【感想】聖週間

アンドレアス・フェーア, 酒寄進一 / 小学館文庫
(5件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
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ブクログレビュー

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  • kattebooks

    kattebooks

    ヴァルナー&クロイトナーシリーズの第3作。

    やっぱり冒頭からクロイトナーは、やらかすんですね。且つ、それがやっぱり事件に結びついていく。このクロイトナーの引きの強さはなんなのでしょうか?

    そして、いつの間にはヴァルナーには恋人がいました。2作目を飛ばしているので、2作目を読んでみて、状況を確認したいと思います。

    とはいえ、やっぱりヴァルナー(とクロイトナー)は、難事件を解決してく名刑事なのですよね??
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    投稿日:2024.05.29

  • あやごぜ

    あやごぜ

    シリーズ第三弾。

    クリスマスの朝、女優カタリーナ・ミルルートの娘、レーニが射殺さる事件が発生。
    この件はレーニの叔父による過失致死という事で執行猶予判決が下り、解決したかに見えていました。
    それから数ヶ月後、復活祭前の聖週間にミースバッハ刑事警察の問題児・クロイトナーの知人の配送車の中から、ミルルート家と因縁のある元女優の死体が発見されます。
    死体を発見したクロイトナー巡査(お約束)と偶然居合わせたヴァルナー警部は、これを機にレーニ射殺事件も再調査することに・・。

    まさに“ドイツ版・両津勘吉”といった感のある、クロイトナー。
    この巻でも今まで以上にやらかしまくっていて、よく警察をクビにならないものだな・・と呆れてしまいます。(勿論、めちゃくちゃ怒られていますが)
    とはいえ、彼の“死体遭遇率”の高さは相変わらずで、“持っている”といえば確かにそうなんですよね。謎の引きの強さが彼の持ち味なのかな、と思います。
    さらに、困ったちゃんといえば、ヴァルナーの祖父・マンフレート。
    お目当ての女性の気を引く為に、勝手な行動をするわ嘘をつくわで、ヴァルナーを無駄に悩ませております。
    さて、本筋の方は、クリスマスにミルルート家で起こった事と、現在のパートが交互に展開していく著者お馴染みの構成で、話が進むにつれてミルルート家の抱えていた闇の部分が炙り出されていき、中盤からは、犯人と思われる人物の不審な行動も挟まれていくスリリングな流れです。
    特に後半の、証拠隠滅の為“犯人”にターゲットにされた、関係者女性に迫りくる危機の様子には、ドキドキハラハラ手に汗握りながら読みました。
    今回は休暇中にも関わらず、“コントロールフリーク”の悪い癖で捜査にしゃしゃり出て、部下のミーケにウザがられていたヴァルナーでしたが、ラストで恋人のヴェーラから驚きの報告を受けていました。
    これを機に、ちょっとギクシャクしていた二人の仲が深まると良いですね。
    そしてマンフレート祖父さんが少しは大人しくなってくれる事も望みますww。
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    投稿日:2024.01.06

  • ㋮

    安定のおもしろさとちょうど良さ。すっかりこのシリーズのファンです。

    3作読んで思ったことメモ:こういうシリーズものって大抵、事件の内容と主人公の過去のなんやかんやが重なってたりして、新たな謎を呼んだり裏で糸を引く因縁の敵の存在が仄めかされたりしつつ主人公の暗部をチョイ出し&人格を深堀りする仕掛けがあるのがセオリーかと思うんだけど、今のところヴァルナーもクロイトナーも各事件とパーソナルに関わることはなく、自分の人生をただガツガツと生きてる。
    だからあんまりおもしろくない(ドラマ性に欠ける)と捉えることもできると思うけど、逆に、物語のための装置として設計されたキャラクターじゃないんだぞっていうランダムな人間味が演出されてる感じがする。この先の作品でヴァルナーの過去にガッツリ立ち入る展開に舵が切られる可能性もあるけど…

    今のところこのシリーズ最大の魅力は、真面目なヤツが真面目に/破天荒なヤツが破天荒に、それぞれ情熱を持って仕事する姿、人生をそれぞれやっていってる姿の読み味だと個人的には思う。次作以降でもそこは変わらないでいてほしいな。
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    投稿日:2023.06.27

  • 0071

    0071

    このレビューはネタバレを含みます

     ドイツミステリー。寒がりでコントロールフリークのヴァルナー警部と、問題児クロイトナー巡査のシリーズ第3弾。

    あらすじ
     クリスマスの朝。ミルルート家、有名女優と俳優の夫婦。娘20歳、レニーが散弾銃で射殺された。家にいたのは、夫妻・息子二人・レニー、夫ティーだーの弟家具修復人、次男ヘンリーの恋人で看護師。
     4ヶ月後ヴァルナー達はトラックの荷台から女性の遺体を発見する。被害者は元女優で、十数年前ミルルート家の前で交通事故に遭い、顔に傷を負った。レニーの事件について、家具の修復師の叔父が、レニーを強盗だと間違えての犯行と認められ執行猶予がついていた。 またミルルート家とつながりのある、ルーマニア人女性ソフィアもこちらには来ているが行方が知れない。彼女は十数年前にオーペアガールをしていた。そして亡くなった元女優もここ最近ソフィアとやり取りをしていたらしい。
     レニーは20歳になって学生になり、一人暮らしをしてからセラピーを受けていた。境界性パーソナリティ障害の診断を受けていたが、それは過去のトラウマが原因だったらしい。またソフィアはルーマニアに帰る際、レニーから大きな子羊のぬいぐるみをもらった。それは大事なものだったらしく、レニーは亡くなる前しきりにぬいぐるみを探していた。
     そしてソフィアの遺体が発見される。どうやら子羊のぬいぐるみには証拠が入っていたらしい。
     結末。レニーは幼い頃虐待されていた。叔父の家具職人。おじはその時の写真も残していたがそれをレニーは子羊のぬいぐるみの中に隠した。そして二十歳になってからセラピーにかかり当時の記憶を思いだしつつあったため、焦った叔父が殺害したのだった。

    《感想》表紙と中身にギャップがあるなあ。もっと軽い感じのデザインにすればいいのに。イラストとか。真面目なドイツミステリーかと思いきや、中身は人間ドラマと言うか半分コメディ。今回は特に。いい意味でクロイトナーがどうしようもない。同僚をそそのかして書類の偽造はするし、ソフィアの車を探す時にしても単独行動を行っては余計問題をこじらせている。同僚・上司からものすごい勢いで怒られているよ。さらに今回はクロイトナー親族にしても同じぐらい問題児だっていうことが分かった。ヴァルナーの有能な部下ミーケのセリフ「今回は極め付きだ」に、すごく同意した。他の登場人物にしても、ヴァルナーの祖父マンフレートは相変わらず若い女性を追っかけてる上に、同情を引くためにヴァルナーの事をめっちゃ悪く言っているし、ヴァルナーはヴァルナーでコントロールフリークでな割に不器用だから恋人とギクシャクしている。ミステリーの内容はしっかりしていてさくさく読んでしまう上に、登場人物にいちいちツッコミを入れながらだったので、忙しく、楽しめた。

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    投稿日:2023.01.27

  • yoshi1004

    yoshi1004

    面白い。一気に読み切った。犯人と被害者との面識に少し違和感はあるが、この作者の登場人物の描き方でひとつの家族のドラマとしても成立する。ヴァルナーやミーケには応援せざるを得ないが、クロイトナーの小狡さもなんだか憎めなくなった。続きを読む

    投稿日:2022.09.16

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