【感想】ぼくはなにいろ

黒田小暑 / 小学館
(40件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
11
15
8
1
0

ブクログレビュー

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  • ともてぃ

    ともてぃ

    それぞれの心の内に「怪物」を抱えた者たちが、それぞれに関わり合う中で、一歩ずつ前に進み出していく。登場人物たちが、前に進むために乗り越える「壁」の描き方が秀逸。
    ただ、一見無関係に見える登場人物たちが、実は繋がりがあったという設定が、いかにもあるあるのご都合主義にも思えた。続きを読む

    投稿日:2024.04.10

  • 湖永

    湖永

    交通事故で大きな傷を負って以来、人目を避け孤独に生きてきた祥司は、行きつけの居酒屋で1人の女性・千尋と出会う。
    彼女もまた人に言えないトラウマを抱えていたが、祥司といれば普通で心穏やかにいられた。
    が何かを隠しているかのような祥司に気づいて…。

    祥司の職場での苦しい様子や千尋と離れて福岡で父と暮らす妹の絵美の様子が交互に描かれている。

    どの場面もけっして幸せに見えなかったのだが、次第に心のうちを曝け出すことでお互いの距離が縮まっていくのがわかった。

    生きるのは難しい…だけど一生懸命に生きてる。
    わかりあい寄り添える人が必ず近くにいるということで、人はこんなにも勇気を貰えるんだと思った。




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    投稿日:2024.03.16

  • finger0217

    finger0217

    YA文学として、「自分が好きになれずに孤独を選ぶも、やはり誰かに愛されたいし、その気持ちを捨てきれない」という設定は珍しいものではありません。
    物語の展開も、決して奇をてらったものではなく、結末もある程度予想することができます。

    それでも、胸に響くものがある素敵な作品でした。

    どうしても人間は外見や第一印象といった表面的な要素で他人を評価しがちです。そして他人からの評価によって、自分の価値を低く見積もって自己肯定感を失うことも少なくありません。誰からも愛される「すごい自分」になろうとしたり、本当の自分らしさを探そうとしても袋小路に迷い込んでしまうだけ。自分が「いま持っているもの」を大切に育てていくことが、必ずしも完全無欠のハッピーエンドとはいかずとも、「幸せに生きる」ための唯一の手段なのかもしれません。
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    投稿日:2024.03.09

  • すもも

    すもも

    このレビューはネタバレを含みます

    二つのストーリーが並行して描かれていて、若干交わりもするのだが、そこにあまり必然性を感じられず、独立したそれぞれのストーリーとして書いた方が良かったのでは?と感じました。

    またどちらのストーリーも深いようで浅かったような…読みやすくまた、題名が良く深いいい話になりそうな雰囲気や予想はあったけど、肩透かし感がありました。

    3.2

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.02.13

  • 123daaah

    123daaah

    著者はデビュー2作目との事。全体の評価点のみ以外情報を入れずに手に取ってみました。しばらく話の筋が掴めずも読み進めると、明るい話ではないという事がわかりはじめます。
    著者と物語の登場人物が等身大過ぎるのか、10代、20代の心の傷を描くのに、少し表現が過剰に感じてしまい、更には要所に出てる「化け物」という表現もこの物語に使うには適切では無く思えて辟易しました。登場人物が皆キャラ立ちしてるので残念でなりません。
    しかしながら、それらが繋がりはじめ、登場人物達の頑なな心が徐々にほぐれていく様には目尻が下がりました。
    ただ、全部詰め込みすぎですね。
    続きを読む

    投稿日:2024.02.09

  • ねこがすき

    ねこがすき

    物語のはじまりから、主人公の人生が順風満帆ではないことが分かる。
    色々なことを諦めの視点で捉えてしまう姿に、闇を感じつつ読み進め…

    (ここから少しネタバレ含む)




    「こんなに幸せなことがあるなら、もうちょっとだけ生きてみてもいいかな、って思いました」

    …よかった!!!よかったね!祥司!!!
    と私も一緒に幸せを感じるも、一筋縄にはいかない2人。
    もどかしいね。

    出てくる登場人物たちが、みんな少しずつ成長していく。あたたかい本でした。
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    投稿日:2024.01.14

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