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ヒトの壁(新潮新書)
ヒトの壁(新潮新書)
養老孟司/新潮社
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総合評価

53件)
3.8
9
21
14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【一言まとめ(キャッチフレーズ風)】 この本は、「効率化された社会の中で、人間らしさや関係性の本質を見つめ直す」ことを教えてくれる一冊でした。 --- ③【要約(内容の流れ・ポイント)】 本書は、大きく分けて以下の3つのポイントで構成されています。 1. **効率化社会への警鐘**  → 著者は過去の失敗から気づいたこととして、効率化された社会において、人の話をじっくり聞く場は非効率と断じてしまう危険性を警告しています。現代社会では「役に立つ」「儲かるかどうか」が重視される傾向がありますが、その中で「ただいるだけの存在」に癒しを求める人が多い理由についても深く考察されています。 2. **他者との距離感の難しさ**  → 著者は過去において、他者との距離感を間違えることが多かったと振り返ります。二人称関係(あなた、君)で聞くことで信頼関係を得ることができるが、相手に取り憑かれやすくなるという指摘は、人間関係の複雑さを端的に表現しています。小児科医の母親が決して我が息子を診断しなかったエピソードも、3人称で判断できず診断結果にぶれが出ることを理解していたからだと解説されています。 3. **日中文化の認識の違い**  → 日中友好が困難な原因について、自然の中に人間があると感じる日本人と、人間を中心に考える中国人の認識の違いにあるとする解説は、これまで気づかなかった視点です。この文化的な違いが、両国の関係性に大きな影響を与えていることが語られています。 --- ④【読んで感じたこと・自分の意見】 特に心に残ったのは、「なるべくしてなった」という著者の言葉です。 私たちはつい「あぁすればこうなる」と社会を構築しがちですが、実際には多くのことが必然的にそうなったのだと気づかされました。この指摘は、理屈に囚われている自分の頭の固さに気づかせてくれました。 また、効率化された社会の中で「ただいるだけの存在」に癒しを求める人が多いという観察も印象的でした。役に立つかどうかが重視される時代だからこそ、何も求めずにただそこにいる存在の価値が改めて見直されているのだと感じます。 二人称関係の話も非常に興味深く、信頼関係を築くことと相手に取り憑かれることの境界線の難しさを実感しました。小児科医の母親のエピソードは、客観性と親密性のバランスを考える上でとても参考になります。

    0
    投稿日: 2025.08.01
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    養老氏の少し投げやりな理屈っぽい話に魅力を感じる。 本作に書かれている氏の生い立ちを読み、魅力の根源を知れたように感じた。

    0
    投稿日: 2025.07.10
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    私なんかが言うのは大変厚かましいですが、養老孟司さんは「めちゃくちゃ優秀でとんでもなく頭のいい人」らしく、私個人もそう思いました。 もう一度言うけどこんな素晴らしい方の評価などすることがそもそも論外ですよね。書くけど。 戦争時代からの84年間…長い年月で本当にいろんなことに直面されてきた人の感性など、 平和ぼけぼけ平成世代じゃ到底共感はできませんが、 何度かどきっとさせられたり、少し止まって考えさせられたりしました。

    7
    投稿日: 2025.05.03
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    これまでは「ああすれば、こうなる」といった物事の因果関係を求め、なるべく失敗や損をしないように考えてきた。しかし、先のことよりも今この瞬間にもっとフォーカスしたいと思うようになった。

    0
    投稿日: 2025.03.18
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    ヒトの壁 著:養老 孟司 紙版 新潮新書 933 帯に、「他人の顔色をうかがい過ぎていないか」とあり また、「人がヒトであるという実感から問い直す」ともある まあ、素直ではなく、一言多い、皮肉屋としてのことばであろうと、読んでいきました 80のじじいだから、放言しても影響はないのだが、そうでなければ、そうとうの物議を醸しだすことは明白であろう 気になったのは、以下です 「世のため人のため」:教育勅語の「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ」をいつの間に覚え、いまだに忘れていない 「良いことは、人に知られないようになりなさい」、つまり悪いことと同じだなぁ 不要不急は、実は若い頃からのなやみだった。不要は不用に通ず ヒトとウィルスの、不要不急の関係がいかに深いか  それはヒトゲノムの解析が進んで分かったことである  ヒトゲノムの4割がウィルス由来だとする報告を読んだことがある  その4割がどのような機能を持つか、ほとんどまったく不明である 部分を見れば全体はボケる  ウィルスがわかった分だけ、細胞がボケる  これを私は認識における不確定性原理と読んだことがある 認識は世界を変える 同時に自分を変えてします なにしろ風邪一つでも世界は変わるのだ その認識のもとになる理解は実は、「向うから」やって来る アッ、わかった、というのは、「向うから」来るのだ ヒトの一生とは、「起きて半畳、寝て一畳」の世界であろう ジョブズ 「夜には死ぬという前提で毎日を始める」 ゲーテ ファウストは世界のすべてを知りたいために悪魔と取引をする 現代では、自然科学教、工学技術教が正統と化し、それが自己隠蔽する 「コンピュータが囲碁の名人に勝った」と書かれることがある 本当は、プログラムを書いた技術者と、彼を雇った会社が勝ったのだ ほとんどだれもそれを指摘しない、犯人は隠ぺいされている 「わかったこと」は、要するに世界は不可解、「わからないということ」だったというのである だんだん理屈というものを信用しなくなってきた。 別に理屈が嫌いというのではない 好きなんだけど、信用しない イチローが引退するときに、近頃の野球は面白くなくなったというふうに言ったという 理屈通りになっていくから、面白くないのであろう ヒトは適応性の高い生きもので、極寒の地に住むイヌイットから、熱帯雨林に住むピグミーまで存在する 同様にして、ヒトは、AI社会に適用してしまう可能性が高い その意味でじつは、AIがひとに似てくるのではない、ヒトがAIn似てくるのである 生きること自体に努力が必要になる そういう状況では、人は生きることを実感する 戦前がウソなら、戦後日本もウソの塊だと思えたらよかったので、「一億玉砕」「本土決戦」と、「平和」「民主主義」を同じようなものだと見れば済んだのである 厳密に言うなら、私は、日本社会そのものを受け入れていなかったので、一種のヨソ者として現代社会を生きて来たのだと思う 死は人称関係だと考えるようになって、人間関係を見直すようになった なせばなる、なさねばならぬ、なにごとも、ならぬは人の、なさぬなりけり:なせばなる日本 目次 1 人生は不要不急か 2 新しい宗教が生まれる 3 ヒトはAIに似てきている 4 人生とはそんなもの 5 自殺する人とどう接するか 6 なせばなる日本 7 コロナ下の日常 8 ヒト、猫を飼う ISBN:9784106109331 出版社:新潮社 判型:新書 ページ数:208ページ 定価:780円(本体) 発売日:2021年12月20日

    16
    投稿日: 2024.05.28
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    昭和12年生まれの著者が、コロナ渦、そして、入院とか、外に出る機会が少ない中、書くネタが少ない中、長い人生の間に培った智恵・知識をバックボーンに自然体で書き綴ったのがこの本のようである。 まえがき 1人生は不要不急か 2新しい宗教が生まれる 3ヒトはAIに似てきている 4人生とはそんなもの 5自殺するヒトとどう接するか 6なせばなる日本 7コロナ下の日常 8ヒト、猫を飼う あとがき 哲学者でも、経済学者でも、社会学者でもない、宗教家でもない、一風変わった解剖学者で昆虫と猫が好きな著者の感性になんとなく接するのもいいのではないでしょうか(笑)。

    0
    投稿日: 2024.03.04
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    書いていること全てを理解できたわけではないが、まるとの思い出は心温まった。 紹介されていた「夜に死ぬつもりでその日を生きる」というのはぜひ実践したいと思った。

    0
    投稿日: 2023.07.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

     養老孟司さん、「バカの壁」は450万部超とか。軽度の肺気腫で糖尿病だけど、病院に行かないから健康だそうです。夜には死ぬという前提で毎日を始めている。「ヒトの壁」、2021.12発行。ウィルスにとっての人体は、ヒトにとっての地球以上になる。部分を見れば全体はぼける。ウィルス目線では、ヒトは大きすぎて見えない。専門家と官僚と政治家、目線の共有が不可能。→さすれば、意見交換はできないのでは? 著者は「こうすれば、こうなる」という意識からの脱却を提議されてますが、私には難しかったです。

    0
    投稿日: 2023.07.19
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    前半しっかり読んでましたが途中読み飛ばして猫のまるを読みました。猫の姿と人生観をシンクロさせてるところが心に残りました。

    0
    投稿日: 2023.04.01
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    「バカの壁」で有名な養老孟司の壁シリーズの最新刊。死を身近なものにしたコロナ禍で生きることや社会との関わりなどについて語られており,読むうちに自然と自分の中にある生きる意味や人生というものについて考えさせてくれる一冊です。

    1
    投稿日: 2023.03.29
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    人の機能を細分化すると社会の構図と同じになる。意識に無があるように都市機能に無秩序【欠陥】があるのは力学による負の自然作用らしい。 シンギュラリティ到来により完全社会が実現した時、負の矛先はどこへ向けられるのか…

    2
    投稿日: 2022.12.30
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    前半は理解が追いつかない感じ、後半は愛猫マルの話のエッセイ調 人の人生なんて、不要不急 理不尽なことも空気の特殊な振動に過ぎない 世界はもっとも抵抗の少ない経路を通って変化する 理解すると解釈するは全くの別物 これらが読み終わって、心に残った

    1
    投稿日: 2022.11.23
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    先生が医者嫌いというのは以前から知っていたが、では“なぜ医者嫌いなのか?”とそれによってどういった先生に不都合があるからなのかを本書で知ることが出来て面白かった。 正直その内容については個人的に衝撃を受けるくらい納得させられた。 自分もそうだからという思いが強いからなのだと思う。

    0
    投稿日: 2022.11.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「バカの壁」ぐらいは読んでいるかもしれないが、内容が思い出せないのでもしかすると著者の本は初読みかも。 基本、超絶頭のいい人が、難しい抽象的な話をイメージで語る系のこの手のものは、ド文系の私が科学の難しい論文を読んでいるようで、ほとんど頭に入ってこない。この本も、途中の哲学的話題の部分は、話の外側の箱の形ぐらいしかわからなかった。 それでも、「この社会はほとんど反応だけしている」という部分には深く肯首。コロナ感染者増加!国葬反対!オリンピック!円安!といちいちメディアの情報に反応し、過ぎ去れば何の検証もせず、何事もなかったかのようにもとに戻る。これからの社会は、思考停止になり、反応だけを繰り返す社会になっていくのだろうか。

    0
    投稿日: 2022.11.13
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    自分には難しい言葉や内容が沢山あったので、果たして読んだと言えるのかはわからないのですが、 人間の心の動き、養老孟司さんのまるが居なくなってしまった事への気持ちがすっと伝わってきて、 なんといったらよいか、そういうことを大事にした方がいいんじゃないでしょうか、と言われてる気がした。 養老孟司さんにというより本に。 凄い勝手な解釈。 お母さんが人を人として見ててカッコいい人だなと思いました。

    2
    投稿日: 2022.11.03
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    死は二人称しかありえない 数字や統計は神の視点にすぎない それらは事象・事実ではない 河合隼雄「私はウソしか申しません」 マルクス・ガブリエル 思考は感覚だ 松尾浩也法学部長 解釈せよと言われれば、いかようにも解釈は致しますが 戦後を拒否する エピジェネティックス

    0
    投稿日: 2022.10.28
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    本書は何か提言していたり、解決策を与えるものではなく、エッセイの調である。 しかし、聡明な先生がこのコロナ禍の時代をどのように感じて過ごされているか、お話をただ聞いているだけで面白い。 読書というのは、何か役に立つものを得るために行いがちであるが、力を抜いて賢者の独り言を聞いているというのも非常に有意義な読書のあり方だと感じた。

    0
    投稿日: 2022.10.12
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    『養老先生ときどきまる』から養老孟司ワールドに入った自分などは「骨つぼをたたいてる」で泣くしかありませんでした。帯にも、最後のページにもまると養老先生の仲睦まじいツーショットがあって、喪失感がおし寄せてくるようでした。病気とコロナとペットロスでだいぶ打ちのめされていらっしゃるように感じました。 たくさんの思い出話、社会のこと、戦争のこと、家族のこと、自分のこと、まるのこと。科学者の立場から世相を問いただしてきた壁シリーズとは、結局、養老先生の私小説だったのではないかと思わずにはいられない内容です。自分は一方的に先生の本を読んでるだけの赤の他人ですが、はやく虫取り旅行などして元気になってほしいなと思います。

    0
    投稿日: 2022.09.30
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    著名人にも関わらず、我々レベルまで降りてきてくれる感じが好感持てた。 どうしようもないことに、応えを探したりせず、受け入れていく姿勢はとても共感でき、自分の考えにも取り入れたい要素だ。他の養老先生の本も読んでみたくなった。

    0
    投稿日: 2022.09.26
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    No.21/2022 『人の壁』養老孟司 ✂︎✂︎✂︎ 「ああすれば、こうなる」という予測と統御 そのような見方があるかと 毎ページ巡りながら勉強していました 理解が追いつかない箇所がいくつもあった まだまだ勉強。。。 ✂︎✂︎✂︎ #人の壁 #養老孟司 #読了 #読書 #読書記録 #読書好き #今日の1冊 #本の紹介

    0
    投稿日: 2022.07.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    気になった一文のメモ ・国家とは政治体制ではない。実質的には供給能力の総和である。(45) →食糧、医療、コロナワクチン、そういった「供給」がどれだけ国民に提供できるかが国家の力なのかもしれない ・世界と見る時に、神学の位置付けは意外に大切である。(55) →人の歴史に神(神学)ありきだと思うので、神学の位置づけを知っておくことは教養として必要 ・「そうだったのか」と「理解」は向こうからやってくるが、「解釈」はもともとこちらの都合(71) →理解は感覚の延長で、解釈は運動の延長。解釈は「わかったこと」にできる。 ・「意味は外部(の体系、システム)を召喚すること(78) →意味そのものが独立して存在するのではなく、社会的な行為はお金にならなkれば意味がない。つまり、経済という体系、システムが暗黙に召喚されている ・社会的には理性は学者で、学者は世界を理解しようとする。自由意志は政治家や資本家で、両者は世界を自分の思うように、なんとかしようとする(89) ・二人称の関係、親身になるとはそういうこと。相手と三人称関係であれば、いわば赤の他人(139) ・人間関係で社会停に適切な上手にとることができない。社会てが「わかっていない」。客ではなく、カウンターの内側に入ってしまうタイプ(140) ・伊藤祐靖(いとう・すけやす)『邦人奪回』(143) →明白な意志をもって行動することは、現代日本社会ではほとんどタブー ・日本の神話である記紀で多用されるのは「なる」。創るより「なる」を優先するらしい(155) ・実際には自然に関わる官業はどこからで自然に復讐される。原発事故を見ればわかる。モノを相手にしていたら、どこかでからなず「想定外」の事態が発生する。現代人はこれを嫌う。だからすべてが人工、つまり意識の産物であるAIに向かう。(156)

    0
    投稿日: 2022.07.04
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    理屈で創られた世界は「ああすれば、こうなる」=予測と統御の世界で、理屈に合わないものは排除される。だからつまらない、と。 なるほど。 「理解」は向こうからやってくるが、「解釈」はこちらが勝手にする。 なるほど。

    0
    投稿日: 2022.06.07
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    世代が違う、体験が違うから、かもしれないが 戦後の、社会を受け入れられない、抑圧、と捉えておられる件は、実感としては理解し難いか他で読んだものとは違う感覚だと思った。 社会のシステム化により個人の存在が急激に薄れる時代。というのはご指摘の通りだがそれが五輪の話につながるなど、もっともらしいと思えることをかきながら違う方向脈絡に行く、独特の思考の持ち主という印象

    0
    投稿日: 2022.05.22
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    養老孟司さんの壁シリーズを読んでみようと二冊目として読んだ本である 内容は自伝的な小説に近い印象を受けた 私が求めていた脳科学や解剖学の知見による目新しい議論などは書かれていなかったため、氏の立場から書かれた専門的な見解が読みたい人にとっては不満が残る本かも知れない だが専門的な知識を持つ人間から綴られる日常的で比較的平凡な文章というものもたまには面白いもので、読後の満足感としてはそこそこ悪くないと感じた

    0
    投稿日: 2022.04.26
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    日本/日本人を語った箇所が面白かった。人生を達観した養老先生がやや憂いを込めて(?)現役世代に送るエール、、ではなく、もはや諦めな感の論評。なんにでもすぐに反応してしまう日本人。いったいどうなってしまうのやら。。 といった悲観的な気持ちになっても、最終章の「まる」の話でホッとして、読後感は良いです。 テイクノートした参照本は以下。  カルロ・ロヴェッリ「時間は存在しない」  伊藤祐靖「邦人奪還」

    1
    投稿日: 2022.04.21
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    いつもの養老先生が歳とったせいか、そこまで小難しい話をしなくなった感じがしました。猫の「まる」との所だけ読んでも良いかも…と思います。猫好きな方にはそこだけでも!

    9
    投稿日: 2022.04.20
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    養老先生の思考を辿ることができる本のひとつ。 あんまり小難しい内容だって身構えなくても大丈夫。 どこにいるどのような人間に対しても一定の理解をしていているように見えます。 長く生きることでしか到達できない答えがあるんじゃないかって思えてくる。 この人のようなものの考え方、感じ方ができるようになってみたい…そういう、なんだか不思議な魅力があります。 静かにこちらに語りかけてくれるような文体で、尖りを感じない。 ご本人も仰っているように、“常識的”な価値観…。 そういうものを獲得した上で、犯人に伝わる形にすることの、どれだけ尊いことか。 生き方とお手本になる、マイ・ベスト・エッセイに入ります!

    0
    投稿日: 2022.04.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    養老孟司さんの「ヒトの壁」を読んで特に印象的だったところを綴ります。 AI の話「ヒトはAIに似てきている」ところで、「理解」と「解釈」の違いという話 が出てくる。 「理解」とは、「ああ、そうだったのか」と、どこからともなくやってくるもの。 「理解」は感覚の延長。内なる認識で感覚として入力されるもの。 「解釈」は自発的に意味付けするもの。ある意味こちらの都合で、勝手に解釈する。 「解釈」は運動系、運動としてアウトプットするもの。 AI は解釈はできない。 理解というのは、外からやってきて、自分の中に入ってきたときに、あぁ、そうかと、感覚として入力されるもの。 AI は、それを1か0かの信号(記号)として入力する。 人間は内なる認識として感覚として入力するが、AI は信号して入力する違うもある。 解釈というのは、内なる認識で、運動としてアウトプットするもの。 AI には、内なる認識はない、など。 『理解する』ことに努めようとすることも大事だけれど、理解に及ばない、無理なときもあると改めて思った。 養老さんのいう『理解』には頭でなく、体感、感覚が伴うといった意味合いで言っているし、そのことがとても大切だと思う。 よく、「親になってはじめて、親の苦労がわかる」とか、「今になって、あの人が言っていたことがかわる」といったことばを耳にしたこと、自分で感じたことがあるでしょ。 それって、まさに養老さんがいう、感覚を通じて理解したことであり、まさにこのことが「自己統合」、アイデンティティに繋がることではないかと。 「自分が変われば環境も変わる」ということばがあるが、多分に時間差が伴うことがあると思うね。何で、あの時に理解できなかったのだろう、理解してあげられなかったのだろう、どうして自分は・・・と後悔することもある。 ふと、あれ?って感じで「分かる」時がある。あの人あの時こうだったのかな?と「理解」できるような時がある一方で、その都度、理解しよう努めても納得、腑に落ちないことがある。 でも、できれば少しでも後悔しないような人生を送りたいですよね。 そこで、特に若い人に伝えたいことがある。 ある程度の年齢を重ねないと経験できないことがある。 だから、若いうちに、あるべく外に向かって自分をさらした方がいい。 様々な人と接し、自分を様々な環境に置いてみたり、様々な自然に触れたほうがいい。 そして、合わせて、様々な本を読んで、自分が実際に経験したことがないこと、できれば経験したくないこと、自分が経験したことでも客体化することなど、少しでも想像できるようにした方がよい。 つまり、自分の中に経験を増やし、実際に経験できないことは書物を通じて想像力を補っていくこと。 自分で考え、行動し、自分の中で「理解」と「解釈」を繰り返すこと。 理解というのは、意図的に「理解」するのでなく、外からやってきて、自分の中に入ってきたときに、そうか、なるほどねと、感覚として「理解」されるもの、と受けとめた方がいいいのでしょう。 「感覚として理解できること」が増えれば、自分にも他者にとっても、「より開かれた解釈」ができるようになると思う。

    3
    投稿日: 2022.04.14
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    200ページ程度とそんなに長い書籍ではないけれど、幾分読むのに時間がかかった。 気になるところでその都度立ち止まってゆっくりと咀嚼する必要があったからだ。 物質と反物質的な考えが全ての物事に当てはめられるように思えた。 意識化≒都市化 もう少し時間が必要

    0
    投稿日: 2022.03.28
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    著者の人気の「壁」シリーズです。「ヒト」を題材に、様々なテーマと「ヒト」の関係について、著者の考えを気負いなく述べられています。時期的にコロナが大きく影響を(著者だけでなく)与えているのが感じられます。その中で、コロナ後はどうなってしまうのだろうかということを考えるきっかけになる一冊かと思います。「不要不急」、必要なものだけ、そうでないものは本当になくなって大丈夫なのか。AI化していくということは、ヒトにどのような影響を与えるものなのか。答えよりも、その経緯よりも、どうしてそうしようと考えたのかも重要であること。普段あまり考えない別の視点に気付かされること多々ありました。

    0
    投稿日: 2022.03.27
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    長距離移動時に往復で読了。 気軽に読めて、知的で色々と考えさせてくれる本。 コロナ、五輪、入院、自殺、日本、中国、そして猫のまる等ついて思う事を綴っています。 特に最近(昔からか)養老先生は対人の仕事をするより、対物の仕事をすることを薦めておられるのですが、中々現実には難しい(自分もずっと虫取りしたい)。確かに対人ばかりの仕事は、神経がすり減るでしょう。 第5章『自殺する人とどう接するか』 については養老先生の実体験に基いた、一つの解決方法が書かれています。 お時間のある方はお薦めします。

    0
    投稿日: 2022.03.25
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    養老孟司という人間について分かる。 世間的に賢いとされる人間が、年老いて死期が近い今、人生を振り返りどう考えるか、死に対してどう思うか、今の世界に対して何を思うか、が記されている。 読んでいる時、徒然草の冒頭、 「徒然なるままにひぐらし〜」 の一節が思い浮かんだ。 言語化するに足りる知性、やる気を持ち合わせていないため詳細は省くが、私のこれからの人生を、どのように考え、どのように全うするか、少なからず影響すると思う。 様々なことを考えながらも、全てに対してあえて結論を出さない感じが読みやすく、歳を重ねながらも柔軟な頭の良い人なのだろうと思わされた。 その他壁シリーズも読みたいと思う。

    0
    投稿日: 2022.03.14
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    心筋梗塞を患った著者をたまたまyoutubeで見かけたら、本書に書いてある通り瘦せてしまっていた。老いと病というものを目の当たりにした。病院に行ったときの状況が本書では書かれていて、著者が元気な頃に書いた文章と本書は少し趣が違うように感じた。 「自分のやることなんだから、すべては自分で考えるしかないんだな。」(P18)「やろうと思うことをするだけである。」(P19) 行動原理で尤もな事なので引用させてもらった。 「人生は本来、不要不急ではないか。」(P22) 人生は本来不要不急かもしれないが、諸所の事情で急になりがちで、不要ではないと思うが、本質的には不急かもしれない。サボったりすると急になるから、準備していない場合は急になることを覚悟する必要が生じる。 「情報にもエントロピーの第二法則が該当するとすれば、現代の混迷がよくわかる。なにかがわかったということは、別なことが同じくらいに、わからなくなったということだからである。」(P30) というのは、わかることが増えるとわからないことも増えるということ。結局プラスマイナスゼロだから、あまり知ることに夢中になると、人類全体に当て嵌めても、個人に当て嵌めても、知らないことが増えるという、本当のようで確かめようのない説。 「起きて半畳、寝て一畳」(P46) この慣用句にあるように生活するのに広い場所は本来必要ない。豪邸に住みたがる人達の欲への戒めになる。一人の生活に必要な空間は狭くて十分と気づく。狭い方が生活しやすいと思う。 「なせばなる。そうはいっても、「人生成り行き」」(P151) なせばなる、と意気込んでも、なせる人もいるだろうし、なせない人もいる。多くの人が千の夢をもって成就させようと思っても、一も叶わないとよく言う。そういうことも含めて、人生はどんどん進んで行く。

    5
    投稿日: 2022.03.11
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    84歳の養老孟司さんに、「人生はこんなもの」と言われれば、難しく考えすぎたり変に悩んだりしなくてもいいか、と思える。 ・社会システムに寄りかかるなら、そのシステムと共倒れの覚悟が必要 ・日本人は反応ばかりしている ・「洵に已を得ざるものあり、豈朕が志ならんや」 ・文化とは癒しで、政治経済に代表される実社会の裏面

    0
    投稿日: 2022.03.06
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    AIに似てきている。 確かにAIに答えを求めると、AIに人が寄っていくことになりますよね。 わからないことは、Google先生に直ぐ聞いてしまう。。

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    投稿日: 2022.03.03
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    人生は不要不急のことばかり。 そう思っていたら、ロシアとウクライナの戦争が始まり、コロナ以上の緊迫感を感じる今日この頃です。

    0
    投稿日: 2022.03.02
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    養老先生の日常的出来事に対するエッセイ.結局,各事象に接したとき,自分の頭でどこまで考えるか,そして,自分の頭を使うなら,どこまで深く追究するか,この2段階姿勢のあるなしに収斂しそう.問題は,どうしてこの姿勢の二極化が生じるのか,が問われるべきなのではあるまいか.

    0
    投稿日: 2022.02.28
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    これまで合理化、効率化、経済の象徴としての「都市」で生きようとしてきましたが、この本を読み終えて「都市」以外で生きる道も模索する必要があると考えさせられました。

    0
    投稿日: 2022.02.23
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    コロナで「不要不急」という言葉が毎日のように聞かれ、ステイホームが推奨されて、これまでの日常の当たり前が当たり前じゃなくなったりして、いろいろなことを見直してみるきっかけにもなった昨今ですが、そんな中で、養老孟司さんの本でも読んでみようかと思って、読んでみました。 戦争を経験した昭和の時代から、平成、令和と時代が進む中を生きてきた養老孟司さんの振り返りまとめ的な一冊。 感想を書くのが難しい本です。

    3
    投稿日: 2022.02.20
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    お母様とのエピソードに涙 まるとのくだりにほっこり 731部隊にエッ 人はAIに似てきているに納得 理不尽な文句に対して、理解や解釈について、本音と建前、衆寡敵せず・・・、やむをえない反応、などなど広~い気づきを得られた。 養老さんが羨ましい~

    0
    投稿日: 2022.02.13
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    世間は変化を嫌う。電車の時刻は遅れるなかれ、食品・ガソリンの値上げは反対、究極自身は歳と取りたくない死にたくない。でもそうはいかない、だってワガママな言い分は誰かを犠牲にしている。都合の良いことばかり考えていると、知らぬ間に都合よくされている。そんなことないよ、誰がそんなワガママな仕打ちをするの、そんなことされた憶えもないからね。それが "都合良いこと" なんです。だってさっきワガママ言ってたでしょ、回り回ってワガママ言われてるの気づいてない?みんなあなたのワガママなんて聞く耳持ってません。だったら、周りの人を助けましょうよ。そうすれば困った時に助けてくれる。互いに助け合う、これが社会の基本。無料だからといって貪ろうとする行動は卑しいよね。何の事かって?アベノマスクに決まってるよ、あんなもんワガママの塊。都合の良いことしか考えない安倍シンゾーはワガママの権化。

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    投稿日: 2022.02.03
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    『そのエネルギーがなぜ必要なのかというなら「意識という秩序活動」が要求するからである』―『1 人生は不要不急か』 養老先生の著書の感想を書くのはいつも難しいけれど、今回は輪をかけて言葉が出てこない感がある。それは、いつにもましてここに書かれている事柄が人生観、いや死生観に基づくものだと感じるからなのかも知れない。 半ば諦観のような響きのする言葉が並ぶようである。けれどそれが養老孟司の養老孟司たる所以。次から次への湧いてくる問題の種に意識が向かうからこその立ち位置なのだろう。養老先生には既に「遺言」という著書があるけれど、こちらもまた残しておきたい言葉の数々という位置付けなのかと想像する。 人生は河のようだと先人たちは繰り返し言う。「ゆく河の流れは絶えずしてしかも元の水にあらず」。その言葉の意味は飲み込めても、翻ってそれを自分の人生として眺め達観することはできるのか。先達の悟りのような境地の言葉を一つひとつ解剖して現代的な知識から(例えば動的平衡などという概念で)再構築するのが養老先生の特徴の一つであろうと思うけれど、最後に解脱することへの微かな躊躇のようなものが、達観、諦観の裏に見え隠れする。

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    投稿日: 2022.02.03
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    「人間関係で社会的に適切な距離を上手にとることができない」という養老先生の、虫への愛情とまるが亡くなった悲しみがひしひしと伝わってくる本でした。これからも先生の言いたいことをずっと書き続けて欲しいです。

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    投稿日: 2022.02.01
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    心筋梗塞で入院され、1937年(昭和12年)生まれで85歳になられる養老先生。壁シリーズは、買ってほとんど読みました。4人生とはそんなもの と 7コロナ下の日常 が個人的には良い内容でした...

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    投稿日: 2022.01.31
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    「人生そのものが不要不急」という考え方が好きです。コロナ禍前まで、普通にやってきたことは何だったんだと思います。満員電車も人によっては結果として、不要不急かもしれません。 また著者の養老孟司さんの年齢も考えれば、死というものを意識するかもしれませんが、年齢に限らず、「夜には死ぬという前提で毎日を始める」ことも必要かなと感じました。 猫のまるのことなど、本人は興味がないと言っている政治や経済の話題まで、本当に守備範囲が広い人だと思いました。 まるの死の様に、死というものは当然のことかもしれないけど、やっぱり身近な人や生き物が亡くなるのは、辛いですよね。

    1
    投稿日: 2022.01.28
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    以前、バカの壁、死の壁も読んだのでこちらも読むべしと思い購入。学者の書く内容は時に難解だったが、こんなに偉い方なのにすごく冗談めいて、またへりくだった書き方が入り混じっており、読んでいく上での壁・抵抗がなくなるので、さすがだと思う。 以下思ったことの備忘メモ: 理解と解釈の違い。理解は向こうからやってくる感覚系、解釈はこちら都合の運動系。なるほどと思うとともに、では「これはどう解釈したら良いですか」と相手に聞くのらはおかしいのだな、と思う。 戦中世代の方は、戦争の記憶が今に至るまで自身の中身の大部分を占めている、相当な経験だったんだなと、改めて思う。我々の世代には同様の強烈な経験は、東日本大震災や今のコロナ騒ぎが考えられるが、恐らくそれには及ばないレベルなのだろうと思う。 日本人は記紀の頃から「こうなる」といういわば結果を重視してきた。どうしたからこうなった、という原因よりも結果。創ることより「なる」が大事。ここから思うことは、日本の今の教育が与えられた問題に対してこうなったという回答を重視していること。もう一つは責任を取らない和の考えと繋がっているのだなという事。しかし、だからといって変わる事が出来ない訳ではないはず、と思う。

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    投稿日: 2022.01.23
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    立花隆の知の旅は終わらないを読み終わったら 読むために購入。 まいにち養老先生、ときどき… まるを思い出す の番組のファンなので、番組でも紹介されていた本書を購読しない手はない。 月刊新潮で先行して読んでいたのと、番組でまるの状況を知っていたのとで、事前にある程度の内容は予測できていたけど、養老孟司ファンとしては、購読すべき。 最後の一行で、まだまだ新作が期待できるので、自作も鶴首して待っています。

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    投稿日: 2022.01.18
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    なぜ最後にネコの話?と思いながら読み進めたが、このネコ(まる)の話がいちばん心に残った。 最終ページに掲載された写真も良かった。

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    投稿日: 2022.01.12
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    養老先生節が満載です。戦中を知る論客としていつまでも長生きして頂きたい。最後のまるのお話しは温かいです

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    投稿日: 2022.01.07
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    養老孟司先生による「バカの壁」シリーズの最新エッセイ作。84歳になった養老先生が日々過ごしていく上で起こる出来事や、家族、2020年に亡くなった愛猫の「まる」を通して、生きる価値はどこにあるのかという人間論が語られる。コロナ禍のソーシャルディスタンスがもたらす心の壁や、AIについての独自解釈もあって面白い。内容については、哲学的要素が濃いので分かり辛い部分もあるかなと。

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    投稿日: 2022.01.06
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    バカの壁を読んでとても感動して、養老先生の本を読むようになって何年になったのかなと。今、ググッてみて2003年だったと確認しました。まるは、19歳とのことですから、バカの壁が出る頃、やってきた。 もう一度、バカの壁を読んでみようかと思ってます。

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    投稿日: 2022.01.02
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    本の紹介がいくつもされていて、 もっと本を読みたくなる本であった 養老孟司さんが コロナ禍に際して、ALS患者への嘱託殺人について、医療について 綴っている 愛猫まるの死は、猫好きの私にとっては、読んでて悲しくなりました

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    投稿日: 2021.12.30
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    「ああすれば、こうなる」とはならないからおもしろい、と思う。なかなか思うようにならない、それが自然のなせる業で、何でもかんでも思い通りになるとかえってこわい。うちの家の前は土のままである。春にはホトケノザが咲き、夏にはカタバミが咲く。冬場もなんだかつる性の植物が小さな花をつけている。おそらくいろいろな菌もいることだろう。そのためかどうかわからないが、我が家の家族はかぜをひくことが少ない、と思う。養老先生が病院にかかったという話は他でも読んで知っていた。しかし、それほど重いとは思っていなかった。だから最近は元気がなかったのか。でももう80歳代も半ば、致し方ないのだろうなあ。うちの両親も80歳代後半に入って病院に入ったら、結局裏の出口からしか出られなかった。母親は、3軒ほど転々とした上での話。最後はたくさんチューブをさされたりしてかわいそうなことをしたと反省している。まるはどこで死ぬつもりだったのか。それを見つけて病院に連れて行ってしまったのは飼い主のエゴか。しかし、養老先生の猫っかわいがりようは本書を読んでよく伝わってきた。2人称の死について気になっていることがある。長く一緒に仕事をしていた。その後、離れていて、聞くと病気が見つかってかなり大きな手術をしたとのこと。その後一度だけリモート飲み会をしたのだが、それからの様子が聞けないでいる。再発したりしていなければよいが、連絡を取って何かがわかってしまうのがこわい。2人称の死であっても知らないままで何十年とたてば、その間はその人は僕の中で生き続ける。頻繁にSNSなどに書き込みをしていた人がぷっつりと途絶えるとそれも心配である。まあでも、単に面倒なだけかもしれない。自分の中のブームが去っただけかもしれない。自分も似たり寄ったりだし。ところで、今回はいろいろと本の引用があったように思う。いままではそういうのがなかったような気がしている。アイデアはみんな養老先生のオリジナルかと思いきや、もちろんそれはいろいろと読んだ上で自分の中で消化吸収して話されていることなのだろう。だれのアイデアかなんてわからない、だからプライオリティとかあまり気にしない、というようなことをどこかで読んだ記憶もある。僕もだいたい誰かの受け売りであることが多い。40%くらいが養老先生だろうか。あとは森毅、梅棹忠夫、河合隼雄、内田樹あたりだろうか。壁シリーズ、「自分の壁」だけなかったので、この機会に買いそろえた。そして、なぜか「死の壁」のレビューは見つからない。

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    投稿日: 2021.12.27