【感想】「若者の読書離れ」というウソ

飯田一史 / 平凡社新書
(52件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
8
15
18
3
1

ブクログレビュー

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  • ちぇぇぇん

    ちぇぇぇん

    このレビューはネタバレを含みます

    2024年時点で、32歳なので、Z世代はひとまわり離れた世代。
    どういった書籍を読んでいるかということで知見が広がりました。
    この作者の偉いところは、「中高生が好む本を実際に網羅的に呼んで分析する」という方法を選択したところだと思います。
    即座に自信で言ってる通り、主観にはなってしまうかもしれないけど、単なるデータをお出しされたよりは、読み物として面白いし、どんな本か実感を持って受け取れます。
    だから、読まれる本の「四つの型」「三大ニーズ」というのを、示すことができたのでしょうし。

    ①自意識+どんでん返し+真情爆発
    ②子どもが大人に勝つ
    ③デスゲーム、サバイバル、脱出ゲーム
    ④「余命もの(死亡確定ロマンス)」と「死者との再会・交流」

    1正負両方に感情を揺さぶる
    2思春期の自意識、反抗心、本音に訴える
    3読む前から得られる感情がわかり、読みやすい

    うーん、確かによくみる!

    あと、新たな境地を開いた『5分後』シリーズ、内容薄いんじゃないかなと忌避していたのですが、多様な作品を収録、文体のリズムを整えるなど、工夫を凝らした一冊ということで、なるほどよく考えられているんだな…と思いました。
    先入観を取っ払う意味でも、よかったです。
    読んでみないとやっぱり、わかりませんね。

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    投稿日:2024.06.23

  • 秋乃

    秋乃

    ・「子どもの本離れ」は80~90年代の現象であり、小中学生の書籍読書量は過去最高レベル
    ・高校生の平均読書冊数は70年代から横ばい
    ・高校生・大学生の不読率(約50%)や読書量は日本人(大人)の平均とほぼ同水準
    ・ネットやスマホの普及による変化は少ない
    ・読書量は環境よりも遺伝的要素に左右される
    意外といえば意外、納得といえば納得。学校読書調査などの分析から浮かび上がるのは、「昔も今も読む人は読むし、読まない人は読まない」というある意味身も蓋もない現実。後半では今の中高生が好む本の特徴や、なぜそれが好まれるかを具体的な書名や著者をあげて分析している。
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    投稿日:2024.06.09

  • れもん

    れもん

    興味深い。面白かった。
    昔と比べて、圧倒的にエンタメの量が増えているけど、読書量というのは1960.70年代と比べて、そう変わっていない。つまり読む人は読む、読まない人は読まない。読まないのではなく、読めない人が一定数いることも忘れてはならない。
    「TikTok売れ」なんて言葉もあるけど、実際に読まれているかは別問題。私もよく買うけど、積読しちゃうもん笑
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    投稿日:2024.06.07

  • いち

    いち

    高校生の書籍の不読率や書籍の読書冊数はほとんど変化はないらしい。

    学生の頃あれだけ流行っていたラノベが、こんなにも衰退していることには驚いた。

    やはりどんなことでも、伝えたい相手を明確にするのは大切なことなんだな。

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    投稿日:2024.06.05

  • Ronnie

    Ronnie

    本書のタイトルを見てドキッとした人は多いのではなかろうか。
    本書では統計などのデータをもとに分析し、若者が読書離れしているわけではないことを説得力を持って示している。
    恥ずかしながら自分も段々とみんな本を読まなくなっているのではないかと思っていただけに、認識を改める機会が持ててとても良かった。

    私は自分自身が中高生時代に読んでいたのが9割以上ファンタジー児童書だったため、本書で紹介されている数々の本のほとんどを、耳にしたことはあれど読んだことはなかった。一部は大人になってから読んだ。

    大人になり、若者と接すること自体が極端に減ってしまいはしたが、若者を理解する上で、彼らがどのような本を読み、どのような思考を持っているかを知っていることは有益だと思う。

    本を読まない人が今も昔も約半数というのは驚きの事実で、これには機能として本を読めない人を含むとはいえ、もし何らかの形で本を読む高校生以上の割合を増やせるのだとしたら、きっと社会全体に大きな変化は生じるだろう。
    ただし、それは遺伝子的に難しいというのが本書の見立てである。

    この遺伝子的な部分での、本を読むのが難しい性質がどこから生まれていてどのようにすれば改善可能か、という部分が気になったので、今後の他の研究に期待である。
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    投稿日:2024.05.21

  • hirona82

    hirona82

    書籍紹介サイトの内容から興味持ち、購入。

    言葉として若者の読書離れ、は叫ばれているが、あらためてデータを見ると小中学で上がり、高校からはそんなに変わらないというのが如実に見て取れる。 数字が上がらない理由についての著者の考察も、個人的に納得感あった。

    また今どきの学生が読んでいる本も、結構興味深い。3つの型、4つのパターンというのも、分類される上で納得感があった。
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    投稿日:2024.05.17

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