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黒木亮 / ボイジャー (19件のレビュー)
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総合評価:
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SK
国家間、先進国と発展途上国、排出権の供給者と需要家などの思惑の描写が生々しく描かれており面白い。そこに投資家、空売り屋が介在して誰のための制度なのか、利益の再配分が適切にされているのか、というような問…題提起がされる。 一般向けでなくなるかもしれないが、個々をもっと深く厚く描写して、上下巻くらいにしてもよかったかも。続きを読む
投稿日:2024.01.21
jinmin
再読。 これまでの黒木氏の作品でほぼ唯一の、女性が主人公となった作品(他には、『国家とハイエナ』ぐらい)。 所謂”ガラスの天井”と、排出権ビジネスを、身に迫るストーリーで体験できる本作。 女性総…合職の扱いに困る企業とか、私の周りでもよく聞くので、このように取り上げられて問題意識を持ってもらうということだけでも意味があると思う。 また、地球温暖化が進んだ今だからこそ、排出権ビジネスの虚像はしっかりと学べたのも、再読した価値があった。 テーマを上述の2つだとすると、欲をいえば文庫版で上下巻になるぐらいのヴォリュームで書いてほしかったな。続きを読む
投稿日:2023.06.07
ゆうだい
ESGがリベラルアーツになりつつある昨今、排出権取引あたりもちょっと勉強できると良いなぁと思っていたら図書館の棚で発見。ちょっと古いけど黎明期の話を勉強するのも良いかなと思って読んでみました。 著者の…本に触れるのは4作品目。ビジネス小説が読みやすいと思うお年頃になってきてしまいました…(苦笑 さて本著、京都議定書が発効した2005年から少し経った頃の話のようなので、ざっくり15年前の話。 「実は、地球は温暖化していなかったなんてことになったら、この会社はつぶれるんだろうな」なんて論調のフレーズは、まぁ15年後の今では全くなくなった…とまでは言わないものの、かなりのマイノリティになってますね。 しかし、結局ヨーロッパ主導で本当に地球のためになってるのかわからないという点は変わらず。(足元では石炭火力やエンジン自動車が過剰に冷遇されてるよなぁ…) あと、著者の『獅子のごとく』では比較的知っていた業界なのでどの会社がモデルになっていて…というのが推測できたんですが、本著は馴染みのない業界だったので主人公の「新日本エンジニアリング」のモデルの推測がつかず…。JFE?ストーリー展開を鑑みると明確なモデルは設定してないのかもしれませんが。 「やまとパワー」はJPOWERなんだろうなぁと当たりをつけてみたんですが、こういうのがわからないとちょっと自分に対してモヤッとします(笑 本著、ストーリー展開としてはそこまで手に汗握るとまではいかず、ただ元々がこの分野を軽く勉強したいという目的だったので、学習マンガ的な位置づけでほどほどに楽しく読了しました。 後は、足元の状況をアップデートしないと…。続きを読む
投稿日:2022.11.12
sekishipumen
はじめ、排出権の仕組みを理解するのが疲れた。ほんと、こういったことはルールを決めたもん勝ちだと思う。日本はこういうのは苦手なのかな?空売りファンドとどう繋がってくるのかを期待しながら、楽しんで読めた。
投稿日:2021.11.30
yup-p
主人公の冴子みたいだな、と言われて読んだ本。 なるほど…と納得する部分もあり(マッサージ好きなところとか、すぐ感情移入するところとか)、そうでもない部分もあり。でもなんとなく重ねて読んでしまった。 あ…と、国際的な会談の場の描写などが個人的に面白かった。平常心を装いつつも心の中で「こいつ…!(ギリギリ)」みたいな場面もあるんだろうな〜と。続きを読む
投稿日:2014.11.13
Dr.I
排出権と女性のキャリアについて描いたお話。 排出権って難しいですね。 仕組そのものも難しいが、一番難しいのが排出権の存在意義。 物語中にも出てきたが、物そのものだけでなく、それに携わる人の心が伴って本…当に良いものができあがるわけ。 排出権は本当に環境のためになっているのか? 読んでいて、いろいろと考えさせるお話でした。続きを読む
投稿日:2014.01.06
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