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柄谷行人 / 岩波現代文庫 (17件のレビュー)
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斜陽
正直に言うと、ほとんどよく分からなかった。 でもそれは私の背景知識と読解力の不足によるものだと思う。 しかし、第5章「児童の発見」はよく理解できたし、非常に鋭い考察だった。 「子供」という概念は,近代…に生まれたモノであるという趣旨の論には胸を打たれた。ここだけで星4。 また文学関連の知識を身につけた時に、他の章もきちんと読み直したい一冊だった。 続きを読む
投稿日:2024.04.03
ss512(試)
このレビューはネタバレを含みます
勉強になった。近・現代の作品は幾何学的遠近法に基づいている。リアリティも重視される。いずれまた読み返す。
投稿日:2023.01.10
kuninoriyamazaki
文学的に相当訓練を積まないと、本書を了解していくことは困難だ。しかし、その大意を掴むことができれば、本書が扱う問題に関して、現代にも通じている事情が分かるはずである。キーワードの一つが風景の発見である…が、それは今まで人々が見てこなかった風景を発見するということである。ただ、そうした新たな風景を発見するには、同じく新たな方法を会得する必要がある。明治期は、ヨーロッパ文学の新しい潮流に触れたことで、日本文学の新しい動きが起こり、日本人は風景を発見したと本書は論じる。結びに、そんな近代文学も活力を失ってしまったという。近代文学の革新性は俳諧文学の再構成からも来ており、正岡子規の写生文にせよ、夏目漱石にせよ、俳諧のカーニバル気分を受け継ぐものであるという。つまり、江戸時代に多数人が集まり、句に句を付け足していく連歌を楽しみ、人々に開いて祭りのようだった、その気分がカーニバル気分である。翻って、私が行う、和歌の再構成や日記文学の再興、批評の立ち上げなど、それがカーニバルになるか、私も分からない。とはいえ、本書の視点は重要であった。続きを読む
投稿日:2020.06.25
yonosuke2019
柄谷先生って影響力があったのね。学者世界ではあんまり名前が出てこないけど、みんな読んでいて、先生の名前なしによっかかっていたわけなんかな。
投稿日:2019.10.10
つ
これはとんでもなく素晴らしい構成の本ですね。最初にどどーーーんと「風景の発見」から「内面の発見」をブチ上げて、元来あった日本の文芸批評の読みを批判し、そこから告白・病・児童などの各論で、最初にブチ上げ…たことを精査しながら補足し、説の正しさを裏付けていく。あまりにクリアだな〜としみじみとした。そして、児童の発見の章がとても面白かった。ここに述べられている成熟について私は考えたいのだなあ。続きを読む
投稿日:2018.09.01
bax
[ 内容 ] 明治二十年代文学における「近代」「文学」「作家」「自己」「表現」という近代文学の装置それ自体を再吟味した論考を全面改稿した決定版。 文学が成立して思考の枠組みになる過程を精神史として描き…、「起源」を考察しつつ「終焉」の地平までを視野に収めた古典的名著。 [ 目次 ] 第1章 風景の発見 第2章 内面の発見 第3章 告白という制度 第4章 病という意味 第5章 児童の発見 第6章 構成力について―二つの論争 第7章 ジャンルの消滅 [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]続きを読む
投稿日:2014.10.08
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