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田原総一朗責任編集 絶対こうなる!日本経済
田原総一朗責任編集 絶対こうなる!日本経済
竹中平蔵、榊原英資/アスコム
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総合評価

31件)
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    対談ものはあまり好きではないのだが、この本は、経済の二大巨匠による日本経済に関するもので、コントロールするのも田原総一郎とあって、極めて内容の濃い、それぞれの核心の意見を引き出した有意なものとなっている。印象的な発言を記す。 「(竹中)競争力をつけるための最良の方法は、競争することである」p40 「(竹中)成功してしばらくすると、組織が膨らみ、どんどん官僚化していく。その結果イノベーションを生む力を失っていく。だから資本主義は滅びるんだ、とシュンペーターは言ったんです。それと見事に同じことが日本社会で起こっている」p58 「(榊原)日本は技術は高いんだけど、問題はそれをどう発信するかですよ。日本は伝統的に発信能力が非常に劣っている。政治も企業も個人もそうでしょう」p69 「(榊原)日本製品はどれもクオリティは高いけど、国際化していない。いわゆる「ガラパゴス化」ですよね」 「(竹中)大きく成長できるはずなのに成長が抑えられている分野は、すべて規制産業です。社会保障関係、健康・医療、農業、教育などがそうですね。それぞれに既得権益者がいて、現在の制度で守られた利益を享受している」p101 「(竹中)(企業経営者について)会社の利益最大化でなく、自分の地位の安定化が最大の目的になっている」p111 「(竹中)(民主党政治は)「政治主導」という名の「素人主導」になっている」p158 「(榊原)大切なのは国際的人脈ですね。そういうのを大事にして、人脈のある人たちをうまく使うということを、各国はやっている」p169 「(竹中)島国根性でしょう。本当の意味の危機感がない。日本はグローバリゼーションをなめてかかっているんです。韓国なんかは本当に真剣になっているんですよ」p170 「(榊原)(日本の若者教育について)コミュニケーション能力が衰えているんですよ。僕らは(合宿教育中の)2週間、携帯を取り上げるんです。というのは、いつだって、携帯で、自分の親しい人としかコミュニケートしていない。だから徹底的にディベートさせる。異質なものと対峙する能力も落ちています。自分の仲間とか家族とか、そういう人としか付き合わないんだ」p199 「(榊原)(学校について)登録制にして何が起こるかっていうと、塾が学校になる。で、塾のほうがいい学校になりますよ」p202 「(竹中)これだけは絶対、榊原さんと意見が一致すると思うのは、英語。とにかく英語を徹底的にやらせなければダメです」p203

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    投稿日: 2018.11.13
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    この本は、『日本経済の真実』と装丁がそっくり。幻冬舎かと思ったが、全然違うアスコム。絶対に狙ってるよなあ。冒頭の田原総一郎の言葉がよかった。「小泉派の竹中平蔵と民主党派の榊原英資だと真逆だから、この二人が一致するなら、それはおそらくホントだろうし、対立するとしたら、大事な争点だ」とのこと。それでまあ、おもしろく読んだが、読んでしばらくして見返すと、あまり覚えてない。というか、経済関係の本は、項目ごとに細かく分かれていて、Aさんは、1と2は賛成だが、3と4は反対。Bさんは1と3は賛成だが、2は保留。4も賛成。Cは、1はどうでもよく、2と4は反対。3は条件付き賛成とか、そんなのばっかで、読めば読むほどよくわからなくなる。この二人の話も、そんなに紛糾もしてないし、結局よくわからない。ただ、野口由紀雄もそうだが、これからは製造業よりもサービス業に軸足を移すべきというのはかなり共通してると思う。--------2014/04/04再読。民主党に、マクロ経済政策がまったくないと、ふたりとも口をそろえているのが、とても印象的だった。もうさんざん言われてきているが、結局、民主党は素人の集まりだった。それだけなのか。はあ。・官僚の天下りは禁止にするが、民間への就職はフリーにすべき。・日本は大臣が国会に縛られすぎ。シンガポールだと、普段は月に1,2回。予算の時に月一週間ほど。アメリカはヒアリングに呼ばれたときだけ。イギリスは党と党の議論の場。・全体に、まだ震災前だし、民主党をダメダメいいながらも、自民党がしょぼい雰囲気がすごくでてる。「もう、自民が与党にならないのではないか」とうセリフまで出てて、びっくり。・自民党が成長を言わないからダメだという田原、竹中の意見は今みると卓見。それをいうことで、今がある。・榊原は、アメリカ終わりとかコンビニ終わりとか言ってるが、気が早過ぎる。このいみでは、竹中の方が地に足がついている。・榊原はこれから、中国インドと仲良くすべし、竹中は、これからは韓国北朝鮮だと言っている。うーん。現状、どちらも正反対になってる。全体的にみて、やはり竹中の方が、俺には納得できることを言ってるように見えるなあ。ただ、日本の破綻に対する危機感は、竹中は3年でやばい、榊原は50年は大丈夫といっていて、底に関しては、榊原の方に同感。

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    投稿日: 2018.11.06
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    正反対の考え方を持つ二人だと思っていたが、そんなに違いがあるわけではないことが分かった。今の政府の無策ぶりに二人とも同意見なのが印象的であった。

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    投稿日: 2018.10.13
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    ①「消費税増税でも効果なし」とマーケットにバレたときが一番危ない②尖閣国有化は一大失政、問題解決には時間がかかる?③中国は「中進国の罠」を乗り切れるかどうか?④円高ドル安はさらに進み、1ドル60円台になる!⑤その後、一転して円安になる「二つのシナリオ」があった⑥ドイツもギリシャもEUを出られない⑦政府の報告書には、一番肝心な「原発継続か廃絶か」の結論がない⑧「20年で原発ゼロ」を目指せ! ⑨橋下徹は次世代のリーダーとして期待していいのか? について書かれています。こちらも選挙前に読みたい1冊。

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    投稿日: 2015.02.18
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    対談本 竹中平蔵・・・自民系 榊原英資・・・・民主党ブレーン まとめ役? 田原 総一朗 48 アイスクリームの天麩羅、外は暑いが中が冷たい 66 車もデジカメもモジュール化できない>高校生でも組み立て可能なパソコン 75 米、企業のバックアップは国益 81 保険交渉、陰にAIG、車はGE 101 規制産業>政治的な圧力 107 CIAの扱う情報の7割は公開情報 121 貴族の国は分配を考える。米国は貴族いない 156 民主党にはマクロの経済政策が無い 159 管直人、優秀な政治家だが経済に詳しくない 176 小渕、5時間寝るのが夢 192 布地の規則違反、仏で昔77人処刑 201 竹中のゼミに山口絵里子

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    投稿日: 2014.06.17
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    人それぞれの意見がある。どんな大きな組織でも結局はヒト。理論上間違っていないことならば、実行力の有無で価値が変わってくる。仕事をやってるふり、かなりのことが無意識に没落したり、無駄に時間を割いていたり。自分の意見を持つことから始めよう。そして実行か語るだけじゃなくて、実行。

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    投稿日: 2013.01.26
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    田原総一郎の進行により、自民党の元大臣と民主党の経済施策のブレーンによる討論。出版時は民主党の政権時であるが、その頃からこうした内容が明らかになっていたのか(鳩山政権末期の頃らしい)と、その後の日本経済の低迷は予測が十分されていた。また、予測通り推移した。ともいえる内容であった。政権交代に浮かれ『何もかもが良くなる」と思い込んでいた自分の無知さに恥ずべく内容であった。 再度、政権は自民党へ移行されたが、この選挙結果はこうした内容をわかっての結果では無いように思われる。つまり国民の多くは、こうした視点からの意見さえも理解していない。 小泉がダメだ!鳩山が無能だ!と表面上見える部分のバッシングばかりでなく、もう少しメディアを中心とした「国民へ知る権利」を主張する媒体は、一方では深く一方ではマクロな視点で物事を捉え、伝える努力が必要なのではないだろうか? 伝える権利を有する人たちがキチンと物事を多角的に伝えられなければ、判断も出来ず知的レベルも低下する。 マスコミやメディアは週刊誌的な情報媒体(売れればいい)ばかりである現実。それらを理解し、自分たちなりに正しさの軸をもった情報を得る努力をする方が現実的なのであろうか? 色々考えさせられた1冊だった。

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    投稿日: 2013.01.23
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    日本経済について知りたくて読書。 統計数字が多く分かりやすい。双方の主張の食い違いの部分に注目すると今のマクロ経済の問題点を知ることができる。双方一致して現民主党政権にはマクロ政策がないと断言してしまっている。 日本国内に住んでいると閉塞感はあるとしても、日本の国際競争力が大幅に低下している現実は感じづらいように思う。 一人当たりのDGPランキング3位(2000年)→23位(2008年)。 世界GDPに占めるシャアの推移14.3%(1990年)→8.9%(2008年)。 IMD国際競争力順位の変遷1位(1990年)→27位(2008年)。 日本が沈没したというよりも日本が平行線をたどっている間に他国が成長し相対的に国力が弱くなったという表現が現実的だと思う。 最後の結論的な部分でエリート教育の促進と英語教育を重視することで一致している。人的資源の再生産の緊急性は同感する。 スマートフォン市場でもApple、Google、サムソンにやられてしまっている日本。これから勝負できる分野を見極めて選択と集中で世界をリードする分野を作って欲しいと思う。 円高になると不況になると当たり前のようにいわれるが、実は日本の輸出依存度は17.4%と意外と低い点が興味深い。内需が大きいため相対的に小さくなるらしい。もっと現実を直視し、現実的な政策で経済成長を進める必要性を感じる。 読書時間:約50分

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    投稿日: 2012.05.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    日本人が今まで積み重ねてきたものをベースにしていまの日本に足りないのはグローバルな視点なのではないのかなと感じた。中でも2人の著者が一致した、今後絶対に必要なスキルとして英語力を挙げたのは非常に印象的だった。日本はもはや他国の背中を追いかける国ではなく、自らが世界を引っ張る立場にいるという事を国のトップだけではなく国民も感じなければいけないのかと感じた。同時に若者が世界に勝負できるような環境づくりが今後の日本には欠かせないと感じた。

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    投稿日: 2012.04.14
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    田原総一郎、竹中平蔵、榊原英資の鼎談。 2010年6月に出版されたものです。 竹中平蔵氏と榊原英資氏では、大雑把に言えば 小さい政府志向と大きい政府志向、 自民党よりと民主党よりという風に かなり考え方が違うわけですが、 現在(2010年現在)の民主党政権に対する 批判的態度は共通している部分もかなりあるといえます。 そして、きちんとした成長戦略を描ければ、 日本経済はきちんとよくなっていくという考え方も 共通していると思います。 もちろん、これは2011年の3.11以前のものであり、 状況は更に悪くなっている中で、 今後の日本がどうなるかは改めて議論されていかなければ いけないと思います。 しかし、政治が官僚をしっかりと使いこなしていく必要性は、 更に高まったといえると思います。

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    投稿日: 2012.01.11
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    二時間でいまがわかる!!というシリーズの一冊だったためストップウォッチを片手に読み始めましたが、ざっくり三時間掛かってしました(笑)そんな、経済本ルーキーの書いた書評ですので肩の力を抜いて、怒らずに聞いて下さい。  本書は、大激論の末に何か明確な指標が提示されるかの様な題名ですが、残念ながらそんなに激しい討論は交わしていない様に思います。むしろ、意外に共通点の多いことに驚いてしまいました。大激論は交わされていないものの、注目する表現は多々あります。 “日本経済は「アイスクリームの天ぷら」だ!” 日本は、輸出産業が景気を牽引してきた。しかし、内側の産業(農業)は、ひたすらに保護されてきており競争力なんてあったもんじゃない。 今や、輸出産業がその他お荷物産業をおんぶ出来なくなって来ている。このままではいけない。早く内側の産業を競争に晒すんだ!! “日本は「オーバークオリティー」だ!” “良いものは売れる”という謝った認識の元に発展して来た日本、テレビにもビデオのリモコンにも触った事のないボタンが無数に存在している。世界基準を目指さなかった故に、単なる自己満足に終わってしまった。 “企業への後押しは、日本では「官民癒着」だ!と叩かれる” 日本は、技術はあるけど売るのはへた。パッケージ戦略が全く無い。 しかし、アメリカは違う。企業をバックアップすることを国益だと思っている。場合によっては、何の遠慮もなく1企業をバックすることすらある。彼らは、政府と企業が一体となって経済交渉を行う。日本企業が勝てるはずがない。  面白いです。次々に出てくる話しは、どれも分かりやすく具体的で、確かにすらすらと読み進めて行く事が出来ました。そして、いよいよ最終章、第7章 絶対こうなる!10年後の日本 へとたどり着きました。これまでの話しをふまえ、一体どのような提言があるのか、日本には、どんな未来が待っているか・・・ 今後10年間でどんなビジョンを? 竹中 法人税を下げて、ハブ空港を造って、オランダの様に雇用に関する法整備を整える。普通の国がやっている事を普通にやれば日本は復活する。 榊原 このままでは日本の未来は暗い、ヨーロッパ型の社会福祉社会の建設を行えば日本は復活! 次世代を担う若者をどうすれば? 竹中 デフレをぶちやぶるチャレンジ精神の醸成 榊原 フランスの様なエリート教育 その為に? 榊原・竹中 英語を学ぼう!! んー・・・(笑) 最後は英語をお勧めするだけの本になってしまいました。最近、やたらスピードラーニングのCMが目立っていますが、本書も関連なのでしょうか(汗)? 最終的な終着点があまりにも面白みに欠けていた為、そこに至るまでの話題も若干説得力が無くなってしまいました。と言う訳で今回の書評は、最後に★が二つ減って、★3つです。 そしてたぶんね、今から20年前(僕が小学生の頃)も、「英語は大切!」って声高に叫ばれていましたよ・・・? 優秀なお二人が、20年間も変わらない大切さを、これからの最重要課題かの様に今更ドヤ顔で叫んでいる姿に、なんだか興ざめしてしまいました。

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    投稿日: 2011.12.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    竹中平蔵と榊原英資の対談本。 小泉改革の責任者と元「ミスター円」の対談…素敵やん。 結論から言うと、期待外れ。 もっと大激論してるのかと思えば、お互いの考えをサラっと表明しただけ。 現状分析に関しても、微妙。 読みやすいが、内容はひどく薄い。 竹中・榊原両氏の単著を別々に読む方が良い。 「2時間でいまがわかる」というキャッチコピーは「2時間でわかった気になる」かに変えるべき。

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    投稿日: 2011.12.16
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    脳みそがフル回転するね。日本経済の問題点を榊原氏と竹中氏が語り尽くす内容だけど、意外にも私でも解りやすい話しぶりでした。田原総一朗さんの掛け合いはテレビより面白い。

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    投稿日: 2011.12.03
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    対談形式なので論旨明確でない部分もなくはないが、榊原氏と竹中氏の主張の違いがよくわかった。 規制緩和、競争政策強化、産業構造改革、新産業育成、成長戦略、経済活性化等についての問題意識、方向性には大きな相違はないと感じた。 その後の分配論のあり方に関して、ヨーロッパ型の高福祉社会を主張する榊原氏と独自型の効率的で小さな政府を目指す竹中氏の見解がわかれていると理解した。 人口が減る成熟社会を迎える日本にとっては、ドイツ・フランス型の国家のあり様が先行事例として参考に値するというのが榊原氏の主張。一方、お上主導の風土、大きな人口規模、逆ピラミッドの人口構成という3点から、ヨーロッパ型の大きな政府は機能しないというのが竹中氏の主張。 で、お前はどう考えるのか?もう少し考えたい。

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    投稿日: 2011.07.18
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    辛坊さんの本が売れています。 最近大きな本屋に行くと、三橋さんの本とこの本の3冊が並んでいます。 それぞれ主張が違い読み比べるととても面白いです。 主なテーマになっている「日本は財政破綻するのか?」 の観点から行くとこの3冊の中ではちょうど真ん中に位置するのではないかなと思います。 この本を読んで面白かったのが、韓国と日本の主要産業の国内市場に対しての比較。 ・よく韓国は国内マーケットが小さいから、海外進出を進めたと言われます。 ・国内マーケットは4000千万人と1億2千万人、でも、自動車や家電メーカなどの1社辺りのマーケットを比較すると・・・ 気になる人は是非読んでみてください。

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    投稿日: 2011.06.19
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    「骨太且つわかりやすい政策を」という竹中平蔵の論調はシャープでわかりやすく、自民党政権・竹中経済政策担当大臣に復活してもらえば停滞した経済の立て直しが実現できるのではないかというイメージを植え付ける力すらある。 しかし、「日本では弱い企業がゾンビのように生き残っている」という中小企業切り捨ての態度には賛同できない。

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    投稿日: 2011.06.03
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    今、日本が、世界が、どうなっているか非常にわかりやすく書かれている本。世界情勢の流れが日本に何をもたらしているか、日本はどうあるべきなのかを噛み砕いて教えてくれます。

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    投稿日: 2011.02.22
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    まあ、タイトルと装丁からして実に怪しいわけですが、内容はなかなか面白い。普段の対談と違って、だいぶラフというか。田原さんは、ほんと煽るのがうまいね。

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    投稿日: 2011.02.11
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    小泉政権の金融担当と民主党のブレーン、犬猿の仲とも言われる二人の対談を田原が仕掛ける。 金融や経済のプロとも呼べる人たちでさえ、見通しを誤ったり意見が異なったりするのだから、やっぱり経済は難しい。

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    投稿日: 2011.02.10
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    サンディプロジェクトを彷彿とさせるような、田原氏、竹中氏、榊原氏による、日本をどうする論。 民主党ブレーンの榊原氏ですが、竹中氏の前ではどうも分が悪い。本書内で唯一議論が対立したのは、日本国債のデフォルトはあるか、国債発行があとどのくらい可能なのかという点のみで、あとは竹中氏の冷静でデータに基づいた指摘の鋭さが目立ち、榊原氏もほとんどそれに同意していました。 両者ともに強調されたのは、日本は政府も企業(経営者)も学生も内向きで、グローバルな視点で物事が考えられていないという点で、これにはまったく同感です。 しかし、榊原氏がブレーンなのに、どうして民主党はあんなに意味不明な経済政策を打ち出そうとしていたんだろう・・。政策より政治(某党との連立)を優先させたからなのかな、きっと。

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    投稿日: 2011.02.01
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    田原総一朗氏のファシリテートの元で、 榊原英資氏と竹中平蔵氏の対談形式で日本経済について語る本。 口語体になっている分かり易さはもちろんあるが、 そもそも分かりやすい発言に努め、 ポイントが明確になっていて、非常に分かりやすい本。 本書を読めば日本経済全てが分かるとまではいかないが、 現在論点となっている事項についてはほぼ網羅されており、 タイトルにある通り2時間あれば読了でき、理解できる良書。 今後重要だと思ったことは、 ①競合メーカーに売れる素材を作る必要性 ②規制産業の撤廃 ③内向きな日本経済の改善 21世紀のキーワードである「健康」「安全」「環境」を 日本の競争力の源泉としない限り、改めて先は暗いと思った。

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    投稿日: 2011.01.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    竹中平蔵は割と支持する政治家で,榊原英資はあんまりだった. 読んでいると共感が持てる内容がかなりあり,勉強になった. 読みやすいので政治経済の勉強をする人には薦められる. ・「金融工学は新しいものをどんどん積み上げていったが,理解している人はほとんどいなかった.技術に対して人間の能力が追い付いていない.」 ←私はそう思わない.人間はそもそも不確定なもので,金融工学自体に不明瞭な点が導入されないのが原因と考える. ・「競争力をつけるための最良の方法は競争すること」 ←同意.JALを救おうとすることはこれに反する.銀行の不良債権を国が肩代わりするのも同様である. ・「企業再編をうまくさばいてきたのは金融機関だった.しかし失われた10年で金融機関が弱体化し,海外を含めて企業規模を大きくするM&Aの情報提供・仲介機能を持てなかった」 ←大筋は同意である.が,企業再編に関しては銀行だけのせいにはできないのでは?と素人ながら思う. ・「日本の遅れは最終製品にこだわり過ぎだからで,モジュール化とブラックボックス化をうまく使い分けていなかった」 ←激しく同意.日本が特許技術を持ちながらも成功しない理由はここに一番あると思う. ・「NHKがハイビジョンを開発し,世界基準にしようとアメリカでデモンストレーションしたときに世界中のテレビが全てMADE IN JAPANになると恐れて排斥された.これもストラテジーを考えるなら,世界基準にするため欧米どちらと組むかを決めて相手にも何かメリットを与えて一緒にやろうと誘うべきだった.」 ←重要 ・「日本の企業には最終的戦略がない.製品の開発から初めて最終製品を作り,それをどうやってマーケティングするかというところまでを考える.技術者としていいものを作るだけでは生き残れない.」 ←重要.設計の概念を復習した.ただし,そこまでの設計を考えるのは企業で言うところの役員クラス.日本の役員クラスのレベルを低いと言っているようで若干不満. ・「日本の銀行は融資の仕方を知っている人がいない.事業を見て,将来性があるかないかを判断する能力がない.」 ←これを読んで納得したのと同時に落胆. ・「京セラは新技術を開発したが,国内ではどの企業も相手にしなかった.日本は顔見知りにしか相手にしない.アメリカはテストだけはしてくれる.」 ←信用第一の日本の気質を再認識した.技術が高くなくても日本では信用があれば売れる.本当に強い会社は海外に,特にアメリカに出ても認められると感じた. 金商法があるのにこれまでは正直M&Aに対して悪なイメージがあった.しかし今の日本にはM&Aの必要性をとても感じる. 堀江モンや村上さんを否定できないし,むしろ早すぎた天才なのではないかと思う.

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    投稿日: 2011.01.04
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    日本経済の今後の行方について、民主党の最高経済ブレーン「榊原英資」さんと、小泉内閣における経済・記入責任者「竹中平蔵」さんの対談形式でとても分かり易く書かれています! 政治も経済も、日本は諸外国の状況が見えてなさすぎ。 自分の財産を含め、今後の日本経済のあるべき姿についてじっくり考えさせられる本です。 ぜひ、ご一読を。

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    投稿日: 2010.12.31
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    概論 日本で最も信頼できる経済学者の巨頭、竹中平蔵と榊原英資の対談から日本の未来を占う。ファシリテーターは田原総一郎。二人の意見が一致するところは疑いなく日本の問題だし、異なるところは日本の真の争点であると。政治・ビジネス、日本・アメリカ・中国・フランス・シンガポール等が争点。 感想 とても勉強になった。 日本が輸出立国には裏があったし、世界の富める上積みだけを相手にするモデルは崩壊し、政治家は間違った福祉のためにゾンビ企業が生きながらえる。JALを救うなんてことはあり得ない。 英語ができないことが、どれほど大問題か認識している人は少なく、依然、島国根性で鎖国ガラパゴス国家を形成している。 福祉やセーフティネットは、熾烈な競争があってこそのもの。競争なくして福祉なんて発想は、甘え以外の何物でもない。 メモ ・日本は輸出立国で輸出産業は調子が良いが、輸出産業に従事するのは日本国民の7%。それ以外の人に好況感が広がらないのは当然。 ・日本の輸出依存度は17%。韓国55%、EU40%、中国36%。けん引役が輸出産業なだけであって、日本は内需頼み。言いかえれば、輸出能力が極端に低い。グローバル精神の欠如。 ・人口減少は、今後毎年小さな県が一つずつ消えていくようなペース ・インドの電化製品の60%は韓国製。日本のシェアは5%。先進国向けに高品質のモノを売るだけのモデルはもう成り立たない。 ・日本政治はpolicy to helpが過剰。失業者が出たら困るから雇用調整助成金を積む。企業にお金を渡し、解雇しないでねと言う。そしてこれは票に直結する。弱い企業がゾンビのように生きながらえる。JALもしかり。 ・ソニーとパナソニックを合わせてもサムスンに届かない。新日鉄はミッタルスチールの半分以下。圧倒的に規模が小さく、業界内に企業が多い。そして国内では、多すぎる企業が、国内の少なすぎるパイを奪い合う。 ・東京が国際金融センターになれない最大の理由は、英語ができないから。金融センターの共通言語は英語。そしてシンガポールに負けた。 ・組み立て屋の時代は終わり、部品屋の時代の到来。日本は最終製品にこだわりすぎ。モジュール化で技術後進国が組み立て屋になることができる時代。クオリティが高いから売れるは幻想。 ・外交は二枚舌が原則。日本はそれができない。全方位外交などあり得ない。CIAが日本の週刊誌に情報(官僚と東京海上の社員が一緒に食事をしていた)を流す時代。 ・官尊民卑なのは、官が強いだけではなくて民が弱いことを意味している。 ・いずれにせよ数年のうちに消費税が上がる。その時に大デフレが起きないかが心配。そして政治家が増税を言いだせない雰囲気が強くなったら最悪。 ・民主党の問題はプロである官僚を使わないこと。「政治主導」という名の「素人集団」。口がすべって脱完了と言ってしまった。 ・天下り規制があるのは日本だけ。海外ではすぐに民にき、government relationをやる。不正がない限り、全く問題ではない。 ・日本はやはり島国根性。本当の意味での危機感がない。日本はglobalizationをなめている。韓国は本気で取り組んだ結果。 ・第二次世界大戦は、他方でアジアを解放した。 ・麻生も鳩山も「困っている人はみんな助ける」というがそんなことはできない。アメリカも福祉大国のフランスも、大変な競争社会。 ・コミュニケーション能力の欠場=最初から通じるところだけを相手にする。 ・中途採用を増やすべき。新卒で会社に色に染めようなんて時代遅れの発想。 2010年9月22日 読了47(40)

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    投稿日: 2010.09.17
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    ワタクシTVの生討論番組ってダ イ キ ラ イ !なのですが。 あと国会答弁。 だって、質問に答えないで自分のしゃべりたいことばっかりしゃべり散らして、全然討論になってない。 これは「本として編集する」という作業がワンクッションおいてるから、まだちゃんと、会話、になってて読み易かった。 言ってるコトは、至極、フツー。 つまりは、本当のとこなんてフツーに言われてることで、みんな分かってんじゃないかと。 なのに何で、あんな的ハズしたことばっかりやってるのかねー…と他人事のように言ってみる。 The 一億総評論化社会。 面白かったけど、対談らしく言いっ放し感が否めなかったのが残念と言えば残念。

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    投稿日: 2010.09.08
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    痛快。 今の政治のやり方がなぜだめかを、ビシバシ書いている本。 日本には、競争させず守る産業と、戦わせてる産業がある。 竹中さんいわく、ゾンビのような企業が残っている。らしい。 競争力のない企業を守ろうとして、競争力のある企業の力がそがれているのかもしれない。 技術者はとても優秀だけれど、トップに戦略がないため、売れない。 いいものを作れば売れるというのは、もう通じない。 とか、色々日本国内で色々考えているだけじゃ思いつかないヒントがいっぱい載っています。 政治とは、思想とか哲学を社会へ浸透させることだと思う。 ---------------- 他の人のレビュー http://www.ascom-inc.jp/zettaikounaru/ http://products.weblio.jp/details/%E7%94%B0%E5%8E%9F%E7%B7%8F%E4%B8%80%E6%9C%97%E8%B2%AC%E4%BB%BB%E7%B7%A8%E9%9B%86+2%E6%99%82%E9%96%93%E3%81%A7%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%8C%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B!+%E7%B5%B6%E5%AF%BE%E3%81%93%E3%81%86%E3%81%AA%E3%82%8B!%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%B5%8C%E6%B8%88/4776206196

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    投稿日: 2010.09.05
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    この本は面白い。第一に、榊原さんと竹中さんという当代一流のエコノミストを揃えたから。そしてその二人が異なる政策的立場から意見を戦わせるから。更には司会の田原さんの展開がスピーディーで、これだけの政策論争が手際よく新書一冊に纏まっている。まるでサンデープロジェクトを見ているようだ。 竹中さんのスタンスは一貫してて数年前と全く変わってない。規制緩和、競争促進、ゾンビ企業は退出といったところ。本当は木村剛とやってた銀行特別検査とか、郵政民営化とかの検証が先にあって始めて竹中さんを評価できるのだと思うが、本書ではそこには立ち入らない。2000ヒトケタ年代は既に過去になり、今議論すべきは現在と未来であって民主党のマニフェスト。民主党に政策を提供した(らしい)榊原さんの大きな政府論と、竹中さんの反論が本書の中核となっている。 その論争に本書で結論が出ている訳ではないが、ヨーロッパくらいの大きな政府でこそ国が安定するという考え方と、人口1億人超の大国でそれをやると腐敗するという反論と、それぞれのエッセンスは明らかになっている。どちらが正しいかを判定するのはいつも難しい。ただ異なる政策的立場の論争があって、どちらかを選択可能になっていることは政治のダイナミズムとして重要である。本書でも一致点と対立点を明らかにするというファシリテーターの目論見は、達成されていると評価できる。 本書の後半(政策論)はそれでいいのだけど、前半(日本経済)の方は嘆き節が目立ち、ステレオタイプが簡単すぎて議論が深まったのか疑問が残る。護送船団とかガラパゴスとか、わかりやすい議論に嵌まるのは危なっかしい。身内批判よりもこれから取り得べき産業政策の議論を深めてほしかった。

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    投稿日: 2010.07.18
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    残念本。理想を語るばかりで、日本が良くなるまでの現実的なシナリオ、日本の立場はこう変えていくべきだ、などの主張が全く見えなかった。楽観的すぎな印象。

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    投稿日: 2010.07.18
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    榊原英資氏と竹中平蔵氏の対談を田原総一郎司会で行ったもの。ふたりは目指すビジョンに大きな政府、小さな政府の違いはあるものの、内向きでなくグローバル化を進めること、その人材育成のありかたなど、共通した意見も多く見られた。

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    投稿日: 2010.07.17
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    田原総一朗+竹中平蔵+榊原英資の対談形式で日本経済について書かれています。 主なテーマは、日本経済の問題点と将来の予想が主なテーマとして語られています。 読んでいて思うのが、このままいくと国力がなくなって、借金は増えて、どうしようもなくなるんじゃないかということです。 テレビでは語られない裏話なんかも書かれていて、そういうことも含めて勉強になりました。 興味深かったのは、参議院選挙で話題になった消費税。 20~30%にしないと日本は持たないと竹中さんがおっしゃっていました。 手厚い社会保障、こども手当てなどをしたら消費税増税は当然なのに、反対する世論が自分にはよくわかりません。。。 でも30%とかなると確かにきついと思います。 最後には、若い人は英語勉強して、海外へいけと書かれています。どんな本を読んでも、書かれているのは同じですね。

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    投稿日: 2010.07.11
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    結局、小さな政府と大きな政府のどちらがいいの? そんな疑問に論理的に応えてくれる本です この本を読むことで経済学の面白さ、重要さを再発見することができました

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    投稿日: 2010.07.11