
総合評価
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powered by ブクログ三浦しをんさんのデビュー作。 しをんさんのエッセイが大好きで、デビュー作のこちらも読んでみたかったのですが、私が遥か昔に経験した就職活動の話ということで、今更共感できるか心配だったのですが(^^;;、なんのなんの、一気に読み終えました! 登場人物のキャラクターも面白く、主人公がおじいさんと付き合っていたり、お家騒動もあり、本題の就職活動も、出版社の面接の様子を暴露(!?)するものだったりと、盛りだくさんの内容でした。 他のしをんさんの小説も、どんどん読んでいきたいです!
0投稿日: 2025.09.14
powered by ブクログ三浦しおんさんのデビュー作。最近、読み進めが遅い作品が続いたが、これはあっという間に読み終わった。飽きさせない、軽妙洒脱のさすがの展開。 漫画好きで、脚フェチの老人と付き合っているという変わった女子大生の可南子。家も訳ありの義母がいて、半分遺伝子が同じ弟がいる。弟にも大学の友人達にも隠し事が無く、老人と付き合っていることも隠さない。 この可南子が就職活動を行うことに。実在する大手出版会社を絶妙に判読可能にして笑わせてくれる。就職活動がタイトルの「格闘」なのかと思ったら、違ったようだ。 ピントのズレた父親が登場と思ったら大物政治家のようだった。お家騒動、恋愛騒動も入れて全部盛りの内容だったが、最後の締めに幾つもの疑問を残したまま終了。続編でも考えていたのだろうか。
72投稿日: 2025.07.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
三浦しをんさんデビュー作。 大学生可南子の就活の様子や複雑な家庭事情、超年上のおじさま西園寺さんとの恋の様子などについて描かれていた。 西園寺さんと可南子の関係がホッコリしていて癒し。また、実際全く血の繋がっていない家族が弟・旅人の家出などを通して仲を深める場面は良かった。
7投稿日: 2025.05.20
powered by ブクログしをんさんのデビュー作 これがデビュー作なのかとびっくりと同時に、本をめくっていきなりお姫様が結婚相手を選ぶのにゾウを選ぶという話から始まって、なんのこっちゃ?いきなりしをんさんの妄想?と思っていたら途中で謎が解けたのだけど、その物語が就職試験の〇〇。 急にあんな話その場で書ける!?ってまた驚き。 そしてK談社や集A社の当時の面接模様が主人公可南子を通して暴露され(笑) 極め道のエッセイで講談社とは一体ナニガ?(・∀・)と思って、この作品を読むことにしたので、 なるほどなるほど。そういうことか。と 令和の今じゃ考えられない面接。 可南子がいつのまにか脳内でしをんさんに変換されている場面も多数w 面白かった!
9投稿日: 2025.05.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白かった。 平成の純文学的な内容だった。 平成中期のコンプライアンスこんな感じだったな、と懐かしく思った。 圧迫面接とか、高校生のたばことか、"ホモ"という呼び方とか。
0投稿日: 2025.05.16
powered by ブクログ三浦しをんのデビュー作ということで読んでみる。 なるほど、デビュー作にしては、クオリティーが高い。 流石、売れっ子作家になるだけのことはある。 文章も読みやすく、サラサラ読める。 印象に残るほどの作品ではないが、面白く読んだ。 星は3.4くらいか。
0投稿日: 2025.04.09
powered by ブクログデビュー作を読まねばと思い読了。可南子の置かれた環境と選んだ生き方が特殊すぎて、一気読み。就活で出版社を受ける人は、読んでいくと聖地巡礼的に感じて、楽しめそう。少し荒い終わり方だけど、それもデビュー作成ということで満足。
0投稿日: 2025.02.26
powered by ブクログ再読。やっぱりおもしろい。格闘する者に○は、その通りだ。しをんの変態っていつも素晴らしいと思う。神去なも初めからあったんだ。愛すべき処女作。再読しても、やっぱりいい。
0投稿日: 2024.10.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
弟がすごい自分を持っててかっこよかった。 就活を軸にしながらも違うエピソードがあり面白かった。来年就活だけど怖いな。まぁええか
1投稿日: 2024.05.26
powered by ブクログ三浦さんのデビュー作。めちゃめちゃ面白い。センスや才能が光っている。就活や恋、家族とのかかわりなどまさに青春の中を「格闘する者」です。内定が出ないなかでも、どうにかなるさっていうゆる~い感じで、とにかく前向き楽しいです。「かくとうするものに丸」まさかの表題の場面は笑った。ここで来るのか~と。
0投稿日: 2023.11.21
powered by ブクログ三浦しをんの処女作にして、その後の活躍を予感させる傑作青春小説である。いきなり結婚の条件として象を選ぶ王女の話が出てきて何事かと思うが、主人公・藤崎可南子の就職試験の○○だったというオチが途中で明かされる。ついでながら、その時に本作の題名の謎も明かされる。というように事実と妄想が入り交じり、崩壊寸前の家庭も男女差別も笑い飛ばす主人公の生き様が爽快である。落ち込んだ時に読むと気分が揚がること請け合いだ。
0投稿日: 2023.10.27
powered by ブクログ家も恋人も友達もワケありな就活生。弟くんのたくましさや西園寺さんの優しさが気に入った。主人公が試験で書いた作文(ショートストーリー)がうますぎる。最近ない、他の小説にない設定や言葉遣いに頭の色々な部分を刺激された。
0投稿日: 2023.04.30
powered by ブクログ三浦しをんのデビュー作。 決して主人公が何かを成し遂げたり、大成功したりする訳ではないのだけど、不思議な読後の爽やかさがある。それは読者に近い等身大の主人公を描いているからか。みんな人生色々大変なこともあるよねと寄り添ってくれているような。 今まで手にとらなかった三浦しをんの作品だったけど、読んでみて良かったなぁ。
0投稿日: 2023.02.12
powered by ブクログ三浦しをんのデビュー作。なんで今まで読んでいなかったんだろう… 突然象の話しから始まり破天荒なストーリーの予感がありましたが、家族の話しや就活の話しなど様々な話題を絡めながらも、まとまりがあって面白く読めました。
9投稿日: 2022.11.06
powered by ブクログ三浦しをんさんのデビュー作。 主人公の女子大生とその友達が、マイペースを崩さずに就職活動をしている、(ように思える)ちょっと脱力系で緩めの物語です。 シニカルなユーモアの中に温かみを感じさせる主人公の雰囲気が、エッセイでのしをんさん自身を彷彿とさせて面白いんですよね。 漫画が好きなところも共通していますし。 K談社とか集A社とか、ある意味あからさまな社名の会社での面接の模様は、実体験も多少は入っていたりするのでしょうか。 そんなことを考えながらの読書がとても楽しかったです。 主人公を始めとする登場人物も印象深く、この人たちにまた会いたい、そんな風に思いました。 ちょっと変わったタイトルも、読めば意味が分かりますよ。
0投稿日: 2022.09.19
powered by ブクログ大学生の就職活動とか、とある職につくために勉強しまくっていたころに適当に受けた3社くらいしか思い出せない。内一社は内定もらったが、最終質問がイチローか松井、どっちが好き?だったのは強烈に覚えている。でもってその頃の記憶は後悔まみれの黒歴史なので正直掘り返したくない。 というのは自分の大学生のころで、この本の人たちは「就職?んなもんなくても生きていけるでしょ?」という考え方が強いので安穏とした大学生活を送っていてたいへん羨ましい。いいなぁ。人生毎日夏休み。
0投稿日: 2022.08.18
powered by ブクログ本の題名といい、出だしの象選びの姫の話といい、これは不思議な小説かなと思いながら読み進む。漫画が大好きで“脚フェチ”の爺さんと相思相愛、就活中の大学4年生、可南子。彼女を取り巻く複雑な家庭環境。本の題名の由来や家族との関係がだんだん明らかになってきた時は、どっぷり物語に浸かってる。気の置けない友人達や、複雑ながら愛すべき家族に見守られながら“格闘”する姿に○。
0投稿日: 2022.03.07
powered by ブクログ好きな作家三浦しをんのデビュー作と知らずに一気に読了。 おもしろくて軽快にページがめくれた。 おじいさんとつきあっている主人公可南子とホモではないかと悩んでいる二木ちゃん。恋愛市場においてマイノリティを軽やかにかつ愛を持って描く筆致は流石。24歳で書いたものとは! 主人公の妄想、批判的ものの見方、内面描写がユーモラスでくすくす笑える、かつ体育会系男を求める社会を揶揄していておもしろい。 このあと就職できたのか、フリーターになったのかは読み手の想像にまかされる。
0投稿日: 2022.02.20
powered by ブクログタイトルの意味、なんだろうなぁと思ってずっと読み進めていたのだけれどまさかそういう事だったとは。 就職活動がいかに学生をスポイルして、精神を荒廃させるかは、実のところ就職活動らしきものをしたことのないワタシには実は想像がつかないのだけれど、石田伊良さんの「シューカツ!」とかこの本を読んでいると本当に辛くて気持ちが萎えるものだなぁとひしひし思う。とてもじゃないけれど、自分では耐えられそうもない。 早々に就活を諦めてドロップアウトする若者や、社会に出てくるなり疲れ果てている新入社員を見るとさもありなん、と思うもの。 非常にとんでもない家庭環境の主人公だけれど、実におおらかで愉快な性格。こういうキャラ設定は三浦さんの真骨頂でしょうなぁ。大好きです。
5投稿日: 2022.01.10
powered by ブクログ読みながら「しをんさん、もっと言ってやってくださいよ!」とプロレスを応援しているような気持ちになりました。笑
0投稿日: 2021.12.05
powered by ブクログ三浦しをんさんのデビュー作! 就活を軸にして、家族や恋愛についても描かれていて、とても共感しやすい物語。デビュー時からこんなに勢いのあるボケとツッコミをしていたのかと驚いた。 最初の文章がここに繋がって、タイトルはここで回収されて…というように、物語の構成がおもしろい。
4投稿日: 2021.11.26
powered by ブクログ就活をマイペースに過ごす文学部3人。 当たり前だけど一人一人が考えを持ってて、その人それぞれに異なる背景がある事を強く考えさせられた。やっぱり三浦しをんさんの文章は読みやすくて面白かった。 1番良かったのはボーナスがビーナスとボケナスを足して二で割ったような魅惑的な言葉、としてたここ。
0投稿日: 2021.11.02
powered by ブクログ⭐︎3.5 就活を軸に話は展開しますが、主人公の女子大生・可南子は70近い爺さんと付き合ってたり、家族の問題など色々出てきて、次はどうなるの!?と展開が読めず楽しく読破しました。 SPI試験に際して、「なぜ就活でスパイの適性が必要なの?」とか、主人公の独特の感想でクスッと笑える要素も多くありました。 就活に関する記述は共感できるとこも多かったです。 タイトルの意味も中盤にさらっと出てきますが、そこを切り取るか!?という感じでした。 三浦しをんさんの作品は初めて読みましたが、主人公がなかなか個性的で面白かったです。
3投稿日: 2021.10.19
powered by ブクログ初々しい本でした そーかー これから始まったのかと 生きにくさ と引き換えのリッチさ 頑張れって言いたくなる
0投稿日: 2021.10.10
powered by ブクログ読んでから三浦しをんさんデビュー作と知る。 就活と、家のしがらみと、変なおじーさんとの恋愛関係?と、なかなかよくわかんない話 生きてたらいろんなこと起こるよね、みんないろんなことに格闘しながら生きてるんだよね、ってかんじかなぁ
0投稿日: 2021.09.23
powered by ブクログ可南子、砂子、二木君の大学生っぷりがいい、呑気なんてものを通り越していて。若いんだからこの先なんとでもなる、と言えば確かにそうなんだけど周りの学生を見たらもう少し真剣に就職活動してもいいんだけどな。まあ、三人ともまだ余裕がある。オイラが学生の時にこの物語を読んでいたら、「ふざけんじゃねえよ」って思ってたろうな。オイラの就職活動は可南子以下だったけど、当時はフリーターって言葉もなくてどこの会社でもいいからとにかく就職するしかなかった。オイラが勝手にそう思っていただけかもしれないけど、まさか大学卒業後も親のすねをかじる選択肢はなかったなぁ。でも今この物語を楽しく読むことができたオイラは気持ち的には少し余裕が持てるようになったのかもしれない。自分の子どもたちに対してもあまり干渉しない。望むのは自分がやりたいことを早く見つけてくれるといいなぁってことくらい。いくら血のつながった子どもでも、ひとりの人間だからオイラの思うようにはならない。思い通りになんかならなくてもいいから、自分のやりたいこと、やるべきことに真っすぐであればいい。 だから可南子も砂子も二木君も好きだな。旅人も。怠惰で呑気なことに説教する気にはならない。彼らには彼らの意思があってやっていることだから。 あぁ、そう思うと子どもに教えてもらうことって多い。だから知らないことやできないことを大人ぶってごまかす必要なないと思う。いまの歳になって思うけど大人も子どももやってることなんか大差ない。西園寺のじいさんみたいになれたらいいな。
2投稿日: 2021.08.19
powered by ブクログ三浦しをんさんデビュー作。 前に進んでない様であり、実際にはしっかりと前に進んでいる。 そんな作品でした。
0投稿日: 2021.08.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白かった。自分もちょうど就活の時期だったので読んでみたのだが、就活の不安が少し晴れるかのような、重い話ではなく楽しい話だった。主人公が就活を成功しまくるといったありきたりな話ではないのもgood。人生って自由なんだなと考えた。
1投稿日: 2021.07.16
powered by ブクログ就職活動が終わったので読んでみた。 自分の将来進む道を決め、自己分析で己と向き合い、面接で人間性を否定されてる気分を味わうなど精神的にきつい時が何度もあった。 女の子らしいからと選考を落とされた時と、面接で面接官が自分の肩書きを名前を名乗らずに面接を始めた時は特に理不尽だなぁと感じた。 志望した企業から内定をいただき就職活動を終えたが、それで本当によかったのかという不安は拭えない。 私の就職活動はコロナの影響をあまり受けない業界、業種を志望していたこともあり、比較的苦しまなかった方だと思う。 それでも可南子の就職活動は生ぬるすぎて驚いた。 小説としてはところどころに思わず笑ってしまう箇所があり、軽く読めて気分に合っていた。 会社に入るだけが『大人』じゃないで。
1投稿日: 2021.06.28
powered by ブクログ就活を中心とした内容だけれども、家族のことや、いつも一緒にいる友達からのカミングアウトがあって、読んでいておもしろかった。可南子と砂子と二木ちゃんの関係がいいなぁと思った。みんなのこの先のことが気になった!私も就活生なので、周りに流されすぎずに頑張ろうと思えた。出版社の試験で、二木ちゃんが「帰ろうか」と言った場面があった。可南子は「受けなければ可能性はゼロだけど、受けたら少しはK談社に入れる可能性が出てくるんだから」と言っていたのが印象に残った。また、二木ちゃんは可南子に「好きなものを諦めて後悔するくらいなら、駄目でもともとでやったみたほうがいい?」と尋ね、可南子は「うん。たぶんね」と答えていた。私も後悔なく、挑戦していきたいと思った。
2投稿日: 2021.05.09
powered by ブクログ好きなことを仕事にしたい、という誰しも一度は考えたことであろう理想と実際の就活の厳しさ。 非常にバランスよく描かれています。 全体的に就活に対して、ゆったりと構えている登場人物達に癒されました。
1投稿日: 2021.05.08
powered by ブクログ出版就活をしていると、孤独で、正解がわからなくて、不安でしょうがないです。でもかなこちゃんの少しゆるい向き合い方見てると頑張ろうと思えました。ありがとう!あと少し、出版就活がんばるぞ〜
0投稿日: 2021.04.18
powered by ブクログなんとなく再読。 実際には初版の単行本にて。 20年前は素直に面白い!と思えたけれど、後の作品を知ってしまった今は、文章や展開の拙さが引っかかり読み進めるのに苦労した。基本的な世界観は今も変わらないが、文章は格段に腕を上げている。この作者は努力の人である。
1投稿日: 2021.02.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
大学4年の可南子が主人公。政治家の娘に生まれるも、本人がこよなく愛するのは漫画・恋人(ちょっと変態なおじいちゃん)・友人二人。 本人はどこにでもいるような、のんびりと、社会に対してなんとなしやる気のない感じ。 家柄とか、ジェンダーとか、それぞれみんな違った悩みを大なり小なり抱えている。そんな中でも、やれるだけを彼女なりに行動している中で、出た言葉が、おぉ!と刺さった。 テレビがなくても煙草がなくても、全然構わないの。、でも本や漫画がない生活なんて、考えられない。 どれだけつらいことがあるかわからないけど、少なくとも今は、最初から諦めてちっとも興味もない会社を受けたりするのはやめようと思う。 好きなものを諦めて後悔するぐらいなら、駄目でもともとでやってみたほうがいい。(二木くん談) 自分はここまで好きな物あるだろうか。あるはずだ。 そう信じて探すし、見つけたら突撃あるのみ! この後に、「カクトウするものに丸」が来るのも面白い。
1投稿日: 2021.01.31
powered by ブクログ格闘するもの?足掻く? 苦しんで闘うものに応援? ふふふ、なるほど、 表題に納得。 三浦しをんデビュー作? ゆるーくて才能を彷彿させるものを感じる、 それに後の作品で出てくる人らしい人もちらほら。 はじめから三浦しをんワールドを感じる。 自分は好きだわ。 個人的に、最近はあまり聞かないけど、 平気で「ろうほ」などというやからがあまりね。
19投稿日: 2021.01.27
powered by ブクログ三浦しをん初期作品。該当→かくとう→格闘 という落ちはわかるが、実体験に近いものに即し、のちの作品ほどこなれていない。筆力は感じる。
1投稿日: 2021.01.05
powered by ブクログマキのリクエストで借りた。ななめ読み。就職活動、実家の跡継ぎ問題。ちょっと自分には遠い。時代も違う。オチもない。
1投稿日: 2020.11.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2020/11/10 デビュー作。 縁がなくて今まで読めてなかった。 あらすじを読んだ記憶では単純に就職活動を頑張る女の子の話かと思ってたけどなかなかの曲者だった。 愛すべき曲者。
2投稿日: 2020.11.15
powered by ブクログ呑気な女子大生が就活する話。社会と自分の折り合いの付かなさに辟易する場面が多々あり、共感できる方も多そう。 将来どうなるか分からない―可南子にしろ旅人にしろ西園寺さんにしろ―不安だけれどそれが生きる醍醐味だなぁと思った。生けとし生ける者は皆、格闘してるなぁと思った。
0投稿日: 2020.10.08
powered by ブクログ2020.7.16 67 大学生に戻りたくなった。学食とかで友達と出会えるのって素晴らしかった。 あのかけがえのない時間。
0投稿日: 2020.07.20
powered by ブクログ『もう就職活動やめようかなあ』 『私も。なんだかいかに自分が会社勤めに向かないか、わかってきたもん』 マイナビ社の直近の統計値によると、就活における大卒生の平均エントリー数は約30社。そして、内々定の保有数の平均値が約2.2社だそうです。エントリー数でこれを割ると、なんと内定率は約7%という狭き門。計算上は、ひとつの企業から内定をもらうには15社にはエントリーをしないといけないという数値ではありますが、一方でそんな簡単なことでないことは、いうまでもありません。私にも過去に就職活動に悩み苦しんだ時代がありました。面接の連絡が来るのか、次の面接には進めるのか、そして内定はもらえるのか。今まで、店頭の商品を選んでいた立ち場が逆転し、選ばれる側にまわることの戸惑いとその息苦しさ。一方で、ふと思う、自分は本当は何をしたいんだろうか?という人生を俯瞰したそもそも論が繰り返し波打つように押し寄せてきたあの頃。そんな就職活動という人生のビッグイベントをリアルに描いたこの作品、自らの体験による物語、これは三浦しをんさん24歳のデビュー作です。 『そろそろここを出ねばならぬ。今日は五時間で十八冊の漫画を読んだ』、と漫画喫茶を後にするのは主人公・可南子。『私は就職活動をサボってここに来た』という可南子。『可南子さん、今日の会社はどうでした』、と家に帰るとすぐに義母に聞かれます。『一体どういうところに就職したいんです』という問いに『ええと、出版社にしようと思ってます』と答える可南子。『十五年以上読んできた漫画の中には、たくさんの編集者たちが現れた』という自らの経験から『ケーキを持って漫画家の家に行き、それを食べながらボーッと原稿ができるのを待っている。あれなら私にも可能だろう』と安易に考える可南子。台所へと立った義母を確認して弟・旅人は『漫画喫茶行ったんだろ。姉ちゃんがガキの頃から今まで熱心に続けてるのって、漫画読むことだけだな』と全てお見通しの様子。『それから二週間、私はいくつもの会社にハガキを出した』という忙しい日々。『練習をかねて、有名百貨店を受けてみることに決めた』ものの、理由は『社員になったら、きっと社割で服が買えるだろう』という可南子は『わざわざ「平服でおいでください」と書いてあった』ことから『気合いを入れて可愛らしいタックの入った黒いカーディガンに黒いスカート、黒いストッキングにインパクトのある膝下までの豹柄のブーツ』という『完璧なるコーディネイト』で筆記試験に赴きます。そんな『会場は見事にリクルートスーツで埋め尽くされていた』という衝撃。さらに『すぐに問題用紙とマークシートが配られた』時に『私はもう一度驚いた』という展開。『問題の表紙に「適性検査(SPI)試験」と書いてあった』。これを『なぜ百貨店に入るためにスパイの適性が必要なのだ』と不思議に思う可南子。終了後、大学で友人に会った可南子は『いま就職試験っつうもんを受けてきたわ』とその内容を細かく説明します。すぐに『スパイならスペルはSPYだろ?』と馬鹿にされる可南子。でも『試験に通過したから一次面接に来いと連絡が入った』という予想外の吉報。しかし、可南子は『今回もすべての人間がリクルートスーツだった』というその場に、『私は半ば意地になっていて、また前回と同じ豹柄のブーツだった』と出かけて行くのでした。そんな可南子の就職活動が続いていきます。 『就職活動というビッグイベントに参加しているという一体感がある』という可南子。この国では新卒採用という独特の考え方が基本である以上、大学生活の後半戦最大のビッグイベントが就活です。誰もが通るその道を、かつて三浦さんも通ってこられました。その経験を参考に書かれたのがこの作品。そして、そのイベントに参加する際の制服ともいえるのがリクルートスーツです。本文中では、それを着ないで『豹柄のブーツ』で赴く可南子の顛末がとても興味深く描かれています。またリクルートスーツ自体をチクッと皮肉るところなどもとても面白いですが、三浦さんならではの表現だと感じたのはこんな箇所です。『私はこのストッキングというものが好きではない』と宣言する三浦さん。『ただでさえ蒸れやすい足を、こんな得体の知れぬものでピタリと覆うなど、まったくもって理解できない』と不満爆発のご様子。『だいたい私は素足に自信を持っている』とここで自身の素足が登場。『私の脚はまだスンナリと美しく、張りもある』、そして『体毛が薄いからムダ毛処理をせずとも、肌はいつもスベスベだ』と畳みかけるように主張が展開します。そして、『それなのに、就職活動というと、お決まりのリクルートスーツにパンプス、やけに白いストッキングと相場は決まっている』、と就職活動の現状を嘆きます。そんな三浦さんらしく『素肌を直視するのが、試験官のオジさんには眩しすぎるのだろうか。それとも、ストッキングをキューと裂いて、そこから現れる肌に接吻するのが好きなのだろうか』と、ストレートな表現の登場。この辺り、もう思いっきり三浦節炸裂とも言える表現です。三浦さんの場合、こういった表現は、小説よりは、エッセイに多く登場します。そういうこともあって、余計にこの主人公・可南子=三浦しをんさんを感じさせます。そして、この作品が三浦さんの自伝なのかも?という感覚に繋がってしまうところが、この作品の面白さを格段に増しているように感じました。 また、エッセイの世界で見られる三浦さんならではの世界観も顔を出します。二つご紹介します。一つ目は、『おたく』。可南子が古本屋に入るシーン。『絶版になって手に入らない文庫が百円で、有名な古本屋で一冊八百円で取引されている『キン肉マン』の単行本(それも三十巻目以降で初版!)にいたっては三冊百円で、売られていたのであった』というなんとも細かい部分まで規定した上での一文。それを買って『嬉しくて近年まれに見るほど興奮した』というのは可南子ではなくて、これはどう考えても三浦さんだと思います。二つ目は、『BL』。『僕さ、ホモかもしれない』という二木君。『男に対して性欲がもてるのかどうかは、「もしやホモかも」という可能性に思い至って間もないから、まだわからない』という突然の告白。それは可南子が『男惚れについて』という卒論を書いているのを知っていたからでした。『古今の文献や映画、演劇にあたって、男惚れの実態とその表現を分析し、そこに秘められた性意識と差別性をさぐるのが、私の研究課題である』という可南子。これはもう、三浦さんご本人の趣味の世界が重ならざるをえません。ただし、小説の世界しかご存知でないと今一つ納得感が得られない部分でもあるかもしれません。三浦さんのエッセイの世界を知っている者だけがニンマリする、そういった部分をあちこちに感じました。もちろん、デビュー作なのでこの作品の前に他の作品を読む必要はないのかもしれませんが、この時代に並行して書かれたエッセイを読んだ後にこの作品を読むと面白さが倍増、三倍増する、と思いました。 「極め道〜爆裂エッセイ」で、『ここで声を大にして申しますが、あの話はあくまで小説、フィクションです』とこの作品が自伝などではないことをはっきりと語る三浦さん。でも、自らの就職活動では出版社への就職を目指されていたのは事実で、そういう意味でも虚構と現実の線引きが微妙なこの作品。K談社、集A社、S学館など、伏せ字の意味をなさない活動先での面接シーンを含め、誰もが通る就職活動というビッグイベントをリアルに描写したこの作品。 - 三浦しをんさんは、もう最初から三浦しをんさんだった - ということを実感させられる三浦しをんさんど真ん中!の作品。若さゆえの圧倒的な推進力でぐりぐり読ませる三浦節炸裂しまくりの作品でした。
52投稿日: 2020.07.12
powered by ブクログしをんさんのデビュー作なんだ。知らずに手に取った。就職活動をしていた頃が、学生の頃が懐かしい。 タイトルの言葉が出てきたところにはちょっと笑ってしまった。冷静のは学生のほうだ。 学生時代だからこそ、短い周期で出会いがあり、別れもある。そして前に進む。そんなお話だった。
0投稿日: 2020.07.06
powered by ブクログ三浦しをんデビュー作。 少し壊れかけたというか、ぎこちなさの残る家庭、うまくいかない就活。そうなのだが、軽快でいて、風刺的な色合いもあり、なかなかに素晴らしい。
0投稿日: 2020.04.28
powered by ブクログ就活って大変そうだな、と思っていた中学生の時に読んだ本。それをまた読み返して、絶句。 状況一致。精神一致。恐るべし。 さすがに面接会場でカクトウ、と言うオトナはいなかったけど、(いたら戦慄。この本思い出してニヤケてしまう)それ以外、主人公可奈子の様子は驚くくらい私に馴染んで、感情移入できてしまった。 就活だけではない。家族との向き合い方もこの本の大きな軸になっている。どこかいびつな家族関係は、少しずつ精神や性格に滲み出る。孤独と割り切ってしまえばそれまでだけど、そうではない。その微妙で複雑な緊張と機微のバランス感覚が、三浦しをんさんの魅力だと思う。やっぱり好きだなあ。 あとは自分の就活がこうならないようにしよ...。
0投稿日: 2020.01.18
powered by ブクログごく普通の大学4年女子。考えてないようで考えてる就活、友達、家族、恋愛、日常がふわっと…いつも読みやすい三浦しをんさん。
0投稿日: 2020.01.18
powered by ブクログ0036 2018/06/09読了 学生の頃に一度読んだけど、社会人になってから改めて読み直した。 就活を経てからだと理解度が違う… 昔は出版社の就職、というか就活厳しいなーくらいの感想しかなかったけど、就活のことはそんなに重要ではないし、テーマはもっと深いところにあったなと。 就職は必ずしもできなくても大丈夫なんだよな意外と。
0投稿日: 2019.12.28
powered by ブクログ直木賞作家、三浦しをんのデビュー作。 漫画大好きな女子大生が、漫画雑誌編集者を目指して就職活動に奮闘する姿を妄想爆走で描いている。「K談社」「集A社」「S学館」など、出版社名を隠しているのか隠していないのかよくわからない記述がまた面白い。 一癖も二癖もある登場人物が脇を固めていることもあり、全体的にぶっ飛んだ感がぬぐえない。そこをどう捉えるかで好みが分かれそうな作品と思う。 話はテンポよく進んでいくので、270ページほどあるが一気に読めてしまう。
0投稿日: 2019.10.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
え!!そこで終わっちゃうの??!! っていうくらい、突然終わった笑 この作品がデビュー作だったんだ!! 安定のおもしろさ☆ しをんワールド大好き♪ 久しぶりにBANANA FISHが読みたくなった♪ 漫喫行くかなwww
0投稿日: 2019.10.05
powered by ブクログ三浦しをんデビュー作。 出版社の就職試験を受けた時のことが走馬灯のように蘇った。 小学館で書いた三題噺は我ながら傑作であったことよ。
0投稿日: 2019.08.28
powered by ブクログタイトルといい、目次といい、バリバリの就職活動物かと思いきや、あまり戦っていない印象の主人公が自分を崩さす就活しており、これで合格したらなんだかなぁという印象になったかも。どちらかというと家族や友人との関わりを主観においたストーリーであって、序盤からそのような雰囲気はしてたが読む気持ちの切り替えを損ねながらも、やはり合否に興味が据えられたまま読了。 弟くんが家出する経緯や、二木君の心理等もう少し書き詰めてほしいところもあり、父親が議員でしている設定も深く描かず必要な設定か、と疑問を感じる半端な印象が残る。60超えのおじいちゃんとの恋愛も共感出来ず。 家族会議や面接のシーンでの主人公河南子の、血の気の多いやり取りが楽しい。 所々ユーモアがありそれを楽しむのがよいと感じる。 就活に疲れた末、就職だけが道ではないと慰められてその気になる主人公が不安になるが主観的にみれば過酷な活動だからこそ必要な考えなんだろう。 タイトルの由来が秀逸。
0投稿日: 2019.05.06
powered by ブクログ大好きな漫画雑誌の編集者を目指して就職戦線に乗り出し悪戦苦闘する陽気な女学生・藤崎可南子の多感な青春の日々をユーモアたっぷりに描く三浦しをんさんの記念すべき長編デビュー作です。K談社・集A社・S学館、に続く丸川書店の最終合否の結果は?でも精神的にタフな彼女は「毎日が夏休み」でも大丈夫で相変わらず呑気にダラダラと暮らして行くでしょうね。義母と弟・旅人(たびと)との家族の絆も深まったし、親友の二木君と砂子との友情は永遠ですね、でも中国に旅立った七十歳の書道家・西園寺さんとの別れは辛く思わず貰い泣きしましたね。 男勝りで酒豪のヒロイン可南子は会社に是が非でも受かろうとして程度の低い面接官達の機嫌を取って迎合したりしない気概を持っていますし、そんな彼女の良さを理解しない出版社は全く見る目がなくてろくなもんじゃねえなと思うのですね。町中の人々が揺れ動く政治家の名家の跡継ぎを迫る親族連中のプレッシャーにも全く動じない彼女は最高ですし、家出から帰還した弟とも仲良くやって行くでしょう。ギャグでは萩〇〇一をショーケンと欽ちゃんで勘違いするズッコケと妄想で嫌な男にプロレス技をぶちかます場面が傑作で妙なタイトルもグッドでしたね。
0投稿日: 2019.05.05
powered by ブクログ就職活動の採用面接は体験談!?と思わせる感じで面白かった。ラストがもう一盛り上がりあるとよかったと思う。
0投稿日: 2019.03.31
powered by ブクログあっ、これがデビュー作だったんだ。流石、変態で天才というらしさを感じさせる。面白かったし、世に出てくれてありがとう
0投稿日: 2019.03.31
powered by ブクログ就活は怖いというイメージがある中で、読むと肩の力がいい具合に抜けた気がしました。主人公は出版社を中心に就職活動に臨むので、参考になるかもです。
0投稿日: 2019.03.28
powered by ブクログ・3/21 読了.初めてこの作家の本を読んだけど、言い回しや古風な言葉遣いが独特.これは処女作だけど他の作品も文体は同じなんだろうか.そのうち直木賞取って映画化にもなったまほろば駅前多田便利軒でも読んでみよう.
0投稿日: 2019.03.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
兄弟への就職活動アドバイスとして読んでみた が、就職!!というよりもたまたまその時期を迎えた大学生の日常、という感じ。 何よりお家が一般家庭ではない! 家のこと、友人のこと、弟のこと、 そんな中で就職活動をせねば!という 割と楽観的?姿勢で取り組んでいる彼女。 面接官への突込み等小気味よいが 結局進路決定までは行かず、彼女はどんな社会人になるのだろう、と先が気になる。
0投稿日: 2019.02.07
powered by ブクログ当時24歳だった著者のデビュー作。女子大学生4年の主人公がマンガ編集に携わりたくて出版社への就職活動に奮闘。一方、書家の老人が恋人であったり、家族構成や家業も一般家庭とは異なっている。弟は過疎の山村に家出したりと、後の著者の作品のヒントも秘められているような。。
0投稿日: 2019.01.09
powered by ブクログ面白くてすっと読めた。 最近三浦しをんの本を何冊か読んだので、ぜひデビュー作も読んでみたいと思っていたのだ。 最近のものに傑作が多いせいか、やはり本作は「若書き」だなぁ・・・という印象をぬぐえない。ラストがちょっと弱い気がするしね。 だが、それでも十分面白いし、これを書いた人がこの後あんなものを書いたのか・・・と、感慨が深いのも事実。 読み終わったあと、パラパラとめくって、ようやくタイトルの意味(オチ?)がわかった。あー、そういうことか! うまいタイトルのつけかただ。
0投稿日: 2019.01.01
powered by ブクログ退屈で途中やめそうになったけど最後まで読めてよかった。キラキラ女子ではないカナコが、最後までキラキラはせず、だけど何か大切なものを感じとった様がたくましく応援したくなった。ニキくんや砂子との友情もうらやましい。
0投稿日: 2018.12.15
powered by ブクログ政治家の娘に産まれ、血が繋がっていない母と弟と暮らす。のらりくらりと就活したまに熱くなる。気に食わない人を想像の中でブチのめすシーンがたまにあって笑えた。それにしても冒頭の文章が就職試験のために書いた物語だったとは。面白かった!
0投稿日: 2018.12.03
powered by ブクログ主人公たちほどではないにせよ、同世代と比べてさほど真面目に就活をしなかった自分を懐かしみながら読んだところもありつつ、もし自分が主人公の境遇なら就職なんて考えもしなかっただろうという風にも思う。 日本ももっと柔軟に就活できる風潮になればいいのに。
0投稿日: 2018.09.16
powered by ブクログこのクオリティの高さはロックのデビューアルバムで言うならVAN HALENの1stか、CRIMSON の宮殿。 デビュー作で既に完成されていたとは。 スポーツ音痴を公言してはばからないのに、『格闘する者に○』だなんて、何故、体育会系のタイトルを付けたのか疑問だったのだけれど、読んで納得。 東京医大の足切り問題や就職における女性の採用問題、政治家の世襲問題 等、現在も喧しい社会問題とリンクするのが興味深い。 …というか、本作が書かれてから20年以上経過してもなお巨悪は蔓延り是正されてないうことかorz。
0投稿日: 2018.08.17
powered by ブクログどこにでもありそうなんだけど、どこにもないそんな世界感がいっぱいの作品でした。これがデビュー作とは思えないしかも24歳という若さで書き上げたなんてほんと天才だなぁと思った。 毎日毎日変化のない1日を過ごしているはずなのにその積み重ねがいつのまにか遠い未来に繋がっていて、そうやって人は成長して行くんだなぁって感じさせる物語でした。 でもしをんさんの作品に出てくる人たちってみんな個性があって愛すべき人たちだなぁって思いました。 あと一番最初の象の物語が正に「人の孤独について描かれて」いてなんだか好きです。
0投稿日: 2018.05.06
powered by ブクログ文庫版を読み終わったその時、解説に重松清の名があっただけで僕にとってたいへん特別な一冊になった。これが最初のレビューなんて、出来すぎだ。
1投稿日: 2018.04.14
powered by ブクログ女子大生の就活小説。ゲイかもしれない同級生、出版社を回るも最終で落ちる主人公、(お金には)恵まれた環境など、私には鼻について仕方ない。
0投稿日: 2018.04.12
powered by ブクログ三浦しをん好きが多かった、中高時代に買った本。 主人公が美脚であるというところがまず羨ましい。 就職活動に積極的ではないにしても、色々な出版社を受けに行き、受からないだろうけどもしかしたら受かるかも。というところが好い。 新潮社の本なのに、新潮社が出てこなかった気がする。丸川、集A社、K談社。K談社を悪く書きすぎではないか? 砂子もニキ君も旅人も忍くんたちも。人間関係がよくてうらやましい。自分が人生において人間関係を重視しているということがよくわかった。
0投稿日: 2017.12.07
powered by ブクログ図書館で。三浦しをんさんってこれがデビュー作だったんだ… 自分も記念受験って訳でもないけど出版社受けて筆記試験受けたなぁなんてぼんやり思いだしました。バスに乗った人の写真を見て小文を書けってのだったな。懐かしい。 それに、何百人単位の試験場で監督しているのって社員って訳でもないんじゃないかなぁ…なんて思いました。いや、社員も居るだろうけど。そう言うバイトしてた子も居たしな。 まあ結局のところ主人公の彼女は就職が決まるわけでもなく、家業(笑)を継ぐわけでもなくのんべんだらりと日々の生活に戻っていく、という辺りあまりすっきりしない結末ですがまあそんなものなのかなと思ったり。 ただ、主人公がイイとこのお嬢さんって設定が…色々と無理があるような… お里が見えるというか、うん。素直に一般家庭で良かったじゃないの?なんて思いながら読み終えました。
0投稿日: 2017.09.28
powered by ブクログ解説の重松氏が、本書を『吾輩は猫である』になぞらえているが、自分の感想は『坊っちゃん』だ。おそらく国会議員である父を持つ裕福な家庭の主人公・可南子の独白を中心とした語り口調。そして、実在の出版社を容易に想像させる就職試験での試験官を、心の声で罵倒する様は、まさにそうだ、と強弁してしまう。また、どこか遠いところに森見氏を感じるのは私だけだろうか? 本書のタイトルが、まさか就職試験の試験官がのたまった読み間違いだとは……笑える!
0投稿日: 2017.09.06
powered by ブクログ面白い。ナイス青春小説。デビュー作でこれは凄い。色々しゃらくさい登場人物とか設定も目につくけど、テンポが良くて一気に読めた。
0投稿日: 2017.05.29
powered by ブクログ漫画が好きだから出版社に行きたい主人公の可奈子。筆記試験(作中ではスパイ試験と呼んでいる)や「平服で」と書いてあるのにスーツで行かなければいかない就職活動独特のきまりに疑問を感じる可南子に強く共感しつつ、設定がまるで自分のことみたいでタイムリーだと思い、読んだ本。 政治家の娘で、実の母はもう亡くなっていて義母とはあまり上手く言っておらず、弟も家出して、友人にはホモだと告白されて、恋人は70歳のおじいちゃんで、、、と出版社への就職活動を軸に、濃い要素をこれでもかと詰め込んでいる作品。でも不思議としっちゃかめっちゃかにはならずに絶妙なバランスでまとまっている。 三浦しをんのデビュー作なわけだが、本当に作品によって文体が変わる作家さんだなあと思う。この作品は可奈子の古風な喋り方がいい味を出していた。 「風が強く吹いている」や「まほろ駅前シリーズ」、「舟を編む」といった有名な三浦作品と比べるとイメージが異なるかもしれないが、これはこれで面白いと思う。軽く読めて笑えるので時間があまりない時にもおすすめ。
0投稿日: 2017.05.26
powered by ブクログデビュー作というだけあって、「風が強く吹いてる」や「舟を編む」ほどの完成度はありませんが、語り口は面白く、ストーリーも意外性があって、十二分に楽しめるエンターテイメント小説でした。今ならライトノベルでもありのような設定とストーリーですが、文章は端整で文学的。やはり直木賞作家の本ですね。
0投稿日: 2017.05.22
powered by ブクログ主人公は漫画を読むのが大好きな女子大生・可南子。義母と弟の3人暮らしで家庭はどこかぎくしゃくし、恋人は脚フェチの爺さんで、友人にはホモかもと打ち明けられる。そして本人は就活真っ最中!これが三浦しをんさんのデビュー作なのね!面白かったです。
1投稿日: 2017.04.10
powered by ブクログ漫画が好きだから、就職先は出版社。 難関志望な割に、がつがつ必死に頑張る風でもない女子大生、可南子。 そのだらだら振りは、代々続く政治家の家の娘だからか?とも思え、物語序盤は腹立たしくもなる。 そんな可南子も、就職試験で、上から目線、どうせ女がまともに勤まるわけがないという容赦ない偏見を浴びせられる。 大手出版社の就職試験って、いまだにこんな風なのか?と思いつつ、思わず応援したくなる。 妙に大人びた異母弟、旅人や、可南子の足をこよなく愛する老書家の西園寺さん、自分が「ホモ」じゃないか、それが周りにも気づかれているのではないかと思っている可南子の友人の二木くんなど、味のある人物が周囲にいる。 それもこの作品の魅力だろう。
0投稿日: 2017.03.31
powered by ブクログ少しややこしい家族の中で,就職活動する女子大生の一風変わった奮闘記.漫画への凄まじいばかりの愛に圧倒される.古風なおじいさん書道家との温もりを求める雛鳥のような恋愛?もその後の旅立ちを見送る別れも印象的だ,
0投稿日: 2017.03.10
powered by ブクログ当初、書名の意味がよくわからず、 どういうことだろうかと思いながら読み進めるにつれ、 中盤に差し掛かり、種明かしがされ、爆笑。 シューカツの話としても、溜飲が下がることは、 多々あるだろうし、いかんせん、読みやすい。
0投稿日: 2017.02.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
再読。私的作家フェア5年目(①村上②宮部③恩田④伊坂)。順番を間違えて「月魚」からスタートしてしまったが、これがデビュー作。文庫化まで5年かかってる。やはり私の好きな作家さんはデビュー作から完成度が高い。就活話でありながら、就活そのものより、大学生と社会人の境目にいる若者の心を鮮やかに描いている。そうだよ、誰もが高らかに社会人デビューするわけじゃない、就活なんて苦行でしかなかった、と遠い昔を思い出しました。脚を愛でてくれる西園寺さん、いいわ。重松清さんの解説がステキ。お二人はどういうつながりなんだろ?
0投稿日: 2017.01.18
powered by ブクログ三浦作品の中でも文章が若いなぁというのが一番の印象。ちょうど自分が大学生のころの時代背景で共感するところもあるけれど、私には「舟を編む」や「月魚」が熟されている感じで好みかな。
0投稿日: 2016.12.29
powered by ブクログあれ? と思ったが デビュー作だったらしい 出版社業界への就職活動、男尊女卑 婿養子政治家一族の家族模様 同性愛、年の差恋愛 イロイロな要素が収束しないまま終わってしまった!
0投稿日: 2016.11.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
三浦しをんのデビュー作らしい。 なるほど、まだ作風が固まってないようにも見受けられる。 それはそれとして、ストーリーの流れは面白く、面接という体を使って出版社の内情がわかったりして面白い。
0投稿日: 2016.09.28
powered by ブクログ2016.9.25 読了 2016-56 作者のデビュー作とは知らず読了。 これが本当にデビュー作なのかと驚きを隠せない。今とは作風がだいぶ違うように思うが、隅々まで才能を感じる一作だった。 どのキャラクターも独特だが優しさに溢れており、大変ほっこりさせられた。要所要所でクスッと笑えるところもあり、ぜひそのうち再読したいと思う。 可奈子の今後が気になりはするが、きっとこれからも飄々と生きていくんだろうなぁ。
0投稿日: 2016.09.25
powered by ブクログ最初は投げ出しそうになりました。ヤッパリ、この人は私には合わない…と。 でも、半ばからは大分面白くなりました。 最後は…・。う~~ん、もう一波乱あっても良かったかな。 最近この手の作品によく当たります。 極端なキャラを散りばめて、物語を作っていく。この主人公・可南子にしても、恋人は75歳の書道家だったり、時に妄想に入ったり。友人たち、家族も変です。 多分、劇画の影響なんでしょうね。
0投稿日: 2016.06.20
powered by ブクログしをんさんは 漫画のように楽しみたいときに読みたい。 主人公の視点が面白くて、いそうでいないキャラなのがすき。 『舟を編む』と『まほろ』シリーズに勝つしをんさんの作品は出てくるのかな。松田龍平びいきもあるかもしれませぬが。
0投稿日: 2016.05.08
powered by ブクログのんびりと就活に焦る漫画好き女子大生のお話。 一人称だけど、ちょっと古風な文体だったり、おかしな妄想が入りこんできたり、笑えるところも多くさくさく読める。友人はのんきな美人とホモ、恋人はおじいさん、お父さんは政治家で、お義母さんは小うるさくて、弟は外面がいい不良。そこらへんにいるようでいない女のコのわいわい楽しい物語。
0投稿日: 2016.04.28
powered by ブクログ就職活動する女の子のちょっと変わった仲間たちと家族のあれやこれやのお話し 出版社がほぼ実名で出てて、尚且つ講談社がボロカスに描写されてて笑える 集英社はそこそこ、もうひとつは角川か? ま、それはいいとして まるで、川原泉のマンガを読んでるような印象を受けた それは、なんでかわかんないけどね 文章はまるでラノベのように軽く冗長で、かなり読みやすい これがデビュー作ということだし、これ以降の作品の源流を感じる
0投稿日: 2016.02.08
powered by ブクログ大学4年生で、就職活動が、上手くいかない女子大生の可南子。 漫画大好きで、出版社希望でああるが、活動をし味目ると、思いもよらぬ難題が、、、、面接にこぎつけても、内定ゼロ。 のんきな友人2人は、大学院への希望等、、、フリーター希望など、、、。 そして可南子は、一風変わった性格の年の離れた書道家との恋愛?、、、お付き合いの話も、またまた、非常日的な話。、 可南子の 少し複雑な家庭環境など等や、腹違いの血の繋がっていない高校生の弟との仲の良さ。 しかし、良い所のお嬢様の就職活動。 跡取り問題もあるが、コネはいくらでも出来ることに、少し反感あり。 小説だから、面白可笑しくも描ける。 吾輩は猫であるをもじって、吾輩は女子大生である。内定先はまだない。と、笑って読めるが、、、今の男子大学生の内定の決まってない人には、痛烈な本かもしれない。 私は、就職に関係ない年なので、笑って読ましてもらった。
0投稿日: 2016.01.08
powered by ブクログ若干消化不良みたいなところはあるかもしれない。後半は話を急いで進めてる感じもするが、 非常に読み易い。そして爽快。作中でちょくちょく入ってくるギャグが読み易さに拍車をかけてる。 元気の出ない人や、理不尽な目にあった人とかに勧めたい。
0投稿日: 2015.12.07
powered by ブクログくだけているように見えて綺麗な日本語、しをんさんのエッセイに通ずる妄想力、魅力的な登場人物。それら全てを堪能して、とても満足感たっぷりの読後。客観的な思考で一歩距離を置く可南子ちゃんが好きだし、何だかんだで気配りのできる弟の旅人くんも素敵、ニキくんも砂子ちゃんもお義母さんも、お父さんだって…と、出てくる人皆素敵だった。性の問題や性差の問題、熾烈を極める就活の問題や家庭の問題など、シリアスな問題を扱いながらも悲劇的になりすぎないのは、しをんさんのユーモアが光るからかなとも思う。
0投稿日: 2015.11.29
powered by ブクログたいへんへんたいなことを たいそうなことではないように。 はて。 なにがだいじやったんやったかな。
0投稿日: 2015.08.01
powered by ブクログ漫画編集者へ憧れる主人公は、確たる目的を持たずに出版社の就職試験を受ける。 きっと小説家への夢を抱きつつ、卒業を前に周りに流されるように就職活動を行った著者自身?がモデルではないかと勘繰る。 奇天烈な脳内妄想、斬新かつ冷静な視点、ユニークな人間関係と、最近の三浦しをん作品にも通じる奇抜さが感じられるものの、デビュー作だからか、若さが先に立ってストーリー展開が少し残念。 就活、腐女子、フェチニズム、ホモセクシャル、政治家世襲、家庭内離婚、弟の家出…と複雑に膨らんだ設定に、主人公を幼稚なキャラクターに仕立て過ぎて、全ては時が解決してくれます的で落ちがない。 可南子のキャラクターは、複雑な家庭環境への拒絶反応なのか?
0投稿日: 2015.07.06
powered by ブクログしをんさんの描く、就活小説。 面白くて軽くて、楽しく読めましたが、そんな中からも、就活のしんどさや大変さが伝わってくる一冊でした。 脚フェチの年上の男性と付き合ってたり、ちょっと風変わりなところがしをんさんぽいなと思いました。
0投稿日: 2015.06.29
powered by ブクログこんな面白い文章があるんだ!! というのが一番初めの感想でした。 これを読んで以来、話し言葉の文が好きになりました。 個人的に笑える本が好きで、読了後は「しをんのしおり」や「人生劇場」もハマりました。
0投稿日: 2015.06.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
◆マイペースなのにいっちょまえの自意識があるところ。夢見がちであまちゃんなところ。無駄に空回りする熱量。……The 早稲女。◆『舟を編む』『風が強く吹いている』とムスコにススメてきたけれど、これは多分オススメしない。自分の黒歴史を見ているみたいなんだもの(笑)
0投稿日: 2015.04.07
powered by ブクログ20150330読了 三浦しをんさんらしい言葉の使い方、キャラクターの立て方で大満足。お勧めの一冊です。
0投稿日: 2015.03.30
powered by ブクログ出版社に入社し、漫画雑誌の編集者になるべく就職活動する主人公・可南子。彼女の一人語りで物語は綴られる。 就職活動と並行して語られるのが、彼女の家族の物語だ。彼女の物事に対する視線は、どこか冷めていて批判的で、それが同様に家族にも向けられた時に表れる『諦め』がとても印象的。
0投稿日: 2015.03.15
powered by ブクログ私も就職の際に出版社を受けたので(面接には進めなかったけれど)、面白かったが。。今も就活生もこんなにのんびり就職活動を進めているものなんだろうか? 大物政治家の娘としての生活も、もう少し踏み込んで書いてくれたら面白かったが、24歳の三浦さんだからこそ書ける本だったと思う!
0投稿日: 2015.03.12
powered by ブクログ経験したことを表現するのが一番やりやすいのかな、と。三浦しをんのその後は自分らしさ全開ですが、第一歩はここから。これからも楽しみな作家です。
0投稿日: 2015.03.09
powered by ブクログ就活もテストも恋愛も、大学生は忙しい。 まるで、社会人になる前の焦りか開き直りのようだ。 自分を見失わないように、翻弄されながら、 いろんな人が世の中にいることを知っていくのだろう。 デビュー作、24歳の三浦しをんはすごい。 しをん氏の活躍が十分に予想されるような、作品のように思う。 しかし、女子が働くことには、 今でもこんな思いをするのだろうか まるで、変わっていないじゃないか。 驚いてしまった。 重松氏の解説もよかった。
5投稿日: 2015.03.07
powered by ブクログ該当…なるほど確かにカクトウとも読める。でも知ってたらガイトウにしか読めない。しをんさんのオタクな所をそのまんま就活小説にしたような感じで、さくさくと、とても楽しく読めました。ニキくんも、砂子ちゃんもどこか不思議で面白い。西園寺さんとは本当の恋だったのか。ペディキュアを塗ってもらっている姿を想像するとなかなかシュールだけど。お義母さんが最初の印象と違い最後はとても情の厚い人のように思えました。特殊な環境の中で旅人くんと可南子の闘いはなかなかハード。最終的に格闘するものに○、でした。頑張れ、二人とも!!
0投稿日: 2015.02.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
二時間で一気読み! 自分にとってはじめてのしをんさん作品のまほろを読んだときの、読みやすいけれど物足りなくない、という感想をふたたび抱いた。 登場人物一人一人がとても魅力的でみんなを応援したくなる。個人的には砂子や谷沢のスピンオフが読みたいなあ。 そしてあとがきで重松さんがしをんさんはどの作品でも「人間の孤独を描いている」と書かれていたが、その書評にとても納得した。一人一人、楽しげに生きていても誰もが孤独を抱えている。どれだけその孤独とうまく付き合っていけるかが人生を楽しめるかどうかのポイントになってくるのかもしれない。
0投稿日: 2015.02.14
powered by ブクログエッセイかと思わせるような切り口。 就活する女子大生のお話だけど、一癖二癖ある登場人物の思考が面白い。 ちょっと物足りない感じもあるけれど、デビュー作という点を鑑みると、さすが。
0投稿日: 2015.01.12
