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リチャード・ラング, 吉野弘人 / 東京創元社 (10件のレビュー)
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サグ
読書チャンネルを運営するYouTuberさんがお勧めしていたので、手にしてみた。 何らかの形で犯罪が描かれている物語が十篇。 舞台は文化や風景に馴染みのないアメリカだけども、どうしてか一篇ごとに胸…を打たれる。むしろ、主人公に自分を投影しちゃって、読みながら苦しくもなった。 その理由は最後の一篇を読み終えて、解説を読み出した時、唐突に出てきた涙ではっきりした。 「なぜ今のようにしか生きられないのか、なぜ自分が最も望まない形でしか生きることができないのか、そんな思いを抱えている人にこそ読んでもらいたい一冊である」という解説者の言葉に心の蓋を開けられてしまった。 この短編集には、苦しくとも生きている人、生きていこうと決めた人々が描かれている。 私も同じだ。時々自分を投げ出したくなるほどの人生ではあるけど、微かな光を頼りに生きている。だから、読んでて胸を打たれまくったんじゃないか。 あまりに心を動かされちゃったもんだから、感想という感想は出てこないけど、 とりあえず、これからも小さな光を見失わないように生きていきたいと思った。続きを読む
投稿日:2024.04.25
しんた
犯罪を目撃したり関わったりした者たちの日常やその後の人生を描いているが、エンターテインメント的な要素は皆無で淡々と続く日々を描きとった、という印象だ。 しかし翻訳ミステリー大賞の基準がよく分からない………。続きを読む
投稿日:2024.03.23
家計法廷
このレビューはネタバレを含みます
リチャード・ラングの本邦初訳の短編集。図書館を利用。 全ての短編集が、犯罪に絡み少しままならない日常を抱えている人間を主人公に据えた話。 非常に文学性が高く、ミステリやサスペンスだと思って読むと、思わぬ重厚感にたじろぐかも。 好きだったのは「万馬券クラブ」、「本能的溺水反応」、「すべてのあとに」、「甘いささやき」。特に「本能的溺水反応」は、メアリーローズは水曜日に死んだ、が繰り返されることにより、どん底の中で生きる主人公にとって〝彼女〟がどれほどの存在だったかが強調され、余韻として残る。 あとこれは全くの余談だが、悲惨な社会の描き方で南米の作家だと思っていたら、意外にアメリカの作家だった。少しびっくり。
投稿日:2023.11.19
H
アメリカの悲惨な部分がギュッと詰まった短編集。 普通のレールからはみ出してしまって、どこにも行けない閉塞感がありありと感じられる。 読んでて息が詰まりそうなのにそれでも読み進められるのは日本語の翻訳が…上手いからだと思う。続きを読む
投稿日:2023.07.06
saigehan
誰が言い出したのか「エルエーでレコーデングして」「エルエーで撮影して」みたいんのがイケてるって日本人の中ではそうなってるが、実際にはうずまさみたいなもんで、現地ではオワコン化してるんだと思うが。そんな…訳?でギャングが名産地でもあるカリフォルニア。短編集ですが、どれも低所得者が主人公で、しんどさにじみ出る、滲み出てる。結構読んでて辛かった。ドライに笑い飛ばせないんだよなー。結構切実にささってしまった。メキシコ人やアジア人の表記は多数あったが、実際物語の人種を特定させない書き方がうまいと思った。(共感させる)続きを読む
投稿日:2023.06.17
haru2012
短編集。ままならない生き方、なんとかしたいと思いつつ流されてしまう…中で、犯罪に関りを持ってしまう人たち。 法の境界のような状態の暮らし、それぞれが入り込んでいる抜け出せないスポット。
投稿日:2023.05.04
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