【感想】焦眉 警視庁強行犯係・樋口顕

今野敏 / 幻冬舎文庫
(7件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
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4
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ブクログレビュー

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  • MASIA

    MASIA

    『警視庁捜査1課強行犯係・樋口顕』シリーズ第6弾。

    世田谷区の住宅街で投資ファンド会社社長・相沢が刺殺された。
    特装本部に現れた、東京地検特捜部・灰谷と荒木。

    灰谷と荒木は、野党の衆議院議員・秋葉を政治資金規正法違反容疑で内偵中だった。

    秋葉は、刺殺された相沢とは大学時代からの友人であり、殺害現場付近の防犯カメラには秋葉の秘書・亀田が映っていた…
    それらの事実だけを理由に灰谷は、亀田の身柄を拘束…

    樋口は、証拠不充分を主張するも、灰谷は独断で逮捕に踏み切ってしまう…

    東京地検特捜部の傲慢さには虫唾が走る。
    こんな捜査のあり方でいいのか…
    検察がここまで暴走していいのか…
    理由が自分の点数稼ぎだったとは…
    それでひとひとりの人生が無茶苦茶になっていたかもしれないと思うと…

    上司である高杉検事正がまともな人間でよかった。自らの責任の取り方、潔さにはほっとさせられた。
    特捜本部継続を間髪いれずに決めた斎藤副総監の決断力にも感服した。
    検事や刑事部長に振り回されてきただけに…

    樋口は相変わらず、周りから信頼されているにもかかわらず、自己肯定感は低い。
    それが樋口のよさであり、周りから信頼される理由なんだろう。

    『樋口顕』シリーズは安定の面白さ。
    前半は少し展開が遅かったが…
    もう少し早く、防犯カメラの分析、声紋分析に至らなかったのだろうか…



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    投稿日:2024.03.02

  • さや

    さや

    自己評価の低さが気になる樋口さんだけど、刑事としての矜持は忘れない。
    一つ一つの仕事に対して真面目かつ真摯。
    なので、周りの評価は上がるのだけど、本人は不満というか萎縮してしまうと言う。
    下手に自信を持って周りに迷惑かけるおじさんにならないところが良いところなんだよね。
    相手はどんな人であっても「刑事として平等」なところがすごく良い。
    終わり方は天網恢々という気持ち。
    正義感と思い込みは別物で権力を持った人ほど慎重にならないと駄目なんだよ。
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    投稿日:2023.04.30

  • 2006takahiro

    2006takahiro

    都内で起きた刺殺事件の捜査本部に現れた東京地検特捜部の検事、灰谷。一方的に情報提供を求めたうえ、自身が内偵中の野党議員の秘書を犯人と決めつけ、身柄を拘束する。警視庁捜査一課の樋口は証拠不充分を主張。だが、灰谷が逮捕に踏み切って……。常に謙虚で同僚や家族も尊重する等身大の刑事が、巨大機構の狭間で己の信念を貫く傑作警察小説。続きを読む

    投稿日:2023.01.02

  • honno-遊民

    honno-遊民

    周りの評価に対して、自分は買いかぶられていると自己肯定感の低い刑事樋口顕が主人公の第6弾。
    今回も犯人捜しよりも、捜査本部に介入し樋口たちの捜査を掻き回す東京地検特捜部の二人の検事との対決がメイン。
    その背景にあるのは、選挙で当選した市民活動家上がりの議員をターゲットにした政治的忖度。
    現代日本の政治と政治家に対する、著者なりの姿勢を表している作品と言えるだろう。
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    投稿日:2022.09.16

  • E.Mogura

    E.Mogura

    犯人探しとしてはありふれた殺人事件が、地検特捜部の介入により引っ掻き回されながらも、最後はちゃんとまとめて
    くれるという、予定調和の今野小説。

    ただ、このシリーズはテレビ化されて、テレビの方は垣間見する程度だが、主人公のキャラクターにギャップがありすぎて、テレビ化される前から慣れ親しんできた読み方には調子が狂ってしまう。続きを読む

    投稿日:2022.08.12

  • 1527439番目の読書家

    1527439番目の読書家

    東京地検vs特捜本部で樋口警部が活躍する。伏線らしき伏線はなし。
    個人的には2課長と副総監の頭のキレが良かった。
    3.4

    投稿日:2022.07.26

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