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佐藤正午 / 光文社文庫 (1件のレビュー)
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BEBEBE
非常にすっきりとした文章でした。 カバーイラストの背景は白で書名は薄いグレー、陰影は最小限に手とリンゴを描いているのも納得です。 リンゴを買いに行ったきり戻らなかったガールフレンドを追う主人公の独白…です。 書き出しがかっこいい。 カクテルと靴の話から物語が始まるのですがこれは終わりまで、物語に浸った読者をジーンと響かせてくれます。 火薬を使うような派手な演出はないですが、物語の構成はサスペンスに富んでいて楽しいです。読者の疑問は主人公の緻密な推理と自然に重なっており心地良く読めます。 ガールフレンドとの馴れ初めのシーンがお洒落で好きです。 どんな人にこの本を勧めるのかといえば運命に打ちのめされる体験をしたい人、かもしれません。運命といっても単なる巡り合わせでなく、各々個人が生きている人生を改めて俯瞰した時に思わずでたため息、みたいな、そんな運命。 読んだ後にカバーイラストをみるとなかなか趣深い。本の顔とはよく言ったものだ。 あとがきには物語で登場する「アブジンスキー」が紹介されている。案外飲みやすいがあっという間に酔ってしまう、だそうだ。 この「ジャンプ」の読み味を表現するとき、アブジンスキーは良いところでは?と私は思った。続きを読む
投稿日:2024.04.05
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