めて読んだ作家さん。何故、今まで読まなかったんだろう。自分の人生を選ばれし運命と捉えると、前向きにぬるという事が、理解できた。息子に殺意を抱かれた時に褒めれるか?武士とは、そこまでの覚悟だったのか?最後は感動した。淡々と読んでいたのに自分でもビックリした。読んで良かった。
0投稿日: 2011.12.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読むのは3回目。時代小説だから、普段は聞かないような言葉が多いけど、そこも好き。異文化に触れているというか。 彦四郎がおつやを受け入れるシーンは何度読んでも好きだなぁ。
1投稿日: 2011.12.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
武芸にも勉学にも秀でているが、生真面目で曲がったことのできない容量の悪さにより、婿養子先から追い出され、実家の居候の身となり果てた御徒士の次男坊が、酔っ払ってお参りしたお稲荷様は、なんと三大厄神をまつる稲荷であった。 貧乏神、疫病神、死神と次々と厄神に取りつかれながら、神にさえ同情され、時には神を利用しつつ、神を凌駕するまでの人間の生き様を見せるまでに変わっていく主人公の姿がすがすがしく、そして武士であり、めっぽう恰好がよいです。
0投稿日: 2011.11.29
powered by ブクログ面白かった~ 病室で笑いをこらえながら読んだ。 貧乏なというより、運の悪いお侍のとても深い思いのお話。 だけど、笑えた。 馬鹿なんだけど神力のある小文吾が本当に面白い。 そして貧乏神、疫病神の人のいいこと(笑) かたくなまでに武士道を貫く彦四郎の最後は実にアッパレで切ないお話。 病室にて読了
0投稿日: 2011.11.26
powered by ブクログ文武優秀な貧乏御家人に3人の厄神が憑いてしまう物語。 不幸のどん底になってドロドロでぐちゃぐちゃになるにもかかわらず、 主人公の誠実さと懸命さに厄神が心を打たれる様はとても微笑ましいです。 昔、外国の映画で「3人のゴースト」という映画がありました。 主人公の成長というより運命を自分で見つけ出すという気がある作品で、 本作品も同様に人生の道に迷っている主人公が自らの運命を見つけていきます。 人生で悩み事がある人にほっと一息つかせるオススメ作品です。
0投稿日: 2011.11.18
powered by ブクログ帯の惹句「日本に生まれてよかった」が印象的な、新潮文庫の「歴史・時代小説フェア」に選ばれていたので読んだ一冊。大学時代は時代小説など見向きもしなかったが、最近は年のせいか、池波正太郎や藤沢周平がふと読みたくなることがある。 「憑神」も、たいして面白くもない予定調和の、演出が透けて見える"熱い"物語なのだが、しかし、面白い。もう少し歳を取ると、8:50 に印籠を取り出す水戸黄門を面白く感じるようになるのだろう。
0投稿日: 2011.11.01
powered by ブクログ浅田次郎の憑神を読みました。 時代は江戸末期、貧乏御家人の彦四郎はとある祠に手を合わせてしまったばかりに、貧乏神、疫病神と言った憑神に憑かれてしまうのでした。 不運な人の物語を書かせたら天下一品の浅田次郎ですが、今作はちょっとピンと来ませんでした。 konnokには幕府の御家人の徳川家に対する忠義や武士道に対する思い入れがよく理解できなかったためでしょうか。
0投稿日: 2011.10.25
powered by ブクログなんか笑っちゃうとこもあるけど、ちょっぴり泣けました。 幕末を生きた人間はとても偉大に見えてしまいます。
0投稿日: 2011.10.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
武士としての「生き方」を書いた小説でした。 3つの邪神(貧乏神、疫病神、死神)と対しながら物語りはすすんでいきます。 一番のテーマとなるセリフに 「人間はいつか必ず死ぬ。だが、限りある命が虚しいのではない。限りある命ゆえに輝かしいのだ。」 その後の文章で ”人間が全能の神にまさるところがあるとすれば、それは限りある命をおいて他にはあるまい。限りあるゆえに虚しい命を、限りあるからこそ輝かしい命となせれば、人間は神を超克する。” という所だと思います。 こういう本は刺激を与えてくれます。 映画も是非観てみたいと思いました。
6投稿日: 2011.10.03
powered by ブクログ時は幕末、大政奉還、王政復古の大号令が下った頃の江戸。 第十五代慶喜公が上洛し、長らく江戸を空けている、ほんとに最後の最後の時代。 徳川家に仕える旧来からの御徒士名代、別所家(でも貧乏)。 その次男が彦四郎、彼が主人公となって変革する世の中を「己の生き方」と自問し続ける話… なんですが。 タイトルからして分かる様に、ただそれだけの話じゃあない。 この彦四郎という男、武芸に抜きんでて学才も人並以上とくれば、更には人柄も申し分無くとにかく出来がいいと周囲より口々に言われる人物。 しかし「だから全て世は事も無し」なんてうまい話はあるはずも無く、境遇とか運とか、とにかく個人の努力では解決出来ぬ諸々が壮絶に残念過ぎたのです。 怠け者で役立たずの長男が家督を継いだせいで家が傾きかけるわ、上格の名家に特例の婿養子で入れて貰ったはいいが子が出来た途端に追い出されるわ。 大層生真面目で聡明だが、それ故に非も無い事で疎んじがられる不幸な出戻り次男、それが彦四郎でございました。 さてそんな彦四郎、眠れず夜酒を摘んだ帰り端、川土手で見るも無惨なぼろ社を見つけます。 川向こうでは霊験あらたかな出世稲荷がある、なんて噂も聞いており、酔いのついでだと正体知れぬそれに手を合わせてしまったからさあ大変。 実はそのぼろ社、確かに霊験だけはあらたかなれど、その正体は「邪神ばかり」が奉られたとんでもない代物でございました。 それからしばらく、不幸な彦四郎の前には、次々と不幸をもたらさんと邪神がやってくる羽目に。 「拝んだおまえ様が悪い」、確かにまったくもってその通り。 しかし、はいそうかと納得する訳にもいかぬ! …そうして運の悪さも極まった彦四郎の日々は、縁起でもない神様と関わる羽目となり、急に慌ただしくなるのでした。 そして、時を同じくして、時代も。 「江戸」から「東京」へ。 「幕府」から「政府」へ。 「武士の世」から「まだ見えもせぬ新たな世」へ。 彦四郎の苦労などそっちのけで、世の中は変革の荒波に飲まれてゆくのでありました。 ああ、不幸な出戻り次男の運命は如何に。 …そんな話。 浅田次郎ファンに謝れ私。 しかし面白かった! 出てくる神様はどれも愛嬌があって憎めないし、会話もテンポが良くて読みやすい。 この人の本は実に好みだー。
0投稿日: 2011.09.22
powered by ブクログ笑えて泣ける。またしても作者の術中に嵌る。 あまりに設定がバカバカしく、非常に不真面目な物語が進行するのだが 最後の展開には唖然。いきなり骨太な歴史小説となってしまった。 舞台が幕末であることの必然性が最後に明らかになる仕掛けは見事。 ライトボリュームだし、浅田としては平均水準作かもしれないが、 ファンなら読んで損のない一作。
0投稿日: 2011.09.22
powered by ブクログ浅田次郎は滅多に読まないのだけど、暇つぶしに読んでみた。 悪くない読後感。安定してますね。 闇と人とが共存していた最後の時代、という設定が良かったのかな。
0投稿日: 2011.09.21
powered by ブクログとにかく面白いです。 肩の力抜いて、笑えます。でもしっかり考えさせられるんです。幸せって何だろう、生きるってどういうこと?一番大切なものは何? ≪あらすじ≫ 幕末江戸が舞台で、下流武士彦四郎はある日、災いの神様を祀ったお稲荷様を拝む。その日から災難が降りかかる。 3人の神様、「貧乏神」「疫病神」「死神」に取り憑かれる。 最初の神は伊勢屋「貧乏神」で、一緒に飲めや歌えのドンチャン騒ぎに喜ぶ彦四郎、翌日から災難が降りかかる。福の神と思うような温厚そうな姿に騙されてしまう。 やっと、貧乏神が去ったものの続き様に、相撲取りの姿をした九頭龍「疫病神」が登場。彦四郎の兄で相撲好きの左兵衛も最初は喜んでいたが、仕事や妻子に去られてしまう彦四郎に段々同情していく。 そして、やっと去った疫病神の後は、最強の神「死神」。町であどけない童女と知り合った彦四郎、おつやと名乗るその子は死神だった。彦四郎を殺そうとしてるが、その優しさに恋してしまう。 彦四郎を巡る周囲の人々との軽快なやり取り、職も失い妻子も離れ離れにされるなど、不幸のどん底で災難に見舞われても、自分に出来ること誇りを持って生きる姿に共感できます。 と言うか。。チョー前向きな彦四郎に笑えます。 最後は結構感動します。 実は、6月の終わりから映画のロードショーが始まり、試写会が当たったんです。。 でも・・・娘の修学旅行の前々日。。。 泣く泣くあきらめました。。。で、本を読んだんです。 図書館で借りてきて、昨日一日で読めちゃいました。 お奨めです。
0投稿日: 2011.09.08
powered by ブクログ大政奉還前後の御家人や町人がどう考え、どう納得して、どう生きたのか、どのように受け入れ明治の時代を迎えたのか、少しだけ分かりました。
0投稿日: 2011.09.07
powered by ブクログ貧乏御家人が運がなきことをなげき、神頼みをしたことから物語が始まる。貧乏神、疫病神と続き最後は死神にとりつかれる。ここまで聞くとなんと物悲しい物語かと思うとそうでもない。本当の武士道とは?懸命に生き、自分の役割を全うしようとする主人公。3人の神も温情に厚くなっていく。矜持とは何かを考えさせる深い物語である。単なる時代劇とは違う気がする。 名言 ①戦は勝ち負けではない。勝ちっぷりと負けっぷり。 ②限りある命が虚しいのではなく、限りある命ゆえに輝かしいのだ ③そういう小さな損得に一喜一憂し神頼みなどしている限り人はほんとうに幸せな心の境地に達する事が出来ない。 この作者も想像力が凄い!
0投稿日: 2011.09.04
powered by ブクログ幕末、動乱の世なのに平和ボケした江戸の下町に生きる下級武士が、立身出世を願って手を合わせた祠は、貧乏神に取り憑かれてしまう憑神の祠だった……。 幕末の物語ですが、主人公は英雄などではなく、それこそどこにでもいた下町の下級武士。しかしその心意気や、すっかり廃れた武士道を信奉し義理堅く思いに篤く不器用、まぁ主人公らしい主人公です。 江戸の日常を丁寧に描くことで、非常に生活感に溢れた物語です。活き活き、というには時代が停滞してしまっていますが、そんな中を一生懸命生きていく人々の暮らしが、物語に花を添えます。 情景描写や人物の心象描写はさすがの筆力で引きこまれます。文体の言い回しも器用に江戸っぽさを取り入れていて雰囲気を作り出します。 読み終わって、何かが残るという感じではないんだけど、こういう不器用な男の生き様に意気を感じてしまう人(ワシも)は、一読して損はないと思います。 (2007年読了)
0投稿日: 2011.08.27
powered by ブクログ限りある命が虚しいのではない、限りある命ゆえに輝かしいのだ。いつか先の未来、自分に誇りを持って生きることが出来たといえる人生を送りたい。
0投稿日: 2011.08.24
powered by ブクログお借りした本の中に入っていたので読みました。 浅田次郎さんの本は確か前に鉄道屋とか読んだ記憶があります。って作者まちがってないでっすよね? 幕末のお話です。読んでいて思ったのは時代が過ぎた後、後世の人間はあの頃は●○時代だったなどと名前をつけますがその時代に生きている人はその人たちの毎日を生きているだけなんだよなあなんてことを取りとめもなく思いました。 主人公は新しい時代の波には敢えて乗らず、礎となったと言えば聞こえは良いですが新しい時勢には乗りたくても乗れられなかった気性を感じなくもありません。 今の時代も明らかに変革の風が吹き荒れていると思います。 さあて自分はこの風にのることが出来るのだろうか?読み終わった時そんなことを思いました。
0投稿日: 2011.08.24
powered by ブクログついてない彦さんの姿や自分に正直に生きる彦さんの姿は『椿山課長の七日間』や『天国までの100マイル』の主人公に通じるものがあります。 人間くささの心地よい一冊でした
0投稿日: 2011.08.02
powered by ブクログ主人公の彦四郎は武芸の才能もあって考え方もどこの武士よりも武士らしく、江戸末期の廃れた武士の中では一人飛びぬけるほどの逸材 しかしとにかく運が悪い とある神社にたまたま手を合わせてしまったばっかりに、貧乏神、疫病神、死神がとりついてしまうことに... 設定だったり、登場人物が浅田さんらしくて面白かった が、物語としてはいまひとつ 己の考えを貫き通す様はかっこよかったけどね 兄の佐兵衛を佐々木蔵之介がどう演じてるのかが気になるw
0投稿日: 2011.07.21
powered by ブクログ幕末。下級武士が貧乏神・厄病神・死神ととり憑かれ、対峙していくうちに、生き方を考えていくという設定。 帯に「抱腹絶倒」とあったけど、あははと笑うようなおハナシではありませんよね。ホロリとくる感じかな。 江戸弁、武士コトバなど美しいな~と感じました。
0投稿日: 2011.07.08
powered by ブクログ幕末の世、彦四郎は武家の次男坊として生まれ、剣術の腕も学芸も、そして人柄のよさも、同輩たちより秀でていた。にもかかわらず、その人のよさが仇となり、ときに利用され、ときに陥れられて貧乏くじをひき……。 舅にだまされて失脚し、妻子から引き離されて離縁をいいわたされた彦四郎は、なんとかふたたび妻子と暮らせる道はないものかと、苦悩していた。川原に朽ちた祠を見つけ、酔った勢いで手を合わせたその次の夜には、さっそく立派なお店の主人のような人物が姿を見せて、己は神であると名乗りでた。ところが、出世を願い出る彦四郎に、男はいう。「もしや、勘ちげえをなすってらっしゃいませんかい。手前は世を欺いてこんなたいそうななりをしているが、取り憑いて喜ばれるほどの者じゃござんせん」言葉を失う主人公に、男は続ける。「手前は、貧乏神でございますよ」 つくづく運はないものの、主人公の人柄をちゃんと見てくれている人々もいて、意外なところで買われてもいる。しまいには疫病神の面々も、彦四郎の気概にうたれて、祟りを逃れる方法について一緒に考えてくれる有様。けれど最後の最後の選択で、彦四郎が選んだ道は…… さて、ここから先の内容ですが、ファンの方にはちょっと申し訳ないような、批判的な意見が混ざってきますので、お好きな方はご注意ください。 わたし自身、浅田次郎さんの本はとても好きなので(といってもまだ読んだのは十六冊くらいで、これからもちょっとずつ読んでいこうという段階ですが……)、たまたま今回ちょっと合わない部分があったという、それだけなのですが。 といいつつも、全体的には面白かったんです。読んでいて飽きないし、笑えるシーンは可笑しいし、じんと沁みるような場面もあるし。だから全体的に面白くなかったというのではなくて、気になったのは、ほとんど一点だけなんです。ただひとつ、主人公の描写が、なんとなくビミョーに思えて、そこが最後までずっとひっかかって、あともう一歩をのめりこみそこねました。 や、悪い人とかイヤなやつとかじゃないんです。単純で正直で、根はお人よしで、憎めない。むしろとてもいいキャラなので、そのままふつうに憎めないキャラとして描かれていれば、素直に共感して読めたと思うのです。 が、なんだろう。読んでいて自然に言動から感じ取る人徳や能力以上に、周囲からこれでもかこれでもかと持ち上げられるので、「えっ…………どこが?」といちいち思ってしまったのでした。 普通にいいやつだけど、普通に弱いところも卑怯なところも、調子のいいようなところもある。けして悪い人ではないけれど、そこまで褒めちぎられるほど高潔には見えないし、そこまで賢いこともいってないんじゃない……? というような。 この際、もっと主人公のすぐれた人徳ががっつんがっつん伝わってくるようなシーンを、正面からばりばり描いてあったほうが、よかったんじゃないのかなあ、と思いながら読んでいました。あるいは逆に、主人公がもっとずっと弱くて卑怯で、そういう自分に自己嫌悪で苦しみつづけているようなタイプの人間だったら、逆にラストの選択肢が輝いて、活きてきたんじゃないだろうかとか。 と、主人公の扱いにちょっと疑問はあったものの、ひとつひとつのエピソードは面白かったです。妙に親しみやすい疫病神たちをはじめ、ちょっとクセがあってすっとぼけたような脇役のひとりひとりが魅力的でした。
0投稿日: 2011.07.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
大好きな浅田次郎の幕末小説。 神様に祈願したら、「貧乏神」「疫病神」「死神」が憑依してしまった下級武士の話。 そうだよな~神様って、良い神様だけじゃなかったw しかも、その良くない神様が、3人順番に現れるんだからたまったものではない。 普通なら、めげてしまいそうなところを、武士らしい対応で、切り抜けていく。 人情味と武士道が、キーワードになってて、最後はホロリとする。 浅田次郎は、ユーモアと温かみにあふれていて、しかも、時代考証や文体がしっかりしてるから、ホント凄い作家だなぁって思う。 出る作品は全て読みたくなる作家の一人^^
0投稿日: 2011.07.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
この小説は “大義を全うすることの大切さ” を教えてくれた。 主人公彦四郎は嫁ぎ先の井上家から離縁され 彦四郎はそれを憂いていたが やがて 自分が離縁された理由が 井上家当主軍兵衛だけのせいでなく 自分が“養子”婿入りということで 大義よりも 自分の妻と子を愛すことに重きをおいてしまったからではないのかと気付きはじめる。 このことから 江戸における 今の核家族化した日本に失われてしまった“御家大事”の精神をみてとることができた。 主人公彦四郎は真面目な性格であり 悪くいえば要領の悪い人間であるようにも その仕事ぶりなどからもみることができた。 しかし それが本来の武士なのかもしれない。 最後自分の身の振り方を考えた末 上野の脱走のところへ 影武者の格好をした 将軍そっくりの彦四郎が行くわけだから 死ぬことは 目にみえているが これにより 将軍“家”に逆らった脱走を戒めるという彦四郎なりの大義名分、また 将軍家に対する別所家としての本望(影武者として死ぬ)を全うできるわけで 武士の御家大事の精神、大義を全うすることの大切さを 今でも愛されることの理由を知ることのできた貴重な一冊でした。 また 貧乏神が 金持ちの商人 疫病神が 健康な筋骨隆々な力士 死神が いたいけな小さい女の子 という 正反対な面影であるのも 面白い発想だと思った。
0投稿日: 2011.06.30
powered by ブクログ浅田次郎らしい、武士道を貫く男の話。 面白おかしく描いているので、軽い気持ちで読むくらいが丁度よいかも、、、。
0投稿日: 2011.06.28
powered by ブクログじんわり来る作品。 一度読むのを断念した作品だったため、もう一度読むのは根気が必要でした。 しかし、最後まで読むとじんわりと染みる。 主人公の、最後に悟った一言がとても良い。 人生の教訓にしたいものである。
0投稿日: 2011.06.21
