【感想】作家 超サバイバル術!

中山七里, 知念実希人, 葉真中顕 / 光文社
(18件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
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ブクログレビュー

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  • かじるくん

    かじるくん

    面白かった。本を読む人は、少なからず、自分が作家になって、作品が大ヒットし、チヤホヤされて、歴史に名を刻みたいという人が少なからずいると思う。
    作家3人の眼力や分析、見通しが鋭いこともさることながら特筆すべきは、読者ひいては人間の特性を把握していること。人の心の動き、癖、身勝手さなどを把握しているからこそ、売れる作品を書き続けてこられたと思う。3人が語る、その人間の本質を、フィットする言葉でうまく表現できているのが、さすがベストセラー作家。続きを読む

    投稿日:2024.05.20

  • kun92

    kun92

    それなりに売れている作家さんの、業界で生き延びる知恵。
    三人の著者なのだが、各々がそれぞれの十のテーマについて書いていて、対談みたいになっているのは最後の章だけだった。

    業界の裏っぽいところとか、死ぬほどサバイバルな荒野で、新人賞取ったって、ライバルがアマチュアからプロになるだけで、ほぼ絶滅していくとか、この世界で生きていきたい人にも、単に小説が好きな人たちにも、面白く読めると思う。

    が。

    どなたかも書かれていたが、結局生き残っている人たちの「生存者のバイアス」からは逃れられない。
    生き残っている人たちが自分たちの体験を振り返っても、その何がポイントだったのか、生き残れなかった人たちと何が違ったのか、全然わかんないのだ。

    思い込み以外には。
    ギャブルの必勝法を語るギャンブラーみたいな感じもしたな。

    三人が三様、違うタイプを持って来て、それぞれ言ってることが違ってそこも面白いのだが、共通してるのは。

    兎に角沢山書け。
    心折るな。
    早く自分のスタイルを見つけろ。

    それだけだ。あと、思い上がるな、かな。

    昔は漫画家になりたい人向けにこういう本いっぱいあったな。
    今はむしろ漫画家になる方が簡単かもしれない。発表の場が増えたし、普通に、上手い人が増えた。漫画は、まず絵が描けないと漫画家になろうとも思わないだろうが、「文章」だけなら、日本人なら取り敢えず誰でも書けるのが違いかなと思う。それで、漫画と違って、読む方にも「読解力」がそれなりに必要だし。

    まあ色々感心したりそうかなあと思ったりしながら読んだが、絶対に間違ってるのは、当選の確率を上げるのは、宝くじをたくさん買うこと、って言ったとこだな。
    確率はあがんない。買えば買うほど、損をする確率が上がる。
    要は、平均を狙いたいのか、大きく当てたいのか。大きく当てたければ、大損する確率も上がる。コツコツやれば大損しないが、絶対勝てない。

    小説家としても、小説を書きたいのか、商業ベースで食って行きたいのか、超ベストセラー当てたいのかで、戦略も変わるのだろうが、例え悪すぎ。

    基本的には、デビュー直後の作家さん向けの内容なのだが、この業界ってどれだけ才能があろうが、いい作品が出ようが、購入者の資金が限られていると考えれば、一定以上パイは広がらないんではないか。
    業界が萎縮すると食えなくなるが、自分たちの足元脅かされても食えなくなるのはないかね。

    新人は生かさず殺さず。
    そんな本だと考えれば、怖い。

    編集者と出版社と読者は、新しい才能がどんどん出て来てほしいところだろうが、作家自身は微妙だなあ。

    もっとも1番の大問題は、この三人の作家さんの誰一人も知らないし、どの作品も知らないし、挙げられてる大家先生の誰も面白いと思わないことかもしれない。
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    投稿日:2024.03.27

  • Salt

    Salt

    2023.07.16

    作家で新人賞を獲った新人作家向けの指南本。
    私は本を読むのは好きだけど書く方はまるでダメで書きたいとも思ったことがないので、「小説を書きたい」という欲があってさらにそれでお金をもらえる才能があるだけで尊敬しちゃう。さらにそれで生活ができてしまうなんてもう化け物か神様だな…と思う。

    中山さんと葉真中さんの小説は読んだことがあり面白そうだったので図書館で借りてみたけど、こんなに熱い内容の本だとは…
    とにかく作家として生き残るためには引き出しを多く持ち小手先のことを考えずにとにかく一定のクオリティを保ったまま書き続けるしかないという大変シンプルなものでした。新人は3作目までにヒットを出さないとその後がないというのは何回も出てきたので本当に厳しい世界だな…と思いました。
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    投稿日:2023.07.16

  • ひろ

    ひろ

    新人デビュー作家が二作目、三作目といかにして執筆し続けていくかのヒントをくれる本です。
    しかし作家さんはひたすら物語を紡いでいるのがよくわかり、その苦悩は到底理解に及べませんでした...。
    もちろん私自身作家は目指してませんが、業界の厳しさもその業界に対するお三方の熱意もひしひしと伝わってきました。
    読者としては盛り上がってほしい一心でありますし、気になった本は出来るだけ購入したくなりました。


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    投稿日:2023.07.07

  • かな

    かな

     新人作家さんが、その後売れっ子作家となるのにはどうしたらいいのか?中山七里さん、知念実希人さん、葉真中顕さんが、自らの経験を踏まえて指南してくれるエッセイ集です。

     この3人の作家さんは何冊か読んでいるので、スゴく興味深く楽しく読み切ることができました。佐藤青南さんの4コマ漫画やイラストもよかったですね!作家さんの苦労がよくよくわかります。

     私は作家を目指しているわけではもちろんないのですが、それでも、この3人の作家さんが新たにブレイクする作家さんに期待する熱気のようなものを感じます。新人作家さんがこの作品を読んで、いい作品を世に送り出す…そんな作品を沢山読めたらいいなって思います。もちろん、今回レクチャーしてくれた中山七里さん、知念実希人さん、葉真中顕さんの作品もこれからも沢山読みたいなって思ってます。
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    投稿日:2023.06.27

  • みーママ

    みーママ

    kissarmy0814さんの本棚にあったこちらの本。
    なーんか面白そう〜!
    ということで読んでみました。ありがとうございます。

    この本を読むと。
    小説家って本当にすごい。
    尊敬。ヤバい。

    物語を紡ぐ能力というのがそもそも普通じゃないけど、
    それを続けるということがどんなに大変なことか。

    おカネの話も含んで結構ナマナマしい内容満載。
    オモシロおかしく書いてあるけど、
    まぁ地獄の世界だなというのはひしひし伝わってきました。

    今後手に取る小説は、
    重みをやたら感じそうです。
    続きを読む

    投稿日:2023.05.12

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