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春、バーニーズで
春、バーニーズで
吉田修一/文藝春秋
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総合評価

65件)
3.4
7
13
34
6
0
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    このレビューはネタバレを含みます。

    駐車場へ入ると、自転車はすぐに見つかった。どのあたりに停めたのか、瞳に聞いていたわけではなかったが、なんとなく歩いていった方向に、その自転車は停めてあった。きっとこういうことなのだろうと筒井は思う。あのころ、もしもあの人がどこかに自転車を停めっぱなしにしていたとして、自分はそれを見つけだすことができただろうか。 「それにしても、あんたがパパだもんねぇ、私も年をとるはずよ」 よかった。よかった。付箋をはった箇所を何度も読み返した。だれかの息子だった時間、息子の親になった時間が、私にも重なってあーそうだよなぁと沁々読了した。

    1
    投稿日: 2025.06.26
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    旅行先の宿に置かれていた本。時間が許さず途中まで読んだ。機会があれば、続きをよみたい。 【感想】以前付き合っていたという、同性の男性の所作が印象的であった。現在の幸せな家庭を少しでも傷つけないように、一歩下がって見守る様子は異性でなくとも、純愛のように思えた。

    0
    投稿日: 2024.11.07
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    好きな作家の一人である、著者。 最近読んでいないなぁ、と図書館のホームページで検索。 タイトルの響きに惹かれて予約。 別の作品の続編とは、全く知りませんでしたが、この作品だけでも楽しめました。 特にこれといったハプニングが起きるわけではありません。 強いて言えば、主人公の筒井が衝動的に会社を無断欠勤し、携帯の電源を切り、日光まで足を向ける程度。 あ、ここで夫である筒井と連絡が取れた妻の対応は格好よくて、印象に残りました。 数年前の私だったら、筒井のような、穏やかで、少しミステリアスで、四六時中、何か小難しい事を考えている―言い換えれば、どうでもいい事も難しく捉えてしまう―男性を、手放しで、素敵!と感じていましたし、前述の妻の対応に憧れて、実践しようと思ったと思います。 今、読んでみて、こういうの、スタイリッシュだけど、突然失う人間関係の典型なのよね、と思った事に自分でも驚いたのが、最大の収穫でした。 全体的にバブル時代のようなフワッとした、現実にもありそうで、手が届きそうで届かない非現実的なお洒落さを持った作品です。 印象的だったのは 「若い男なら誰でもそうだが、自分には父親よりも大きなことがやれると思っている」 「若いころには、確実な道が安楽な道に見えることがある。しかし若くなくなると、その安楽な道に必死に引き返そうとしている自分に気づく。」 という二つの文。 前者は、男性の特徴の内、私が最も嫌いなもの。後者は、ハッとさせられたもの。 確実なものを確実なまま保つ事は、本当に大変だから。 日常を巧みに描く著者の文章力が引き立つ作品でした。 何かを得られそうで得られないのは、前作を読んでいないからなのか、私が未熟だからなのか。 もう少し大人になったらリトライしようかな。 2015年16冊目。

    1
    投稿日: 2022.09.20
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    本の紹介に曰く「デビュー作『最後の息子』の主人公のその後が、精緻な文章で綴られる連作短篇集。」 そうとは知らず『最後の息子』を未読のまま読んでしまいました。読み終えてみれば、どうも前作を読んでおいた方が話のつながりは見えやすい様と思えるのですが、これだけを読んでも中々良いのです。 日常を切り取ったような短編が5作。ちょっとした事件は起こるのだけれど、事件そのものよりもその背景にある主人公と妻、そして妻の連れ子の三人の「生活」が後ろから見事に浮き上がってくるような、なんかこう、良い雰囲気です。 やっぱり上手いですね。

    0
    投稿日: 2021.08.17
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    瞳の勇敢さに心打たれました。 強い女って感じがします。 子持ちだけど筒井が結婚を決めた 理由がわかります。 でも、筒井に関しては 謎が深いと思いました。 筒井という人物について、、、 はっきり分かったとは思えません、、 何かの気持ちを隠し持ってるような そして 最後のストーリーが謎でした。

    0
    投稿日: 2021.04.28
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    『最後の息子』は読了済です。 最後のお話が… このなんとも言えない気持ち。消化不良。 「彼女」は瞳?オカマ? そもそも「ぼく」は筒井? 総評として。 全てにオシャレさを感じる本です。 流石吉田修一さん。 こちらも起承転結はボヤッとしている印象。けれどなんだかこのムードがオシャレで私はすきです。 うん、内容を読むというか雰囲気を味わう小説。よい。

    2
    投稿日: 2020.06.17
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    連れ子の有る妻と結婚した、平凡な会社員である筒井の日常と過去の短編アンソロジー作品。 「入園式に、デパートで新しくネクタイくらい買ったら」と、家族でデパートに向かった筒井。そこで、過去に同棲していたオカマが、別の男の服を選んでいた。子供と妻の手前、他人のふりをしているが…。 なんていうか、今趣味で書いている日常的な文章と、テーマなどがよく似通っていて、プロだとこう書くんだなあと感心させられる作品である。大したことを説明しているわけでもないのだけど、言葉の選び方が、一朝一夕で真似できそうではない。 電車に乗っていて、昔の電車のエピソードを思い出したり、たまにはと、車で会社に向かっている途中で、会社とは違う道に入ってしまう話など、サラリーマン小説の王道で、自分でも書いているので余計に文章を観察するように読んでしまう。 ただ、短い。 電子書籍でよくわからず購入したけど、一瞬で終わってしまった。せめて2倍くらいのボリュームは欲しかったな。

    0
    投稿日: 2020.02.06
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    大好きな作品 そして新宿のバーニーズニューヨークが閉店。 新宿三丁目も少しづつ変わってきており、LGBTを許容できる社会になりつつある今。吉田修一の「最後の息子」、「春、バーニーズで」の続編が読みたくてウズウズしてる自分がいます。 最近の吉田修一はスケールのデカい物語を描くことが増えてるけど、今一度こうした自分の知らない大きくは無いけど、存在している世界のリアルが読みたい。

    0
    投稿日: 2019.07.15
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    吉田修一の小説を読むのは4冊目くらいですが、かつて読んだ「最後の息子」の主人公の10年後という設定で書かれたのがこの連作短編小説です。 「最後の息子」は、新宿二丁目で働くオカマのヒモをしている若い男の話。 その男が30代になり、子持ちの女性と結婚して4歳になる血のつながらない息子の父親になっている、という設定。 男が家族3人で新宿のバーニーズ・ニューヨークで買い物をしているとき、偶然にかつて一緒に暮らしていたオカマと会ってしまう…というのが表題作にもなっている「春、バーニーズで」。 設定だけ聞くと突拍子もないコメディを連想してしまいますが、いたって静かで細やかな小説です。 吉田修一は、平和で平穏で平凡な日常が、ふとしたタイミングで綻びをみせ突如として非日常が人生に入り込む、その瞬間を描くのがとても巧い。 「夫婦の悪戯」における「狼少年ごっこ」で夫婦が狼狽する場面なんてまさにそう(ただ、その狼狽ぶりを「う、嘘でしょ」「そ、そうだよ」みたいなドモリ科白で表現するのはイマイチのように思えたけど)。 「パーキングエリア」なんて、小説丸ごとが「突発的な日常の崩壊」を表現している。 あと、女性の描写がところどころ佳いですね。 「夫婦の悪戯」で、先に一人で部屋に帰ったはずの妻が実はドレスのまま一人でバーに行ったことを話す場面が妙に気に入った。 現実世界にある固有名詞がためらいなく登場するのも特徴的。 「バーニーズ」がまさにそうだし、「聖蹟桜ヶ丘」「日光金谷ホテル」なんかも。 そういうリアルな固有名詞が出てくるだけで小説全体が親しみやすいものになるような気がする。 もちろん固有名詞のセレクションにセンスが必要だとは思うけど。 ちなみに200頁近くある文庫ですが、文字がゆったりと配置され、しかもモノクロのイメージ写真が多数挟まれているので、思ったよりも分量はありません。 紙も上質なものが使われていて、自分は本屋で実物を手にすることなくネットで注文して買ったので、最初に本を開いたときはちょっとびっくりしました。

    0
    投稿日: 2019.01.06
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    人生で別れた人、選ばなかった言葉、そういうものが頭をよぎるとき、ふと日常に影がさす。その瞬間がリアルで、つらい。デビュー作のその後。

    0
    投稿日: 2018.07.17
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    最後の息子の続編とは知らず(忘れてた) だいぶブランクが…… そうか、彼は相変わらずだったんだなぁ。 あれもこれもってすぐに飽きちゃう。 じっとしていられないというか。 楽園はぞっとした。 きっと彼女はヨットに乗っているだろうよ。

    0
    投稿日: 2017.04.28
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    最後の息子の主人公のその後。ぬるい考えの主人公にちょっとイライラ。大人になりきれない人って、回りの人がほっておけないのかなぁ? WOWOW ドラマで見たときは好きな内容に感じたんだけど、小説では、なんか主人公に共感できなかった。

    0
    投稿日: 2017.03.21
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    『最後の息子』のその後。 京王線、新宿、、、バーニーズ、、、すっかり馴染みになった私の東京ライフと交錯するような気もして。 心の片隅がチクリとした。

    0
    投稿日: 2016.12.27
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    『最後の息子』の主人公のその後を描いた短編集。 ヒモ状態で同棲していたオカマバーのママを裏切り、部屋を飛び出した主人公は、子持ち女性と結婚して父親になっていた。 偶然オカマのママと再開する最初の一編は、とくに切ない。 一見まともな社会人生活を送っているようだが、やはり主人公の本質は変わっていない。まともな生活は息苦しく、いつも逃げ道を探している。相手の女性は出来すぎで、ダメ男を増長させる。でも、しっかり者ほどそういう男に頼られて、また惹かれてしまうんだろうな。どう考えても、幸せになれるとは思えないのに。 最近、読み終えるそばから次の本を開いてしまい、レビューを何冊分か溜め込む状態が続いている。印象の弱まらないうちに書かねば……。

    0
    投稿日: 2016.11.11
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    『最後の息子』を読んだので。主人公のその後。 最後の息子の時から薄々感じてて怖かったんだけど、筒井と自分が似ていると思った。 私もこんな風に、世界への実感を掴もうと足掻いて、ある日プツンと、それが無理だと、自分にはその能力が欠落していると悟るのだろうか。他人の優しさを優しさと認識しながら、それと自分の心との関係性がわからないことに絶望するのだろうか。 嫌だなあ。怖いなあ、生きるの。

    0
    投稿日: 2016.09.04
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    あの時、こちらの道を選んでいたら…。 どちらが正解という事でなく、後悔するわけでもないけれど、ふと考える瞬間。 特に明確な理由など、これといってないけれど、しばし逃避が必要なのだと、筒井の行動を見て、ぽわんと考えた。

    0
    投稿日: 2016.05.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    歳を重ねるほど「選ばなかったもう一つの時間」が増えていく。ハンドルを45度切るのも、楽園のベンチを立ってしまうのも、それが自分の選んだ時間軸。挿入されている写真は「きれい」ではないが、その汚さ・硬さ・冷たさのような質感がリアル。

    0
    投稿日: 2016.02.12
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    しっとりとした吉田修一。こういうオシャレな感じの雰囲気に弱い。この路線好きだな。吉田修一は引き出しが多くて素晴らしい作家だ。徐々に読みつぶしていこうかな。

    0
    投稿日: 2015.10.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    モノクロ写真の良さがわからぬ拙い自分。。 よって文章はかなり少ない。 同じ主人公の短編をいくつか。 実際仕事を放りだしてしまう人が同僚だと辛いなぁ。と朝電車内で読んでいたので、思ってしまった。 奥さんの対応が素晴らしいけれども。ほっこり。

    0
    投稿日: 2015.06.29
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    うーん、チンプンカンプン 読み返さないと理解できない部分も多かったし。 結婚すれば理解できるかにゃ? 聖蹟桜ヶ丘に住んでる設定で始まるところは、個人的に抜群やったけど…

    0
    投稿日: 2015.01.11
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    読んだらちょっと意味不明な点が多いなと思っていたらこの作品は続編だったようだ。ちゃんと調べてから読むべきだった。しかし、作品の雰囲気は好きな感じだったのでその点は良かった。最初から最後まで不思議な雰囲気を醸し出していた。

    0
    投稿日: 2014.05.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「最後の息子」の主人公のその後を綴った連作短編集。 装丁がおしゃれで、モノクロの写真がちりばめられていて寂しげな感じです。 淡々と語られていて…、作中で昔話が物悲しくてむなしいと書かれていましたが、このお話自体そんな感じがしました。 筒井と閻魔ちゃんの過去がお話の前提にあるからでしょうか。変わらない閻魔ちゃんも、閻魔ちゃんから逃げ出して収まるところに収まって生きている筒井もなんだか物悲しいというかどこか切ない感じです。 「夫婦の悪戯」のお互いが嘘(でも本当の話…)を言い合うのが面白かったです。2人の動揺っぷりがリアルだった…(笑) 「パーキングエリア」で、筒井の暴走がどうなるのかと思いましたが、最後は一応ほっとする展開だったので安心しました。なんて素敵な妻なんだ…! もしもの別の人生のことを考える、今の人生が嫌なわけではないけれど…現実逃避する気持ち、投げ出して逃げ出したくなる衝動はとてもわかります。 最後の「楽園」が何故だかわからないけれど、すごく怖くて切ないです。一体誰の視点…?「彼女」はだれで、不慮の事故が何かを暗示しているのか…。 もう一度、「最後の息子」と続けて読んでみたら何かに気付くでしょうか。

    2
    投稿日: 2014.03.25
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    たった今読了。 もーーーー!!!! 吉田修一の表現とは何故こうも毎回胃の奥をギューっと掴まれたような感覚に陥るのか。。。あぁ。。 『最後の息子』の主人公・筒井のその後を描いた連作短篇集。 筒井にとっての置き去りにした腕時計はきっと私達の中にもあると思います。 具体的では無くても何処かに何かを置き忘れたような感覚があって、謎の焦燥感にかられてそれを探しに行ってもきっとそこにはもう何もなくて。 うーん胃の奥痛い(笑)。

    2
    投稿日: 2014.02.26
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    コブつきの女と結婚した筒井。 全てが穏やかで順調なのに、過去にオカマと同棲していたことを思い出したり、マックで会った女とメアドを交換したり。 なんとなく逃げ出したくなって。

    0
    投稿日: 2014.02.05
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    モノクロの写真がとても素敵。夫婦の日常を描いた作品。他の人のレビューを読んで、最後の息子の続編と知る。先にそちらを読めばよかった。 人は時に現実逃避したくなる時もある。最後、何か起こるかと思ったのだが、普通に終わってしまった。

    0
    投稿日: 2013.11.26
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    一瞬にして読めたけど、記憶も一瞬にして飛んだ。 ただ、京王線沿いの決して都会とは言えないところの夫婦の日常の1ピースが描かれていたような。半ば忘れて美化されているのか、心の奥であわーくぼんやりと浮かび上がっているようなストーリーだったように思います。 パパをやっている男性が過去をぼーっと思い返すのは、なんだか空しさがあります。

    1
    投稿日: 2013.11.08
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    図書館で借りて。本屋さんでよく見掛けて題名が印象に残ってたから借りてみた。 特に深く考えずに文字を追って読了してしまった。こういうなんということのない小説は苦手な気がしてたけど、嫌いじゃなかった。夫婦の空気感とか。フライドポテトが食べたくなった。

    0
    投稿日: 2013.09.02
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    「最後の息子」の続編。ダメ学生だった主人公が人の親になっている。ちゃんと親だったり夫だったりをこなしているがやはりあの頃を彷彿とさせる行動に出る。それをしっかり受け止める妻。 あの頃も今も根本的な部分は変わってない。そういうことなんだと思う。

    0
    投稿日: 2013.04.18
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    なんともおしゃれな本。おしゃれな話。 箔押しのタイトルに モノクロ写真。 文体もなんだかおしゃれ。 最初、つながりが分かりにくかったけれど途中から「何かおこるかも?」というワクワク感。 ラストの切なさが、全体を引き締めてるとおもう。 すきな小説。

    0
    投稿日: 2013.04.16
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    この話の前にも、あるんだね。 読んでみたい。 最後の章は、どう繋がるのかよくわからなかった。 自転車の場所を聞いてないのに、わかる。そういうものだとか、好き。

    0
    投稿日: 2013.03.26
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    一気に読んでしまったのが少しもったいない、連作短編集。 京王線沿線で暮らす、ありふれた?家族の姿。 瞳のような妻に憧れます。“パーキングエリア”のラストには、ほんと敵わない。こういうのが大人の女性だな。尊敬。 最終話の置き所に迷うな。。。

    0
    投稿日: 2013.03.10
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    おかまバーのママと暮らしていたことがある男性。その後は、子連れの女性と結婚。幸せなんだけど、逃避したい気持ち。複雑な男心ってとこでしょうか。

    0
    投稿日: 2013.01.21
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    たんたんとした雰囲気。主人公のとりとめのない思考回路が面白い。「最後の息子」読んでなかったかも。今度読んでみよう。

    0
    投稿日: 2013.01.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    シリーズ短編で、テンポよく読みやすかった。 それぞれの話の終わり方が、読者に現実感を味あわせていると思う。 「楽園」の謎さ、ちょっと不気味。 一番好きなだなぁと思ったのは、「パーキングエリア」。 ラストの妻の粋な計らいは、想定出来ないオチだと思う。 魅力的。

    0
    投稿日: 2012.12.01
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    最後の息子で閻魔ちゃんのボーイフレンドだった あの彼のその後のお話。 閻魔ちゃんとのエピソードは かなりあっさりだったけれど この作品は絶対に、必ず続けて読んでほしいと 個人的に強く強くそう思います。 月日の流れと環境の変化。 「オカマのヒモ」だった彼が「父親」になって きちんと会社勤めをして。 ハンドルを45度だけきる。 携帯の着信音を無視する。 言い訳を用意して、日常から逃げる。 そして、自分による自分のための 自分にしか解らない小さな賭け。 そうだよね。 そんな日があるんだよね。 結局はまた いつもの日常に戻るのだとしても。

    1
    投稿日: 2012.07.16
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    一度読んでみたいなぁと思っていて手にとったら、あまりにバブリー過ぎて吹いたw あの時代を過ごした世代は、一生こうなのかと思うとちょっと切ない。 昔のカセットレーベルみたいなモノクロ写真の挿入がまたバブリーでもの哀しい。わかってやっているなら降参だ。 物語の内容は面白いけどディテールがいちいち恥ずかしいのは、この作者が自分と同い年だからだろうか。

    0
    投稿日: 2012.05.09
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    初吉田さん。期待してただけもやもや感が否めない。でも日光の話の瞳の対応は素敵。最後のお話は瞳の元旦那のお話だといいな。あたしの楽園はどんなイメージだろう。

    0
    投稿日: 2012.02.04
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    最後の話は、瞳の元夫?? 会社休んで日光に行く話が良かった。妻の対応がまた素敵。 写真は微妙^^;?

    0
    投稿日: 2011.12.04
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    「最後の息子」のその後。見てるんだけど、意識せずに通り過ぎている普通の生活を送るなかでの細かな描写がスバラシイね、いつ読んでも。 何かをきっかけとした衝動的という冷静な暴走が何となく分かる気がする、、、

    0
    投稿日: 2011.10.23
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    前に読んでたわ。 中でも、 パーキングエリア が好き。 衝動的に何かをする感じっていう。 感覚とかがきっと似てるから 吉田修一の本は好きなんだと思う。 にしても久しぶりにじっくり本を読みました

    0
    投稿日: 2011.10.19
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    立て続けに吉田さんの本! でも飽きないよ!この人の本は!! 数えたら、もう8冊目! で、この本は156頁しかなかったので一日で読み切った! 主人公は、子持ちの女の人と結婚した男の人。まあ普通の男の人の普段の生活を普通に見てるみたいな本。 最後に事件はあるけど・・・。逆に普通すぎる人の爆発みたいな出来事!? 題名もそうだけど・・・「こうなんですけど、なにか?」みたいな感じの本だった。「春、バーニーズであった出来事ですけど、なにか?」みたいな(笑)。

    0
    投稿日: 2011.06.26
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    吉田修一の著書を数冊読んだが、これが一番好きだな。 短編という種の小説は消化不良なものが多いが、これは珍しくよかったな。

    0
    投稿日: 2011.06.14
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    写真入りのちょっとおしゃれな本。昔一緒に住んでいたオカマとバーニーズで偶然出会うという話。短編なのかと思ったらつながっているんだけど、最後の章だけ、ちょっと分からなかったんだよな~。

    0
    投稿日: 2011.06.05
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    いまいちピンとこない話でした。話の主人公がサラリーマンだからか、共感できる部分も少なくて、挿し絵のせいで文章も少し読みにくいかな…と。 ただ最後の2行には鳥肌が立ちました。

    0
    投稿日: 2011.04.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    子持ちの女性と結婚した男の人の話。連作短編集。 オカマさんと同棲した過去があったり、急に無断欠勤したり、そこまでは 楽しかったんだけど。 彼女と違う時間を過ごすようになった?事故?最後が気になった。ちょっと怖かった。

    0
    投稿日: 2011.04.13
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    筒井のさりげない日常は私にとっても思う不思議がたくさんある。 なつかしい人と会ったり、昔の女を思い出したり、ふと日光へと45度車のハンドルを切ったり。

    0
    投稿日: 2011.02.20
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    内容(「BOOK」データベースより) 妻と幼い息子を連れた筒井は、むかし一緒に暮らしていたその人と、偶然バーニーズで再会する。懐かしいその人は、まだ学生らしき若い男の服を選んでいた。日常のふとしたときに流れ出す、選ばなかったもうひとつの時間。デビュー作「最後の息子」の主人公のその後が、精緻な文章で綴られる連作短篇集。 見知らぬ男女が結婚という形で、新しい家庭を作っていくのが世の中では多いです。 その過程は当然それぞれですよね。 それぞれが物語になるような気がします。 そんな細いというか小さいところのつみかさねの物語のような気がします。

    0
    投稿日: 2010.11.25
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    2010/10/2 妻と幼い息子を連れた筒井は、むかし一緒に暮らしていたその人と、偶然バーニーズで再会する。懐かしいその人は、まだ学生らしき若い男の服を選んでいた。日常のふとしたときに流れ出す、選ばなかったもうひとつの時間。デビュー作「最後の息子」の主人公のその後が、精緻な文章で綴られる連作短篇集。

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    投稿日: 2010.10.11
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    バーニーズが登場するだけあって、表紙や本のつくりがとてもオシャレです。 人間、たった数時間で人生を変える事ができるんだと本気で思わせてくれました。 けど、大抵は転落人生になっちゃうと思うけど(笑) 落ちるのは簡単だけど、這い上がるのは大変です。

    0
    投稿日: 2010.06.03
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    最初の章を読んで、ああ、いつもの短編か、と思ったら短編の続き物でした。 妻子ある男の、何気ない生活を描いたものです。時々脱線する感じが、なんとなく村上春樹の作品に似てますね。って思ってたら、作中に村上春樹の作品が出てきたりします。「パーキングエリア」の、いかにもありそうでやっぱり無い日常と、「楽園」の虚無感がいいです。いややっぱ「パパが電車をおりるころ」もいい。

    0
    投稿日: 2010.05.11
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     この作品をジャケ買いという名の衝動買いをしてしまったおかげで、当時は本来読む予定のなかった『最後の息子』を購入するはめになったという一冊。  私はいつもタイトルを気にしているので、まずそれによって惹かれた。そして装丁が格好いい。味わいのあるモノクロ写真とともに上質の紙を使用しているので、他の小説とは別の場所に保管しようかと思うほどである。  内容であるが、『最後の息子』の主人公のその後が描かれている。ほどほどに幸せな日常を送りながらも、心の底では自分でもよくわからない何かが蠢いていたり、といったような・・・おそらく大人になった誰もが持ち得る可能性のある情景が描かれていて、短編なのでダラダラともせずにまとまっていて良い作品である。  ただ、最後の一篇のみ別の物語になっているのが残念至極。揃えるか削っても良かったのではないだろうか。

    0
    投稿日: 2010.04.13
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    『最後の息子』の続編らしいが、まだそちらは読んでいない。選ばなかった人生があることは否めないが、岩に打ちよせる波のリズムと沖のヨットのリズムが完全に合うことは、もう二度とないのだ。たまに合致するときがあったとしても。 「うんざりするほど誰かに愛されたことのある人間は、うんざりするほど誰かを愛する術を身に着けるのかもしれない」p.29 「なんの苦労もなく生活だけはできたその場所を、逃げ出す理由さえ見つけられない自分に焦り、そして怯えて、飛び出してしまったのかもしれない。愛せない人に愛されることに罪悪感を感じたと言えば格好もつくが、実際には、愛せる人を愛そうとしない依怙地な自分に嫌気がさしたのかもしれない」pp.31-32

    0
    投稿日: 2010.04.04
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    本屋さんで最初のほうを立ち読みして、 私の中の吉田修一ベストになりそうな気がして、 あっためていました。 予想通り、私の中のいちばん好きな作品になりました。 特別な一日にしたくて、日を選んで読みました。 図らずも、ほかの人生について考えさせられることになってしまった一日だったので、これからも、この本を見るたびに思い出しそうです。

    0
    投稿日: 2010.03.15
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    『最後の息子』の主人公である、筒井が30代になり、結婚して他人の子供の父親になっての登場でした。 「選択しなかった道」をふと思う時、自分が過ごすはずだった時間は一体どんなものだっただろうか?と誰しもが思う事・・・ 「夫婦の悪戯」でのお互いに一つだけ嘘をついてより相手を驚かせた方が勝ちというゲームで、本当のことをポロっと言ってしまい、お互いに動揺する様が描かれていて見事だと思ったし、「パーキングエリア」では、通勤途上で別の道に行ってしまうというその「選ばなかった時間」に向かったその後・・・挿写真がとっても利いてて、締めくくりが美しかった・・・・。 『言葉にすると少し大袈裟かもしれないが、うんざりするほど誰かに愛されたことのある人間は、うんざりするほど誰かを愛する術を身につけるのかもしれない』の一節が心に響く・・・

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    投稿日: 2010.02.06
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     わたし、一生かかっても  バーニーズで服を買えるような人間にはなりそうにありません。  そういう意味では、私の中でちょっと上流な人たちの話?

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    投稿日: 2009.01.09
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    まず、この表紙に惹かれた。 本屋さんで見かけて、何度手に取ったことか。 それから、中にある白黒写真。おしゃれな本。 内容は短い話だけど、なんかドラマになりそうだなーと思った。 さくっと読めました。

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    投稿日: 2008.07.30
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    僕の未来があって、君の過去がある 元気ですか、今の僕です。 ずっと読みたかった本 とても写真のバランスが素敵で、小説、とは言い切れない。 実際には、愛せる人を愛そうとしない依怙地な自分に嫌気がさしたのかもしれない。

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    投稿日: 2008.06.24
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    デザイン良。バーニーズだから女性の話かと思いきや、三十代男性の4篇と他1篇。京王線沿線生活者の描写がリアル。日光にサボった話のラスト、将来あんな妻になりたいわ。

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    投稿日: 2008.06.05
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    吉田修一のデビュー作『最後の息子』の続編があったなんて。。。 知りませんでした。『最後の息子』の主人公のその後を描いた作品。 子連れの女と結婚し、マジメに、そして大人の世界で生きる男として毎日を過ごす主人公。 本当の父親ではないが、父になろうとする自分、いつかやはり父ではないと思ってしまうかもしれない自分。 連作短編集で進む物語、そして最後の結末。 読者に何通りの可能性を見せる終わり方。 あそこで死んだのは誰だったのか。 あなたの答えは?

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    投稿日: 2008.05.28
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    初めて触れた吉田作品。新鮮だった。 さりげない光景に、ふと昔の想い出や男女間の切なさが、 驚くほど自然に語られてゆく。 心に残る青い部分と消え去らない紅い情熱を思い出させてくれた。

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    投稿日: 2008.04.10
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    登場するモチーフが、それ自体で独立した物語を進めていってもよさそうなくらい一つ一つ印象に残る。魅力的なものばかり集まっているのに物語が動き出さないかんじは、それはそれでいいと思います。昔同棲してた人の描写には少し切なくなりました。関係なさそうな最後の『楽園』がけっこう好きです。

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    投稿日: 2008.01.17
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    デビュー作「最後の息子」のその後を綴った連作短編集。 軽めの文章と何故かモノクロの写真を織り交ぜた本で、こちらの感覚としてもサクっと読める。 相変わらず淡々としているのに全体的には温かく、そして最後は考えさせずにはいられない隠し味。やられた。

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    投稿日: 2007.12.27
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    昔、オカマバーのママと同棲していた経験を持つ男。 今は、子連れの女性と結婚して一児の父親。 そんな彼の連作集。 さらりと読めてしまう中にも、深いものが存在する。 子供との関係だったり、妻との関係だったり、主人公自身の中での葛藤だったり、そんな色々なことが、細やかな表現でつづられていく。 うまく言葉で表現できないのがもどかしいが、とにかく、いいんである。

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    投稿日: 2007.12.21
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    字がでかい それが第一印象w    「最後の息子」のその後が連作で読めます。 正直あのまま終わっても良かったと思うのはワタシだけでしょうか。

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    投稿日: 2007.12.16
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    12/10/07 タイトルと装丁でお洒落な話なのだろうかと読み始めたが、読み進め、写真を鑑賞してゆくとどんどん雲行きが怪しくなっていく。『ランドマーク』で浜崎あゆみの歌詞をラストに持ってきた吉田修一なだけはある。 俗的。或る意味、リアル。ジャズのCDセールスより、1時期の勢いはないとはいえ、avexのCDの方が売れているわけだからね。 相変わらず、読者をハッとさせる、ニヤつかせる会話や心理描写、行間からにじみ出てくる切ないラスト。 物足りなさはあるものの、さすが吉田修一。必ず新しい側面を垣間見させてくれる。 先月読んだばかりなのに懐かしいなぁ。閻魔ちゃん。

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    投稿日: 2007.12.10