0
丸山正樹 / 光文社文庫 (22件のレビュー)
レビューを書く
商品詳細ページへ戻る
総合評価:
"powered by"
honno-遊民
「『デフ・ヴォイス』の著者が問う”人間の尊厳”とは何か」という文庫の惹句に惹かれて、手に取る。 目次に「無力の王」「真昼の月」「不肖の子」「仮面の恋」が(1)から(3)まで表示される。 「無力の王」は…「わたし」と妻が。「真昼の月」には、一志と摂。「不肖の子」では、洋次と不倫する岩田と名乗る「私」。そして「仮面の恋」では、<テルテル>というハンドルネームを持つ障害者の俊治と<GANCO>を名乗る女性。 それぞれ一見関係なさそうな登場人物たちの話が繰り返される。 それが、「エンドロール」で一気に結びつく。 「It's a Wonderful Life」が決まっている。そう来たかと、著者の手腕に脱帽する。 「わたし」がする介護の全般にリアルさが際立つのが、著者のあとがきで納得。続きを読む
投稿日:2024.07.12
トット卿
このレビューはネタバレを含みます
別人格のように振る舞っている登場人物を、最後に同一人物です。と言われても消化しきれなかった。 同じ人物でも、年代や人によってそれぞれは別人格に映るかも知れないし、それはあくまで主観からの視点だからおかしくないのか。 自分を棄てる決断が出来るようにツラく当たる。これはある意味愛なのかな。
投稿日:2024.07.04
momo0707
過去の作品もそうだけど、この著者は社会的弱者に焦点を当てた作品ばかりのようで、今作も障害者を巡る物語になっている。事故で頚椎損傷となった妻を介護する夫、生まれついての脳の障がい(CPというらしい)のあ…る男性、などがでてくる。 他にも子供を持つことで意見の相違がある夫婦、 不倫の関係に終わりを感じているOLなどの物語が描かれている。始めはそれぞれ無関係に見えたそれらのストーリーがやがてひとつの物語になっていく。 重たいけど一気に読ませる力のある作品。続きを読む
投稿日:2024.06.09
なんてひだ
障害者の世界を知らない自分には知らない世界を見れる教材の様な本でした。もちろん面白さはラスト迄の展開とあっと驚く結末なのだろうけど、根底には奥さんの介護する現実と障害者の未来が我々には認識されずに重度…の障害に負担する身内に出来ない時の思想が安楽死だけで。色んなことをひっくり返したい想いがこの作品に現れたのでは。しかし出だしの夫の創作がこの本だったとは、エンドロールでようやく繋がったが同一人物とは思わずいた。1日(1)×4とエンドロールで4日かかりましたが、思ったより捗らなかったかも。空想も含めて摂の人格があり過ぎて多過ぎて、整理出来ていないって事続きを読む
投稿日:2024.05.27
hookbookroww
読み終わった時は衝撃で呆気にとられて、この本で何を書きたかったのか作者の思いまであまり考えられなかったけど、 主人公がどんな経験をしてその時々で何を考えていたのか、何を思ってその決断をしたのか知りたくて、数日してから 歳を重ねる順番で再読した本。 2回目でやっと、少し主人公の気持ちに思いを馳せることができた。 読了して終わりじゃなくて、この後も日々の中でじっくり考えたい本になった。
投稿日:2024.05.16
pagurin
この類の仕掛け、とても好きです。物語が4つのストーリーで構成されていて、「こことここが繋がるのかな?」と想像しながら読むけど、オチは全く違うものだった。混乱したままラストの章を読みました。もう一度読み…たくなるというのは、このことか...。時代背景も、あっちにいったりこっちにいったりしているから、ちゃんと落ち着いて読めるときに一気に読むべき一冊。続きを読む
投稿日:2024.05.13
ポイントが追加されました。ポイント明細ページからご確認いただけます。
クーポンコードの形式が正しくありません。半角英数12桁で入力してください。
エラー(エラーコード: )
本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック
スマートフォンの場合
パソコンの場合
このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?
ご協力ありがとうございました 参考にさせていただきます。
レビューを削除してもよろしいですか? 削除すると元に戻すことはできません。