想像力の突破
高校のころ、この小文を読んだ時には全く同意するばかりだった。だが、長じて、歴史の流れとこの文章を結び付けられるようになったとき、まさにこの文章が「嘲笑」し、あり得ないと断じた想定が、現実のものとなってなおも何ヵ月も戦争が継続したのだ、と思い当たり、人間の想像力にはいくらでも限界があるものだと考えさせられたものだった。危機管理はやり過ぎなくらいで丁度良く、事前の想定も様々に考えられるべき……今にいきる我々は、軍国主義に対する態度など乗り越えて、この大演習を笑ってはならないのだろうと思う。