
総合評価
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powered by ブクログモヤモヤする話が多かった。母と子の関係、自分の母そして子供との関係と比べて考えさせられる作品でした。幼少期の親子の愛着関係は一生影響を及ぼすものだと思う。
0投稿日: 2025.04.08
powered by ブクログ母親と娘の確執を書きまくった短編集。作者自身も母と折り合いが悪かったらしく、筆力も相まって迫真に迫るリアルさが感じられた。
0投稿日: 2025.01.04
powered by ブクログ2024.9.24 読了 空を蹴る 雨をわたる 鳥を運ぶ パセリと温泉 マザコン ふたり暮らし クライ、ベイビイ、クライ 初恋ツアー 娘や息子の妻なとの女目線からの母を描いた作品たち 母−娘の関係は、父−息子の関係と似ても似つかないものだと、息子であり父である自分の目線から読むと感じる。 父−息子の関係において同一化による支配的な行動は、高圧的な言動で行われることは想像に難くないが、母−娘の関係におけるマゾヒスティックコントロールについては、理解はできるが感覚としては(おそらく永遠に)分からない。父−(妻−)息子という完全に同一化できない介在の存在のせいかどうかは、自分にはわからないが・・・ 短い作品群だったが、いろいろなことを考えさせられた。
0投稿日: 2024.09.24
powered by ブクログ様々な母と子の関係・形。 価値観や常識を身につける時期に最も深く関わる母というものには良くも悪くも強い影響を受ける。 空を蹴る以外の各話はとても興味深く、つい自分と置き換えて考えてしまうお話ばかりでした。 パセリと温泉が好きです。 うまくいかない事全部を何かのせいにしないと生きていけなかった、その苦しみが譫妄では反転して自分に優しい世界を見せる。 ふたり暮らし。「胸が悪くなるような母娘関係」…だとは思えないのは、私がマザコンだからでしょうか。笑
1投稿日: 2023.04.19
powered by ブクログ「知らないことの答えを、母はすべて知っていると思っていた。なんでも母に訊いたのはいつのころまでだろう。母の口にする答えを、世の中の真実と受け取っていたのはいつまでだろう。」p101
0投稿日: 2023.04.07
powered by ブクログ角田光代による母親考察短編8作品。鋭い洞察もあり、作者の歪んだ娘時代の投影かと思わせる母子関係あり、逃れられない母親からの呪縛など読み応え十分。「おれがマザコン?」っていうのも鋭い母親観察!
0投稿日: 2022.12.09
powered by ブクログ2020/03/10読了。 母と息子、娘の物語。それぞれの関係から血が繋がっているからこそわかることがある、わからないことがあることを教えてくれた。 特に「ふたり暮らし」は依存について考えさせられたエッセイ。子離れ、親離れできていない関係。依存について深い作品だった。 母といえど自分ではない他人。 しかし産んでくれたという事実は変わらない。この関係はかけがえのないものである。 私も母とは性格も好みも異なるし、変わってるなと思う。だが明るくて私のこと1番に考えてくれて、好きなことをさせてくれる母を尊敬してる。 人生は有限。会える機会は何百回もない。1つ1つ大事にしていきたい。
0投稿日: 2022.11.03
powered by ブクログ全体的にどんどん引き込まれる!って感じではなかった、、 ただ、パセリと温泉のラスト、両親が談笑している場面はなんだかすごく主人公に感情移入して読んでた。知っている、知り尽くしている、私が1番知っている、知ってあげている、という両親の知らない場面、それも想像もしない場面を目にした主人公、辛かったというか、穴にストンと落とされたような感覚なのかなぁって
0投稿日: 2022.09.01
powered by ブクログ面白かった! 母と子の話 大人になってからの母との思い出、母の見え方とかがリアルですごい 短編集だけど、どの話も面白かった 初恋旅行で息子が母が母じゃなくなった感じ(息子たちとの時間より初恋の人に会うために張り切ったり、夫が亡くなって塞ぎ込んでると思いきや初恋のことを探偵を使ったりして調べてたことを知ったり)をみて不機嫌になる息子をその嫁がなんだか母親になったように愛おしく感じたりするのよかった 嫁姑はギクシャクしがちだけど、この話は実の母より姑の方が好きってなんかそれはそれでこれから家族になる人達はみんな幸せでいいねと思った あと温泉とパセリもよかった 言語化むず、、 でもパセリは使いまわしてて汚いから絶対食べちゃダメと言われて育った娘が無意識に残そうとしたときにそのことを思い出してこれも一種の洗脳だなと思い食べてみたりするシーン印象的 こういうのの積み重ねで価値観とか当たり前とかが生まれるからね とにかくこの本を読んで1人の人間の親になる難しさを痛感した 子供にとっての親ってすごい存在だけど、親になる人達って親として生まれてきた訳でもなくそういう風に教育されたこともない人間が人間を育てるんだからすごい そりゃうまくいかない親子と多々いるんだろうなと容易に想像できて親が好きな自分は恵まれてるなと改めて実感した
1投稿日: 2022.07.29
powered by ブクログ空を蹴る ☆4 こういう人っているよな。 どんなことを考えているのかなと思っていた人の考え方が少しわかった気がする。 話を通じて特別なことは起こらないのだけど、普通の人が一年に一度はハメを外してぶっ飛んだことをしてみたい、そんな日を描いている。 そんな日を抽出して書くのはパラレルワールドを描くより何十倍も難しいだろうなぁ。 結局、大きく物事を変えられるわけではなく変わり映えしない日常が続いていくだけなのだけどそんな一瞬を切り取った話。好き。 なんだかわからないけど面白い。 導入部分が面白いんだろうな。 ダメ人間のナンパや風俗体験に似ているような気もする。 なにかを考えさせられるような話ではない気がする。 体験代のような話。 雨をわたる ☆4 なんて感想を言えばいいのだろう。 要素分解が難しい。 主人公の気持ちと母の気持ちが半分ずつくらいは理解できるが残り半分がうまく行かない。 日本にいる母親も愚痴ばかりで好きではなかったが、遠いフィリピンで町に馴染みもせず、作られた場所で用無しのような母親を見ていたかったわけじゃない主人公の葛藤。 ならどうすれば良かったのか。 日本の老人ホームで変わらず愚痴を吐きながら余生を過ごす母を見ていれば満足だったのか。 結局、答えなんて出ないのだろうけどそれぞれの人の悩みや葛藤や本音や建前が芯に響くそんな話。 鳥をはこぶ ☆3 ずっと子供でいたかった主人公が鳥を離婚したばかりの夫とともに運んだことによって、諸々考え、少し成長した話。 自分で書いててもどんな話やねんと思う。 でも、そういう話なんだもん。 パセリと温泉 ☆2 何事も他責にして生きてきた母と、気がついたら母と同じ思考回路になってしまったことに今更ながら気がついた娘の話。 世界は悪意に満ちているのか、それとも善意なのか。 パセリなのか温泉なのか。 主人公は今後どのように生きていくのか。 他の話に比べたら暗い気持ちになるのであまり好きではないなー。 マザコン ☆4 色々な要素が詰まってて感想を書くとなるとこの話だけで30分以上はかかってしまいそうな話。 お母さんに言い訳ばかりをして育ってきた主人公と週に3、4回は母親とご飯に行く奥さんの2人のマザコンの話。 今まで言い訳ばかりをしてきた主人公が最後に正直にごめんなさいと話してストーリーは終わる。 母親にも正面から接してこなかったから母親のことを知らない。それでも許されていると思って反抗期まで迎えていたことがマザコンということなのだろう。 本当の母親も知らないのにも関わらず。 このあと、その問題点に気がついた主人公は妻との関係をやり直せるのだろうか、それとも、、、 ふたり暮らし ☆3 次女との対比で長女の異常さが余計に浮き出る。 これだけのマザコンなのに母が死んでも泣くことはないことに気がついてしまった主人公の今後の選択やいかに。 クライ、ベイビイ、クライ ☆4 妻に出て行かれた夫が人生の岐路で高校生の時に出ていった実の母のことを思い出す。 現在の苦しい状況に耐え切れず手紙のやり取りのみになっていた母の声を聞ききたくなる。 20年ぶりに公衆電話から母に電話をするのだが、、、 好きな話でした。 長編で読みたい。 初恋ツアー ☆4 父に先立たれた母が希望した旅行先は北海道。 旅の本当の目的は母の初恋の人を探す旅だった。 せっかく旅行に連れて行ってあげると言ったのに旅程を無視して自分のしたいことだけをするなら一人で行けよとも思うが、それが女としての母なのだろう。 そんな顔をしている母を見たことがない息子の不貞腐れる気持ちはよくわかる。 息子の妻も最初は母親としての母への好意から気持ちを汲んで付き合っていたが、女性としての母に大きく振り切ってしまったことにより気持ちが萎えてしまったのだろうと思います。 総論 総じて話は面白く興味深い。 どれも長編でも良いくらいのキャラクターや設定です。 マザコンというくくりですが、わかりやすいマザコンは少なく、母親に対して反抗するのもマザコンなのかと思ったらマザコンじゃない人なんてこの世にいるのか。 あ、そうか。 世の中全員マザコンだってことを言いたかったのか。 なるほど。
1投稿日: 2022.02.11
powered by ブクログまずは「マザコン」という言葉をきちんと考えることから。一般的に示す意味としては’マザ’=’母’ないし’母的なもの’を指すと思われる。では’コン’はというと=’劣等感’が変質した’固執、執着、依存’みたいな感じだろうか。 本作は、この’母的なもの’を生物的に、無償に求めてしまう「子」と、その求めに何らかの理由で応える事が出来ない「母」とのギャップを描いた短編8編を収録。 誰しも生まれながらに「母」であった訳ではないのだが、誰しもが生まれながらにどこか誰かの「子」として出現している訳である。 「子」は生まれながらに生粋の「子」であるが故に、母子の間には断層のようにどうしてものっぴきならない距離が存在する。 本作品に登場する母子はいずれも子がそれなりの年齢に達するまで、その距離は認知されずふつふつと燻り続けている。 興味深いのは、登場するいずれの息子もある日突然母との決定的な距離に気づくのだが、娘は何となく前触れを察知しているような節が見受けられる。 そこはやはり女性同士ならではのシンパシーと共に、男性の幼さを浮き彫りにしたものであろう。 文章としては、人柄の説明がもの凄くシャープに洗練されていると思った。例えば一話目「空を蹴る」p11のℓ8「たとえば〜」からℓ17「〜送ってきたんだろう。」この10行だけで「おれ」のいい加減な性格、ろくでなし具合が非常によく伝わる。四話目「パセリと温泉」に登場する小柄な看護師の嫌な奴具合も、僅かなやり取りからよく伝わる。 人物の説明が端的に濃縮されているからこそ、その分短編ながら情報量が多いため、記憶・印象に残る作品に仕上がっているのではないだろうかと感じられた。 表紙の赤ちゃんは可愛いが、内容とは今ひとつ違和感。タイトルのフォントもなんかこれじゃない感を抱いてしまった。 3刷 2021.10.4
3投稿日: 2021.10.04
powered by ブクログ角田さんの短編はやっぱり読みやすい!出てくる母親がグチグチした人が多かったけれど、そもそも女性はそういうタイプが多いのかも。自分も含めて、、
0投稿日: 2021.09.08
powered by ブクログ人間誰しも絶対に母はいるわけで。もちろん父もいるんだけど。この母にまつわるいろんな思想。 これがまた興味深い。 わたしが娘であり母であるからなのかとてもとても興味深い。 ある種の不思議体験のように、地下鉄で、駅で、その辺ですれ違った他人が母に対してどのように感じているか? そんな短編集。 ある日、その辺ですれ違ったひとの中にグゥーーーーーと寄って中に入って、なになに?この人のお母さんは?ん?この人ってお母さんにそういう感情抱いてるんだ! って感じの本。笑笑 不思議。とにかく。母。 母に対してこの人は?こっちの人は?で、あっちの人はどーよ?と、その辺の人の中に入って母探索するような気分です。笑笑 よくいる母、ありうる母、いそうな母、そんな母もいたか!、あーそうだよねそんな人もいるか! そんな話です。笑笑 わたしは子どもたちからみたらどんな母にうつるのかなぁ。と。思わずにはいられない一冊。
0投稿日: 2021.08.24
powered by ブクログ男の子は皆マザコンかなぁと思っていたけど、最近は女性の方がマザコンかなぁと思えてなりません。私達の頃は結婚したら帰る家は無いと思って嫁いだけど、中々最近は親と暮らさないので、女性は自分の親に頼りがちになるのは、核家族化のせいかも時代は変わっていくと、家族の形も変わっていくようですね。家の三人の息子達はマザコンでない様です♪
0投稿日: 2021.05.12
powered by ブクログ短編集 「初恋ツアー」が好きだ。義母の初恋を絡めてはいるが実は洋文と匡子の関係がすがすがしく、それこそが初恋ツアーです
1投稿日: 2020.06.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
母にまつわる短編集。特に女性が主人公の話は、愛憎入り交じる複雑な感情を抱いていることが多い。 私も母のことは、素直に好きとは言えない。むしろ苦しみのほうが多いかもしれない。数年後、またいつか子供を持ったとき、母への愛憎は覆るだろうか。少し楽しみだ。
0投稿日: 2020.01.18
powered by ブクログふくわらいという作品があまりに面白くてそのあと2冊目の西さんですが、母と娘がテーマのこの作品はあまりピンときませんでした。モノクロのように感じるあの時代が実はフルカラーであったことに今更気付いて、あっ!というようなビックリはこの作品には感じません。
0投稿日: 2019.11.08
powered by ブクログ母親がテーマの短編。母と息子、娘、関係は色々だ。 既に母側の目線で読んでしまう自分がいる。 今は母もいて娘もいるという環境であり思うところは複雑だ。 このような短編を読むと自分はどうだと振り返ってしまうが親子関係は他人には理解出来ない部分が少なからずある。
0投稿日: 2019.10.29
powered by ブクログマザコンと聞いて思い浮かべるイメージとはちょっと違った内容だった。 でも子どもはみんな良くも悪くも母親の影響を受けているんだな。
0投稿日: 2019.02.28
powered by ブクログ角田さんの本としては星2つで。 マザコンって感じのマザコンの話ではないけれど、母親の影響って少なからずあるよね。母に従うのも全部反発するのも母に支配されているんだって発想はさすがだなと思った。 母親の生々しい初恋の話を聞きたくないっていうのもすごく理解できた。母親の再婚とかの幸せを願う気持ちとは全く別物なんだよね、不思議。
0投稿日: 2018.12.26
powered by ブクログ親が親でなくなる瞬間てこわいです。 そして自分が母になって、自分の子どもにそういう風に思われる日が来ると思うとこわいです。
0投稿日: 2018.11.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
集英社文庫「ナツイチ」の一冊。 多くは母と娘との物語。8つの短編の中に、自分と母の類似系があるかも、と思って読み始めたものの、すぐにそれはあり得ないことだと気づいた。 好きなのは、息子と、息子を高校生のときに置いて家を出た母を題材とした『クライ、ベイビイ、クライ』。 自費出版詐欺?みたいなのに引っかかって会社を辞めた男が、高校生の時に家を出た母に「オレオレ詐欺」電話をかける。 あからさまに「オレオレ」風の電話なのに、母はお金を振り込むといって口座番号をメモに取る。電話を切った男は、世間に対しても、自分の未来に対しても、出ていってしまった妻に対しても、「いろんなことがいい方向へ転がり始めた」と感じ、ゆるむ口元が結べない。という描写で終わる。 ちょっと泣きそうになった。 母親って、こういうものかも。
0投稿日: 2018.11.15
powered by ブクログ2016年42冊目 母と息子であったり、母と娘の関係性を物語りにした8つの短編集 それぞれ登場する母親にはやや問題がある。 その母との関係性や性格を子供の頃から大人になるまで引きずっている登場人物たち。 ちょっとほろ苦い物語ばかりです。
0投稿日: 2018.10.28
powered by ブクログ母が母を放棄したとき、に感じる切なさとか寂しい気持ちに共感。 子どもの頃に当たり前のようにそばに母がいて、一緒に暮らした頃の記憶をたどって懐かしく思うことがあるけれど、もうあの頃には完全には戻れない、母も一人の女であって、母には自分の人生がある、そんなことを改めて考えさせてくれる一冊でした。 母が自分の人生を満喫していたり、新しいことを始めたり好きになったりすると、ちょっと寂しくなって、不機嫌になってしまうのわかるなぁ。いつまでもきっと、自分のことを心配して見ていてくれる存在でいてほしい。
2投稿日: 2018.10.25
powered by ブクログ母子の話を子の目線から描いたスッキリ短いがドロっとした短編8編。いずれも壮年期を迎えたいい大人のはずの子たちが母を一人の女性として捉えきれずに葛藤する話が多い。母親との距離感とはこんなにも面倒くさいものなのか。自身、親としての今後のために備忘。
0投稿日: 2018.10.09
powered by ブクログ母を相手にした賭けには、どのように転んでも負けがない。 べつにそんなにすきじゃないけどままへの安心感と信頼がこの一言に凝縮されていて すごくひびきました あとはわすれた
0投稿日: 2018.03.15
powered by ブクログ共感する部分があると、自分が嫌な娘に思えてくる。 そんな感情を抱いたことがあるなんて、母には絶対に知られたくない。 ーーー 「あなたはマザコンよ、正真正銘の」妻に言われ、腹立ちまぎれに会社の女の子と寝てしまったぼく。夫より母親を優先する妻のほうこそ、マザコンではないのか。苛立つぼくの脳裏に、死の床から父が伸ばした手を拒む母の姿がよみがえり……表題作ほか、大人になった息子たち娘たちの、母親への様々な想いを描く作品集。疎ましくも慕わしい母と子の関係ーー胸がしめつけられる、切なくビターな8編。
0投稿日: 2017.11.16
powered by ブクログ母という女を語る短編集。 私は娘であり、娘と息子を持つ母でもあります。 それぞれの話を、客観的な視点で見ていましたが、いつか、自分がそんな母に、そんなに娘になるのかもと、恐怖のようなものも感じていました。 この本は、娘の本棚から借りて読んだもの。 娘はどんな感想を持ったのか、いつか聞いてみたいと思っています。 母として、とは違いますが、鳥を運ぶ、の元夫婦の会話に切なさを感じ、結果一番好みの作品となりました。
2投稿日: 2017.04.29
powered by ブクログ母親との様々な関係が描かれた短編集。息子と母、娘と母ではそれぞれ母に対する捉え方、向き合い方が違うなと常々思ってたけど、この本を読んでさらにそう確信できた。息子はいつまでも子供と親の関係でいれるけど、娘は成長するにつれ母親を対等なもの、若しくはいち女性として意識するようになる。このお話では、割とこじれてる親子関係が多かった色んな母親像がみれて面白かった。娘を持った今の時期に読めて良かった。
0投稿日: 2016.12.12
powered by ブクログこの著者が苦手だ。その著者が書く本は合わないと思う人は多くいるが、それでも著者本人にはネガティブな感想を持っている人はあまりいないのだけれど、なぜだろう?思い出せない。 本屋で本を眺めるのが好きだ。角田氏の本はよく書店でアピールされているのを見る、そしてそれは魅力的に思うが、内容はあわないだろうなと読むことはほとんどなかった。が本書は何となく読んでみたくなり読んでみる。 女性には人気があるのだろうなと思う。嫌いな文章ではない、旅行先でぼんやり、読んでみるのはいいと思う。しかしながら、本作も本作を読むのであれば、違うことに時間が使いたいと思い、途中で止める。その後思い直し、タイトル作も読んでみる。やはり私には合わないなぁ。
0投稿日: 2016.12.02気持ちが良い話ではありません
良くも悪くも子供への影響が大きいのが母親という存在。男子にとっての母親,女子にとっての母親はそれぞれ全く違う存在ですよね。 さて,一つ一つの話は良く描かれているのだが,切実な点があればあるほど気持ちは盛り上がらない。 ということで,今の心境には合わなかったな。
1投稿日: 2016.06.15
powered by ブクログ2016年5/19~6/4 「クライ、ベイビイ、クライ」次に「ふたり暮らし」が、自分と重なる部分を感じながら読めた。 母親の影響、母への思いは大きい…と簡単に表現する以上に、偉大だったり恐怖だったり、愛情・優しさ・支配欲もろもろ複雑な心理的影響があるんだな~。 作者があとがきで紹介していた 「母の魂」飛鳥新書/ジョン・アップダイクほか著 14人の書き手が母の死にまつわるエッセイを書いた読み応えのある本 も、読んでみたいのだけれど、怖くもあるのでそこを克服できそうになったらぜひトライしたい。
0投稿日: 2016.06.05近づくと時にうっとうしく 離れると寂しい、母とは何だ。
婦人公論文芸賞を『空中庭園』で、2006年『ロック母』で川端康成文学賞、2007年『八日目の蟬』でも、中央公論文芸賞を受賞した作品たちは、どれも家族のかたちや母の姿が綴られる。 母と子の関係を娘、息子、息子の嫁と視点をかえて描く短編集。 母親への執着が度を超すマザコンという状態は、なぜ他人から見ると居心地が悪いのだろうか。 母への想いは誰もが何かしら持っているものであって、 それは通常気恥ずかしさや恐さと呼ばれる感情がそうさせているのだろうか。、 しかし、想像してみてほしい、自分は本当に母のことをよく知っているだろうか 知らないことの方が多いのではないだろうか。 「母」とはいったい何なのか、誰だったのか。その存在の不思議さを改めて問われているようだ。 “母のことを知っているつもりになっているけど、実は知らないんじゃないか”という登場人物の言葉は、まさにその通り。 この小説をまとめていた4年間で、自身の母を亡くしてしまった角田。 母とは、自分を産んだ女性である、いうだけでは何も説明できていないのだ。
0投稿日: 2016.03.03
powered by ブクログ「あなたはマザコンよ、正真正銘の」妻に言われ、腹立ちまぎれに会社の女の子と寝てしまったぼく。夫より母親を優先する妻のほうこそ、マザコンではないのか。苛立つぼくの脳裏に、死の床から父が伸ばした手を拒む母の姿がよみがえり…表題作ほか、大人になった息子たち娘たちの、母親への様々な想いを描く作品集。疎ましくも慕わしい母と子の関係―胸がしめつけられる、切なくビターな8編。
0投稿日: 2016.01.21
powered by ブクログそもそも男と女は考え方が違う。だから、理論的に考えを押し付けられても困っちゃうのですよ、女は。その時の体調と気分によって、対応出来る時と出来ない時があるのです。
0投稿日: 2015.12.01
powered by ブクログマザコン、というタイトルだけれど、8つの短編に出てくるマザコンと思われる人達は一般的にマザコンと言われるような感じではなく、これがマザコンだったら世の中みーんなマザコンだよなぁ‥ と思うが、ほんの1ミリもマザコンじゃない人間なんていないのではと思い至る。 『初恋ツアー』が一番好き。『ふたり暮らし』の共依存っぽい母娘は気味が悪いが面白かった。
0投稿日: 2015.10.29
powered by ブクログタイトルどおり、マザコン男性の物語を期待していたが、母親に関する短編集。 クライ、ベイビイ、クライが好き。
0投稿日: 2015.03.06
powered by ブクログ角田さんの描く人物像は、 ほんとにいいラインを醸し出すな〜と。 ここに出てくる『マザコン』は、 いわゆる、一般的なママ〜ママ〜!とか、 お母さん!お母さん!!というキャラではなく、 なんとなく逆に救いようのない湿り気を持った 母親に囚われたキャラ達ばかり。 読後感的にスッキリ!とかはないのだけれど、 ねっとり強い印象を残す短編集だった。 小説としては、それはそれで好きです。 母親と子供の関係性は、実は定義やルールが 確定できたり、解明できたりしないものと 私自身も感じていて、 その曖昧模糊な感覚に刺激をもらえたようにも思う。
0投稿日: 2015.03.01
powered by ブクログ14/01/10 8つの短編集のどれも出てくる女はなんかやなかんじ。男も男でやなかんじ。 母親の影響って大きいよね。母親だものね。
0投稿日: 2015.01.10
powered by ブクログ読んで『面白かった!』と思う本ではなく、う~ん。。。となんとも言えない後味の本でした。 でも、母と娘の関係、『確かにね。。』と思うところは多々あった。 息子の母となり、もっと歳を重ねたら自分がどのような母になるのだろう?と考えてしまった。 困ったちゃんな母にはなりたくないな~
0投稿日: 2014.11.23
powered by ブクログ短編集。それぞれ別な話ですが、だいたい語り手が30代から40代、そのお母さんは60代から70代。 病気で入院していたり、第二の人生を始めようとしていたり。 わたしも最近身近に感じはじめていた漠とした不安や戸惑い、この年で読むからより理解深まる感じ。 最後の話が一番かわいらしかったな。お嫁さんが特にいい。 この本のマザコンて、決して冬彦さんじゃない、いろいろなお母さんとの関係が描かれてる。 お母さん。振り返ると、子どものころ、読めない字をすぐ聞きにいき、意味のわからない言葉もそう。それから、学校であった嫌なこと、不思議なこと、身の回りのあらゆる世間話。すぐいつも居た母に話してた。そこで母のうつ相槌や、ふともらす感想を意識せずたくさん浴びて生きてきた。 これがその人の考え方のモノサシになり軸になるなんていちいち思わずきたけれど、母の考え方だけじゃなく他にあると気づくのは大人になってから。母も学校の先生も、人間なんだと気づく。多少偏りあるよね。 わたしも、わたしの子どもたちのお母さん。ふとした日常会話やテレビの感想、持ってるきた悩みへの答え、、、 すべてこの子たちの考え方の軸になりモノサシに影響するかと思うとこわいな。と、思う。 いろんなお母さんでてくる。 なんかやらかしても「だから言ったでしょう」とわたしに一度も言わなかった、そんな母に感謝しながら、読み終えました。
0投稿日: 2014.10.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
マザコンというと男が母親を大事にしすぎるイメージですが、この本はどちらかというと女が母親に執着する話でした。母親と娘の感情の複雑さがうまく描かれています。 一卵性母子という言葉も最近聞きますが、母親が親としてではなく女として娘と張り合ったりする場合もあるし、娘が彼氏より母親との約束を優先したり、は実際にある話です。 男からすると微妙でしょうが、今は女のマザコンもよくあるのだと思います。
1投稿日: 2014.09.01
powered by ブクログ14/7/31 角田さんはホンワカ系、シリアス系、ジットリ系と多様な作品を書くけど、これはジットリ系。 陰鬱な冬の雨みたいな雰囲気の本で、切なくビターな短編集と描かれても私には切なさが分からない。 明るい夏空の下では読みたくない一冊。
0投稿日: 2014.07.31
powered by ブクログ母親を描いた短編集。 どれも面白かったけど、「初恋ツアー」「鳥を運ぶ」が面白かった。 この人は本当に女性を描くのがうまい。 当たり前のことかもしれないが、子どもは母親を見て育つ。意識していなくとも、母親のように生きてしまうものなのではないか。大人になるにつれ、その思いは強くなっていく。 気づかぬうちに、母と同じような生活を送ろうとしている自分がいる。 この本を読んで、改めて、母と娘とは同じ生き物のように感じた。あとがきには、母と娘の関係は、息子と娘の関係や、父と娘の関係とは全く異なるものだとあったのも興味深かった。 女ってやっぱり複雑でめんどくさい生き物だ。
0投稿日: 2014.02.16
powered by ブクログテーマは母 マザコンなんて言うと聞えは悪いけど み~んなお母さん大好きなのにねえ どうしてだめなのかな お母さん大事にする 男性好きだけどな
0投稿日: 2014.02.01
powered by ブクログ表紙がイカしてる!! と思った本書ですけれども、すでに一度読了済み…今回は最初の、中年の女子をナンパする話が妙に心に残ってる、てなことでもう一度読み返したいと思って手にしてみたのでした… ヽ(・ω・)/ズコー 最初の短編は二度読んでもやっぱし印象に残りましたねぇ…どこがどう良いってわけでもないんですけれども。「俺」が一人称の話でしたけれども、そして、著者が女性なんですけれども、結構メンズの心象を描けているような気がして違和感なく読了いたしました…。 ヽ(・ω・)/ズコー その他の短編もそこそこに良い印象でしたけれども、読了時にはすべて忘れました… ヽ(・ω・)/ズコー 解説者の斉藤環さんの解説ですけれども、個人的にはイミフでした…でもまあ、母親と息子の物語なら世の中に多々あるように見受けられるのに母親と娘の物語ってのはあんまし聞かないなぁ…というのは僕も同意するところで、そういう意味では本書は新鮮だったのやもしれません…昨今では母親らしき女性と娘、みたいな組み合わせの買い物姿も見かけるようになってきたと思いますし…女性のマザコン化が進んでいるのか!? と社会的な雰囲気を匂わせてさよなライオン…。 ヽ(・ω・)/ズコー
0投稿日: 2013.11.13
powered by ブクログ母をテーマにした短編集。 単なる愛情とは違う、母に対する複雑に絡まった感情のあれこれ。 同感できる箇所ばかりあった訳ではないけど、「お母さん」に対する感情ってどうやっても表現しづらいものであるように思う。 愛というふわふわの中に、苛立ち・毒・復讐なんかの黒い粒粒が混ざってるような...。 著者と一緒に深いところまで潜って気付かされる、なかなか味のある一冊でした。
0投稿日: 2013.10.02
powered by ブクログ「薄々気付いてはいたけど直視出来なかった部分」 を突きつけられた感じ。 本当に親子というものは複雑だ。特に「母と娘」。 どんなに想いあっていても、というより、想いあってるからこそ複雑だ。 ただの親バカ、マザコン、親孝行等の単語では言い表せない関係性がある。他人の入る余地はない。 「母」というものは、誰よりも近くて、誰よりも遠い存在だと思う。 本当に角田さんは残酷なまでに現実を見せてくれる。
0投稿日: 2013.09.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
母にまつわる短編集。解説が「母は娘を支配する」の斎藤環で、そっちの本でも角田光代の「マザコン」は引用されていたし、解説も母娘関係に焦点を当てたものになっていたが、母と息子の物語も半分くらいある。息子の場合、大抵妻も出てくる。 「共感」みたいな気持ちになるのはやっぱり娘モノだが、息子モノも面白かった。どちらにせよ、苛立ち、息苦しさ、胸くそ悪さ、ヒタヒタと染み渡ってくるような狂気…みたいなものを現出させるのがうまいんだなあ、この人は。それでいてこっちまで嫌になっちゃうような不快感はない。それで小説として面白く読めてしまう。 特に好きなのは、「パセリと温泉」「ふたり暮らし」「クライ、ベイビイ、クライ」。
3投稿日: 2013.08.19
powered by ブクログ短編8作品、角田光代はわたしのお気に入りの作家である。人間心理をじつに上手く描くことで、いつも見過ごしてしまう日常の風景も新鮮に感じられる。
0投稿日: 2013.06.11
powered by ブクログ「マザコン」て言葉がいいイメージにつながらない。 母を好きで大切な人だと思うのはすばらしいことなのに。
0投稿日: 2013.03.17
powered by ブクログあー、マザコンって世に出回ってる意味じゃなくて、ほんとにコンプレックスの方か。いやー、まともな母親で良かった。この本に出てくるような母親だったら、人生とんでもないことになる。最後は出回ってる方のマザコンを自身に感じて読み終わった。
0投稿日: 2012.10.22
powered by ブクログ「マザコン」と聞いてパッとイメージするような、親離れできない息子の話ではなかったです。 もちろん母と子のお話ではあるのですが。 大人になった息子・娘から見た母親というものがテーマです。 「マザーコンプレックス」と言う方が近いと思います。 30代の息子・娘から見た母親が描かれていますので、自分と ぴったり当てはまるんですよねぇ・・・ ちょっと老い始めた母親の姿が。 なんかこの本を読んでいるとものすごく親の介護が近づいた気が してきて切なかったです。 目をそらさずに向き合え!って言われたような感じがしました。 そしてそれと同時に、自分も母親である訳で、将来息子や娘から こんな風に思われるのかな、嫌だな。。。と思いました(笑) 私、こんな適当な母でいいんだろうか、とちょっと(いやかなり)不安になります。
0投稿日: 2012.09.25
powered by ブクログ娘から見た母。息子から見た母。いろんなタイプの母親、親子関係が描かれている短編集。 自分と似通っているパターン、ピンとくるお話は一つもありませんでした。しかし、ここに当てはまりたいと思う親子関係は一つも無かったので、それはそれで良かったのかも。
0投稿日: 2012.09.06
powered by ブクログ大人になった息子と娘の母への複雑の想いを綴った短編集。 男の私には、母娘の愛憎劇に辟易するものがあったが、息子を主人公とする作品は同感する部分が多かった。結局は子は親を越えることはできない。死ぬまで抱えるコンプレックスである。
0投稿日: 2012.07.27
powered by ブクログつつつまんねーーーー この作者短編集向いてない 途中で読むのをやめようかとおもったぐらい駄作 タイトルがマザコン 無理矢理物語の中に母親ねじ込んだ系 金の無駄だった。。
0投稿日: 2012.06.22
powered by ブクログ子を通じた、母の話の短編集。 結末が用意してない話が多くて、とっても文学的。 かといって、教科書には載せられない系統の話が今回は多かったような気がする。すごく面白かったけども。 表題にもなってる「マザコン」は、かなり面白かった。 男は成長しても、結局子供のままなんだなと思った。 「ふたり暮らし」は母と娘が互いに依存し合う関係に面白いながらも、ものすごい悪寒がして、 「パセリと温泉」はたぶん主人公が幻想を観ているんだなと、寒気を感じるといった具合に いい意味でゾクゾク体験でした。これぞ小説!
0投稿日: 2012.06.21
powered by ブクログこれはまた、どえらくエグい作品に出会えました。 母親に対する、色々ありすぎる感情は、矛盾だらけで、時々混乱して夜も眠れないほどだけど、そんな夜が来ても、これからはこの本とやり過ごせそう。 角田さんは、お母さんを亡くしながらこの作品を書いたらしい。たとえ母親が死んでも、マザコンから解放されないのかと思うと・・・ ってか、その前に、私が娘を生んだら、そっちの関係もはじまるんだよなー 杞憂かもしれないけど。
0投稿日: 2012.06.02
powered by ブクログRather sad stories with not a very good ending... I like the author but this is not my favorite type of book.
0投稿日: 2012.05.09
powered by ブクログ自分が子供をもったからか、なんとなくタイトルにひかれて手に取ってしまったが、そんなに面白くなかった。短編小説だけど、どの話の主人公の気持ちもなんとなくわかるようなわからないような。
0投稿日: 2012.03.15
powered by ブクログ表紙の印象であったかいようなほほえましいようなお話を期待したけど裏切られました。ねっとりしているよー。 親子関係ってどんなのが普通なんだろ。
0投稿日: 2012.02.22
powered by ブクログ120212 母子の関係って本当に特殊。それぞれ独立した人間なのに、無意識に重なる部分が多い。その一致の仕方や形、結果をいろいろな形でえがいたのが本書。良い悪いじゃないもやもやしたものをうまく表していると思います。
0投稿日: 2012.02.12
powered by ブクログ「母親」について、いろいろな立場から描かれている短編集。 どのお話も、心温まるお話ではないので、気持ちが落ち込んでくる。 この本を読むと、「母親」は報われないな、と思う。 命をかけて、子供を産んで、必死に育てる。 成人をしてようやく手がはなれたと思ったら、「こんな大人になったのはあんたのせい」と、思うように生きていくことができないコドモに責められるのだ。 すべての母と子の関係が本書のようであるとは思わないけれど、本当にいろいろと考えさせられる作品だ。
0投稿日: 2012.02.05
powered by ブクログ母と子を題材にした短編小説。幼い頃の目線で見ていた母親と、大人になってから見えてくる母親とのギャップは少なからず大きい。人は皆、不完全な生きもの。大人になった子どもは次は、どんな母親でも受け入れるだけの器量が必要とされるのかもしれない。
0投稿日: 2012.02.01
powered by ブクログ文教大学広告企画制作サークルの発行誌 『FOGPARTY』Vol.6 において、「本~めくり、ひろがる、せかい」の特集に応じ、学生の皆さんから選ばれ紙面にて取り上げられた図書です。 企画コーナー「FOGPARTY Vol.6 掲載図書」(2Fカウンター前)にて展示中です。どうぞご覧下さい。 展示期間中の貸出利用は本学在学生および教職員に限られます。【展示期間:2012/1/10-3/19まで】 湘南OPAC : http://sopac.lib.bunkyo.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1589540
0投稿日: 2011.12.19
powered by ブクログあたしも、マザコンやな。子どもが出来たらもう一度読みたい。こうならない為にどうしたいか、も考えたい。
0投稿日: 2011.12.08
powered by ブクログ角田光代の描く「母性・母親」はすさまじい・・・気持ち悪くなるくらい。怖いもの見たさで中毒性がある感じ。私は、かなり好きだなぁ。こういう胸が苦しくなるような小説。
0投稿日: 2011.11.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
どう思うか・・・人それぞれ 空を蹴る・・・母親が呆けて入院。ちゅうと半端な男と 雨をわたる・・・母がいきなり移住。夢なのか 鳥を運ぶ・・・1人住まいの母が入院、娘がその間、鳥の世話を任される。 パセリと温泉・・・母が呆けて入院。父は何もしない。娘が看病。 マザコン・・・嫁にマザコンと言われ、ちょいと魔が差し修羅場へ ふたり暮らし・・・母娘の生活。監視する母。それを嫌う妹。受け入れる姉。 クライ、ベイビイ、クライ・・・男が詐欺に引っかかり。人生を転落していく話 初恋ツアー・・・母親(義母)が夫を亡くし、生きがいを失う。息子夫婦と旅行へ実は初恋の人と会いたかった。
0投稿日: 2011.11.02
powered by ブクログ迫力あるな~、角田さん。 それぞれの母への想い。母との関わり合い。 誰かの息子であり、娘である人には切ないほど分かるところもあり、分からないところもある短編集。 「パセリと温泉」。世の中も人も悪意でできており、愚痴ることで自分の生活を成り立たせてきた母に育てられた娘。でも、ある時気づく。自分の思考が母の思考回路とまったく同じであることに。母親のせいにしなければ、今の自分を肯定できない。そして思う。 「もし、その言い訳をすべて手放さなければならなくなったとしたら、私に見えるのはいったいどんな世界なのだろう。」と。 すごい文章。誰の人生にもあてはまる、深い文章。いろんなもののせいにして、今の自分を肯定しているのではないか、と考えさせられる一文。
0投稿日: 2011.10.13
powered by ブクログ個人的には日常のよくある風景が読みやすく描かれていると思いました。あとがきを読み、母娘の関係について考えさせられました。でも答えが出ません。
0投稿日: 2011.08.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
表題作の「マザコン」に代表されるように… 本書はある意味で「本当は恐ろしいお伽噺」の現代版のように感じました。どんな人の心にも影はある、その『影』に気づかずに一生を終える人も多い中、ふとした瞬間に自分の中の心の影に気付いてしまう…それは幸せなのか?不幸せなのか?…そのような瞬間を日常の中から切り取って見事な読ませ方をしている角田光代さんに脱帽です。
0投稿日: 2011.08.05
powered by ブクログ子供から見た母親は絶対的だ。母親と言うだけで、完璧ではないのに幻想を抱く。 母親との関係。母親との思い出。母親との未来。 母親と言う存在を据えた上での主人公たちの心の奥底の叫びが面白い。
0投稿日: 2011.07.26
powered by ブクログ私には折り合いの悪い母がいて、仲のいい息子がいる。 だからこの本を読んでいて、本当に胸が苦しくなった。 母親になる前の母、母親を引退した母、別の人間になった母。 私が一番読んでいてつらく、そしてどうしてこの作者はこんなにうまいのだろうと思ったのは、「雨をわたる」と「ふたり暮らし」だ。 母親と娘の関係は二面性がある。幸せになってほしいという気持ちと、足を引っ張りたい気持ち。 一方、息子が母親に対する気持ちは、娘と母親の葛藤よりもやはりソフトな感じである。 母娘で仲がいい人たちももちろんいるのよねと思いつつ、自分の子供が息子でよかった。
0投稿日: 2011.07.25
powered by ブクログ8つの短篇。30代の息子・娘からの視点で母親との関係が描かれている。どれも結構シリアスなのでずしんとくる…解説が面白く、なるほど母娘の関係っていろいろあるのかと納得でした。
0投稿日: 2011.06.25
powered by ブクログジワジワ後からくる。 マザコンっていうから てっきり息子の話だとおもったら違っていた。 最初の 短編はなんだかなぁ~と思って読んでいたが、 読み進めるうちに これは 母と子の話で 母の影響がどう出るかとか、 母の影響から どう成長していくのかという物語だった。 もう一度 最初の話を読んでみて なにが書かれているのか見極めたいと思った。
0投稿日: 2011.05.04
powered by ブクログ短編集とは気付かずに買った1冊(笑) 母親に対して何らかのコンプレックスを抱いてる登場人物達。 結局、人間なんて皆、マザコンやと思うのはアタシだけかなぁ? 皆、女の人から生まれてくるんやもん♪ ☆空を蹴る ☆雨をわたる ☆鳥を運ぶ ☆パセリと温泉 ☆マザコン ☆ふたり暮らし ☆クライ、ベイビイ、クライ ☆初恋ツアー
1投稿日: 2011.04.22
powered by ブクログこれは正しく評価できないなぁ。 どの話も自分と母親に置き換えて、照らし合わせて読んでしまったから。 どうやっても、実体験や個人的な感情とか感傷を切り離して物語として読むことが出来なかった。 それほど生々しかった。 正直、今読むべきではなかったと思った。 いつか、時期がきたら再読したい。
0投稿日: 2011.02.08
powered by ブクログ母親との関わりっていうのはほんとに人それぞれで息子、娘ではまたほんとに違うと思います。 この小説を読む限りいい歳をした娘と母親との関係に苦労しているのは私だけではないのだなと少し安心できたりして。 もちろん答えは書いてない。それこそ人それぞれだから。だけど自分だけじゃないと思うと少し気が楽にもなるのです。
0投稿日: 2011.02.07
powered by ブクログ「あなたはマザコンよ、正真正銘の」妻に言われ、腹立ちまぎれに会社の女の子と寝てしまったぼく。夫より母親を優先する妻のほうこそ、マザコンではないのか。苛立つぼくの脳裏に、死の床から父が伸ばした手を拒む母の姿がよみがえり…表題作ほか、大人になった息子たち娘たちの、母親への様々な想いを描く作品集。疎ましくも慕わしい母と子の関係—胸がしめつけられる、切なくビターな8編。
0投稿日: 2011.01.28
powered by ブクログ一般的に使用される「マザコン」と、本書で描かれる人物像は、ずいぶん印象が異なる。偏重した優先順位を母親に置く男性、ではなく、母親から受けた愛情、教育、そこから生まれた共感、反発などの全てをひっくるめて、「マザー・コンプレックス」が定義されている。そういった意味で、「全ての人間はマザコンである」という角田さんの意見は正しいと思う。本書に収められている短編は、どれも少しいびつで、歪んだ関係性ばかりが描かれている。読んでいて、決して気分のよい作品ばかりではない。母親の想いは、愛情であると同時に呪いでもあるのだと思うと胸の底がひんやり冷たくなり、それでも「愛された」という確かな記憶がある自分にほっとしながら読み終えた。
0投稿日: 2011.01.18
powered by ブクログ6つ年上の妻にマザコンと罵られる男。その妻も親離れ子離れ出来ずにいる。腹いせに職場の女と不倫。 それがバレてしまう。 父の死に目で、母のある行動を目撃した男は母のことを実は何にも知らなかったと妻との関係に思いをかさねる…〈マザコン〉他、娘や息子、息子の妻の視点から母と云う存在を描いた8つの短編。 とりわけ、〈クライ、ベイビイ、クライ〉は、家を出て行ったまま20年音信が途絶えている母に自分への愛情を確かめるべく電話をする。しかし、オレオレ詐欺まがいに金を無心する息子の話しは、ほろ苦く切ない。 たはむれに母を背負ひいてそのあまり軽きに泣きて三歩あゆまず‥と、詠んだのは石川啄木だったか?そうする母はもういない。そんなオレもマザコンか(・_・;)
0投稿日: 2011.01.03
powered by ブクログ母と息子より母と娘のテーマに惹き付けられる。母になる前の母、母真っ最中の母、母をやめた母、母でなくなった母、子供たちは母真っ最中の母にさまざまな想いを持ち、影響を受けるのであろうが、母もまた流動的な個人であるのだと思う。私自身もまたそうである。 「パセリと温泉」が秀逸。私と母に重なる部分もあり。 どんなにいい人間の顔をしていても、ぞろっとするような嫌な気持ちの悪い面を誰しも持っているものである。それを表現するのが角田光代さんはうまい。
0投稿日: 2010.12.31
powered by ブクログ母と子供(息子も娘も)についての短編集です マザコン という言葉から連想するのはなぜか男性… ただ、この小説にはしっかり女性(娘)も出てきます (表題作名がマザコンなだけで全てがマザコンの話ではないですが…) 母という存在の前では息子や娘でしかない自分 というのを痛感させられる作品集だと思います なかでも“ふたり暮らし”という話を読んでいて感じたのは どっちの向きにベクトルがふれたところで 子供は母を意識するものだろうなということです どんな母なのかにもよるかもしれないけれど、 どう足掻いたって意識が向いてしまう存在があることに 喜びと憎しみがないまぜになった端的に表せない感情を抱いて 自分は母の子供なんだと痛感することは まぁ悪くないんじゃないかなと思いました
1投稿日: 2010.12.30
powered by ブクログ母親への様々な思いを描いた8編。 最初の二つを読み終えて全くグッとこなかったので あぁ失敗したかと思いながらも読み進めていくと 「鳥を運ぶ」あたりから流れが表れ始める感じで読み進むことができた。 「ふたり暮らし」 「初恋ツアー」は響くものがあり好きだが 他は期待していたのと違うと思った。
0投稿日: 2010.12.04
powered by ブクログ10/11/29読了 何かしら実体験が基になってないとこんな小説は書けないだろう。もっと鬱な気分になるかと思ったけどそんなこともなく。
0投稿日: 2010.11.29
