【感想】教育虐待 子供を壊す「教育熱心」な親たち

石井光太 / ハヤカワ新書
(12件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • たちばな

    たちばな

    医者の子どもが医者になれたら幸せだけど、その影にはこういう不幸な子もいるんだなぁと思った。
    信頼できる大人が近くにいることは再生産を食い止めるためにとても大事なこと。

    投稿日:2024.03.02

  • takaparium

    takaparium

    このレビューはネタバレを含みます

    我が子をナイフで刺殺した事件は衝撃だった。

    子どもの成功は親の成功、という狂った価値観や、そもそも成功というのが学歴の入手だとする歪んだ認識は、世の中の風潮やラベリングがもたらしていることも知っておかなくちゃいけない。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.02.19

  • herogroove

    herogroove

    ★★★★
    今月1冊目
    非常に勉強になった。しかしうちと全く違う親ばかりでたまげた。こうまでして子供に勉強勉強言うやついるんだ。
    こう言ってはなんだが我が家は慶應の学長がうちに入って下さいと言われてもいや、遠いし結構ですと言うレベルくらい学歴ブランドに興味がない。
    教育の押し付けでなく家庭を安心の空間にすることか。まあ、自発的にってのはホント理想だが、なかなかムズイよね。
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    投稿日:2024.02.01

  • 登志

    登志

    なんとなく書店で見つけて買いました。
    日本の教育に隠された虐待の実情を実例ともに筆者の意見として述べられていた。
    過度な受験戦争の中で勝てた者はそれから先の人生もうまくいくが負けた者の未来はあまり明るくない。
    そんなことを思わされた。
    少しでも教育虐待という言葉が広まり親の言いなりになって病んでしまう人が減ることを願いたい。
    まだ、教育を受ける立場でこの本を読んだので教育するということはわからないがいつかその立場にたった時にこの本のことを思い出したいと思う。
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    投稿日:2024.01.19

  • dokutoku

    dokutoku

    子どもへの学習強制。その手段としての虐待。多数の事例でこれでもかと突き付ける。教育熱心と教育虐待は紙一重。子供の自主性を尊重すべし。ただ、放任主義がよいというわけでもない。行き過ぎた競争は好ましくはないが、受験を機に能力を伸ばす子もいる。体罰はよくないが、危険を冒そうとしている将にその時は力づくでも止めねばならぬ。子育ては常にケースバイケース。その時、その子に見合った対応の正解は難しい。「そうだそうだのアクセル」「ちょっと待てよのブレーキ」交互に踏みながら読む。考えるきっかけを与えてくれたことには感謝。続きを読む

    投稿日:2023.10.26

  • 城田逸

    城田逸

    「教育虐待 子供を壊す「教育熱心」な親たち』

    著者 石井光太
    ハヤカワ新書

    この本はノンフィクションライターである石井光太さんが、虐待の中では比較的見つけにくい教育虐待に関してその実態、歴史、受けた子供の影響、そしてどのように回復していくのかに関して書いている。

    教育虐待というのは国が明確に定義しているわけではないので、現状統計のようなものはなく、明確な数は算出できないが、本書では現場の職員の方からの肌感覚で主に3つのパターンがあるとされる。
    1つ目は「勉強しろ」とか「なんでできないんだ」と怒って殴る、蹴ると言った暴力をふるパターン
    2つ目は親が「学校へ行くな」と言って子供から教育の権利を取り上げるパターン。
    3つ目が成績が悪いことを理由に親が子供のことを過度に精神的に追い詰めるパターン

    私が面白いと感じたのは教育虐待を受けた子供の脳の変化を解説している所である。以下引用
    「子供はいろんな体験を積み重ねながら脳を発達させていくのだが、幼い頃に親から暴言を浴びせかけられると、脳の聴覚野に悪影響が現れることがある。友田の研究によれば、言葉の暴力を受けて育った子供は聴覚野の一部(上側頭回灰白質)が、平均して14,1%肥大化していることが明らかになっている。
                (中略)
    聴覚野の一部が肥大化すると、脳の中の情報伝達がスムーズにいかなくなってしまう可能性があります。物事を適切に考えたり、理解したり、話したりする家庭で余分な負担がかかって、うまくいかなくなる」
    これと関連して、脳の他の組織も傷がつき、社会生活に悪影響が出てくるそうだ。
    精神科医の杉山さんはこのような虐待によって発症するものを第4の発達障害と呼んでいる。

    教育虐待は今だに国がちゃんとした対策をとっていないないらしいので、なかなか未解明な部分も多いが、この1冊で概要がわかるので、是非とも将来、人の親になる人は手に取るべき。
    本の最後らへんにこのように書いてある
    「はっきりといえるのは、親に信頼されて自由にさせてもらった人たちは、自分の子供時代を肯定的に捉えるということです。彼らは口をそろえて『親は自分を信頼して好きにやらせてくれた。感謝している』と言います。これは社会的に成功した人も、そうでない人も同じです。」
    続きを読む

    投稿日:2023.10.17

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