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アラスター・グレイ, 高橋和久 / ハヤカワepi文庫 (14件のレビュー)
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映画観てから読んだ。ベラがマッキャンドレスの記述をほぼほぼ否定していて、だいぶ印象が変わった。役者あとがきまで含めてみても、結局何が真実かは藪の中である。複雑で凝った1冊だった。
投稿日:2024.05.17
森鴎内
映画を公開日に見て、非常に面白いと感じたので、原作を手に取ってみました。 映画でも扱われたシーンは頭の中で想像しやすくより楽しく読めました。 ヴィクトリアの手紙によって、映画で扱われた大部分を否…定しているためどっちが真実なのかは分かりませんが、それもまた物語の深みも増して良いと思いました。 個人的には映画よりも、原作の方が哀れなるものたちというタイトルがとてもしっくり来ました。 訳者さんが、哀れなという訳を多様して下さっているので、心に引っかかる部分は多いと思います。 ぜひ、映画と原作合わせて見てほしいです。多くの時間、この作品に触れられて幸せです。続きを読む
投稿日:2024.04.08
星の王子様
まず気づくのが、本はベラを「観察対象」として描いていたこと。つまり、ベラは最初から最後まで客体だった。 無論映画でも「私は..」というナレーションが入るわけではないので、ベラが主体とは言い切れない。…言っても、三人称体だったということになる。 しかし、小説は完全にベラの周りの創造主である男たちの一人称であるところに矜持があるらしい。フランケンシュタインというタイトルの小説が、怪物でなく実は博士のことを指し、創造主たる博士の主観体であったのと似ている。 この小説の体裁からは、女が社会的に1人の人間になる過程を描く作品に仕上がる気配はない。 映画版が2020年代の今日に作られ、またそれに相応しいストーリーの転換を行なっていたことを突きつけられて感服した。続きを読む
投稿日:2024.03.29
maiko
先に映画観て大正解だった、エマ・ストーンさんが演じたベラを思い出しながら読むともう楽しすぎて楽しすぎて。 長いと思った533ページ、読み終えるのが惜しいと思うほど。面白かった……。 アラスターグレイ…さん自ら描いた挿絵もあったり、註釈、写真、などもあり、なかなか凝ってる本になってると思いました。3枚目のカバーの絵もアラスターグレイさんが描いたものらしい。 2枚目のあらすじの通り、ある医者が自殺した妊婦(ベラ)に、そのお腹の中にいた赤ちゃんの脳を移植し、蘇生させた。 その女性は体が大人なのに脳が赤ちゃんという状態で第2の人生が始まり…とてもはやいスピードで成長していくベラ。 本当に楽しくて面白かった、それだけではなく、色々考えさせられたこともあり、自分も成長を止めることなく色々吸収したいと思いました。 この本も映画も面白かったのでオススメです。 こんなに楽しい!と思う読書は久しぶりかも。続きを読む
投稿日:2024.03.22
あしげ
カテゴリが正しいか不明、映画を見た後に読了。 文章や、文字の大きさ、もちろん文脈等、赤子が数年で成人女性となる経過を書ききっていて、思わず感嘆した。 不思議な小説、いや小説とも言えないかも。でも癖に…なります。翻訳がうまいせいか、とても読みやすいです。 翻訳じゃなく原語で読めたらなぁ・・・と痛感した本でした。続きを読む
投稿日:2024.03.15
がらがら
映画が衝撃的な面白さだったから原作を読んでみた。 ストーリーは概ね映画と変わりないけれど、"実在の人物が昔自費出版した本とその妻のメモを作者がまとめた"という体裁を取っているのが独特。映画には無かっ…た最後の仕掛けによって、原作でも脳がクラクラする経験ができる。 序文や注釈によってフィクションをあたかも実際に起きた事のように思わせる作りなのに、最後にそれがひっくり返される。今までの作者の努力とは真逆の仕掛けのように思えるのだけど、「どっちが真実?」と混乱しているうちに、「どちらかが真実のはず」という思考になっていて、まんまと作者の術中にハマっていることに気付く。 ただ、映画を先に観てしまっていると完全にフィクションとして読んでしまうのがちょっと勿体なかったかな。続きを読む
投稿日:2024.02.25
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