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安部公房 / 新潮文庫 (18件のレビュー)
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ロンロン
氏の他の作品と比べて心理描写より写実的な記述が多い印象。その為か、大陸の荒野を彷徨う様が目に浮かぶ。 国家に翻弄される久三が気の毒過ぎる…
投稿日:2024.05.15
あぱっち
満州から日本日の逃避行を描く。理想化された日本を求めるほどに遠くなり幾多の困難が立ちはだかる。『砂の女』が塀の中からの視点を描いたのと対比的に、本作では塀の外からの原始的、野蛮な世界から塀の中の社会秩…序の世界を希求する男の物語だった。続きを読む
投稿日:2024.05.01
nyankoteacher
人間の本姓を、目を背けずに、具体的かつ重量感のある言葉で描写する。文学の重要な役目であろうが、少し古臭い。
投稿日:2023.10.09
yoshio70
◯名著。表現力が際立って良いと感じる。情景と心情が一瞬で頭に入ってくる。荒野で彷徨い続けるあたりは迫真。彼らが何故生きているのか不思議なほど、自分のイメージもボロボロに追い込まれていた。 ◯ストーリー…も意外に面白い。かなりひっくり返り、展開していくので、描写との相乗効果で読後感はぐったりする。しかしそのこと自体をもってやはりすごいと思う。砂の女に馴染めない人はこちらを読んでみてもいいのではないか。 ◯久しぶりに本を読んだが、全ての本がこのようなものだと良いと思う。続きを読む
投稿日:2022.04.23
kjm
安部工房作品としては、奇想天外さが薄く、テーマが割とはっきりしている(アイデンティティとはどこにあるのか?)。 面白いが、ちょっと弱い。
投稿日:2022.04.15
にく
順調に思えた故郷への逃避行は、はじめの一日を頂点に地獄へと急降下していく。 銃撃、衝突、凍傷、飢え、裏切り、ありとあらゆる死の淵に立たされながらも、日本に帰れるという希望が何度もちらつく。が、その希望…の光は見えたと思った次の瞬間には消え、暗闇を彷徨い歩いていると再び光り、またすぐに消える。消えるたびに絶望が殴る蹴るの暴行を加えてくる。幻の光であると、どこかで知っていながら、それでもすがりつくものがないよりましだと、裏に絶望が隠された希望という扉の取手を回す。 久三の感情、情景描写、ひとつひとつの表現が、鈍い鐘の音のような重さをもって心臓に響いてくる。 すべてが事実にしか思えないほど残酷なまでに現実的でかつ壮大な冒険活劇でもあった。続きを読む
投稿日:2019.11.06
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