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梨木香歩 / 新潮文庫 (329件のレビュー)
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すみれこ
生活を共にする四人の女性。それぞれの先祖や関係が一つの模様のように複雑に織られる。彼女達は自ら自分達のルーツを知ろうとする。それは作中で語られる手仕事を営んできた女性達のようでもありながら異国からの手…紙で語られるアイデンティティーを剥奪されまいとするクルド人のようでもある。連続しながら変化すること。私もまた何かを引き継いで何かを残すのだろうか。続きを読む
投稿日:2024.02.02
四季子
作者さんの作品、今回も難しかったです。 本のカバーに書かれているのを読んでこれならと思いましたが。 女性4人の共同生活の物語です。 この作品にも沢山の草花について書かれていて、そのつど調べながら読みま…した。 知らない言葉についても同様に。 読んでいると彼女達の過ごす家が浮かんできます。けれども共同生活の物語としてだけではなく、世界情勢まで話は広がります。 それだけではなく…次々と。 きちんと理解出来て読めたかはわかりませんが、読んでいる間は心地良かったです。 続きを読む
投稿日:2023.11.30
nudiflira
このレビューはネタバレを含みます
前に一度読み終わっていたけれど、最近また読み直していた。 女として生きていると、確かにコントロールしきれない得体の知れない存在が、自分のどこかに隠れているような気もする。それは、ほかの女性を見ていても思う。それを不気味だ嫌だと避けるのではなくて、しっかり見つめてみれば、怖くはないのだ。 唐草模様が蛇であるという説、蛇が基になった模様、継承の模様、頭から始まり頭で終わる、その意味。ちょうど私ははじめての海外旅行でカンボジアへ訪れていて、アンコールトムの入り口で蛇を引っ張りあって海をかき混ぜて不老不死の薬を作る乳海撹拌の物語のモチーフが現れてびっくりした。そのモチーフはあらゆる遺跡に施されていた。王の母のために作られたタ・プロームのモチーフだけは、まさに、蛇の頭で始まり、頭で終わっていた。ガイドの方にどうしてここだけ?と聞いてみたけれど、飾りだ、という。私はからくりからくさに出てくる蛇のモチーフと重なって感じた。 最近の、自分と異文化への態度や理解の仕方、女として生きることなど悩み煮詰まっていたテーマがこんなに見事な物語として手をひいてくれているようで、やっぱり、私にとって梨木香歩さんの作品はとても大事だと思った。 一度読んだはずなのに、よきこときく、のからくりに気づいたときは呆然としてしまった。 また、女の道で、文化の道で迷子になったときに読み返すと思う。
投稿日:2023.08.28
とっず
昔懐かしいおばあちゃんの家を思わせる、古い日本家屋。住んでいるのはイマドキではない、勉強熱心で深い思いやりを持つ表現者達、かつ草木や生き物、織物、染色に専門性がある。 空気感が心地よく、夏の終わり、西…陽の入る縁側などを思い起こさせる。個性的な4人は二十歳そこそこ、プラス神秘的なリカさんが居る。 謎解きミステリーのような感じもするが、国際問題や大学や社会の理不尽、古い街や家のしきたりなど、盛り込まれている。彼女たちの前向きな好奇心と素直な性格がホッとする。 ストーリーは複雑だが、世界観はすきです。続きを読む
投稿日:2023.08.23
もちこ
蓉子の祖母が亡くなり、その家に4人が同居することになった。染物修行中の蓉子、東洋文化を学びにきたマーガレット、紬(つむぎ)専門の紀久、キリム(中近東の図柄)に興味を持つ与希子の4人である。蓉子が大切に…している日本人形、りかさんを中心に、蓉子・紀久・与希子の関係が明らかになっていく…。 日本人形が元々苦手だったから恐る恐る読んでいった。染織に関する専門用語や、複雑な人間関係が話を難しくさせていて、具体的に細かいことを想像するのが困難だった。続きを読む
投稿日:2023.08.04
なこ
描写が美しいだけに、私の理解力不足で親戚縁者の関係が分からず読んでいて非常に疲れる点が残念。ストレスが溜まる読書体験だった。 織物や草花に知識造詣のある人、メモ片手に家系図を書ける人におすすめです。
投稿日:2023.06.11
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