
総合評価
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powered by ブクログ東京でデザイナーをしている〈私〉は、共に盛岡での高校時代を一緒に過ごした友人である加藤から古本屋で、古い盛岡の住宅地図を買ったことを聞かされる。古い地図から過去の自分自身の記憶を振り返るのが趣味だというのだ。〈私〉には淡い記憶があった。彼に倣って住宅地図で過去を振り返ろうとした〈私〉は、記憶の中にある一軒の家を探した。確かにあったはずの家がどこにも見つからない。あの家の正体は。そしてあの思い出は。ラストに恐怖と切ない余韻が残る――「緋い記憶」 東北の民家が中心の画集の中に描かれた断崖の側に建てられた大きな宿屋の絵。〈私〉はその絵を見て、胸騒ぎがした。幼い頃、〈私〉はその岩手の山の奥の温泉に行ったことがある。なぜ母は郷里でもない岩手に。三十年以上の月日を隔てて、〈私〉はその宿を訪れる。母親が死んだその宿で、そこで〈私〉は美しい女性、静子と出会う。意外性もあり、奇妙な味わいのあるラストが印象的な――「ねじれた記憶」 記憶というのは、いまではなくなってしまった時点、必ずどこかがぼやけてしまっているものです。だからこそ無性に怖くなってしまう時があります。そのぼやけて、分からなくなってしまったところで、自分はとんでもないことをしでかしてしまったのではないか、と。本書は全七篇、記憶にまつわる短編が残っています。どこにでもある自然な一幕に不穏さが滲み出しくる導入と切れ味良くも決して合理では割り切ろうとしないラストが、全体的に素晴らしかったです。特に表題作の「緋い記憶」が印象的で、これからも読み継がれていって欲しい作品集だ、と思いました。
1投稿日: 2025.07.27
powered by ブクログ記憶をテーマとしたホラー短編集。 ふと思い出した記憶を探るためジグソーパズルを埋めるように遡っていく人々の話。 記憶は現実にだぶるものだと思う。記憶と現実とは重なるわけがないけれど何か繋がりがあり、そこに欠落を感じる。 その欠落が何かを理解するために、納得するために現実をほっぽって過去へと向かう、途中で恐ろしいものが行き止まりにはあると考えても行き着くまで止まることはない。 破滅を呼ぶわけでもないのに、忘れる事がよく生きるコツなのかとさえ思う。 好きな作品は捻れた記憶と膚の記憶。
2投稿日: 2024.07.18
powered by ブクログあとがきで川村湊さんが、 岩井出身の“みちのく”作家。 心の中の “みちのく”の情景を描く。 と、上手こと表現している。 直木賞の人生の曖昧となった記憶を物語とした 7編の記憶シリーズ。舞台も東北が多い。 どの短編も、記憶から欠けた時間を探し始めるところから始まる。そこに記憶を封じなければならなかった事情を思い出していくという構成。 各作品、設定も展開も工夫されて、とても素敵な短編集です。 「緋い記憶」 故郷での緋色の記憶。そこに残る少女との思い出。なぜか、住宅地図には、その家の記録がない。 「ねじれた記憶」 男は母との記憶が残る寂れた温泉宿へ。そこは、母親の自殺した場所。母親とよく似た女性との出会い。自殺前の時間がねじれた記憶。 「言えない記憶」 子供時代の不確かな記憶と鮮明な記憶。 缶蹴りの途中で行方不明のまま亡くなった少女の本当の死因。 「遠い記憶」 忘れていた幼児期の記憶。家だと思っていたのは、父親の愛人の家。忘れてていたのは、鴨居にぶら下がる愛人とそれを見る母親。 「膚の記憶」 食中毒かアレルギーに苦しむ男。 原因を探すうち天然水と思い至る。母親の故郷の水。水源地に沈んでいたものは。 「霧の記憶」 若い日のロンドンでの曖昧となった記憶。小説家となった男の古い作品から、当時行方不明になった女性の痕跡を探す。 「冥い記憶」 一人の少女の死を思い出させるための青森ツアー。 これは、短編だとわかりにくい。結末がよくわからなかった。
69投稿日: 2024.01.31
powered by ブクログ記憶がテーマとなっている短編集。作者が岩手出身ということで、よく登場する。記憶は時とともに、変化したり、無くなっていったりするものである。出来事は同じでも、その時の感情は人それぞれだ。自分のいいように記憶していたり、都合よく忘れていたり、、、そういった人間らしい描写が面白かった。 本作は過去の自分に会ったり、あるはずのない家が存在したり、オカルト的な要素もある。しかし、主人公たちは嫌なオジサンが強く、読んだ気分は良くはない
1投稿日: 2022.05.27
powered by ブクログ記憶をテーマにした七篇。 粒揃いな中、表題作とねじれた記憶は舌を巻く巧さ。重厚で好み一直線のホラー作品。
2投稿日: 2021.12.04
powered by ブクログ特別面白い話があったわけではないけど、作者特有のジメッた空気感がとても好き。 ″ねじれた″と″虜の″が好き。
3投稿日: 2020.10.10
powered by ブクログ時代的古さを感じるけど、記憶をテーマにした短編で、記憶はセピア色のイメージだから、その古さが味を出していて逆にいい。 伝奇的ミステリーだけど、どれも人の仄暗さを覗き見する気分で、昏い楽しみがある。 共通して、岩手をテーマにしているので、遠野物語のような趣もまた風情がある。
4投稿日: 2020.09.08
powered by ブクログタイトル通り「記憶」がテーマの短編集。 遠い過去の記憶がいつの間にか都合よく書き換えられているのですが、書き換えられるには必ず相応の理由があり、それを思い出す過程で忘れたかった忌々しい真実が明らかになるという同じパターンの構成となっている。 今から30年近く前にも書かれた作品であり、その当時に過去を振り返っているので、高度成長期を迎える前の東北地方という日本の原風景的な描写が少しだけ怖い雰囲気ながらどこか懐かしい印象を受けます。 高橋氏といえば東北地方を舞台にした歴史ものか浮世絵シリーズという印象だったので、こんな作品を書いていて、かつそれで直木賞を獲ったなんて意外でした。
3投稿日: 2019.12.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
短編集。 一つひとつ、何となく答えが見えてそうで、見えなかったり、気付いたら最後まで読んでた感じ。 読みやすいサスペンス。
2投稿日: 2019.09.26
powered by ブクログ本のタイトルにもなっている『緋い記憶』が、やはり逸品。 発表された年が30年ぐらい昔だから、 時代背景とか人物描写に古臭さを感じるけれど、 物語はどれもこれも、今読んでみても引き込まれる。 ひんやりとしたものを感じつつ、 自分の記憶の断片が脳裏に浮かんでは消え、 1話1話の主人公の記憶に吸い取られていくような気さえする。 短編で、ここまで人の危うい側面を描ききるのは凄いな。 さすがだなと思うけれど、まだ高橋克彦氏の長編は未読でもあり、 長編に向かうのには躊躇がある、何故だろう。
2投稿日: 2018.10.15
powered by ブクログ【ねじれた記憶】 『空耳だろうか。こっそりと忍び寄る足音が聞こえる。あれは私の足音なのだ。 振り返って確かめたい欲望にかられた。 ひたひたひた。 どちらの私も息を潜めていた。 【膚の記憶】 『体の関係ができたのは半年前のことだ。ママは三十八。私の生活に割り込んでくるような野暮な女ではない。五十にもなって妙な言い方だが、私たちは文字通り大人の付き合いをしている。』 【霧の記憶】 『だが、すべてはロンドンの霧のようにぼやけている。記憶にも時効があるのだろうか。 私はひたすらそれを願った。 でなければ生きていけないような気がした。 咲子を殺したのは私かも知れない。』
1投稿日: 2018.06.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
幽霊からよく考えれば怖い話などちょうどいい長さで読める。 高橋氏の著書はゴッホ殺人事件などのミステリーものを読んでいたので、こういったジャンルも書かれているのかと驚いた。が、むしろこちらは、直木賞もとっていてこっちがメインなのだろうか?とも思った。 古い本だから、それが雰囲気を作っているから、なのかはわからないが性描写が多い。描写は生々しいものではないのだが、各章に1度はそういうシーンが出てくる。(最後だけはなかった) それ踏まえて作られた構成なのかどうかは不明だが、持ち出さなくても良くないか?と思ってしまったところはある。 『膚の記憶』は中でも気持ちが悪かった。 ミネラルウォーターを買う時に少し戸惑いそうです。
1投稿日: 2018.03.05
powered by ブクログ怪奇ミステリーなのでしょうね。 すべての題に「記憶」の文字がついてますが、ほとんどが閉じ込めていた子供の時の忌まわしい記憶が、よみがえるというストーリー展開です。 幽霊あり、殺人あり、タイムパラドックスあり。。。いずれも論理ではなく怪奇の世界です。 展開も意外で、読みやすいせいもあって一気に読みきってしまいました。 (でも、やはり私のジャンルではないようです)
1投稿日: 2017.11.10
powered by ブクログ記憶をテーマにし、作者の東北の故郷を舞台にした物語が連なる短編集。各話の主人公らはふとしたことをきっかけに自分の過去の記憶を掘り下げることで、忌まわしい事実が明らかになっていく。焦燥感と緊張感に飲み込まれて、ぞわぞわしながらいっきによみました。
1投稿日: 2017.03.13
powered by ブクログ記憶に纏わる短編集。ゆっくりと背筋が冷えてくような話。文章は映像や音よりも忍び寄るように恐怖をひそませてくる気がする。恐ろしいだけでなく不思議でほの悲しい後味。
1投稿日: 2016.03.26
powered by ブクログ24年ぶりの再読。四半世紀前の読後感は、ただただ怖いことと、ストーリーのうまさ、文章の読みやすさであった。それが故にタイトルが深く記憶に刻まれ、再読のために再び本を手にしたのだろう。そして今また恐怖を感じている。自分自身、心の奥底に押し込んできた記憶が少なからずあることを承知している。もしそれを白日の下に曝し真正面から向き合わねばならなくなったら、恥ずかしさと自分自身への嫌悪で内側から壊れてしまいそうだ。恥ずかしさは、まさに恐怖とイコールなのだ。
2投稿日: 2015.03.11
powered by ブクログこれはミステリというか、結構ホラーですね しかしうまいです、ねじれた記憶のラストにはぞっとしました 膚の記憶も、食中毒の原因を探す話がどうしてあんな結末になってしまうのか?? 手品を見るような面白さのある短編たちです しかし読み通すと、「記憶」というテーマに沿って作者がアイデアを搾り出すようにして書いてくれた、ある意味連作的な短編たちであることがわかります アンソロジーではなくて、一人の作家が一つのテーマで書き重ねた作品集であることが非常に興味深く感じました。 続編も読みたいと思わせる作品集でした
2投稿日: 2014.10.04
powered by ブクログ表題作よりも後ろに収録されている作品が面白かったです。 特に「ねじれた記憶」はさらっと読み流したつもりでしたが 読了後、強く印象に残りました。 ただ全編を通して、やたら性的表現が多いのが気になります。
2投稿日: 2014.09.18
powered by ブクログ第106回直木賞受賞作。 7編の短編集。 言って見れば、『世にも奇妙な•••』的な内容で、最後にゾーッとする系。 直木賞の評価ではタイトルになった『緋い記憶』よりも『ねじれた記憶』の方が高評価の様子。 舞台は作者の地元である盛岡が中心。
1投稿日: 2014.05.27
powered by ブクログ記憶をテーマにした短編集。 読み易くてオモロかったです。 古い記憶・忘れてる記憶を辿って真相に行き着く。でも、記憶を辿る過程で自分自身の思い込みと周りから与えられる情報で新たに記憶を書き換えた可能性は無いんやろか?と考えると読後は少し不安になった。 どれも少しゾッとして好きやけど『霧の記憶』だけは途中で読むのがちょっと面倒になった。でもオススメの1冊。
1投稿日: 2013.10.26
powered by ブクログ忘れていた記憶を少しずつ思いだし真実が分かる恐い話短編集。切り口としては面白いが、すべて同じ流れで、面白さとしても物足りない。
1投稿日: 2013.08.15
powered by ブクログ人間の記憶の曖昧な部分はもしかしたら思い出したくない嫌な過去だったり、人には言えない暗いものだったりすることがあるんだろうな。直木賞作品だから読んでみようと思ったが、ドロドロした話が多く、読後が良いとはいえない。作品の善し悪しはともかく、個人的には好きになれない内容だった。
0投稿日: 2013.07.24
powered by ブクログパラレルワールドのような短編集。 緋い記憶 ねじれた記憶 言えない記憶 遠い記憶 膚の記憶 霧の記憶 冥い記憶 ホラーなのかファンタジーなのか、境が微妙で遠野物語のような読後。 それぞれ、不思議な結末だけど、後味が違う。 解説でみちのくの作家とあるけれど、みちのくガイドに挟まれていたら面白いかも。とにかく行ってみたくなる。 秘境の温泉宿、鍾乳洞、冷麺、わんこ蕎麦。 今はどうなってるのかな。 作者のあとがきが面白かった。 「秘密の花園」への甘美な記憶。 この本が直木賞をとってしまった戸惑い。 確かにあれ?こういうのを描く作家さんだったっけ?と思いつつ読んだので。 「私は悪役がほんの一瞬見せる恥じらいというものが好きで、それこそがダンディズムだと思っている。つまり、これはそういう狙いの本だったのだ。」
2投稿日: 2013.04.21
powered by ブクログ記憶に纏わる7編の短編集。 直木賞受賞作。 ミステリをベースにオカルトの風合いも感じさせる内容でした。 東北が舞台で時代設定が一昔前ということも手伝って、ほのかに郷愁を誘います。 時間の経過と共に曖昧になっていく記憶や、自覚の無いままに封じ込めた記憶。 人は様々な理由から自分にとって都合の良い形に記憶をねじ曲げる事がありますが、正しい記憶を呼び起こされ真実が紐解かれた先に待つ戦慄はなかなかに面白かったです。
1投稿日: 2013.03.14
powered by ブクログこれは、面白かった~。 読んでて背中がゾクゾク、心臓がバクバクしてました。 これは、直木賞とって当たり前といえる作品。 短編っていまいち苦手だったりすんだけど、これは一編一編が内容の濃いものになってるので短編で正解。これ以上に長いと心臓が持たなかったかも(笑) ★緋(あか)い記憶 30何年か前にあったはずの家が地図に載ってない。その真実を求めて、久しぶりに故郷を訪れる。 ★ねじれた記憶 ひょんなことで懐かしい人里離れた宿に泊まりに行く。実は、そこは母親が自殺した宿で、たまたま自分と同じ名前をもつ子供に出会う。。。 これは私のお気に入り。読んでてすっごく怖かった。 ★言えない記憶 昔、一緒に遊んだ仲間たちとの再会。いつの間にかに、あの日缶蹴りの思い出がよみがえって。。。しかしその真相は。。。 ★遠い記憶 取材のために昔生まれ育った土地に戻ってきた主人公は、昔一緒に遊んだ女の子と再会する。しかしその裏に隠されていた記憶とは。。。 ★膚の記憶 食中毒を起こしやすい主人公は、自分の食中毒の原因は飲み屋でもらうミネラルウォーターだとつきとめ、その水源に行ってみる。そしてその背景に隠されていたものは。。。 これも結構好き。自分の存在の意味を問われるようなミステリアスさがたまらない。 ★霧の記憶 学生の頃に旅をしたロンドンの話が30年後に復活してきて、事件の真相をしった主人公。 これは、一番読み込めなかった話。なんだかな~。ちょっと単なるミステリーに終わってしまった感じが受け入れられなかった理由かな~? ★冥(くら)い記憶 叔母たちと旅行をしてる間に、訪れる場所場所で次々と記憶がよみがえってくる話。 怖い話だったんだけど、結局殺したのは誰だったんだ?壁から出てきた鬼ってなんだったんだ? なんか読み終わった後「???」って思った。。。 この短編全部、東北が舞台になってるの。 この日本の東北が今、被災してる最中にたまたま手に取った本が東北が舞台。 なんか因縁めいたものを感じます。 でもね、本の中ではホントに怖い印象のある東北地方も今は被災して、それ以上に怖い恐ろしい状態にあるんだよね。 一日も早い復旧作業が出来、そして復興して、またこういう素晴らしい本の舞台になれるようにみんなで支援していきたいと思います。
1投稿日: 2012.11.28
powered by ブクログ記憶の存在ほど不確実なものはなく、個人の意識の奥底に閉じ込められた記憶は都合良く勝手に上書きされてイヤな思い出は楽しい思い出にすり変わってしまい、ある程度他人と共有できたとしてもやはり曖昧で、全てはなかったことにしたほうがいいかもしれないくらい厄介なものだったりする。 それでもなかったことにできない記憶があって、犯した罪が当人の想像を超えていて無意識に追いやってしまった記憶は、その罪によって犠牲になったものが、悲しみ悔しさの行き場をなくして強烈な腐敗臭を放ち、罪を償えと訴える。それは「緋い記憶」では友人の住宅地図だったり、「膚の記憶」では蕁麻疹であったり、突如日常に意外な形で現れるところがヒネリが効いてて面白い。古い住宅地図にあるはずの家がないと気づいたときの焦りと恐怖感って実際はどんなものだろう?例えば、自分が良く遊びにいった友達の家が住宅地図から消えていたら..やはりものすごい怖いことなのだろうか。何かしら理由があって心底忘れたい家だったら、地図から消えてくれてラッキーだと思ってしまいそうだ...自分の住んでた町がそっくり消えていたら怖いけれども。 東北、村、秘密。これらキーワードがそろえば、私にとって結局なんでもホラーになってしまう。村という共同体で長いこと秘密にされたきた事実は長い時を経ていつのまにか伝説となり、そして改めて伝説を解体していゆく作業はいつもたまらない。また家の裏に存在する古い蔵とか、古民家の、襖の隙間の向こうに広がる薄暗い空間とか、凄惨な場面が仕込まれているような気がしてつい警戒しゾワゾワする。「緋い記憶」は結構ゾワゾワしっぱなしで、襖を覗いたらそこにはというパターンが貴志祐介の「黒い家」にもあったことを思い出して余計に寒気がした。 つけものの樽からはみ出す白い大根の記憶が実は少女の白い手だったという甚だしい記憶の書きかえ、各作品に必ず盛り込まれるエロ要素、色々つっこみたいけど、高橋克彦、かなり好きなタイプだわ。
2投稿日: 2012.08.17
powered by ブクログ【フレーズメモ帳】 「娯楽に徹していても、それなりに心血を注いでいる。いや、娯楽であればこそ、こちらが頑張らないと空回りする。」
1投稿日: 2012.07.22
powered by ブクログこの年末にきて、またすごい本を読んでしまった。高橋克彦の直木賞受賞作。今まで本屋で見かけることはいく度となくあったのだが、どうも「緋色の研究」を連想して食指がのびなかった。それが、ふと旅行先の暇つぶしにと手にとったところ、観光そっちのけで読みふけって、あっという間に読了。 高橋克彦といえば「炎立つ」をはじめとする長編伝奇小説だが、これは著者本人も言うとおり異色の一冊で、自分の中にある迷宮、記憶をテーマにした短編集。SF、ミステリ、幽霊譚と味付けは様々だが、記憶という一貫したテーマでここまで秀作を揃えた短編集は、まさに珠玉の一冊。文句無しの殿堂(死ぬ前にもう一回読むリスト)入り。
1投稿日: 2011.12.30
powered by ブクログ昭和色の濃い短編小説集…といった感じ。 どの話にも何故かエロス的な要素が入っているのは、この作家の特徴なのかな。。 ミステリ色はあるけど、これは苦手な部類の不気味さ。 ラストの『冥(くら)い記憶』が唯一スラスラ読めて、一番衝撃的だったかな。
0投稿日: 2011.10.05
powered by ブクログ心の奥に封じ込められた記憶の再生をテーマにした短編集。 恐怖とともに何か物悲しい感情を喚起させる。
1投稿日: 2011.08.09
powered by ブクログ高橋さんの江戸時代の絵師が出てくる伝奇小説が好きで読んでみましたがこちらはあまり好みではありませんでした。記憶と時間のねじれみたいなものをテーマにした短編連作。直木賞受賞作。
0投稿日: 2010.10.31
powered by ブクログ記憶をテーマとしたホラー短編集。曖昧模糊とした過去の記憶、というのはきっと誰にでもあるものだと思うし、だからこそそれを掘り起こすことの恐怖もまた誰にでもありうることなんでしょうね。忘れるのが幸せということもあるか……。 お気に入りは「ねじれた記憶」。これは本当に恐ろしい話だけど。ラストの緊迫感がなんともいえません。
1投稿日: 2010.01.15
powered by ブクログレビューはブログにて。 http://tempo.seesaa.net/article/130959415.html
1投稿日: 2009.10.23
powered by ブクログ記憶に関しての物語はかなり苦手な部類。 記憶喪失系のストーリィは涙が出そうな気分になる。 これはその最もたる感じの短編集。 思い出しただけでも恐いぜ。ゾワー。
1投稿日: 2009.02.03
powered by ブクログ予想外にいい作品集でした 短編で、記憶をテーマに書き綴られました 作者も、時間を掛けて自分の熟成に合わせた作品を 今後も書き続けたいようです 記憶って、後ろめたい、嫌な気持ちだと残るのでしょうか 全員が「人に言えない過去」があって・・・納得の一冊です 読むべし!
1投稿日: 2008.12.23
powered by ブクログ記憶にまつわる7つの物語。 どれもが綺麗にまとめられている。 ホラーで締めているのが多いのは、記憶という不可思議性が見せる必然か。それともミステリ性の結果としての必然か? 『ねじれた記憶』が心に残る。 エンドレスな恐怖の記憶と現実。 歴史ミステリの人だと思っていたので意外だった。
1投稿日: 2008.07.19
powered by ブクログ記憶が曖昧だと事実はネジマガルときがある。記憶が鮮明だと事実はまっすぐ伝えようとする。記憶が希薄だと事実はもがいてしまう。互いを重ねあわせようとするとまったく新たなことが起こる。そのために思い出そうとすることだってある。いよいよコマッテクル。
1投稿日: 2006.10.26
powered by ブクログホラーでありながらもそこにとどまっていない。特に表題作は、醜いと蔑みながらも中年女性の身体を求めてしまったり、愛しいはずの少女を凌辱してしまう男性心理が哀しく描かれていた。 母性本能をくすぐられる作品。
1投稿日: 2006.09.30
powered by ブクログ短編集で読みやすかった!全体的に怖い話だったけど、怪奇現象とかじゃなくって、人の記憶による隠れた真実とかそういう感じの。(説明できてないなぁ)
2投稿日: 2004.10.16
