【感想】四重奏

逸木裕 / 光文社
(21件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
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ブクログレビュー

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  • marumaruchan

    marumaruchan

    面白かった。この世界にのめり込んで読みました。仕事中も続きが気になって仕方ないくらいに。音楽に造詣が深い訳でもないし、おそらく楽器の善し悪しも聞き分けられないと思うけど、悲しいかな「錯覚」はあると思う。でも音楽を聴くのは好き。小松さんの好感度が高い。続きを読む

    投稿日:2024.05.07

  • tonari0701

    tonari0701

    音楽の素養は全くないが、良かった。
    チェロ奏者の話だが、どんな生き方を選んでも遭遇する普遍的な話だと思うので、幅広い層に読んでもらいたい。

    「人間は何も理解できない」──でも〈解釈〉し続けるしかない
    絶望の中に一筋の希望を見出すようなラストに感動した。とても良かった。
    続きを読む

    投稿日:2024.05.05

  • うにとろろ

    うにとろろ

    面白かったけれど、どちらかというと音楽に限らず私たちは芸術作品をなんの先入観もなく純粋に味わえているかという問いが深く残る作品でした。
    あることをきっかけに離れていった思い人が火事で不慮の死を遂げることから、イップスになりチェロを自由に弾けなくなった奏者の話です。
    主人公が師弟関係や友人に恵まれていて、忸怩たる葛藤の末、希望が持てるラストだったのでよかったです。
    続きを読む

    投稿日:2024.05.01

  • しんた

    しんた

    ある音楽家の死、その真祖とは。
    音楽を絡めたミステリだが、殺人や犯人探しといったミステリ度数はそれほど高くない。
    音楽に向かう人々がどのように構え、考えているのか。そういった事を知る事は特別な機会でもない限りできないが解釈の話はなるほど、そう考えているのかと楽しめた。続きを読む

    投稿日:2024.04.29

  • yoru

    yoru


    主人公はチェリスト男性で、話の大半は
    音楽のこととチェロに関することなので、
    クラッシックに疎いわたしには些か退屈に感じ、
    想像が追いつかなかったのが残念でした。

    でも、習い事で楽器を触ったり、クラッシック
    に携わったことのある人にはきっと興味深くて
    楽しめると思います。

    演奏することとは別に人を信じること、
    人が信じられないこと、他人の考えはわからない
    から疑心暗鬼になったり、極端になれば拒絶したり
    して自分を守る、そんな風に思い悩む感情がテーマかなと思いました。




    続きを読む

    投稿日:2024.04.28

  • robin1101

    robin1101

    Amazonの紹介より
    チェリストの黛由佳が自宅で放火事件に巻き込まれて死んだ。かつて音大時代に由佳の自由奔放な演奏に魅了され、彼女への思いを秘めていたチェリストの坂下英紀は、火神の異名をもつ孤高のチェリスト鵜崎顕に傾倒し、「鵜崎四重奏団」で活動していた彼女の突然の死にショックを受ける。演奏家としての自分の才能に自信をなくしている英紀にとって、音楽は求めれば求めるほど遠ざかっていく世界だ。同じように苦しんでいた由佳の死に不審を感じた英紀は、「鵜崎四重奏団」のオーディションを受け、クラシックの演奏に独特の解釈を持つ鵜崎に近づき、由佳の死の真相を知ろうとする。音楽に携わる人間たちの夢と才能と挫折、演奏家たちの秘密に迫る、長編ミステリー。



    事件の謎を解くというよりは、主人公を含む音楽の道に志そうとする人達の葛藤や信念、こだわりに重視していて、音楽に対する印象が変わったかなと思いました。
    なかなか演奏家として目がでなく、バイトのかたわら、演奏団のサポート役ばかり。そんな時、由佳の死をきっかけに由佳が所属していた演奏団に潜入しようとオーディションを受けることになります。
    途中から運が巡ってきた⁉と思うくらい、トントン拍子感はあったのですが、苦悩する英紀が何かに取りつかれたように真相へ知ろうとする展開は、気になるばかりでした。

    もちろん、由佳の死の真相もわかります。由佳のこれまでの行動を深堀りしていくことで、知らなかった真相が次々と明らかになります。死の真相というよりは、これまでの人生における様々な「なぜ?」が浮き彫りになり、一つ一つ潰していくような展開だったので、どこか遠回り感がありました。

    また、「音楽」における見方も考えさせられました。良い楽器を使っているから。知っている演奏家だから上手いでしょう。といった先入観によって、音楽を本当に味わっているのか?読むにつれて、段々と色んな迷いが生じました。
    また、作曲家が思い描いていた構想を、果たして音楽家達が解釈することができるのか?人によって、解釈はさまざまであり、どれが正解なのかわかりません。
    作品内では、色んな作曲家によるクラシック曲が紹介されていますが、指導する人によって解釈が違ってくることもあり、よりクラシックが難しいなと思ってしまいました。

    自分ではこうと思っていても、相手は別の答えがあり、はたまた曲を作った人は、もういないので、どんな本当の解釈かもわかりません。そういった中で、こうでしょうと生きている人たちが唱えると本当に合っているのか疑問を感じる時もあります。
    なかなか音楽って難しいなと改めて思ってしまいました。

    真相から見えてくる音楽のこだわりに、音楽の奥深さを感じた作品でした。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.28

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