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猛スピードで母は
猛スピードで母は
長嶋有/文藝春秋
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総合評価

174件)
3.7
29
58
58
5
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    サイドカーに犬と合わせて中編二本の文庫化。いずれも子供が主人公で個人的にはあまり得意ではないジャンルではあるが、小説になりがちな感情の振れ幅が大きい子どもとは真逆の、どちらかというと静的でおとなしめの子供が主役であるせいか、割となじむことができた。 語り手の対になる大人の女性(サイドカーに犬では父の愛人、表題作ではもちろん母親)もさっぱりサバサバ系の人物像であり、物語からウェットな要素をできるだけ排除したうえで、それでも現れざるを得ない感情の昂りが一点突破的に表出するところこそ、この2編の魅力だろうか。

    6
    投稿日: 2025.12.10
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    タイトルを知ってからは勝手にポップな作品なんだろうと思い込いこんでいたのですが、きちんと文学的な作品で読みやすかった。

    0
    投稿日: 2025.10.04
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    勧められて読んだ本。かっこいい女性が出てくる。 サイドカーに犬も好きだったけど、猛スピードで母はは風景の描写が細かで目に浮かぶ様で、この描写が好きで何度も読んだ気がする。

    0
    投稿日: 2025.10.03
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    学生が夏休みに読むのにピッタリかなと思うものの自分としては、何となく読み終わった感じ。 2作掲載されていて、いずれも思春期の子供が少し特有な家庭環境での日常の出来事やそれに対する心情描写の作品でスッキリしたオチがある訳ではなく、この後どうなるの?で終わる感じだった。

    0
    投稿日: 2025.07.21
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    一度やぶられると、これまで守っていたルールに守るべき必要性など実はなにもないことに気付いた。 サイドカーに犬 今は感じることができない、子供の頃にだけ感じることができる夏の夜の風。全体的にブルーな感じ。でも湿っぽくない。洋子さんのどこかセンスが良くて、強いけど繊細で心優しい感じが憧れる。 猛スピードで母は 全体的に灰色な感じ。鬱屈とした気分になるが、最後は向こうから少し光が漏れてくる感じが好きだった。北海道が設定ということもあり、佐藤泰志の作品と印象が似ていて好きだった。

    0
    投稿日: 2025.06.08
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    当たり前のことだけど、子供目線で親に育てられてきた。これからは、親目線で子供を育てる側になるから、そのときはこの本で描かれているような、強いお母さんになりたい。

    1
    投稿日: 2025.04.06
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    突然現れた親の恋人との交流を、驚きと戸惑いを持ちつつ健気に受け入れようとする子どもの視線で物語が展開。 『サイドカーに犬』 カレー皿にざっと水を通しただけの苺を無造作に盛る洋子さんを、RCサクセションのシールが貼ってあるカセットテープを聞きながら麦チョコを食べて思い出したりするのだろうか。 『猛スピードで母は』 「若いときは、こんなふうに可能性がね。右にいってもいい、左にいってもいいって、ひろがっているんだ」 「それが、こんなふうにどんどん狭まってくる」という母の言葉は自分に言い聞かせているよう。 手塚治虫のサイン本を持ってきて、「アイスの蓋はなめるよね」という慎一さんとの交流が切ない。 どちらの作品も不穏な続きを予想させる最後の文章がとても効いている。

    21
    投稿日: 2025.02.25
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    ▪️サイドカーに犬 洋子さんが薫に「私の脚さわってみる?」と聞くシーンが好きだ。寂しさや怖さを紛らわせるために抱きつく場合を除いて、子供が大人に触れることは何かタブーのような気が当時はしていた。少なくとも大人の脚に触れた記憶は自分にはない。(忘れているだけかも知れないが) 脚に触れるとき、きっと薫はドキドキしたであろう。大人ってこうなんだと。大人ってかたいんだと。脳内にある大人という存在に感触が加わることは薫の世界を広げてくれたであろう。 ヤマシタトモコさんの『違国日記』(漫画)を読んだ際にも感じたが、ルールは大人から与えられるものではなく自分で決めていいものなのだ。大人なんて実は大したことないのだ。と気づかせてくれる存在は本当に貴重だと思う。 自分が初めてそれに気づいた時、おい、だったら人生ってめちゃくちゃ楽しいじゃねぇかと、まだ自分は人生のスタートラインに立っていなかったのかと、瞳孔を開いてこれまで見ていた景色を再度見渡したことを思い出した。 修羅場から逃亡するお父さん、ダサくて最高だったな。

    0
    投稿日: 2025.02.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    懐かしの昭和後期。芥川賞候補作と受賞作。どちらも読みやすい。昨今の芥川賞、設定が凝りすぎているものも多くて読むのがしんどいなってときはこの年代の作品を読み返すのもありかな。 サイドカーに犬 芥川賞候補作。母が家を出て知らない女が家に来た。 猛スピードで母は 芥川賞受賞作。ハードボイルドな母は強し。 サイドカーの主人公は小四女子、猛スピードの主人公は小六男子、この二作品は一冊の本として纏められてしかるべき作品だ。バラバラだと魅力は半減するかもしれない。母と子の関係を通した昭和の空気感がとても懐かしい。タイパ、コスパというものがまだ存在しない時間の流れに身を浸すことができた。 長嶋さん1972年生まれ、同級生じゃないですか!道理で書かれているのが昭和の(私にとって)懐かしい風景なわけだ…。 この年代、なかなかに文学界で著名な方が多いなぁ、嬉しい。

    3
    投稿日: 2025.01.18
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    『サイドカーに犬』と『猛スピードで母は』の2編 個人的には前者の方が好みなのでそちらについて感想を書きたい。 ドイツ製のライトは洋子さんの芯の通った1人の女性を体現するアイテムだったと思う。 洋子さんと私の一夏の関係を描いた作品だったが洋子さんの存在が現在の私にどう影響し最後の「そろそろ」とは何を指すのか。 恐らくこの期を逃せば、私は独り立ちのできない理想をいえば洋子さんのような女性にはなれないのだろう。母のハンドバックを借りたと言う描写から未だに親離れしていと考える。 偽装硬貨が夏休みの終わりを知らせるベルというのは粋で最高のオチであった。 この作品は夏休みという限られた期間、無駄のない文といくつかのアイテム(チェーホフの銃)という必要最小限に洗練された話だった。 後者について一言書くとすれば 憂鬱でどんよりとした話であったが心が沈むほどには重く感じない。慎の成長とラストの爽快な絵がそうさせているのか救いようのないバッドエンドの手前であったからなのか。

    1
    投稿日: 2024.09.20
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    「サイドカーに犬」は面白かったけど、「猛スピードで母は」は、微妙だったかな。 「サイドカーに犬」は、サバサバした洋子さんや犬が座るサイドカーへの主人公の少女の憧れが丁寧な描写で描かれていて、ひとつひとつのエピソードが電球を灯したように脳裏で再生されて読んでいて面白かった。 「猛スピードで母は」は、曇り空のようにくすんだ内容の割に暗い気持ちに沈まない作品。

    0
    投稿日: 2024.09.18
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    どこか懐かしくて、切ないお話しでした 子供の視点で親の不在や不安定な家庭環境が描かれ、いまの仲良し親子ではない、どこかドライな関係性が印象的でした 親が自分なりに生きる姿を見せれば、子供はちゃんと育つのかもしれません そんなことを考えさせられました

    3
    投稿日: 2024.08.08
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    読了!! これはYouTuberの梨ちゃんが、本棚整理か何かの動画で紹介していて気になっていた本。 私は個人的に、表題作よりも『サイドカーの犬』の方が好みだったUʘᴥʘU 私の中の純文学のイメージ、と言った一冊だった。 サイドカーの犬は、国立駅付近が舞台になっていることがとても私を惹きつけた、、!

    1
    投稿日: 2024.07.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ⚫︎感想 離婚しそうな、またはシングルの親を持つ設定の2篇。どちらもタイトルにインパクトがあり、同じく大人との距離と自立がテーマだと思った。 「サイドカーに犬」母の家出後、洋子さんという父の愛人と暮らすことになる。母とは全く違うタイプで自由な女性。「猛スピードで母は」は彼氏はできるが長続きせず、そんな母を見ながら育つ少年。 どちらも、スカッとしたカッコいい女性像でありながら、100%そういうわけでもない一面を見て、少年少女は彼らの生活を通しながら、少しずつ少しずつ精神的に大人になる。母に大きな出来事が起こっても、冷静な自分を発見し、驚くという場面が二作ともあった。そこがまた、現実味がある気がした。なんにせよ、日常は否応なしに続いていくから。 ⚫︎あらすじ(本概要より転載) 「私、結婚するかもしれないから」「すごいね」。小6の慎は、結婚をほのめかす母をクールに見つめ、母の恋人らしき男ともうまくやっていく。現実に立ち向う母を子どもの皮膚感覚であざやかに描いた芥川賞受賞作に加え、大胆でかっこいい父の愛人・洋子さんと小4の薫の奇妙な夏の日々を爽やかに綴った文學界新人賞受賞作「サイドカーに犬」を収録。子どもの視点がうつしだすあっけらかんとした現実に、読み手までも小学生の日々に引き戻される傑作短篇2篇。

    37
    投稿日: 2024.04.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    芥川賞受賞の表題作+文學界新人賞受賞のサイドカーに犬 の2作品が収録されている。 いずれの作品も、主人公の目線で、自由で強くてでもちょっと悲しい女性が丁寧に描かれて、なんとなくブルーな世界に落ちていく感じ。

    0
    投稿日: 2024.03.09
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    #猛スピードで母は #長嶋有 #文春文庫 #読了 「サイドカーに犬」と「猛スピードで母は」の2本立て。どちらも子ども目線からみた大人が描かれる。決して模範的でない大人。大人だっていろいろあるということかな…映画化された「サイドカーに犬」の広告動画を読了後に見た。映画も素敵なんだろうなあ。

    7
    投稿日: 2023.12.05
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    外から、状況だけを箇条書き程度で聞いたら、勝手に憐れんでしまうような話。 でも、中にいる当人の目線で語られる話しは、どことなく軽やかで悲壮感がない。 自分の狭い価値観で勝手に断じるのはよくないよね、ということを感じさせてくれた。多様性は大事だね。 ちょっとしたエッセイくらいの感じで軽く読めて良かった。

    0
    投稿日: 2023.11.17
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    短編×2で構成されてて、最初の、「サイドカーに犬」は読んだ後心がプカプカ浮いた気持ちになった。寝る前ベッドで横になった状態で読み終えた時、まだ春なのに、自分が夏の夕方にベッドに横になってる気分がした。

    0
    投稿日: 2023.07.25
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    二つの短編物語。 余分な言葉が削ぎ落とされており潔い。そしてとても読みやすい。短めの物語だが惹き込まれた。 「猛スピードで母は」は芥川賞受賞作、「サイドカーに犬」は芥川賞候補作ということで、暗く重たい話かなと思っていたが、どちらも想像に反して淡々と軽やかに、ときにユーモアも滲ませながら話は進んでいった。 「猛スピードで母は」は母子家庭の小学五年生の男の子と常識はずれの母の物語。豪快で常識はずれな母の我が子への不器用な愛情を感じた。 「サイドカーに犬」は小学四年生の女の子と父の愛人の一緒に過ごした少し奇妙な日々が描かれる。 子どもの置かれた環境から考えると決して明るい話ではないが、その状況を悲観しているでもなく、子どもの視点から淡々と語られていく。 ふと子どもの頃の感覚を思い出す。 子どもって大人が思う以上に感じているし考えているんだよね。 なんだか独特の雰囲気で魅力を感じる作品だった。

    47
    投稿日: 2023.07.09
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    淡々と描写されているが、不思議な家族像。洋子さんとの出会いが、主人公の生き方に大いに影響を与えていきそうで、続きが気になる。

    0
    投稿日: 2023.06.16
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    芥川賞としては、あっさり読みやすく所謂モヤモヤする感じは無く軽め。 文章構成は上手いし平易な文体で手に届く小さい世界を上手く描いてる。 難解さはなく不快感もほぼない。作者自身の人柄が前向きなんだろうと思う。 ただ、人の奥に潜んでる闇や美のようなものは描かれていないのが、芥川賞にしては物足りないと思われ、選評もやや割れていた笑。 選評委員では宮本輝氏、池澤夏樹氏、河野多恵子氏が◎

    1
    投稿日: 2023.05.19
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    小説2本立て。どちらも貧困一歩手前で家庭に問題を抱えていて...というような設定であるが、一般的にいう毒親みたいな大人は出てこず、大人たちは子供に彼等なりの庇護を与え子供たちも自然にそれを受けているように見えた。常識的にそれは如何なの?という点はさておき、愛情の形は様々でそれぞれに逞しく美しいと感じた。

    1
    投稿日: 2023.05.03
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    子供から見た大人たちを、すごく上手に描いている。私も片親で母から育てられた身としつ共感できたし、心情も理解できた。 親も一人の生身の人間であり、完璧ではないです。読むタイミングとして、若い頃に読んだ方が良いかなと思われた。 この本は特に何か起こる訳でもなく、ただあの頃の無性に不安で多感だった頃、そう時代とか時期ではなく頃というのが一番しっくりくる、頃の話。

    8
    投稿日: 2023.03.06
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    最近買った、バンド「人間椅子」に関するアンソロジー小説集で作者に出会い、そっちを読む前に予習的に読了。 とくに「サイドカーに犬」がお気に入りの小説になりました。 どちらの作品も、欠落した家族関係が目前にあるため決して幸せな展開の小説というわけではないが、なぜか読みすすめても悲観的な感情にならない不思議な感触。べつに「いい話」に帰結するわけでも登場人物が無理に前向きなわけでもなく、彼らにはっきりとした「救い」が訪れるわけでもない。それでも「読んでよかった」と思うわけだから、わたしにとって文章が肌に合う作家さんに出会えたということなのだろうか。 あと、音楽の使い方は素晴らしいと思いました。

    0
    投稿日: 2023.02.26
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    図書館で借りて読んだ。 「もう生まれたくない」にがっかりしたにも関わらず、長嶋有の作品。結果、読んでよかった。最初にこちらを読むべきだった。2篇収録。どちらも子供目線で語られる家庭の話し。長嶋有は女性主人公の話が得意なのか?今回の2篇も女の子が主人公。

    0
    投稿日: 2023.02.11
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    国立が出てきて驚く。 この人の本に出てくる人物の温度感がすき。 国立の方に出てくる女の人がすてきでかっこよかった。 渋谷のコーヒー屋さんの外で読む。

    1
    投稿日: 2022.12.30
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    借り物。 コインロッカー・ベイビーズが途中だったけれど、そちらがかなり重く、心身が疲れきっていたので、こちらを読んでみた。 短編が2つ。軽くて穏やかな文章。こういう大人でいいんだよと思った。

    1
    投稿日: 2022.12.01
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    2022.7.26読了。 本作「猛スピードで母は」で、第126回芥川賞受賞。 収録されている「サイドカーに犬」で、第92回文學会新人賞受賞。 大江健三郎賞の第1回も別の作品で受賞している。 本作は、シングルマザーの母親との生活を小学5、6年生の少年の目線で描き、「サイドカー…」は、父親と愛人との一夏の共同生活を小学4年生の少女の目線で描いている。 共に作品の題名の付け方がうまいと思った。興味を引くし記憶に残る。 読むのは初めてだったが、平易な文体が好み。作者が同世代なので、子供時代の昭和の風景が馴染み深く懐かしかった。ノスタルジックで切ない。全てを書かずに繊細な心の動きを表すのが巧みだと思った。 「猛スピード」より、「サイドカー」のほうが、印象に強く残った。 特に最後の、「もっと別の何かが『そろそろなんじゃないか』という気がする。」という薫の言葉が自分にも刺さった。

    0
    投稿日: 2022.09.04
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    「サイドカーに犬」の洋子さんは強かで恰好良い人だと思った。音もなくひとりで泣く所、すぐに泣き止んで散歩に行く所、私と接する時も無邪気でいる所が魅力的に感じた。 粛々と物語は進んでいくけれど、軽さはなく、きちんと心に入ってくる感覚。

    1
    投稿日: 2022.08.13
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    111108さん、ようやく長嶋有さん読みました! 良い小説でした…。 ・サイドカーに犬 母が家出し、小学生女子の薫が、父と、一風変わった父の愛人の洋子さんと、弟と、父の仕事仲間たちと過ごした一夏の物語。 淡々と綴られていく気だるい夏のエピソード、父の不祥事によって意外に派手にバタバタと幕を閉じるラスト、偽造硬貨で鳴り響く「夏休みの終わりを告げるベル」に、大切なものがなくなる前の最後のきらめきとノスタルジーを感じた。 何より、大人になった薫が、洋子さんを思い出して「そろそろなんじゃないか」と、人生が劇的に変わる何かを予感するような最終ページが、すごく良かった。 子供の目から描いているからこそ、洋子さんのかっこよさが際立っている。 また夏に読み返したいような中編で、個人的には表題作より好き。 ・猛スピードで母は とにかく、母が団地の梯子を登って、ベランダ伝いに自室まで渡っていくシーンからラストにかけてが心に残った。 私としては、「猛スピード」な母の型破りな愛情が、遠回りして慎に届く場面のように思った。 こちらの小説も、何度か読み返したらいろいろ発見がありそう。

    19
    投稿日: 2022.07.27
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    登場人物の少なさが気に入った。無駄がない。中編二つ。デビュー作の「サイドカーに犬」と、芥川賞受賞作の表題作。どちらもタイトルがすごくいい。センスの良さを感じる。ブルボン小林名義のコラムはよく読んでいたが、長嶋有の本は初めて。

    1
    投稿日: 2022.07.17
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    「サイドカーに犬」「猛スピードで母は」 どちらも子供と、親(またはその愛人)の話。 「ぼくは落ち着きがない」を読んでから、この作品を読んだが、 主人公はたいてい考えるのが好きで、集団だと少し浮いてしまうところがあって、近くに"カッコ良い人"がいる。 この作品だと"カッコ良い人"は、父の愛人・洋子さんと、主人公(慎)の母。 たぶんそういう癖。 私は洋子さんもお母さんもナス先輩も好き。 ワーゲンを猛スピードで追い越すくらい、突き抜けてるのがカッコ良い。 カッコ良さが突き抜けてないと、慎をいじめた中学生みたいになる。

    0
    投稿日: 2022.05.28
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    2002年芥川賞受賞作。 表題作とデビュー作「サイドカーに犬」が収録されている。 「サイドカーに犬」は女の子の視点から見た父親と愛人、表題作は男の子の視点から見た母親と愛人。「サイドカーに犬」の愛人は自転車に乗り、表題作の母はシビックに乗っている。 現代文学を読んでいると、ときどき、小説の場面が脳内で漫画の絵で再現されるときがある。「サイドカーに犬」の自転車に乗って去っていく場面が、岡崎京子の絵に変換され、たちまちそれまでの小説内の場面が一気にすべて岡崎京子の絵で再現されてしまい、こういう漫画になっただろうな、と想像してしまった。

    0
    投稿日: 2022.05.20
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     2001年第92回文學界新人賞受賞作の「サイドカーに犬」と2002年第126回芥川賞受賞作の表題作「猛スピードで母は」の2作品収録の短編集。  2作品とも子どもの視点から大人を捉えている。「サイドカーに犬」は父の愛人、「猛スピードで母は」は母親だが、どちらもやっていることはどうなんだろうと思うが、格好よく見えてしまう。ここまで振り切れてしまっている人というのは、案外そういう風に見えるものなのかもしれない。話題も話題なので明るい話ではないが、読後感は想像以上にスッキリする不思議な魅力のある作品。

    0
    投稿日: 2022.03.26
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    麦チョコ食べたい、ボーリング場の跡のスーパー楽しそう、コーヒーカップで我が家も緑茶飲んでるわ、洋子さんのチャリ、洋子さんが薫の年齢聞くタイミング、トド見たいなぁ、慎の心情の移ろい、須藤くんが「トド鳴かなくなったね」と言ったところ、慎の新担任に対する慎の向き合い方、祖母の棺桶に宝石のチラシ、薫の別の何かが「そろそろなんじゃないか」の最後の一文、色々な感情スクラップアンドビルドの連続。うまく感想を言語化できず印象に残ってるところを羅列しただけ。一気に読んだ。

    0
    投稿日: 2022.02.26
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    「サイドカーに犬」と「猛スピードで母は」の2話編成。 サイドカーに犬:小学校四年生の女の子と母親が家出中に急に転がり込んできた父親の愛人との友情物語。設定とは裏腹に二人の関係がとても爽快に描かれていて、物語に吸い込まれるような感じ。周りを巻き込んでく強さを持っていてどこか憧れる愛人の人物像が印象的。映画では竹内結子が演じてるそうですね。 猛スピードで母は:シングルマザーの母親と小学5年生の息子との、依存から自立への過程をを描いた物語。この作品も母親の人物像が印象的。一見強引で自分中心に物事を進めるものの行動の裏にどこか表には出ない愛情が潜んでることが感じられます。だからこそ息子が異様になついてる。結末が明確に描かれていなくてフェイドアウトしてく感じがとても心地いいです。 さすが芥川賞受賞作。なんか勝手に両作の主事項の人柄に憧れさせられます。とてもお勧めです。

    1
    投稿日: 2022.01.06
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    読書開始日:2021年12月19日 読書終了日:2021年12月23日 所感 正直なところ惹かれなかった。 味が薄い。吉田修一著 パークライフの意図した薄味とは違って、シンプルに薄い感じがした。 【サイドカーに犬】 欲しいもの、愛するものへの気持ちの強さを洋子から感じた。 薫もそろそろの部分、弟と薫でそろそろの捉え方の違いが面白かった。 薫のそろそろは、遅れはしたものの洋子の力強さを手入れるきっかけに出会う時に対してのそろそろだと思う。 【猛スピードで母は】 霧や靄によって視界は見えなくなれど、大切なものは逆に見えてくる。 不安により炙り出される、心の底の気持ち。 母も慎も冷めてはいるが、両思いだった。 整理した瞬間、冒頭の所感を撤回したくなった。 【サイドカーに犬】 洋子さんはずるそうに笑った 洋子さんはルールがないことこそがルールなのかもしれない それよりももっと別の何かが「そろそろなんじゃないか」 【猛スピードで母は】 母は特に怒らずに「あーあ」と他人事みたいに言った 他人事 与し易いとか、相性のことを言っているのだろう

    0
    投稿日: 2021.12.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    目次 ・サイドカーに犬 ・猛スピードで母は 「サイドカーに犬」「猛スピードで母は」のどちらも、子どもの日常が子どもの目線で書かれているのだが、そのどちらもが親との精神的距離がある。 親を嫌いなわけではない。 親も、子どもを嫌いなわけではない。 ただ、子どもの他にいろいろとあるのだ。好きなこと、やらなきゃならないこと。 子どもはそれを知っているから、いつか、親に捨てられるかもしれないことを心のどこかで知っている。 それは特に寂しいことではない、とも思っている。 結局捨てられることはないのだけれど。 どちらの作品も主人公の心は終始フラットで、時々不安に駆られることはあっても、大笑いしたり激怒したり泣きわめいたりはしない。 無口ではあるけれど、心の中ではいろんなことを考えている彼らは、自分の感情くらい理屈で納得させることができるのだ。 ああ、それはまさに、子ども時代の私のようで。 無口でぼうっとしていた私は、子どもらしくないと言われ、しっかりしろと言われたけれど、心の中では自分の考えをはっきりと表明できる人に憧れた。 それは「サイドカーに犬」の洋子さんであり、「猛スピードで母は」の母だ。 それにしても母たちよ、子どもを簡単に捨てるな。 捨てるなら、その後の生活の保証をしてからにしろ。 捨てられたと思わせるな。 と、読みながら思う。 私は物理的に母に捨てられたことはないけれど、母がもう少しアクティブな性格だったら、きっと捨てられていただろうな。 そして私は、それを淋しく思わなかっただろう。 厄介なことになった、とは思うだろうけれど。 そんなことを考えながら読んだので、読後切なくなってしまったのだ。

    2
    投稿日: 2021.11.27
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    羽田圭介さんのYouTubeで紹介されていた本作。 ちょうど純文学気分だったこともあり、気になり購入、読了。 いやぁぁぁぁーー、ものスゴく良いーーー(´∀`) 出会えて良かった。 久々にどハマりしそうな作家さんに巡り会えた予感…( ̄∇ ̄) 何というか、とても「潔い」作品だなぁと。 変に飾り過ぎないストーリーと文章、これ見よがしなザ「純文学」とは対極にあるような感じ。 さらさらと、そして淡々と綴られていくこの作品の空気感がもう堪らなく最高です(*´∀`*) 何かこうホッカイロみたいな感じ?の作品ですね、地味なんだけど持ってると心もほんのり暖かい…みたいな。 ちょっとイマイチ(というか全然)作品の良さが説明し切れていない感じがありますが… そもそも「小説」自体が「言葉で表現する文学」なので、その良さを「言葉で表現する」ことにも限界があるんじゃないかと… ということで、気になったらぜひ直接本を… あと、本作はキャラクターもとても魅力的です。 「猛スピードで母は」のお母さんとか、ハードボイルド具合が超絶カッコ良かったなぁと。 息子のためならベランダだってよじ登る(笑) 理想的過ぎない、写実主義的な作風の良さが出ているようにも思いました。 完璧過ぎる登場人物は誰一人出てこない。 短所も含めて表現されているからこそ、とてもリアルな実在する人物のように感じられるのではないかと。 あと、作品のタイトルもまた秀逸です… 「サイドカーに犬」、「猛スピードで母は」って、もうこの絶妙な透かし具合…(´∀`) この出会いがあるから、読書は辞められない。 <印象に残った言葉> ・パックマンも苺たべるよ(P62、私) ・洋子さんにコーラを奢ってもらった自動販売機に、父にもらった偽造硬貨をいれてみた。とたんに警報ベルが夜の路上に鳴り響いた。夏休みの終わりを告げるベルだ。私は走って逃げた。(P74) ・慎は新しい担任の先生が嫌いではない。一人で頑張って大変なのはこの人だ。サッカーゴールを守り切れると信じて身構えている。(P115) ・しばらく二人は立っていた。須藤君は慎の横顔を何度かのぞきこんだ。「なんで泣いているの」須藤君はいつもより困った口調でいった。慎は上着の裾で顔をぬぐうと「これ預かってくれない」といって手塚治虫の本を手提げごと須藤君に渡した。(P157) <内容(「BOOK」データベースより)> 「私、結婚するかもしれないから」「すごいね」。小六の慎は結婚をほのめかす母を冷静に見つめ、恋人らしき男とも適度にうまくやっていく。現実に立ち向う母を子供の皮膚感覚で描いた芥川賞受賞作と、大胆でかっこいい父の愛人・洋子さんとの共同生活を爽やかに綴った文学界新人賞受賞作「サイドカーに犬」を収録。

    18
    投稿日: 2021.09.21
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    「サイドカーに犬」5…小4女子と父の愛人・洋子さんとの交流。著者と同世代だから余計そう感じるのかもしれないが、完全に精神がタイムスリップした。 「猛スピードで母は」4…母子家庭の小6男子の淡々とした日常。子供の思考描写がすっと納得してしまうような生々しさがある。 どちらの作品も「破天荒なオトナ」により閉鎖空間に楔を打ち込まれたときの子供たちの衝撃が描かれていた。 自分は幸か不幸か周囲が真っ当な(?)大人ばかりだったので、このパラダイムシフトがめちゃくちゃ遅かった。それがコンプレックスでもあり、20代の放蕩生活の遠因になったと思っている。

    3
    投稿日: 2021.08.21
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    ◯サイドカーに犬 子供ながらに親の入れ替わりを不思議と思うことなくなんとなく受け入れてそれなりに親しんでいく。不器用ながらもしっかりと私に愛情を注いでいる洋子さん。感受性豊かで雑なところがある分、子供としてみられがちなだけど、今でも私はある意味尊敬していて、逆に自分に情けなさを感じる。キレイに生きるのではなく、がむしゃらに大切な人のことを大切と言える人、何事にも全力でぶつかれる人を「大人」と感じている私。ラストの私もそろそろかなぁのところは、そういう意味だと感じた。

    1
    投稿日: 2021.08.01
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    文學界新人賞受賞作「サイドカーに犬」と芥川賞受賞作の「猛スピードで母は」の2作を収録した贅沢な本書。 どちらも、同じ世界を幼い頃の物事をあまり理解していない目と、大人の現実感をもった目で描かれている感じが読んでいて裏表紙にあった"皮膚感覚で描いた"とはこの空気感かと思った。 とんでもない大事件が起こるわけでもなく、それぞれがもつ人生の一部分をフォーカスしただけの話なんだけど、知らずに岐路になっていた部分って感じがして良かったな。 長嶋有さんの本はこれが初めてだったんだけど、色々読んでみたくなった。

    2
    投稿日: 2021.06.12
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    大人の事情に巻き込まれながら淡々と暮らす2組の子どもの視点から描かれた物語。色々感じながらも大人に全てを聞くことはできず、恨むこともなく受け入れようとする複雑な心理描写が素晴らしい。1話目の洋子さん、2話目の母、どちらも子どもを大人のように扱い、自らも意思を持って人生を歩む姿がかっこいい。

    1
    投稿日: 2021.02.11
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    「私、結婚するかもしれないから」「すごいね」。小六の慎は結婚をほのめかす母を冷静に見つめ、恋人らしき男とも適度にうまくやっていく。現実に立ち向う母を子供の皮膚感覚で描いた芥川賞受賞作。

    1
    投稿日: 2021.01.21
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    ものすごく読みやすくサラサラとはいってくるのに大事なものを見落としているような感覚がある、これはいいなあ。

    1
    投稿日: 2020.10.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    サイドカーに犬  母親が家出した小四の夏休みに薫ちゃんちに来た,ちょっとガサツなところが魅力的な洋子さんと父親(+父親の変な仲間)についての薫ちゃんの思い出話.洋子さんとの別れは意外であっけない.  飼われている想像が心地よいものだったのは,カッコイイ洋子さんとごっこ遊びをしている感じだったのかな.父を思い出すととても愉快な気持ちになるっていうのがいい.洋子さんの年齢を追い越した薫さんが感じた「そろそろ」は何なのだろう. 猛スピードで母は  小学6年生の真面目でいい子の慎くん.いつも祖父母から再婚をせっつかれているちょっとカッコいいお母さんと二人で暮らしている.お母さんから結婚するかもと告げられて,慎一さんを紹介される.その後,お祖母さんが亡くなって,お母さんの結婚話も立ち消えになって,さらに慎くんはいじめられるようにもなってしまう.  読みやすい文章ながら慎くんの行為の描写がリアル.特に,デートに出かけた母親がなかなか帰ってこない所(「安心な気持ちになった」なんてすごいね)とか,霧の朝,ベランダ伝いに飛び移ってアパートの4Fの自宅に入ろうとする母親を見上げている場面の前後が印象的.

    1
    投稿日: 2020.04.09
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    好き! 二本立てだって知らなくて、一個目題名みないで読んでた。 で、これめっちゃ好きだわ!えっ次が「猛スピードで母は」?と思ったら映画化されてる「サイドカーに犬」でした。おお。 表題作も好きです。 なんかちょいちょいうるっときそうになりますね。 映画みよう。 ってか長嶋さん読んでみよう。

    1
    投稿日: 2020.03.23
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    強くて弱い女性の、猛烈な強さが見える瞬間と猛烈な弱さが見える瞬間を、日常の些細な動きの中から紡ぎ出す力がすごい。 「サイドカーに犬」も「猛スピードで母は」も、子供が大人の世界を垣間見てしまう姿を繊細に描いている。いずれも大人として振り切れた行動をとる女性を描き、その女性の強弱の変化を、子供が幼さ故の繊細さから感じ取っていくことで、子供自身の成長物語にもなっている。

    1
    投稿日: 2019.03.10
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    片親の恋人とその子どもという微妙な人間関係の空気がよく描かれています。研ぎ澄まされた文章に深い味わいがあります。

    1
    投稿日: 2019.02.14
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    生きにくさを感じて生きている。 そんな人々を描くのが巧いなといつも思う。 どこからこんな物語が生まれるのだろう。 天才としか言いようがない。

    1
    投稿日: 2019.01.27
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    江國 香織の『神様のボート』とか山川 正夫の『煙突』を思い出させるような子供の哀愁。淡々とした文体にシニカルなキャラクターが際立った作品。前衛的な映像作品にしても面白くなりそうだね、監督は山下 敦弘あたりで。

    1
    投稿日: 2018.12.14
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    2001年に「サイドカーに犬」で第92回文学界新人賞、02年に「猛スピードで母は」で第126回芥川賞を受賞した。ブルボン小林(コラムニスト)、肩甲(俳人)としても活動しているサイドカーに犬「○」猛スピードで母は「○」

    1
    投稿日: 2018.11.20
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    穏かに胸にすぅぅ?っと染入る感じの静かな作品だった。 もちろん物語の中に音はあるけど、全てが必要な音で構成されていて雑音のないような。 母の言動に反応した少年の心の動きもはっきりと読み取れるくらい澄んだ空間。文学賞に選ばれる作品とそうでない作品の違いってこれかぁ?。 ちょっとした表現もひねった感じはないけど、調和があって美しくて、そして共感し易い。 もう少ししたら、また別の作品を読んでみたい。 いきなりこんな上品なのを立続けに読むのは私にはまだ早い。もう少し雑音のたっぷりのも好きだから。

    1
    投稿日: 2018.11.11
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    多摩地域が登場する本ということで、読んでみた一冊。国立の山口百恵さんの家を見に行くくだりなんか、自分も小さい頃祖母とやったことがそのまんま書いてあるようで、とっても懐かしかったです。やっぱりこの辺に住んでる人はみんなやってるんだろうな、とか。あとはあとがきにも書いてあったけれど、設定の低空飛行なところ、一般の感覚にフィットする生活を描いている感じがとても好感も持てたし、文章うまいなーと思えました。サクッと読めて、読んでみてよかったなと思った一冊でした。

    1
    投稿日: 2017.12.07
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    これはとても良かったなー。二篇ともなんか少し普通じゃない親や大人との関係をおかしみを交えて描いてて、読んでて愉快だった。二篇とも登場する女性が力強く魅力的だったし、男どもはなんとなく情けなかった。

    1
    投稿日: 2017.10.30
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    きょうちゃんの本。 旅行で時間が空いたときにと思って持っていき、帰りのスタバ〜新幹線で読みはじめた。 『サイドカーに犬』の語り手は小学生の女の子。夏休みの間にお母さんが家出をして、しばらくしてヨーコさんという女性がご飯を作ってくれたりする。厳しい母親とは対照的に、かなりワイルドなヨーコさんに魅了される薫。そして、父親の怪しい行動と仲間たち。 麦チョコやパックマンなどの昭和の描写も楽しい。国立の町の様子が浮かんできて、久しぶりに行きたくなりました。 『猛スピードで母は』は離婚した母親と二人暮らしの小学生の慎(まこと)が語り手。母親がいわゆる母親とは違って、車のタイヤを取り替えたりワイルドです。さっぱりとした感じで惹きつけられます。慎も母親のことをかっこいいと感じているんだろうなというのが伝わってきます。 何度か恋愛をしている様子の母親が、「結婚する」と言って恋人の慎一を連れてきて・・・。説明しづらいのだけど、母親との微妙な関係が楽しく読めました。 どちらも読んでとても満足感がありました。子供の頃の記憶とか、子供の感じかたとか、どんな大人に興味を持つのかとか、そういうのを思い出しました。子供の目線に立っているのが楽しかったのかな。

    1
    投稿日: 2017.08.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    筋立てとしては悪くないが、如何せん文章のリズムが良くない。 「~した」の連続で、小学生の作文のようにも見えてしまう(まぁ小学生の視点であることを強調する効果なのかもしれないけれど…)。

    1
    投稿日: 2017.06.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    表題になっている作品よりも、母が家出している間に家にやってきた洋子さんとの生活を描いた「サイドカーに犬」の方が好きだった。竹内結子主演で映画化もされたはず。 どちらも小学生の子供が主人公で、自分ではどうにもならない環境の変化に柔軟に適応していく。 親の再婚、家出、愛人、そういったものに触れても、子供達には受け容れる以外の選択肢はなくて。でもそこに不幸な感じがしないのが、この作家さんの不思議なところだなぁ。 子供達がプラスに成長していく様子がたくましい。

    1
    投稿日: 2017.03.06
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    無邪気に親と向きあうでもなく、かといって割り切ることも無視することもできない。なんとなく誰かが傷つくことを恐れてしまう。そんな子供の心情が、簡潔で淡々とした文章からにじんできます。愛しさでいっぱいになりました。

    1
    投稿日: 2017.01.30
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    2つの短編。 どちらも女性がかっこよかった。 淡々としてる話のようで 心が動かされて 晴れ晴れとした気分になった。 表題作の方がより好きだな。 かっこいいかーちゃん!

    1
    投稿日: 2016.12.06
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    しつこくないあっさりとした筆はこびに、さっと読み終えられる短編集。 どの物語にもこざっぱりとした飾り気の無い女性が登場し、筆者は敢えて登場人物の気持ちなどを記載していないため、読者が登場人物の気持ちなどを自由に想像できるのが面白い。

    1
    投稿日: 2016.11.03
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    日常の描写が丁寧で、プルタブやタイヤがきらめいて見えた。 長嶋有さんの文章はじめて読んだけど、とても好きだ。

    1
    投稿日: 2016.09.30
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     表題作と「サイドカーに犬」の二編収録。どちらに出てくる大人も大人然としていなくて、子どもに対して、人間対人間として接しているように思った。あからさまでもなく押し付けがましくもなく、ふとした何気ない言動や行動に親から子への愛情が感じられてぐっとくる。また、子どもたちがむやみに子ども扱いされていないからこそ、彼らは自分で物事を考え、周りの空気に敏感で、年齢のわりにとてもしっかりしていて頼もしく感じられた。しかし「サイドカーに犬」のラスト一行が理解できなかったので、時が経ってから再読したい。

    1
    投稿日: 2015.12.09
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    何の気なしに「この人の本、読んだことないなあ」と手に取ったのですが。 なんと冒頭の短編小説の舞台設定が東京都の国立市でした。僕自身が若い頃に居た街です。 なんだかもうそれだけで嬉しくなってしまって読みました。 「百恵ちゃんの家に行ってみよう」とか「キヨシローも住んでいたらしい」とか。 ラジオをふっとつけたら、忘れていたけど無茶苦茶懐かしい歌が流れてきたような。嬉しいものですね。 久しぶりにこの手の小説を読んだなあ、と思いました。 というと、あんまり好意的な感じがしませんが、けっこうおもしろく読みました。 どういう小説かと言うと、 ●特段事件は起こらない。 ●淡々と日々が過ぎる。 ●あまり裕福ではない家庭の、子供が主人公。 ●家族が何かしらか欠損を抱えている。片親だったり。 というような、割と近代日本ブンガク的な小説です。 エンターテイメントかというと、そういう仕掛けでも無いのですが、 全体に情緒的に走らずに、乾いたユーモアがあってくすっとできたりします。 中年と言える歳になってこのような小説を読むと、興ざめに思うこともありますが、この小説は文章使いとユーモアでまだしも楽しめました。 (でも、ぶっちゃけ、半分の長さの方が面白かったのでは。「猛スピードで母は」は特に。) 「サイドカーに犬」 舞台が東京都の国立市。 主人公は小学生の女子。 生活力の無い父親。家を出た母親。代わりにアパートにやってきた若い女性。つまり、父の愛人。 父の愛人のお姉さんと何となく過ごした夏休みの記憶。 「猛スピードで母は」 舞台は北海道。 主人公は小学生の男子。 母子家庭。働く母親。かぎっ子。母の恋愛。母の恋愛相手。 やや疲れている母。母の失恋。 というような大まかな内容。 全体的に仕事とお金と家族と人間関係にあまり恵まれなくて、それでも見方によってはたくましく、当然多少ながらがさつに生きている女性。 そんな女性に振り回され気味な子ども。ナイーブと言うか鈍感と言うか、可哀そうと言えば可哀そうだけど、それだけに止まらないそれなりの生命力を感じたりします。 こういう小説にはこういう小説にしか伝えることのできない後味みたいなものがきっとあるんだと思います。 そしてそれは、まあ、もうちょっと若い人が味わうべきことなのかなあ、と思ったりしますが。 きっと、こういう小説にすごく滋味を感じていた年頃もあったと思うんですが。 ちょっと過ぎ去った時間と好みに郷愁を感じたりするのも読書の愉しみですね。

    1
    投稿日: 2015.09.25
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    二本の中編小説が収録。 どちらも子供の視点で、大人である女性との関わりを中心に、家庭環境や、その周囲を描く。 淡々とした文章で、ほのかに暖かい、そしてちょっとした物語があって、よく練られた作品だと感じた。 子供は無力で、大人たちが子供にとって全てであるが、大人も実は無力で、大人も自分たちが見えてる範囲で出来ることをして、出来ないこともあるのだと、本作の描写とは全く関係のなさそうな感想を抱いた。

    1
    投稿日: 2015.09.06
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    この作家は初読。なんか賞を取った本なんでしたっけ?母親が家出して、また帰ってくる家族の話と、母子家庭の話の中編2本を含む。いずれも視点が子供だが、一人称ではなく、あくまでも傍観という形で描かれている。 登場人物は、各作品とも非常にアクの強い人ばかりなのだが、「○○した」と、徹底して情景を細かく淡々と述べることで、非常にあっさりとした描写である。起こる事件もものすごく大きいものではない。 そんなもんだから、1作目はなんだこれ?と思っているうちに読みきり、2作目で少し作者のペースに入れた感がある。 淡々と起伏がなく退屈という人はいるだろう。一方的な視点のみで、ライトノベル的なところも無いでもない。しかし、つい読ませる「何か」があるので、退屈感・不快感などはなかった。 もう1冊くらい読んでから、判断してみたいと思う。

    2
    投稿日: 2015.05.22
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    竹内結子さん主演で映画化されるということで、読んでみた。 最近、短篇が映画化されることが多い気がする。 その度に不思議なんだけど、どんな風に話を膨らませてるんだろう。 本の方は2つの短篇が入っていて、両方とも自由奔放な女性が出てくる。 「猛スピードで母は」の母も「サイドカーに犬」の洋子さんも、自分を大切にしていて、何者にも縛られない。 全くわたしとは正反対で、身近にこんな女性がいたらイヤ。 だけど今のわたしの嫌いな部分(周りの目を気にしすぎるとか、常識に囚われてるとか)って、こういう母親に育てられてたら正反対になったんだろうなぁと思う。 まぁでも正直言うと、何が言いたいのかが分からない。 何がテーマなんだろ? 新しい親子の関係を書きたいのか、子どもって結構大変なんだよって言いたいのか、よく分からん。 でもなんとなく読みやすくて、『ジャージの二人』も買ってしまった。

    1
    投稿日: 2015.05.09
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    2015年1冊目。 古本屋さんで題名が気になり購入。 面白かった。 収録されている二作品共に関係性は異なりはするけれど《大人》と《こども》の話。 どちらの描写も繊細で巧み。 そして表題作は芥川賞、 『サイドカーに犬』は文學界新人賞受賞作品だったのですね。 納得の二作品でした。

    1
    投稿日: 2015.01.02
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    うーん、なるほど! 脳内に子供を飼いならしている伝説は、デビュー作からだったのか。 それにしても、「サイドーカーに犬」の洋子さんも表題作「猛スピードで母は」の母ちゃんも、 サバサバしていてなんと格好いいのだろう! 同性でありながら、サバ女(じょ)に憧れる。

    1
    投稿日: 2014.11.29
  • 淡々とした中に切なさ

    読み終えたとき、二編とも同じような切ない感じが残り、よい作品だなあと思いました。子供の頃に戻って、自分の母を思い出したりしました。女って、存在自体に切ない部分があるのかもしれません。 二編とも小学生の目線で書かれています。初め、もし子供が小生意気なことを言いだすような話だったら感情移入できないだろうなあと思ったりもしていましたが、その心配は必要ありませんでした。 この物語は、子供が何かを引き起こすのではなく、大人の事情で引き起こされた日常の変化の中に子供がいるだけです。その中で子供が感じたであろうことは、過剰に描かれることもなく、むしろ淡々としているのに、充分に伝わってきます。

    2
    投稿日: 2014.11.22
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    短編が2本あるが、どちらも子どもの視点で大人の事情が描かれていて、それがわざとらしくなくきわめて巧妙である。文章から女流作家と思いこんでいたら、作者は男性だと知り驚いた。 彼の小説に出てくる大人は、離婚しているかしそうな人ばかりだという。「サイドカーに犬」は、母が家出中に家に転がり込んできた、父の愛人との共同生活。愛人は豪快だが女性らしく、子どもたちを大切にしてくれる。「猛スピードで母は」は、母子家庭の少年が非常にいじらしい。母は父の役目もしながらたくましく子どもを育てるが、一方で恋愛もしたい一人の女性である。 淡々としているがひとつまみの切なさが隠し味として盛られていて、なかなかいい小説だと思った。

    1
    投稿日: 2014.11.21
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    【本の内容】 「私、結婚するかもしれないから」「すごいね」。 小六の慎は結婚をほのめかす母を冷静に見つめ、恋人らしき男とも適度にうまくやっていく。 現実に立ち向う母を子供の皮膚感覚で描いた芥川賞受賞作と、大胆でかっこいい父の愛人・洋子さんとの共同生活を爽やかに綴った文学界新人賞受賞作「サイドカーに犬」を収録。 [ 目次 ] [ POP ] あまり物事にとらわれずにさらりとした生き方をする女性を、これまた物事をそのままに受け取る子供たちが語る飄々とした物語。 あまり一般的ではないのだけれども、何気ない日常が淡々と紡がれてゆき、ある日その薄い膜のような日常が破ける。 日常を変えるその破れ目からは月夜のようにやわらかいものが薄くさしてきて、メッセージ性というにはおしつけがましくはなく、テーマというほどはっきりとはしないが、なにかしらセンシティブなものが心の中にのこるのだ。 [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

    0
    投稿日: 2014.08.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    サイドカーに犬 猛スピードで母は 大変良質。なんで避けてきたのか。 少女から見た大人の女性。少年から見た母。 どちらもややエキセントリックなところがあり、人生にからめとられかけ、しっかり立っている。 自分の母を思い出したりもして。

    3
    投稿日: 2014.08.18
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    『サイドカー』 洋子さんいいキャラだったな。 なんだろう、特に話が面白かったとも思わないんだけど良かったな。 最後父親逮捕とかのくだりもなんかどうでも良かったけどね。 麦チョコを皿に盛られて喜んで食べるのが犬みたいってのが良かった。 『猛スピード』 芥川賞作品って、読みにく印象しかなかったけど、これはとても読みやすかった。 『サイドカー』の洋子さん同様、母はとてもいいキャラ。 結局なんかよくわからなかった慎一もイイ。 一番イイのは、このタイトル!

    1
    投稿日: 2014.06.13
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    友達の家で本棚を見ていてタイトルに惹かれて借りてきた。 収録されている2作品とも、大きな起伏のある物語ではないのにメインとなる2人の女性の立ち姿がすごく魅力的な作品。

    1
    投稿日: 2014.06.10
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    表題作と「サイドカーに犬」の二作を収録した短編集。 いずれも、子どもの視点から力強く生きる母親像が描かれている。サイドカーに犬では、父親の不倫相手の女性が、表題作ではシングルマザーが登場し子どもは複雑な立場に置かれているが、めちゃくちゃな暗さはない。 淡々と静かに物語は進んで、そんなにドラマチックな展開もないけれど、なんだかよくわからない迫力があった。 最後まで著者は女性と思っていたので、男性と知って少し驚いた。また別の作品を読もうと思う。久しぶりの当たり作家。

    1
    投稿日: 2014.05.06
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    これはタイトルに惹かれて読みました。 良かったよ。泣いたよ。また。 表題作が芥川賞受賞作。もう一遍収録「サイドカーに犬」は候補作。 こっちもイイ。泣いたさ。また。 あー、なんだか最近泣くね。よく、泣く。 齢かね。やっぱり。 あ、芥川賞面白いのも、齢?? みんなにフシギに共通してるのは、”こどもの視点”で書いてある。 本屋で選ぶときに、無意識にフィルターにかけてるのかな? いつまでも、こどものつもりで困ったもんだね。 そのくせ齢は取って。 …あー。 だから、泣くのか?

    2
    投稿日: 2014.04.13
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    数年前タイトルだけ聞き覚えていて気になっていた作品。文章の柔らかさからてっきり女性作家だと思っていたので、作者が男性だと知って驚いた。 表題作の他に短編「サイドカーに犬」が収録されている。どちらも、小学生の頃の一時期を描いた作品。 子供の目から見ると「大人」はしっかりしてるように見えるけど、実際はちっともそんなことはないんだよなあ、とこの本を読んで改めて思った。 なかなか気に入ったので、また同著者の別作品を手に取ってみよう。

    1
    投稿日: 2014.04.07
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    芥川賞受賞作品。 シングルマザーと男の子の物語、淡々として男らしい母と大人しい彼の些細な感情の動きが魅力的。 フォルクスワーゲンはなんの象徴だったのだろう。夢?今ではない他の時間?最後に追い抜くシーンに母のニヒルさと、海に投げ込まれる短いタバコの情景が浮かぶ。 どこまでも現実で、フィクションによくある絶対無批判な幸福への視点が全くない。でも読んでて心地いいんですよ。 同時に収録されている、サイドカーに犬も子供の視線が多い。 この作者は子供の時にどんな時代を過ごしたのか。気になります。

    1
    投稿日: 2014.01.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    あかね文庫より。表題作と『サイドカーに犬』の2つの短編だけの薄い本。表題作は芥川賞受賞作だそうだ。こういうオチのない話は苦手だ。でも『サイドカーに犬』の方が好きかな。語り手の薫が当時の洋子さんの年齢を今の自分は超えてる、と気づくとこが好き。私もこんな洋子さんのように人を好きになったことないからな。多分。洋子さんか慎の母のように大胆に、奔放に生きることはできそうにない。したいとも思ってないけど。

    1
    投稿日: 2013.12.22
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    なんかすごい重いのに軽い。親と子って別人格だけどやっぱり繋がっているんだなと思った。 「サイドカバーに犬」は母と子の血のつながりよりも、子供が赤の他人との暮らしも楽しいって思っちゃう気持ちもわかるな。

    1
    投稿日: 2013.12.21
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    好きなのは『サイドカーに犬』。舞台になってる年代は分からんけど、自分の年齢が作者に近いからか懐かしい気持ちで読んだ。ノーパン喫茶とかガンプラとか懐かしいなぁ。でも、最後の1行は理解出来んかった。 『猛スピードで母は』は自分には文章の美しさとか表現力とか分からないので感想を書くのが難しい話でした。でも、息子の慎はええ子やし、母親からは表に現れない慎への愛情を感じたので読後は優しい気持ちになれました。

    1
    投稿日: 2013.12.11
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    談話室の質問で教えてもらった本。かしこい子供が出てくる。表題作は知らなかったが、「サイドカーに犬」は映画で見たことがあった。映画では「なんだかよくわからない」という印象があったが、原作を読んでみてもう一度映画を見てみようという気になった。

    1
    投稿日: 2013.11.17
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    表題作と「サイドカーに犬」の2篇。表題作は、芥川賞受賞作品。どちらの作品にも共通して言えることは女性が強く凛々しく魅力的。表題作よりも「サイドカーに犬」の方が好みかな。よく考えたらおかしな話なんだけど洋子さんがいいんだよなぁ。2012/121

    1
    投稿日: 2013.11.14
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    読後に芥川賞っぽい作品だなと思ったら、そうだった。芥川賞作品は苦手なものが多いけど、これは違った。子供から見る大人(サイドカーに犬では洋子、猛スピードで母はでは母親)への気持ちが淡々と書かれ、寂しい気持ちになった。特に子供目線だから良かったのかな。

    1
    投稿日: 2013.10.19
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    2001年下半期芥川賞受賞作の表題作と、文学界新人賞を受賞した「サイドカーに犬」を併録。斬新か、といえば必ずしもそうではないが、いずれも巧みな小説である。後者は小学校4年生の女の子の視点から、半ば崩壊しそうな家庭を描いたもの。特に父親を見る視点は客観的で冷静だ。一方、表題作では6年生の男の子の視点から「母」が語られる。呼称も「母」であり、主人公とは明確に別人格として認識されている。あるいは、そうせざるを得ない状況に主人公が置かれている。母も慎も、それぞれ別様の意味において不幸で、そして慎の孤独は深い。

    1
    投稿日: 2013.09.26
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    姉の薫が、アメリカへ渡っていた弟を迎えに行く際に、小学校の頃に起こった両親の離婚騒動を思い出すという小説。淡々と進む感じで、描写も少なめ。文体は好きだったが、話に感情移入できなかったか? 洋子さんの話での役割が好きだった。

    1
    投稿日: 2013.07.09
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    4/20読了。 この本を買った目的は映画が気に入ったから。表題作が芥川賞受賞作とは、知らなかった。 良作とも主人公のそばにいる女性のタイプが似ている。二人とも、世間に流されない強い人。こんな女性って、美しいし、憧れる。 長嶋さんの作品は、一言じゃ表せない。読まないとわからないし、読むと頭から離れない。

    0
    投稿日: 2013.07.08
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    古本屋でタイトルに心奪われて読んだ。 芥川賞を受賞した表題作と、 文学界新人賞受賞作「サイドカーに犬」の2作を収録。 『サイドカーに犬』 母が家を出て行き、替わりにやってきた父の愛人・洋子との共同生活を、少女の目線で描いた作品。 実の母親と、愛人と、それぞれに対する少女の距離感がさりげなく、かつリアルに迫ってくる。 『猛スピードで母は』 母子家庭の息子・慎と、再婚相手を見つけた母の物語が、冷静な子供の視点で描かれている。 タイトルで予想していたようなドラマチックなストーリーはなかった。 それでも、読んだあとに、タイトルがまたじわじわと染みこんでくるようで、何度も読み返したくなる。 どちらの作品も子供の冷めた視点から、大人の女性を眺めているのが印象的。 文章は平易で、ストーリーはさほど重要視されてないようだ。 細かな描写から感じる人間観察力の鋭さが個人的に好きだなと思った。 人それぞれにスポットを当てて、目の前の世界を、主人公の子供の感覚を通して描いている。 読んでみたら、タイトルの印象が覆った。 一度じゃ汲みとりきれない旨味があると思う。

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    投稿日: 2013.04.18
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    2002年第126回芥川賞を受賞した表題作と「サイドカーに犬」という作品の短編集。 猛スピード~は小学五年生の男子、サイドカー~は小学四年生の女子が主人公。 子供達の成長の物語であり、母や父の愛人が足掻きながらも潔い生き方の物語。 作者は男性というのは、少し意外。男性に、女性をこんな風に描かれるのは、なんだか見透かされているようで、気恥ずかしい。

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    投稿日: 2013.03.14
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    だいぶ前に読んで大好きだなと感じたまま内容の一切を忘れていた本をもう一度読み直した。 やはり心打たれた。 慎や薫は母(愛人)に何かを教えてもらうのではなく、ただその背中を見る。生き様のようなものを見る、と言えるだろうか。 母や愛人たちのあまりに素直でフラットで、でも弱いような、強がっているような、タフなような姿は、子供を過剰に守りもしなければ排除もせず、子供の目にはまるで見てはいけないものを見てしまっているようで、「猛スピードで母は」というタイトル通り、そこで言葉を止めざるを得ない、子供らの切実な無言を感じるように思える。 また「洋子さん」や、猛スピードな「母」はある意味では不様かもしれないが、不様であることを恐れない。残酷さや薄情さを兼ね備えた、しなやかでひりひりするような女性たちのありように感動する。

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    投稿日: 2013.02.19
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    文庫本には「サイドカーに犬」と、「猛スピードで母は」の2作が収められている。 サイドカー…の方は幼い頃の自分と、弟と、父と、父の友人と、父の愛人との一夏の生活をつづった物語。 猛スピード…の方は小六という年齢の割に淡々とした少年「慎」と、その「母」の物語。 いずれの作品も、淡々としている。 両主人公が冷静な性格であり、彼らを中心に話が進んでいくからだろう。 けれど決して読んでいて退屈するわけではない。 するすると言葉が体に入ってくる。 登場人物に感情移入したりしなかったり、共感したり反感を覚えたりしながら けれど淡々と読み進めていける。 水底から空を眺めているようだ。 自分の周りは少し薄暗く、少し肌寒く、目の前はきらきらとしかし形ははっきりしない。 透明で不安で美しく、ほの暗い。 そんな感じ。 ただ、皮膚の周りになにかまとわりついていて、 ダイレクトに感じることができないもどかしさもあって、 何だか、作者から距離を置かれているような気がして、 ちょっとはがゆい。 「なんかクールなんだけど、もっと本音あるよね。見せてくれよ」と、絡みたくなる。 そんな印象。

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    投稿日: 2013.02.11
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    久しぶりに再読してみた。 今の長嶋氏のような軽快さはこの頃にはないけれど、繊細そうにみえないけれど繊細な移り変わり、みたいなものはしっかりとある。 いつもは最後の解説文みたいなものは読まないのだけれど、ふと読んでみて、書いてあったことに、なるほど、まさにこの感覚、これが長嶋氏だ。 読んでいるといつの間にか吸い込まれていく。アレッ?と思ってもう一度読む。しかし何度でも同じ現象が起きる。その場その場の時間が無限で、こちらはそこに漂うしか術がないのである。

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    投稿日: 2013.01.19
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    『サイドカーに犬』 ダメ男の父に愛想を尽かして母親が家出している間、 家にやってきた愛人の洋子さんとの日々を主人公が回想する形。 洋子さんのキャラがかっこいい。 ストーリーは特別な点はないものの、人物描写が鮮やかである。 快活で豪気な洋子さんがふと見せた女性としての顔が印象的だった。 表題作よりこちらの方が好きだったかな。 『猛スピードで母は』 北海道で暮らす母子の物語。 小学生の主人公が母の恋人と交流したり、学校でいじめられたりする日常が綴られている。 ちょっと盛り上がりに欠ける感じで、母親にも感情移入できず。

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    投稿日: 2012.12.11
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    これは、「芥川賞」って感じしない。直木賞っぽいよ。 なので、2編ともとっても読みやすい感じでした。 どっちも大人しい子供に、GOING MY WAYの女たちが絡んでいくストーリー。 ん~~。設定がなんか。。。。 こういう子供っている? まぁ、こういう大人は今の世界いそうだけどね~。 でも、時代設定は私の小さい頃を同じ。。。ちょっとタイムスリップした感じがしたわ。 んーー。 両方とも賞を取ったわりには、なんかこんなもん?って感じがいないでもない。。。(苦笑) 悪くはないけど、普通の本。

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    投稿日: 2012.11.28
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    こういうのはかえって評価が難しい。 嫌いではない。平易な文章。すーっと入っていく話の筋。カメラの視点というか距離間。 だけどそのぶんひっかかる部分がないし、おそらく内容はすぐ忘れる。 「サイドカーに犬」 表題よりこっちのほうが好きだ。 夫婦喧嘩の末に母はいなくなり、代わりに洋子という女がやってくる。父親の友達は麻雀をしに来るし、子供は夜更かししても怒られない。洋子の到来とともに母の決めたルールはすべて取り払われた。 「私」にとってはいつもより自由でちょっと特別な夏休み。 特に母親のことを心配するわけでもなく、母が戻ってきたら戻ってきたで少し罪悪感を感じる「私」の視点が好ましい。 「猛スピードで母は」 タイトルがいいね。 小六なのにクールな慎と、カッコイイ母親の母子家庭。 弱い母親を発見することによって、大人(男)としてちょっと自覚にめざめる、みたいな話。 書き方が露骨じゃないしまなざしがクールなので安心して読める。

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    投稿日: 2012.10.02
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    結婚に失敗した後、一人息子を育てながら市役所で“借金取り”の仕事をする母。車のタイヤ交換もすれば4階の部屋まで梯子で登るのもへっちゃらな、まるで父親を兼ねているような母親を、小6の息子慎の視線で描く。 母が恋人と別れるたび、母が“ふった”のだと決めつけていたが実は違ったのかもしれない・・・。あることがきっかけで慎がそう思い至るシーン。慎の中で母の虚像が崩れて新たな母子関係が生まれた感があって印象的だった。 芥川賞を受賞した表題作の他、文学界新人賞受賞作「サイドカーに犬」を収録。 ☆芥川賞・文学界新人賞

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    投稿日: 2012.09.25
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    「猛スピードで母は」というタイトルから勝手に、もっとドタバタしたコメディっぽいものを想像していた(なんでだろう) 読んでみたら全然違った。カッコいい母親とどこか冷めた息子の物語だった。 なんかいい。 よかった。

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    投稿日: 2012.08.22
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    とりたてておいしいわけでも、 格別に目をひくわけでもないのに なんだか癖になる。 大好きだと声を上げて叫ぶほどではないが、 また読みたいと思ってしまう。

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    投稿日: 2012.08.09
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    表題作はただただ切ない。健気だね、と言うと慎に「そうじゃないよ」って言われそうだが。学校の先生のフォローの方向がトンデモなのを自分に置き換えて反省しきり。祖母があんなにあっけなく死んじゃうのなら一文字を買ってあげればよかったと祖父は後悔しただろうか。母の毅然とした物言いの裏にある理解者が皆無の寂しさに窒息しそうになる。短編でありながら登場人物の気持ちを行間に果てしなく推測できる良作だと思う。126回芥川賞受賞作。サイドカーと犬は125回候補作。

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    投稿日: 2012.07.30