
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
約30年かかって、今日やっと読み終わった。生存者の少女と同い年なのもあり、事故当日が我が家にとって節目の日だったのもあり。一報を聞いた時間から翌日ぐらいまでのことは、今でもかなりよく覚えている。 発刊翌年に読み初めて辛くなって、その後、育児や自分の人生にかまけて読まず。また数年ぶりに読み始めては挫折の繰り返し。あの事故現場の新聞写真や親が買って来たグラフ誌のページが蘇って来て辛くなって。でも昨年暮れから、今回こそ読み通そうと決めて果たしました。 最後、今読んでよかったと思った。主人公の年齢に近づき息子もいる現在が、読み通すのに最も適した時期だったと感慨深かった。人生経験を積んで来た今なら、登場人物のどの心情も、共感出来る気がする(経験していないことまで、全ては理解出来ないけど)。あの事故の生存者の方々、ご遺族の方々、関わった全ての方々の幸せを願わずにはいられません。
0投稿日: 2026.01.20
powered by ブクログいつものように書店で棚を眺めてる時にふと見つけた帯に惹かれて、購入。いやいや、めっっっっちゃくちゃ面白かった。"重量級の面白さを求める人に全力でオススメしたい文庫!"の書店員さんたちの言葉の通り、登場人物たちの熱量にどんどん惹き込まれていく、ほんとにすごく良い読書時間でした。
0投稿日: 2026.01.15
powered by ブクログ元上司が新聞記者の一面を理解するためにこの本を薦めてくれたことを思い出す。 社内政治は本当にこの通りだった…。
1投稿日: 2026.01.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とても面白かった! 日航機墜落事故を追う記者たちの衝突や心の葛藤、それぞれのエゴのぶつかり合いが描かれていて、生々しい感情が出てくる度にドキッとした。 でもその生々しさがこの小説の醍醐味だったな、と思った。悠木の心の揺れがとても人間臭くて、でも共感できる部分が多かった。 そして佐山の心の動きも良かったな、と思う。最終的に自身の子供に悠木の名前を文字って名付けているのも涙腺が緩んだ。 読み返すとするならば、悠木が退職するのを周りの人達が止めるシーン、あの場面に至るまでの人間関係も相まって、とても胸が熱くなった。 カクさんがずっと好きだった。読めてよかった。
1投稿日: 2026.01.03
powered by ブクログオーディブル視聴。 日航機墜落事故を報道する新聞記者たちと登山家の心が葛藤する様子が同時進行で描かれている。新聞記者たちのやり取りがクドい気がしつつ読んでいたんだけれど、ラストとても気持ちよく昇華されたので良かった!!
0投稿日: 2025.12.27
powered by ブクログ1985年に発生し、世界最大の死者数を記録した日航機墜落事故。地元の北関東新聞社の記者で、この事故の全権デスクとなった悠木が、さまざまな思惑に振り回され、葛藤しながらも奮闘する姿を、当時地元紙の記者だった著者が描いている。 当時の新聞社の戦場のような雰囲気や熱さが伝わってくるし、そこで働いてる記者同士はまさに戦友のような関係だと感じられた。 事故発生時の過去の話と、17年後の衝立岩を登る現在の話がリンクしていくところも面白く、とても読み応えのある作品。
8投稿日: 2025.12.25
powered by ブクログ1985年、御巣鷹山で日航機が墜落。新聞報道を巡る記者たちの葛藤を描く。時間との戦い、情報の取捨選択、それぞれの部署のプライド…。 主人公が家族と向き合う様、病に倒れた同僚の謎、爽やかな登山シーンが、物語に厚みを加えている。
16投稿日: 2025.11.30
powered by ブクログ日航機墜落事故を巡って葛藤する新聞社の話。 単純に読みやすく面白かったです。とてつもない大事件対応の重責を担うことになり苦しんだりもがいたりという過程はサラリーマンの多くが実感する「つれぇよなあ」を劇的に描いていて、ここまででないものの共感を覚えます。 一方で、読み終わったもののあまり「新聞記者としての苦悩」と「山登り」の関係性に、あまり必然性を感じられないなと思いました。新聞のこと描くのに山登りはあまりいらず、山登りを描くにはボリューム少なすぎ、それとこれとのつながりもさほど必然性を感じないというか…慌てて読みすぎて作者の意図を汲めなかったのかもしれません。 ただそこを置いてもエンターテインメント性ではピカイチの面白さで、ジャーナリストとは、という点でも考えさせられることもあり、全体としてとても面白かったです。
0投稿日: 2025.11.22
powered by ブクログ横山秀夫さんの人の心理描写はやはり圧巻である。これをしつこいと感じる人もいるかもしれないが、私はこの心理描写があるから登場人物に感情移入できるし、惹かれる。 作品としては、父と子の関係、日航機墜落事故の凄惨さ、仕事への情熱、新聞というメディアへの問題提起などテーマが複数あった中、作者はどれを1番伝えたかったのかが見えにくかった。 それでものめり込んで読めるのが横山秀夫作品の凄さ。他の作品も読んでみたい。
1投稿日: 2025.11.19
powered by ブクログこれは泣くよ。 最後らへん、佐山が悠木にいった言葉で私は泣いた。 新聞っていうものを少し知れた。新聞には馴染みなくきた人生だったが、作る人の思いが重くのった紙なんだなと思った。さらに今では考えられない。携帯電話を使用できない環境。現在よりも時間もかかっていたと思うと文明の発展には驚かされる。 もっと早く読みたかった作品。
1投稿日: 2025.11.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公の悠木は相反する2つの世界に放り込まれて葛藤状態となりもがき続ける。それは組織対個人であり、組織の利益を優先する上層部と、自身の信じる報道の意義でもある。クライマーズハイとは登山において極限的な興奮状態のことではあるが、悠木は新聞報道での極度な高揚感の中に置かれても冷静な判断を下そうとする。そして「隔壁破壊」のスクープは断念するが、亡き社員の従妹の投書は掲載する。自身の記者生命を賭けてでも自身の信念を貫き通した結果である。ヒリヒリするような緊張感で一気に読了した。再読だがやっぱりおもしろい。
3投稿日: 2025.10.26
powered by ブクログ引き込まれた。最後までページを捲る手は止まらなかった。 1985年8月12日、群馬県御巣鷹山に墜落した日航機123便。 その日、群馬県の地方紙・北関東新聞の遊軍記者である悠木は 同僚の安西と共に衝立岩登攀へと向かう予定だった。 だが、安西との待ち合わせに向かう直前、社内で事故の一報を受け 悠木はそのまま全権デスクに任命される。 混乱が渦巻く社内、そして地獄を体験する現場。 組織の中の権力関係のバランスが紙面に載せる記事を操作し悠木を苦しめる。 読み終え、まず思ったのは悠木の抱える信念である。 彼の信念、はたまた彼の中の正義。 これほどのものが自分の中にあるだろうか。 ここまでの覚悟と責任を自分は背負えない。 命の重さ、口で言うのは簡単である。 当事者でなければ、見える景色は違う。 実在の事故を背景に、ここまで読者に問う作品は久しぶりに読んだ。
1投稿日: 2025.10.12
powered by ブクログ3.0。期待しすぎたというか、期待がズレてた。日航機墜落事故の話というよりジャーナリストの話。だが、かと言ってソレそのものという訳ではなく、1ジャーナリストのヒューマンドラマな感じでそれ以上でも以下でも無かった。「日航機墜落事故の話」とすればもっと他にあるだろってなるし、「ジャーナリズムの話」としても同、なもんで。地方新聞の内部描写は面白く、悪くは無いのだけどね。やはり期待ズレなんだろう。沈まぬ太陽とかみたく、もっと重いズドォオンッドスコォオイッかと構えて挑んでしまったから。
1投稿日: 2025.10.11
powered by ブクログ日航機墜落ニアミス経験があるので一応の思い入れがある話。 85年の夏、新聞社、、、熱い時代。映画では、でんでんがいい感じだった。 映画はどうしても端折るんで、小説の方がそりゃいいわな。あの夏の熱気とかそういう雰囲気を味わう系。
0投稿日: 2025.09.28
powered by ブクログ自分もこんな風に情熱を持って何かに打ち込める人間になりたい。心を熱くし、命とは何かを考えさせられる作品。
0投稿日: 2025.09.23
powered by ブクログはじめて横山さんの作品を読んだが、これは読み応えのある本だった。 前半部分の航空機事故発生のあたりは、読んでて本当に引き込まれた。 電車で読んでて、口がポカンとあいてしまった。 そして、なんとも言えない気持ち。 なんだか、涙が出てくる。 これは泣かせる本ではないけど、泣いてしまう本だ。 無駄のない文章は、著者の記者の経験からだろうか。 佐山に書かせた雑感は、とても印象深い、何度も読み返したくなる文章だった。 でも、あの一説、どこかで絶対見たけど、思い出せない。。 日航ジャンボ機の墜落。 私の記憶には一切ない。 だけど、実際に起きた事故として、その緊迫感が迫ってきた。 これは、事故そのものを扱った小説ではなく、あくまでも地方新聞社がそれをどのように伝えようとしたか、どのように事故と向き合ったか、 そしてジャーナリズムの精神とは、、など著者の記者の経験があるからこそ真に迫ったリアリティのある内容を伝えてくれた。 それはとても興味深いものだったけど、 航空機事故はあくまで背景として、悠木という人物を描いたことに醍醐味があると思う。それによって、より深い(もしくは普遍的な)テーマを伝えていると思う。 この本が航空機事故にちなんだタイトルがつけられたのではなく、クライマーズ・ハイというタイトルになった理由ではないか、と勝手に思った。 その通りだ、と唸ったのは、 人生で、二度と同じ場面を与えられることはない、というもの。 あの時、あの一言が言えたなら、こう振る舞えばよかった、と思ってもまったく同じ機会は二度と来ないのだ。 そして、「その一瞬一瞬に、人の生きざまはきまるのだ」、と。 そうだ。常に何かを選択して生きてるし、選択する意識もないまま反射的に振舞ってしまうこともある。それが、自分の思ってたものと違っても、 思ったより良くても。
1投稿日: 2025.09.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
日航ジャンボ機墜落事故から40年の報道を見て、今が読むタイミングかと思って読んだ。 横山秀夫の著作を読むのは2冊目。前作もそうだったけど本作も組織のなかの人間関係を描くのが上手い。元新聞記者が描いているのも説得力がある。 実話がもとになっているから、読んでいて苦しくなるところもあったけど、報道のあり方、命の重さについて考えさせられる一冊。
0投稿日: 2025.09.06
powered by ブクログちょうどお盆だったので、40年前に起こった日航機墜落事故について知りたくなって、本書を読み始めた。当然事故の詳細が語られると思って読み始めたが、どうやら違っていたらしい。事故を通じて、新聞を作るという仕事を生業にしている人間模様を描いた作品であった。 毎朝当然のように、新聞が自宅に届けられ、当たり前のように新聞を読む。しかしその当たり前の、『新聞を読む』という行為は、記者が自らの足で現地に赴いて取材し文章を作成、デスクが赤を入れ、構成を整え、広告を入れ紙面を作成、これを輪転機に回して印刷、刷り上がった新聞を各地の配達所まで配送、その後各家庭のポストに届けられ、漸く読むことができる。そういった一連の作業を、雨の日も風の日も毎日毎日続けているということを今更ながら気が付いた。
7投稿日: 2025.08.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
実際に起きた事件をもとに描かれているので、リアルな描写が多かった。登場人物の苗字が多くて混乱しながら読んだ。 この前に読んだのが、そしてバトンは渡された。だったので、家族とうまく行かない主人公に切なくなった。アナログな業種は人間関係のドロドロが多いように感じた。弊社でも社長vs専務のようなドロドロはあるのだろうか。 ずっと辛い気持ちになるストーリーだったが、最後はハッピーエンドになってよかった。
1投稿日: 2025.08.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
御巣鷹山の日航機墜落事故を受けた、地元新聞社を舞台にしたフィクション。 事故のデスクとなる主人公を取り巻く人間模様なハラハラしました。 事故当時と現在を行き来する構成で、現在は亡くなった同僚の息子と登山をする場面が描かれていて、そこで登山と御巣鷹山がかけ合わされています。 現場雑観と隔壁のシーンは特にドキドキしてバーッと読んでしまいました。 ですが、すぐ怒鳴る、手が出る、会社組織なのに荒っぽすぎる気がして辟易はしました。
1投稿日: 2025.08.21
powered by ブクログ日航機御巣鷹山墜落と、それに巻き込まれた群馬の地方新聞社を描いた本。新聞社内の描写がやけにリアルだと思ったら著者自身が御巣鷹山を追った上毛新聞の記者だったのね、納得。過去と現在、新聞社と山のように時空間が切り替わるテンポがよく、ページを捲らせる本。
9投稿日: 2025.08.18
powered by ブクログ未曾有の航空機事故に翻弄される地元新聞社の奮闘を描く。著者の実体験が反映されたリアルな人間ドラマに圧倒される。 記者の矜持に震え、組織内の思惑のぶつかり合いに虚しさを覚え、報道の使命とは何かという問い掛けに考えさせられた。 *読了(2008年)
33投稿日: 2025.08.12
powered by ブクログ夏休みの真っ只中の日航航空機事故は連日テレビで一日中放映されていたのでとても酷い事故だったと記憶している いまだったら考えられないような報道もされていた 著書の横山さんは当時群馬の新聞記者だったと 昭和の時代はこのように現場が熱く意見の違いから殴り合いなど珍しくもなかったのだろう ヒリヒリと神経をすり減らして上の意見と現場の意見との兼ね合いもリアルである 今のSNSの無責任でで所のわからない適当な発言などこの時代には考えられない
0投稿日: 2025.08.11
powered by ブクログ日航の事故(1985年)当時のことが鮮やかに甦った。デッドヘッドで乗っていた落合さんは大変だったとつくづく思った。それにしても新聞記者とはこんなに激務なのかと改めて驚かされた。
0投稿日: 2025.08.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
良かったところ ・なんだかんだ納得エンドっぽくて安心。直前に『沈まぬ太陽』を読んで恩地氏の処遇にガッカリしていたため特に…… ・地元紙なりの戦い方や、全国紙に対するポジショニングの難しさは興味深かった 気になったところ ・悠木の立ち居振る舞いが無理(すぐキレすぎ、上司にタメ語でつっかかる) ・組織も無茶苦茶すぎ。こんな社長40年前だとしてもいるか? ・望月彩子の言いたいことが刺さらない。メディアの報道量=命が重い・軽いではないだろう。急病人の治療の順番を後にされた等でもあるまいし。
0投稿日: 2025.07.30
powered by ブクログ登場人物が多くて関係性が曖昧なままだったけど、新聞社の現場の雰囲気がひしひしと伝わってきた。命に重い軽いもないけど、メディアってそんなもの。でもこんなに仕事に真摯に向き合ってる人たちがいること、胸が熱くなるものがあった。分厚い本やったけど読み応え抜群。また映画も見てみたいな
0投稿日: 2025.07.27
powered by ブクログ何回目かですね。本書を読み直すのは。時期は大抵この時期。透き通るような夏の青い空と沸き上がるような白い雲を見ているとふっと読みたくなる小説である。 本書が舞台にしている日航機123便墜落事故については、実際にテレビや新聞などの報道を見ていたので記憶している。 受験生だったぼくは、夕方、家に帰った時に日航機が行方不明になったらしいという第一報が入ったところで、夜半過ぎになって、群馬の山中に墜落したことが判明した。 翌日には騒然としたなか、4人の生存者が確認され、そのうちの一人の少女がヘリコプターで釣り上げられながら救助されていた光景は今でも覚えている。 そして、最後に遺体が発見されたのが、(本書には出ていないが)操縦士であったのも印象的であった。 この年、球団初の日本一になった阪神タイガースの球団社長も、犠牲者の一人で、阪神の例年にない快進撃も球団社長の弔いという雰囲気もなくはなかった。 さて、本書であるが、群馬県の地方紙、北関東新聞を舞台に、事件に立ち向かい、取材、報道をする新聞記者や新聞社の姿や苦悩、葛藤などを描いたものである。 事件は、群馬県を地盤とする北関東新聞にとっては、本来の地元の事件ではない。東京から来た、たまたま群馬県の山中に落ちた、いわばもらい事故である。事件としては、当時、史上最大の航空機事故である。520人もの犠牲者を出した事故ではあるが、地元本来の事件ではない、そうした事件を報じるにあたって、理由づけをし、己の心を鼓舞し、叱咤しながら、事件に立ち向かっている記者たちの姿を描きつつも、様々な理由で反対する側に回る幹部職員たち、そして間に挟まれながらも、新聞記者として、新聞社としての良心を日航デスク。それらのせめぎあいが、本書を単純に日航機123便を描いた新聞記者、新聞社を描いたという平板な物語にならず、読者をひきつける物語になったのだろう。 この本は、出版されたのが2003年で、翌年の本屋大賞で第2位になっている。 ちなみに、NHKでドラマ化され、映画化もされている。僕自身は、映画を見て、面白くなって、小説を読むようになった。映画では、全体の3分の2ぐらいで終わっている。 何回か読むようになって、実は命の軽重といった問題など、映画では描かれなかった所が実は大切なんではないかと思うようになった。だからこそ、改めて小説の方を読む意味は大きいと思う。 ちょっと日常に疲れてきた心に、この本を読むとちょっと喝が入る気持ちになる。 人生というのは、階段を一歩一歩、ゆっくりと登っていかなければならないし、何処かでは降りていかないといけないこともあるのだろうなと思う。
0投稿日: 2025.07.21
powered by ブクログ日航機墜落事故の報道を巡る熱き戦い。報道の使命とビジネスの狭間で揺れ動く現場。地方紙だからこそ出来ることがあり、するべきことがある。仕事の本質を突く台詞に熱くなった。「俺たちは新聞紙を作っているのか、新聞を作っているのか」
17投稿日: 2025.07.21
powered by ブクログ3.7/5.0 大事件に振り回される人々のそれぞれの正義や価値観、思惑が衝突する。 個人的に、主人公、悠木がこの小説を通して基本的には善、としてのみ描かれているという点が引っかかった。 他の人物たちにもそれぞれの考えやこの事件に対する向き合い方があったはずだし、そこがもっと描かれていても良いのでは?と感じた。 「悠木の正義を邪魔する組織」の構図がひたすら続く点に少し疑問を抱いた。
0投稿日: 2025.07.19
powered by ブクログ最高の記者小説。私は本職で色々読んだがこれを超えるものはない。昭和中期〜平成中期が舞台の新聞記者ものなら決定版だろう。 臨場感、記者の仕事のしんどさ、心の機微がヒリヒリと描かれている。共感できない部分もあったが時代背景からかも。とにかく描写が緻密で、汗臭く怒号の飛び交う社内の雰囲気を感じられる。 読み解く力がないのか、クライマーズハイと下りるために登るがどこにかかるのかがわからなかった。興奮しているのに冷めちゃう、それで失敗を繰り返すのか? なんというか、あそこでスクープ取れなかったのは肩透かしだった。勧善懲悪でスカッとするものを求めてるのか。表現したいのがカッコつかない人生に悩む男なら、あれがいいんだろう。終わり方も、ここで終わり?と感じた。家族仲はよくなったみたいだけど、それ以外何も報われてなくない?読者としては主人公が報われてるところがもう少し見たくなった。個人的な好みの話だが。 終盤に出てくる彩子についても、唐突なように思えた。これまで散々事故について書いといて急に出てきた子によってバタバタバタと物語が終われる。私が読み解けないだけで、主人公の中で成長(掲載に踏み切った)と過去の呪縛からの解放を象徴させたのかもしれないが、だとしたら御巣鷹山でなくてもいい気がする。最後の最後に命の描写について出されても、これまでそんな件はほぼなかった。社内政治ばかりで、報道と尊厳については一切触れられていないのに急にお題目を上げられた気分だ。 余談なのかもしれないが、事故がその後どのような変遷を辿ったのか、事件化したのか、できたのか、2行でいいから触れてもいいのかなと思った。蛇足なのかな。 ネッチョリとした人間関係、昭和の働く男たちの嫉妬、ネッチョリ。 未曾有の事故、新聞社の働き方という物語性。 横軸として四十男の苦悩。友人の事故というちょっとしたミステリー。
1投稿日: 2025.07.03
powered by ブクログこういう本もいい 思ったよりは熱中できなかった。が、面白い本であることは確かなので、私の読み方が悪い気がする。時間を置いてもう1回読みたい
0投稿日: 2025.05.30
powered by ブクログ以前読んだはずなのに、内容をほとんど覚えていなかったので、再読。「日航機墜落事故」と、「衝立岩登攀」が描かれていて、主人公は新聞記者。令和のいま読むと、「本当にあった事故を題材にフィクションを描くことの重さ」を感じたけれど、その時に感じたからこその筆致というのはあるんだなぁ、と感じた。ミステリーではないので、伏線回収という感じではないけれど、「衝立山登攀」の日に来なかった同僚の本当の姿が分かっていくのは、読み応えがあった。ハピエンという記憶はなかったのに、いま読むと「これはハピエンだな」と思った。
1投稿日: 2025.05.30
powered by ブクログ大学生の頃に見た映画版はあんまり面白かった記憶が無かったんだけど、十数年越しに今度は読んでみたら普通に引きこまれた。日航機事故は生まれる前なので特に思い入れもないし、本編でも事故現場を直接描いているわけでもないのに、新聞記者という生態を通して見る世界は何か凄かった。色々知れて良かったし、ストーリーとしても面白かった 色々理解できた今なら映画も楽しめそうかな。気が向いたら見てみよう。
0投稿日: 2025.05.28
powered by ブクログとても惹き込まれる作品。 私はこの事件を知らずに、この小説を読み進め、1985年に悲惨な事故があったことに胸を痛めた。 この事故の裏で、人に届けるための新聞をつくる新聞社の奮闘模様が描かれ、色々考えさせられる1冊だと思う。 "下りるために登る" (北関を辞めて山の世界に戻る) ⭐︎この言葉について私の考え 辞めることや手放すことってむずかしい。 だけど次に進むために怖がらずに行動する勇気が大切なんだと思わせられた。
0投稿日: 2025.04.22
powered by ブクログ本当に作中内にあるような事故があったのか、1つづつ調べながら読んだから時間がかかった。 読む前と読み終わった後では、実際に本の重みが違うように感じた。 読後、映画館でドキュメンタリーを見たような疲労感。臨場感が半端なかった‼︎
18投稿日: 2025.04.21
powered by ブクログかなり昔に読んだ。記録していなかったのでメモ。 日航機墜落事故の取材に当たった新聞記者の小説。 ニュースで見るよりよほど壮絶な事故だったようだ、とこの作品で知ったように思う。 この作品と前後してWikipediaの記述で、事故について読んだ。より理解が深まって良かったと思う。 新聞記者らしいスクープの抜きあいについてのヤキモキなどは、興味がないのでちょっとだけつまらない。それ以外はすごく面白かった。 近々、再読したい。
47投稿日: 2025.04.08
powered by ブクログ1985年8月、お盆休みに起こった世界最大の航空機事故の報道に挑んだ新聞記者たちの物語です。 主人公は北関東新聞の部下無し記者。同じ社の友人に誘われて衝立岩と呼ばれる難所に登ろうと予定していたまさにその日、その事件は起きた。日航ジャンボ機、消息不明。レーダーから忽然と姿を消したそのジャンボ機に搭乗していたのは520余名。行方が分からなくなったのはどこなのか、墜落したらしいが、それは長野か群馬か埼玉か。未曽有の大事故、次々に更新され、錯綜する情報、それらを取りまとめて紙面にする新聞社はさながら戦場と化した。事故報道の果てに見える景色は、一体どんなものなのか。 まずもって、すごい熱量の作品でした。緊迫した空気、読むだけで伝わってくるひりついた緊張感、携帯電話もない、パソコンもない、インターネットもない、当時の限界ぎりぎりの人員投入による紙面作成の様子……作者の方は当時上毛新聞にいた方ということですが、これは中での様子を経験していなければ書けない作品であっただろうと思います。今の世の中では、パワハラだとかなんだとかで引っかかる文脈や表現もあるのですが、それも含めて当時の熱を感じる作品です。読み終わって、正直「すごかった」の一言です。 作中、何度も考えさせられる言葉がありました。「新聞紙」ではなく「新聞」を作りたいのだと叫ぶ声に、今のネット記事社会はそれだけの熱量とそれだけの情熱を記事に注げているだろうかと考えずにはいられません。また、「大きい命」と「小さい命」ということも。この航空機事故が、もっと小型で乗客も少ししか乗っていなかったとしたら、こんなに大きく世界的に扱われることもなかったのだろうと思うと、人の命や人の死にランク付けをして扱ってしまっている現実と、その理不尽を真っ向から突き付けているようでした。 主人公のたくさんの葛藤と、人間臭い逡巡と、格好いいだけではない振る舞いが、物語の登場人物としてではなく生身の一人の人間として目の前にあるようで、最終章に至るまでの人生を思わせます。 この作品は、この作者にしか書けない渾身の一作であると感じました。 今尚慰霊登山が繰り返されている御巣鷹山、いつか私も足を向けてみたいものです。
0投稿日: 2025.04.07
powered by ブクログいやー面白かった。アツい。 事故の話かと思ってたら会社での人間関係や政治、人生の話の方も濃くて引き込まれた。 そして親子、家族、、 たまたま山の宿にあったので読んだんだけど、良いきっかけだった。
1投稿日: 2025.04.03
powered by ブクログ色んな要素がありましたが、鉄火場ならではの登場人物それぞれが本音やプライド、理をぶつけ合うシーンの人間臭さが好きです。 重要な選択をしなければならない場面が次々にふりかかってくるノンストップな展開で、忙殺される主人公の日々に引き込まれました。 通勤時間を使って細切れに読ませてもらいましたが、少し時間をおいてから、ぜひ一気読みしたいな、と思いました。
0投稿日: 2025.03.21
powered by ブクログ大好きな言葉が沢山詰まった私の人生のバイブル的な一冊。こんなに熱くなれる仕事に就けている事を非常に羨ましく思う。悠木は今のメディアや報道をどう思うだろう。 「俺は『新聞』を作りたいんだ。『新聞紙』を作るのはもう真っ平だ。」 時代の変化と共に、紙媒体じゃなくなるのは素晴らしい事だと思うけど、媒体関係なく、北関の若手記者たちのような熱い人達のつくる記事で溢れてほしいと切に願う。
0投稿日: 2025.03.11
powered by ブクログまだ自分が小学生の頃、実際に起きた日航機墜落事故において翻弄される新聞記者達の泥臭い葛藤が描かれていた。 まだ携帯電話もない、今では考えられないほどの現場取材等、読み応えがあった。
0投稿日: 2025.03.10
powered by ブクログ日本航空123便墜落事故での群馬の地方紙の新聞記者視点のお話 以下、公式のあらすじ ---------------------- 昭和60年8月12日、御巣鷹山で未曾有の航空機事故が発生した。その日、衝立岩への登攀を予定していた地元紙・北関東新聞の遊軍記者、悠木和雅は全権デスクに指名される。はたして墜落地点は群馬か、長野か。山に向かった記者からの第一報は朝刊に間に合うのか。ギリギリの状況の中で次々と判断を迫られる悠木。一方で、共に衝立岩に登る予定だった同僚の安西耿一郎はその頃、倒れて病院に搬送されていた。新聞社という組織の相克、同僚の謎めいた言葉、さらに親子の葛藤、そして報道とは何なのか、新聞は命の意味を問えるのかという自問自答――。あらゆる場面で己を試され篩に掛けられる、著者渾身の傑作長編。 著者・横山秀夫がこの当時、地元群馬の上毛新聞の記者であったことはよく知られている。事故の模様を、おそらくもっとも深く知り、受け止めたジャーナリストであったろう。事故から十七年後、主人公「北関東新聞」の「日航全権デスク」悠木に託し、渾身込めて作品化した。それだけでもう秀作であることは保証されたようなものであるが、それを超えて、一人の作家がその生涯において残しうる最良の作品、いわば〝この一冊〟であろうと思われるほどの出来映えである。(後藤正治「解説」より) ---------------------- 何と言うか、最終的に残った感情は嫌悪感が大きい ところどころで胸熱なものを感じるけれども 結局はどいつもこいつも自己保身と自己満足のための行動にしか思えなかった 悠木も含めて マスメディアの傲慢さは現代とも変わらない 特に、当時お新聞記者なんかは今よりももっと自己満足の使命感を振りかざしていたのだろうな 本来は秘匿すべき情報を無理やり取材したり 各賞のない情報を見込みで掲載したり 報道の価値を自ら貶める愚かな行為にしか思えない この物語の主題はそこではないと理解しつつも やはり受け入れられないなぁ 唯一よかったのが、安西が悠木に言った言葉 「下りるために登るんさ」 この言葉の真意はどうあれ、中々に意味深いと思った
1投稿日: 2025.03.04
powered by ブクログそれぞれの仕事にやらないといけない責任がある。新聞紙を作るのでは無くて、新聞を作りたい。主人公の悠木さんは熱い心の持ち主で今自分達が本当にしないといけない事は何なのかを必死に考え、周りを動かし、毎日を戦って来た。家族には言いたい事も言えず、煙たい存在として、息子に避けられてるような気持ちを拭えない。でも、親父とはそんなもんだと感じる。それでも親父の背中は子供なりにみてる。自分の思いが通づる。自分の書いた記事を没にされても、仲間は悠木さんについていく。新聞社一つ一つの記事がこうして作られている事が見えてきた。新聞はもっと読まれるべき書物だと感じます。
8投稿日: 2025.03.01
powered by ブクログあまりにも登場人物たちの新聞にかける熱量や、セリフの温度感がビンビン伝わってくるなぁ、と思っていたら、なんと筆者自身が事故当時新聞社で勤務していたことを知って腑に落ちた。中にいないとこれは書けない。それでいて、家族との微妙な関係や、主人公の生い立ちなど感情の描写も丁寧。解説にもあったが、天秤を使った表現、めっちゃいいです。
3投稿日: 2025.02.15
powered by ブクログ昭和の男の生き様。 報道機関とはどうあるべきか── 普段読まないジャンルなので読了できて楽しめたことが嬉しい。 とてもリアルで、私が生まれる前の出来事なのに 当時を経験していたかのように感じます。 おじさんがたくさん登場するので 誰が同僚で誰が社長派・専務派でとかがよくわからないままでしたが面白かったです。 読んでよかった一冊。
34投稿日: 2025.02.03
powered by ブクログ下りずに過ごす人生だって捨てたものではないと思う、生まれてから死ぬまで懸命に走り続ける。クライマーズ・ハイ。
1投稿日: 2025.01.26
powered by ブクログモデルとなった事故の知名度が高いこともあり、主人公の怒りや葛藤など、まるで自分が体験しているかのような没入感がありました。
0投稿日: 2025.01.18
powered by ブクログめっちゃ面白かった。 この作者に泥臭い男たちの生き様、葛藤を描かせたら神の領域ということを改めて実感。 どこまでがリアルでどこからがフィクションかが定かじゃないけど、新聞社って想像以上にタフな仕事だと思ったし、作者が元記者らしいのでこれがリアルなんだとも感じた。
0投稿日: 2024.12.29
powered by ブクログ新聞記者という知らない世界を、まざまざと見せつけてくれた作者に感動を覚えた。こんなにも過酷な世界だと、初めて思い知ることに。岩壁を目指すシーンと、リアルタイムの記者の時間が、行ったり来たりするところは、仕事と家庭の両面を上手く表現している。少しずつ、どちらも不器用で葛藤しながら昇華していく様が、主人公と共に読み手を引き込んでいく。素晴らしい小説でした。
18投稿日: 2024.12.22
powered by ブクログジャーナリズムとか、マスコミ関係者の自己満足だと思っていたが、繰る手が止まらない。猟奇的な殺人とか、流行りのSNSなど飛び道具もなく、興味なかった読者を惹きつけたのは本当にすごい。人間臭い主人公は共感を生んだ。
3投稿日: 2024.12.12
powered by ブクログ日航機御巣鷹山墜落事故の墜落現場、群馬の新聞記者が主人公。仕事の葛藤、会社の体制、家族について、色んなことが並行して起こっていた。1度は読みたい大作でした。
3投稿日: 2024.11.25
powered by ブクログ巨匠の代表作 長さも内容ともに重厚感あり 流石の面白さ 落涙のシーンは、朝の通勤電車内で私も落涙^^; あー、読んだぞー!!
3投稿日: 2024.10.27
powered by ブクログ著者は当時上毛新聞の記者だったのですね。 現場の熱量とリアルさが伝わってきます。 新聞作り的なところで言えばスクープをすっぱ抜いた等の話が無かったのは残念 事件から17年後の話と交互に織り交ぜながらの書き方は素敵でした。
5投稿日: 2024.10.18
powered by ブクログ文庫の表紙に(絶対的第1位)の文字を見て、まさにこれ!と思う。私の中では、この小説以上には出会っていない。私の拙い文章力では表せないが、本当に大好きな小説。
8投稿日: 2024.10.13
powered by ブクログ先に映画を観ました。 主役の堤真一、記者役の堺雅人や滝藤賢一、遠藤憲一の演技がスゴく、新聞記者の葛藤など知らなかった部分が随所にあり非常に楽しめました。 映画鑑賞後、原作が気になってましたが今回、 積読山の中から引っ張り出して読んでみました。 結論から言うと小説の方が何倍も良かったです。 特に最後の方に出てくる望月彩子の投稿をめぐる 件は非常に新聞の本質的な所を捉えていて揺さぶられました。小説を読むと映画は表面上だけの 薄っぺらいものだと思いました。あれはあれで 迫力はありましたがね。 原作を超える映画は存在しません。
4投稿日: 2024.10.06
powered by ブクログ著者の横山さんは、事故当時、地方紙の記者をしていたこともあってか、新聞を作り上げる様子は、凄くリアルでした、 情熱を持って仕事をする姿と家族に対する戸惑いのギャップが凄いです。 感動しました。
1投稿日: 2024.10.03
powered by ブクログ映画館で観ましたね。 事故当時は高校生でしたが、今でも確かな情報を知りたくて、こうやって関連本を求めている。 自分にとっては衝撃過ぎたのでしょう。 そんな衝撃事実が真横で突発したら、パニックになりますよね。 「もらい事故」と表現されていましたが、現場にとても近い立場に著者自身が存在していたことを痛切に感じました。 非日常のなかの日常。 大きい命と小さい命。 ジャーナリストの苦悩。 メディアとしての新聞社の立ち位置も大きく変わりました。速さが当然となり、確かな情報かは読み手に委ねられている感じさえある。 電車でも新聞紙を広げている人少なくなったなぁ。 「俺は『新聞』を作りたいんだ。『新聞紙』を作るのはもう真っ平だ」
53投稿日: 2024.09.15
powered by ブクログ映画を何度も見た。 やっと、原作に手を伸ばした。 映画とは違う迫力があり、プロ、現場、葛藤、決断、様々な様相が心を、燃やされた。 初 横山秀夫 作品、ありがとう!
2投稿日: 2024.09.13
powered by ブクログ2006年(発出2003年) 471ページ 1985年8月。日航ジャンボ機墜落事故発生。この未曾有の航空機事故の全権デスクに任命された北関東新聞の遊軍記者、悠木和雅。事故前夜、悠木は同僚と衝立岩に登るために谷川岳に向かう予定だった。一方、一緒に登る予定だった安西が、その夜、病院に搬送されたという知らせが……。 新聞記者、悠木の日常と人生を変えた暑い夏の激動の七日間。 安西の息子、燐太郎と衝立岩にアタックすることになった57歳の悠木の現在と、日航機事故の全権デスクだった一七年前の回想を交互に描きながら物語は進みます。 著者の横山秀夫さんは、群馬県の上毛新聞の元記者だったそうです。さすがリアリティ溢れる新聞社内部の描写。男たちの怒号や汗の匂いが伝わってくるようです。いつか読もうと思っていた作品。とても読みごたえのある小説でした。 日航機墜落事故は、私が中学生の時に発生しました。毎日ニュースで見聞きしていたため、圧力隔壁などの言葉は頭に焼き付いています。当時はテレビや新聞などのメディアでしか情報を得ることができませんでしたが、今は情報収集の範囲が広がりました。この日航ジャンボ機墜落事故にまつわる謎について、ネットなどで取り沙汰されています。当時は知ることが出来なかった新たな情報に接し、複雑な気分になります。多くの人の運命を変えてしまったであろうこの日航ジャンボ機墜落事故の原因は、公にはボーイング社の修理ミスとなっていますが、真実は何だったのか? しかし、1985年当時は、これこそが報道の真実だったであろう、と思いました。それほど小説中の描写はリアルで、実際に横山秀夫さんは記者として同じような体験をしたのでしょう。 上層部からの圧力、昔の栄光を引きずっている者から足を引っ張られたり、他部署との対立、現場に立った若い記者の記事が降版に間に合わなかったことへの若い記者からの不信感。全権デスクとして采配を振るわなければならない悠木へ次々と問題が起こります。人間ドラマが繰り広げられます。重くてしんどい小説ですが、読む手が止まらない、といった感じでした。 作中で一番心に残った悠木の言葉です。 『俺は「新聞」を作りたいんだ。「新聞紙」を作るのはもう真っ平だ。忙しさに紛れて見えないだけだ。北関は死に掛けてる。上の連中の玩具にされて腐りかけてるんだ。この投稿を握り潰したら、お前ら一生、「新聞紙」を作り続けることになるぞ』
26投稿日: 2024.09.03
powered by ブクログ昭和60年8月12日。小学校生活最後の夏休みに起きた日航機墜落のニュースに衝撃を受けたことを今でもよく覚えています。 長いこと本棚に積んでいたままだったこの本を手に取ったのは、8月の暑い夏に日航機墜落をテーマにした本を読みたくなったことと、直前に、平出和也さんのK2で滑落事故のニュースが入ってきたことが重なって、読みたくなりました。 事故が起きた1週間を全権デスクに任じられた主人公の目を通して描かれています。著者は上毛新聞社に勤務していた方ですので、リアリティをとても感じられる内容です。デスクとして事故にどう向き合うべきかという葛藤や、事故をめぐる地方新聞社の中で繰り広げられるパワーバランス、全国紙に対する地方紙の在り方、主人公の家庭問題などが散りばめられています。中でも、最後に提起される「大きい命と小さい命、重い命と軽い命」の件は考えさせられました。命は平等だということには誰も異論はないはずですが、実際にはメディアに取り上げられる記事の大きさには差があるのは明らかです。でも、遺族にとって、その差は理解できないものというのはよくわかります。 主人公が友人の息子と谷川岳の衝立岩に登るシーンも出てきます。谷川岳は世界一遭難者が多い魔の山として知られている山ですよね。衝立岩の写真を見ながら読み進めてました。 酷暑のせいか、この夏はがっつりと重いテーマのものを読みたくなっています。
0投稿日: 2024.08.02
powered by ブクログテーマがテーマなだけにネガティブな感想は気が引けるが……、 物語としては事実の羅列ばかりで単調。 主人公も失敗ばかりで滅入る。 親子関係もこの時期のあるある感は否めない。 報道側から事故を読み解く程には緊迫しないし、人物の掘り下げも物足りない。 物語として唯一読めたのは安西とのくだりか……、あとは物語というよりドキュメンタリーの雰囲気。 事実記事が読みたい訳では無いのになぁ。物語が読みたいのに……。 多分、私が未熟なんだ。私の読む力が足りないのだ。
1投稿日: 2024.07.09
powered by ブクログ2024.7.8 読了。 日航機の墜落事故は小さな頃の大事故なので、自分のリアルな記憶は乏しいけれど、夏に放送される特番などで何度か見てきた本当に大変な事故。 この大事故が起こってしまった際、現地の新聞社で日航機事故の全権デスクとなった男が主人公。 事故がメインの物語かと思えばそうではなく、地方新聞社で働く人たちの(きっと)リアルや、40代のちょっと影のある男性の自身との向き合い方や家族との関係などを描いていた。事故後1週間の新聞社の動きを縦軸に据えつつ、主人公のプライベートの問題を横軸に絡ませていく。おもしろかった。 解説も良かった。 このあたりの時代の小説にありがちなパワハラ(新聞業界今もそうだったり!?)、女性の扱いに対する描写が少し気になるところはあるけど、全体としてはすごいなと思った。
0投稿日: 2024.07.08
powered by ブクログ再読でした。ちょっと自分語り。 私が以前働いていた某国の協会で事務をしていた頃、協会の会員の方がお亡くなりになり、本を寄付してくださるとのことで選別と引き取りにと上司に同行した際。某国関連以外は廃棄するから、欲しい本があれば持っていって構わないと伺い、いくつかある日本の小説を頂戴した中の1冊。 本好きなので廃棄されるなんて、勿体無い。どれもこれも綺麗に保管されて、しおりの様子でちゃんと読まれていた事も想像がつく。亡くなられた方はお会いしたこともなかったのですが。自分の趣味云々問わず、持てるだけ持ち帰ったのです。 この『クライマーズ・ハイ』は、特にあらすじを見て自分では選ばない本の筆頭でしたが、読み始めて改めて思い出す、記憶に残って消えない日本航空123便墜落事故を一翼にした小説で主人公は事故機が墜落した群馬県の新聞社のデスク。もう一翼は、主人公が亡き同僚の息子と衝立岩に挑む心境も挟まれる。 新聞社の毎日、大事故・大事件が起きた時の新聞社の動向だったり、大切な人を亡くした人々の気持ちに向き合うことだったり、山に登るということの意味を探し求めたり、主人公は私からするとイライラするほど、間違う。でも、それは間違った人にこそ、響いてしまう。再読の方が刺さった。多分、10年は経ったから。10年おきくらいに読むといいかもしれない。 ただ、この本のせいか、クリフ・ハンガーのせいかは知らないが時々とんでもない山に登り、降り方が解らず途方に暮れる夢を見る。そんな経験ないんですけど。
18投稿日: 2024.07.04
powered by ブクログ御巣鷹山の事故が重要な出来事であるものの、あくまでそれを報道する記者の視点で書かれた一冊。描写が生々しいと感じたが、著者自身が元新聞記者であるとこのとで納得。恐らく当時の(今も?)地方新聞社のリアルだったんだろうなぁ。主人公と息子のギクシャク感もリアルだと思った。どの家族にも多少いろいろあるよね。仕事に熱くなれることへの羨ましさと家族関係の難しさを感じる本だった。
1投稿日: 2024.06.20
powered by ブクログ社会を作り維持するためには仕事と家庭、両方の営みを回し続けていかなくてはならない。しかし、その道が平坦であることはない。上りと下りを繰り返し、時には曲がりくねり、時には落とし穴がある。自分という車が故障しない限り進み続ける。そうすることによって社会の歯車が回り、機能していく。主人公の悠木もそんな歯車の一つとしてもがき苦しむ。物語は難攻不落の衝立岩の征服と日航機墜落事故に関わる新聞社の顛末を描く。同僚の謎の死、上司部下との軋轢、息子との関係などミステリアスな部分があり作品に引き込まれる。スカッとするようなことも起こらない。そこにあるのはリアルな現実。揺れる感情にワインディングロードを疾走するスリルを感じ、大切なことに気づいて、仲間と気持ちが繋がった瞬間に感動した。衝立岩を登った先に見える景色。どこまでも深くて遠く全てを無にする。降りるために登る。人生そのものだ。大好き度❤️❤️❤️
8投稿日: 2024.06.18
powered by ブクログ読みづらい部分もあったがのめり込んで読んでしまった。本編とは関係ないが悠木が安西のことを「人生の浪費家」と評していたのが自分と当てはまりズンときた。。
1投稿日: 2024.06.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
日本航空123便墜落事故を受けて、地元群馬の地方紙の記者である悠木が同事故の全権デスクに任命され、仕事に家庭に翻弄されながら戦う話。並行して、事故から17年後、谷川岳の衝立岩に当時の同僚の息子と挑む話が挿入される。 この本を読んで抱いた気持ちは、脂身たっぷりのリブロースステーキをドカ食いしたような背徳的満足感。 荒々しさと義理人情、繊細さ弱さを持つ男性像。仕事に対する凄まじい使命感、熱量。魂をぶつける、と言えば的確な表現だろうか。 恐らくあらゆる面で「かつての王道」であり、これぞ男の美学!といったものだったのだろうと想像する。今の価値観からすると相容れない面もあり、私自身この小説の舞台(1985年)にはまだ産まれていなかったこともあり、読んでいて頭にノイズが入ることは多少はあった。 だから、胃もたれによる若干の後悔と、古さもありつつの明快な王道を平らげた静かな満足を得た。 以下ネタバレ。 なぜ山に登るのか?という主人公の問いに対し、主人公の同僚は「下りるために登るんさ」と、謎めいた言葉を発する。 この謎の答えは物語の終盤、会社で馬車馬のように、かつ浅ましい仕事を命ぜられ、新聞社を辞め山の世界に戻るつもりだったのだ、と主人公の口から示される。そして、下りることも下りないこともできない中途半端な状態の主人公にやんわりと生き方の選択を迫っていたのだと。 そして、下りない選択をした主人公。小説の表題である「クライマーズ・ハイ」のように、「一心に上を見上げ、脇目も振らずにただひたすら登り続ける。そんな一生を送れたらいいと思うようになった。」(p.462) そんな生き方は憧れると同時に、燃え尽きた時の圧倒的な虚無への恐ろしさもある。私の周辺にも、周囲に激務から解放された途端にバーンアウトして心を壊した者がいる。人は一度壊れたらそうそう元には戻れない。だから、燃え方は本当に気をつけなければいけないと強く感じているところだ。 登山も、得てしてどんどん前衛的になってゆくものだし、登山家は死によって完成する感すらある。 それでも、ひたすら登り続ける一生というのは魅力的な言葉でもある。主人公の生き方は自分の人生観に近いものではなかったけれど、ここ数年で人生のステージが大きく変動した私にとって、生き方について立ち止まって考えるひとつの契機になったとおもっている。
1投稿日: 2024.05.10
powered by ブクログ山登りの物語として、すがすがしさは あるものの、新聞記者、新聞社 のことを考えればほぼおもしろく ないと思せてしまう。ダラダラと 失敗が続くのだ。
0投稿日: 2024.04.10
powered by ブクログ主人公の仕事へのモチベがレベチ、アツい話だった。 小さい頃にテレビの特集で日航の事件見て、それから飛行機のように自分の意思で脱出できない乗り物に乗るのがめちゃ怖くなったな、、
0投稿日: 2024.04.10
powered by ブクログ実際記者だった作者のリアルな視点の面白さ。 販売、広告、印刷、カメラ、記者、編集、部長、現場、社長、専務、読者、同期、事故。 事故の悲惨や詳報をまさに新聞を通して読んでいるようだった。 こんなに社内の調整が多すぎる新聞は大変だなぁと。ふとした瞬間に大事なことに気付かされて、純粋な新聞を作りたいと原点に立ち返る姿カッコよい。 親と子、夫婦。 小さな命と大きな命。 クライマーズ・ハイ。 タイトル絶妙。
2投稿日: 2024.03.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
新聞社のゴタゴタ感がリアルで良かった。汗とか泥の入り混じった匂いがした気がするぐらい。時折はいる登山のシーンでほどよく心が凪いで、最後まで苦痛なく読み進められた。
0投稿日: 2024.03.12
powered by ブクログ力強いプロローグから鷲掴み! 人生、仕事における選択で正しい道を選べるか? 自分にとっての正しい道の基準とは? 道を進む中で恐怖を忘れ、変な方向に突き進んでいないか? 問いを突きつけられる名作!
1投稿日: 2024.03.01
powered by ブクログ主人公の心の動きや、新聞社内のゴタゴタがささっと読んだので、ちょっと掴みにくかった感じです。 親子関係は皆、悩みながらかなあと。
1投稿日: 2024.02.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
日航機墜落事故、毎年夏になると必ず思い出す。 望月彩子が言ったことは、以前私も考えたことがあった。命を落とし、テレビや新聞で報道されて多くの人にその死を知られ悲しまれる人と、そうでない人がいる。この違いはなんなのかと。重い命と、軽い命…。 彩子は、「泣きません」と読者投稿に綴ったが、いざ掲載されると、遺族に申し訳ないと涙を流した。 「肉親を失った人間が、あの娘の気持ちをわからないはずがないだろうが!」 彩子だってそうだろう。怒りや憎しみで強がっていたが、本当は遺族の気持ちを思い、一緒に涙を流したかったのではないか。 仕事、家族、仲間。いろいろな思いが込み上げ、終盤はずっと泣いてた。いい終わり方だった。 事故当時、群馬県で新聞記者をしていた横山秀夫さんだからこそ、描けた作品だと感じた。とてもリアルで、これが当時の新聞業界であり、日航機墜落事故を報道するということなんだろうなと。 また、1985年と2024年、様々な面から時代の変化を感じた。スマホってすごい。
2投稿日: 2024.02.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
新聞記者にはなれない。 芝選書!気になったので。 大きな事件を担当し、スクープことがステータス。大きな事件を扱った過去に縋り、威張る上司たち。 出てくる人たちみんな嫌いになっちゃいそうなくらい、喧嘩してた! こんなにぶつかり合いながら新聞って作られていた(いる)のだろうか…!! なんかこう、もうちょっと上手く立ち回ることはできないのかな?と。 主人公の行動にあまり感情移入できなかった。もぉ〜、言葉足らず! 多くの犠牲が出ている事件だけど、それを扱うことに喜びを覚える感覚は、きっと記者にしかわからない気がする。 純粋な、「伝えたい」の気持ちだけではないような気もする。 携帯やスマホがない時代の描写がアナログで好き。通信手段発達してない方が、ロマンチックじゃない? 「山に登ると、正直になれる」それは、「この世で最後の会話になるかもしれないと無意識に思っているから」。たしかに。 その、人の正直な部分が見えるから、山岳小説を読むのは楽しいんだよね。
1投稿日: 2024.01.18
powered by ブクログ仕事に対するモチベーションが熱い! 日航ジャンボ機墜落事故をモチーフに記者の壮絶なスクープのせめぎ合い。目が離せない位のめり込めた。漢としてのプライド,自身も仕事に対する物を此の小説と向きあってクライマーズ・ハイを突き詰めてみようと思う。
0投稿日: 2024.01.16
powered by ブクログ読み進めていく中、引き込まれました。 日航ジャンボ機墜落事故のリアル感もそうですが、人間模様、絆、生き様。傑作!
1投稿日: 2024.01.10
powered by ブクログ2024年のはじめに、なんともカロリーの高い一冊を読んでしまいました……。 いつもコーヒー片手に本を読むのですが、音楽も流さずコーヒーも淹れず、真剣に向き合いました。 強く強く心揺さぶられる一冊。途中何度か泣きそうになったシーンも。 でも……でもねえ……悠木がなぁ、主人公がいつも逃げちゃうんですよね〜(^^; 家庭ある人間からしたらまた違う感想になるのかもしれませんが……部下がつかんできた決死の原稿が何度もボツになってしまって、「悠木ィ〜!」とそのたび歯がゆい思いをしました。決意したかと思えば、すぐに翻してしまうんだもの。。 それでも星4なのは、エース記者・佐山の功績です。 彼は偉い。本当に偉い。 「どこへ行ったって、俺達の日航デスクは悠木さんですから」 原稿を潰されても悠木を見放さず、無茶な指示にも従い続け、かつ直感と実力は折り紙付き。もうカッコよすぎます。 当初は出てくるのがオジサンばかりで覚えるのが大変でしたが、それぞれのキャラクターに見せ場があり、最後にはこれらの人間模様に魅せられてしまいました。等々力部長もいい人だよ……。 人の命の重さと軽さ。そして当事者以外は忘れていくこと。 わかっていても割り切れない事柄だからこそ、最後の投書には胸が苦しくなりました。 どんな困難にも負けず常に正しさを追求すること。 そんなことができるのはお話の中に出てくるヒーローだけであって、実際の事件事故に対応するのは仕事であり家庭があるただの人間です。 未曾有の大災害が起きた時に人間がどう行動するのか。それを非常に詳細に描いた作品だったと、ざわつく胸を抑えながら感想をしたためました。 (追記) 一晩経ってこの本のことを考えていた時に、作中悠木が何度か見せた「臆病」な一面というのは、まさに「クライマーズ・ハイ」が解けた瞬間のことだと思い至ってハッとしました(遅すぎる……)。 人の強さとは、そうした身も竦むような経験をしてなお立ち上がり手を伸ばすことなのではないかと。そういった意味では、大事な局面で逃げたけれども決して前線から退けなかった悠木もまた、ある種の強さを持っていたのだと認識を改めました。 p462 「生まれてから死ぬまで懸命に走り続ける。転んでも、傷ついても、たとえ敗北を喫しようとも、また立ち上がり走り続ける。人の幸せとは、案外そんな道々出会うものではないだろうか。クライマーズ・ハイ。一心に上を見上げ、脇目も振らずにただひたすら登り続ける。そんな一生を送れたらいいと思うようになった。」
20投稿日: 2024.01.08
powered by ブクログ横山秀夫の超有名作。もともと横山秀夫が好きなこともあり、以前から大変気になっていた作品。 読み始めて面白いはずなのに読み切るのにかなりの時間をかけてしまった。 本作は、罪(司法に裁かれるという意味の罪ではなく、喉に刺さった魚の小骨がずっと気になってしまうような、その人の心に引っかかり続ける、罪の“味”)とその償いの在り方の話なのだと思った。そしてその償いは対話、ほんの少しの心を開示する勇気でしか、始まり得ない。ということ。誰だって、罪には蓋をしたいものだし、逃げたいものだし、それが悪ではないのだけれど。より、自由に自分の人生を羽ばたく、広げていくためにはほんの少しの対話への勇気が必要なのだと思う。 悠木が、たった一言、淳に対して「どうだ?行くか」と、誘えたことが大きなうねりとなって、2人のその後の関係性を貫いているのだなと思います。そういったチャンスを一度も掴みきれなかった時、残酷に容赦なく、関係性は断ち切られてしまうのだと。 また少し時間を置いて読み返したい作品。
1投稿日: 2024.01.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
仕事への熱量がすごい。 悠木もそうだが、佐山が狂気じみたほどの熱量。佐山は映像作品だと堺雅人が演じているらしく、観てみたい。 悠木がスクープ負けしたシーンは失望した。なに慎重になってんだよ、自分なら勝負してたな。個人的なMVPは燐太郎。衝立岩で悠木をリードする燐太郎が頼もしく見えた。 好きなシーン ・佐山の魂の原稿 ・配送車の鍵を隠すシーン(他部署との攻防) ・異動前に病室の安西に話しかけるシーン ・最後の娘さんをくださいのシーン
1投稿日: 2023.12.19
powered by ブクログ日航機墜落事故の内容を扱ったフィクションで、 ノンフィクションを交ぜながらも、主人公を取り巻く人間関係や心境が変化していくのが良かった。 悲惨な事故をニュースとして扱っていても報道に私情が入り混じるところが、すごく人間だなあといった感じ
0投稿日: 2023.12.04
powered by ブクログ日航機墜落事故を題材に、機体が落ちた群馬の地方新聞の怒涛の一週間を描いた半分ノンフィクションみたいな一冊。 爽快感が得られる作品ではないものの、スクープをめぐるところは、マジかーと少し先に読み進められませんでした。 傑作であることには間違いないんですけどねー。
0投稿日: 2023.11.21
powered by ブクログ新聞社のデスクとして、父親としての両方の闘いが語られており最後に混じり合っていく そしてどちらも面白い 38年前タイガースが日本一になった年に日航ジャンボ機が墜落、タイガースのオーナーや坂本九さんなど有名人も亡くなった その当時はスマホなどもなくポケベルの時代で、連絡を取るのも一苦労する時代でした そんな時代に他誌よりも情報を集めて、スクープを狙うというのはとても大変だったと思いました そして山友でもある安西さんの存在が祐希の人生を決めるのに大きく関係していく 意地を通して会社を去らずにどんな仕事でもかじり付いて家族を養うというのは本当に大変だと思う そして最後に二人の息子からの贈り物を貰い、人生の最高到達地点に辿り着いたのだと感じました
0投稿日: 2023.11.19
powered by ブクログクライマーズ・ハイ…登山者の興奮状態が極限まで達し、恐怖感が麻痺してしまう状態のこと オーディブルで読んだ。 かなりの没入感。これだけ小説の世界に引きずり込まれたのはとても久しぶりだ。 主人公は地方の新聞社記者。 登山サークルの仲間の同僚と谷川岳衝立岩の登攀を予定した日の前夜に日航123便墜落事故が起きる。急遽事故の全権担当デスクを命ぜられた主人公・悠木は誌面作りに忙殺される。一方で、一緒に登攀するはずだった同僚は、なぜか繁華街で倒れ昏睡状態になっていた… 同僚・安西が残した登山の理由「下りるために登る」にはどんな意味が込められているのか… 息子との関係、後輩の自殺、昏睡状態の同僚の容態、そして、圧倒的な量の仕事にもがき苦しむ主人公・悠木の姿に共感せずにいられない。 最後の登山のシーンでは号泣してしまった。 誰もいないところで聴いていたから良かったけど… ブクログ利用者は「必読の小説」と言って過言ではないかな。すごくおもしろい。 ♫上を向いて歩こう/RCサクセション(1979)
84投稿日: 2023.11.03
powered by ブクログ『無駄も損も無い』 誰もが知っておくべき事件を扱い、 読んで後悔は皆無だと思われる 難しい内容も多いが、それを絶妙にうまく 描いているような印象 事件のみでなくそれらに関与する様々な人間模様もあり、飽きることなく読了出来る この事件について自身でもより深く知りたくなる
2投稿日: 2023.11.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
横山秀夫3作目 評価高いけど映画先に見ちゃってるしなぁ~と思っていたが、読んでよかった… 今年読んだ中でベスト。ドはまりです。 睡眠時間を削ってでも読みたくなる小説に会うために読んでます。 ■熱 熱い、とにかく熱い。 昭和体質のサラリーマンしか出てこないのに。 登場人物も会社の体制も派閥争いも昭和臭プンプン。 でも皆奥底に人情があったり何か抱えてたりしていて憎めない。 貸し借りがあってもその場で礼を言わずに借りを返すところ大好きです。 映画の影響で脳内の悠木は堤真一だし佐山は堺雅人だし神崎は滝藤賢一だし(映画見た頃は名前も知らなかったけどこの人の演技は印象に残りすぎている) 全員カッコよすぎるやろ ■紙媒体 輪転機やトラックのタイムリミットを計算したギリギリでの戦い トラックの鍵盗む原始的な攻防戦 子供のケンカみたいだけど皆必死だ 紙はこれからどんどん廃れていく媒体だけど、早さを求めた結果、表面的な何の根拠もないペラペラの電子媒体の情報が溢れ返ってる 裏取りをするのにあれほど拘ってた悠木は間違っていない。 情報を発信する責任をしっかりわかってる証拠だ。 ネットが発達したのは素晴らしいけど結局は使う人の頭次第。無責任な情報が無数に飛び交ってるから取捨選択の仕方は子供に教えてあげないと。 ■命の重さ ボランティアでは無いから新聞も売れなきゃ続けられない。親族にとっては大きな死でも世間から注目されるものとそうでないものがある。 当事者にならないと気持ちはわからない ハラハラドキドキがいっぱいあってついページ数をメモってしまった ↓ 『五百二十四人 部屋が一瞬、静まり返った。』 フロアの全員が事の重大さを把握する緊迫感がすごい 『生きていた。少女が、~ これだけ局内が喜びに沸き返った瞬間を悠木は知らない。』 ドライな人達だと思ったが全員が心の底から喜んでいることに感動 『刺激に麻痺することは罪とはみなされない。』 戦地でも言えることかもだけど、普通は人の死なんて間近で見てないから重大なことと感じてるけど、日常の中で常に死に触れてたら誰しも麻痺するか壊れると思う 『お前を調子づかせるために五百二十人死んだんじゃないんだ』 映画でも言ってた記憶。悠木かっこよ。 『「局長と次長には話したのか」「いえ」レンズの奥の目が微かに揺れた。昼間の借りは返した。』 これ以降の等々力もいざとなるとカッコよい。憎めん 他にも山ほど心に刺さる、感動する、カッコいい言葉ばかりだった。 気持ちが溢れて語りきれん 今度は半落ち読もうかなぁ~
19投稿日: 2023.10.27
powered by ブクログ人間とは、なんとさもしい生き物なのか。 命に 軽いとか重いとか、大切とかそうじゃないとか、そんなものはないと口では綺麗事を言っても、皆どこかで線引きをしたり、線引されたものをなんの疑問も持たず受け入れている。かくいう私も。 それも酷く打算的に。 悠木の心情はゆり動きっぱなしで、喜怒哀楽も激しくて、冷静になれ、と思わなくはなかったけど、実際、事が大きければ大きいほど、振れ幅はあるだろうし、打算だけでは動けなくなるところが人間らしくてよかった。 男は理性、女は感情の生き物なんて、誰が決めたのかしら。 人間なんてみんな一緒じゃん。
2投稿日: 2023.10.18
powered by ブクログ昭和60年8月12日、御巣鷹山で未曾有の航空機事故が発生した。その日、衝立岩への登攀を予定していた地元紙・北関東新聞の遊軍記者、悠木和雅は全権デスクに指名される。はたして墜落地点は群馬か、長野か。山に向かった記者からの第一報は朝刊に間に合うのか。ギリギリの状況の中で次々と判断を迫られる悠木。一方で、共に衝立岩に登る予定だった同僚の安西耿一郎はその頃、倒れて病院に搬送されていた。新聞社という組織の相克、同僚の謎めいた言葉、さらに親子の葛藤、そして報道とは何なのか、新聞は命の意味を問えるのかという自問自答――。あらゆる場面で己を試され篩に掛けられる、著者渾身の傑作長編。 胸ぐらつかんで罵りあい・・・結局やらんのか~い! JALの事故と新聞社を絡めたたぶん本当の話だろう・・・他人事でない今心揺さぶられながら読了。
5投稿日: 2023.10.17
powered by ブクログすごく面白かった。 小さい命と大きい命、軽い命と重い命、 言われてみれば確かにその通りだなあと思った。 考えさせられることが多い一冊。
1投稿日: 2023.10.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2023.10.14 心とか、気持ちとかが、人のすべてを司っているのだと、こんな時に思う。 だったらまた書けばいい。 下りるために登るんさー。 安西の言葉は今も耳にある。だが、下りずに過ごす人生だって捨てたものではないと思う。生まれてから死ぬまで懸命に走り続ける。転んでも、傷ついても、たとえ敗北を喫しようとも、また立ち上がり走り続ける。人の幸せとは、案外そんな道々出会うものではないだろうか。クライマーズ・ハイ。一心に上を見上げ、脇目も振らずにただひたすら登り続ける。そんな一生を送れたらいいと思うようになった。 昔読んだ時も、昔映画を見た時も、抜きネタをポシャった所、苦悩の末スクープを落としたところしか印象になかったけど、久しぶりに映画を観た時のあの感触は確かだった。物語の中心はそのあと。久々に見た映画でもそうだったけど、白河社長が乗り込んできてからの応酬が熱い。まさに『本当に今迄は幸せな人生だったと感謝している。』そして題名のクライマーズ・ハイ。そうか、そういうことかとストンと胸に落ちた。
1投稿日: 2023.10.15
powered by ブクログ面白かった ただ、日航機墜落事故の小説というより 新聞社内の派閥争いであったり 板挟みになる主人公の苦悩の物語だった
1投稿日: 2023.10.08
powered by ブクログおもしろかった けどもう少し墜落事故の話を深掘りするのかなと思ったけどどちらかというとお仕事小説だったなという印象 これはどちらかというと映画を見てみたいなーって思いました
0投稿日: 2023.09.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
若手記者の現場雑感を落とされ、スクープも掲載せず、上手くいかないことの方が多い主人公がとても現実的であった。 作者は元々記者でフィクションとノンフィクションの間を行き来するような読み応えがある。 新聞社の各局の攻防や政治、社内政治との関係など内情をよく知ることができた。
0投稿日: 2023.09.20
powered by ブクログ最初に読んだのは'06年。'19年再読時には、ちょうど主人公の悠木と同年代になり、上からも下からもプレッシャーのかかる立場に自分を重ねて、なかなか胸が痛かった。
2投稿日: 2023.09.12
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久し振りに重厚な小説を読んだという印象。 筆者が上毛新聞の記者であっただけに描写が深くリアルだ。 自分自身は日本航空123便墜落事故についてあまり深くは知らないが 衝撃を窺い知ることができる。 現場に行った人が、行っていない人にはわからないという感覚になるのも無理は無いし 自覚できないストレスも蓄積したことだろう。 一番好きなキャラクターは佐山だろうか。 大久保連赤世代の社員が邪魔をしてくるところは読んでいて正直イライラしたし、 全権デスクと言いつつちっとも全権が委ねてもらえないところも歯がゆい。 書き得だと思ったのに事故原因を書かなかったのは自分としては意外な判断だった。 良くも悪くも昭和の世界で、正直自分の感覚ではしっくりこないところは多かった。 当時のことだけでなく、現在の主人公の視点も交えて書かれており 登山のシーンはとても良い。 タイトルを聞いて始めに期待したほど登山がメインの話ではないが 作中にあったとおりクライマーズ・ハイは 解けた時にまだ山登りの最中だった時恐怖で足が竦みそうで 色々とタイトルについても考えさせられた。
1投稿日: 2023.09.12
powered by ブクログ実際にあった事件をベースに新聞記者の当時の仕事背景を窺い知れるような内容だった。 読む手が止まらない作品だった。 下りるために登るんさ どういう意味なんだろうと思ってたけど、悠木の考察を見て、とても考えさせられた。
0投稿日: 2023.09.06
powered by ブクログ感情が交錯する人間模様。 そこには、「うれしい」「楽しい」「悲しい」「苦しい」、そんな単純な感情はない。 そこには、「いい人」も「悪い人」もいない。 ただひたすらに、「成長できたと思われる自分」と、「何も変わっていないように思われる自分」が存在しているだけ。 時間は流れていくが、前進と後退を繰り返し、進化と退化を繰り返す。 曖昧な感情の曖昧な変化。 それこそがノンフィクション。
1投稿日: 2023.08.25
powered by ブクログ日航ジャンボ機墜落事故を新聞記者の視点で描いた作品。そもそもこの事故のことを知らず、フィクションだと思って読み終わったら、この事故が実際に起こったことだと知った。 一言で言うと熱い。 主人公悠木が上司や部下に熱くぶつかるシーンはこちらも胸が熱くなった。 新聞記者として一生に一回あるかの大きな現場。そこに直面する新聞社の激動の数週間を描いている。 人におすすめしたい作品がまた一つ増えました。
0投稿日: 2023.08.18
powered by ブクログ人は色々な物事を「登って乗り越える」。 地方新聞記者の主人公は、 御巣鷹山で起きた日航機墜落事故に際し、その事故を伝える記者として関わる事になる。 多忙を極める仕事の中での社内の人間との確執、 家族との心的乖離、友人の病気、過去に諸々あった知人の家族との関係等、様々な問題を抱えながら生きる様を描いている。 そんな中、本作は記者として新聞社で働くシーンがメインとなっているが、作者の横山秀夫が地元群馬の新聞記者だった経緯もあり、非常に情景細かく描かれている。 しかし、別の見方をすれば、新聞社での出来事を細かく描く事に比重がかなり寄っており、正直な所「自分が読みたいのはこういう部分ではないんだけどな、、」というやや退屈を感じたのは事実。 主人公は日航機墜落事故の遺族や当事者ではなく、間接的に関わる新聞記者という立場であるため、 「強い悲しみ、やり場のない怒り」などの強い感情の発生は当然なく(もちろん事故に対する記者としての憤慨はあるが、遺族が持つ感情の深さとは比べものにならない)、 そのため、「事故の悲惨さ云々」ではなく「新聞記者の多忙さ」ばかりが印象として残り、 正直この事故をテーマにしなくてもおおよそは成立するのでは?と感じてしまった。 しかしながら、 紆余曲折ある人生と立ち向かう様を心情細かに描いているので、何か壁を乗り越えたい時や迷いがある時に良い一冊だと思う。
7投稿日: 2023.08.18
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夏に読むオススメ本だとどこかで知り、何年か前に購入してからずっと積読だった本。 分厚さと題材の興味のなさになかなか手が伸びなかったけど、VIVANTから堺雅人にハマり、その人が出ている映画を見る前に原作を読もうと手に取ったのがきっかけ。堺雅人すげえ。 で読み始めたら横山秀夫まじすげえになった。 重くて分厚い本なのに続きが気になって一気読みした。クーラーのきいた部屋で読んでいたのに、本から伝わる熱気で何度か汗ばんだ。新聞記者、飛行機事故、登山。すべて興味ないのにそれでも読まされた。 凄惨な現場を知るために、私たちが情報を得るために、彼らはどれくらい苦労しているのか。 今まで目を向けていなかった事柄について初めて考えた。 正直いって、なんで一面に載せないの?もったいねえ!とすごく思った。地方新聞が輝き、男たちの苦労が報われる話だと思って読んでたからめっちゃびっくりした。今流行りの中小企業が大手企業に勝つ話じゃないんかい。 でもその後の「新聞紙じゃなくて新聞を作りたい」って言葉に胸を打たれた。ああああーーーー! あと、遺族だけはクレームをいれなかったってとこ。 やはり善意の偽善者が一番の敵や。 夢のような一週間を堪能できました。 暑くて、だけど爽やかな夏。読後感もたまらん。 どこの会社でも派閥っていうのはあるね。社内政治が一番めんどくせー! でも居酒屋での啖呵とか、新聞記者としてのプライドとか、クソみたいな男だと思っていた奴らが変わる様はすかっとした。
1投稿日: 2023.08.16
