【感想】飛鳥のガラスの靴~吉敷竹史シリーズ14~

島田荘司 / 光文社文庫
(12件のレビュー)

総合評価:

平均 2.9
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ブクログレビュー

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  • 餅屋

    餅屋

    吉敷竹史シリーズの長編13作目です。タイムリミット物の本格ミステリで、もう社会派ではないですね。冒頭『羽衣伝説の記憶』のラブストーリーの続きが描かれます。でもこれって、あれじゃないの?と、これはこれで興味深いのですが、この部分を省き、もう一本おどろおどろしい伏線を描けば、もっと評価が高まったのではないでしょうか。北海道へ向かう長崎丸絡みで、牛越警部も登場すればなお良し。一課の鼻つまみ者、名探偵吉敷の事件簿、満喫しました。畳み掛ける部分はページをめくる手が止まりませんでしたよ。(1991年)続きを読む

    投稿日:2022.08.22

  • 雪月ソウ

    雪月ソウ

    このレビューはネタバレを含みます

    民間伝承を含めた語りから始まりますが、吉敷刑事ときたら通子さんとよりを戻したと思ったら、こりゃだめだというようなやり取りで一気に関係断ちに。何やってんでしょうね。
    なぜ飛鳥なのか、なぜガラスの靴なのか、冒頭の話がそういう風につながっていくのかというのはすぐにわかりましたが、吉敷刑事の上司は相変わらずイライラするし、通子さんも面倒くさいし、吉敷刑事の通子さんへの態度にもイライラするし、結局通子さんとどうなったんだとわけわからぬまま終わって、私的にはやや消化不良な話でした。
    応援を頼んでおきながら態度悪い警察内部の話、意味わからんと思うくらい理不尽な話だったり、ちょいちょいそういうのを入れてくる島田さん。持ち味だけど、できれば控えめにしてほしい。本筋の話が頭に入りにくくなる頭の働きの悪いお年頃なので。

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    投稿日:2021.05.08

  • Tetchy

    Tetchy

    このレビューはネタバレを含みます

    久々の吉敷刑事シリーズ物でなかなかの佳作。
    今回はミッシング・リンク物にやはりなるのだろうか。冒頭の通子とのやりとりに結局解決が見られないのが残念だが、これは恐らく後の『涙流れるままに』で明らかになるのだろうからそれまでおあずけ。
    今回は『飛鳥』と『飛島』のトリックにやられた。てっきり別の地にもう一つの『飛鳥』があるだろうと思っていたからだ。今度地図で探してみよう。
    ただ一応のタイムリミット物にもなっているがもう少しその状況作りが良ければサスペンス性が増したように思えるのだが。

    それにしても島田氏の『天に昇った男』がもう既に品切れ状態だとは恐れ入った。それが故に本作が繰り上げられたわけだが、集英社文庫の島田作品もどの書店に行っても見当たらないというのはまさに危機的状態である。
    だってあの『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』でさえないのだよ、信じられる!?
    まさかこれほど早く島田作品の底が見えるとは思わなかった。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2020.02.27

  • るいこ

    るいこ

    え、結局通子さんのことはどうするのよ。
    イラっとする女だなーとは思うけどまあなにかしら言い分はあるんでしょうね。
    しかしそれはどこかで読めるんだろうか。

    投稿日:2017.11.05

  • くろうま

    くろうま

    おそらく初めて読んだ吉敷シリーズ
    だったように記憶している。

    御手洗シリーズから入り、吉敷シリーズに
    手を出してみるかと思って読んだ本。

    この本に入り込んだことで、
    吉敷シリーズの他作品を追うことになったし
    島田氏の著作を買い集めることになった。

    今回再読して、前回、夢中になって
    読んだ時のことを思い出した。

    吉敷の通子への愛、すれ違い、
    謎めいた事件との絡み合いが
    吉敷シリーズの魅力だと思うが
    本作でもそれを強く感じる。

    作中強く現れるのが、吉敷の
    刑事としての使命感・職業観で
    誰に褒められるのでもなく、
    給料・出世のためでもなく
    上司や同僚に白い目で見られながらも
    事件解決へ愚直に突き進む。

    冷静に事件の顛末や事件後の推移を考えると
    ん?と思うところもないわけではない。

    ただ、そういう粗に目をつぶってみると
    吉敷の奮闘に、私はココロ揺さぶれる。

    刑事として、男として、夫としての
    吉敷の生き様・生き方が
    色濃く出ているところが
    この作品の好きなところだと思う。
    続きを読む

    投稿日:2017.09.24

  • hige0519

    hige0519

    管轄外の未解決事件に吉敷が興味を持ち、主任とのイザコザの末真相解明に乗り出す…という展開です。
    ある人物が残した、ある民話についての手記が問題になるのですが、「飛鳥」についての謎は解明不可能だったので消化不良でした。
    また、「著者が社会や日本人について語るエッセイ」みたいなものが頻繁に挿入されているのですが、メインストーリーとは関係がなく完全に浮いている感じだったので、はっきり言って不要でした。
    続きを読む

    投稿日:2013.08.16

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