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加藤隆 / NHK出版新書 (4件のレビュー)
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総合評価:
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djuax
キリスト教には無数の宗派分派があり、ありもしない独自の教えを宣伝し、宗教集団を作り上げる。効率的に人を集めて大きな社会勢力になることが目的の宗教ビジネス。p.181, 265
投稿日:2024.04.09
izumowol
もちろん新書一冊でキリスト教の本質を描くことは到底不可能なのであって、これはあくまでも著者のキリスト教の捉え方、ある一つの視点、ということだと思う。それはある意味挑戦的であり、また革新的でもあり、非常…に興味深い観方なのだが、根拠を示さずに断言したり、必要の無い愚痴がはさまれていたりと、読者を選ぶタイプの文章なのがもったいない。この本を読むと怒り出しそうなキリスト教徒にこそ読んでもらうような書き方が出来なかったものかな、と。続きを読む
投稿日:2024.03.27
くにまさ
非常にためになる。考え方には学ぶ点が多々ある。 ユダヤ教の起源から聖書の成り立ち、ユダヤの歴史と神の不在の話を絡めて、神の不在に於いてのキリスト教の成立。 宗教ビジネスとまで言い切る著者の自信と博識に…は恐れ入るし、なるほどね…と、納得もさせられた。 最後の一章が無ければ⭐️5つでも良かった。しかし残念ながら「和」を尊ぶ日本人としては、教祖(著書)の言いなりになる羊さんには簡単にはなれそうにない。で、⭐️は3つにさせて頂きました。 この並々ならぬ溢れる自信が気にならない羊さんにはおすすめ致します。続きを読む
投稿日:2024.02.29
ropebreak
キリスト教に対し、愛憎相半ばの感情を持っている人、特にキリスト教による人類への寄与と害悪について整理が付かない人にとって、溜飲を下げてくれる内容だと思う。 一方で、多くのクリスチャンにとっては容認でき…ない主張も多そうである。本書を読んで苦々しく思ったクリスチャン諸姉諸兄は、ぜひ著者がなぜ神学者になったのかを記した千葉大退官記念インタビューに目を通して欲しい。https://opac.ll.chiba-u.jp/da/curator/900120359/S03862097-51-P001.pdf もちろん本書を読む前にこれを読めば更に有効だ。 インタビューでは三天使が加藤氏に神学の道を薦めたことが語られている。これは創世記の記述へのオマージュであろうが、氏の信仰告白と思える。 神は目撃することができない。故に、智慧で(論理で)見なければならない。これが天使ケルビムのエピソードの要諦であり(ついでに上智大学がソフィアユニバーシティである所以であるが)、神と天使と、イエスの意義に、過激なまでに真摯な著者が辿り着いた、聖書と教会(教団・教派)に対する解釈の必然なのだろう。 ただし、筆者には智慧の不足している者への愛が足りない。人の能力は不平等に与えられている。論理の目で神を見るという道は、恵まれた者の道である。筆者筆致は、自分の才の特権性に無自覚だ。このことが、親鸞「歎異抄」を経ている日本人の読者への説得力を削いでいる。筆者の真面目さが仇を為している。 関西人でアホの価値観を体得しているイスラム原理主義者の中田考氏との差が惜しまれる。そう言えばアホの禿げを自称していた親鸞も関西人であった。著者の神学にあと一歩、知の才に秀でぬ者への愛が欲しい。愚かなる者への愛の欠如は、ビジネス宗教の温床であると思う故。続きを読む
投稿日:2023.10.15
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