【感想】死者宅の清掃

キム・ワン, 蓮池薫 / 実業之日本社
(5件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • yoshio2018

    yoshio2018

    著者は、特殊清掃業を営む男性。孤独死や自殺などで部屋の清掃を依頼される。色々な事情で亡くなった人の跡形を無くすことを行う。読んでいくと様々な死があることに目が向くようになる。遺品整理士のドラマを見ているが、文章で読んでみると孤独と貧困がより明らかになってくる。富裕な人の依頼は皆無だろう。続きを読む

    投稿日:2024.04.13

  • Puok

    Puok

    20.死者宅の清掃
    日本の小説家中山七里氏の『特殊清掃人』を先に読み、ノンフィクションで書かれたものを探していた際に出会えた一冊

    孤独死、自死
    誰にも見取られず、見つけられずに旅立った人の足跡を
    々と仕事として清掃しつつも、その生活の端々に死者の事を思う著者の心が見えてくる
    続きを読む

    投稿日:2024.03.17

  • 4614

    4614

     死と向き合う機会は当たり前に生きてたらそんなに無いと思う。その一方で筆者は死者宅の清掃をする特殊清掃員として多くの人の生きた跡と死んだ跡に関わり、死と生の淡いを日々眺めている。そんな筆者のエッセイには死から考える生という死生観の大切さを感じられた。

    本書を読んで良かったのは、知人が亡くなったときに感じる「お前もこうなるかもね」と言われているような、いずれくる自分の死と向き合わざるを得ない感情との付き合い方を見出だせたところにありました。ひとりの人の生と死を見て自分も例外じゃないというのを改めてつきつけられるあの瞬間との付き合いだけは妙に慣れていなかったのでよかった。

    デスストランディング上巻を読んでいて感じた『人の死は何かしらの衝撃を残す』という印象をここでも感じた。本書で例示される宿主たちは孤独にいたのにも関わらず、臭いやモノといった足跡で今を生きてる人たちと再びつながる。筆者もそうしてつながった人の1人。死者の衝撃を受けて自分自身や社会と向き合うことになり、その中で確固とした生を見出だせているようにも感じる。向き合うのは怖い死だけれど、向き合うことで生をより色濃く鮮やかに感じられるのではと思える1冊でした。
    続きを読む

    投稿日:2023.11.13

  • エル

    エル

    訳のせいかちょっと読みづらいところもあったけど、誰もが死から背を背けているところは日本も韓国も変わらないのね。特殊清掃の本を読んでいると私も必ず死ぬんだなあと思い知らされる。

    投稿日:2023.09.05

  • ぽてち

    ぽてち

    たった一人で亡くなり、誰にも気づかれることなく腐敗していく遺体。多くは臭いで発見される。遺体が搬出されたあと、死の痕跡を消すのがキムさんの仕事だ。詳細は省くが、まあ想像通りだ(それ以上かも)。
    これまでこの職業を題材にしたノンフィクションと小説を1冊ずつ読んだ。どちらも日本が舞台だった。韓国の事情はよくわからないが、タイトルにあるような「死者宅」の清掃だけが仕事ではないことに驚いた。
    キムさんの死者への敬意をもった目線がやさしい。誰にも等しく訪れる死を、こんな形で迎えることになった人たちへの思いが胸に迫る。哲学的な省察も考えさせられた。
    NetGalleyにて読了。
    続きを読む

    投稿日:2023.07.20

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