【感想】私のことば体験

松居直 / 福音館書店
(6件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • ルーシー☆

    ルーシー☆

    子供に本好きになって欲しくて、なんとなしに保育園で紹介された福音館の定期購読をしています。

    素晴らしい選書で、これにして良かった!と思っていたところ、「クッタラ」で松居直さんを紹介してたので、そんな絵本の創始者みたいな人の本を読んでみたい!と思って購入。

    うちの子はもともと言葉の発達が早くて、8ヶ月くくらいから色んなものを全部「にゃんにゃ」と言い出しました。1歳を過ぎた頃には、「あーおっこっちゃったー」と言い出し、その後「ぼうしかぶりゅ」など2語が出て、2歳を前に3語、4語出ていて大人と普通に会話でき、保育士さんたちもびっくりするほどでした。つまり耳がいいのだな、と思ってたくさん本を読み聞かせ、すぐに内容をを覚えて今では辿々しく母に読んでくれます(笑)

    この本を読んで、絵本が子供達にとってどんなに楽しいものか、そして親子のコミュニケーションとして有効なものであるかを確かめることができ、松居さんの情熱が伝わってきました。

    そしてこの本こそが、大人向けの絵本そのものでした。いろんな児童文学者やイラストレーターを紹介されていて、どれもその人のここが素晴らしい!と描かれていて、読んでて笑顔になりました。また、ベストセラーではなく10年読み続けられる本を作ろうと言う理念から、利益追求よりも子供の成長を1番に考えていることが伝わりました。

    こてからも安心していろんな絵本を与えていこうと思います。

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    投稿日:2023.07.05

  • えみ

    えみ

    ぐりとぐらなどを発掘した松居直さん。彼は豊かな日本語や情緒ある絵が、絵本に必要な要素だという。
    それは彼自身が体験してきたから分かること。何が子どもの心を掴むのか。
    子育てに必要なのは体験させてあげること。その体験の中には、自然の中で生きるという意味だけでなく、うつくしい言葉で話しかけたり耳にするという意味もある。それが子どもの心を豊かに育てて、想像力を広げてくれる。
    子どもにうつくしい調べが使われている絵本を読み聞かせたくなった。この本は子育ての大きなヒントになった。
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    投稿日:2023.04.26

  • mayugeco

    mayugeco

    敗戦後、子どもたちのために絵本の世界を作り上げてきた松居さん。その根底にはあるのはことばへの思い。幼いころにどのようにことばに触れてきたか、成長過程で出会った恩師、感銘を受けた本、月刊誌「こどものとも」刊行のいきさつや絵本作家たちについてを思い出とともに綴る。言葉も絵本も自分自身や自分の世界を作るもの。子どもに語りかける言葉がどれだけ大事なものか。本を読み進めつつ、録画した松居さんのインタビューも観ていたので、本人の口からその想いを聴けてより言葉への深い想いを感じた。この方がいて、福音館書店があって、その絵本に出会って、今の自分がいると思っている。続きを読む

    投稿日:2023.02.25

  • ばななサンド

    ばななサンド

    福音館書店で数々の名作絵本を世に送り出してきた、松居直氏の自伝。出版後、間もなく逝去されたのが残念である。
    装丁も紙質も素晴らしく、松居氏への敬意に溢れた宝石のような本である。

    投稿日:2023.01.03

  • げこがこ

    げこがこ

    何回か講演会を聞かせて頂きました。
    福音館の絵本の良心ですよね。
    松井さんが関わった絵本は安心して(信頼して)子どもたちに読み聞かせしてきました。
    今年(2022年)、残念ながらお亡くなりになってしまいました。ご冥福をお祈り申し上げます。
    素敵な絵本を私たちに残してくださって本当にありがとうございました。
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    投稿日:2022.12.31

  • NORIS

    NORIS

    福音館書店創業者にして凄腕編集者だった松居直の自伝的エッセイで、月刊誌「母の友」2009年4月号~2011年3月号の連載をまとめたもの。幼少の頃の思い出から進学、就職を経て、さまざまな作家や出版人と出会いながら児童書・絵本専門の出版社を確立したあたりまで。

    「私のことば体験」というタイトルが雄弁に物語っているが、人が育ち生きるということはすなわち「ことば」をはぐくむことであり、自然や身の回りをよく見て感じる姿(背中)をみせること、絵本を介した語りかけでこどもにゆたかなことばをたくわえてやることこそ親にできる最善のことだという信念が全編の核となっている。

    「あとがきにかえて」は娘の小風さちの筆。
    「父とは結局、本の話も原稿の話もしないままでした」と過去形で言い切っているし、そもそもこうして代わりに書いていることから察するに(今思えば、安野さんの最後の著書も教え子があとがきを書いていた)、松居直さんももうご自分で語ることもかなわぬ状況なのだろうかとちょっと切なくなる(そういえば2020年末に安野さんが亡くなった際も、関係の深かった松居さんの談話や文章が発表されることはなかったな…)。

    安野光雅のつかずはなれずの挿絵が絶品で、風神雷神のような名画や「ちいさいおうち」「うさこちゃん」といった名作絵本の模写や二コマ漫画のようなもの(太田大八、長新太、永田力と安野さんの4人が飲み会をしたときの図とか瀬川康男さんといっしょに描いた時の思い出とか)、などがぜいたくにはさみこまれている。
    惜しむらくは、このエッセイの中では語られなかった安野さんとの出会いや意気投合ぶりを知ることができる対談(連載中の「母の友」2010年1月号に掲載)もこの本の巻末にいれてほしかったなあ…いつか、文庫化されるような機会があったら、ぜひ。
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    投稿日:2022.09.14

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