【感想】写真館とコロッケ ゆうれい居酒屋3

山口恵以子 / 文春文庫
(16件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
4
6
3
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ブクログレビュー

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  • ちこ(´・ω・)

    ちこ(´・ω・)

    「イワシは33回転」
    趣味だから許す。
    どんなことであったとしても、本人から何一つ話を聞くこともなく勝手な行動をとったのは一言でも言うべきだろ。

    「ルアーはかすがい」
    連絡は途絶えて。
    都合の良い存在は居て損はなかったのかもしれないが、互いの温度差が激しいと独りの時間が苦痛になるだろうな。

    「新小岩のリル」
    変わりゆく友達。
    対等なはずの関係だったはずが、金銭が絡んでから人が変わったようになったら誰だって離れていってしまうだろ。

    「写真館とコロッケ」
    思い出は紙の中。
    大きなことに挑戦する一歩を踏み出すタイミングは難しいが、他人に背中を押されても無理なら今ではないだろ。

    「めぐりあう秋刀魚」
    消えてしまった。
    再び巡り合えた時に居なくなった訳を話したとしても、疑心暗鬼が強くなるだけで素直に喜ぶのは難しいだろうな。
    続きを読む

    投稿日:2024.06.11

  • ひるあんどん

    ひるあんどん

    新規の客が迷い込んでくる30年前に閉店したはずの居酒屋米屋。前作に続きお客様も幽霊が来るようになった。迷い込んできたお客様は秋穂や常連さんの幽霊に助けられて幸せになるけどお連れさんは不幸の始まり、て感じ。出てくる料理はどれも美味しそうだけど今回の秋刀魚は本当に羨ましい。昨シーズンは高いし細いしで作中のような太った見るからに美味しそうな秋刀魚は味わえなかった。続きを読む

    投稿日:2024.06.08

  • best2625

    best2625

    『ゆうれい居酒屋』シリーズ第3弾!
    いや~~、このシリーズは本当に面白いです。
    第1弾を読了したのが2月4日、第2弾が2月18日、そして第3弾(本書)が2月28日で、今月読了した9冊中3冊がこのシリーズとなりました。
    私の場合、就寝前の1~2時間にジャンルが異なる3冊ほどを併読するのが通常の読書パターンとなっており、このシリーズは1日に1話(1冊に5話収録)を読むことが多かったのですが、その度にほんのりと温かい気持ちにさせていただきました。
    また、本シリーズを読んだ方は、「米屋」に行って、音二郎さんをはじめとする常連さん達と一緒にホッピーを呑みながら、秋穂さんの作った料理を食べたい気分になること間違いなしです!
    次回(明日、絶対に行こう!)、本屋さんに立ち寄った際には、『ゆうれい居酒屋4』を持ってレジに向かっていることでしょう。
    続きを読む

    投稿日:2024.02.28

  • たまネコ♪

    たまネコ♪

    女将の時代と現在、この30年のズレが良い味を出しているんだよねぇ。
    「アボカド梅ポン酢海苔大葉」‥これ、絶対美味いやつ!
    木村拓哉主演の「HERO」の「あるよ」、懐かしい!

    投稿日:2024.01.31

  • eshima002

    eshima002

    このレビューはネタバレを含みます

    新小岩駅前ルミエール商店街にある米屋。
    米屋って名前だけれど、居酒屋。
    そして、居酒屋は居酒屋でも、実在していない居酒屋。

    このシリーズの好きなところは、さらっと読めて、ほっこりするところ。
    少々、こじつけっぽいところも否めないが、そこまで気にはならない。

    今回、読んでいて、今更気づいたこと。
    単に幽霊のやっている居酒屋に、悩める人が行ったってわけではなく、その居酒屋の中は、時空が捩れているよなーと。
    だって、そこで話したことを30年後の子供が親から聞いてるんだもん。
    だから、実際は、居酒屋を発見した時代にタイムスリップしているってことよね。

    今更ながら面白い設定だなー。。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.01.19

  • Funya

    Funya

     東京葛飾の新小岩にある居酒屋が舞台のオカルトファンタジー。

     そこは商店街の裏通り。現在では整骨院になっている土地は、かつて米屋という居酒屋があった。その店は30年前に女将が亡くなり店も人手に渡って久しい。
     ところが、今でも夕方になり悩みを抱えた人が通りかかると、米屋は忽然と現れ、悩める人は誘われるように暖簾をくぐる。

     さて今夜、女将の心づくしの酒とアテに邂逅する客の抱える屈託とは……。 シリーズ3作目。
                ◇
     誰かに呼ばれた気がして、秋穂は目が覚めた。どうやらうたたねしていたらしい。仏壇の前に座った秋穂は、さっきまで夢でおしゃべりしていた夫に手を合わせた。さあ開店の準備だ。

     軒先に暖簾を上げると、さっそく常連客が戸を開けて入ってきた。皮切りは沓掛音次郎と水ノ江時彦だ。 ( 実は2人とも冥界の住人だが本人たちにその自覚はない。)

     午後9時に店から客が引けた。いつもの夜よりも少し早いが、もう看板にしようかと秋穂が迷っていると、喪服姿の中年男が入ってきた。
     男は、長い金髪を三つ編みにして肩に垂らしており、生え際には剃り込みを入れている。おまけに夜だというのにサングラスをかけている。怪しげな一見客に息を呑んだ秋穂だったが……。( 第1話「イワシは33回転」) 全5話。

           * * * * *

     今回は各話ともオープニングは秋穂と正美のやり取り ( もちろん秋穂の夢 ) で、亡き夫である正美の為人が少しずつわかる展開になっています。2人は子どもはいないものの、仲睦まじい夫婦だったのがよくわかります。

     さて3作目も5話構成。いずれも心温まるお話でしたが、気に入ったのは第3話の「新小岩のリル」です。
     堅実に生きるふみえと消費文化に毒された美貴。そのスタンスの違いが米屋では際立っています。分をわきまえるのか分を超えるのか。
     米屋が秋穂1人で切り盛りできるだけのアテしか出さないことを考えれば、ふみえと美貴のどちらが落ち着ける店なのかははっきりしています。そこのところの描写がおもしろかった。

     ところで、我が家のネコも完全室内飼いなのですが、ふとしたはずみで外に出たことが何回かありました。ただ出てみたものの室内とはすべてが違うためか、足がすくんでその場で固まってしまったので楽に保護できました。
     それでも念の為に、爪研ぎを使って家へのルートを示す方法は覚えておこうと思いました。

     長く飼っているとネコもかけがえのない家族だというのは実感しています。
     今年で15歳の我が家の老猫。動きもゆったりしてきています。これからも仲よく暮らして、いざその日がきたらきちんと看取ってやりたいと思います。

     本シリーズを通して描かれるのが「昭和は遠くなりにけり」という思いですが、それでも山口恵以子さんを育てた昭和の人情が、今でも変わらず人々に安心と元気をもたらしていく展開にうれしさを感じてしまいます。
     そんなことを思って読み終えました。

     「魔法のタレ」は、さっそく作ってみます。甘エビがスーパーに並ぶときが楽しみです。
    続きを読む

    投稿日:2024.01.16

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