【感想】終わらない戦争 ウクライナから見える世界の未来

小泉悠 / 文春新書
(10件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
5
1
3
0
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • 月猫夕霧

    月猫夕霧

    イズムィコ先生の文藝春秋等での対談をまとめた本の第2弾。前作と違い文化人との対談がなくなり国際政治学者との対談だけ(半分以上は高橋杉雄先生との対談)になり、議論が深まっているように感じます。
    基本的にウクライナからすれば国がなくなるかどうかの瀬戸際なので休戦は難しく、ロシアからすれば自国が攻撃されたわけでもないので成果もなく休戦するわけにはいかないわけで、戦争を終わらせる手段が殆ど無いと感じていましたが、本書でその思いが深まりました。続きを読む

    投稿日:2024.05.27

  • oriduru1970

    oriduru1970

    ロシア・ウクライナ戦争がはじまった年に行われた対談も含まれているので、今更読む必要があるかなと思いつつ読みはじめたけれど、普通に参考になる本だった。

    日本の安全保障と朝鮮半島、台湾の安全保障の間には密接な関係がある。

    あっさり読み終えることができる割には読みごたえもあって良い。
    ロシア・ウクライナ戦争がはじまる前までは、もうこんな戦争は起きっこないと根拠もなく信じ込んでいたタイプなので、戦場のニュースを見ても、戦争をしていることしかわからない。
    こういう軍事的知見に立った読みやすい本が出てくれるのは助かる。こういう本が必要な世界であることは悲しいけど…。
    続きを読む

    投稿日:2024.01.23

  • La place

    La place

    対談本なのでさっと読めました。
    前半は今回の戦争をやや俯瞰的に、後半は時系列で追っていくような構成です。
    おわりにで書かれているように様々な見地から戦争を考えないといけないと改めて思いましたし、終わらせるのは本当に難しいと再認識しました。続きを読む

    投稿日:2023.12.27

  • こひろ

    こひろ

    「ウクライナ戦争の200日」に続く対談集。

    6本掲載されるが後半4本は高橋杉雄氏とのもので、対談者は3人。

    米国の武器支援出し渋りもあり戦局は膠着、両国国内の事情から早期停戦は困難との見立て。

    本書は何よりマスコミ露出停止前の高橋氏と著者との対談が目玉であろう。続きを読む

    投稿日:2023.12.25

  • bukurose

    bukurose

    2022年9月から2023年7月まで6回にわたり3人の識者と語ったものを加筆修正。

    ある時点における限られた(そして多くの場合は信憑性の不確かな)情報を専門家たちはどのように捌いているのか、という思考プロセスを記録しておくことにこの対談本の意義があると考えた。

    自身は軍服の色褪せ具合に目が行ってしまう所もありもっぱらロシアの軍事研究を生業にしているかなり珍しい立場にあるが、自身としてはなにかできることをするほかない。それは多分、社会に欠けがちな軍事的知見をフル回転させてこの戦争について語り合うことであろう。

    1.ウクライナ戦争を終わらせることはできるのか。
     千々和泰明氏と「文藝春秋ウェビナー」2022.9.9月号
     ~千々和氏は「戦争はいかに終結したか」の著書がある。この戦争の終わらせ方としては、ロシアがゼレンスキーを打倒してしまう、又はロシアの”妥協的平和”としてウクライナから撤退する、の二つがあるがどちらも現実的に考えにくいので、その中間のどこかになる。交渉では答えが出ず、やはりウクライナが力でロシアを押し返すしかないのではないか。

    2.プーチンと習近平の急所はどこにあるのか?
     熊倉潤氏と「中央公論」2023.3月号
     熊倉:プーチンはロシア社会の中から出て来た存在だから、プーチンがいなくなっても今のロシアは変わらないと思う。中国では賢人統治を望む意識が強い。まだ二十世紀の延長戦を戦っている人たちがいる。十代の時に文化大革命の洗礼を受けて人格形成がなされた習近平のような人たちがフィジカル面で限界を迎えるころに、驚くほど時代の動きか加速するのかもしれない。

    以下高橋杉雄氏と
    3.ウクライナ戦争「超精密解説」
     「文藝春秋」2023.5月号
    4.逆襲のウクライナ
     「文藝春秋」2023.7月号
    5.戦線は動くのか 反転攻勢のウクライナ、バイタリティ低下のプーチン
     「文藝春秋」2023.8月号
    6.戦争の四年目が見えてきた
     「文藝春秋ウェビナー」2023.7.25
     高橋:停戦は、ロシアがウクライナの占領を諦めて引き上げるか、ウクライナが占領されている土地を諦めてロシアに引き渡す、この2パターンしかない。・・現実的な停戦シナリオが描けない。
     小泉:どんな戦争も絶対に、地域的な知識がないと分からないこと、軍事的な知識がないと分からないことがあるので、様々な分野の研究者が皆で話し合いながら、全体像を描いていくべきだと思っている。


    2023.9.20第1刷 図書館
    続きを読む

    投稿日:2023.12.14

  • Yukirobbinson

    Yukirobbinson

    ロシアのウクライナ侵攻の経過を著者と軍事専門家の対談という形でまとめられている。終わりの見えぶ、全然も膠着している現状にどう落とし所をつけるのかというのは難問であり、長期化の様相を表している。

    投稿日:2023.12.02

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。